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病院あるある【Dr. 中島の 新・徒然草】(310)

三百十の段 病院あるある回診をしていたときのこと。エレベーターが来たので乗り込もうとしました。看護師「先生、そのエレベーター反対行きですよ」中島「上でも下でも来たヤツに乗るのが玄人や」看護師「それはストレッチャーの時だけでしょ」中島「お、普段から頑張っとるな」看護師「なーに言ってんですか」中島「こういうのが『病院あるある』やな」看護師「『病院あるある』ですか? ウチだけだと思っていました」中島「どこでもそうやで」この断片的な会話では、何のことやらさっぱりわからない方もおられるかもしれません。簡単に説明しましょう。どこの病院でも、患者さんを乗せたストレッチャーを押している時のエレベーターの取り合いには熾烈なものがあります。ありがちなのは……下に行きたいと思って待っていると、上行きのエレベーターが来る。とりあえず見送る。ようやく下行きのエレベーターが来たと思ったら、ほかのストレッチャーが乗っていて2台目が入らない。忍耐強く待っていると、再び上行きの空のエレベーターがやってくる。何だ反対向きか、と思ってやり過ごす。ようやくやってきた下向きエレベーターには、またまた別のストレッチャーが入っている。この無限ループで、いつまで経ってもエレベーターに乗れない。ということで、空のエレベーターが来たら反対向きだろうが、とにかくストレッチャーを乗せてしまう。途中の階でドアが開いても「御免なさーい」「すみませーん」と言いながらやり過ごす。かくして7階から1階に行くのに、7階→9階→1階ということも起こり得る。このような馬鹿げたテクニックが、病院では横行しています。どこでも日常茶飯事なので「病院あるある」と言っていいかと思います。たまに、自分がストレッチャーを運んでいるエレベーターのドアが開いたら「ピッピッピッピッ」という音とともにモニター、挿管、アンビュー、シリンジポンプというフル装備のストレッチャーが待っているということがあります。さすがにそのような時は「お先にどうぞ」と言いつつ、エレベーターを譲るのが常です。もちろん「なんで譲らなくちゃならないんだ!」などとは決して思いません。誰もが頭の中で思うのは「ひゃあ、重症は大変だ!」ということですね。業界の中の人には当たり前すぎる話ですが、外の人には驚かれるかもしれません。そういや、研修医がエレベーターボーイをするのも「病院あるある」かも。フル装備ストレッチャーを押す立場になったら、できるだけ搬送時間を短くしないと危なくて仕方ありません。かくして、手術室からCT室経由でICUに入室といった場合、手術室を出発する直前に研修医が走って行ってエレベーターを確保するということが行われます。もちろんCT室からICUに行く時も、研修医が走らなくてはなりません。時には「走れ、エレベーターボーイ!」と言われても、突っ立っているだけの研修医もいるので、そのような時は指導医が走ります。研修医を説教している暇などありません。これも「病院あるある」ですね。こういう「あるある」を医療ドラマに入れると関係者にウケるのではないかと思います。すでに入っているのかな。ともあれ、「これも『病院あるある』だな」と言いつつ、忙しい日常業務をこなしていくのも面白いですね。最後に1句エレベーター いつものドラマが 今日もまた

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ドイツで外国人医師が働くと言うこと【空手家心臓外科医、ドイツ武者修行の旅】第3回

ドイツ人医師がドイツにいない…別に希望したわけではないのですが、一時期ドイツのあちこちの病院を巡っていたことがありました。その際に感じたのは、ドイツではとにかく外国人医師が多いことです。特に心臓外科、循環器内科にはドイツ人がほとんどいませんでした。他のEU内(スペインやイタリア、ギリシャなど)からも医師が来ていますが、最近は圧倒的に中東地域から来てる医師が多くなっています。(裏は取っていませんが)聞いた話では、現在ドイツの医大生は男女比で女性の方が多いらしく、卒業後は業務内容がキツめの診療科は敬遠される傾向にあるそうです。さらにこれも聞いた話ですが、ドイツの医学部を卒業後、ドイツ国内で医師として働く医師は6割程度だそうです。多くは、給与の高いスイスへ流れたり、待遇のよい製薬会社などに勤務する人が多いらしいです。とにかくドイツではドイツ人医師が少ないことは確かです。そして、国外からの医師がいなければドイツ医療は成り立ちません。その一方で、移民に頼った医療システムに反対する勢力もあり、現在議論が盛り上がっています。ドイツ医師会VS.医師労働組合かなり大雑把にまとめると、ドイツに来る外国人医師の敷居を高くしようとする医師会と、もっと外国人医師を入れることで医療者側の負担を減らそうとする医師の労働組合の対立の構図になっています。問題の発端は、そもそも医学部がなくて、お金で医師免許が買える国から来た医師が、ちゃんとした医学教育を受けていないにもかかわらず、ドイツで臨床をしていることが最初の原因とのことでした。現在では、ドイツにいる外国人医師に、ドイツの医師免許取得を義務付けることで医療の質を担保するようになっています。また、州によっては1~2年の期間限定の労働許可を発行しているケースもあり、その期間に「頑張って医師免許を取ってくれ」ということのようです。ドイツは連邦制なので、各州の力が強く、州によって詳細は異なりますが、医師免許取得のためには試験合格が必要なので、ドイツへの臨床留学の敷居は高くはなりましたが、以前は外国人には医師免許は発行しなかったそうですので、試験に受かれば医師免許が取得できる今、ヨーロッパに進出する一番チャンスでもあると思います。画像を拡大する画像は、ドイツの医師のための労働組合“Marburger bund”のチラシです。ハノーバーでデモをするようです。医師の待遇改善のために、どこかしらでしょっちゅうデモしてるみたいです。こうやってドイツで従事する医師の待遇は守られています。

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日本人男性の食事と死亡率、60年でこう変わった

 日本人の食事の欧米化が進んでいるが、過去60年間の食事パターンはどの程度変化しているのだろうか。また、それは冠動脈疾患の死亡率に関連しているのだろうか。久留米大学の足達 寿氏らは、Seven Countries Studyの中の日本人コホートである田主丸研究(久留米大学による久留米市田主丸町住民の疫学調査)において、栄養摂取量の変化と冠動脈リスク因子または死亡率の関係を調査した。Heart and Vessels誌オンライン版2020年1月29日号に掲載。 本研究では40~64歳の男性すべてを登録し、被験者数は、1958年628人、1977年539人、1982年602人、1989年752人、1999年402人、2009年329人、2018年160人であった。1958~89年は24時間思い出し法、1958~89年は食事摂取頻度調査票を用いて、食事摂取パターンを評価した。 主な結果は以下のとおり。・1日当たりの総エネルギー摂取量は、2,837kcal(1958年)から2,096kcal(2018年)に減少した。・炭水化物摂取量の全体に対する割合は84%から53%に著しく減少したが、脂肪摂取量の割合は5%から24%に大幅に増加した。・年齢調整後の平均コレステロール値は167.9mg/dLから209.4mg/dLに急激に上昇し、BMIも21.7から24.4に増加した。・喫煙率は69%から30%に減少した。・脳卒中およびがんによる死亡率は低下したが、心筋梗塞および突然死による死亡率は低いまま安定していた。

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フルベストラント+capivasertib、AI耐性進行乳がんでPFS延長(FAKTION)/Lancet Oncol

 capivasertibは、セリン/スレオニンキナーゼAKTの3つのアイソフォームすべてを強力に阻害するAKT阻害薬である。本剤の無作為化二重盲検プラセボ対照第II相試験(FAKTION試験)において、アロマターゼ阻害薬(AI)に耐性の進行乳がん患者に対し、フルベストラントにcapivasertibを追加することで無増悪生存期間(PFS)が有意に延長することを、英国・カーディフ大学のRobert H. Jones氏らが報告した。Lancet Oncology誌オンライン版2020年2月5日号に掲載。 本試験の対象は、英国の19病院において、18歳以上、ECOG PS 0〜2、エストロゲン受容体(ER)陽性、HER2陰性で、AIで再発/進行した手術不能の転移/局所進行乳がんの閉経後女性。登録された参加者は無作為に1対1に割り付けられ、病勢進行、許容できない毒性、追跡不能、同意の撤回まで、フルベストラント500mg(1日目)を28日ごとに投与(1サイクル目の15日目に負荷用量を追加)、capivasertib 400mgまたはプラセボを4日間投与3日間休薬の週間スケジュール(1サイクル目の15日目から開始)で1日2回経口投与した。主要評価項目はPFS(片側α:0.20)。参加者募集は終了し、試験は追跡期間中である。 主な結果は以下のとおり。・2015年3月16日~2018年3月6日にスクリーニングされた183例中140例(76%)が適格基準を満たし、フルベストラント+capivasertib(capivasertib 群、69例)またはフルベストラント+プラセボ(プラセボ群、71例)に無作為に割り付けられた。・PFSの追跡期間中央値は4.9ヵ月であった(IQR:1.6〜11.6)。・PFSの初回解析時(2019年1月30日)までにPFSイベントが112例に発生し、capivasertib群は69例中49例(71%)、プラセボ群は71例中63例(89%)であった。・PFS中央値はcapivasertib群が10.3ヵ月(95%CI:5.0~13.2)、プラセボ群が4.8ヵ月(同:3.1~7.7)で、未調整のハザード比(HR)は0.58(95%CI: 0.39~0.84)でcapivasertib群が優位であった(両側p=0.0044、片側log rank検定p=0.0018)。・Grade3/4の主な有害事象は、高血圧(capivasertib群69例中22例[32%]vs.プラセボ群71例中17例[24%]、下痢(10例[14%]vs.3例[4%])、発疹(14例[20%]vs. 0例)、感染症(4例[6%]vs. 2例[3%])、疲労(1例[1%]vs.3例[4%])であった。・重篤な有害事象はcapivasertib群でのみ発生し、急性腎障害(2例)、下痢(3例)、発疹(2例)、高血糖(1例)、意識喪失(1例)、敗血症(1例)、嘔吐(1例)であった。・非定型肺炎による死亡1例は、capivasertibの治療関連と評価された。・capivasertib群のもう1例の死亡原因は不明で、それ以外の両群における死亡(capivasertib群19例、プラセボ群31例)はすべて疾患関連であった。

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アリピプラゾール長時間作用型注射剤で治療された患者の臨床経過

 抗精神病薬の長時間作用型注射剤(LAI)は、統合失調症および関連疾患患者の治療を維持し、アドヒアランスを確保するうえで、効果的な治療オプションである。アリピプラゾールLAIは、治療アドヒアランスを改善し、再発を軽減することが可能な非定型抗精神病薬である。スペイン・Health Centre Los AngelesのJuan Carlos Garcia Alvarez氏らは、6ヵ月間のアリピプラゾールLAI治療による、精神症状や社会機能の改善、副作用の軽減、抗精神病薬併用の減少に対する効果について、評価を行った。International Journal of Psychiatry in Clinical Practice誌オンライン版2020年1月14日号の報告。 アリピプラゾールLAIを開始または切り替えを行った統合失調症スペクトラム障害患者53例を対象に、多施設共同プロスペクティブ研究を実施した。アリピプラゾールLAIの評価には、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)、Udvalg for Kliniske Undersogelser scale for side effects、機能の全体的評価尺度(GAF)、臨床全般印象度-統合失調症(CGI-SCH)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾールLAI治療は、PANSSのすべてのドメインを有意に改善した(p<0.05)。・6ヵ月間のアリピプラゾールLAI治療後、有害事象の重症度に有意な改善が認められた(p<0.05)。・ベースラインから6ヵ月目までの機能評価スコアに、有意な差が認められた(p=0.0002)。・アリピプラゾールLAI治療により、重症患者の割合が減少した(CGI-SCH)。・6ヵ月の治療後、プロラクチン濃度は、正常化された(43.0→14.7ng/mL)。・6ヵ月間のアリピプラゾールLAI治療後、精神病薬の併用は有意に減少した。 著者らは「6ヵ月間のアリピプラゾールLAI治療は、代謝プロファイルに影響を与えることなく、臨床症状を改善し、抗精神病薬の併用も減少させた。この研究結果は、アリピプラゾールの有効性、安全性に関するこれまでのデータを裏付けている。アリピプラゾールLAIは、統合失調症スペクトラム障害患者における治療アドヒアランスの最適化に役立つ可能性がある」としている。

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救急AF患者、薬物+電気ショックvs.電気ショック単独/Lancet

 急性心房細動で緊急部門に搬送された患者に対する、薬理学的除細動+必要に応じた電気的除細動(薬物ショック)と、電気的除細動のみ(ショック単独)はいずれも、洞調律の回復において高い有効性、迅速性、安全性を示し、再入院の必要性も回避することが、カナダ・オタワ大学のIan G. Stiell氏らが396例を対象に行った無作為化比較試験「RAFF2試験」の結果、示された。薬物ショック群では、薬理学的除細動が約半数に作用し電気的除細動に必要なセデーションを回避できたこと、また、電気的除細動のパッド貼付位置(前後方vs.前外側)による有意差がないことも示された。結果を踏まえて著者は、「緊急部門に搬送された急性心房細動患者では、即時の除細動が、優れたアウトカムに結び付く」とまとめている。Lancet誌2020年2月1日号掲載の報告。カナダ11病院の緊急部門で無作為化試験 RAFF2試験は、薬物ショックとショック単独の洞調律への転換の比較を第1の目的とし、また電気的除細動の2つのパッド位置の有効性の比較を第2の目的とした。 2013年7月18日~2018年10月17日に、カナダ11ヵ所の病院の救急部門を通じて、成人の急性心房細動患者396例を登録し、2つのプロトコールによる無作為化比較試験を行い、薬物ショックとショック単独のアウトカムを比較した。 プロトコール1(無作為化盲検化プラセボ対照比較)では被験者を無作為に2群に分け(1対1、登録病院でも層別化)、一方にはプロカインアミド(15mg/kgを30分)静脈投与による薬理学的除細動を行い、その後必要に応じて最大3回まで電気的除細動(いずれも200J以上)を行った。もう一方の群には、プラセボ投与後、電気的除細動を行った。無作為化は、登録病院の研究員がオンライン電子データキャプチャーシステムを用いて行った。 プロトコール2(無作為化非盲検化ネステッド比較)では、電気的除細動の際に、パッドを右胸部・後背部に付ける群と右胸部・左前腋窩部に付ける群に無作為に割り付け比較した。被験者は、薬物投与30分時点で洞調律への転換が認められなかった患者を無作為化し、登録病院およびプロトコール1の割付による層別化も行った。 主要アウトカムは、無作為化後30分以降のあらゆる時点、および3回ショック直後の時点までの洞調律への回復とした。プロトコール1についてはITT解析を行い、プロトコール2では電気的除細動を受けなかった被験者は除外した。洞調律回復は同等、電気的除細動のパッド位置の違いでも有意差なし 洞調律を回復したのは、薬物ショック群が204例中196例(96%)、ショックのみ群は192例中176例(92%)で有意差は認められなかった(絶対差:4%、95%信頼区間[CI]:0~9、p=0.07)。 自宅への退院者も、それぞれ97%(198例)、95%(183例)と同等だった(p=0.60)。また薬物ショック群では、106例(52%)が薬物投与のみで洞調律を回復した。フォローアップ中に重篤な有害イベント発生は報告されなかった。 プロトコール2の電気的除細動時のパッド位置の比較については、前後方(右胸部・後背部)と前外側(右胸部・左前腋窩部)の比較において、洞調律回復率はそれぞれ92%(108/117例)と94%(119/127例)と同等だった(p=0.68)。

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新型肺炎を「COVID-19」と命名、ワクチン開発には18ヵ月か/WHO

 WHO(世界保健機関)は2月11日、スイス・ジュネーブの本部で開いた記者会見で、中国・武漢市を中心に、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症について「COVID-19」と命名し、ワクチンの開発には18ヵ月かかるという見通しを示した。 COVID-19を巡っては、中国国内だけでも4万2,708人の確定症例、1,000人超の死者が報告されており、中国以外では24ヵ国で393例の確定症例、1人の死亡が確認されている(すべて11日6時現在)。各国でワクチンや治療薬の研究が進められており、WHOでは11日から2日の日程で、世界から400人以上の科学者を集めて治療やワクチン開発に関する会議を開催している。 テドロス事務局長は会見で、「最初のワクチンの準備が整うまでには18ヵ月を要する可能性がある。われわれは長期的にこのウイルスと戦うために利用可能な武器を使い、あらゆることを実施していかなければならない」と述べた。

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米国2019-nCoV感染1例目、発熱・咳症状9日目に肺炎/NEJM

 中国・湖北省武漢市でアウトブレークが始まった新型コロナウイルス「2019-nCoV」は、瞬く間に拡大し複数の国で新たな感染例の確認が報告されている。米国疾病管理予防センター(CDC)のMichelle L. Holshue氏らは、2020年1月20日に米国で確認された1例目の感染例について、疫学的および臨床的特徴の詳細をNEJM誌オンライン版2020年1月31日号で発表した。その所見から、「本症例で鍵となるのは、パブリックな注意喚起を見た後に患者が自発的に受診をしたこと、患者の武漢市への渡航歴を地域の医療提供者および郡・州・連邦の公衆衛生担当官が共有し、感染拡大の可能性を認識して、患者の迅速な隔離と検査および入院を許可したことだ」と述べ、「本症例は、急性症状を呈し受診したあらゆる患者について、臨床家が最近の渡航歴または病人との接触曝露歴を聞き出し、そして2019-nCoVのリスクがある患者を適切に識別し迅速に隔離して、さらなる感染を抑制する重要性を強調するものである」とまとめている。渡航歴を考慮し、ただちにクリニックからCDCへと報告が上がる 米国の2019-nCoV感染1例目は、1月19日にワシントン州スノホミッシュ郡の緊急ケアクリニックを受診した35歳男性。咳、主観的発熱の既往は4日間。クリニックに入ると待合室でマスクを着け、約20分待った後、診察室に入った。患者は、家族に会いに武漢市に行き15日に帰ってきたことを申し出、米国CDCの注意喚起を見て、自身の症状と渡航歴を鑑み受診したと話した。高トリグリセライド血症歴はあったが、健康な非喫煙者だった。 診察の結果、熱は37.2度、血圧134/87mmHg、心拍110回/分、酸素飽和度96%。ラ音を認めたため胸部X線検査を行ったが異常は認められなかった。迅速インフルエンザウイルス検査(A、B)の結果は陰性。鼻咽頭スワブ検体を採取し(あらゆる結果が48時間以内に判明する)、渡航歴を考慮してただちに郡・州の保健当局に通知。州当局は臨床担当医とともにCDCの緊急オペレーションセンターに通知した。患者が武漢海鮮卸売市場には行っておらず病人との接触もないと話したが、CDCは「persons under investigation」を基に要検査例と判断。ガイダンスに従い、鼻咽頭および口咽頭スワブ検体を収集。患者は退院したが家族とは隔離し郡保健所がモニタリングにあたった。 翌1月20日にリアルタイムPCR検査の結果、2019-nCoV陽性が確認された。患者は郡医療センターに隔離入院となった。入院時も入院後もバイタルはほぼ安定、しかし入院5日目に肺炎を呈す 患者は入院時、持続性乾性咳嗽と2日間の悪心および嘔吐の既往を認めたが、息切れ、胸痛の訴えはなく、バイタルサインは正常範囲を示していた。入院後、支持療法(悪心に対する2Lの生理食塩水とオンダンセトロン投与)を受けたが、入院2~5日目(疾患6~9日目)のバイタルサインはほとんどが安定していた。 入院2日目に腹部不快感と下痢症状を呈するが翌日に回復。入院3日目に胸部X線検査を行ったが、異常所見を認めなかった。しかし、入院5日目(疾患9日目)の夜から呼吸器症状に変化がみられ、胸部X線検査で左肺下葉に肺炎の所見を認めた。入院6日目に酸素吸入を開始、バンコマイシン、セフェピムの投与も開始。その日の胸部X線検査で両肺に陰影、ラ音を認める。担当医は他施設での報告例を参照し、7日目の夕方に治験中の抗ウイルス薬remdesivirの静脈投与を開始。有害事象は観察されなかった。同日夕方にバンコマイシン投与は中止、セフェピムは翌日に中止している。 入院8日目(疾患12日目)に患者の臨床症状は改善し、支持療法も中止となった。入院11日目の1月30日現在も入院は続いているが、熱は低下(36度台)し、重症度が低下した咳を除き、あらゆる症状が改善した。

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PCI対CABG:どちらが優れている?(解説:上田恭敬氏)-1187

 2008年から2015年の間に1,201症例の血行再建が必要なLMT症例を登録し、PCIとCABGのいずれが優れているかを検討した多施設無作為化比較非劣性試験(NOBLE試験)の5年フォローアップの結果が報告された。主要エンドポイントであるMACCEは全死亡、心筋梗塞、再血行再建術、脳卒中の複合エンドポイントである。 カプラン・マイヤー解析による5年MACCEは、PCI群で28%、CABG群で19%となり、非劣性の要件を満たさず、CABGの優位性(p=0.0002)が示された結果となった。エンドポイントの構成成分を見ると、全死亡と脳卒中に有意な群間差はないものの、心筋梗塞がPCI群で8%、CABG群で3%(HR:2.99、95%CI:1.66~5.39、p=0.0002)、再血行再建術がPCI群で17%、CABG群で10%(HR:1.73、95%CI:1.25~2.40、p=0.0009)といずれもCABG群で少ない結果であった。 この結果を解釈する際には、PCIのデバイスや技術の進歩によってPCI群の成績改善がどれだけ達成されているかという問題と、MACCEにつながる全身的なリスクコントロールがどれだけ達成されているかという問題を考える必要がある。 前者については、本試験ではアンギオガイドのPCIが行われているが、ULTIMATE試験の結果によれば、IVUSを適切に使用することで、再狭窄などのイベントが3分の1程度にまで低下する可能性があることが示されている。また、本試験では一部で第1世代のDESが使用されており、最新のDESを使用すれば、PCI群の成績はさらに向上することが期待される。 後者については、動脈硬化の進行によってプラーク破裂が生じて冠動脈が閉塞しても、閉塞部位よりも末梢にバイパス血管がつながれていれば心筋梗塞には至らないため、CABGには心筋梗塞の予防効果があるといえる。同様に、CABGには再血行再建術を予防する効果もあるが、動脈硬化の進行を十分に抑制できる薬物療法を実施できれば、この点におけるCABGのメリットは小さくなる。 また、本来、PCIは繰り返す施行が必要となる代わりに、CABGのような大きな侵襲を伴わないことがメリットであるので、主要エンドポイントに再血行再建術を入れるべきではないとの考えもあるだろう。 上述の2つの問題点を考えると、本試験は多少時代遅れの試験といえるだろうが、そのことについては本論文のDiscussionにおいて議論されていない。さらに、PCIの優位性を示すためには、厳格な薬物療法が重要であることを、もっと認識すべきではないだろうか。将来、真のOptimal medical therapyとOptimal PCIが実施された条件下で、PCIとCABGの比較試験が行われることを期待する。

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バレンタインに学ぶ「コスパのよいサプライズ」【医師のためのお金の話】第29回

こんにちは。自由気ままな整形外科医です。いよいよバレンタインデーが近づいてきました。義理チョコをもらうだけの私にとっては、お返しを考えなければならないメンドーなイベントです。しかし、よく考えてみると義理チョコとはいえ、家族以外からプレゼントをもらう機会はバレンタインデーくらいかもしれません。何を隠そう、私は人に食事をおごったり、プレゼントを贈ったりすることが大好きな人間です。普段はおごったり贈ったりする側になることが圧倒的に多いので、逆の立場になると、とても勉強になります。なるほど、こういうものをもらうとうれしくなるんだ…。「人をもてなす」ことが資産形成に通じる?私が食事をおごることが大好きな理由の1つに、「回り回って資産形成に役立つことがある」というものがあります。そうはいっても、直接的な恩恵を期待しているわけではなく、食事を共にすることで人間関係が良くなり、ひいてはビジネス上のやりとりがスムーズになる、という社会人であれば誰もが経験することを期待してのことです。お互いの警戒心がなくなると、その後に良質な情報が入ってくることも。人は何かをしてもらうと本能的に「お返し」をしたくなる生き物です。周囲の人をもてなし続けていると、良いことがたくさん起こるのです。投資においても、人との関わり合いが重要です。株式投資などはそこまでではありませんが、不動産投資となればリアルビジネスとあまり変わりません。ビジネス要素が大きくなるにつれ、円滑な人間関係を築くための「おもてなし」が重要になってくるのです。「非日常」でサプライズしよう!しかし、やみくもにおごっているだけでは高いコスパは期待できません(笑)。相手の琴線に触れる「サプライズ」があって初めて、効果が期待できるのです。たとえば、40代の医師を料亭に連れて行くとしましょう。「医師は料亭に行き慣れている」とまでは言いませんが、40代になれば「一度くらいは行ったことがある」という方が多くなります。実際、値が張る高級料亭にお招きしても、感動されることは少ないのです。しかし、もてなす相手が若い女性であればどうでしょう?以前、仕事で関わりのあるベンチャー企業の若い女性スタッフ数名を、料亭にお招きしたことがありますが、40代の医師とは比べものにならないくらい、喜んでいただけました。この時にお招きした料亭はやや郊外の立地で、中心地にある料亭と比べると予算は半分程度で済みます。料亭の「格」は立地も含めた総合力で決まるので、料亭に行き慣れた人にとってはやや物足りないお店かもしれません。しかし「料亭は初めて」という若い彼女たちにとっては、内装や献立など見るべきところがたくさんあったようです。若い女性が料亭に行く機会は少ないと考え、「彼女たちを驚かせるポイントは何なのか?」を事前にシミュレーションしたことで、コスパの高い「おもてなし」ができました。相手にとっての「非日常」は何か?では、料亭では十分に喜んでくれない相手をもてなすには、どうすればよいのでしょうか? ここでも原則に戻って、どうすれば相手にとっての「サプライズ」になるのかを考えます。サプライズにおけるキーワードは「非日常」です。高級なお店に行き慣れた方に対して高級路線で攻めても、なかなかインパクトを与えることができません。私は以前、こうした方へのおもてなしに、プレミアム焼酎を置いている店にお連れしたことがあります。私の家の近所に「百年の孤独」という、やや手に入りにくい麦焼酎を置いている店があります。ホテルのバーなどで飲むと1杯2,000円くらいするお酒ですが、この店では800円で提供しています。お酒好きな方だったので、「『百年の孤独』をこれでもか!とガンガン頼む」ことでぜいたくとサプライズを味わっていただけました。チョコをもらうことが勉強になる!?おごったりプレゼントしたりすることで、他人に喜ばれるのは気持ちの良いものです。しかし、「お金さえかければ確実に喜んでもらえる」わけではないのが難しいところ。私は、普段から「この人には何をすればサプライズになるんだろう?」と観察しながら人と接しています。とくに何らかのプロジェクトに取り組んでいたり、不動産投資やビジネスを実践したりしている方は、 関係するキーパーソンにサプライズを与える方法を常に考えておくといいでしょう。そして、効率的なサプライズのためには、バレンタイン/ホワイトデーや誕生日のように「自分がプレゼントをもらう時」がまたとない勉強の機会となります。「どんなものをもらうとうれしいのか」「渡す時にどんな言葉を添えるといいのか」などと考えながら、ありがたくいただきましょう。義理チョコが資産形成に役立てば、1粒で2度おいしい!?

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思わず納得な“あるある”川柳、ありますか?【医師のつぶやき川柳】

医師には、医師にしかわからない喜びや苦悩がありますよね? ちまたではサラリー◯ン川柳などが人気を博していますが、それとは違う思いがきっとあるはずです。そんな気持ちを全国の先生と共有していただきたく、医師のつぶやき川柳を募集しました。今回のお題は『病棟・診察室あるある』、厳正なる選考の結果、選ばれた10句をご紹介します。★アンケート概要アンケート名:『医師の皆さまから“診察室・病棟あるある”川柳を募集します』実施日:2019年12月25日~2020年1月17日調査方法:インターネット対象:CareNet.com会員医師応募総句数:441句

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第13回 介護用具にリフォームまで!若き薬局社長の挑戦【噂の狭研ラヂオ】

動画解説町の電気屋さんを薬剤師として受け継いだ藤井伸昌社長。株式会社パナドームではホンキの在宅医療を掲げる5店舗のパナプラス薬局のほか、介護する側される側が暮らしやすい住宅環境の整備、福祉用具の提供サービスなどを行っています。処方箋なしでも利用してくれる薬局ファンをつくっていきたい!若き社長のチャレンジをご紹介します。

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うつ病とその後の認知症診断との関連~コホート研究

 うつ病は、認知症リスクの増加に関連する疾患である。しかし、これまでの研究においてはフォローアップ期間の短さ、家族要因の調整不足が、うつ病と認知症との関連に影響を及ぼしていた可能性がある。スウェーデン・ウメオ大学のSofie Holmquist氏らは、家族要因を調整したうえで35年以上のフォローアップを実施し、うつ病とその後の認知症との関連を調査した。PLOS medicine誌2020年1月9日号の報告。 2005年12月31日の時点でスウェーデン在住であり50歳以上の334万1,010人より、2つのコホートを形成した。うつ病と認知症の診断を特定するため、1964~2016年のSwedish National Patient Registerのデータを検索した。コホート1では、うつ病患者11万9,386例と非うつ病対照群を1対1でマッチさせた集団一致コホート研究を実施した。コホート2では、うつ状態が異なる同性の兄弟5万644例を対象とし、兄弟コホートを実施した。 主な結果は以下のとおり。・コホート1では、平均フォローアップ期間10.41年(範囲:0~35年)に、認知症と診断された患者は9,802例であった。・うつ病患者の5.5%、非うつ病対照群の2.6%で認知症が発症しており(調整オッズ比[aOR]:2.47、95%CI:2.35~2.58、p<0.001)、アルツハイマー病(aOR:1.79、95%CI:1.68~1.92、p<0.001)よりも、血管性認知症(aOR:2.68、95%CI:2.44~2.95、p<0.001)との関連が強かった。・認知症診断との関連は、うつ病診断後、最初の6ヵ月間で最も強かった(aOR:15.20、95%CI:11.85~19.50、p<0.001)。その後、急激に減少するものの、20年以上のフォローアップ期間にわたり持続していた(aOR:1.58、95%CI:1.27~1.98、p<0.001)。・コホート2においても同様に、認知症診断との関連はうつ病診断後、最初の6ヵ月間で最も強く(aOR:20.85、95%CI:9.63~45.12、p<0.001)、その後は急激に減少するものの、20年以上のフォローアップ期間にわたり持続していた(aOR:2.33、95%CI:1.32~4.11、p<0.001)。・調整モデルには、性別、ベースライン時の年齢、市民権、地位、世帯収入、ベースライン時の診断を含めた。・主要な研究方法論的制限は観測データであり、これらの関連性は因果関係を示すものではない。 著者らは「うつ病は、診断から20年以上経過しても認知症発症リスクの増加と関連しており、家族要因を調整してもなお、その関連性は残存している。認知症発症リスク低下に対し、うつ病の予防と治療の成功が有用であるか検証するためには、さらなる研究が求められる」としている。

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転移TN乳がん1次治療、PTXにcapivasertib追加でPFSとOS延長(PAKT)/JCO

 トリプルネガティブ乳がん(TNBC)においてはPI3K/AKTシグナル伝達経路の活性化が頻繁にみられる。TNBCの1次治療でパクリタキセル(PTX)にAKT阻害薬capivasertibを追加したときの有効性と安全性を評価した二重盲検プラセボ対照無作為化第II相試験(PAKT試験)で、capivasertib追加で無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)が著明に延長し、とくにPIK3CA/AKT1/PTEN変異TNBCではより顕著であったことを英国・クイーンメアリー大学のPeter Schmid氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌2020年2月10日号に掲載。 本試験の対象は未治療の転移を有するTNBCの女性140例。1サイクル28日間でPTX 90mg/m2(1、8、15日目)+capivasertib(400mg、1日2回)またはPTX+プラセボ(2~5、9~12、16~19日)に無作為に1対1に割り付け、病勢進行または許容できない毒性発現まで投与した。主要評価項目はPFS、副次評価項目はOSのほか、PIK3CA/AKT1/PTEN変異によるサブグループでのPFSおよびOS、腫瘍縮小効果、安全性であった。 主な結果は以下のとおり。・PFS中央値は、capivasertib+PTXが5.9ヵ月、プラセボ+PTXが4.2ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.74、95%信頼区間[CI]:0.50〜1.08、片側p=0.06、事前に定義された有意水準は片側p=0.10)。・OS中央値は、capivasertib+PTXが19.1ヵ月、プラセボ+PTXが12.6ヵ月であった(HR:0.61、95%CI:0.37〜0.99、両側p=0.04)。・PIK3CA/AKT1/PTEN変異患者(28例)のPFS中央値は、capivasertib+PTXが9.3ヵ月、プラセボ+PTXが3.7ヵ月であった(HR:0.30、95%CI:0.11〜0.79、両側p=0.01)。・Grade3以上の主な有害事象は、下痢(capivasertib+PTX vs.プラセボ+PTX:13% vs.1%)、感染症(4% vs.1%)、好中球減少症(3% vs.3%)、発疹(4% vs.0%)、疲労(4% vs.0%)であった。

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胃がん家族歴ありH.pylori感染者、除菌でリスク低下/NEJM

 第1度近親者に胃がんの家族歴があるHelicobacter pylori感染者では、H. pyloriの除菌治療によって胃がんのリスクが低下することが、韓国・国立がんセンターのIl Ju Choi氏らの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌2020年1月30日号に掲載された。H. pylori感染と胃がんの家族歴は、胃がんの主要なリスク因子とされる。第1度近親者に胃がん罹患者がいるH. pylori感染者の胃がんリスクが、H. pylori除菌治療で低下するかは明らかではなかった。除菌治療の有無で胃がん発生を比較する単一施設の無作為化試験 本研究は、韓国の単一施設(国立がんセンター、高陽市)で実施された二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験であり、2004年11月~2011年12月の期間に患者登録が行われた(韓国・国立がんセンターの助成による)。 対象は、年齢40~65歳、第1度近親者に1人以上の胃がん患者がいるH. pylori感染者であった。胃がんや他臓器のがんの既往歴のある患者や、H. pylori除菌治療歴のある患者は除外された。 被験者は、H. pylori除菌治療を行う群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。H. pylori除菌治療は、ランソプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)30mg+アモキシシリン1,000mg+クラリスロマイシン500mgが、1日2回、7日間投与された。 主要アウトカムは胃がんの発生とした。事前に規定された副次アウトカムは、追跡期間中のH. pylori除菌の状況別の胃がんの発生であった。胃がんリスクが55%、除菌達成例では73%低下 1,838例が無作為化の対象となり、除菌治療群に917例(平均年齢48.8±6.0歳、男性49.9%)、プラセボ群には921例(48.8±6.3歳、49.1%)が割り付けられた。1,676例(修正ITT集団、除菌治療群832例、プラセボ群844例)が主要アウトカムの解析に含まれた。主要アウトカム評価の追跡期間中央値は9.2年(IQR:6.2~10.6)、全生存率評価の追跡期間中央値は10.2年(8.9~11.6)だった。 胃がんは、除菌治療群が832例中10例(1.2%)で発生し、プラセボ群の844例中23例(2.7%)と比較して、頻度が有意に低かった(ハザード比[HR]:0.45、95%信頼区間[CI]:0.21~0.94、log-rank検定のp=0.03)。試験期間中に、1例の胃がんの予防に要する治療必要数(NNT)は65.7(95%CI:35.1~503.8)であった。胃がん発生例33例のうち、30例(90.9%)がStageI、3例(9.1%)はStageIIだった。 H. pylori除菌の状況別の胃がんの発生は、1,587例(H. pylori除菌達成例608例、持続感染例979例)で評価が可能であった。胃がんは、H. pylori除菌達成例が608例中5例(0.8%)で発生し、持続感染例の979例中28例(2.9%)に比べ、頻度が有意に低かった(HR:0.27、95%CI:0.10~0.70)。胃がんが発生した除菌治療群の10例のうち、5例(50.0%)にH. pyloriの持続感染が認められた。持続感染例では、除菌治療群とプラセボ群で胃がんの発生は類似していた。 除菌治療群の917例中16例(1.7%)およびプラセボ群の921例中18例(2.0%)が死亡し、全生存率に関して両群間に有意な差はなかった。また、胃がんによる死亡はみられなかった。 薬剤関連有害事象は全般に軽度であり、頻度は除菌治療群がプラセボ群よりも高かった(53.0% vs.19.1%、p<0.001)。除菌治療群で多い有害事象は、味覚変化(32.3% vs.3.5%、p<0.001)、悪心(6.6% vs.3.2%、p=0.001)、下痢(22.3% vs.6.1%、p<0.001)、腹痛(4.6% vs.0.9%、p<0.001)であり、有意差はないが消化不良(7.9% vs.6.1%)の頻度も高かった。 著者は、「本試験の結果からは、除菌が達成されなかった患者の胃がんリスクは、除菌治療群とプラセボ群で同様と考えられる。したがって、これらのデータは、test-treat-testアプローチ(検査の適応があり、検査結果が陽性の者は誰もが治療を受けるべきで、治療終了後は検査で除菌を確認)が推奨するように、除菌成功の確認の必要性を強調するものである」としている。

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低線量ボリュームCT検診、肺がん死を抑制/NEJM

 肺がんのリスクが高い集団において、ボリュームCTによる検診を受けた集団は、これを受けなかった集団に比べ、10年間の肺がんによる死亡率が低下し、肺がんを示唆する検査結果に対しフォローアップ処置を行う割合も低いことが、オランダ・エラスムス医療センターのHarry J de Koning氏らが行った「NELSON試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2020年2月6日号に掲載された。全米肺検診試験(NLST)は、低線量CTによる肺がん検診(年1回で3回)は従来の胸部X線に比べ、肺がん死亡率を20%低減したと報告している。一方、このような肺がん検診の死亡に関する有益性を示した無作為化試験のデータは限られているという。オランダとベルギーの地域住民ベース無作為化試験 研究グループは、低線量ボリュームCTを用いた検診により、高リスクの男性参加者の追跡期間10年時の肺がん死亡率を25%以上低下させることを目標に、地域住民ベースの無作為化対照比較試験を実施した(オランダ保健研究開発機構などの助成による)。 2003年と2005年に参加者登録が行われた。対象は、喫煙歴が1日15本以上を25年以上または1日10本以上を30年以上の現喫煙者または元喫煙者(禁煙から10年以内)であった。オランダとベルギーの4地域に居住する50~74歳の男性1万3,195例(主解析)と女性2,594例(サブグループ解析)が解析に含まれた。 参加者は、低線量ボリュームCTによる検診(ベースライン、1、3、5.5年)を受ける群または受けない群(対照群)に無作為に割り付けられた。 オランダとベルギーの全国レジストリと連携し、がんの診断と死亡の日付・原因に関するデータを入手した。判定委員会は、可能な場合に、肺がんが死亡の原因であることを確認した。2015年12月31日までに、すべての参加者が最短追跡期間10年に達した。女性のほうが利益が大きい可能性も 男性は、検診群が6,583例、対照群は6,612例であった。両群とも、年齢中央値は58歳(IQRは検診群55~63、対照群54~63)で、喫煙歴中央値は38.0 pack-years(IQRは両群とも29.7~49.5)だった。 男性では、合計2万2,600件のCT検査が行われ、平均検診受診率は90.0%(95%信頼区間[CI]:76.9~95.8)であった。9.2%(2,069/2万2,600件)で、検診検査アウトカムを決定する前に、体積倍加時間を算出するための再CT検査が行われた。最終的に、2.1%(467/2万2,600件)が陽性で、呼吸器科医による精密検査を受け、肺がん検出率は0.9%(203/2万2,600件)であった。また、陽性反応適中度は43.5%だった。 追跡期間10年時の肺がんの発生率は、検診群が1,000人年当たり5.58人(がん341個)、対照群は1,000人年当たり4.91人(がん304個)であった(率比:1.14、95%CI:0.97~1.33)。肺がんの59.0%(203/344個)が検診で検出され、12.8%(44/344個)は中間期がんであった。 10年間で、検診群の156例、対照群の206例が肺がんで死亡した。肺がん死亡率は、検診群が1,000人年当たり2.50、対照群は1,000人年当たり3.30であり(10年時の累積肺がん死亡率の率比:0.76、95%CI:0.61~0.94、p=0.01)、検診群で有意に低下した。8年および9年時の率比もほぼ同じで、検診群で有意に良好だった。 10年全死因死亡率は、検診群が1,000人年当たり13.93、対照群は13.76であった(率比:1.01、95%CI:0.92~1.11)。 一方、女性では、追跡期間10年の肺がん死亡率の率比は0.67(95%CI:0.38~1.14)であった。また、7年時の率比は0.46(0.21~0.96)、8年時は0.41(0.19~0.84)、9年時は0.52(0.28~0.94)であり、男性に比べ良好な傾向が認められた。 著者は、「ボリュームCT検診は、良好なアウトカムを損なわずに、偽陽性や不要な精密検査を減少させることが可能と考えられる」とまとめ、「女性は男性よりも利益が大きいと示唆されるが、本試験では女性は相対的に参加者が少ないサブグループであった。他のサブグループと共に、女性に関する研究を進める必要がある」と指摘している。

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武漢以外の新型コロナウイルス感染患者の臨床的特徴/JAMA

 新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染患者の臨床症状について、健康人集団や武漢以外の患者について、まだあまり報告されていない。中国・北京の中国人民解放軍総医院のDe Chang氏らは、北京市内の病院に入院し2019-nCoV感染が確認された13例の初期の臨床的特徴を、JAMA誌オンライン版2020年2月7日号のリサーチレターに報告した。 著者らは、中国・北京にある3つの病院に2020年1月16~29日に入院した患者(北京清華長庚医院8例、首都医科大学附属北京安貞医院4例、中国人民解放軍総医院1例)を、2月4日まで調査した。2019-nCoV感染の可能性がある患者は入院・隔離し、咽頭スワブのサンプルを収集して中国疾病管理予防センターで2019-nCoVについて定量PCRアッセイを用いて調べた。また、胸部レントゲンもしくは胸部CT検査を実施した。診断された患者は専門病院に移送した。 主な疫学的・臨床的特徴は以下のとおり。・患者の年齢中央値は34歳(25〜75パーセンタイル:34〜48歳)、2例が小児(2歳および15歳)で、10例(77%)が男性であった。・12例は武漢を訪れた家族(両親と息子)や、2019-nCoVの流行発生後に武漢を訪れた小児(2歳)の祖父母などで、1例は武漢との関連が不明であった。・12例は入院前から発熱(平均1.6日)がみられた。・症状は、咳嗽(46.2%)、上気道うっ血(61.5%)、筋肉痛(23.1%)、頭痛(23.1%)などがみられた。・専門病院に移送されるまで(平均2日)に呼吸補助を必要とする患者はいなかった。・最年少患者(2歳)は発熱が1週間断続的に続き、2019-nCoV診断前の13日間、咳が持続していた。C反応性蛋白などの炎症マーカーが上昇し、リンパ球数がわずかに上昇した。・4例が胸部レントゲン、9例が胸部CT検査を実施した。5枚の画像で浸潤影も瘢痕像も認められなかった。胸部レントゲン写真の1枚で、左下肺に陰影が散在していた。6例で、右肺または両肺にスリガラス状陰影がみられた。・2月4日時点ですべての患者が回復したが、12例はまだ病院で隔離されていた。 今回調査した患者のほとんどは、武漢を訪問もしくは武漢から来た人と濃厚接触していたが、1例は当てはまらないことから、著者らは「北京でのウイルス感染がアクティブである可能性を示唆する」としている。また、患者のほとんどが健康成人で、50歳以上と5歳未満の患者は1例ずつのみであったが、これについては、「小児や高齢者のウイルス感受性が低いからではなく、これらの人々は旅行することが限られているためではないか」と考察している。

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HER2陽性転移乳がんに対するカペシタビン+トラスツズマブに対するtucatinibの上乗せ(HER2CLIMB試験):無増悪生存期間においてプラセボと比較して有意に良好(7.8ヵ月vs.5.6ヵ月)(解説:下村 昭彦 氏)-1185

 本試験は、経口チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるtucatinibのカペシタビン+トラスツズマブへの上乗せを検討した二重盲検第III相比較試験である。主要評価項目は最初に登録された480例における独立中央判定委員会による無増悪生存期間(PFS)で、RECIST v1.1を用いて評価された。PFS中央値は7.8ヵ月vs.5.6ヵ月(ハザード比:0.54、95%CI:0.42~0.71、p<0.001)でありtucatinib群で有意に良好であった。副次評価項目である全登録症例におけるOS中央値は21.9ヵ月vs.17.4ヵ月(ハザード比:0.66、95%CI:0.5~0.88、p=0.005)であり、こちらもtucatinib群で有意に良好であった。 OSの延長を認めたことから、学会発表の場でも非常にインパクトが大きく、同日NEJM誌へ論文掲載された。同日に発表されたT-DXdとも対象が重なっており、今後の臨床での使用については議論が活発になるであろう。異なった試験間で単純な比較をすることはできないが、T-DXdのPFS中央値が16.4ヵ月であることを考えると、T-DXdが好んで使われる可能性は高いだろう。 現在、HER2陽性転移乳がんに対して使うことのできるTKIとしてラパチニブがあるが、本剤が承認された際にはTKIとしてはtucatinibが優先的に使われるであろう。その理由としては、(1)現在標準治療の1つであるカペシタビン+トラスツズマブへの上乗せ効果を証明した試験であること、(2)本試験の対象がトラスツズマブ、ペルツズマブおよびトラスツズマブ エムタンシンによる治療歴を対象としており現在の実臨床に即していること、である。 残念なことに、この試験には日本からは参加できておらず、現時点でtucatinibが国内で承認される見込みは低い。米国食品医薬品安全局への申請は進められており、Breakthrough Therapyに指定されている。

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3年B組金八先生(続編)【令和の金八先生になるには?わがままにさせない!(同調させるスキル)】Part 1

今回のキーワードリーダーシップ熱血教師観察力発信力調整力同調圧力ロボット生臭い人間皆さんは、リーダーとして現場を引っ張っていこうとする時、「なかなか思うように人が動いてくれない」とお悩みではないですか? こんな時、リーダーシップを発揮するため、周りからどう思われたらよいでしょうか? 叱って「恐い人だ」と恐れられるほうが良いでしょうか? それとも、褒めて「優しい人だ」と慕われるほうが良いでしょうか? それとも!?この答えを探るために、今回も前回に引き続いて、学園ドラマの金字塔「3年B組金八先生」を取り上げます。金八先生の「熱血」ぶりは、私たちが人を動かす上で最も必要なものを教えてくれます。彼をモデルに、子どもにも大人にも使えて、相手をわがままにさせない、同調させるスキルを紹介します。そして、私たちが令和の時代にバージョンアップした金八先生になるにはどうしたら良いか一緒に考えてみましょう。令和の金八先生なら集団心理をどう生かす?-同調させる3つのスキル以前の「褒めるスキル」の記事(2019年5月号)や「叱るスキル」の記事(2019年11月号)で、すでに5つの性格タイプ(パーソナリティ特性)を紹介しました。それは、優等生タイプ、お調子者タイプ、普通タイプ、ヤンキータイプ、劣等生タイプです。この中で、ひねくれ(反抗)の強いヤンキータイプや甘え(不安)の強い劣等生タイプを動かそうにも、もともとの不適応な傾向が強いと、褒めたり叱ったりする個人的な働きかけではやはり限界があります。そこで、個人的な働きかけだけで相手が動かないなら、あえて集団的な働きかけもして、揺さ振るのです。これが、同調させるスキルです。ここから、このスキルを3つの体の部位になぞらえて、令和の金八先生なら集団心理をどう生かすかを具体的に考えてみましょう。「目」-観察力金八先生は、生徒たち全員の性格や家族背景を知り尽くしています。1つ目の部位は、「目」です。これは、観察力です。これは、リーダーがメンバーのことをよく見ているということです。この真逆は、リーダーが対外的に忙しいなどの事情で現場にほとんどいなくて、メンバーのことをよく見ていない状況です。そうなると、現場の把握が困難になりますし、トラブルが発生した時の対応も遅れます。リーダーの存在感が薄まり、リーダーシップは危うくなります。かと言って、リーダーがただいれば良いかというと、それだけでもうまく行かないです。大事なのは、見られていることをメンバーに感じ取らせることです。それは、「振り向けば私がいるわよ」「すべてお見通しよ」「あなたのことよく分かってるわよ」という力強いメッセージです。それでは、普段から観察力を研ぎ澄ませるための具体的なスキルを3つ紹介しましょう。(1)目を増やす―情報収集1つ目は、目(見張り)を増やすことです。これは、とくに不適応なメンバーについての情報収集を徹底することです。ただし、リーダー個人の目だけでは限界があります。よって、まず、信頼できる側近(サブリーダー)に、自分のいない時の目になってもらいます。また、プラスαとして、優等生タイプの目も借ります。そして、不適応なメンバーの言動を細かく把握して、問題点や急所をはっきりさせ、うやむやにさせないことです。さらには、集団に直属しない他の集団のメンバーと信頼関係をつくり、「スパイ」の目になってもらうこともありでしょう。(2)目をかける―褒める2つ目は、目をかけることです。これは、とくに不適応なメンバーに個人的に興味津々になり、細かく褒めることです。この時、集めた情報も密かに利用できます。ここで誤解がないようにしたいのは、褒めると言っても、単にこちらが褒めたいから褒めるということはやらないことです。逆に、褒めることがないと思っても、褒めることを必死で探す必要もあるでしょう。なぜなら、ここでは、褒めることは目的ではなく手段だからです。褒めるという戦略(手段)によって得られる成果(目的)が3つあります。まず、リーダーの観察力が鋭いことを印象付けることができます。次に、褒められたメンバーが自分の良さを決め付けられることによって、その良さを本人自身が生かすことに意識を向けやすくなります(ピグマリオン効果)。最後に、メンバーはたびたび褒められることによって、リーダーに好意的になり、言われることを聞きやすくなります(魅力の互恵性)。たとえば、メンバーが「私、気にしすぎるんです」と相談を持ち掛けてきたら、何を気にしすぎるかを掘り下げて、最後は「だからこそ、この仕事(または勉強)に向いている。だって、観察力が鋭いってことだから」と断定します。この「だからこそ」はものごとのプラス面とマイナス面を逆転させるつなぎの言葉としての力を持っています。(3)目を光らせる―霊感3つ目は、目を光らせることです。これは、とくに不適応なメンバーに本人の考えていることを言い当てて、勘が良いアピールをすることです。たとえば、収集した事前の情報から推測して、「今日は顔色が珍しく冴えないね。何かあったでしょ?」と悩んでいることを言い当てる演出をします。そして、「私、分かるのよね」と自信満々でつぶやき、スピリチュアルな雰囲気をやや醸し出すことです。時に、「あなたってこうだよね」と本人も気付いていない癖を見抜いて、「なんで分かっちゃってるの?」と思わせ、「奇跡」を見せるという大技もあります。ただし、手口は基本的に霊感商法と同じであり、やりすぎるとうさん臭く思われるので、ほどほどが肝心でしょう。次のページへ >>

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3年B組金八先生(続編)【令和の金八先生になるには?わがままにさせない!(同調させるスキル)】Part 2

「口」-発信力金八先生は「君たち、いいですか。人という字はねぇ、ひとと、ひととが支えあっているから人なんですよ」と熱く語ります。これも、金八先生の名セリフの1つです。2つ目の部位は、「口」です。これは、発信力です。これは、リーダーがメンバーに何かを伝え続けることです。この真逆は、リーダーが対外的に忙しかったり、一方で腰が重くて、現場にほとんどいなくて、メンバーにあまり何も伝えていない状況です。そうなると、現場は良く言えば自由に、悪く言えば好き勝手にやるようになります。もちろん、それでもメンバーの役割や関係性が成熟していて、集団が機能するなら良いでしょう。しかし、そうではないなら、トラブル発生のリスクが高まります。リーダーの存在感が薄まり、リーダーシップは危うくなります。かと言って、リーダーがただいれば良いかというと、それだけでもうまく行かないです。大事なのは、伝えられる何かがあるということをメンバーに感じ取らせることです。それは、「目が合えば私が何か言うわよ」「それはだめよ!」「あなたはこうよ」という力強いメッセージです。それでは、普段から発信力を高めるための具体的なスキルを3つ紹介しましょう。(1)口を同じにする―ビジョン1つ目は、口(発言)を同じにすることです。これは、リーダーが集団のビジョン(目標)として同じことを言い続けることです。たとえば、先ほどの「人という字は」です。実は、この中身は何でもよいです。不正確であっても、インパクトがあれば良いです。ちなみに、「人」という漢字の実際の成り立ちは、一人の人が二歩足で立っている姿を横から描いた形から来ています。つまり、人に頼らず自立するという意味合いでは、金八先生の説明と真逆です。それでも良いのです。むしろ、オリジナリティがあるほうが引き込みやすいのです。そして、あたかも何かすごいことであるかのように言うのです。また、スローガンのように短くて響きが良いものが望ましいです。なぜなら、目標が細かかったりマニアックだったりして覚えにくいと、メンバーが同調しづらいからです。ここでは、逆説的ですが、ビジョンは目標(目的)ではなく、手段ととらえましょう。ビジョンを示すという戦略(手段)によって得られる成果(目的)が3つあります。まず、リーダーはいつも同じことを言っていてブレないと印象付けることができます。次に、不適応なメンバーを含むメンバー全員が目標(ビジョン)を共有させることで、みんなが同じ方向を向きやすくなります。最後に、逆にそれでも同じ方向を向かない不適応なメンバーを集団から際立たせます。ちなみに、同調しやすくするためには、つまり、メンバーに同じ考えをさせるためには、同じ場所にいさせる、同じ格好をさせる、同じ動きをさせることです。たとえば、学校での制服や整列がそうです。金八先生のクラスのホームルームの時間はやたらと長いです。金八先生の口癖は、「このクラスは…」「皆さんは…」「私たちは…」です。また、金八先生の呼びかけのもと、クラス全員がロック調のソーラン節を川原で踊り上げるというシーンもあります。(2)口を出す―批判2つ目は、口を出すことです。ビジョンを打ち出した後に、それを支える普段の決め事(ルール)を作ります。その決め事には、なるべくメンバー全員が参加する必要があります。なぜなら、そうすることで、その決め事は、リーダーが決めたのではなく、集団が決めたことになるからです。そして、その後に、観察力により得られた情報をもとに、それに反している行動、つまりやってはいけないことについて、全員がいる場で一般論として徹底的に批判することです。これこそがリーダーシップの見せ場です。この時のポイントは、3つあります。まず、場所は、たまたま居合わせた少人数の密室などではなく、決められた全体の会議の場であることです。次に、個人的な名指しはせず、具体的な行動の問題点を一般論として言うことです。最後に、リーダーに従っていないのではなく、集団の決め事に従っていないことを強調することです。これらは、パワーハラスメントのリスクを低めることにもなります。さらに、観察力で得られた情報を生かして、「○○と思う人がいるかもしれないけど」と先に言うことで、意見の違うメンバーの考えも理解はしていて、無視しているわけではないことを印象付けることができます。ちなみに、金八先生は、「人間、勝手に死んじゃいかん。なあ、さっき誰かの発言で死んだほうがましだとかいう発言があったけれど、君たちはまだ15歳。死ぬなんて言葉をそう簡単に使うなよ!」と生徒たちに長セリフの説教をします。この名シーンが、この「口を出す」スキルに当てはまります。(3)口を増やす―批判の同調3つ目は、口(フォロワーの発言)を増やすことです。金八先生は、生徒たちを集めて教室でよく叱っています。散々批判してあおることで、優等生タイプを中心とした集団の同調圧力を高め、リーダーに従う人(フォロワー)を増やします。そして、そのフォロワーたちが不適応なメンバーを批判するように仕向けることです。たとえば、全体の場で問題点が浮き彫りになったところで、「今週の目標」や「今月の目標」をメンバーに決めさせます。こうして、不適応なメンバーを集団で包囲し、わがままにさせない雰囲気を高めます。<< 前のページへ | 次のページへ >>

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