サイト内検索|page:962

検索結果 合計:36088件 表示位置:19221 - 19240

19221.

青少年の電子タバコと喫煙の増加、北米とイングランドで差/BMJ

 2017~18年の期間に、カナダと米国では青少年におけるベイピング(発生させた蒸気[vapor]を吸引する)電子タバコの使用が増加し、カナダでは可燃性タバコの喫煙も増加している一方、イングランドではこれらの使用に関してほとんど変化がないことが、カナダ・ウォータールー大学のDavid Hammond氏らの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2019年6月20日号に掲載された。ベイピングは、可燃性タバコの煙を吸引するのと比べて、ニコチン送達の有害性が最も低くなるとされる。しかし、毒性物質の量や毒性の程度は低いが、長期曝露によりニコチン依存を引き起こす可能性や、呼吸器や心血管の健康リスクに影響を及ぼす可能性が示唆されている。北米では新世代のベイピング製品として、ニコチン塩を用いた「JUUL」のような高ニコチン濃度の製品が登場しているが、ニコチン塩製品への市場移行の影響はほとんど知られていない。2018年にはカナダでも規制緩和が進められ、ベイピング製品の市場開拓が進んでいるという。16~19歳の約2万4,000例について、オンライン反復横断調査 研究グループは、カナダ、イングランド、米国の青少年におけるベイピングと喫煙の使用状況の違いを評価する目的で、反復横断調査を行った(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 カナダ(7,891例)、イングランド(7,897例)、米国(8,140例)の16~19歳を対象に、2017年7~8月と2018年8~9月の2回、オンラインによる調査を実施した。 ベイピングと喫煙の使用の有無、過去30日および1週間以内の使用、過去1ヵ月のうち15日以上の使用の割合について評価した。JUULおよび他の一般的なベイピング製品の検討も行った。規制緩和が進んだカナダと米国では、常習性も拡大 ベイピングの使用割合は、非喫煙者と試行的喫煙者(生涯の喫煙本数が100本未満)を含め、2017年と2018年ではカナダと米国で、過去30日(カナダ:8.4%→14.6%、米国:11.1%→16.2%)、過去1週間(5.2%→9.3%、6.4%→10.6%)、過去1ヵ月のうち15日以上(2.1%→3.6%、3.0%→5.2%)が、いずれも有意に増加した(すべてp<0.001)。イングランドでは、それぞれ8.7%→8.9%、4.6%→4.6%、2.0%→2.2%と、ほとんど変化しなかった。 喫煙の割合は、2017年と2018年ではカナダで、過去30日(10.7%→15.5%)、過去1週間(7.6%→11.9%)、過去1ヵ月のうち15日以上(4.8%→7.4%)のいずれもが有意に増加した(すべてp<0.001)。イングランドでわずかに増加が認められたが(それぞれ、15.6%→16.4%、9.8%→11.3%、5.0%→6.4%)、米国ではほぼ変化がなかった(それぞれ、11.0%→12.2%、8.5%→8.8%、4.6%→5.1%)。 ベイピングの使用者のうち、2017年に比べ2018年で、より常習的に使用するようになったと回答した者の割合は、カナダと米国では、過去30日(カナダ:28.8%→39.5%、米国:35.4%→48.1%)、過去1週間(17.6%→25.0%、20.4%→31.6%)、過去1ヵ月のうち15日以上(7.2%→9.7%、9.7%→15.4%)のいずれにおいても有意に増加した(すべてp<0.01)。一方、イングランドではいずれも増加はしたが有意ではなかった(それぞれ、25.8%→27.1%、13.7%→13.9%、5.9%→6.8%)。また、カナダでは喫煙についても、2018年で使用頻度が高くなったと回答した者の割合が、それぞれ有意に増加した(p<0.001、p<0.001、p=0.002)。 過去30日にベイピングを使用した集団におけるJUULの使用割合は、米国では2017年の9.4%から2018年には28.1%へと約3倍に増加し、2017年は0%だったカナダとイングランドでは、2018年にはそれぞれ10.3%および3.3%への増加であった。 著者は、「イングランドで変化が小さいのは、おそらく、欧州タバコ製品指令(Tobacco Products Directive:TPD)による市場制限とニコチン量の上限規制の結果と考えられる」とし、「急速に進展するベイピング市場およびニコチン塩ベースの製品の出現に対して、徹底した監視が必要である」と指摘している。

19222.

デュルバルマブ、進展型小細胞肺がんのOSを有意に延長(CASPIAN)/AstraZeneca

 AstraZenecaは、2019年6月27日、進展型小細胞肺がん(SCLC)の1次治療を対象としたデュルバルマブの第III相CASPIAN試験で、主要評価項目である全生存率(OS)を達成したと発表。 CASPIAN試験は、進展型SCLC患者の1次治療における無作為化オープンラベル多施設共同国際第III相試験。この試験では、化学療法単独とデュルバルマブ+化学療法(エトポシド+シスプラチン/カルボプラチン)およびデュルバルマブ+トレメリムマブ+化学療法(上記と同様)とを比較しており、米国、欧州、南米、アジア、中東を含む22ヵ国、200以上の施設で実施されている。 独立データモニタリング委員会による中間分析では、デュルバルマブ+化学療法(エトポシド+シスプラチン)群は、化学療法単独に比べ主要評価項目であるOSを統計学的に有意に改善した。デュルバルマブ併用療法の安全性と耐容性は、これらの既知の安全性プロファイルと一致していた。 AstraZenecaは、今後の医学会での発表のために、今回のデータを提出するとしている。

19224.

進行胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除は開腹術に匹敵するか?(解説:上村直実氏)-1071

 最近の疫学調査によると、ピロリ感染者数の減少や除菌治療の普及により胃がん死亡者は減少の一途をたどっている。さらに、全国の検診体制の充実や内視鏡検査の普及により早期発見される胃がんが多くなり、内視鏡的切除術の件数が著明に増加しているのが現状である。しかし、臨床現場では手術可能な進行胃がんに遭遇する機会も少なくなく、従来の開腹手術と腹腔鏡下手術の適応に迷うこともある。 日本、韓国および中国において両術式の有用性と安全性を検証する無作為介入試験(RCT)が進行中であるが、今回、進行胃がん(T2〜T4a)の約1,000症例を対象として中国で実施されたCLASS-01試験の結果が報告された。無作為割り付けによる多施設共同RCTの結果、3年無再発生存率(腹腔鏡術群76.5% vs.開腹術群77.8%)および3年累積再発率(18.8% vs.16.5%)は両群間に統計学的に有意な差を認めなかった。 わが国で実施されているRCT(JLSSG0901試験)の結果は未定であるが、世界に先駆けて実施している全国的な外科系手術症例の大規模データベースであるNational Clinical Database(NCD)を用いて施行されたコホート研究の結果では、胃がんに対する外科的切除における腹腔鏡下手術は術後の死亡率や縫合不全や膵液瘻など重篤な合併症の発生率で開腹手術と遜色がないと報告されている(Etoh T, et al. Surg Endosc. 2018;32:2766-2773.)。わが国の胃がん治療ガイドラインでは、現時点で腹腔鏡下手術は幽門側胃切除が適応となるStageI(T1、T2N0)に限定されているが、今後、適応範囲の拡大が期待される。 以上の結果から、手術可能な胃がんに対する腹腔鏡下手術は開腹手術にひけをとらない術式となっているものと思われる。ただし、実際の診療における術式の選択にあたっては、技術格差に基づく手術成績の施設間格差を考慮すべきであろう。その参考資料として、今後、施設ごとに開腹手術と腹腔鏡下手術の手術成績が開示されることが期待される。

19225.

ドローンは人を傷つけるのか、助けるのか【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第142回

ドローンは人を傷つけるのか、助けるのかいらすとやより使用私の友人はドローンを持っているのですが、飛ばせるエリアが限られているらしくて、ほとんど使えないとボヤいています。皆さんはドローンと触れ合ったことがありますか?ドローンはいろいろな現場で用いられるようになってきました。とくに物流に対する期待は大きく、近い将来、自宅にドローンが荷物を届けてくれるようになるかもしれません。海外では試験的に運用されているところもありますね。今回は、ドローンの論文を2つ紹介しましょう。 Chung LK, et al.Skull fracture with effacement of the superior sagittal sinus following drone impact: a case report.Child’s Nerv Syst. 2017;33:1609-1611.1つ目は、ドローンによる悲劇。世界各国では、ドローンを上手に速く操作することを競う大会が開かれています。当然、ドローンのスピードも上がるため、ぶつかってしまうと大けがを負わせてしまいます。あるドローンレースの現場にいた13歳の男の子は、飛んできたドローンが頭を直撃するという事態に見舞われました。衝撃が非常に強く、頭蓋骨は陥没骨折し、その傷は上矢状静脈洞に達しました。神経症状を来すほどでしたが、保存的な治療で軽快し退院までこぎ着けたそうです。Claesson A, et al. Drones may be used to save lives in out of hospital cardiac arrest due to drowning. Resuscitation. 2017;114:152-1562つ目はまったく逆で、ドローンが人を救うことに役立つのではないかという論文です。スウェーデンの浅瀬で行われた研究で、14人のライフガードと、ドローンの性能を比較したものです。要は、目的とするマネキンまでどちらが早く到達できるかを検証したものです。そんなん、行く手に水があったら絶対にドローンのほうが早いに決まってるじゃんと思っていたら、まさにそのとおりの結果でした(p

19226.

抑うつ症状と燃え尽き症候群との関係

 燃え尽き症候群とうつ病との間に重複する概念が存在するのか、あるいは互いに異なるのかについては、継続的に議論されており、入院患者における精査は行われていない。この関連性を明らかにするため、スイス・ベルン大学のKathleen Schwarzkopf氏らは、3つの異なるうつ病尺度を用いて検討を行った。さらに、抑うつ症状と燃え尽き症候群との関連における心理的苦痛、知覚されたストレスおよび睡眠の質への影響についても調査を行った。Zeitschrift fur Psychosomatische Medizin und Psychotherapie誌2019年6月号の報告。 対象は、職業性ストレス関連障害治療の専門病院に紹介された23~82歳の入院患者723例(女性の割合:51.2%)。評価には、燃え尽き症候群評価尺度(Maslach Burnout Inventory)、ベック抑うつ質問票、Hospital Anxiety and Depression Scale(HAD)、Brief Symptom Inventory、知覚されたストレス尺度(Perceived Stress Scale)、ピッツバーグ睡眠質問票を用いた。 主な結果は以下のとおり。・燃え尽き症候群の合計スコアやサブスケール(情緒的消耗感、脱人格化、達成感の低下)とうつ症状(うつ病尺度にかかわらず)との間に有意な相関関係が認められた。・共分散は、1.1~19.4%であった。・燃え尽き症候群のレベルは、認知情動的症状と直接的な関連が認められた。程度は低いものの、身体的情動的症状とうつ病との関連も認められた。・多変量解析では、燃え尽き症候群が有意に多かった因子は、うつ症状、若年、男性、精神的苦痛やストレスレベルの高さであった。 著者らは「燃え尽き症候群とうつ病は、同様な精神病理学を示すものではないが、2つの構成要素には重複する部分が多く、この程度は使用するうつ病評価尺度により変化する可能性が示唆された」としている。

19227.

血圧と認知症サブタイプ別リスク~260万人を長期観察

 血圧上昇と認知症リスクの関連は、期間や認知症のサブタイプにより異なるのだろうか。今回、英国・London School of Hygiene & Tropical MedicineのJohn Gregson氏らによる約260万人の後ろ向きコホート研究から、血圧上昇は認知症リスク低下と短期的には関連するが、長期的な関連はあまり大きくないことがわかった。また、長期的な関連は、アルツハイマー型認知症と血管性認知症では逆であったことが報告された。European Journal of Neurology誌オンライン版2019年6月24日号に掲載。 本研究は、United Kingdom Clinical Practice Research Databaseにおいて、1992~2011年に血圧を測定し、それ以前に認知症ではなかった40歳以上の259万3,629人のデータを解析。ポアソン回帰モデルを使用して、収縮期血圧と認知症(医師の診断による)との関連を調べた。血圧は認知症発症前駆期に低下すると考えられているため、血圧測定からの経過時間のカテゴリー(5年未満、5~10年、10年超)および認知症のサブタイプ(アルツハイマー型、血管性)別に関連を調べた。 主な結果は以下のとおり。・観察期間中央値は8.2年で、アルツハイマー型認知症4万9,161例、血管性認知症1万3,816例、その他の認知症2,541例の計6万5,618例の認知症が観察された。・平均収縮期血圧10mmHg上昇につき、認知症リスクは9.2%(95%CI:8.4~10.0)低かったが、この関連は血圧測定からの期間によって著しく変化した。・血圧測定後5年未満では、平均収縮期血圧10mmHg上昇につき、認知症リスクが15.8%(同:15.5~17.0)低く、血圧測定後5~10年ではリスクが5.8%(同:4.4~7.7)低かった。・血圧測定後10年超では、平均収縮期血圧10mmHg上昇につき、認知症リスクが1.6%(同:0.1~3.0)低かった。サブタイプ別にみると、アルツハイマー型認知症リスクは4.3%(同:2.5~6.0)低く、血管性認知症リスクは7.0%(同:3.8~10.2)高かった。■「サブタイプ」関連記事最もOSが良好な乳がんのサブタイプは?

19228.

乳がん患者への予後情報の開示は効果的か/Cancer

 がん患者へ明確な予後を知らせる効果に関する知見が示された。聖隷三方原病院 緩和ケアチームの森 雅紀氏らは、日本人乳がん女性患者に対して、予後の明確な開示の有無という点で異なる2つのビデオ(患者と医師のコミュニケーション場面を撮影したもの)を見せ、患者が抱く不確実性や不安、満足感などに変化が認められるかを無作為化試験により調べた。その結果、明確な予後の開示はそれらのアウトカムを改善することが示されたという。結果を踏まえて著者は、「がん患者に予後について質問をされたら、医療従事者は、その要望を尊重すべきであり、適切であれば明快に話し合うことが推奨されるだろう」と述べている。Cancer誌オンライン版2019年6月17日号掲載の報告。 研究グループは、「アジアでは臨床において、進行がん患者への予後は、非開示が典型的なままである。予後を伝える重要性が世界的にますます認識されるようになっているが、アジア人の進行がん患者に対する、明確な予後の開示が及ぼす影響については、ほとんどわかっていない」として、がん再発を伴う患者に対する、明確な予後の伝達効果を、無作為化ビデオ描写試験にて調べた。 根治手術を受けた日本人乳がん女性に対して、再発難治乳がんを有する患者と患者のがん担当医との予後に関するコミュニケーションを撮影したビデオを見せた。ビデオは、明確な予後の開示の有無のみが異なる2つのパターンが用意された。 主要評価項目は、被験者が抱く不確実性(Uncertainty、範囲:0~10)である。副次評価項目は、不安(State-Trait Anxiety Inventory-Stateで測定、範囲:20~80)、満足度(Patient Satisfaction Questionnaire、範囲:0~10)、自己効力感(Self efficacy、範囲:0~10)、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について話し合う意欲(範囲:1~4)などであった。 主な結果は以下のとおり。・合計105例の女性が参加した(平均年齢53.8歳)。・被験者の不確実性のスコアは、予後の開示が多いビデオを見た後のほうが、少ないビデオを見た後よりも有意に低下した(それぞれの平均スコアは5.3 vs.5.7、p=0.032)。・同様に、満足度は上昇し(それぞれ5.6 vs.5.2、p=0.010)、不安は増加しなかった(State-Trait Anxiety Inventory-Stateスコアの変化はそれぞれ0.06 vs.0.6、p=0.198)。・一方で、自己効力感(それぞれ5.2 vs.5.0、p=0.277)、ACPについて話し合う意欲(それぞれ2.7 vs.2.7、p=0.240)については、有意な変化はみられなかった。

19229.

DES留置後、DAPT3ヵ月+P2Y12阻害薬単剤vs.DAPT12ヵ月/JAMA

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)で薬剤溶出ステント(DES)を留置した患者において、3ヵ月間の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)+P2Y12阻害薬単剤療法は、12ヵ月間のDAPTと比較し、主要心・脳血管イベント(MACCE:全死因死亡、心筋梗塞または脳卒中の複合エンドポイント)の発生に関して非劣性であることが検証された。韓国・成均館大学校のJoo-Yong Hahn氏らが、同国の33施設で実施した非盲検無作為化非劣性試験「SMART-CHOICE試験」の結果を報告した。これまで、PCI後の短期間DAPT+P2Y12阻害薬単剤療法に関するデータは限定的であった。JAMA誌2019年6月25日号掲載の報告。DES留置患者約3,000例で、12ヵ月時の主要心・脳血管イベントを評価 研究グループは、PCIでDESを留置した患者2,993例を、アスピリン+P2Y12阻害薬3ヵ月間、その後P2Y12阻害薬単剤療法(P2Y12阻害薬単剤群、1,495例)、またはアスピリン+P2Y12阻害薬12ヵ月間(DAPT群、1,498例)のいずれかに無作為に割り付けた。登録は2014年3月18日に開始され、2018年7月19日に追跡調査が完了した。 主要評価項目は、PCI実施後12ヵ月時点でのMACCE(非劣性マージンは1.8%)、副次評価項目はMACCEの個別のイベントおよび出血(BARC出血基準のタイプ2~5)であった。 無作為化された2,993例(平均年齢64歳、女性795例[26.6%])のうち、2,912例(97.3%)が試験を完遂した。治験プロトコールの順守率はP2Y12阻害薬単剤群で79.3%、DAPT群で95.2%であった。P2Y12阻害薬単剤群、DAPT群に対して非劣性、出血は42%低下 12ヵ月時点で、MACCEはP2Y12阻害薬単剤群で42例、DAPT群で36例に認められた(2.9% vs.2.5%、群間差:0.4%、片側95%信頼区間[CI]:-∞~1.3%、非劣性のp=0.007)。副次評価項目は、全死因死亡(21例[1.4%]vs.18例[1.2%]、ハザード比[HR]:1.18、95%CI:0.63~2.21、p=0.61)、心筋梗塞(11例[0.8%]vs.17例[1.2%]、HR:0.66、95%CI:0.31~1.40、p=0.28)、脳卒中(11例[0.8%]vs.5例[0.3%]、HR:2.23、95%CI:0.78~6.43、p=0.14)のいずれも有意差はなかった。 出血の発現頻度は、P2Y12阻害薬単剤群がDAPT群と比較して有意に低かった(2.0% vs.3.4%、HR:0.58、95%CI:0.36~0.92、p=0.02)。 著者は、非劣性マージンが比較的広く検出力が不足している可能性や、非盲検試験で対象が低リスク集団であったことなどを指摘し、「他の集団でさらなる検証が必要である」とまとめている。

19230.

脳損傷急性期の15%は行動反応なくとも脳活動あり/NEJM

 急性脳損傷患者の15%で、運動指令に対する行動反応はなくても、脳波測定(EEG)では指令に反応を示す記録がみられ、脳が活性化していることが明らかになった。米国・コロンビア大学のJan Claassen氏らが、脳損傷患者を対象に、音声による運動指令に反応する脳活動と予後への影響を検証した前向き試験の結果を報告した。臨床的に無反応な患者において、体を動かすよう声掛けをした際に脳活動を示す脳波が検出される場合がある。そのような認知と運動の解離が、脳損傷後の数日間にみられる割合や予後についての重要性は、これまで十分に解明されていなかった。NEJM誌2019年6月27日号掲載の報告。無反応患者を対象に、声による運動指令に対する脳活動を脳波で確認 研究グループは、2014年7月~2017年9月の期間に、1施設の集中治療室で、さまざまな原因による急性脳損傷があり、音声による運動指令に無反応な患者(痛み刺激部位を特定できる患者や、視覚刺激で凝視または追視できる患者を含む)を前向きに連続登録した。 「手を動かして」という指令に対する脳活動を、機械学習を応用したEEGにより検出。また、12ヵ月時点の機能アウトカムを、Glasgow Outcome Scale-Extended(GOS-E:スコア範囲1~8、高いほうが良好であること示す)で評価した。15%の認知と運動の解離を認めた患者のうち、半数で解離が解消 脳損傷後の期間中央値4日の時点で、無反応患者104例中16例(15%)でEEGによる脳活動が検出された。これら16例中8例(50%)、ならびに脳活動が検出されなかった88例中23例(26%)は、退院前には指令に従うことができるまでに改善した。 12ヵ月時のGOS-Eスコアが4以上(8時間独力で機能することを意味する)であったのは、脳活動が検出された患者で44%(7/16例)、検出されなかった患者で14%(12/84例)であった(オッズ比:4.6、95%信頼区間:1.2~17.1)。 なお、著者は、さまざまな原因(心停止、脳内出血、頭部外傷または硬膜下血腫、クモ膜下出血)による脳損傷患者を対象としたこと、12ヵ月時の追跡調査は電話によるもので直接行っていないこと、鎮静が交絡因子である可能性などを挙げて、結果については限定的だとしている。

19231.

経口GLP-1受容体作動薬の心血管安全性を確認(解説:吉岡成人氏)-1070

経口GLP-1受容体作動薬 日本では未発売の製剤であるが、GLP-1受容体作動薬であるリラグルチドと構造が類似した週1回注射製剤セマグルチド(商品名:Ozempic)は、2型糖尿病患者の心血管イベントを抑止することがすでに確認されている(Holman RP, et al. N Engl J Med. 2017;377:1228-1239.)。また、セマグルチドには経口製剤があり(吸収促進剤により胃粘膜でのセマグルチドの分解を阻害し、胃粘膜細胞間隙から薬剤が吸収される製剤)、1日1回の経口投与によって注射製剤と同等のHbA1c低下作用と体重減少作用が示されている(Davies M, et al. JAMA. 2017;318:1460-1470.)。今回、経口セマグルチドの承認申請前に実施する心血管系に対する安全性を評価する試験の結果が公表された(Husain M, et al. N Engl J Med. 2019 Jun 11. [Epub ahead of print])。経口セマグルチドの心血管系に対する安全性検証試験 心血管疾患ないしは慢性腎臓病を合併した50歳以上、ないしは、心血管イベントのリスクを持った60歳以上の2型糖尿病3,183例を対象に、経口セマグルチドまたはプラセボを標準治療に追加する二重盲検、プラセボ対照試験である。 主要評価項目を心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の最初の発現までの時間に関する複合アウトカムとしている。追跡期間(中央値16ヵ月)中に、延べ137件のイベントが発生し、経口セマグルチドのプラセボに対するハザード比は0.79(95%信頼区間:0.57~1.11)であり、非劣性が確認された。個々のイベントについては、心血管死、非致死性脳卒中はセマグルチド投与群で減少傾向であったが、非致死性心筋梗塞の発症については差がなかった。試験薬の中止に至った有害事象の発現頻度はセマグルチド群11.6%、プラセボ群6.5%であり、最も多いのは消化器症状による中止であった。観察期間中における網膜症やその関連疾患および悪性腫瘍の発生頻度は、それぞれ、セマグルチド群7.1%、2.6%、プラセボ群6.3%、3.0%であった。心血管安全性は確認できた 欧米のガイドラインでは、心血管リスクの高い2型糖尿病患者には、比較的早い段階からのSGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬の使用が推奨されている。今回の試験でも経口セマグルチドはHbA1cを1.0%、体重を4.2kg減少させ(プラセボ群:0.3%、0.8kg)、糖尿病治療薬としての有用性が再認識された。 今回、確認できたのは、心血管系の安全性についてである。一部の報道では『心血管死・全死亡が半減』などと過大な解釈が行われているが、主要評価項目である複合アウトカムには差がなく、非致死性心筋梗塞や非致死性脳卒中も減少していない。観察期間の中央値が16ヵ月と短い期間に心血管死のみが減少していることの理由も不明であり、経口セマグルチドが心血管イベントの抑止に対して有効な薬剤なのかどうか、今後の展開が期待される。

19232.

非日常の大阪【Dr. 中島の 新・徒然草】(279)

二百七十九の段 非日常の大阪皆さん御存じのとおり、先週末、6月28日(金)、29日(土)の2日間、大阪ではG20大阪サミットが開催されました。世界20ヵ国の首脳に加え、国際連合や国際通貨基金(IMF)の代表なども加わり、合計37の国と機関の参加です。要人警護のために、全国の警察から3万人ともいわれる応援があり、街中は警官だらけという異様な光景でした。せっかくなので、大阪で体験した非日常の1週間を振り返ってみましょう。 6月21日(金)1週間前というのに、すでにあちこちに赤色灯を回した警察車両が目立つようになりました。京都方面から名神高速で大阪に来た人によると、1車線はズラッと警察車両で占められていたとのことです。他府県からの応援の車だったのでしょう。病院では繰り返しアナウンスがありました。G20当日と前後合わせて4日間は、市内のあちこちで通行止めになるので、車の使用は極力避けましょう、という趣旨のものです。10メートルごとに検問が行われるとか、100メートル進むのに1時間はかかるとか、善悪よりも損得を優先する大阪人に車をあきらめさせるような噂も流れていました。 6月25日(火)夜、轟音をとどろかせて伊丹空港に大型機が降りてきた、とのことです。目撃した人の話によると、音が異様に大きく、ライトの位置がずいぶん高い飛行機だったとか。なんでもこの飛行機は米軍の大型輸送機C17で、大統領専用車両「ビースト」を降ろした後、離着陸の門限21時を無視して悠々と離陸していったのだそうです。 6月26日(水)G20開幕前々日。そろそろ各国の人たちが現地入りし始めるということで、赤色灯を回した警察車両が常時視界に入ってきます。たまたま乗ったタクシーの運転手によれば、市内の主要ホテル周辺の道路は、断続的に通行が規制されて通れたものじゃないとのことでした。G20の4日間は仕事にならないので、会社全体が休みになる予定だとか。 6月27日(木)いよいよG20前日、大阪の街がゴーストタウン化するのかと思いきや、普通に素人の車が走っていました。これはちょっとびっくりです。でもそれ以上に赤色灯の車だらけ! 視界には常時10台以上の警察車両が目に入ってきます。阪神高速道路の出入り口はすべて3~4台のパトカーで閉鎖され、要人が乗っていそうな車列だけが通されていました。 6月28日(金)いよいよG20当日。なんと、車で外来に病院にやってきた患者さんがいました! 「正月みたいに空いていましたわ」と大喜び。大阪市内の学校も休校になっているので、地下鉄も普段より空いていたということです。道路脇には警察車両だらけ、歩道も警官だらけ。そして大阪名物の路上駐車が一掃されています。たまに路駐している車があると思いきや、いかつい兄ちゃんたちが乗り込みました。覆面パトカーのようです。ときおり赤色灯を回しながら何台もの警察車両が隊列を組んでやってくるのは、まるで映画の一場面のようでした。これだけ警官の数が多いと、交通事故、酔っ払い、ケンカもほとんどなく、救急外来も平和そのものです。 6月29日(土)やはり、自分の目で道路状況を見なくては気持ちがおさまりません。本来なら休日ですが、病院の行事があったので車で出勤しました。確かに道はガラガラです。周囲を走っている車は、一見普通のセダンやバンであっても、すぐに警察車両とわかりました。というのは、他府県ナンバー、スモークの窓ガラス、そして制限速度順守で、誰がどうみても素人ではありません。尋常ではないオーラを感じるのか、ゆっくり走っていても煽る車は皆無です。病院に近づくにつれ道路上の車の数が増え、ついに谷町四丁目交差点の手前で前後左右、10台ほどの名古屋ナンバーと尾張小牧ナンバーに囲まれてしまいました。ほんとに1時間100メートルみたいなペースでしか進まなくなったので、裏道を抜けようとしましたが、あちこちに白い大型の伸縮フェンスがあって迂回の連続。このフェンスと大勢の警官、何台ものパトカーは、ふいに登場するのでびっくりさせられます。ようやく病院の駐車場に車を停めることができたので、ちょっと周囲を歩いてみました。大阪城周辺のいくつかの空き地には警察車両(大型人員輸送車)がびっしり駐車していましたが、簡易トイレも一緒に設置されているのには警察の苦労がしのばれました。そんなものものしい警戒の中でも事情を知らない、というか、空気を読まない外国人観光客がゾロゾロと大阪城公園に入って行きます。ま、非日常の中の日常といったところでしょうか。阪神高速道路は完全に封鎖されており、全く車が走っていません。ちょうどいい機会なので上から写真を撮ってみましたが、1台も車が走っていない高速道路は、まるでサーキットみたいな風景でした。もっぱら要人の移動に使われているようです。普段は混み過ぎて「阪神低速道路」などと悪口を言われていますが、空いてさえいれば大阪市内のどこでも瞬時に移動可能です。あとは要人の宿泊するホテルと最寄の出入り口の間の一般道だけ確保すればいいわけですから、この仕組みを考えた人はえらいですね! というわけで、大変な1週間が無事終了し、日常生活が戻ってきました。タクシーの運転手曰く、「もうこんな風景、生きている間に見られないでしょうねえ」私も同感です。最後に1句市民より 警官多けりゃ 事件なし

19234.

理想の年収額は2,000万円以上

 ケアネットでは、5月30日(木)~6月3日(月)に会員医師1,000人(各年代200人ずつ)を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で、自身の業務内容・仕事量に見合うと思う年収額について尋ねたところ、現在の年収帯と同じ年収帯を回答する医師が多かった。また、全年収別で最も回答数が多かった年収帯は2,000~2,500万円(46%)であった。 実年収と自身の考える適正年収についての質問では、600万円未満では「現状と同額と回答」と「現状より高い金額を回答」がほぼ拮抗していたものの、600万円~2,000万円までの各項目では、「現状より高い金額を回答」が6割以上を占め、2,000万円以上から現状と同額またはそれより低い金額と回答する会員医師が約6割以上を占めた。 年代別では、35歳以下では1,400~1,600万円(16%)という回答が最も多かったが、36歳以上では各年代とも2,000~2,500万円という回答が最多であった(36~45歳:22%、46~55歳:23%、56~65歳:22%、66歳以上:14%)。 上記のほか、男女別、病床数別、勤務先別、診療科別で集計したグラフについても、以下のページで発表している。

19235.

統合失調症における抗精神病薬減量モデル~パイロット研究

 精神科医と統合失調症患者は、再発することを恐れ、抗精神病薬の減量をためらっているのではないか。このようなジレンマの克服を目的とし、米国・ニューヨーク州立大学バッファロー校のChisa Ozawa氏らは、個々の患者のドパミンD2受容体占有率に対応した経口投与量を算出するモデルを開発した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2019年6月10日号の報告。 本パイロット研究では、リスペリドンまたはオランザピンの単剤治療で臨床的に安定している統合失調症患者35例を対象に、減量群(17例)または維持群(18例)にランダムに割り付けた。減量群では、モデルを使用してランダムに収集した血漿濃度から算出したトラフ値D2占有率65%に対応するよう、抗精神病薬の減量を行った。 主な結果は以下のとおり。・投与量は、減量群においてリスペリドン4.2±1.9mg/日から1.4±0.4mg/日へ、オランザピン12.8±3.9mg/日から6.7±1.8mg/日へ減量した。維持群では、リスペリドン4.3±1.9mg/日、オランザピン15.8±4.6mg/日であった。・試験完了患者は、減量群で12例(70.5%)、維持群で13例(72.2%)であった(p=0.604)。臨床的な悪化が認められ脱落した患者は、減量群で3例(18.8%)であったが、維持群では認められなかった。・両群間で陽性・陰性症状評価尺度PANSSスコアの変化に有意な差は認められなかったが、臨床全般印象度(CGI-S)の陽性症状サブスコアで差が認められた(減量群:0.4±0.7、維持群:-0.1±0.7、p=0.029)。 著者らは「本モデルを用いた抗精神病薬の減量戦略は、脱落率の点では維持群と同等であったが、安全性の観点については、さらなる検討が必要である」としている。

19236.

FoundationOne CDx、エヌトレクチニブのコンパニオン診断として承認/中外

 中外製薬は、2019年6月27日、遺伝子変異解析プログラムFoundationOne CDx がんゲノムプロファイルに関し、ROS1/TRK阻害剤エヌトレクチニブ(商品名:ロズリートレク)のNTRK融合遺伝子陽性の固形がんに対するコンパニオン診断としての使用目的の追加について、6月26日に厚生労働省より承認を取得したと発表。FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは、NTRK融合遺伝子(NTRK1、NTRK2、NTRK3遺伝子と他の遺伝子の融合遺伝子)を検出することにより、エヌトレクチニブの適応判定補助を行う。エヌトレクチニブは、成人および小児の NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がんに対する治療薬として本年6月18日に承認を取得している。 本プログラムは、米国のファウンデーション・メディシン社 により開発された、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システムである。患者の固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性の判定や腫瘍の遺伝子変異量の算出を行う。また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能である。FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル、コンパニオン診断の適応 [EGFRエクソン19 欠失変異及びエクソン21 L858R変異]  がん種:非小細胞肺がん  関連する医薬品:アファチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、オシメルチニブ [EGFRエクソン 20 T790M変異]  がん種:非小細胞肺がん  関連する医薬品:オシメルチニブ [ALK融合遺伝子]  がん種:非小細胞肺がん  関連する医薬品:アレクチニブ、クリゾチニブ、セリチニブ [BRAF V600Eおよび V600K変異]  がん種:悪性黒色腫  関連する医薬品:ダブラフェニブ、トラメチニブ、ベムラフェニブ [ERBB2コピー数異常(HER2遺伝子増幅陽性)  がん種:乳がん トラスツズマブ [KRAS/NRAS野生型]  がん種:直腸・結腸がん  関連する医薬品:セツキシマブ(遺伝子組換え)、パニツムマブ(遺伝子組換え) [NTRK1/2/3融合遺伝子]  がん種:固形がん  関連する医薬品:エヌトレクチニブ

19237.

HIV感染リスク、避妊法間で異なるのか?/Lancet

 安全で避妊効果が高い3種類の避妊法(メドロキシプロゲステロン酢酸筋注デポ剤[DMPA-IM]、銅付加子宮内避妊器具[銅付加IUD]、レボノルゲストレル[LNG]インプラント)について、HIV感染リスクの差は実質的には認められないことが、米国・ワシントン大学のJared M. Baeten氏らEvidence for Contraceptive Options and HIV Outcomes(ECHO)試験コンソーシアムによる、アフリカ4ヵ国12地点で行われた無作為化多施設共同非盲検試験の結果、明らかにされた。これまでの観察研究や実験研究で、一部のホルモン避妊薬、とくにDMPA-IMは女性のHIV感染性を増す可能性が示唆されていたが、今回の試験において、対象集団のHIV感染率は3群ともに高かった。著者は、「アフリカの女性への避妊サービス提供では、併せてHIV予防を行うことが必須であることが明示された」と述べ、「今回の結果は、3種類の避妊法へのアクセス継続および増大を支持するものであった」とまとめている。Lancet誌オンライン版2019年6月13日号掲載の報告。DMPA-IM vs.銅付加IUD vs.LNGインプラントの3つの方法を比較 研究グループは、アフリカ大陸サハラ以南のHIV感染率の高い地域に居住し効果的な避妊を希望する女性における、DMPA-IM、銅付加IUD、LNGインプラントの3つの方法を比較する検討を行った。 試験は、エスワティニ(1地点)、ケニア(1)、南アフリカ共和国(9)、ザンビア(1)の4ヵ国12地点で行われた。包含対象は、効果的な避妊を希望する16~35歳のHIV血清陰性の女性で、試験避妊法(DMPA-IM、銅付加IUD、LNGインプラント)に対する医学的な禁忌がなく、過去6ヵ月間にいずれの試験避妊法も行っていないと申告し、いずれかの試験避妊法を18ヵ月間受けることに同意した者とした。 被験者は、DMPA-IM群(150mg/mLを3ヵ月ごと)、銅付加IUD群、LNGインプラント群に無作為に1対1対1の割合で割り付けられた(無作為化ブロックは15~30、試験地点で層別化)。割り付けにはオンライン無作為化システムが用いられ、各地点で試験スタッフによって無作為化が行われた。 主要評価項目は、修正intention-to-treat(ITT)集団(登録時にHIV陰性であり少なくとも1回のHIV検査を受けている、無作為化された全被験者)におけるHIV感染症の発生であった。安全性の主要評価項目は、18ヵ月時点の試験終了受診までに報告されたあらゆる重篤な有害事象、または結果として試験避妊法が中断となったあらゆる有害事象で、登録・無作為化された全被験者について評価した。各避妊法の100人年当たり感染率、4.19 vs.3.94 vs.3.31 2015年12月14日~2017年9月12日に、7,830例が登録され、7,829例が無作為化を受けた(DMPA-IM群2,609例、銅付加IUD群2,607例、LNGインプラント群2,613例)。7,715例(99%)が修正ITT集団に包含された(DMPA-IM群2,556例、銅付加IUD群2,571例、LNGインプラント群2,588例)。 フォローアップ期間1万409人年中に9,567例(92%)が試験避妊法を受け、HIV感染症は397例で発生した(100人年当たり3.81[95%信頼区間[CI]:3.45~4.21])。それぞれDMPA-IM群は143例(36%、100人年当たり4.19[95%CI:3.54~4.94])、銅付加IUD群138例(35%、3.94[3.31~4.66])、LNGインプラント群116例(29%、3.31[2.74~3.98])であった。 修正ITT解析におけるDMPA-IM群のHIV感染のハザード比(HR)は、銅付加IUD群との比較において1.04(96%CI:0.82~1.33、p=0.72)、LNGインプラント群との比較においては1.23(0.95~1.59、p=0.097)であった。また、銅付加IUD群の同HRは、LNGインプラント群との比較において1.18(0.91~1.53、p=0.19)であった。 試験期間中に12例が死亡した。6例がDMPA-IM群、5例が銅付加IUD群、1例がLNGインプラント群であった。 重篤な有害事象の発現は、DMPA-IM群49/2,609例(2%)、銅付加IUD群92/2,607例(4%)、LNGインプラント群78/2,613例(3%)であった。結果として試験避妊法が中断となった有害事象の発現は、DMPA-IM群109例(4%)、銅付加IUD群218例(8%)、LNGインプラント群226例(9%)であった(DMPA-IM群vs.銅付加IUD群のp<0.001、DMPA-IM群vs.LNGインプラント群のp<0.001)。 懐妊は255例で報告され、内訳はDMPA-IM群61例(24%)、銅付加IUD群116例(45%)、LNGインプラント群78例(31%)であった。なお、そのうち181例(71%)が試験避妊法中断後の懐妊であった。

19238.

心筋梗塞疑いへの高感度トロポニン検査値、どう読み解く?/NEJM

 心筋梗塞を示唆する症状を呈する救急受診患者への高感度トロポニン検査のデータから、より正確に診断・予後情報を読み解くためのリスク評価ツールが、ドイツ・ハンブルグ大学心臓センターのJohannes T. Neumann氏らにより開発された。同検査データは、心筋梗塞である確率と、その後30日間のアウトカムの推定に役立つ可能性が示されていた。今回開発されたリスク評価ツール(「救急受診時[1回目]の高感度トロポニンIまたはトロポニンT値」「その後2回目採血までの同値の動的変化値」「2回の採血の間隔」を統合)は、それら診断・予後の推定に有用であることが示されたという。NEJM誌2019年6月27日号掲載の報告。診断・予後能が高い検査値・変化値・検査間隔の組み合わせを探る 研究グループは、心筋梗塞を示唆する症状を呈する救急部門の受診患者を登録した15の国際コホートにおいて、受診時(1回目)およびその後早期または後期(2回目)に、高感度トロポニンI値または高感度トロポニンT値を測定した。複合的な高感度トロポニンカットオフ値の組み合わせについて、開発・検証デザイン法を用いて診断および予後のパフォーマンスを評価した。 これらのデータを基に、指標の心筋梗塞およびその後30日間の心筋梗塞の再発または死亡のリスクを推定するリスク評価ツールを開発した。6ng/L未満、45~120分後の絶対変化4ng/L未満なら、99.5%心筋梗塞ではない 2万2,651例(開発データセット群9,604例、検証データセット群1万3,047例)における、心筋梗塞の有病率は15.3%であった。 1回目の高感度トロポニン検査値が低値で、2回目までの同値の絶対変化が小さい場合は、心筋梗塞である確率は低く、心血管イベントの短期的リスクは低いことと関連していた。たとえば、高感度トロポニンI値6ng/L未満、2回目採血が45~120分後(早期群)で絶対変化は4ng/L未満の場合、心筋梗塞の陰性適中率は99.5%であり、その後30日間の心筋梗塞または死亡のリスクは0.2%であった。なお、全被験者のうち56.5%が、低リスク群に分類された。 これらの所見は、拡大検証データセットにおいても確認された。

19239.

第16回 カラダにいい油を使うための基本 保存方法【実践型!食事指導スライド】

第16回 カラダにいい油を使うための基本 保存方法医療者向けワンポイント解説「油は無色透明で常温にずっと置いていても変化しない」と思っている方は多くいます。実際には賞味期限もあり、空気や光などによって酸化が進みます。食用植物油脂の酸化レベルについては、「食用植物油脂の日本農林規格」(農林水産省)の規格があります。(図)食用植物油脂の酸価規格一覧表画像を拡大するIOC(International Olive Council:国際オリーブ協会)では、オリーブオイルの酸度*に対する規定があり、エキストラバージンオリーブオイルは、酸度が0.8%以下、精製オリーブオイルは酸度0.3%以下、オリーブオイル(国内でピュアオリーブオイルと呼ばれるもの)は酸度1%以下とされています。また、即席めんについても日本農林規格によるとフライめんの酸価*2は1.5以下となっています。また、『食品、添加物等の規格基準』(昭和34年厚生省告示第370号)では、「即席めん類(めんを油脂で処理したものに限る)は、めんに含まれる油脂の酸価が3を超え、又は過酸化物価が30を超えるものであってはならない」とされています。こうした規格のある油脂ですが、購入までの経路や自宅での保管方法によって酸化は進んでいきます。酸化した油脂は、体内で細胞を傷つけ、過酸化脂質を作る原因となります。カラダにいい油を選ぶことも大切ですが、油脂の酸化を抑えることも、食用油の上手な使い方になります。*:酸度(%):国際オリーブ協会(IOC)の規格。オリーブオイル100g中の遊離脂肪酸の割合*2:酸価(mg):油脂1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するために必要な水酸化カリウム量のmg数◆油脂の酸化原因1)酸素に触れる空気に触れることで、酸素と油脂が結合して酸化していきます。ふたをきちんと閉めていない、または容器の中に空気が十分にある状態、密閉容器ではなく栓がコルクなどの場合は、酸化が進みやすくなります。2)光に当てる太陽の光だけではなく、蛍光灯の光でも酸化が促進します。日中に日当たりのよいキッチンはもちろん、室内に常に置かれている状態では酸化が進みます。3)加熱をする高い温度で加熱をし続ければ、より酸化速度が早くなります。また、揚げ油などを繰り返し使うことで酸化が進むだけではなく、油の粘性が増し、新しい油よりも多くの油脂を揚げ物に付着させてしまう原因にもなります。室内への常置による温度変化も酸化原因のひとつです。4)水分水分や異物を含むことでも酸化は進みます。香り付けや味付けに、にんにくやローズマリー、唐辛子などの食材を加えた加工油などは早めに使うことが大切です。5)保存容器金属イオンも油脂の酸化を促進させます。銅、鉄、マンガン、クロム、ニッケル、コバルトなど。ステンレス製のものは日光や酸素を遮断しやすく、最近ではオリーブオイルなどに多く採用されています。家庭ではどのように食用油を保存するべきか1)冷蔵庫に保存する光が当たらず常に低温に保てる冷蔵庫は、食用油を保存するのに最適です。食用油脂の場合、開封前は棚の中など冷暗所にしまい、開封後は冷蔵庫への保存がオススメです。2)色付きの油は遮光瓶を選ぶオリーブオイルやグレープシードオイルなど、クロロフィルなどの色がある油は、光によってより酸化が進みやすくなります。遮光瓶に入った油脂を買う、透明のボトルの場合にはアルミ箔を巻くことで紫外線をある程度遮断することができます。3)加熱を繰り返さない揚げ油をこして何度も繰り返し利用する方も多いですが、加熱を繰り返すことで、酸化は進みます。こした油が透明になったとしても中の食品カスなど不純物が取り除かれただけであり、酸化状態は戻りません。揚げ油は、長時間の高温は避けること、なるべく毎回新しい油を利用することがオススメです。酸化スピードを見た場合、エキストラバージンオリーブオイルは最初の酸度は高めですが、長時間にわたって、酸度が上がりづらいことが実験でわかっています。揚げ物に、エキストラバージンオリーブオイルなどもオススメです。

19240.

IV期でも積極的な局所治療を?―オリゴメタ症例に対する治療戦略【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第8回

第8回 IV期でも積極的な局所治療を?―オリゴメタ症例に対する治療戦略1)Palma DA, et al. Stereotactic ablative radiotherapy versus standard of care palliative treatment in patients with oligometastatic cancers (SABR-COMET): a randomised, phase 2, open-label trial. Lancet. 2019;393:2051-2058.2)P Iyengar, et al. Consolidative radiotherapy for limited metastatic non-small-cell lung cancer: a phase 2 randomized clinical trial. JAMA Oncol. 2018 Jan 11.[Epub ahead of print]3)Gomez DR, et al. Local Consolidative Therapy Vs. Maintenance Therapy or Observation for Patients With Oligometastatic Non-Small-Cell Lung Cancer: Long-Term Results of a Multi-Institutional, Phase II, Randomized Study. J Clin Oncol. 2019;37:1558-1565.IV期NSCLCに対する局所治療(放射線照射や外科切除)は症状緩和が主な目的のため、無症状の時点で積極的に考慮される事はなかった。しかし近年、腫瘍量の少ない「オリゴメタ」に対する早期の局所治療が生存期間延長に寄与するのでは?という報告が相次いでいる。最近の主要な報告を概説する。1)についてSABR-COMET試験は欧州を中心に行われた無作為化第II相試験(SABR vs.経過観察)。「オリゴ」の定義は、転移巣が5つ以下(1臓器3個以下)で、全ての転移巣にSABR可能なもの。脳転移症例は除外されている。SABRは30-60Gy/3-8frs、状況によって単回照射も許容された。照射前後4週間の化学療法は休止が必須とされた。99例が登録され、乳がん・大腸がん・肺がんが各18例。16例登録された前立腺がんについては、14例がSABR群と偏りが大きい。登録症例の約80%は転移巣1~2個と、腫瘍量はかなり少なそう。主要評価項目であるOSはSABR群41ヵ月 vs.観察群28ヵ月と有意にSABR群で良好であった。PFSも12ヵ月 vs.6.0ヵ月とSABR群で良好であった。QOL評価としてFACT-Gが用いられているが、両群で有意差はなし(QOLが同等であった、というよりはFACT-GがQOL指標として適切でなかった可能性がある)。SABR群における治療関連死が3例(4.5%)に生じている(肺臓炎・肺膿瘍など)。2)について米国単施設における無作為化第II相試験(SABR vs.経過観察)。NSCLCのみ(遺伝子変異陽性例は除く)を対象とし、プラチナ併用後の維持療法にSABR追加の有無を比較している。免疫治療は含まれていない。「オリゴ」の定義は転移巣が5つ以下(肺・肝臓の転移は3個以内)とされ、未治療もしくは活動性の脳転移は不適格とされている。SABRは単回照射(21-27Gy)、26.5-33Gy/3frs、30-37.5Gy/5frs。状況によって、45Gy/15frsなども許容された。29例登録時点で有効中止となった(当初目標は36例)。主要評価項目であるPFSはSABR群9.7ヵ月 vs.3.5ヵ月。OSは未報告。治療関連死は認めなかったが、SABR群の4例(約30%)でgrade 3の有害事象を認めている(2例は呼吸器関連との事だが、詳細な情報は不明)。3)について米国を中心とした3施設での無作為化第II相試験。2016年にLancet Oncology誌に報告された内容のアップデート。NSCLCのみを対象とし、遺伝子変異陽性例は許容されている。「オリゴ」の定義は、転移巣が3つ以下。脳転移は既治療であれば適格。照射もしくは外科切除は無作為化時点で残存するすべての病変(原発巣を含む)に行われた。局所治療として外科切除を含んでいる点が前述した2つの試験と異なる。本試験も49例が無作為化された時点で有効中止となった(当初目標は94例)。主要評価項目であるPFSはSABR群14.2ヵ月 vs.4.4ヵ月。今回のアップデートで報告されたOSは41.2ヵ月 vs.17.0ヵ月。遺伝子変異以外の臨床背景(転移個数、初回化学療法の効果、N因子、脳転移の有無)はOSに影響せず。SABR群で4例(17%)がgrade 3以上の治療関連有害事象を発症している(食道炎2例(ともに入院が必要)、脾臓への照射に伴う貧血1例、肋骨骨折1例)。解説このところ、オリゴメタに対する臨床試験が立て続けにBig Journalに掲載されており、ニッチな対象ながら注目を集めている。ただ、いずれも様々な問題点を孕んでおり、現時点で日常臨床を変えるには至っていないというのが正直なところである。最も重要なポイントは「オリゴメタ」の定義・介入内容が試験によってまちまちであること。ちょうどJournal of Thoracic Oncology誌にオリゴメタに関するシステマティックレビューが掲載されているが(GiajLevra N, et al. J Thorac Oncol.2019 Jun 10. [Epub ahead of print])、この中でも定義の明確化(転移個数、臓器辺りの転移数のみならず、縦隔リンパ節の取り扱いも試験によって異なるとの事)が問題点として挙げられている。次に、これらはいずれも第II相試験であること、2)、3)は早期有効性中止となった試験ではあるが、主要評価項目はいずれもPFSであったことが挙げられる。1)はOSを主要評価項目としているものの、試験治療群に予後の良い前立腺がんが偏っていたり、乳がん、NSCLCについてもそのサブタイプが明確にされていないなどの問題がある(学会発表の際には前立腺がんを省いた解析が行われているようであるが、論文でははっきりしない)。最後に、IV期NSCLCでこの治療戦略を臨床導入する上での懸念事項を挙げる。IV期NSCLCの治療成績は近年、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤の導入によって飛躍的に向上した。今回紹介したオリゴメタに対する試験治療の成績は、これら新規薬剤の影響をほぼ受けていないにも関わらず非常に良好であり注目に値する。一方で、あくまで症状緩和・延命が最終目標であるにも関わらず、肺臓炎をはじめとする有害事象の増加は認容性に疑問を残す(新規薬物療法の多くが毒性が比較的軽いことと対照的)。進行期肺がんにおける積極的な局所治療はこれまでさまざまな点で失敗してきた。進展型SCLCでは予防的全脳照射は定期的な頭部画像検査に劣るという結果であったし(Takahashi T, et al. Lancet Oncol.2017; 18:663-671.)、III期NSCLCにおける化学放射線療法で検討された線量増加は、第II相試験では非常に有望視されたにも関わらず第III相試験では無効中止という結果に終わった(RTOG0617試験)。とくに放射線治療に関しては、参加施設が大幅に拡大される第III相試験においてこういった状況が得てして起こりうるようである。オリゴメタに対する局所治療戦略を成功させるためには、臨床医の納得しうる対象集団の定義づけ・適切な対照群設定(ランダム化)が重要と思われる。なお海外では既に第III相試験が開始されており、この結果が今後の標準治療を決めるのみならず、対象集団の定義についても重要な方向性を示すと思われる。

検索結果 合計:36088件 表示位置:19221 - 19240