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視神経脊髄炎治療薬イネビリズマブ発売/田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬株式会社は、「視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)[視神経脊髄炎を含む]の再発予防」を適応症として2021年3月23日に製造販売承認を取得した、ヒト化抗CD19モノクローナル抗体イネビリズマブ(商品名:ユプリズナ点滴静注100mg)が2021年5月19日に薬価収載されたことを受け、6月1日に販売を開始した。イネビリズマブは半年に1回の長い間隔の治療薬 NMOSDは、日本での有病率が10万人あたり2~4人と低く、重度の再発を繰り返し致命的となり得る中枢神経系の自己免疫疾患。身体の免疫システムが、健康な細胞(一般的には視神経、脊髄および脳)を攻撃し、再発や重篤な傷害をもたらす。その結果、眼の痛みや失明、重度の筋力低下、麻痺、しびれ、腸や膀胱の機能低下および呼吸不全を引き起こす。これらは再発を繰り返し、1回の再発で失明や車椅子生活に至ることもある。病態には、主に抗アクアポリン4(AQP4)抗体が関与し、NMOSD患者の約73~90%で抗AQP4抗体が検出されるとされる。 今回発売されたイネビリズマブは、抗体を産生する形質芽細胞や形質細胞を含むB細胞に発現するCD19というタンパク質に結合し、CD19陽性B細胞を循環血液中から速やかに除去することで、NMOSDの再発を予防する。NMOSD患者を対象とした日本を含むグローバル臨床試験において、イネビリズマブ投与により、主要評価項目である再発抑制効果が確認された。また、イネビリズマブ投与間隔が半年に1回という利便性から同社では「患者の生活様式に合わせた治療を可能とし、再発予防期のNMOSD患者に新たな治療選択肢が提供できる」と期待を膨らませている。イネビリズマブはすでに米国では2020年6月11日にNMOSDの適応で承認されている。イネビリズマブの製品概要製品名:ユプリズナ点滴静注 100mg一般名:イネビリズマブ(遺伝子組換え)効能・効果:視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防用法・用量:通常、成人には、イネビリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを初回、2週後に点滴静注し、その後、初回投与から6ヵ月後に、以降6ヵ月に1回の間隔で点滴静注する薬価:100mg 10mL 1瓶 349万5,304円製造販売承認日:2021年3月23日薬価基準収載日:2021年5月19日発売日:2021年6月1日製造販売元:田辺三菱製薬株式会社

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心筋炎と心筋梗塞を簡便に鑑別できる新規miRNAを同定/NEJM

 心筋炎のマウスおよびヒトにおいて同定された新規マイクロRNA(miRNA)のヒト相同体(hsa-miR-Chr8:96)は、心筋炎患者と心筋梗塞患者の区別に利用できる可能性があることを、スペイン・国立心臓血管研究センターのRafael Blanco-Dominguez氏らが明らかにした。心筋炎は、冠動脈閉塞を伴わない心筋梗塞(MINOCA)と初期診断を受けた患者の最終診断となることが多く、心筋梗塞の基準を満たす患者の約10~20%にみられる。急性心筋炎の診断は通常、心内膜心筋生検または心臓MRIのいずれかが必要であるが、前者は侵襲的であり、後者はすべての施設で利用できるわけではない。そのため、新たな診断法が求められていた。NEJM誌2021年5月27日号掲載の報告。心筋炎または心筋梗塞モデルマウスのT細胞を解析 研究グループは、心筋炎に特異的なmiRNAを同定するため、マウスに実験的自己免疫性心筋炎または心筋梗塞を誘発した後、CD4陽性T細胞およびTh17細胞を分離してmiRNAマイクロアレイ解析と定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)解析を実施した。また、コクサッキーウイルスにより心筋炎を誘発したマウスから採取した検体でも、qPCRを実施した。 さらに、このmiRNAのヒト相同体を同定し、急性心筋炎患者の血漿における発現を、各種対照群での発現と比較した。心筋炎患者で確認され心筋梗塞患者では検出されないmiRNAを確認 炎症性サイトカインであるインターロイキン-17を産生するTヘルパー(Th17)細胞が、心筋炎の急性期における心筋損傷の特徴であることを確認した。Th17細胞により合成されるmiRNAのmmu-miR-721が、急性自己免疫性心筋炎またはウイルス性心筋炎のマウスの血漿中に存在することが確認されたが、急性心筋梗塞のマウスの血漿からは検出されなかった。 このmmu-miR-721のヒト相同体をクローニングし、hsa-miR-Chr8:96と名付けた。hsa-miR-Chr8:96は、心筋炎患者の独立した4つの患者コホートで特定された。血漿中hsa-miR-Chr8:96の検出による急性心筋炎と急性心筋梗塞の鑑別に関するROC曲線下面積は0.927であった(95%信頼区間[CI]:0.879~0.975)。年齢、性別、駆出率、血清トロポニン値で補正したモデルでも、このmiRNAの診断的価値が認められた。 なお著者は、このmiRNAは拡張型心筋症などの他の心疾患では評価されておらず、hsa-miR-Chr8:96の発現には大きなばらつきがみられたことなどから、「hsa-miR-Chr8:96が心筋炎の診断検査に適しているかを判断するには、さらなる研究が必要である」とまとめている。

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低出生体重児、出生直後からのカンガルーケアで生存率改善/NEJM

 出生時体重が1.0~1.799kgの低出生体重児において、出生直後からカンガルーケアを受けた新生児は、従来ケアで状態が安定した後にカンガルーケアを開始した新生児と比較し、28日死亡率が低下した。72時間死亡率も、出生直後からカンガルーケアを受けた新生児のほうが、有意差は認められなかったものの良好であった。WHO Immediate KMC Study Groupが、アフリカとインドの5施設で実施した無作為化試験の結果を報告した。カンガルーケアは、母親または他のケア提供者が新生児を胸の上で抱き皮膚と皮膚を接触させるなどの新生児ケアの一種で、従来、低出生体重児(2.0kg未満)において状態安定後にカンガルーケアを受けた新生児は受けなかった新生児と比べ死亡率が低下することが示されていた。しかし、低出生体重児の死亡の大多数は、状態安定前に生じている。低出生体重児において出生後すぐにカンガルーケアを開始した場合の安全性と有効性は、これまで不明であった。NEJM誌2021年5月27日号掲載の報告。アフリカとインドの5施設で、3,211例の新生児と母親を対象に無作為化試験 研究グループは、ガーナ、インド、マラウイ、ナイジェリア、タンザニアの病院5施設において、出生時体重が1.0~1.799kgの低出生体重児を、出生直後にカンガルーケアを開始する群(介入群)と、状態が安定するまで保育器やラジアントウォーマーで従来ケアを受けた後にカンガルーケアを開始する群(対照群)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、新生児期(生後28日間)および出生後72時間以内の死亡であった。 計3,211例の新生児と母親が、介入群(1,609例)または対照群(1,602例)に無作為に割り付けられた。出生直後からカンガルーケア開始で、新生児期死亡も生後72時間死亡も減少 新生児集中治療室における1日の皮膚接触時間中央値は、介入群16.9時間(四分位範囲[IQR]:13.0~19.7)、対照群1.5時間(0.3~3.3)であった。 生後28日間の死亡は、介入群191例(12.0%)、対照群249例(15.7%)であり、介入群で有意に死亡リスクが低下した(死亡の相対リスク:0.75、95%信頼区間[CI]:0.64~0.89、p=0.001)。出生後72時間以内の死亡は、介入群74例(4.6%)、対照群92例(5.8%)であった(死亡の相対リスク:0.77、95%CI:0.58~1.04、p=0.09)。 出生直後からカンガルーケアを受けた低出生体重児群で死亡率の低下が認められたため、データ安全性モニタリング委員会の勧告により試験は早期中止となった。

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がん通院中患者の新型コロナ抗体量は低値、投与薬剤によって差も/国がん

 国立がん研究センターとシスメックスは、がん患者における新型コロナウイルスの罹患状況とリスクを評価するため、2020年8月から10月にかけて500人のがん患者と1,190人の健常人について新型コロナウイルスの抗体保有率と抗体量を調査した。 その結果、新型コロナウイルスの罹患歴のない対象では、がん患者、健常人共に抗体保有率は低く、両群で差がないことがわかった。一方、抗体の量は、健常人と比較し、がん患者で低いことが明らかになった。これは年齢、性別、合併症の有無、喫煙歴といった因子で調整しても有意な差を認めた。 さらに、がん治療が抗体量に与える影響を検証したところ、細胞障害性抗がん剤を受けている患者では抗体量が低く、免疫チェックポイント阻害薬を受けている患者では高いことが明らかになった。同研究結果から、がんの合併、ならびにがん薬物療法が抗体量に影響を与える可能性が示唆された。 本調査結果は、JAMA Oncology誌2021年5月28日号(オンライン版)に掲載された。

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コロナワクチン接種の最新版手引き、対象拡大やモデルナが追記/厚労省

 厚生労働省は6月1日付で、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する医療機関向け手引き(3.0版)」を公開した。今回の改版では、ファイザー社のワクチン接種対象者が「16歳以上」から「12歳以上」へ変更となったことや、や、5月21日に特例承認されたモデルナ社のコロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」についての記載などが追記された。 本改版の改訂内容は以下のとおり。・ファイザー社のワクチンのドライアイスを用いた保管方法について削除・ファイザー社のワクチンが2~8℃で1ヵ月保管可能になったことに伴う改訂・ファイザー社のワクチンの対象者が12歳以上の者になったことに伴う改訂・接種単価、超低温冷凍庫の適正使用、武田/モデルナ社のワクチン、基礎疾患を有する者の確認方法、電話や情報通信機器を用いた診療の活用、意思確認を行うことが難しい場合の対応、保冷バッグの取扱い、在宅療養患者等に係る対応、副反応疑い報告についての追記・接種順位、新型コロナワクチンの各社情報、予診票の様式の更新 手引き(3.0版)のほか、最新の臨時接種実施要領や予診票などは、厚生労働省のホームページに掲載されている。

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統合失調症患者における末梢炎症レベルの再定義~FACE-SZコホート研究

 統合失調症の予後には、末梢炎症が関連しているといわれている。高感度C反応性蛋白(hs-CRP)は、日常的に最も使用されている炎症性バイオマーカーである。しかし、末梢炎症の有無を区分するための合意に基づくカットオフ値は、これまで明確に定義されていなかった。フランス・エクス=マルセイユ大学のG. Fond氏らは、hs-CRP 1~3mg/Lの統合失調症患者は、1mg/L未満の患者と比較し、治療転帰が不良であるかを検討した。Progress in Neuro-Psychopharmacology & Biological Psychiatry誌オンライン版2021年4月29日号の報告。 対象は、2010~18年にフランス国内の専門学術センター10施設が参加したFACE-SZコホート研究より抽出したhs-CRP 3mg/L未満の統合失調症患者。炎症の潜在的な原因、社会人口統計、疾患の特徴、現在の疾患重症度、機能、QOLを、FACE-SZ標準化プロトコールに従って収集した。 主な結果は以下のとおり。・580例が抽出され、そのうち226例に軽度の炎症(hs-CRP 1~3mg/L)が認められた。・炎症の潜在的な原因として、過体重と歯科治療の欠如が特定された。・これらの因子で調整した後、炎症の認められた患者は、検出値(hs-CRP 1mg/L)未満の患者と比較し、より重度の精神症状、抑うつ症状、攻撃性、機能障害を有していた。・喫煙や身体活動レベルとの関連は認められなかった。 著者らは「hs-CRP 1~3mg/Lの統合失調症患者は、炎症関連障害のリスクがあると考える必要がある。末梢炎症の原因をコントロールするうえで、減量や積極的な歯科治療の実施が、有用な戦略である可能性が示唆された。カットオフ値hs-CRP 1mg/L超は、統合失調症患者の末梢炎症の検出において、信頼できるマーカーであると考えられる」としている。

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厳格な降圧により心血管イベント抑制、しかし腎機能低下例は多い〜SPRINT追跡最終報告(解説:桑島巖氏)-1397

 収縮期血圧120mmHg未満の厳格な降圧が140mmHg未満の緩和降圧に比べて心血管イベントを有意に抑制するという結果を示した2015年発表のSPRINT試験は、世界のガイドラインに大きな影響を与えた。本論文はランダム化解除後、約8ヵ月延長された後のイベントを解析した追跡解析である。 主要エンドポイント(心筋梗塞、脳卒中、心不全、心血管死)の発生は、厳格治療群1.77%/年対緩和治療群2.40%/年(HR:0.75)、全死亡は各々1.06%/年対1.41%/年でいずれも厳格降圧群で有意に少なく、2015年のオリジナル発表と同じ結果であった。 急性腎障害の発生に関しては、厳格降圧群が緩和降圧群に比べて有意に多いことはオリジナル論文ですでに明らかになっていたが、可逆性であると解釈されていた。しかし今回の追跡では、eGFRが30%以上低下した腎機能低下例が厳格降圧群148例(1.39%/年)、緩和降圧群41例(0.38%/年)でHR 3.67と大幅に増えていることは注目すべきである。腎透析や腎移植にまで至った例は両群ともいなかったようであるが、実臨床にあたっては厳格降圧による心血管イベント抑制を目指す一方で、腎機能に配慮しながら慎重な個別的降圧治療が必要であることを示している。

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子供の眼に刺さったものランキング【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第188回

子供の眼に刺さったものランキングpixabayより使用もう救急現場からは遠のいてしまいましたが、研修医のとき眼外傷ほどこわいものはありませんでした。研修病院は、高速道路のインターチェンジの真横にあったので、たまに交通事故外傷が搬送されて来るんですが、私が人生で最初にみた高エネルギー外傷は、右腕がグニャグニャになったトラックの運転手でした。その人が「思ったほど痛くないッス」と私に話しかけてくれたのですが、その眼球に割れたミラーがブスっと刺さっていて、いまだに夢に出てきます……(ちなみに彼は元気に退院しました)。さて今日紹介するのは、子供の眼外傷に関する論文です。Guo Y, et al.Characteristics of paediatric patients hospitalised for eye trauma in 2007-2015 and factors related to their visual outcomesEye (Lond) . 2020 Jun 9. doi: 10.1038/s41433-020-1002-1.上海の単施設において、2007年1月~2015年12月の間に、眼外傷の治療を受けた16歳未満の子供の入院患者の診療録が収集されました。年齢、性別、外傷の種類、原因、合併症、入退院時の視力について調べました。合計2,211人の患児、合計2,231眼が登録されました。73.7%が男児で、61.2%が0〜6歳の子供でした。機械的な眼外傷は75.3%に見られ、なんと穿通性の損傷が59.8%に見られました。眼外傷の原因となったものは、はさみ(16.3%)、爆竹(8%)、鉛筆(4.9%)という結果でした。爆竹がランクインされるあたり、中国らしいなと思いますが、2倍以上の大差をつけて1位がはさみというのが怖いですね……。鉛筆もそうですが、そのままダイレクトに眼球に刺さるのを想像するだけでちょっと体が震えてしまいます。虹彩脱出、網膜剥離、眼内炎を起こしたケースでは、視力障害の予後不良と有意に関連していました。とにかく、はさみや鉛筆など、子供が触りそうなものには注意が必要です。今は「子供用」のはさみがあるので、日本では眼外傷は少ないと思いますが、鉛筆やペンなどの尖ったものは持たせないよう注意する必要があります。

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ゲームで英語学習、その後【Dr. 中島の 新・徒然草】(377)

三百七十七の段 ゲームで英語学習、その後大阪のコロナも、ようやく収束の兆しを見せています。新規感染者数の7日間平均は5月11日の851人から1週間ごとに641人、374人と減っていき、ついに6月1日には235人となりました。とはいえ、まだまだ油断禁物、気を引き締めなくてはなりません。さて、2021年4月8日の本欄で「ゲームで英語学習」という提案をしましたが、その後を報告させていただきます。まず、「ゲームで英語学習」で提案した内容を簡単に述べますと、英語版のゲームを夢中になってやりながら、知らないうちに英語が上達するという虫のいい話はないものか、というものでした。それから約2ヵ月して「これは結構いいんじゃないか?」と思うゲームに出会ったので、そのことをお話しさせていただきます。そのゲームの名前は、「ホームスケイプ」と「ガーデンスケイプ」です。名前が似ていることから想像できるように、この2つは姉妹ゲームです。主人公のオースチンが「ホームスケイプ」では実家の住み心地を改善し、「ガーデンスケイプ」では庭を整備していくわけです。前者ではオースチンが古くなった本棚とかソファを新しいものに取り換え、階段やフローリングの修理をして両親のために快適な家を実現しようと奮闘します。プレーヤーは、次々に出てくるミニゲーム(マッチ3ゲームなど)をクリアしてポイントを貯め、オースチンが家具を購入したり家を直したりするのを支援するわけです。実際に、このゲームを英語版(言語設定を英語にするだけ!)でやってみると、両親とオースチンとのやりとりなどが英語で表示されるので、英語圏の人たちの一般的な日常会話がよくわかります。とはいえ、やはり馴染みのない単語が頻繁に出てきます。たとえばbanister。これは階段の手すりのことで、オースチンが母親に「ママ、階段は修理したけど、手すりはまだできていないから使わないでね」と言う場面などに出てきます。同じように「ガーデンスケイプ」ではrakeという単語が出てくるのですが、これは落ち葉をかき集める熊手のことです。banisterもrakeも易しい単語なのに、受験英語では出てこないのが難しいところ。でもゲームでは何度も出てくるので記憶に残ります。この2つのゲームをスマホにダウンロードしてやってみると結構面白く、2~3時間があっという間に過ぎてしまいます。これにハマってしまうと危険なので、やめられなくなる前に削除しました。実際にやってみて感じたことですが、やはり「ゲームを通じて英語を学ぶ」というのと「英語版のゲームをする」というのは、少し違っているように感じました。前者は挑戦する部分が英語にあり、後者はあくまでもゲームにあります。なので、「ホームスケイプ」や「ガーデンスケイプ」を英語学習者向けに改造するとすれば、ミニゲームの難易度を下げる(現行版ではミニゲームで消耗する)英語表示の時間を少し長めにする(現行版では読み終える前に表示が消える)音声と英語表示を自由に選べるようにする(リスニング、リーディングをそれぞれに鍛える)が、目的にピッタリかと思います。誰か作ってくれませんかね。それにしても、家の修理や庭の整備にこんなに夢中になるとは、自分でも想像していませんでした。中毒性のあるゲームと英語に興味のある読者は、ちょっと覗いてみてはいかがでしょうか?最後に1句オースチン 家も庭も 手伝うぞ!

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第24回 高齢糖尿病患者のサルコペニア、介入タイミングと方法は?【高齢者糖尿病診療のコツ】

第24回 高齢糖尿病患者のサルコペニア、介入タイミングと方法は?Q1 評価法と介入の判断、目標設定の考え方について教えてください2019年にアジアのワーキンググループにおいて、サルコペニアの診断基準の変更がありました1)。これによると、一般の診療所におけるサルコペニアの簡単なスクリーニングと評価法が示されています。すなわち、下腿周囲長が短いもの、SARC-Fと呼ばれる簡単な10点満点の質問で4点以上のもの、あるいはその両者をあわせたSARC-Calfと呼ばれるスコアが高値のものは評価の対象となります。評価としては握力または5回椅子立ち上がりテストを行い、前者では男性<28kg、女性<18kg、後者では12秒以上かかるものはサルコペニアの可能性ありとして介入をはじめてよいとされています。本来サルコペニアの確定診断には筋量測定が必要ですが、これにはDXA法やバイオインピーダンス法といった特殊な装置が必要であり一般診療所では行いにくいこと、さらに身体機能として示されてきた歩行速度も実地では実施が困難であるため、より簡便な握力と椅子立ち上がりで評価できるようになりました。なお、近年筋量より筋力のほうが予後をよく反映するとする報告がみられています。これらの指標(下腿周囲長、握力、椅子立ち上がり)の維持・向上を目標とするわけですが、筋量の増加は効果が認めにくい一方で、筋力や身体機能の改善はその後の機能予後の改善やフレイルの予防に重要です。さらに、トレーニングの内容にもよりますが、握力よりも下肢筋力や下肢運動機能のほうが効果が出やすいようです2)。したがって、クリニックにおいては、椅子立ち上がりテストを定期的に行って、時間の短縮を確認することが治療効果の評価に有効ではないかと思います。改善が認められたら努力を賞賛し、さらに0.5~1秒短い目標時間を設定する、とすればモチベーションも維持できるのではないかと思います。Q2 食事療法・タンパク質量の設定について、具体的な考え方は?日本人の食事摂取基準(2020年版)では、フレイルおよびサルコペニアの発症予防を目的とした場合、65 歳以上では少なくとも1.0g/kg体重/日以上のタンパク質を摂取することを推奨していますので3)、1日およそ60g以上, 1食当たり20g以上となります。低栄養が疑われるものではさらに多くの摂取が推奨されます。魚、鶏ささみ肉、牛赤身肉など油脂が少ない肉は100g当たり約20gのタンパク質を含みますが、バラ肉などの油脂が多い肉や加工肉では含量が少なくなるため注意が必要です(表)。画像を拡大するタンパク質を十分摂取するには、まず3食食べ欠食しないこと、それぞれにタンパク質を含む主菜をとることが重要です。主食を増やさず油脂の多い肉を避けるよう指導すれば体重はさほど増加しないと考えられますし、多少の増加は許容しています。肉がとりにくい人は、大豆製品や乳製品を利用しますが、20gのタンパク質を豆腐からとるには300g(1丁)が必要であり、やはり肉、魚の摂取を勧めたいところです。また単品料理よりもグラタン、クリームシチュー、ピカタなどにすることで乳製品や卵のタンパク質を追加したり、みそ汁に豆腐や油揚げを入れるなどの工夫も有効ですが、脂質や塩分の増加には注意します。麺類をとる時などは、卵、ツナ缶、納豆などをトッピングしたり、冷奴など一品追加するようにします。ビタミンDもタンパク質合成に重要ですが、きのこ類の他、イワシ、サンマ、サケなどの魚類に豊富に含まれるため、魚を1日1食とるように勧めます。腎機能低下例にもタンパク質摂取を勧めるべきかには議論があります。慢性腎臓病(CKD)ではタンパク制限が末期腎不全への進行を防止するとするエビデンスがある一方、サルコペニアを合併した高齢者では死亡リスクが高いが高齢CKDではタンパク制限が死亡率上昇につながることも報告されています。したがって、2019年に日本腎臓学会が公表した「サルコペニア・フレイルを合併した 保存期 CKD の食事療法の提言」では、末期腎不全への進行予防を重視するか、死亡リスクを重視するかで摂取量を柔軟に設定することとしています5)。すなわち死亡リスクが高いと考えられる例、サルコペニアが重度と考えられる例ではタンパク質の摂取制限を緩めることを考えますが、それでもCKD4-5期ではタンパク0.8g/kg体重/日を上限とするとしています。Q3 運動療法・筋肉量を増やすための指導法についてサルコペニアの予防・治療にはレジスタンス運動を含む運動が重要です。強度については、高齢者においては、低強度であっても反復して行うことによって筋力や筋量の向上が期待できるという報告があります6)。実際に高齢者が定期的にジム通いして高強度の運動を継続することは難しく、自宅で自重や簡単な器具(ゴムチューブ)などを用いた運動が適当であり、継続もしやすいと考えられます。たとえば中腰のスクワットや座位でのももあげ、つまさきあげ、かかとあげだけなどでも効果が期待できます。そのうえで、本人が「楽」と感じるレベルから「ややきつい」レベルにあげていくとよいでしょう。歩行などの有酸素運動やバランス運動、柔軟性運動を組み合わせた多要素の運動も勧められますが(図)、バランス運動の施行時には転倒に注意が必要です。また当然ながら十分なタンパク質摂取をあわせて指導することが重要です。画像を拡大する運動には継続も必要ですが、意欲を保つのは容易ではありません。運動を開始、継続してもらうには具体的な目標を設定することと、毎日記録をつけてもらうことが大切です。歩数計をもたせて目標を設定し記録してもらいます。また、たとえばいくつかの運動の画を書いた簡単なカードを作成して渡し(Webにもいろいろヒントがあります)、行ったらマルをつけて提出してもらいます。それに対し必ずコメントをし(がんばりました、もう一息など)新しい記録紙を渡して、少し高い目標を患者さんと一緒に設定します。昔ラジオ体操のカードにはんこを押してもらった、あの感覚です。どうしても意欲が乏しいときは、場合によってはご家族も巻き込んで一緒に運動するようお願いしています。また、前述のようにたびたび椅子立ち上がりや握力などの検査を行い、結果をフィードバックして効果を実感してもらうことがモチベーション維持に大切であると考えます。Q4 サルコペニア傾向ないしやせ型の高齢糖尿病患者さんにSGLT2阻害薬を使ってよいでしょうか?最近日本人2型糖尿病患者へのSGLT2阻害薬の投与の体組成への影響の違いを検討した研究の65~74歳のサブ解析において、SGLT2阻害薬はメトホルミンと比較して筋量や筋力の低下をきたさなかったと報告されましたが7)、BMI≧22、平均BMI 27とやや肥満で筋量や筋力も保たれているものを対象としており、75歳以上の患者ややせた患者の筋量や筋力への影響は明らかではありません。日本糖尿病学会が策定・公表している「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」でも、75歳以上の高齢者あるいは65歳から74歳でサルコペニアなどの老年症候群のある場合の投与は注意して慎重に行う、とされており8)、やはりこれらの患者ではなるべく使用を避け、使用する場合はタンパク質摂取と運動が十分に行われていることを確認することが重要です。さらに定期的に体重、筋力や運動機能をフォローし、明らかな低下がみられた時には中止を検討すべきと考えられます。1)Chen LK, et al, J Am Med Dir Assoc 2020 ;21: 300-307.2)Makizako H et al, J. Clin. Med. 2020, 9, 1386.3)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版) 」4)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 」5)日本腎臓学会「サルコペニア・フレイルを合併した 保存期 CKD の食事療法の提言」6)山田実. 日老医誌 2019;56:217-226.7)Koshizaka M, et al, Diabetes Ther 2021; 12: 183-196.8)日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関する Recommendation」2020

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患者さんと短時間でも深く話が聞ける「深掘りワード」とは?【非専門医のための緩和ケアTips】第4回

第4回 患者さんと短時間でも深く話が聞ける「深掘りワード」とは?前回に続き「時間がないから、緩和ケアができない」問題について一緒に考えていきましょう。今回は診療上の工夫を深掘りしていきます。今日の質問患者さんと「医学的なこと以外」の話をする意味って何なのでしょうか? それに、病状以外のことを聞くきっかけもありません…。前回のメッセージは「医学的な情報提供をコンパクトにして、生まれた時間で物語的(ナラティブ)なやりとりをしてみよう!」というものでした。でも、そこまでしてやる意味って何なのでしょうか? 雑談をすることが緩和ケアなの?と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。まあ、何を緩和ケアと呼ぶかというと、いろいろな意見があると思うのですが、私はこうしたナラティブなやりとりをすることが非常に重要なアプローチだと考えています。緩和ケアの非常に重要な分野として「意思決定の支援」があります。多くの人は、人生のどこかで病を得て、自身の生活に向き合いながら、さまざまな決断を迫られます。効果が乏しくなってきた抗がん剤治療を続けるか通院から訪問診療に切り替えるか最後の時期に入院するか自宅にいるか…診療所の外来においても、このような相談を受けることがあるでしょう。これらの正解のない選択に対して、ご本人の意向や価値観に沿った意思決定を一緒にサポートすることが緩和ケアの非常に重要な部分になります。緩和ケアというと「(主に終末期のがん患者さんの)痛みを軽減する」といった、身体症状への介入部分が注目されることが多いのですが、実際のところ、症状緩和はそれ自体が目的というよりは、人生の最終段階の意思決定といった大切な局面において、患者さんが自分の人生と向き合うための「手段」という側面も大きいのです。そのような場面で支援する医療者としては、患者さん自身について、病気のこと以外も知っておきたいですよね。私自身は病院で入院した患者さんを中心に緩和ケアを実践していますが、「いつも見てくれている先生」をとても頼りにしている患者さんがとても多いことを実感します。長年のお付き合いのある診療所の先生だからこそ、リラックスして話せることもあるはずですし、それぞれの立場の医師が連携して緩和ケアに当たれるといいと感じます。患者さん側も「忙しいのに悪いかな」「病気とは関係ないのに」と考え、医師と医学的なこと以外を話すことに対して、ハードルが高く感じる方も多いようです。患者さんとナラティブなやりとりをしたいときは、ちょっとした工夫をしてみるといいでしょう。たとえば、私はよくこんな言葉掛けをしています。――外来に来た付き添いが必要な高齢の患者さん。いつも娘さんが付き添っているようです。私「いつも付き添ってくださるのは娘さんですか? 助かりますね」こんなふうに声掛けしてみると、患者さんからは「そうなんです。いつもよくしてくれて」「少し前に妻が死んだので、心配してくれてね…」といった家族の話に広がったりします。話が広がらずに「そうです」の一言で終わってしまってもいいのです。この一言で「私はあなたについて、病気以外のことも気に掛けていますよ」というメッセージが伝わります。私のよく使っている「ナラティブ深掘りワード」をもっと挙げてみると、大変な病気の中、頑張って来られましたね元気の秘訣は何ですか?そういえば、以前はどんなお仕事をされていたんでしたっけ?こうした言葉を、違和感のないタイミングで相手の状況を見ながら、使うようにしています。皆さんもぜひ、自分のコミュニケーションスタイルに合った「ナラティブ深掘りワード」を考え、使ってみてください。今回のTips今回のTips患者さんとの話を広げる「ナラティブ深掘りワード」を持とう!

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第60回 立法措置のないコロナワクチン「打ち手」拡大に保団連が疑義

政府は新型コロナワクチン接種を加速するため、不足している「打ち手」を救急救命士や臨床検査技師にまで広げようとしている。医師や看護師以外の職種で最初に候補に挙がった歯科医師に対し、厚生労働省が4月26日付で事務連絡を発出、歯科医師による新型コロナワクチン接種について法的な整理を示した。これに対し、全国の医師・歯科医師10万7,000人で構成する全国保険医団体連合会(保団連)は5月21日、宇佐美 宏副会長(歯科代表)名で、「歯科医師による新型コロナワクチン接種は法律により適法性を確保して実施すべき」との声明を発表、問題点を指摘した。行き当たりばったりの職種拡大方針に疑問歯科医師法第1条は歯科医師の任務を「公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保する」と規定している。声明では「新型コロナウイルス感染症が国民の生命と健康を脅かす中で、その対策に参画することは歯科医師の職業的使命である。必要に応じ、安全性を確保してワクチン接種に協力することは、歯科医師としてやぶさかではない」と、打ち手としての役割には前向きな姿勢を示した。一方、打ち手不足問題については「新型コロナワクチン接種のための体制確保は、ワクチンの開発・供給を巡る動向の中で十分に想定しえた課題である」と指摘。「厚労省が、円滑に対応できるようあらかじめ法律による対応に動かず、人材の逼迫が起こってから緊急避難的に解釈による対応をとったことには問題がある」と、行き当たりばったりの職種拡大方針に疑問を呈した。厚労省は事務連絡で、ワクチン接種のための筋肉内注射は医行為に該当し、医師法第17条に違反するとした上で、以下の3点の条件を示している。(1)歯科医師の協力なしにはワクチン接種が実施できない(2)歯科医師に筋肉内注射の経験があるか必要な研修を受けている(3)被接種者の同意がある。この3条件を満たす場合、「公衆衛生上の観点からやむを得ないものとして、医師法第17条との関係では違法性が阻却され得るものと考えられる」とした。そして集団接種会場に限り、医師の監督下で歯科医師によるワクチン接種の筋肉内注射を可能とした。これは、歯科医師によるPCR検査の検体採取についての法的整理と同じ手法だ。声明では「新型コロナワクチンについては、接種後一定頻度でのアナフィラキシーの発生や、死亡事例も報告されている。PCR検査の検体採取以上に深刻なリスクを伴うことは明らかであり、同じ医行為であっても検討には一層の慎重さが求められる。それにもかかわらず、PCR検査の検体採取と同様に、行政解釈により歯科医師の実施を可能とすることは不適切である」と、行政解釈による対応を批判した。国は解釈と条件を示すだけ、責任は現場任せ…その上で、「本来的に、国会審議を通じて必要性と安全性について広く合意し、立法により適法性を確保した上で実施されるべきものである」と提案。「医師法の定めを超えて歯科医師の協力が必要と判断するのであれば、責任を現場任せにして解釈と条件だけを示すのではなく、法律を根拠に実施できる条件を整えることが行政の責任である」と、現場視点からの問題点を示した。様々な職種の協力を得て新型コロナワクチンの接種が進んでも、今後も新たなウイルスの感染拡大が起こる可能性がある。声明では「これからも起こり得る緊急事態への対応も視野に、協力に当たる歯科医師の法律上の位置付けを明確にするよう、厚労省の責任ある対応を求める」と結んでいるが、ほかの職種に関しても同様の措置が必要だろう。医療人の善意に頼るだけでなく、安心して対応できる体制づくりが必要だ。

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日本においてアルツハイマー病の重症度が介護費用などに及ぼす影響

 アルツハイマー病は、社会的費用を増加させ、患者のADLやQOLを低下させる。東京大学の芦澤 匠氏らは、日本の高齢者施設におけるアルツハイマー病の重症度がADL、QOL、介護費用にどのような影響を及ぼすかについて、検討を行った。Journal of Alzheimer's Disease誌2021年号の報告。 対象は、47の高齢者施設に入所しているアルツハイマー病患者3,461例。患者のADL、QOL、アルツハイマー病の重症度は、それぞれBarthel Index(BI)、EuroQoL-5D-5L(EQ-5D-5L)、ミニメンタルステート検査(MMSE)を用いて評価した。年間介護費用は、患者のレセプトデータを用いて推定した。対象患者は、MMSEスコアに従って、軽度(MMSE:21~30)、中等度(MMSE:11~20)、高度(MMSE:0~10)の3群に分類した。3群間の違いは、Jonckheere-Terpstraテストを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・401例が抗アルツハイマー病薬を使用しており、そのうち287例が調査票に回答を行った(年齢:86.1±6.4歳、女性の割合:76.7%)。287例の重症度別内訳は、以下のとおりであった。 ●軽度:53例(年齢:84.0±6.9歳、女性の割合:71.7%) ●中等度:118例(年齢:86.6±5.9歳、女性の割合:76.3%) ●高度:116例(年齢:86.6±6.5歳、女性の割合:79.3%)・各群のBIスコア、EQ-5D-5Lスコア、介護費用の平均値は、以下のとおりであった。 ●軽度:53例(BI:83.6、EQ-5D-5L:0.801、介護費用:211万1千円) ●中等度:118例(BI:65.1、EQ-5D-5L:0.662、介護費用:247万円) ●高度:116例(BI:32.8、EQ-5D-5L:0.436、介護費用:280万9千円)・アルツハイマー病が重症化すると、BIスコアおよびEQ-5D-5Lスコアが有意に低下し、年間介護費用の有意な増加が認められた。 著者らは「アルツハイマー病の重症度は、ADL、QOL、介護費用などさまざまな影響を及ぼすことが示唆された」としている。

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パロノセトロン、小児への用法・用量追加承認/大鵬

 大鵬薬品工業とヘルシン・ヘルスケアは、5-HT3受容体拮抗型制吐薬パロノセトロン(製品名:アロキシ)について、2021年5月27日、厚生労働省より小児に対する用法・用量の追加承認を取得した。  今回の追加承認は、主に、生後28日以上18歳以下の小児患者を対象に国内で実施した第III相試験の結果に基づいたもの。主要評価項目である1コースにおける高度又は中等度催吐性抗がん剤投与開始0~120時間後の嘔吐完全抑制(嘔吐性事象なし、制吐処置なし)率は58.6%。95%信頼区間は44.9~71.4%で、事前に設定した95%信頼区間の下限閾値30%を上回ったことから、本剤の小児患者における臨床的有用性が検証された。本剤の安全性について新たに大きな問題となるものはみられなかった。  同剤は、2004年1月から大鵬薬品工業が国内での臨床開発・販売権を取得し、2010年1月に「アロキシ静注 0.75mg」、2012年8月に「アロキシ点滴静注バッグ 0.75mg」の製造販売承認を取得、販売している。同剤は、成人患者に対するがん化学療法剤投与後の悪心、嘔吐の予防に係る効能・効果では80以上の国・地域で、小児患者に対するがん化学療法剤投与後の悪心、嘔吐の予防に係る効能・効果では60以上の国・地域で承認されている。 ・用法及び用量(下線部が今回承認内容) 通常、パロノセトロンとして0.75mgを1日1回静注又は点滴静注する。ただし、18歳以下の患者には、通常、パロノセトロンとして20μg/kgを1日1回静注又は点滴静注することとし、投与量の上限は1.5mgとする。

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ファイザー社の新型コロナワクチン、接種対象が12歳以上に

 米国・ファイザー社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用ワクチン「コミナティ筋注」の接種対象者が、「16歳以上」から「12歳以上」に変更・拡大された。厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(分科会長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)が5月31日、新型コロナウイルス感染症にかかる予防接種の実施について指示した厚生労働大臣通知の一部改正案の諮問を受け、これを了承した。適用は6月1日付。 新たに接種対象となった12~15歳について、同ワクチンの国内治験は実施されておらず、審議に当たっては海外の臨床試験データが提示された。それによると、ワクチンの有効性は、接種前から2回目接種後7日以前にSARS-CoV-2感染歴がない場合は100.0%(95%信頼区間[CI]:75.3~100.0)、同感染歴を問わない場合も100.0%(95%CI:89.9~97.3)だった。 また、2回目接種後1ヵ月のSARS-CoV-2血清中和抗体価の評価については、12~15歳(190例)の中和抗体幾何平均値は1239.5(95%CI:1095.5~1402.5)で、16~25歳(170例)の中和抗体幾何平均値705.1 (95%CI:621.4~800.2)に対する非劣性が示された。有害事象の頻度および種類については、16~25歳と同様だった。 「コミナティ筋注」については、5月31日付で添付文書が改訂され、「用法及び用量に関する注意」「接種回数」「特定の背景を有する者に関する注意」「副反応」「適用上の注意」の項にそれぞれ内容の追加・改訂の記載がある。

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中国のコロナワクチン2種、初の第III相試験中間解析/JAMA

 中国で開発された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)不活化ワクチン2種の、第III相二重盲検無作為化試験の事前規定中間解析の結果が、アラブ首長国連邦・Abu Dhabi Health Services CompanyのNawal Al Kaabi氏らによって発表された。試験は中国Sinopharmの子会社であるChina National Biotec Group(CNBG)に属する武漢生物製品研究所と北京生物製品研究所がデザインし、中東4ヵ国で被験者を集めて行われた。中間解析にはうち2ヵ国(アラブ首長国連邦とバーレーン)の被験者4万例超のデータが包含された。ワクチンの症候性COVID-19に対する予防効果はプラセボ接種の対照群と比較し72.8~78.1%であり、重篤な有害事象発生率は0.4~0.5%で対照群と同等だったという。JAMA誌オンライン版2021年5月26日号掲載の報告。SARS-CoV-2・WIV04株/HB02株からの不活化ワクチンを投与 試験に用いられたワクチンは、中国・武漢の金銀潭医院(Jinyintan Hospital)の2人の患者からそれぞれ採取されたSARS-CoV-2分離株(WIV04株とHB02株)を基に開発されたものである。 研究グループは、SARS-CoV-2等への感染歴がない18歳以上を無作為に3群に分け、WIV04株から作った不活化ワクチン(5μg/回)、HB02株から作った不活化ワクチン(4μg/回)、および水酸化アルミニウム(対照群)を、それぞれ2回、21日間隔で投与した。 主要アウトカムは、無作為化時にSARS-CoV-2感染が認められなかった被験者における、ワクチン2回投与から14日以降の症候性COVID-19(検査により確認)に対する有効性だった。副次アウトカムは、重症COVID-19に対する有効性とした。 有害事象・副反応に関するデータは、1回以上投与した被験者を対象に集計した。重症COVID-19、対照群で2人に対しワクチン群では0人 ワクチンまたはプラセボ1回以上投与を受けたアラブ首長国連邦とバーレーンの被験者は計4万382例(WIV04群1万3,459例、HB02群1万3,465例、対照群1万3,458例)で、平均年齢は36.1歳、男性が84.4%だった。このうち2回投与を受け、2回投与後14日以降に1回以上のフォローアップを実施し、また試験開始時に、RT-PCR検査でSARS-CoV-2感染が陰性だった3万8,206例(94.6%)を対象に分析を行った。 追跡期間中央値77日(範囲:1~121)において、症候性COVID-19が確認されたのは、WIV04群26例(12.1/1,000人年)、HB02群21例(9.8/1,000人年)であり、対照群は95例(44.7/1,000人年)だった。対照群と比較したワクチンの有効性は、WIV04群72.8%(95%信頼区間[CI]:58.1~82.4)、HB02群78.1%(64.8~86.3)だった(いずれもp<0.001)。 重症COVID-19の発生は、対照群で2例報告されたが、不活化ワクチン群では発生しなかった。 接種後7日間の副反応の報告は、WIV04群44.2%、HB02群41.7%、対照群46.5%だった。重篤な有害事象はまれで、WIV04群64例(0.5%)、HB02群59例(0.4%)、対照群78例(0.6%)と3群で同等だった。 なお、最終解析では、さらにエジプトとヨルダンの被験者データも包含して分析する予定となっているが、両国からの被験者数が3,469例であったことから結果が大幅に変わる可能性は低いなどとして、最終解析のためのデータ収集については未確定だとしている。

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3剤配合剤抵抗性の高血圧、腎デナベーションが有効/Lancet

 利尿薬を含む3剤配合降圧薬に抵抗性を示す高血圧患者に対し、超音波腎デナベーションは、2ヵ月後の収縮期血圧低下に有効であることが示された。偽治療に比べ、収縮期血圧値は中央値5.8mmHg低下したという。フランス・パリ大学のMichel Azizi氏らが、米国・欧州50ヵ所以上の医療機関を通じて行った無作為化単盲検偽治療対照試験の結果を報告した。血管内腎デナベーションは、軽症~中等症高血圧患者の降圧に有効だが、真性の抵抗性高血圧患者の有効性は示されていなかった。結果を踏まえて著者は、「降圧効果と腎デナベーションの安全性が長期的に維持されるのならば、抵抗性高血圧患者にとって腎デナベーションは降圧薬に追加しうる治療法となる可能性がある」と述べている。Lancet誌オンライン版2021年5月16日号掲載の報告。2ヵ月後の日中自由行動下収縮期血圧値をITT解析で比較 研究グループは、米国28ヵ所、欧州25ヵ所の3次医療機関を通じて、利尿薬を含む3種以上の降圧薬を服用しながら、診察室血圧が140/90mmHg以上の18~75歳を対象に試験を行った。被験者は、試験開始後4週間は、Ca拮抗薬・ARB・サイアザイド系利尿薬の配合剤(投与量一定)の1日1回服用に切り替えた。 その後、日中自由行動下血圧が135/85mmHg以上の被験者を施設で層別化し1対1の割合で無作為に2群に分け、一方には超音波腎デナベーションを、もう一方には偽治療を行った。患者とアウトカム評価者は割り付けをマスクされ、規定した血圧値を超えた場合には、追加の降圧薬投与を可能とした。 主要エンドポイントは、ITT解析で評価した2ヵ月後の日中自由行動下収縮期血圧値の変化だった。安全性もITT解析にて評価した。腎デナベーション群、2ヵ月後収縮期血圧値は8.0mmHg低下 2016年3月11日~2020年3月13日に、989例が試験に登録され、そのうち136例が無作為化を受けた。腎デナベーション群69例、偽治療群67例だった。 尿検査で確認した2ヵ月時点の配合剤の服用アドヒアランスは、腎デナベーション群82%(42/51例)、偽治療群82%(47/57例)と同等だった(p=0.99)。 2ヵ月後の日中自由行動下収縮期血圧値の変化は中央値で、腎デナベーション群-8.0mmHg(四分位範囲[IQR]:-16.4~0.0)、偽治療群-3.0mmHg(-10.3~1.8)と腎デナベーション群で有意な降圧が認められた(群間差中央値:-4.5mmHg[95%信頼区間[CI]:-8.5~-0.3]、補正後p=0.022)。完全なデータが得られた被験者における群間差中央値は-5.8mmHg(-9.7~-1.6、補正後p=0.0051)だった。 なお、安全性アウトカムについては、両群で差はみられなかった。

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ニボルマブ・イピリムマブ併用、悪性胸膜中皮腫に適応拡大/小野・BMS

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2021年5月27日、ニボルマブ(商品名:オプジーボとイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法について、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫に対する効能又は効果に対する製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表。 今回の承認は、未治療の切除不能な悪性胸膜中皮腫患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法を標準治療の化学療法(ペメトレキセドとシスプラチンまたはカルボプラチンの併用療法)と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検第III相臨床試験(CheckMate-743試験)であらかじめ計画されていた中間解析の結果に基づいたもの。 同解析において、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、主要評価項目である全生存期間の有意な延長を達成した。また、本試験で認められたニボルマブとイピリムマブの併用療法の安全性プロファイルは、本併用療法でこれまでに認められているものと一貫していた。 悪性胸膜中皮腫に対する標準治療としては、ペメトレキセドとシスプラチンの併用療法が行われているが、今回の承認により、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が悪性胸膜中皮腫患者にとって新たな治療選択肢になるものと期待されている。

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イキサゾミブ、幹細胞移植歴のない多発性骨髄腫の維持療法に適応追加/武田

 武田薬品工業は、2021年5月27日、イキサゾミブ(製品名:ニンラーロ)について、幹細胞移植歴のない多発性骨髄腫に対する初回治療後の維持療法の治療薬として、厚生労働省より多発性骨髄腫における維持療法の効能又は効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認を取得した。 今回の承認は、主に無作為化プラセボ対照二重盲検多施設共同国際第III相試験であるTOURMALINE-MM4試験の結果に基づくものである。同試験では、幹細胞移植歴のない成人の多発性骨髄腫患者を対象に無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目として、同剤がPFSを統計学的に有意に改善することが確認された。イキサゾミブの維持療法における安全性プロファイルは、単剤療法における既知の安全性プロファイルと同様であり、TOURMALINE-MM4試験で新たな懸念は確認されなかった。 イキサゾミブは、「再発又は難治性の多発性骨髄腫」の効能効果で、2017年3月に厚生労働省より製造販売承認を取得し2017年5月24日から発売。2020年3月25日に「多発性骨髄腫における自家造血幹細胞移植後の維持療法」に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得している。

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非糖尿病肥満症に対するGLP-1受容体作動薬と運動の併用によるリバウンド抑制効果(解説:小川大輔氏)-1398

 肥満によるさまざまな健康障害に内臓脂肪蓄積が関与していることが知られている。また内臓脂肪蓄積があれば糖尿病や脂質異常症などの疾患を発症することが予測されるため、減量治療が推奨されている。そして治療の基本は食事療法、運動療法、行動療法などの生活習慣改善療法である。ただBMI≧35kg/m2の高度肥満症では、生活習慣改善療法で一時的に体重の減少が得られても、リバウンドを繰り返し、長期的にみると減量治療が成功しないことも多いとされている。 今回減量治療後の体重維持に、GLP-1受容体作動薬リラグルチド3mgと運動療法の併用が運動療法単独より有効であることがNEJM誌に報告された1)。この試験は非糖尿病の肥満成人(平均BMI 37.0kg/m2)を対象に、まず8週間の低カロリー食による減量を行い、その後体重がベースラインから5%以上低下した195例を4群(リラグルチド群、運動群、併用群、プラセボ群)に割り付け1年間治療が行われた。その結果、主要エンドポイントである無作為化の時点から治療終了までの体重変化は、併用群で-9.5kgと最も大きく、次いでリラグルチド群-6.8kg、運動群-4.1kgであった。また、副次エンドポイントである体脂肪率の変化は、併用群で3.9%と最も低下し、次いで運動群2.2%、リラグルチド群2.0%であった。 本試験で減量治療後のリバウンド抑制や体脂肪率低下に対し、リラグルチドと運動療法の併用が運動療法単独より有効であることが示された。また、糖化ヘモグロビン値やインスリン感受性、心肺持久力の改善が認められたのは併用群のみであったことは、従来の肥満治療に薬物療法としてGLP-1受容体作動薬を加えることの有用性を示唆していると考えられる。ただし安全性については、リラグルチド群において心拍数上昇と胆石症が併用群より多く認められており注意が必要である。また本試験はデンマークで実施された試験であり、日本人を対象にしていない点についても留意したい。 日本では現在のところ、GLP-1受容体作動薬の保険適用は2型糖尿病に限られており、非糖尿病肥満症に対しては適応外となっている。また自由診療での処方について、日本糖尿病学会は2020年7月9日に『GLP-1受容体作動薬適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解』を発表している2)。一部引用すると、「我が国において2020年7月時点で、一部のGLP-1受容体作動薬については、健康障害リスクの高い肥満症患者に対する臨床試験が実施されていますが、その結果はまだ出ていません。したがって、2型糖尿病治療以外を適応症として承認されたGLP-1受容体作動薬は存在せず、美容・痩身・ダイエット等を目的とする適応外使用に関して、2型糖尿病を有さない日本人における安全性と有効性は確認されていません」と記されている。以前に本連載第1365回のセマグルチドの臨床試験(STEP 3)のコメントでも述べたが、リラグルチドについてもセマグルチドと同様に、日本人の非糖尿病肥満症を対象とした臨床試験で安全性や有効性が確認されれば、肥満症の治療の選択肢となる可能性があると考えられる。

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