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若白髪のリスク因子

 30歳以下の男性を対象に行われた研究の結果、若白髪は、喫煙、若白髪の家族歴、肥満と関連することが、韓国・東国大学一山病院のHyoseung Shin氏らにより明らかにされた。さらに、若白髪の家族歴と肥満は、若白髪の重症度と相関するという。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2014年12月4日号の報告。 多くの研究者が、全身疾患と白髪の関連性に関心を寄せているが、両者の関連の一般的な要因は解明されていない。 そのため、著者らは若白髪のリスク因子を特定するために、30歳以下の男性6,390人を対象にアンケートを行い、白髪の状態とさまざまな社会臨床的特性についての横断調査を実施した。 主な結果は以下のとおり。・参加者の年齢は、平均20.2±1.3歳であった。・6,390人の参加者のうち、1,618人(25.3%)に若白髪が認められた。・若白髪と有意な関連が認められたのは、若白髪の家族歴(オッズ比[OR] 12.82)、肥満(OR 2.61)、5pack-yearsを超える喫煙歴(OR 1.61)であった。・多変量解析の結果、若白髪の家族歴(OR 2.63)と肥満(OR 2.22)は、若白髪の重症度との相関が認められた。※アンケートを用いたため、想起バイアスの可能性が存在する。※本研究では、女性は評価しなかった。

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アリスミアのツボ Q19

Q19超高齢者の心房細動に対して、どこまで抗凝固療法を勧めるべきなのでしょう?基本的に平均寿命の上下で分けて考えますが、見た目年齢が一番「入口戦略」だけでよいのだろうか日本、欧米を含めたすべてのガイドラインで、心房細動患者の脳卒中予防を積極的に勧めています。心房細動による脳卒中の頻度と悲惨さを知れば、もちろん私はそれに大賛成です。しかし、進む高齢化社会を考えると、少し心もとない気もするのです。CHADS2スコア、あるいはCHA2DS2-VAScスコアで、脳卒中予防に対する抗凝固療法の守備範囲ばかりを広げていく……それで大丈夫なのでしょうか。「入口戦略」ばかりが討論され、「出口戦略」はほとんど表だって討論されません。「65歳未満で基礎疾患のない心房細動」以外はすべて抗凝固療法(新規抗凝固薬が望ましい)……というESCガイドラインにのっとり、まだCHA2DS2-VAScを用いない日本のガイドラインに近いカナダのガイドラインにはすぐに欧米からケチがつく……。高齢化社会の中で「入口戦略」の入口をただひたすらその範囲を広げていくことには不安を感じます。1次予防と2次予防の立場は異なるこの問題は、1次予防を担っている医師と2次予防を担っている医師では、たぶん大きく感覚は異なるでしょう。2次予防の現場ではいくら高齢であるからといっても抗凝固療法をしないという選択肢は考えにくいでしょう。患者や患者家族も一度痛い目にあっている立場では、考え方が異なるものです。しかし、1次予防の現場では、一度も痛い目にあっていない患者、患者家族を前に、心房細動による脳梗塞を教育することに奔走し、どれだけ理解してくれたのかもわからず、大出血率の高い高齢者にどんどん抗凝固療法を行えば、いずれ脳卒中の前に大出血に出会うでしょう。しかも、抗凝固療法による大出血が引き金となって死亡に至ることも知っていると、そう簡単に入口の間口だけをただ広げるというわけにもいかないと思うのです。「フレイル」という概念しかし、年齢だけでものを語ることができないのも事実です。見た目年齢が重要……これはけっこうその患者のクレアチニンクリアランスに反映されている気もします。高齢医学では、「フレイル」という概念があります。青信号を渡れない患者、認知症を有する患者、独居老人などが挙げられています。このフレイルに相当する患者に抗凝固療法をまっとうに行うことはかなり困難でしょう。これはあくまでも個人的な考えの医療となってしまいますが、基本的に平均寿命以下ならガイドライン通りに、それ以上のフレイルに相当する患者では抗凝固療法を行わないという選択肢も医療としてありうると思っています。もちろんこれは医療者が決定することではなく、むしろ家族や介護提供者の意思がより重要視されるべきでしょう。

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72)食べ過ぎをさせないための指導法【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者先生、毎日体重計に乗っているんですが、なかなか体重が減らなくて・・・何かいい方法はありませんか?医師ありますよ。体重計は、どこに置いておられますか?患者お風呂上がりに測ることが多いので、洗面台のところに置いています。医師なるほど。この間、面白いところに置いて、減量に成功された人がいましたよ。患者それはどこですか?医師冷蔵庫の前なんです。患者冷蔵庫の前に体重計を!? 医師そうです。冷蔵庫を開ける前に体重計に乗って、本当に食べるかどうかを決めるのだそうです。患者なるほど。それなら、つい食べちゃうことも減りそうですね。私もやってみます。●ポイント減量に成功した人を例に説明することで、実践率が高まります

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世界188ヵ国の平均寿命、13年で65歳から72歳へ/Lancet

 世界の平均寿命は、1990年の65.3歳から2013年は71.5歳に延びたことが判明した。一方で死亡数は、1990年の4,750万人から2013年は5,490万人に増加した。高所得地域では、心血管疾患とがんの死亡率が、低所得地域では下痢や下気道感染による小児の死亡率がいずれも減少したという。世界の研究者による共同研究「疾病による国際的負担に関する調査(Global Burden of Disease Study:GBD)2013」の結果、明らかになったもので、Lancet誌オンライン版2014年12月18日号で報告された。1990~2013年の世界の年齢別・性別全死亡率や疾病別死亡率を集計 GBD2013では188ヵ国を対象に、1990~2013年の毎年の年齢別・性別総死亡率や疾病別死亡率などのデータを集計した。 GBD研究は2010年版も公表されているが、2013年版ではさらに72ヵ国の最新登録データを追加し、中国やメキシコ、英国、トルコ、ロシアについては詳細データを採用しアップデートを行った。 それらの集計データを基に、240の死因について、6つの異なるモデルを用いて分析を行った。外傷死は10.7%増加、年齢調整死亡率は21%減少 その結果、世界の平均寿命(life expectancy)は1990年の65.3歳(95%UI:65.0~65.6)から、2013年には71.5歳(同:71.0~71.9)に延長した。一方で死亡数は、1990年の4,750万人(同:4,680~4,820万人)から、2013年は5,490万人(同:5,360~5,630万人)への増加だった。 高所得地域では、心血管疾患とがんによる年齢調整死亡率が減少し、低所得地域では下痢や下気道感染による小児の死亡、新生児死亡の減少が認められた。なおサハラ砂漠以南のアフリカの地域では、HIV感染症/AIDSが原因で平均寿命が短縮。多くの感染性疾患について、死亡数や年齢調整死亡率はともに減少していた一方で、非感染性疾患については、死亡数は増加、年齢調整死亡率は減少という傾向がみられた。 外傷による死亡についてみると、1990年の430万人から2013年には480万人へと10.7%増加した。一方で、年齢調整死亡率は21%減少していた。 2013年に死亡10万人以上の原因となった疾患のうち、年齢調整死亡率が1990年から増加したのはHIV感染症・エイズ、膵臓がん、心房細動・心房粗動、薬物依存症、糖尿病、慢性腎臓病、鎌状赤血球症だった。 5歳未満児の死因上位は、下痢性疾患、下気道感染、新生児死亡、マラリアだった。

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再発リスク高い閉経前乳がん、卵巣抑制で転帰改善/NEJM

 ホルモン受容体陽性の閉経前乳がん女性の治療では、タモキシフェン(TAM)による術後ホルモン療法が推奨されている。また、これらの患者では卵巣でのエストロゲン産生の抑制が再発を低減することが知られている。そこで、オーストラリア・メルボルン大学のPrudence A FrancisらInternational Breast Cancer Study Group(IBCSG)は、術後TAM療法への卵巣抑制療法の追加の有用性を検討し、再発リスクが高い患者で転帰の改善が得られる可能性があることを確認した。NEJM誌2014年12月11日号掲載の報告。卵巣抑制追加5年治療の効果を無作為化試験で評価 本研究はSOFT試験と呼ばれ、閉経前早期乳がんの術後補助療法において、TAM単独、TAM+卵巣抑制、アロマターゼ阻害薬エキセメスタン+卵巣抑制の3群を比較する無作為化第III相試験である(Pfizer社、Ipsen社、IBCSG、米国立がん研究所の助成による)。今回、フォローアップ期間中央値67ヵ月におけるTAM単独とTAM+卵巣抑制の2群の解析結果が報告された。 被験者は、前化学療法歴の有無で層別化された後、3群に無作為に割り付けられ、5年の治療が行われた。卵巣抑制療法は、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)作動薬トリプトレリン(28日ごとに筋注)、両側卵巣摘除術、両側卵巣放射線照射のいずれかを施行した。主要評価項目は無病生存率(DFS)であった。 2003年12月~2011年1月までに、TAM単独群に1,021例、TAM+卵巣抑制群には1,024例が割り付けられた。全体の年齢中央値は43歳、前化学療法歴ありが53.3%、リンパ節転移陽性が34.9%、腫瘍径>2cmが31.9%、前ホルモン療法歴ありは25.7%だった。多変量解析では有意に良好 5年DFSはTAM+卵巣抑制群が86.6%、TAM単独群は84.7%であり、両群間に有意な差は認めなかった(再発、2次浸潤がん、死亡のハザード比[HR]:0.83、95%信頼区間[CI]:0.66~1.04、p=0.10)。一方、多変量解析では、TAM+卵巣抑制群のDFSがTAM単独群よりも有意に良好であった(HR:0.78、95%CI:0.62~0.98、p=0.03)。 再発例のほとんどが化学療法施行後も閉経前状態の患者であったが、これらの患者の5年無乳がん生存率はTAM+卵巣抑制群が82.5%、TAM単独群は78.0%と有意な差はないものの、臨床的に意味のある再発数の減少が認められた(HR:0.78、95%CI:0.60~1.02)。 TAM投与を早期に中止した患者は、TAM+卵巣抑制群が16.7%、TAM単独群は21.7%であり、TAM+卵巣抑制群のトリプトレリン完遂率は80.7%であった。 Grade 3以上の有害事象の発現率は、TAM+卵巣抑制群が31.3%、TAM単独群は23.7%であった。TAM単独群に比べTAM+卵巣抑制群で頻度の高い有害事象として、ホットフラッシュ、発汗、性欲減退、膣乾燥、不眠、うつ状態、筋骨格系症状、高血圧、耐糖能異常(糖尿病)が認められた。また、骨粗鬆症がTAM+卵巣抑制群の5.8%、TAM単独群の3.5%にみられた。 著者は、「患者集団全体では卵巣抑制追加のベネフィットは得られなかったが、再発リスクが高く、術後化学療法が施行されたが閉経に至らなかった患者では、転帰の改善が得られた」と結論している。

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食後血糖の上昇が低い低glycemic index(GI)の代謝指標への影響(解説:吉岡 成人 氏)-297

食後血糖と心血管イベント EBMならぬ“Advertising based medicine”の領域では、15年ほど前から「糖尿病患者における食後高血糖は虚血性心疾患のリスクファクターである」というキャッチコピーが飛び交い、多くの医療従事者たちに事実とは異なる情報を提供している。確かに、経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)を実施した際の2時間値は心血管イベントや死亡のリスクであることが、DECODE(Diabetes Epidemiology; Collaborative analysis of Diagnostic criteria in Europe)study 、舟形町研究など、欧州のみならず日本においても、多くの疫学研究で確認されている。 しかし、75gOGTTの2時間値は、炭水化物のみならず、タンパク質や脂質、食物繊維などを含んだ食事を摂取した食後の血糖値とは同一のものではない。また、糖尿病患者ではなく、耐糖能障害(IGT)を対象にα−グルコシダーゼ阻害薬やグリニド薬によって糖尿病の発症予防に対する有用性を検討した臨床試験(STOP-NIDDM、NAVIGATOR)では、試験の経過において食後血糖値は観察項目としては取り上げられていない。さらに、STOP-NIDDMでは脱落症例が約25%も存在し、心血管イベントの発症に関与している臨床因子は血圧とトリグリセリドであり、75gOGTTの2時間値は有意な説明変数ではないことが論文内の表で示されている。しかも、1次エンドポイントとは関係のない、サブ解析での心血管イベントの発症予防効果の可能性のみが大きく取り上げられた、歪んだ臨床試験である。 ドイツでHanefeldらが実施したDIS(Diabetes Intervention Study)は、新規の2型糖尿病患者を対象にフィブラートを投与した際に心血管イベントが抑止されるか否かを検討した試験であるが、食後1時間の血糖値が心血管イベントの発症と関連することをも示した。とはいえ、食後血糖値に介入した試験ではなく、しかも、11年間の観察期間で対象患者の15.2%が心筋梗塞を発症しているという、きわめてハイリスクな群における研究成績である。 現段階において、2型糖尿病患者を対象として、食後高血糖に介入して心血管イベントの発症を抑止したという質の高いエビデンスは存在していない。低GI食の有用性は… このような背景の下、本研究は、食事中の炭水化物の量や内容が食後の高血糖や肥満と関連しているのであれば、食後高血糖を助長するglycemic index(GI)が高く炭水化物が多い食事が、低炭水化物食と比較して脂質プロフィールやインスリン抵抗性に悪影響を与えるのではないかという仮説を証明するために実施されたものである。 クロスオーバー対照試験で、(1) 高GI(グルコーススケール65%以上)、高糖質(エネルギー比率58%以上)、(2) 低GI(40%)、高糖質、(3) 高GI、低糖質(エネルギー比率40%)、(4) 低GI、低糖質の4群の食事の代謝指標への影響を検討している。 高糖質食群において、低GI群では高GI群に比較してインスリン感受性が低下し、LDLコレステロールが上昇したが、HDLコレステロール、トリグリセリド、血圧には変化がなかった。また、低GI、低糖質食であっても高GI、高糖質食と比較してインスリン抵抗性、LDLコレステロール、HDLコレステロール、収縮期血圧は改善しないという予想に反した結果が得られた。つまり、野菜や豆類、全粒穀類、果物などが豊富で低脂肪の健康的な食事(DASH: Dietary Approaches to Stop Hypertension)であればGIを気にする必要はないのではないかという結論である。 現在、日本では低糖質食が肥満の改善に有用であるとの情報が、多くの場で取り上げられ、注目を浴びている。確かに、健康な人たちに半年ほどの短期間にわたって低糖質食を行うことで肥満が解消されることが多いのは事実であろう。しかし、科学的にその有用性を示した成績はなく、また、糖尿病やメタボリックシンドロームの病態の改善に結び付くとは証明されていないことを認識すべきである。

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71)高血糖の症状を「タ」行で覚えるコツ【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者糖尿病で高血糖だといわれても、自覚症状もないし、なかなか実感がわかなくて・・・。医師確かに、そうですね。血糖値が250mg/dLを超えても半分以上の方が、高血糖の症状を自覚されていないみたいですね。患者そうなんですか。具体的に、どんな症状がありますか?医師糖尿病の症状は「タ行」で覚えてみてください。患者タ行?医師そうです。「食べている割には体重が減る(体重減少)」患者なるほど。ダイエットしているわけではないのに体重が減ってくるということですね。 医師そうです。次が、「近頃、のどがよく渇く(口渇)」患者そういえば、最近、のどがよく渇くなぁ。 医師その結果、水分をよく摂るようになります。ツ が「疲れがなかなかとれない」、テ が「手や足の傷が治りにくい」、ト が「トイレの回数が多い」になります。患者自覚してないだけで、いくつか当てはまる気がします(納得した顔)。●ポイント「アイウエオ作文」で、楽しく教えることで記憶に残ります

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低GI食、インスリン感受性や収縮期血圧を改善せず/JAMA

 同量の炭水化物を含む食品でも血糖値の上昇度は異なり、この特性に基づく指標をグリセミック指数(GI)という。この特性を活かし食後血糖値の上昇が低い食品を選択した低GI食による介入を、心血管疾患や糖尿病のリスクが高い人に行ったが、高GI食と比べて、インスリン感受性、脂質値あるいは収縮期血圧値の改善には結び付かなかったことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のFrank M. Sacks氏らが行った無作為化試験の結果、報告された。JAMA誌2014年12月17日号掲載の報告より。過体重成人163例を対象に食事介入試験 検討は、クロスオーバー対照試験法にて、大学病院の研究部門で行われた。被験者は、30歳以上の過体重163例(収縮期血圧120~159mmHg)で、食事、スナック、カロリー飲料から成る次の4つの食事の介入を各5週間受け、少なくとも2つ以上の介入を完了した人であった。(1)高GI(ブドウ糖尺度で65%)・高糖質食(エネルギー量で58%)、(2)低GI(40%)・高糖質食、(3)高GI・低糖質食(エネルギー量40%)、(4)低GI・低糖質食。 被験者は2008年4月1日に登録開始され、最後の被験者が試験を終了したのは2010年12月22日であった。4つの食事介入を受け、少なくとも1つ以上の主要アウトカム評価に寄与した被験者は135~150例いた。 主要アウトカムは5つで、インスリン感受性(経口ブドウ糖負荷試験中の血糖値およびインスリン値のAUCから確定)、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値、トリグリセライド、収縮期血圧であった。インスリン感受性、脂質、収縮期血圧に影響はみられず 高糖質食群を受けた人の分析において、低GI食の介入を受けた人は高GI食の介入を受けた人と比べて、インスリン感受性は8.9単位から7.1単位に有意に低下(-20%、p=0.002)、LDL-C値は139mg/dLから147mg/dLに有意に増大(6%、p≦0.001)したが、HDL-C値、トリグリセライド、血圧に影響はみられなかった。 低糖質食群を受けた人の分析において、低GI食を受けた人は高GI食を受けた人に比べて、トリグリセライドが91 mg/dLから86mg/dL(-5%、p=0.02)であった以外は、アウトカムへの影響は認められなかった。 低GI・低糖質食は、高GI・高糖質食と比べて、インスリン感受性、収縮期血圧、LDL-C値、HDL-C値についての影響は認められなかった。トリグリセライドだけは111mg/dLから86mg/dLに低下した(-23%、p≦0.001)。 これらの結果を踏まえて著者は、「Dietary Approaches to Stop Hypertension(DASH)タイプのダイエットで、GI指数を用いて特定の食品を選んでも、心血管リスク因子やインスリン感受性には結び付かないようだ」とまとめている。

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2014年 医療ニュース「いいね!」ランキング

2014年にCareNet.comに掲載した医療ニュースのなかで「いいね!」ボタンが押され、Facebookでシェアされたもの、トップ20を発表します。最新の医学情報はもちろん、食事や運動など私たち自身の健康に関わる話題も多くランクインしました。 1位 タバコ規制から50年で平均寿命が20年延長/JAMA (2014/1/16) 2位 体幹を鍛える腹部ブレーシング、腰痛に効果 (2014/5/7) 3位 歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet (2014/1/8) 4位 緑茶が認知機能低下リスクを減少~日本の前向き研究 (2014/6/3) 5位 認知症のBPSD改善に耳ツボ指圧が効果的 (2014/10/28) 6位 コーヒーを多く飲む人は顔のシミが少ない (2014/8/7) 7位 タバコの煙を吸い込む喫煙者の肺がんリスクは3.3倍:わが国の大規模症例対照研究 (2014/6/18) 8位 うつ病と殺虫剤、その関連が明らかに (2014/7/9) 9位 変形性股関節症への理学療法、害あって利なし/JAMA (2014/6/5) 10位 食べる速さはメタボと関連~日本の横断的研究 (2014/9/12) 11位 なぜコーヒーでがんリスクが低下? (2014/7/31) 12位 糖尿病予防には歩くよりヨガ (2014/8/4) 13位 原因不明の慢性腰痛は姿勢制御の障害が原因か (2014/4/2) 14位 回復期リハ退院後の30日再入院率は11.8%/JAMA (2014/2/24) 15位 アトピー性皮膚炎患者が避けるべきスキンケア用品 (2014/2/6) 16位 牛乳1日3杯以上で全死亡リスクが2倍/BMJ (2014/11/13) 17位 日本発!牛乳・乳製品を多く摂るほど認知症リスクが低下:久山町研究 (2014/6/20) 18位 無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与 (2014/5/8) 19位 骨折リハビリ後の高齢者に在宅運動療法は有用か?/JAMA (2014/3/6) 20位 コーヒーをよく飲む糖尿病者はうつが少ない (2014/11/18) .dl_yy {width: auto;} .dl_yy dt{width: 50px;}

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統合失調症の心血管リスク、その出現時期は

 統合失調症患者は、心血管疾患の罹患率および死亡率が高いことが確認されている。しかしながら、これまでに、疾患早期におけるリスクの状態やその調整・媒介変数などについては明らかではなかった。米国・ジャッカー・ヒルサイド病院のChristoph U. Correll氏らが、Recovery After an Initial Schizophrenia Episode(RAISE)試験参加者のデータを分析し、初回エピソード統合失調症スペクトラム障害(FES)患者では、心代謝のリスク因子および異常が疾患早期に出現しており、基礎疾患、不健康なライフスタイル、および抗精神病薬治療などが相互に関連していると思われることが明らかにされた。結果を踏まえて著者は、「疾患早期の介入による予防と、低リスクの薬物療法とルーチンの副作用モニタリング、および禁煙指導といった介入が疾患早期から必要である」とまとめている。JAMA Psychiatry誌2014年12月1日号の掲載報告。 本検討では、FESにおける心代謝リスクを評価し、罹患期間、抗精神病薬治療の期間と種類、性別、人種/民族との関連を、RAISE試験のベースラインデータを用いて調べた。同データは、34の地域にあるメンタルヘルスクリニックから2010年7月22日~2012年7月5日に収集された。ベースライン前の抗精神病薬治療は、コミュニティ担当医や患者(またはその両方)の意思に基づき行われた。主要評価項目は、身体組成、空腹時の脂質値、血糖値およびインスリンパラメータであった。 主な結果は以下のとおり。・被験者は15~40歳、研究で確認されたFES診断を受けており、抗精神病薬による治療開始6ヵ月未満であった。・404例のうち394例の心代謝データが得られた。平均年齢は23.6(SD 5.0)歳、生涯抗精神病薬服用の平均値は47.3(同46.1)日であり、48.3%が肥満または過体重、喫煙者は50.8%、脂質異常症56.5%、高血圧前症39.9%、高血圧10.0%、メタボリックシンドローム13.2%であった。一方で、発現頻度が低かったのは、糖尿病前症(グルコースベースでは4.0%、HbA1cベースでは15.4%)、糖尿病(それぞれ3.0%、2.9%)であった。・全罹病期間と有意な相関を示したのは、高値のBMI、体脂肪量、体脂肪率、腹囲であった(すべてp<0.01)。高値の代謝変数とは関連していなかった(トリグリセライド(TG)/HDL-C比は除外、p=0.04)・一方で、抗精神病薬治療期間と有意な相関を示したのは、高値の非HDL-C値、TG、TG/HDL-C比、低値のHDL-C値および収縮期血圧値であった(すべてp≦0.01)。・多変量解析において、オランザピンは、高値のTG、インスリン、インスリン抵抗性と有意に関連していた。一方で、クエチアピンは、高値のTG/HDL-C比と有意に関連していた(すべてp≦0.02)。関連医療ニュース 抗精神病薬は統合失調症患者の死亡率を上げているのか 最新、抗精神病薬の体重増加リスクランキング 統合失調症患者の突然死、その主な原因は

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アリスミアのツボ Q18

Q18健康診断で見つかった脚ブロックに対する対応は?紹介されることはあるものの、これだけで心疾患診断の契機になったことは少ないのが実情。自分の経験では・・・最近ではあまり多くはないのですが、かつて健康診断で新たに発見された脚ブロック症例の紹介を受け、その方たちのチェックを行っていたことがありました。右脚ブロックでは心房中隔欠損症が、左脚ブロックでは冠動脈疾患や拡張型心筋症の初期に出会うことがありましたが、これはかなりレアケースだったと言えるでしょう。また、そのような場合の多くは、問診すると何らかの症状があったり、胸部レントゲン写真で軽度の心拡大が認められるなど、pureな脚ブロックだけという症例ではなかった気がします。公衆衛生学的見地ではどうなのでしょう公衆衛生学的な研究もなされており、(1)apparently healthy peopleでの右脚ブロックは、その後の生命予後に影響を与えないこと(2)新しく発見された左脚ブロックは、急性期には死亡率増加に寄与するが(これはおそらく虚血性心疾患や心不全の発症を見ています)、長期的には死亡率増加への寄与は小さいことが報告されています(Cuddy TE,et al. Can J Cardiol. 2006;22:205-211)。調べることは悪いことではない公衆衛生学的な情報はそうであれ、それを知ったうえで個別に基礎心疾患のチェックを行うことは有意義なことだと思います。そのほうが、患者さん(健常者?)にとっても安心できるからです。ただし、右脚ブロックではそもそも何かが見つかるということは滅多にない、左脚ブロックでも、最近初めて見つかったもの、何らかの症状や胸部レントゲンでの心拡大がないものでは、何かが見つかるという可能性はきわめて低いと考えておくべきでしょう。

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サイレント・プア【ひきこもり】

今回のキーワード自発性自信関係依存過保護、過干渉承認進化心理学「なんでひきこもるの?」皆さんは、ひきこもりの生活スタイルを不思議に思ったことはありませんか? 特に身体的な問題や明らかな精神的な問題がないのに、ほとんど家から出ず、重度の場合は部屋からも出ず、社会参加をしない。そのような生活を若年から年単位で続ける。「自分だったら、そんな生活では数日で居ても立ってもいられなくなる」。そう思う人もいるでしょう。現在、医療機関にも、ひきこもりについて相談に来る家族は増え続けています。海外でも増えていることが確認されており、どうやら普遍性があるようです。そんな中、メンタルヘルスの現場だけでなくテレビや新聞でも「なぜひきこもりになるのか?」「ひきこもりをやめさせるにはどうしたらいいのか?」というテーマをよく見かけるようになりました。今回は、進化心理学的な視点から、「なぜひきこもりは『ある』のか?」というテーマまで踏み込みます。取り上げるドラマは、2014年に放映されたNHKドラマ「サイレント・プア」の第5話です。サイレント・プアとは、「声なき貧困」という意味で、経済的な貧しさだけでなく精神的な貧しさに困り果てている高齢者や障害者たちのことです。彼らを救おうとして活動するコミュニティ・ソーシャルワーカーにスポットライトを当てています。なお、このドラマは、NHKオンデマンド(https://www.nhk-ondemand.jp)にて現在配信中です。あらすじ主人公のコミュニティ・ソーシャルワーカーの涼が、ひきこもりの自立を支援するサロンを立ち上げたところから、ストーリーは始まります。順調な滑り出しの中、その町の自治会長の園村は、その運営にいぶかしげに首を突っ込んできます。それには、深いわけがありました。園村の一人息子の健一は、海外で成功しているはずだったのですが、実は30年も自宅に引きこもっていたのです。そして、とうとう園村は、50歳になる息子の行く末を案じて、彼の存在を涼に打ち明けるのです。ひきこもりの心の底は? ―ひきこもりの心理(1) 欲がない―自発性の不足1つ目の特徴は、欲がないことです。健一は、部屋に閉じこもり、唯一していることは、本を読むかインターネットを見ることです。食事は部屋の前まで母親に運んでもらい、時々、部屋を出て、冷蔵庫から食べ物を調達しています。生きるための基本的な欲求しか満たされていません。健一は、涼に「夢はありますか?」と訊ねられると、「そんなもん、あるわけねえだろうが」と吐き捨てています。一方、対照的なのは、涼の祖父の発言です。祖父は、涼に「じいちゃんの夢は?」と訊ねられると、「この店(クリーニング店)がじいちゃんの夢だ」「自分で始めたんだから潰しちゃなんねえって必死だった」「(夢は)一度はばあちゃんと海外旅行に行きてえと思ってた」と楽しげに語ります。多くの人は、友達といっしょにいたい、仕事などを通して誰かの役に立ちたい、パートナーや子どもなどを愛し愛されたいといった社会的な欲求があります。そこには、達成感や充実感があります。しかし、健一は、その欲求が実はあるにはあるのですが、行動を起こすほどではないのです。達成感や充実感を求める欲が鈍くなっています(ドパミンの活性低下)。言い換えれば、自発性が足りないのです。自発性は、主体性、自主性、能動性、積極性、創造性などを生み出します。(2) 自信がない―ストレスへの過敏性2つ目の特徴は、自信がないことです。健一は、「僕が付けてる日記だよ」「その日食った飯のことだけ」「毎日それだけ」「空っぽなんだよ、おれは」と涼に訴えかけます。一方、対照的に、涼の祖父は、「どんなに着古した洋服でも新品のように仕上げる」「じいちゃんの仕事は新しい一日を迎えるお手伝い」「今だってそう思ってる」と誇らしげに言っています。祖父は、自分の今までやってきたことに誇りや自信を持っています。自信とは、自分の考えや行動が正しいと信じることです。これは、周りから認められること(承認)によって培われます。健一は、この承認の積み重ねがないことを「空っぽ」であると言い表しています。そこには、安心感や安定感がありません。何か行動を起こすことへの不安や緊張を抱きやすく、慎重であり臆病になります。失敗への恐怖が強く、ストレスに過敏です(ノルアドレナリンの易反応性)。この不安があまりにも強い場合は、社交不安障害や回避性パーソナリティ障害と診断されることがあります。(3) 現状に甘んじる―関係依存3つ目の特徴は、現状に甘んじていることです。父親である園村は健一に「50にもなる男が、一生このままで恥ずかしくないのか?」と叱責し続けます。あまり居心地は良くないです。しかし、同時に、健一の母親は、「(この料理は)健一の好物でね」「私にはこれくらいしかできないから」と涼に言い、健一の部屋の前まで食事をかいがいしく運んでいます。そこには、どんなことがあっても息子を見捨てないという変わらない愛情があります。健一はその愛情を享受し、同時に依存しています。「なんだかんだ言って面倒見てくれる」という基本的信頼感のもと、頼り切ってしまい、その現状に甘んじて、ハマっています。そこは、うるさい父親とかかわりさえしなければ、居心地は良く(安全基地)、安心感や安全感があります(相対的なオキシトシンの活性亢進)。そして、そこから抜けたくても抜けられなくなっています(関係依存)。表1 ひきこもりの3つの心理の特徴とその要因 欲がない(自発性の不足)自信がない(ストレスへの過敏性)現状に甘んじる(関係依存)神経伝達物質ドパミンの活性低下ノルアドレナリンの易反応性相対的なオキシトシンの活性亢進要因本人ひきこもりを続けること(悪循環)家族構い過ぎる(過干渉)認めない(承認の欠如)心配し過ぎる(過保護)社会親の時間的余裕結果重視の価値観経済的余裕なぜひきこもるのか?それでは、なぜひきこもるのでしょうか? ひきこもりの原因を、本人、家族、社会という3つの要素に分けて探ってみましょう。ひきこもりは本人のせい?まず、ひきこもりは、もちろん本人に原因があります。なぜなら、ひきこもりは本人がひきこもろうという意思を持ってひきこもるからです。ただ、困ったことは、ひきこもりは続ければ続けるほど、続くことです。どういうことかと言うと、ひきこもりは続けていること自体で、ますます欲がなくなり、その引け目も加わりますます自信もなくなり、ますます現状に甘んじてしまい、ひきこもりから抜け出せなくなってしまう悪循環があるということです。例えば、体を動かさない寝たきり状態では、体の様々な機能は衰えていき、風邪をひきやすくなり、ますます寝たきりを深刻にさせてしまいます(廃用症候群)。宇宙飛行士が無重力で足腰や骨が弱っていくのも同じメカニズムです。このように、重力がなければ、体は鈍り弱っていきます。同じように、心も、「重力」がなければ、鈍り弱っていき「寝たきり」になってしまいます。それでは、心の「重力」とは何でしょうか? それは、社会参加による刺激です。ひきこもりは、心の「無重力」状態と言えます。社会参加による刺激は、達成感や充実感であると同時に、ストレス負荷でもあります。仕事などで他人(家族以外)とかかわる経験を重ねていく中で、達成感や充実感による喜びや楽しさから「次はこうしたい」「ああなりたい」という欲が次々と膨らみます(ドパミンによる報酬)。一方、ストレスによる不安や緊張を積み重ねることでストレス耐性が強まります(ノルアドレナリンの制御)。そこに周りから認められることによって(承認)、安心感や安定感が芽生え、自信が生まれていきます。心が鈍り弱っていくとは、喜びや楽しさに鈍くなるだけでなく、相手の気持ちを察するのも鈍くなります。ちょうど、運動能力や語学力は使っていないと錆びついていくのと同じように、人間関係を築く力(社会脳)もひきこもっていては磨かれない。それどころか衰えていきます。口下手になり、恋愛下手になっていきます。さらには、自分の気持ちを察するのも鈍くなり、ものごとのとらえ方(認知)が独りよがりになる場合があります。例えば、自信はないのにプライドは高いという状態です。そこには、何もしないでいれば何でもできるという可能性(万能感)の中に留まってしまう心理があります。また、ストレスに過敏になります。普段は無刺激の生活をしているので、対人関係での些細な刺激がとんでもないストレスになってしまいます。普段に使い切れずにたまっているストレスホルモンが大量に出るのです(ノルアドレナリンの易反応性)。家族には横暴になりがちです。仕事を始めても、最初は打たれ弱く傷付きやすくなります。ひきこもりは家族のせい?ひきこもりは本人だけが原因でしょうか? そうとは言えなさそうです。原因は家族にもあります。なぜなら、ひきこもる「基礎」をつくったのは家族だからです。再び、体と心を対比して考えてみましょう。もともと基礎体力が低くて体が弱い人がいるのと同じように、もともと基礎の「心の力」が低くて、心が脆(もろ)く弱い人もいます(脆弱性)。つまり、個人差です。この個人差は、体力にしても、「心の力」にしても、その人の遺伝的な体質や気質だけでなく、どういうふうに育てられたか(生育環境)も影響を与えています。それでは、どういうふうに育てられたか、つまりどんな家族のかかわり方がひきこもりの「基礎」をつくりやすいのかを、園村がかつて健一にした仕打ちから読み取り、大きく3つの要素に整理してみましょう。(1) 構い過ぎる―過干渉園村は涼に打ち明けます。「30年前に、あいつ(健一)は大学受験直前になって絵描きになりたいと言い出したんだよ」「(そこで)私は、あの子が美大へ行くためにこっそり書いてた絵を全部燃やしたんですよ」と。一方、健一は涼に心の内を漏らします。「あの人(父親)は自分の思い通りに息子を動かしたかっただけ」「僕は大学を2浪して落ちた時、園村家の恥だと言われた」「この世の中におまえの居場所なんかないって」「僕は人生つぶされたんですよ」「絵を描いてると僕は息ができた(のに)」と。1つ目の要素として、親が子どもに構い過ぎていることです(過干渉)。もっと言えば、自分の思い通りにするために、一方的に力でねじ伏せ、親の支配力を見せ付けています。健一の方は、息苦しくも必死になって親の期待通りに生きてきました。しかし、この一件で、彼は自分のつくった世界や夢を「灰」にさせられてしまったのです。ひきこもりの生い立ちを探ると、「もともと手のかからない良い子」という親の印象があります。その背景として、親が過干渉である現実があります。親は、先回りして本人の行動を全てコントロールし、理想の子どもをつくろうとします。すると、子どもは、言われるままに必死に行動し(外発的動機付け)、自分で考える喜びや達成感を味わうこと(内発的動機付け)がなくなります。また、自分の考えで何かをやったことがあまりないと、そうすることに戸惑いや恐れを抱きやすくなります。さらには、逆らえないことを長期間学習した結果、意識せずに無気力になってしまうことが分かっています(学習性無気力)。こうして、自発性が低下していき、欲がなくなるのです。本来、自分で何かをやり遂げる感覚は、子どもの発達段階において必要な刺激です(勤勉性)。ここから自分で成長しようとする能力(自己成長)やどうやって生きていくか自分で決める意識(自己確立)がさらに育まれていくからです。(2) 認めない―承認の欠如園村は、町の人たちに「息子は日本にはおりません」と告げ、海外のビジネスで大成功を収めていることにしています。また、焦りやもどかしさから、健一に「おい、いつまでそんなこと(ひきこもり)をしているつもりだ!」「お前の人生はそんなんでいいのか!?」「おまえはクズだ!」と罵ります。健一の方は、涼に「あの人(父親の園村)が気にするのは人の目だけ」「僕のことだって恥だから人に言わなかった」「おれは我が家の恥です」と訴えかけます。園村は、体裁を気にするあまり、ひきこもっている健一の存在を周りに明かしません。健一は、父親によって存在を消されているのです。また、かつて健一が「こっそり」と反抗していたことを園村が掌握していた事実を考えると、健一は、監視の目が厳しい中で息の詰まる思いをしていたことでしょう。健一には、プライバシーがなく、自分の世界をつくることも許されなかったのです。2つ目の要素として、親が子どもの考えや行動を認めていないことです(承認の欠如)。支配的な親の典型的な行動パターンとして、思春期の子どもの携帯の着信履歴やメール、日記をのぞき見したり、部屋を勝手に掃除することです。本人が大切にしているものや秘密は尊重されておらず、親に本人の世界という自己(アイデンティティ)を認めない姿勢が伺えます。すると、子どもは、自分の考えや行動に自信を持てなくなります。(3) 心配し過ぎる―過保護園村は、健一の絵を燃やした理由を涼に言います。「しっかりとした大学へ行き、安定した企業に入り、立派な人生を送ってほしかった」「それが親の務めだ、そうでしょ?」と。園村は現在の健一に「おれも母さんもいつかは死ぬ」「おまえはたった独りで生きていかねばならんのだ」との切実な思いを吐露します。すると、健一は園村に「今さら何言ってんだ」「あんたがそうさせたんじゃないか」「あんたは自分のことしか考えていない」と言い返します。言い当てている部分はあります。親なりに子どもの幸せを願って良かれと思ってしてきたことが裏目に出ているのでした。3つ目の要素として、親が子どもを心配し過ぎることです(過保護)。愛情は十分に注いでいるのですが、その注ぎ方に問題があったのです。大切にし過ぎて、子ども扱いし、抱え込んでいます。一人の人格を持った大人として見なしていません。一方、健一は、親の期待に反発しつつも、結果的に保護される、つまり子ども扱いされることに甘んじています。本来の愛情は、本人が思春期になったら、本人の幸せのために、夢や希望(自発性)を温かい目で後押しして、困った時に保護することです。愛情が溢れる余りに心配性になり、困ってもいないのに保護して(過保護)、その結果、本人の夢や希望をくじき不幸せな思いをさせるのは、本末転倒と言えます。なぜ複雑な家庭環境ではひきこもりが少ないの?逆に、構い過ぎ(過干渉)や心配し過ぎ(過保護)の対極を考えてみましょう。それは、あまり構わず心配もしない、つまり放置です。これは、育児に時間が取れない一人親家庭、育児が適切に行われていない心理的に荒れた家庭、育児に関心が乏しいネグレクト(育児放棄)や心理的虐待などの複雑な家庭環境が背景にあります。すると、子どもはどうなるでしょうか? 「早く自分で生きていこう」「早く一人前になりたい」という心理(自発性)が高まります。それが望ましくない形で出てくる場合が、家出などの非行です。非行の心理は、「普通の子にはマネできないすごいことをやってのけている」という悪いことをあえてできる自分を周りに示すことに意味があります。そして、見捨てられても大丈夫な自分を演出します。これが、複雑な家庭環境、つまりあまり構わない親のかかわり(放置)では、統計的にひきこもりが少ない理由であると考えられます。一方、構い過ぎ(過干渉)はその逆で、「一人前になりたいたいわけではない」「まだ一人前になりたくない」というひきこもり独特の心理を高めていることが分かります。本来は、親が「ほどほどに構う」ことで、子どもが「ちょっとずつ一人前になる」という関係が望ましいはずです。なぜ低所得層の家庭環境ではひきこもりが少ないの?低所得層の家庭、いわゆる貧困の家庭では、生活に足りないものが出てきます。子どもは、友達と違い、自分は欲しい物がなかなか手に入らないことを自覚します。すると、その渇望感から欲しい物が手に入ることの喜びに敏感になり、生物学的な感受性が高まっていきます(ドパミンの活性)。それが、欲深さであり、ハングリー精神です。こうして、子どもの自発性は高められていき、ひきこもりにはなりにくくなります。また、そもそも経済的に厳しい家庭は、ひきこもりを養っていくだけの経済力がありません。逆に言えば、裕福な家庭では、親子のコミュニケーションのパターンが、心配し過ぎ(過保護)から与え過ぎにすり替わってしまいやすくなります。子どもの望むものが簡単に買い与えられてしまい、欲しいものに飢えることがなくなれば、自発性がとても弱くなるリスクがあります。ここから分かることは、経済的に恵まれている家庭は、ひきこもりが起こりやすくなることを理解する必要があるということです。ひきこもりは社会のせい?それでは、ひきこもりは本人と家族の問題でしょうか? それだけとも言えません。なぜなら、ひきこもりは、世の中で90年代から徐々に増え続けている現実があるからです。つまり社会問題として、普遍性があるということです。最初のひきこもりが90年代に20歳代だとしたら、その幼少期は70年代になります。親を、構い過ぎ(過干渉)、認めない(承認の欠如)、心配し過ぎ(過保護)の3つの心理に駆り立てるようになった70年代以降の社会の変化とは何でしょうか? 大きく3つ挙げられます。(1) 親(特に母親)が暇になった―親の時間的余裕今回のドラマで健一の母親がかつてどうだったかは描かれていませんが、1つ目の社会の変化は、親(特に母親)が暇になったことです。世の中が便利になり、家庭の中も便利になりました。それに加えて、核家族化や少子化によって、時間的余裕を持つ母親が増えました。そして、その余った時間を全て子育てに注ぐ、子育てが生きがいの母親が出てきたことです。こうして、構い過ぎ(過干渉)がエスカレートしていくようになりました。さらには、早期教育、習い事、塾など様々な教育サービスの充実によって、構い過ぎの選択肢はますます増えていきました。そして、いわゆる「お受験ママ」「ステージママ」などの教育に熱を入れ過ぎる母親が登場します。彼女たちによって、ごく一握りの才能のある子どもを除いて、多くの子どもはこれらの活動を強いられて、本来あったやる気(自発性)はますます育まれなくなります。(2) 競争社会になった―結果重視の価値観町内会の会議でのワンシーンを見てみましょう。メンバーが「こういうことはさあ、もっとこう楽しく時間かけてやることに意味があるんだってさあ」と提案して議題から脱線して会話を楽しんでいます。すると、自治会長の園村は、「おほん、効率良くやりませんかね?」「無駄な時間を使えない」「うちの自治会主催の桜祭りはもう何年も閑古鳥ですね」と釘を刺します。園村は、信用金庫の理事を最後に退職しており、もともとお金や時間の無駄にとても厳しいのでした。このシーンからも見てとれる2つ目の社会の変化は、競争社会になったことです。社会の価値観は、競争に勝つために、効率重視、結果重視に傾いていきます。世の中のあらゆるものに価値を求めるようになった結果、子どもにも価値を求めるようになりました。そして、競争に負けてほしくない親心から、「負けたくない子育て」に重きを置かれるようになります。ほめるにしても叱るにしても、結果に重きが置かれるため、どんなに子どもが一生懸命にやって楽しんでいても、そのプロセスについては認めにくくなります(承認の欠如)。親の望むような結果にならなければ、自信はいつまで経ってもつきません。そういう子どもを増やしてしまったのです。(3) 物質的には豊かになった―経済的余裕健一は、一人息子として、立派な一軒家の離れに住んでいます。とても裕福です。ひきこもっていても、物質的には不自由なく生活できています。この様子から読み取れる3つ目の社会の変化は、物質的には豊かになったことです。それは、家族が、経済的に恵まれていくことで、その子どもがひきこもりになりやすい基礎をつくってしまったことです。そして、家族がひきこもる人を経済的に養うことができるようになったことです。その家族の経済力によって、「働かなくても良い」という発想を持つ人が増えてしまったのです。かつて、世の中が豊かではない時、「働かざる者、食うべからず」という考え方が一般的でした。例えば、発展途上国にひきこもりはいません。当たり前ですが、そんなことをしたら生存が危うくなるからです。現在は、「働かざる者も食える」時代になってきたということです。働かなければならない状況なら、そもそもひきこもりにはならないということです。しょうがなく何とか働いているでしょう。これが、現状に甘んじているという心理です。なぜひきこもりは「ある」のか?これまで、「ひきこもりとは何か?」「なぜひきこもりになるのか?」というテーマで考えてきました。ここからは、さらに踏み込みます。そもそも「ひきこもりはなぜ『ある』のでしょうか?」 言い換えれば、「ひきこもりは、なぜ昔になくて今あるのでしょうか?」 この問いへの答えを、進化心理学的な視点で探ってみましょう。私たち人間の体は環境に適応するために進化してきました。同じように、私たち人間の心も進化してきました。その適応してきた環境とは、狩猟採集生活を営んでいた原始の時代です。その始まりは、チンパンジーと共通の祖先から私たちの祖先が分かれていった700万年前です。現代の農耕牧畜を主とする文明社会は、たかだか1万数千年の歴史であり、進化が追い着くにはあまりにも短いと言えます。つまり、進化心理学的に考えると、私たちの心の原型は、まさにこの原始の時代に形作られました。その原始の時代の一番の問題は飢餓でした。この飢餓を乗り越えるために、私たちの体では様々なメカニズムが進化しました。例えば、低血糖にならないためのメカニズムとして、血糖値を上げるホルモンは数種類もあることです。また、飢餓状態では、一時的に脳内の快楽物質(エンドルフィン)が放出されて、むしろ気分は高揚して活動性は高まります。これは本人が意図せず意識せずに起こります。そして、その間に何とか食糧を得たのです。このモデルとなるのが、摂食障害によって低体重で低栄養になった場合の精神状態、いわゆる「拒食ハイ」「ダイエットハイ」です。逆に、現代のように裕福で飽食の社会はどうでしょうか? 大きな問題の1つは肥満です。この肥満を抑えるように私たちの体はあまり進化していません。なぜなら、原始の時代にはありえない状況だからです。血糖値を下げるホルモンにしてもインスリンの1つしかありません。それが肥満により働き疲れると、たやすく糖尿病になってしまいます。動物の中で、肥満を抑える遺伝子が進化しているのは、鳥ぐらいです。そこで、私たちは、肥満を抑える遺伝子がない代わりに、カロリーオフのものを摂ったり、意識的に運動したり、薬を飲んだり、場合によっては胃切除を行っているわけです。飽食の時代に肥満が増えるように、物質的に豊かになった時代に働かない人が増えるのは、進化心理学的に考えれば、明らかなことです。満たされている精神状態では、飢餓の状態とは逆に、意図せず意識せずに活動性は低下しています。端的に言えば、食べ物があればつい食べてしまうし、楽ができるならつい楽をしてしまうというシンプルな話です。肥満を抑えるメカニズムがあまり進化していないのと同じように、働かない心理を抑えるメカニズムもあまり進化していないのです。働かない心理は、肥満と同じく、進化の過程で支払うべき代償(トレードオフ)と言えるでしょう。そして、働かない心理の1つの代表として、今、ひきこもりが、その特異性ゆえに注目を集めているのです。ちなみに、働かない心理のもう1つの代表として、ひきこもりと時期や特徴を同じくして注目されている病態が「新型うつ」です。ひきこもらないためにはどうすれば良いのか?ひきこもりは、本人の考え方、家族のかかわり方、社会のあり方にそれぞれ原因があることが分かりました。それぞれに原因があり、どれか1つのせいにはできないことに気付きます。ひきこもらないために大事なことは、それぞれに原因があることを認め、それぞれがその原因を見つめ直すことです。(1) 本人はどうすれば良いのか?一番大事なことは、まず本人がひきこもりから抜け出したいと強く思うことです。ひきこもりは、本人が止めようと思わなければ止められないです。いくら周りがどんなに一生懸命に取り組んでも、本人に変わる気がなければ、変わらないです。アルコールや薬物などの物質依存、ギャンブルなどの過程依存と同じように、ひきこもりは関係依存という依存症の要素があります。この事実を本人が理解することです。結局のところ、たとえどんな境遇であったとしても、自分の人生の責任は、他でもない自分にあるということに気付くことです。そして、具体的に行動して、何らかのコミュニケーションの刺激にあえてさらされることです。最初はリハビリです。取っ掛かりとして、歯医者への通院も良いでしょう。メンタルヘルスのクリニックやカウンセリングルームへの通院、デイケアや自助グループへの通所など何でもありです。体を鍛えるのと同じように、心を鍛えるには、場数を踏んで、人馴れや場馴れをしていくことです。また、インターネットの利用によって、ひきこもりの人同士が情報発信をし合ったり、集まりに参加することで、お互いにいたわったりねぎらったりすることができます(承認)。これは、新しい社会参加の1つの形であると言えます。こうして、社会的スキル(社会脳)という能力が再びちょっとずつ磨かれていきます。(2) 家族はどうすれば良いのか?涼は、園村に「園村さんが健一さんを大事に思う気持ちと、健一さんの人生を決めてしまうことは、別のことだと思います」と言い当てます。まさにこのセリフは、ひきこもりの基礎をつくる家族の3つのかかわり方の問題点を指摘しています。それは、構い過ぎ(過干渉)、認めない(承認の欠如)、心配し過ぎ(過保護)でした。ここから、この3つの点について家族はどうすれば良いか考えていきましょう。a. 親が自分の人生を生きるラストシーンで、園村は、真っ直ぐに伸びた道を描いた健一の絵を見て、健一にやさしく語りかけます。「これから歩いていってみてくれ、おまえの道を」と。この言葉から、健一の人生と自分の人生は同じではないということを園村がようやく理解したことが読み取れます。1つ目の対策は、親が自分の人生を生きることです。子どもが思春期(10歳代)を迎えたら、子育ては半分卒業です。そして、子どもが成人したら、子育ては完全に卒業です。いつまでも親が子どもの人生を歩み続けることはできないということを知ることです。子どもは子どもの人生を歩むと同時に、親は自分の人生を歩んでいることがポイントです。親が自分の仕事や趣味、友人関係などで自分の世界を持って、何かに励んで楽しんでいることです。そうすると、結果的に、親は子どもに構い過ぎなくなります。また、親は、自分の世界があることで、周りの評判(評価)や体裁をあまり気にしなくなります。そして、そういう親の背中を見て(モデリング)、子どもの自発性は高まっていきます。b. 本人を大人扱いする涼の指摘の後、園村は「あいつの気持ちが知りたい」とつぶやきます。園村は、健一を抱え込んで子ども扱いして、本人の気持ちを考えていなかったことに気付いた瞬間です。一方、健一は、自分の描いた絵がひきこもり自立支援のサロンに飾られたことで(承認)、自信を取り戻していくのです。2つ目の対策は、本人を大人扱いすることです。本人が思春期(10歳代)を迎えたら、親は口出しを徐々に控えていき、本人が決めたことを認めることです(承認)。もちろん、親が生き方の選択肢としての判断材料をたくさん示すことは大切ですが、あくまで最後は本人が決め、それを親が支持するというスタンスを守ることです。例えば、「○○について、親として△△してほしい。だけど、決めるのはあなた。あなたが決めたことなら、結果がどうなっても支えたいと思う」と伝えます。大人扱いをするということは、本人の自由を尊重すると同時に、責任も自覚させるということです。具体的には、最低限の生活のルールを相談して決めることです。そのためのイメージとしては、「しばらくホームステイしている外国の友達の息子さん」というイメージです。そうするとどうでしょう? 例えば、「給料」(生活費)は一定額に固定されます。「文化」の違いがあるので、本人の生活スタイルやプライバシーには配慮し親切に接しつつも、家族にとって迷惑なことがあれば指摘や相談をしたり、家族全員での話し合いをします。「文化」の違いがあるからこそ、率直に意見を言う必要があります。こうして、「文化」の違いを乗り越えたルールがつくられていきます。それでは、暴言や暴力はどうでしょうか? 前半のシーンで、園村が健一に「おまえ、誰のおかげでその年まで働かずに食えてこられた!?」「どれほどの思いをしておれが過ごしていたか分かるか!?」と問い詰めます。すると、健一が急に「土下座して謝れよ!」と大声を上げて、暴力を振るいます。園村のかかわり方には問題がありますが、暴力を振るう健一にも問題があります。このように、暴力などの不適切な問題が起こる場合は、ためらうことなく警察通報や避難することが肝心です。リスクがある時は、本人に事前に伝えることが必要です。例えば、「どんな状況でも暴力は良くない。次に暴力があれば、私は警察通報をしなければならない」とはっきり言うことです。逆に、親が、子ども扱いしたり体裁を気にしたりして警察通報や避難ができない状況では、暴力はエスカレートしていきます。c. 親がサポーターになるラストシーンで、園村は健一に「これから歩いていってみてくれ、おまえの道を」「父さん、生きてる限りおまえを応援する」と語りかけます。この言葉に健一は涙するのです。3つ目の対策は、親がサポーター(応援者)になることです。応援するという言葉には、もはや保護者として親が子どもを保護する、つまり子どもの人生の全責任を負うというニュアンスはありません。応援とは、本人の自由を尊重して、サポーターとしてサポート(援助)に徹することです。そのサポート(援助)とは、衣食住の最低限の生活の保障をすることです。サポートは、際限なくするものではなく、あくまで一定です。親が、ひきこもりの事態の責任を感じて、本人を抱え込んで、本人の言いなりになることではありません。言い換えれば、一定のサポートとは、サポートには限度があるというメッセージです。園村の言葉には、もう1つのメッセージがあります。それは、「(自分たち親が)生きてる限り」という言い回しから分かるように、サポートには期限があるということです。つまり、ひきこもりという経済力のない生活スタイルは、果たしていつまで続けることができるのかということです。親の財産の相続や今後に受給する本人の年金を踏まえて具体的に正確にシミュレーションして、親としてできるライフプランを本人に提案することです。親が定年退職した時や本人が30歳になった時が、家族で相談する1つの節目です。ここでも大切なポイントは、限りある資源をどうするか最終的に決めるのは本人であるということです。「追い詰めれば自立するかも」という安易な発想から、感情的にはならないことです。表2 ひきこもりの3つの心理の特徴、要因、対策 欲がない(自発性の不足)自信がない(ストレスへの過敏性)現状に甘んじる(関係依存)神経伝達物質ドパミンの活性低下ノルアドレナリンの易反応性相対的なオキシトシンの活性亢進要因本人ひきこもりを続けること(悪循環)家族構い過ぎる(過干渉)認めない(承認の欠如)心配し過ぎる(過保護)社会親の時間的余裕結果重視の価値観経済的余裕対策本人ひきこもりをやめようと思い、少しずつ行動すること家族親が自分の人生を生きる(干渉しない)本人を大人扱いする(承認)親がサポーターになる(一定の援助)社会社会もサポーターになる(ソーシャルサポート)(3) 社会はどうすれば良いのか?前半のシーンで、園村は涼に「なぜあんな人間たち(ひきこもりサロンのメンバー)に構うのか?」と問います。すると、涼は「信じているからです」「人はいつでもどんなところからでも生き直せる」と力強く答えています。涼は、持ち前の情熱により、困っている人をサポートしています。このシーンから学ぶことは、ひきこもりに対して社会もサポーターになることです(ソーシャルサポート)。その1つが、涼が立ち上げたひきこもり自立支援のサロンです。ひきこもりの人への社会の中での居場所の提供です。そこには、仲間がいます。また、世の中の多くの人がひきこもりについて理解していけば、ひきこもりの本人の親の友人や近所の人が状況を知った理解者となり、本人を温かく見守ることができます。さらには、ひきこもりの家庭への人の出入りをつくり出すことです。親の友人、近所の人、ケースワーカーなどの第三者の客観的な目が家庭内に入ることは、社会、家庭、個人のそれぞれの風通しを良くしていくことができます。これは、暴言や暴力などの親子の煮詰まりを防ぐ1つの方法でもあります。ただし、家族のサポートに限度があるのと同じように、社会(国)のサポートにも限度があります。社会のサポートは、国の経済力に左右されがちです。ひきこもりなどの働かない人が増えれば、国の経済力が危うくなるのは明らかなことです。この社会的な状況を踏まえて、今後ひきこもりの人に生活保護や障害年金の受給がどこまで可能なのかという社会的な議論や同意が必要になってきます。ひきこもりの未来は?これまで、「ひきこもらないためにはどうすれば良いのか?」という視点で考えてきました。ところで、そもそも、ひきこもりは悪いことなのでしょうか? 逆に言えば、ひきこもらないことは良いことなのでしょうか?昔から、親に頼り働かない人は「すねかじり」「甘え」「怠け」などと否定的に呼ばれてきました。ところが、現在、価値観が多様化する中、こうあるべきという社会(多数派)の価値観は定まらなくなってきています。家庭の家計や国の経済がある程度安定しているのであれば、ひきこもりのライフスタイルは、「エコ」「悠悠自適」とも言えそうです。大事なことは、今ひきこもっている本人が、働くか働かないか、または社会参加するかしないかの古い価値観の二択に惑わされないことです。物質的に豊かな現代、人それぞれで違う「精神的な豊かさ」を得るにはどうすることが自分にとって一番良いのか? その生き方を本人が自分で選び取ることではないでしょうか? その時、ひきこもりは、もはや生き方の選択肢の1つに過ぎなくなるのではないでしょうか? そして、未来にはひきこもりという言葉そのものがなくなっているのではないでしょうか?1)斎藤環:ひきこもりはなぜ「治る」のか?、中央法規、20072)斎藤環:社会的ひきこもり、PHP新書、19983)荻野達史ほか:「ひきこもり」への社会学的アプローチ、ミネルヴァ書房、20084)田辺裕(取材・文):私がひきこもった理由、ブックマン社、20005)長谷川寿一・長谷川眞理子:進化と人間行動、東京大学出版会、2000

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【2014年コンテンツ閲覧ランキング】人気を集めた記事・スライド・動画のトップ30を発表!

デング熱やエボラ出血熱の流行、高血圧治療の新しいガイドライン、人間ドック学会が発表した新たな健診基準値など、今年の医療界での出来事が反映された記事やスライド、動画を多数お届けしてまいりました。そのなかでもアクセス数の高かった人気コンテンツ30本を紹介します。 1位 デング熱、患者さんに聞かれたら・・・ 2位 NHK特集で報道された「シロスタゾールと認知症の関係」についての患者さん説明用パンフレットを作りました。 (Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~) 3位 頓服薬の査定のポイント (斬らレセプト — 査定されるレセプトはこれ!) 4位 岩田健太郎が緊急提言!エボラ出血熱にこう備えよ! (CareNeTV LiVE! アーカイブ) 5位 高血圧治療ガイドライン2014が発刊 6位 医療者は正しい理解を。人間ドック学会“基準値”の解釈 7位 Dr.山下のアリスミアのツボ 第1回 8位 非専門医も知っておきたいうつ病診療(2)うつ病治療の基本 9位 カルベジロール査定のポイント (斬らレセプト — 査定されるレセプトはこれ!) 10位 ケアネットオリジナル『患者説明用スライド』 ~高血圧Vol.1~ 11位 デング熱での解熱剤に注意~厚労省がガイドライン配布 12位 ケアネットオリジナル 『患者説明用スライド』 ~高血圧Vol.2~ 13位 妊娠糖尿病の診断基準の覚え方 (Dr. 坂根のすぐ使える患者指導画集 -糖尿病編-) 14位 エキスパートに聞く!「血栓症」Q&A Part2 15位 知識を整理!GERD診療(2)症状を診る 16位 レビー小体型認知症、アルツハイマー型との違いは? 17位 アシクロビル(商品名: ゾビラックス)の査定 (斬らレセプト — 査定されるレセプトはこれ!) 18位 非専門医も知っておきたいうつ病診療(1)うつ病の現状と診断 19位 休診日(12月28日)の休日加算の査定 (斬らレセプト — 査定されるレセプトはこれ!) 20位 アジスロマイシンとレボフロキサシンは死亡・不整脈リスクを増加する (1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより~) 21位 休日診療をやってみた (スキンヘッド脳外科医 Dr. 中島の 新・徒然草) 22位 内科医のための睡眠障害(1) 知って得する睡眠の話 23位 自分の適正なお寿司の皿数、わかりますか? (Dr. 坂根のすぐ使える患者指導画集 -糖尿病編-) 24位 ナトリウムから食品相当量への換算方法を教えるコツ (Dr. 坂根のすぐ使える患者指導画集 -糖尿病編-) 25位 金属がなくてもMRIで熱傷を起こすことがある (Dr. 倉原の”おどろき”医学論文) 26位 出血性ショックに対する輸血方法が不適切と判断されたケース (リスクマネジメント 救急医療) 27位 知識を整理!GERD診療(1)基本を整理 28位 ケアネットオリジナル 『患者説明用スライド』 ~高血圧Vol.5~ 29位 非専門医も知っておきたいうつ病診療(4)抗うつ薬の副作用と対処法 30位 非専門医も知っておきたいうつ病診療(3)抗うつ薬の使い分け #feature2014 .dl_yy dt{width: 50px;} #feature2014 dl div{width: 600px;}

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事例32 薬剤使用に対する病名もれでの査定【斬らレセプト】

解説事例では処置に使用した薬剤が査定となった。主に病名もれを指摘するA事由(医学的に適応と認められないもの)であったためにカルテを確認した。カルテには蜂巣炎が一部潰瘍化し、プロスタンディン®を塗布して処置を行なったことが記入されており、レセプト通りの内容であった。同薬剤の添付文書を確認すると、効能・効果には「褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、糖尿病性潰瘍、下腿潰瘍、術後潰瘍)」と記載されており、潰瘍に対して使用される薬剤であった。蜂巣炎の症状が重い場合には潰瘍形成もあり得るが、レセプトには左下腿蜂巣炎のみであり、潰瘍形成の有無が読みとれない。したがって、レセプトから潰瘍形成が認められないのに潰瘍治療薬を使用しているとしてA査定となったものであろう。病名に状態が含まれる場合であっても、その状態が必然的に伴うものでない限り、病名の追加またはコメント記載が必要なのである。事例では、院外処方せんで処方した軟膏に対してもA事由で調剤薬局報酬分との相殺通知が届いた。

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68)効果的な水中運動を指導するコツ【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者水の中で歩いているんですが、あまり効果がないようで・・・。医師頑張って、プールに通っておられますね。水中運動で効果を上げる、いい方法がありますよ!患者それはどんな方法ですか?(興味津々)医師水の中ではどんな風に歩いておられますか?患者前だけでなく、後ろに歩いたりしています。医師それはいいですね。水の抵抗を利用するといいですよ。例えば・・・。患者例えば? 医師水の抵抗を利用して、水を手で押して歩いたりすることです。患者それはいいですね。 医師ビート板を持って水を受けて歩いたり、ラッセル車のようにビート板で水を押し分けて歩くと、上半身の筋力トレーニングになりますよ。患者それいいですね。今度、やってみます(嬉しそうな顔)。●ポイント身振り・手振りを用いることで、さらに運動への理解度が深まります

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アリスミアのツボ Q17

Q17心房細動の心拍数コントロールにどの薬を使うか?基本はβ遮断薬で、ただし高齢者では注意。歴史上は・・・心房細動の心拍数コントロールについては、ジギタリスという伝統的な薬物の長い歴史はあるのですが、このジギタリスと比較した報告はきわめて少ないのが実情です。したがって、科学的にこの薬物がよいというだけの根拠がまったくありません。一般的に、ジギタリス、Ca拮抗薬、β遮断薬が用いられており、いずれの薬物にもそれなりの歴史があるので、そのうち好きなものを選べばよいということにならざるを得ません。参考所見としては・・・これまでの種々雑多な研究を並べてみると、それほど強い根拠ではありませんが、(1)β遮断薬の心拍数抑制効果が強い(2)心房細動では運動時の心拍数が問題となりやすいが、理論的にβ遮断薬がこの目的に適合する(3)1日1回、かつ重篤な副作用が少ないという意味で患者のアドヒアランスはβ遮断薬が高い(4)基礎心疾患があれば、このβ遮断薬は突然死予防という付加作用がある・・・などの面から、私自身はβ遮断薬を多くの場合用いています。注意すべきことただし、このβ遮断薬は、高齢者では要注意とも感じています。高齢者では、1)心拍数が上がりにくいという特性があること2)加齢により安静時心拍数も低下しやすいこと3)1日1回という半減期の長い薬物では蓄積性が見られることも経験することなどによります。β遮断薬の良い面が高齢者では裏目に出てしまうこともあるのですね。高齢者でβ遮断薬を用いる場合には、低用量から緩徐に進めることが重要です。

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大動脈弁狭窄症はやはり高コレステロール血症が原因か?(解説:佐田 政隆 氏)-290

 動脈硬化性大動脈弁狭窄症患者は、高齢化社会とともに年々増加しており、大きな社会問題になっている。進行すると突然死や難治性心不全の原因となるが、効果的な薬物療法はない。大動脈弁置換術が唯一有効な治療法であるが、人工心肺を用いた大手術であり、高齢者では危険性が高い。現在、より侵襲が少ない、経カテーテル大動脈弁留置術 (TAVI) が普及しつつあるが、高額であり、今後、その適応が問題になると思われる。疫学研究では、血管の動脈硬化症と同様に、高LDLコレステロール(LDL-C)血症との関連が示唆されている。脂質異常症に介入することで、大動脈弁狭窄症の発症、進行を抑えることができれば最善であるが、それを支持するエビデンスが存在しないのが現状である。 本研究では、Framingham Heart Study などの過去に行われた疫学研究で集められたサンプルの脂質、ならびに一塩基遺伝子多型(SNP)解析を基に、脂質関連の遺伝的リスク・スコア(GRS)と大動脈弁硬化との関連を調べた。LDL-C値ならびにLDL-CのGRSは、大動脈弁の石灰化や大動脈弁狭窄症と関連していた。一方、HDLコレステロール、中性脂肪値ならびにそれらのGRSとは関連がみられなかった。 過去に、中等度の大動脈弁狭窄症に対して、LDL-Cを低下させる介入試験がいくつも施行されたが、進行抑制に関してすべてネガティブであった。私見であるが、圧較差が25~64mmHg 程度に進行してしまったものは、すでに不可逆性の変化が大動脈弁に生じており、そこから慌てて脂質を低下させても、他の流体力学的要因によって弁の変性は一気に進行してしまうと思う。LDL-CのGRSを用いて、大動脈弁狭窄症の高リスク群を同定して、大動脈弁の圧較差が出現していない早期からLDLコレステロールを低下させることで、将来の大動脈弁狭窄症の発症を抑制できるかどうか、長期フォローする臨床研究が企画されることを期待する。

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【医療ニュース トップ100】2014年、最も読まれた「押さえておくべき」医学論文は?

今年も、4大医学誌の論文を日本語で紹介する『ジャーナル四天王』をはじめ、1,000本以上の論文をニュース形式で紹介してきました。その中で、会員の先生方の関心の高かった論文は何だったのでしょう? ここでは、アクセス数の多いものから100本を紹介します。 1位 日本男性の勃起硬度はアレと関連していた (2014/11/13) 2位 日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 (2014/1/7) 3位 子供はよく遊ばせておいたほうがよい (2014/3/28) 4位 思春期の精神障害、多くは20代前半で消失/Lancet (2014/1/27) 5位 なぜコーヒーでがんリスクが低下? (2014/7/31) 6位 メロンでかゆくなる主要アレルゲンを確認 (2014/4/15) 7位 新たな輸液プロトコル、造影剤誘発急性腎障害の予防に有効/Lancet (2014/6/9) 8位 体幹を鍛える腹部ブレーシング、腰痛に効果 (2014/5/7) 9位 コーヒーを多く飲む人は顔のシミが少ない (2014/8/7) 10位 スタチンと糖尿病リスク増大の関連判明/Lancet (2014/10/9) 11位 スルピリドをいま一度評価する (2014/5/16) 12位 米国の高血圧ガイドライン(JNC8)のインパクト/JAMA (2014/4/16) 13位 インフルエンザワクチン接種、無針注射器の時代に?/Lancet (2014/6/16) 14位 新規経口抗凝固薬4種vs.ワルファリン-心房細動患者のメタ解析-/Lancet (2013/12/25) 15位 アルコール依存症、薬物治療の減酒効果は?/JAMA (2014/5/29) 16位 SGLT2阻害薬「トホグリフロジン」の日本人への効果 (2014/2/28) 17位 大人のリンゴ病 4つの主要パターン (2014/7/29) 18位 脳動脈瘤、コイルvs. クリッピング、10年転帰/Lancet (2014/11/12) 19位 ACE阻害薬を超える心不全治療薬/NEJM (2014/9/8) 20位 アルツハイマーに有用な生薬はコレ (2014/11/14) 21位 塩分摂取と死亡リスクの関係はJカーブ/NEJM (2014/8/25) 22位 スタチン投与対象者はガイドラインごとに大きく異なる/JAMA (2014/4/14) 23位 食後血糖によい食事パターンは?(低脂肪vs低炭水化物vs地中海式) (2014/3/27) 24位 成人ADHDをどう見極める (2014/5/21) 25位 各種ダイエット法の減量効果/JAMA (2014/9/16) 26位 牛乳1日3杯以上で全死亡リスクが2倍/BMJ (2014/11/13) 27位 腰痛持ち女性、望ましい性交体位は? (2014/11/21) 28位 ロマンチックな恋愛は幸せか (2014/3/26) 29位 無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与 (2014/5/8) 30位 下肢静脈瘤、ベストな治療法は?/NEJM (2014/10/10) 31位 せん妄管理における各抗精神病薬の違いは (2014/9/18) 32位 降圧薬投与量の自己調整の有用性/JAMA (2014/9/11) 33位 深部静脈血栓症の除外診断で注意すべきこと/BMJ (2014/3/20) 34位 StageII/III大腸がんでのD3郭清切除術「腹腔鏡下」vs「開腹」:ランダム化比較試験での短期成績(JCOG 0404) (2014/2/26) 35位 たった1つの質問で慢性腰痛患者のうつを評価できる (2014/2/21) 36位 スタチン時代にHDL上昇薬は必要か/BMJ (2014/8/7) 37位 就寝時、部屋は暗くしたほうがよいのか:奈良医大 (2014/8/29) 38位 認知症のBPSD改善に耳ツボ指圧が効果的 (2014/10/28) 39位 統合失調症患者の突然死、その主な原因は (2014/4/18) 40位 うつ病と殺虫剤、その関連が明らかに (2014/7/9) 41位 帯状疱疹のリスク増大要因が判明、若年ほど要注意/BMJ (2014/5/26) 42位 慢性のかゆみ、治療改善に有用な因子とは? (2014/7/1) 43位 女性の顔の肝斑、なぜ起きる? (2014/5/8) 44位 DES1年後のDAPT:継続か?中断か?/Lancet (2014/7/30) 45位 駆出率が保持された心不全での抗アルドステロン薬の効果は?/NEJM (2014/4/23) 46位 レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は (2014/10/30) 47位 アトピー性皮膚炎患者が避けるべきスキンケア用品 (2014/2/6) 48位 タバコの煙を吸い込む喫煙者の肺がんリスクは3.3倍:わが国の大規模症例対照研究 (2014/6/18) 49位 世界中で急拡大 「デング熱」の最新知見 (2014/10/17) 50位 円形脱毛症とビタミンDに深い関連あり (2014/4/10) 51位 不眠の薬物療法を減らすには (2014/7/23) 52位 オメプラゾールのメラニン阻害効果を確認 (2014/11/6) 53位 タバコ規制から50年で平均寿命が20年延長/JAMA (2014/1/16) 54位 ICUでの栄養療法、静脈と経腸は同等/NEJM (2014/10/15) 55位 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット (2014/3/17) 56位 COPDにマクロライド系抗菌薬の長期療法は有効か (2014/1/13) 57位 座りきりの生活は心にどのような影響を及ぼすか (2014/5/12) 58位 PSA検診は有用か:13年後の比較/Lancet (2014/8/22) 59位 気道感染症への抗菌薬治療 待機的処方 vs 即時処方/BMJ (2014/3/17) 60位 血圧と12の心血管疾患の関連が明らかに~最新の研究より/Lancet (2014/6/19) 61位 マンモグラフィ検診は乳がん死を抑制しない/BMJ (2014/2/21) 62位 機能性便秘へのプロバイオティクスの効果 (2014/8/14) 63位 超高齢の大腸がん患者に手術は有用か:国内での検討 (2014/2/14) 64位 糖尿病予防には歩くよりヨガ (2014/8/4) 65位 乳がん術後リンパ節転移への放射線療法、効果が明確に/Lancet (2014/3/31) 66位 75歳以上でのマンモグラフィ検診は有効か (2014/8/11) 67位 大腸がん術後の定期検査、全死亡率を減少させず/JAMA (2014/1/23) 68位 「歩行とバランスの乱れ」はアルツハイマーのサインかも (2014/5/13) 69位 食事由来の脂肪酸の摂取状況、国によって大きなばらつき/BMJ (2014/4/28) 70位 心房細動合併の心不全、β遮断薬で予後改善せず/Lancet (2014/9/19) 71位 薬剤溶出ステントの直接比較、1年と5年では異なる結果に/Lancet (2014/3/24) 72位 ピロリ除菌、糖尿病だと失敗リスク2倍超 (2014/8/21) 73位 認知症にスタチンは有用か (2014/7/25) 74位 RA系阻害薬服用高齢者、ST合剤併用で突然死リスク1.38倍/BMJ (2014/11/20) 75位 腰痛へのアセトアミノフェンの効果に疑問/Lancet (2014/8/6) 76位 食べる速さはメタボと関連~日本の横断的研究 (2014/9/12) 77位 うつになったら、休むべきか働き続けるべきか (2014/9/16) 78位 英プライマリケアの抗菌治療失敗が増加/BMJ (2014/10/1) 79位 総胆管結石疑い 術前精査は必要?/JAMA (2014/7/21) 80位 歩くスピードが遅くなると認知症のサイン (2014/10/8) 81位 前立腺がん、全摘vs.放射線療法/BMJ (2014/3/10) 82位 緑茶が認知機能低下リスクを減少~日本の前向き研究 (2014/6/3) 83位 高力価スタチンが糖尿病発症リスクを増大させる/BMJ (2014/6/16) 84位 乳がんの病理学的完全奏効は代替エンドポイントとして不適/Lancet (2014/2/27) 85位 Na摂取増による血圧上昇、高血圧・高齢者で大/NEJM (2014/8/28) 86位 抗グルタミン酸受容体抗体が神経疾患に重大関与か (2014/8/15) 87位 歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet (2014/1/8) 88位 肩こりは頚椎X線で“みえる”のか (2014/3/19) 89位 地中海式ダイエットと糖尿病予防 (2014/4/7) 90位 閉塞性睡眠時無呼吸、CPAP vs. 夜間酸素補給/NEJM (2014/6/26) 91位 揚げ物は肥満遺伝子を活性化する?/BMJ (2014/4/3) 92位 6.5時間未満の睡眠で糖尿病リスク上昇 (2014/9/4) 93位 セロトニン症候群の発現メカニズムが判明 (2014/3/14) 94位 日本発!牛乳・乳製品を多く摂るほど認知症リスクが低下:久山町研究 (2014/6/20) 95位 肥満→腰痛のメカニズムの一部が明らかに (2014/8/8) 96位 低炭水化物食 vs 低脂肪食 (2014/8/7) 97位 認知症患者の調子のよい日/ 悪い日、決め手となるのは (2014/3/21) 98位 統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか (2014/7/2) 99位 血糖降下強化療法の評価―ACCORD試験続報/Lancet (2014/8/20) 100位 小児BCG接種、結核感染を2割予防/BMJ (2014/8/21) #feature2014 .dl_yy dt{width: 50px;} #feature2014 dl div{width: 600px;}

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事例31 処方せん料(7種類以上)への査定【斬らレセプト】

解説事例ではF400「処方せん料(その他)」が、D事由(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)として「処方せん料(7種以上)」へと査定となった。レセプトをみてみると月2回来院されているが、処方せん料の算定が1回のみである。処方せんの内容確認用に印字された薬剤すべてが、1回の処方せん発行にて処方されていることがわかる。薬剤の種類を数えてみると8種類が数えられる。処方せん料の第2項には「7種類以上の内服薬の投薬を行なった場合の所定点数」が定められている。そのため今回の処方せん料は、7種類以上の項目を算定することが妥当であるとして査定となったものと推測できる。計算担当者に確認したところ、一包化を指定した場合には一包化の範囲内で1種類と数えると考えていた。F200薬剤の留意事項に7種類の数え方が定められており、そのうちの1項目に「処方料の算定単位となる1処方において剤型が変わらない場合は1銘柄ごとに1種類と計算する」とある。臨時投薬と剤型の区別がつかなくなる散剤などの混合以外は、銘柄ごとに1種類と数えることを説明して査定対策とした。

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