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アルツハイマー病患者における抗コリン薬の不適切な使用

 認知症でよくみられるアルツハイマー病は、通常、アセチルコリンレベルを上昇させる薬剤で治療を行う。コロンビア・Universidad Tecnologica de PereiraのLuis Fernando Valladales-Restrepo氏らは、アルツハイマー病と診断された患者に使用された抗コリン作用を有する薬剤の特定を試みた。Geriatrics & Gerontology International誌2019年9月号の報告。 コリンエステラーゼ阻害薬およびグルタミン酸N-メチル-D-アスパラギン酸受容体拮抗薬で治療されたアルツハイマー病外来患者を、コロンビアの国民データベースより特定し、横断的研究を実施した。抗コリン作動性負荷は、抗コリン作用評価尺度(Anticholinergic Cognitive Burden scale)を用いて評価し、抗コリン作用に応じて軽度~中等度(1~2点)または重度(3点以上)に分類した。 主な結果は以下のとおり。・アルツハイマー病患者4,134例が抽出された。・平均年齢は81.50±8.16歳、女性の割合は67.8%であった。・抗コリン作用を有する薬剤を使用していた患者は、22.9%以上であった。・最も頻繁に使用されていた薬剤は、クエチアピン(8.6%)であった。・86歳以上の年齢は、抗コリン作動性負荷リスクの重度と関連が認められた(OR:2.19、95%CI:1.159~4.162)。・コリンエステラーゼ阻害薬と抗コリン薬との潜在的な相互作用は、7.8%の患者で認められた。 著者らは「抗コリン薬を使用していたアルツハイマー病患者の多くは、高齢女性であり、総抗コリン作動性負荷が大きく、コリンエステラーゼ阻害薬との薬理学的相互作用が認められた。抗コリン薬の使用は、抗認知症薬の臨床効果を低下させ、副作用のリスクを高める可能性がある」としている。

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加齢や疲労による臭い、短鎖脂肪酸が有効

 2019年9月11日、「大腸劣化」対策委員会が主催するメディアセミナーが開催され、松井 輝明氏(帝京平成大学健康メディカル学部 教授)が「『大腸劣化』を防ぐ短鎖脂肪酸のパワーについて」講演を行った。セミナー後半では沢井 悠氏(株式会社サイキンソー)、関根 嘉香氏(東海大学理学部化学科 教授)2名の専門家がそれぞれの視点から腸内細菌叢の重要性を語った。大腸劣化の予防には短鎖脂肪酸 大腸劣化とは、『大腸に多く存在する腸内フローラが、偏った食生活やストレス・睡眠不足などによって老廃物や有害物質が作られることで正常な機能が保てなくなり、最終的には大腸がんなどの大腸疾患のみならず全身の健康リスクにまで発展すること』を意味する。 腸内フローラには数千種類以上、数百兆個以上の種々の菌が存在し、善玉菌優位のバランス(善玉菌、悪玉菌、日和見菌それぞれの比率が2:1:7の状態)保持が必要とされる。しかし、無理なダイエットによる炭水化物制限による食物繊維不足、過度な動物性タンパク質摂取や食の欧米化進展という近年の日本人の偏った食文化が、悪玉菌へ餌を供給するとともに悪玉菌優位の環境をもたらし、最終的には腸内劣化により大腸がんなどの発症を招いてしまう。 そこで、松井氏はこのリスクを回避する方法として、善玉菌の餌となる短鎖脂肪酸を増やすコツとそのメカニズムについて解説した。短鎖脂肪酸とは、ビフィズス菌や酪酸菌が水溶性食物繊維などを食べた際に産生される物質で、酢酸や酪酸などを示し、腸内環境を弱酸性にして善玉菌が発育しやすい環境へ整える。ビフィズス菌から産生される酢酸には整腸作用、免疫力向上、血中コレステロール低下などの作用が期待でき、酪酸菌から産生される酪酸には、大腸のバリア機能強化や、大腸を動かすエネルギーの産生作用がある。これを踏まえ、同氏は「善玉菌の餌となるオリゴ糖、イヌリン、大麦や海藻類を積極的に取ることが重要」と述べ、穀物摂取量低下による食物繊維不足に危機感を示した。 短鎖脂肪酸の増加には食物繊維の摂取が有用であることについて、同氏は山口県岩国市で実施された臨床試験(水溶性食物繊維を多く含むスーパー大麦グラノーラを1ヵ月間、毎日摂取する試験)を例示し、「排便量や便の性状だけではなく、肌の状態や睡眠状態の改善もみられた。腸内環境の整備が整腸作用だけに留まらず、全身の健康に貢献することを示唆する結果が得られた」とコメントした。4人に1人が大腸劣化の可能性 腸内細菌叢の検査キットを開発・販売する沢井氏は「日本人の腸内フローラについて」を講演。同氏は「当社の検査結果を集計したところ、40代以降の4人に1人は大腸劣化の疑いがあることが明らかとなった。ただし、腸内フローラの多様性については、20代で低かった」とコメントし、加齢だけが大腸劣化の原因ではないことを明らかにした。疲労臭はビフィズス菌で解決 「腸内細菌叢と体臭の関係について」について講演した関根氏によれば、人間が放出するガスには皮膚ガスと呼ばれるものがあり、判明しているだけでも300種を超える。皮膚ガスの放散経路には、「表面反応由来」「皮膚腺由来」「血液由来」の3経路があり、表面反応由来の加齢臭は皮脂の酸化が原因のため、洗って落とすことができる。しかし、血液由来のダイエット臭(アセトン)や疲労臭(アンモニア)は洗っても落とすことができない。 では、どのように血液由来の臭いを減らせば良いのだろうか? 疲労臭の主成分アンモニアの血中濃度は、腸内細菌の改善によって減らせることが明らかになっている。そこで、関根氏らはラクチュロース(牛乳に含まれる乳糖を原料として作られる二糖類。大腸に到達後、ビフィズス菌の餌になる)の摂取試験を行い、「ビフィズス菌数の増加に伴う皮膚からのアンモニア放散量の減少を示唆した」という。この研究によって、腸内環境の改善で疲労臭が軽減できることを世界で初めて見いだした同氏は「これから体臭に関する新たな知見も報告する予定」と締めくくった。

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中等症~重症潰瘍性大腸炎、ベドリズマブvs.アダリムマブ/NEJM

 中等症~重症の活動期潰瘍性大腸炎(UC)の治療において、ベドリズマブはアダリムマブに比べ、臨床的寛解および内視鏡的改善の達成に関して優れた効果を発揮するが、副腎皮質ステロイドなしの臨床的寛解には差がないことが、米国・マウントサイナイ医科大学のBruce E. Sands氏らが行ったVARSITY試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2019年9月26日号に掲載された。生物学的製剤はUCの治療に広く使用されているが、炎症性腸疾患(IBD)患者でこれらの製剤を直接比較した試験は少ないという。ベドリズマブは、腸管選択的に作用し、α4β7インテグリンに特異的に結合するヒト化モノクローナル抗体である。34ヵ国245施設が参加、52週時の臨床的寛解を評価 本研究は、34ヵ国245施設が参加した二重盲検ダブルダミー実薬対照第IIIb相試験であり、2015年7月~2019年1月の期間に実施された(Takedaの助成による)。 対象は、年齢18~85歳の中等症~重症の活動期UC患者であった。中等症~重症は、Mayoスコア(0~12点、点数が高いほど重症)が6~12点で、内視鏡的サブスコア(0~3点)が2点以上、結腸の病変が15cm以上であり、スクリーニングの3ヵ月以上前に確定診断された患者と定義された。また、安全性以外の理由で腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬(アダリムマブを除く)の投与が中止となった患者も、25%を上限に登録可能とされた。 被験者は、ベドリズマブ(300mgを1日目および2、6、14、22、30、38、46週目に静注)+プラセボ(皮下注)を投与する群、またはアダリムマブ(1回40mgを1週目に合計160mg、2週目に合計80mgを皮下注し、その後50週まで2週ごとに40mgを皮下注)+プラセボ(静注)を投与する群に無作為に割り付けられた。両群とも用量漸増は不可とされた。 主要アウトカムは、52週時の臨床的寛解とした。臨床的寛解は、Mayoスケールの合計が2点以下で、Mayoスケールを構成する4項目のサブスコア(0~3点)がいずれも1点を超えない、と定義された。主要アウトカム達成割合:31.3% vs.22.5% 771例が登録され、ベドリズマブ群に385例(平均年齢40.8±13.7歳、男性60.8%)、アダリムマブには386例(40.5±13.4歳、56.0%)が割り付けられた。このうち769例が無作為化の対象となり、1回以上の薬剤の投与を受けた(ベドリズマブ群383例、アダリムマブ群386例)。 52週時に臨床的寛解が得られた患者の割合は、ベドリズマブ群がアダリムマブ群よりも高かった(31.3% vs.22.5%、群間差:8.8ポイント、95%信頼区間[CI]:2.5~15.0、p=0.006)。TNF阻害薬の投与歴のない患者における、臨床的寛解の達成割合の群間差は9.9ポイント(95%CI:2.8~17.1)、投与歴のある患者では4.2ポイント(-7.8~16.2)であった。 また、内視鏡的改善もベドリズマブ群のほうが良好であった(39.7% vs.27.7%、11.9ポイント、5.3~18.5、p<0.001)。TNF阻害薬の投与歴のない患者における内視鏡的改善の達成割合の群間差は13.6ポイント(95%CI:6.0~21.2)、投与歴のある患者では5.5ポイント(-7.7~18.8)であった。 副腎皮質ステロイドなしでの臨床的寛解は、ベドリズマブ群が12.6%、アダリムマブ群は21.8%で認められた(群間差:-9.3ポイント、95%CI:-18.9~0.4)。TNF阻害薬の投与歴のない患者における、副腎皮質ステロイドなしでの臨床的寛解の達成割合の群間差は-6.8ポイント(95%CI:-18.1~4.5)、投与歴のある患者では-18.1ポイント(-44.2~10.0)であった。 曝露歴で補正した感染症の発生率は、100人年当たりベドリズマブ群が23.4件、アダリムマブ群は34.6件であり、重篤な感染症の発生率は100人年当たりそれぞれ1.6件および2.2件であり、いずれもベドリズマブ群で少なかった。 著者は「2つの薬剤の個別の臨床試験で有効性を比較するのは困難であり、本試験のような直接比較試験の必要性がいっそう浮き彫りとなった」としている。

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EMA承認の新規がん治療薬、重要研究の半数が高バイアスリスク/BMJ

 2014~16年の期間に欧州医薬品庁(EMA)によって承認された新規がん治療薬に関して、その承認の基盤を形成する重要研究の多くは無作為化対照比較試験であったが、約半数は試験デザインや解析法に基づくバイアスのリスクが高いことが、米国・ハーバード大学医学大学院のHuseyin Naci氏らの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2019年9月18日号に掲載された。EMAによって承認された新規がん治療薬の多くは無作為化対照比較試験による検討が行われ、治療効果の評価で“gold standard”と見なされているが、その試験デザインの特性やバイアスのリスク、報告の適切性の評価は十分には行われていないという。無作為化対照比較試験を対象とする横断研究 研究グループは、2014~16年にEMAによって承認された新たながん治療薬に関する重要な無作為化対照比較試験(pivotal randomised controlled trial)に関して、その試験デザイン特性、バイアスリスク、報告の適切性の評価を目的とする横断研究を実施した。 主要評価項目は、試験デザイン特性(無作為化、比較対象、エンドポイント)、revised Cochrane toolを用いた5つのドメインから成るバイアスリスク(無作為化のプロセスに起因するバイアス、目的とする介入からの逸脱によるバイアス、アウトカムデータの欠落によるバイアス、アウトカムの測定、報告結果の選択)、報告の適切性(試験プロトコール情報の完全性と一貫性、出版、補足データ、臨床試験登録記録、regulatory document)とした。OSを主要エンドポイントとした試験は26%のみ 2014~16年に、EMAは54件の重要研究に基づき32品目の新たながん治療薬を承認した。このうち、41件(76%)は無作為化対照比較試験であり、残りの13件(24%)は非無作為化試験(2件)または単群試験(11件)であった。2件以上の試験に基づいて承認を得たのは7品目だけだった。41件の無作為化対照比較試験のうち39件の論文が出版されており、今回の解析に含まれた。 主要エンドポイントまたは複合主要エンドポイントとして、全生存(overall survival)の評価を行った無作為化対照比較試験は10件(26%)のみで、代替指標として無増悪生存(progression free survival)を評価した試験が21件(54%)であり、残りの試験は奏効率(response rate)、無イベント生存(event free survival)、安全性のエンドポイントを評価していた。 全体として、19件(49%)の無作為化対照比較試験が、主要アウトカムに関してバイアスのリスクが高いと判定された。高バイアスリスク判定のドメインとして多かったのは、アウトカムデータの欠落(10件)とアウトカムの測定(7件)に関する懸念であった。 主要エンドポイントとして全生存の評価を行った無作為化対照比較試験は、有効性の代替エンドポイントを評価した試験に比べ、高バイアスリスクの試験が少なかった(10件中2件[20%]vs.29件中16件[55%])。 regulatory documentと文献の情報を別個に検討したところ、8件(21%)の無作為化対照比較試験でバイアスのリスク判定が一致せず、双方の情報源における報告の不適切性が反映されていた。また、規制当局は、10品目(31%)の薬剤に関して、バイアスリスク評価で指摘されたドメインとは別に、付加的な限界を特定した。これらの限界には、臨床的利益の大きさ、不適切な比較対象、非優先的なエンドポイントが含まれたが、文献では限界(limitation)として開示されていなかった。 著者は、「これらの高いバイアスリスクは、がんの臨床試験の複雑さゆえに、ある程度は避けられない可能性がある」と指摘し、「政策立案者や研究者、臨床医は、規制当局による決定を支持する重要試験におけるバイアスのリスクと、新たながん治療が患者に意義のある利益をどの程度もたらすかを慎重に検討する必要がある」としている。

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アテゾリズマブ+化学療法の1次治療、進行尿路上皮がんのPFS改善(IMvigor130試験)/ESMO2019

 未治療の進行尿路上皮がん患者に対する、抗PD-L1抗体のアテゾリズマブとプラチナベース化学療法併用の結果が、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、スペイン・MD Anderson Cancer Center MadridのEnrique Grande氏から発表された。 本試験は日本も参加した国際共同の部分盲検の第III相比較試験である。・対象:シスプラチン投与適応または不適応の局所進行もしくは転移を有する尿路上皮がん患者1,213例・試験群:1次療法として、アテゾリズマブ+化学療法群(ATEZ併用群:451例)、およびアテゾリズマブ単剤投与群(ATEZ単独群:362例)・対照群:プラセボ+化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン/カルボプラチン)群(CT群:400例)・評価項目:[主要評価項目]ATEZ併用群とCT群における、主治医判定による無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)[副次評価項目]奏効率、奏効期間(DOR)、PD-L1陽性集団におけるPFSとOS、安全性 事前に計画された統計学的な設定として、初めにATEZ併用群とCT群間のPFSを検討し、そこで有意差が検出されれば、OSの検定を実施するといった階段的な統計手法が用いられている。さらに、OSで有意差が示された場合、ATEZ単独群とCT群のOSを比較する設定となっている。 主な結果は以下のとおり。・観察期間中央値は11.8ヵ月であった。・登録全症例(ITT集団)におけるPFS中央値はATEZ併用群で8.2ヵ月、CT群で6.3ヵ月、ハザード比(HR)0.82(95%信頼区間[CI]:0.70~0.96)、p=0.007と統計学的な有意差が認められた。・ITT集団におけるOS中央値はATEZ併用群で16.0ヵ月、CT群は13.4ヵ月、HR 0.83(95%CI:0.69~1.00)、p=0.027であり、本中間解析の時点では事前に設定した水準を超えず、統計学的な有意差は認められなかった。 探索的な解析として、ATEZ単独群とCT群の比較も実施された。・ITT集団におけるOS中央値は、それぞれ15.7ヵ月、13.1ヵ月で、HR 1.02(95%CI:0.83~1.24)だった。・PD-L1陽性(IC2/3)の患者層では、ATEZ単剤群とCT群のOS中央値はそれぞれ未到達と17.8ヵ月、HR 0.68(95%CI:0.43~1.08)であった。PD-L1陽性/陰性(IC0/1)の患者層では、それぞれ13.5ヵ月と12.9カ月、HR 1.07(95%CI:0.86~1.33)だった。・各群の奏効率はATEZ併用群47%、CT群44%、ATEZ単独群23%で、そのうち完全奏効の割合はそれぞれ13%、7%、6%だった。・各群のDOR中央値はATEZ併用群8.5ヵ月、CT群7.6ヵ月、ATEZ単独群は未到達であった。・有害事象による治療中止はATEZ併用群34%、CT群34%、ATEZ単独群6%、であり、ATEZ併用群の忍容性が認められた、また、ATEZ併用群の安全性プロファイルは、これまでのそれぞれの治療薬のプロファイルと同様であり、新たな予見はみられなかった。

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アテゾリズマブ単剤、PD-L1高発現NSCLCで生存改善(IMpower110)/ESMO2019

 PD-L1発現非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療において、アテゾリズマブ単剤と化学療法を比較する第III相試験IMpower110の中間解析の結果が、スペインで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)において、米国:Sarah Connon Research IncstituteのDavid R Spigel氏が発表した。IMpower110の中間解析でアテゾリズマブ単剤療法は有効な選択肢 ・対象:PD-L1陽性のStage IVNSCLC(扁平上皮および非扁平上皮)・試験群:アテゾリズマブ 3週ごと→アテゾリズマブ 3週ごと・対照群: [非扁平上皮がん]シスプラチン/カルボプラチン+ペメトレキセド 4または6週ごと→ペメトレキセド [扁平上皮がん]シスプラチン/カルボプラチン+ゲムシタビン4または6週ごと→BSC 各群のレジメンに従いPDとなるまで薬剤を投与した。・評価項目: [主要評価項目]EGFRまたはALK遺伝子野生型集団(WT)のOS [副次評価項目]治験担当医評価の無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DOR) IMpower110の中間解析の主な結果は以下のとおり。・572例が登録され、アテゾリズマブ群と化学療法群に1:1に無作為に割り付けされた。・PD-L1高発現(TC3またはIC3[TC 50%以上またはIC 10%以上])WT集団におけるOSは、アテゾリズマブ群20.2ヵ月、化学療法群13.1ヵ月で、アテゾリズマブ群で有意に延長した(HR:0.59、95%CI:0.40~0.89、p=0.0106)。・PD-L1中等~高度発現(TC2/3またはIC2/3[TCまたはIC 5%以上])WT集団におけるOSは、アテゾリズマブ群18.2ヵ月、化学療法群14.9月(HR:0.72、95%CI:0.52~0.99、p=0.0416)であったが、事前に決定したα水準を超えなかった。・全PD-L1発現(TC1/2/3またはIC1/2/3[TCまたはIC 1%以上])WT集団におけるOSは、アテゾリズマブ群17.5ヵ月、化学療法群14.1ヵ月であった(HR:0.83、95%CI:0.65~1.07、p=0.148)(TC2/3またはIC2/3集団において事前に設定した水準を超えなかったため、正式に検討されていない)。・PD-L1高発現WT集団におけるPFSは、アテゾリズマブ群8.1ヵ月、化学療法群5.0ヵ月で、アテゾリズマブ群で有意に延長した(HR:0.63、95%CI:0.45~0.88、p=0.007)。・PD-L1高発現WT集団のORRはアテゾリズマブ群38.3%、化学療法群28.6%、DORはアテゾリズマブ群未達、化学療法群6.7ヵ月であった。・全有害事象(AE)はアテゾリズマブ群90.2%、化学療法群94.7%、Grade3~4のAEはアテゾリズマブ群31.8%、化学療法群53.6%で新たに報告されたものはなかった。 発表者のSpigel氏は、アテゾリズマブ単剤療法はPD-L1高発現1次治療の有効な選択肢である可能性を示したと結論付けた。

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成人気管支喘息の重度悪化予防療法について(解説:小林英夫氏)-1118

 今回指定された論文は、成人気管支喘息発作時の治療法によって重症増悪予防効果に優劣があるかどうかを検討したものである。登録885例の軽症・中等症では、発作時にブデソニド/ホルモテロール配合薬の頓用吸入群が、低用量ブデソニド維持療法+テルブタリン頓用吸入群に比べて、重度喘息増悪の予防効果に優れると報告している。 本CLEAR! ジャーナル四天王では、845(2018年4月30日掲載)、1060(2019年6月11日掲載)、に続き3回目のSMART(single maintenance and reliever therapy)療法関連へのコメントとなる。SMARTに関しては上記845内で解説しているが、当初は否定的な意見があったものの約10年間の経験により、その非劣性効果はほぼ定まってきた。論文によって対象群やアウトカムなどの差異はあるが、ブデソニド/ホルモテロール(商品名:シムビコート)の有用性が支持されている。そして吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬合剤は喘息治療への安全性においても問題がないことは2018年の他論文でも確認され(Busse WW, et al. N Engl J Med. 2018;378:2497-2505.)、現行標準治療の一つとなっている。注意すべき点として喘息発作時への保険適用はシムビコートだけであること、海外と異なり小児喘息への適応はないこと、が挙げられる。本論文により格段の新知見が得られたわけではなく従来の再確認との印象が強い。筆者としては、治療に難渋する気管支喘息を念頭において表現型(フェノタイプ)を意識したさらなる臨床研究を期待したい。なお、これまで発作時に追加吸入可能な製剤は独占的であったが、発売から9年目を迎え本邦3社からジェネリック医薬品「ブデホル」が登場予定である。

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学会のツイッターがバズる条件を解析【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第148回

学会のツイッターがバズる条件を解析いらすとやより使用最近、日本の学会でもTwitterで情報発信をする公式アカウントや医師が増えてきました(参考記事:学会でツイッター活用、日循の取り組みはどこまでバズったか?)。しかし、やはりスライドそのものを撮影するのは禁止されており、海外と比べてやや閉鎖的な状況が続いています。Cevik M, et al.How scientists and physicians use Twitter during a medical congress.Clin Microbiol Infect. 2019 May 16. pii: S1198-743X(19)30208-3. doi: 10.1016/j.cmi.2019.04.030.これは、ヨーロッパ臨床微生物感染症学会(ECCMID)2017・2018の2回において、NodeXL(Excelで行うことができるネットワーク分析用のオープンソースのテンプレート)を用いて、SNSデータを後ろ向きに抽出した研究です。この2回の学会開催におけるSNS活動を比較しました。その中で、バズったツイートや、リツイートが多かったツイートなどを調べ、どういうツイートが評価を得ているのか調べました。ちなみに「バズる」というのは、「SNSにおいて短期間で爆発的に話題が広がり、多くの人から注目を集めること」を意味します。天空の城ラピュタの主人公っぽく振る舞うことではありません。私も匿名でSNSをやっているのですが、学会中に流れてくるツイートを見ていると、大規模臨床試験結果の速報や、スライド画像が添付されているツイートは、バズっている印象です。2018年の学会には1万3,000人が参加しましたが、活発に学会についてツイートしていたのは、わずか591アカウントでした。2017年、18年も、全体で4,000余りのツイートが流れていましたが、18年はリツイート数が多かったという結果でした(p

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ブロナンセリンのドパミンD3受容体への作用

 ブロナンセリンは、リスペリドンやオランザピンなどの他の抗精神病薬と異なり、セロトニン5-HT2A受容体よりもドパミンD2/D3受容体に対する高い親和性を有する薬剤である。名城大学の竹内 佐織氏らは、動物モデルで観察された社会的欠損に対するブロナンセリンの効果へのドパミンD3受容体の関与を調査し、その作用の分子メカニズムの解明を試みた。Neurochemistry International誌2019年9月号の報告。ブロナンセリンのドパミンD3受容体アンタゴニスト作用が新規治療戦略として有用 マウスに、非競合的N-メチル-d-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬であるフェンシクリジン(PCP、10mg/kg、皮下注射)を1日1回14日連続投与した。その後、これらのマウスにおける社交性(社会的相互作用テスト)およびGluN1サブユニット(NMDA受容体の必須サブユニット)の発現を評価した。 ブロナンセリンの効果へのドパミンD3受容体の関与を調査した主な結果は以下のとおり。・ブロナンセリンでは、PCP誘発性社会的欠損の有意な改善が認められたが、オランザピンとハロペリドールでは認められなかった。・ブロナンセリンのこの作用は、7-OH-DPAT(ドパミンD3受容体アゴニスト)およびSCH23390(ドパミンD1受容体アンタゴニスト)によって拮抗された。・しかし、ブロナンセリンの改善効果は、DOI(セロトニン5HT2A受容体アゴニスト)によって阻害されなかった。・PCP誘発性社会的欠損は、U99194(ドパミンD3受容体アンタゴニスト)およびSKF38393(ドパミンD1受容体アゴニスト)によっても改善が認められ、7-OH-DPATまたはSCH23390によって拮抗された。・ブロナンセリンは、PCP投与マウスの前頭前野のプロテインキナーゼA(PKA)によるSer897でのGluN1リン酸化レベルの低下を有意に抑制した。 著者らは「ブロナンセリンのPCP誘発性社会的欠損の改善効果は、GluN1サブユニットのSer897リン酸化によるNMDA受容体活性(前頭前野のドパミンD3受容体アンタゴニスト作用を介したドパミンD1受容体PKAシグナル伝達)が関与していることが示唆された。そしてこの結果は、ブロナンセリンのドパミンD3受容体アンタゴニスト作用が新規治療戦略として有用であり、統合失調症患者でみられる社会的欠損にドパミンD3受容体が新規治療標的分子となりうることを示唆している」としている。

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大腸がん、末梢神経障害を考えるならCAPOX3ヵ月療法

 これまでに、大腸がんに対するFOLFOX療法およびCAPOX療法の3ヵ月投与の6ヵ月投与に対する非劣性は報告されているが、オキサリプラチン併用化学療法は、末梢性感覚ニューロパチー(PSN)と関連することが知られている。国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏らは、StageIII大腸がん患者を対象とした無作為化非盲検第III相臨床試験「ACHIEVE試験」において、長期持続性PSNの発生率は6ヵ月投与法より3ヵ月投与法で、またmFOLFOX6療法よりもCAPOX療法で、有意に低いことを明らかにした。治療期間を短縮しても有効性の主要評価項目である無病生存期間(DFS)に差はなかったことから、著者は「特に低リスクの患者には、CAPOX療法3ヵ月投与が最適な治療選択肢となるだろう」とまとめている。JAMA Oncology誌オンライン版2019年9月12日号掲載の報告。 研究グループは、StageIII大腸がん治癒切除例に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6療法またはCAPOX療法について、3ヵ月投与法の6ヵ月投与法に対するDFSの非劣性を検討するとともに、持続性PSNを評価する検討を行った。 2012年8月1日~2014年6月30日に、アジア人患者1,313例を両投与法群に無作為に割り付けた。レジメンの選択は担当医の判断に委ねられた。データの解析は、2017年7月~2018年6月に行われた。 主要評価項目はDFS、副次評価項目は3年後までのPSNおよび全生存期間であった。 主な結果は以下のとおり。・無作為化された1,313例(性別:女性651例、年齢:平均66歳、範囲28~85歳)のうち、22例は治療を受けなかった(10例は登録後2週以内に治療を開始できず、7例は同意撤回、5例はその他の理由)。・治療を受けた1,291例(3ヵ月群650例、6ヵ月群641例)のうち、969例(75%)がCAPOX療法を受けた。・6ヵ月群に対する3ヵ月群のDFSのハザード比は0.95(95%CI:0.76~1.20)であった。・同ハザード比は、mFOLFOX6群で1.07(95%CI:0.71~1.60)、CAPOX群で0.90(95%CI:0.68~1.20)であり、また低リスク(TNM分類T1~3およびN1)群で0.81(95%CI:0.53~1.24)、高リスク(T4またはN2)群で1.07(95%CI:0.81~1.40)であった。・3年間持続する全GradeのPSNは、3ヵ月群9.7% vs.6ヵ月群24.3%であった(p<0.001)。・3年間持続するPSNの発現率は、mFOLFOX6療法よりCAPOX療法のほうが、3ヵ月群および6ヵ月群のいずれにおいても有意に低かった(3ヵ月群:7.9% vs.15.7%[p=0.04]、6ヵ月群:21.0% vs.34.1%[p=0.02])。

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インスリン療法開始時の選択肢にも有用ーゾルトファイ配合注

 インスリン療法時の低血糖回避が血糖コントロール不良を招き、心疾患の発症に影響を及ぼすことがある。このようなジレンマを新たな薬剤が解決してくれるかもしれない-。 2019年9月26日、ノボノルディスクファーマがゾルトファイ配合注フレックスタッチの発売を記念してプレスセミナーを開催。綿田 裕孝氏(順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学 教授)が「インスリン デグルデク/リラグルチド(IDegLira):2型糖尿病治療の新たな選択肢」と題して、新薬の有用性について語った。新たな配合剤の適応やメリットは? 今回発売されたIDegLira(商品名:ゾルトファイ配合注)は、インスリンとGLP-1受容体作動薬を組み合わせた製剤で、インスリン療法が適応となる2型糖尿病に投与可能である。1日1回の用法で2剤が同時投与でき、“注射時刻は原則として毎日一定とする”という条件を守れば、患者のライフスタイルに応じた投与スケジュールを作成できる。これに対し、綿田氏は「患者QOLやアドヒアランス向上にも寄与する」と、コメントした。持効型インスリン/GLP-1配合剤はこれまでの治療不安を払拭できるか 2型糖尿病のインスリン治療には、「低血糖」「体重増加」「血糖コントロール」の3つのアンメットメディカルニーズが存在する。低血糖を起こすと、救急搬送や入院にかかる費用だけではなく、事故や就労不能、業務効率低下といった社会経済にも影響を及ぼし、さらにはHbA1cの目標値達成を阻害する。そして、インスリン治療がもたらす体重増加がHbA1cの目標達成の障壁となり、Basalインスリンを投与する2型糖尿病患者の半数以上はHbA1cの目標値を達成していない。 このような問題が生じることから、インスリン治療に抵抗を示す医師も少なくない。綿田氏が示したデータによると、医師の理想より、実際にインスリン治療を開始する時期は遅れており、患者が実際にインスリン治療を医師から薦められた際の平均HbA1cは9.6%であった1)。GLP-1受容体作動薬との組み合わせで副作用軽減 GLP-1受容体作動薬は血糖依存性にインスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制するため、インスリンと比べても低血糖リスクは少ない。心血管疾患リスク低下や体重減少も報告されていることから、GLP-1受容体作動薬の併用はインスリン治療のデメリット改善につながる。GLP-1受容体作動薬を単独で投与すると胃腸障害(悪心、嘔吐、下痢)の出現頻度は高いが、「IDegLiraは10ドーズにリラグルチドとして0.36mg含有と少量のため、徐々に用量を増加していくと、単独で使用するよりも副作用の出現は低いと考えられる」と、同氏は述べた。 日本人を対象としたIDegLiraの大規模臨床試験(DUAL I JAPAN試験2)、DUAL II JAPAN試験3))結果によると、低血糖リスクや体重増加、悪心などのリスクを回避しながらHbA1cの変化量および平均値の改善を達成した。これを踏まえて同氏は「インスリン製剤、GLP-1受容体作動薬はそれぞれの課題を有しているが、併用することでお互いを補い合う作用が期待できる治療法である。ほかのインスリン療法と比較しても好ましい治療法であることがメタ解析からも示唆された」と述べ、「IDegLiraはBasalインスリンからの治療強化だけではなく、新規にインスリン療法を開始する際の選択肢にもなる」と締めくくった。

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患者との“分かり合えなさ”は埋まるか 「医療マンガ大賞」創設

 いくら説明しても患者に伝わらない、そんなコミュニケーション・ギャップを感じることはあるだろうか。 2019年9月30日、神奈川県横浜市は、医療に関するコミュニケーション・ギャップの改善を目的に、「医療マンガ大賞」を創設。その記念トークイベントを開催した。 「医療マンガ大賞」は、横浜市の医療広報の一環として、患者や医療従事者が体験したエピソードを基にそれぞれの視点の違いを描く漫画を公募する取り組みだ。患者と医療従事者では同じ出来事でも受け取り方が異なるが、それぞれの視点からの捉え方を漫画にすることで、互いの視点の違いへの気づきや共感を促すことを目的としている。 審査員の1人である佐渡島 庸平氏(株式会社コルク代表取締役・編集者)は、「コミュニケーション・ギャップはほぼすべての業界で起きている。医療情報は生命に関わるものなので、患者にもっと積極的に学んでほしいと医療関係者は思う。だが、患者側には難しい医療情報を自ら学ぶインセンティブがない」と言う。専門家がいい情報を提供しても、受け取るとは限らない。それは医療のように受け取り手との間に知識の差がある場合に顕著なようだ。 また、大塚 篤司氏(医師・SNS医療のカタチ運営)は、「たくさんの患者を診ていることが、逆に患者のサポートにならないことがある」と自身の体験を振り返った。その理由は、医師は病気の告知後、諦めたり前向きになったりと、さまざまなパターンで患者が病気を受容していく過程を見ているために、その患者がどのようなプロセスを経るかがなんとなくわかってしまう。目の前の患者はまだとまどっている時期なのに、前向きになったものとして扱ってしまうなど、患者と同じ速度で気持ちを動かせないことにあると言う。 「医療マンガ大賞」では、こうした医療者と患者のコミュニケーション・ギャップのエピソードを10点提示する。うち6点は株式会社メディカルノートが監修。同社共同創業者の井上 祥氏は、転院、在宅医療、脳卒中をテーマに、それぞれに患者と医師双方の立場からのエピソードを制作した。 そのほかの4点はツイッターで集まった156作品から、SNS医療のカタチの医師4名が選出。登壇した大塚氏は新人看護師とがん患者のエピソードを選んだ。「それぞれ思い入れのあるエピソードを寄せていただいたので、どれも医師として考えさせられることがあり、精神的に“くる”作業だった。苦しさ、うれしさ、くやしさなど様々な感情の動きがある中で、最終的に自分は、やさしさを感じられるものを選んだ」という。 応募作品の審査には、佐渡島氏、大塚氏、井上氏に加え、漫画家のこしのりょう氏も加わる。こしの氏は、『Ns.あおい』や『町医者ジャンボ』などの医療漫画を多く描いている。看護師の妻を持つこしの氏は、『ブラックジャックによろしく』が流行していたころ、編集部から誘いがかかったことで『Ns.あおい』を描き始めた。「初めは看護師の視点で、医師や病院経営者に喝を入れるような内容を描いていたが、取材をする中でいい医師にも出会い、医師の立場や意見を知るようになった。そうすると、患者側の知識のなさで医師を悪者にしている側面もあるのではないかと、自分の医療に対する見方が変わった」と振り返る。医療漫画の制作を通して、患者・看護師・医師、それぞれの視点を知ることで、自らの考え方が変わる経験をしたこしの氏。応募者に向けて「同じ題材でも、描き手のキャラクターや個人的な体験によって、出来上がるストーリーはまったく異なるものになるはず。思い切り自分を出してほしい」とエールを送った。佐渡島氏は「医師で漫画を描く人にもぜひ応募してほしい」と医師の参加にも期待を寄せた。 作品の募集は10月10日まで、受賞作の発表は11月中旬を予定している。「医療マンガ大賞」ホームページ

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ビルダグリプチン+メトホルミン早期介入が新規2型DMに有効/Lancet

 新たに診断された2型糖尿病患者において、ビルダグリプチン+メトホルミン併用療法による早期介入は、現在の標準初期治療であるメトホルミン単剤療法と比較し長期的ベネフィットがあることが認められた。英国・オックスフォード大学のDavid R. Matthews氏らが、34ヵ国254施設で実施された無作為化二重盲検比較試験「VERIFY試験」の結果を報告した。初期治療の強化は良好な血糖コントロールの維持につながり、糖尿病合併症の進展抑制に重要とされる。そうした機会が、初期治療として併用療法を導入することで、従来の段階的アプローチよりも多くなることが示唆されていたが、その効果については確定されていなかった。Lancet誌オンライン版2019年9月18日号掲載の報告。ビルダグリプチン+メトホルミン併用群と単剤群に1対1で割り付けて5年間追跡 本試験は2週間のスクリーニング期、3週間のメトホルミン単剤導入期、5年間の治療期(試験期1、2、3に分けられる)から構成された。対象は、登録2年以内に新たに2型糖尿病と診断された18~70歳で、HbA1c値6.5~7.5%、BMI値22~40の患者で、併用群またはメトホルミン単剤群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 試験期1において、メトホルミンの安定用量(1,000、1,500または2,000mg)に加えて、併用群ではビルダグリプチン50mgの1日2回投与を追加し、メトホルミン単剤群はプラセボを追加した。初期治療でHbA1c値が7.0%(53mmol/mol)未満に維持されなかった場合(13週間あけた連続2回の受診で確認)、メトホルミン単剤群ではプラセボの代わりにビルダグリプチンを投与し、全患者に併用療法を行う試験期2に登録した。 有効性の主要評価項目は、無作為化から初期治療失敗(試験期1における無作為化から13週後以降、連続した2回の受診でHbA1c値7.0%以上)までの期間であった。 最大解析(full analysis)は、割り付けられた試験薬を1つ以上服用し、無作為化後の有効性に関する項目の評価を1回以上受けた被験者を対象とした。安全性の解析は、割り付けられた試験薬を1投与量以上服用した全被験者を対象とした。ビルダグリプチン+メトホルミン併用群は単剤群に比べて、初期治療失敗のリスクが半減 登録は2012年3月30日に開始され、2014年4月10日に完了した。4,524例がスクリーニングを受け、このうち2,001例がビルダグリプチン+メトホルミン早期併用群(998例)および単剤群(1,003例)に無作為に割り付けられた。2,001例のうち、ビルダグリプチン+メトホルミン早期併用群および単剤群でそれぞれ811例(81.3%)および787例(78.5%)の計1,598例が5年の治療期を完遂した。 試験期1における初期治療失敗の発生は、ビルダグリプチン+メトホルミン早期併用群429例(43.6%)、単剤群614例(62.1%)であった。初期治療失敗までの期間中央値は、単剤群で36.1ヵ月(四分位範囲[IQR]:15.3~未到達[NR])であった。一方のビルダグリプチン+メトホルミン早期併用群は61.9ヵ月(IQR:29.9~NR)で、わずかに試験期を越えていた可能性があった。 5年の試験期間中、ビルダグリプチン+メトホルミン早期併用群は単剤群と比較して、初期治療失敗までの期間の相対リスクを有意に低下したことが確認された(ハザード比:0.51、95%CI:0.45~0.58、p<0.0001)。 両群とも、安全性および忍容性は良好であり、予期しないあるいは新たな有害事象の発現はなく、治療に関連した死亡もなかった。

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潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法にウステキヌマブが有効/NEJM

 中等症~重症の潰瘍性大腸炎に対する寛解導入療法および維持療法として、分子標的薬ウステキヌマブ(インターロイキン12/23のp40サブユニットに対するモノクローナル抗体)がプラセボとの比較において有効であることが明らかにされた。米国・マウントサイナイ医科大学のBruce E. Sands氏らが、国際共同第III相臨床試験「UNIFI試験」の結果を報告した。潰瘍性大腸炎は慢性の炎症性腸疾患(IBD)で、日本では指定難病とされている。現行の推奨療法は臨床効果に乏しく、感染症やがん罹患のリスクが高いことが知られている。ウステキヌマブは、同じくIBDに分類されるクローン病において、既存治療で効果不十分な活動期症例における有効性が確認されていたが、潰瘍性大腸炎における寛解導入療法および維持療法としての有効性は不明であった。NEJM誌2019年9月26日号掲載の報告。中等症~重症の潰瘍性大腸炎961例で、8週間の寛解導入療法と44週間の維持療法を評価 UNIFI試験では、既存治療で効果不十分または忍容性のない中等症~重症の潰瘍性大腸炎患者を対象に、8週間の寛解導入療法および44週間の維持療法としてのウステキヌマブの有効性および安全性を評価した。2015年8月~2018年8月に、世界各地の244施設において1プロトコルの下で行われた。 潰瘍性大腸炎患者計961例を寛解導入試験として、ウステキヌマブ6mg/kg静脈内投与群(322例)、ウステキヌマブ130mg静脈内投与群(320例)またはプラセボ群(319例)に1対1対1の割合で無作為に割り付けた。また、寛解導入試験で臨床的寛解を達成した523例を維持試験として、ウステキヌマブ90mgを12週ごとに皮下投与する群(172例)、90mgを8週ごとに皮下投与する群(176例)またはプラセボ群(175例)に1対1対1の割合で無作為に割り付け評価した。 潰瘍性大腸炎患者の寛解導入試験の主要評価項目は8週時の臨床的寛解とし、寛解維持試験の主要評価項目は44週時の臨床的寛解とした。臨床的寛解は、Mayoスコア(0~12、スコアが高いほど重症)が2以下、かつ4項目のいずれのサブスコア(0~3)も1を超えない、と定義した。潰瘍性大腸炎の臨床的寛解達成、寛解導入療法で約15% vs.5%、維持療法で約38~44% vs.24% 寛解導入試験において8週時点で臨床的寛解を達成した潰瘍性大腸炎患者の割合は、ウステキヌマブ130mg群15.6%、6mg/kg群15.5%で、プラセボ群の5.3%と比較しいずれも有意に高かった(いずれもp<0.001)。 臨床的寛解を達成し寛解維持試験で無作為化された潰瘍性大腸炎患者における44週時点の臨床的寛解達成率は、ウステキヌマブ90mg 12週ごと皮下投与群が38.4%、同8週ごと皮下投与群が43.8%であり、プラセボ群の24.0%と比較して有意に高かった(それぞれp=0.002、p<0.001)。 重篤な有害事象の発現率は、ウステキヌマブ群とプラセボ群とで類似していた。52週間の投薬期間中、ウステキヌマブの投与を受けた825例において、死亡2例(急性呼吸促迫症候群1例、食道静脈瘤による出血1例)、がん7例(前立腺がん、結腸がん、乳頭状腎細胞がん、直腸がんが各1例、非黒色腫皮膚がん3例)が認められた。プラセボ群319例では死亡例はなく、がん(精巣がん)が1例に発生した。

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転移TN乳がんへのアテゾリズマブの効果、PD-L1検査法が重要(IMpassion130)/ESMO2019

 PD-L1陽性の転移を有するトリプルネガティブ乳がん(mTNBC)に対する1次治療として、nab-パクリタキセル(PTX)への抗PD-L1抗体アテゾリズマブの追加による臨床ベネフィットを示したIMpassion130試験。本試験におけるPD-L1陽性は、VENTANA PD-L1 SP142アッセイを用いて判定している。今回、本試験のサンプルを用いて、SP142アッセイのほか、VENTANA SP263 IHCアッセイ、Dako PD-L1 IHC 22C3アッセイでの分析結果と無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を評価したところ、SP142陽性の患者群において臨床ベネフィットが最大であることが示された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、米国・UCSF Helen Diller Family Comprehensive Cancer CenterのHope S. Rugo氏が発表した。転移TNBC614例のPD-L1陽性率は、SP142陽性が46%、22C3陽性が81%、SP263陽性が75% IMpassion130は、PD-L1陽性転移mTNBCへの1次治療として、アテゾリズマブ+nab-PTXとプラセボ+nab-PTXを比較した第III相試験であり、免疫療法による臨床ベネフィットが初めて示された試験である。本試験におけるPD-L1陽性の定義は、SP142アッセイによるPD-L1免疫染色細胞が腫瘍細胞の1%以上とされ、本アッセイがアテゾリズマブ追加によるベネフィットが見込まれるmTNBC患者を決定する検査として承認されている。今回、本試験のサンプルを用いてバイオマーカーに関する探索的事後解析を実施し、SP142アッセイ、SP263アッセイ(どちらも腫瘍浸潤免疫細胞[IC]≧1%で陽性)、22C3アッセイ(複合陽性スコア[CPS] ≧1で陽性)の分析が一致するかを検討し、さらに臨床ベネフィットの予測能力について評価した。 SP142アッセイのほか、SP263アッセイ、22C3アッセイでの分析結果を評価した主な結果は以下のとおり。・PD-L1陽性mTNBC614例(ITT集団の68%)のPD-L1状態について、3種類のアッセイを使用して評価可能であった。・PD-L1陽性率は、SP142陽性が46%、22C3陽性が81%、SP263陽性が75%であった。・SP142と22C3もしくはSP263との全体的な割合の一致(overall percentage agreement)はそれぞれ64%、69%で、分析一致率は基準以下(90%未満)となり同等ではなかった。・PFSのハザード比(HR)は、SP142陽性群で0.60(95%信頼区間[CI]:0.47~0.78)、22C3陽性群で0.68(95%CI:0.56~0.82)、SP263陽性群で0.64(95%CI:0.53~0.79)、またOSでは、SP142陽性群で0.74(95%CI:0.54~1.01)、22C3陽性群で0.78(95%CI:0.62~0.99)、SP263陽性群で0.75(95%CI:0.59~0.96)であり、どちらもSP142陽性群で最も小さかった。・SP142陰性/SP263陽性群、SP142陰性/22C3陽性群では、どちらも陽性であった群に比べて、アテゾリズマブ追加によるPFSおよびOSへのベネフィットが少なかった。

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漫画で勉強【Dr. 中島の 新・徒然草】(292)

二百九十二の段 漫画で勉強年を取ると何をするのも面倒になり、つい読書よりも漫画に走ってしまいます。そんな私が発見したのが、漫画で勉強する方法です。成人スティル病とか、皮膚筋炎とか、多発性硬化症とか。漫画家自身がかかった疾患を詳細に描写しているのです。たとえば『なんびょうにっき』さとうみゆきさんという漫画家の成人スティル病闘病記です。アマゾンキンドル版なら簡単にスマホにダウンロードできます。成人スティル病が不明熱の原因となることは、誰でも知っているところですが、40℃超えの高熱が20日間以上続いて意識もうろう髪は汗で常にズブ濡れ状態サーモンピンク色のブキミな皮疹が浮き上がりカラダは衰弱。ちょっと動いただけで激痛が走るこれらが絵になっている上に、たとえ話が面白い。灼熱の砂漠に無理矢理連れてこられて力任せにきつく縛りあげられ、逆さ吊りで釜茹でされながらムチ打ちもされるというハードな拷問を受けている感じさすがに漫画家、表現が秀逸ですね。成人スティル病のサーモンピンク疹はあまりにも有名ですが、太もも一帯がびっちりと皮疹だらけで、まるでピンク色の短パンを履いているように見えた(ぷっくり隆起している)という絵が確かに印象的で、1度みたら忘れられません。アマゾンのカスタマーレビューで、71%の人が星5つを付けただけのことはあります。最後まで一気に読んでしまいました。とにかく馴染みのない病気を手っ取り早く知るのに、漫画ほど簡単で便利なものはありません。ほかにも『ふいにたてなくなりました。おひとりさま漫画家、皮膚筋炎になる』…皮膚筋炎『難病患者になりましたっ!漫画家夫婦のタハツセーコーカショーの日々』 …多発性硬化症『漫画家、パーキンソン病になる。』…パーキンソン病『ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!』…ギラン・バレー症候群など、色々な漫画があり、アマゾンのカスタマーレビューではいずれも高評価。とりあえず私はスマホにダウンロードし、これから読み始めようといったところです。何だかこれらの難病が、急に身近なものに思えてきました。このようなジャンルがもっと充実すると、我々医師にも有難いですね。ということで最後に1句漫画家の 難病日記 超リアル

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不安障害に対するベンゾジアゼピン長期使用~メタ解析

 不安障害の治療ガイドラインでは、ベンゾジアゼピン(BZD)の長期使用は認められていないが、実際の臨床現場では一般的に行われている。慶應義塾大学の新福 正機氏らは、不安障害に対するBZD長期使用に関するメタ解析を実施した。International Clinical Psychopharmacology誌2019年9月号の報告。 不安障害患者に対する13週以上のBZD長期使用における有効性を検討したランダム化比較試験(RCT)またはRCT後の維持研究を対象とし、2019年5月までに公表された研究をPubMedより検索した。その後、ベースラインからエンドポイントまでのハミルトン不安評価尺度(HAM-A)スコアの変化、すべての原因による中止、副作用、パニック発作回数に関してメタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・8研究(1,228例)が特定された。・最初の8週間の治療後、BZDと抗うつ薬におけるすべての結果に、有意な差は認められなかった。・BZDのHAM-Aスコアの変化は、プラセボと比較し、有意な差が認められなかった。BZDは、プラセボよりも中止率が低く、便秘および口渇の頻度が高かった。 著者らは「最初の8週間で治療反応が認められる患者では、継続的なBZD使用の有効性および安全性は、抗うつ薬と同等であることが示唆された。しかし、研究数は限られており、BZD長期使用の有効性および安全性については、さらなる調査が必要とされる」としている。

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インフルエンザ発症リスクは喫煙者で5倍超

 喫煙者は、非喫煙者と比較してインフルエンザの発症リスクが高い可能性が示唆された。英国・ノッティンガム大学のLawrence Hannah氏らは、喫煙とインフルエンザ感染との関連をシステマティックレビューで調査し、結果をthe Journal of Infection誌2019年8月26日号に報告した。 研究グループは、MEDLINE、EMBASE、CINAHL、LILACS、Web of Scienceのデータベースを、それぞれ創刊から2017年11月7日までの期間検索し、関連するランダム化比較試験、コホート研究および症例対照研究を特定した。臨床症状からインフルエンザを定義した研究6件と、検査でインフルエンザウイルスが確認された研究3件が対象とされた。 研究の質は、Newcastle-Ottawa Scaleを使用して評価され、プールされたオッズ比(OR)は、ランダム効果モデルを使用して推定された。 主な結果は以下のとおり。・9つの研究、4万685例の患者についてレビューを行った。・インフルエンザ様症状を報告した6つの研究において、現在の喫煙者は非喫煙者よりも、発症リスクが34%高かった(OR:1.34、95%信頼区間[CI]:1.13~1.59)。・検査で発症が確認された3つの研究において、現在の喫煙者は、インフルエンザ発症リスクが非喫煙者の5倍を超えていた(OR:5.69、95%CI:2.79~11.60)。

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