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2型DM、メトホルミンにリラグルチド追加の有効性は?/BMJ

 無作為化臨床試験であるGRADE試験を模倣した観察研究において、メトホルミンの投与を受けている2型糖尿病患者では、リラグルチドの追加投与は、グリメピリドやシタグリプチンを追加した場合に比べ、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)値≧7.0%に到達するまでの期間が300日以上長いことが、米国・メイヨークリニックのYihong Deng氏らの検討で示された。研究の詳細は、BMJ誌2022年10月3日号に掲載された。米国の無作為化臨床試験を模倣した観察研究 研究グループは、すでに終了しているが、その時点で論文が発表されていない無作為化臨床試験GRADE(Glycemia Reduction Approaches in Diabetes: A Comparative Effectiveness Study)を模倣することによる試験結果の予測を目的に、実臨床データを用いた後ろ向き観察研究(効果比較研究)を行った(米国食品医薬品局などの助成を受けた)。 解析には、米国の全国的な診療報酬請求データベースであるOptumLabs Data Warehouse(OLDW)に登録された2010年1月25日~2019年6月30日のデータが使用された。 対象は、GRADE試験の規定に従って特定されたメトホルミン単剤療法中の2型糖尿病で、HbA1c値が6.8~8.5%であり、その後、グリメピリド、リラグルチド、シタグリプチン、インスリン グラルギンのうち1剤の追加投与が開始された成人(年齢18歳以上)患者であった。 主要アウトカムはHbA1c≧7.0%に到達するまでの期間とされ、主な副次アウトカムはHbA1c>7.5%到達までの期間などであった。査読付きのGRADE試験の論文と比較する必要がある GRADE試験の適格基準を満たした8,252例(OLDWのデータで試験薬の投与を開始した成人患者の19.7%に相当)が特定された。このうち、グリメピリド群が4,318例、リラグルチド群が690例、シタグリプチン群が2,993例、グラルギン群は251例であった。グラルギン群は、症例数が少ないため解析から除外された。 HbA1c≧7.0%到達までの期間中央値は、グリメピリド群が442日(95%信頼区間[CI]:394~480)、リラグルチド群が764日(741~算出不能)、シタグリプチン群は427日(380~483)だった。 HbA1c≧7.0%到達のリスクは、リラグルチド群がグリメピリド群(ハザード比[HR]:0.57、95%CI:0.43~0.75、p<0.001)およびシタグリプチン群(0.55、0.41~0.73、p<0.001)に比べて低かった。シタグリプチン群とグリメピリド群には有意な差は認められなかった。 また、HbA1c>7.5%到達のリスクはHbA1c≧7.0%到達リスクと一致しており、リラグルチド群がグリメピリド群(HR:0.61、95%CI:0.43~0.87、p=0.01)およびシタグリプチン群(0.59、0.41~0.85、p=0.01)に比べて低かった。 心不全、末期腎不全、膵炎、膵がん、甲状腺がん、全死因死亡は、すべての治療群でイベント数が少なく、解析不能であった。また、主要有害心血管イベント、網膜症、神経障害、他の心血管イベント、がん、全原因による入院には、治療群間で有意な差はみられなかった。 著者は、「今回の観察研究のデータに適用された高度な因果推論分析の方法は、臨床試験を効率的かつ効果的に模倣するために使用可能と考えられる」とし、「最終的に、この研究に含まれる集団と今回の知見は、結果の正確性と一般化可能性を評価し、臨床試験の模倣のための実臨床データの使用に関する理解を向上させるために、査読付きの論文として公表されたGRADE試験の結果と比較する必要がある」と指摘している。

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初発双極性障害に対する薬物治療の傾向~20年間での変化

 東フィンランド大学のJuulia Poranen氏らは、過去20年間にフィンランドで新たに双極性障害(BD)と診断された患者における薬物療法のパターンについて調査を行った。その結果、(1)抗うつ薬の使用率が最も多い、(2)リチウムの使用率が減少しており増加させる必要がある、(3)抗精神病薬の長時間作用型注射剤(LAI)が十分に活用されていないことを報告した。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2022年9月30日号の報告。 1996~2018年にフィンランドで新たにBDと診断された16~65歳のすべての患者2万6,395例をフィンランド全国レジストリより特定した。薬物治療のポイント実施率は、初回診断から5年後まで観察した。初回診断の暦年に基づき5つのサブコホートを作成し、診断3ヵ月後のサブコホート間での薬物治療の実施率を比較した。投薬に関するデータは、調剤データを用いてPRE2DUP法でモデル化した。 主な結果は以下のとおり。・全体的な薬物治療の実施率は、コホート全体を通じて5年間のフォローアップ期間中に減少していた。・初回診断3ヵ月後に使用率が高かった薬剤クラスは、抗うつ薬(40.8%)、抗精神病薬(30.8%)、気分安定薬(29.2%)であった。・リチウムの使用率は、コホート全体で5年間に5.9~6.5%の範囲で変動していた。サブコホートにおける初回診断3ヵ月後のリチウム使用率は、2016~18年が4.1%と最も低かった(1996~2000年:12.1%)。・コホート全体の5年間でのベンゾジアゼピンの使用率は12.4~13.5%、Z薬の使用率は7.3~7.9%の範囲であった。・抗精神病薬のLAIの使用率は、2016~18年に新たにBDと診断された患者で最も高かったが、0.8%にすぎなかった。

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第119回 健康保険証を2024年度の秋に廃止へ/厚労省

<先週の動き>1.健康保険証を2024年度の秋に廃止へ、丁寧な対応を求める声も/厚労省2.新型コロナ・インフル同時流行に向けタスクフォース立ち上げ/厚労省3.自治体による公立病院への財政補助の見直しを/財務省4.2024年度からの医療費適正化計画の見直しに着手/厚労省5.複数の医師の退職で腎移植が不可能に/京都府立医大6.第8次医療計画で、在宅医療でのリハビリや栄養指導との連携強化を/厚労省1.健康保険証を2024年度の秋に廃止へ、丁寧な対応を求める声も/厚労省河野太郎デジタル大臣が10月13日の記者会見において、再来年の秋までに健康保険証を原則廃止し、マイナンバーカードと一体化すると発表した。総務省によると、マイナンバーカードの申請枚数は7,072万枚余り(10月11日時点)で、申請率は56.2%となっている。岸田内閣では、今年6月に閣議決定した「骨太の方針」で、保険証の原則廃止を目指すとしていたが、廃止の期限を24年秋と明示し、事実上の義務化に踏み込んだ形。政府は、マイナ保険証によって利用者が個人向けの専用サイト「マイナポータル」で診療履歴や薬の使用歴などが確認できるようになるほか、確定申告の医療費控除が簡単になるなどメリットを訴え、普及を高めるよう働きかけている。(参考)マイナ・保険証一体化 デジタル化遅れに危機感(毎日新聞)河野デジタル相 健康保険証を24年秋に廃止 国民や医療従事者の理解得られるよう取り組む(ミクスオンライン)埼玉で「地域医療」崩壊の恐れ? 「マイナ保険証の資格確認」に開業医ら反対、廃業検討も…何が起きている(埼玉新聞)オンライン資格確認等システム参加「義務化の撤回」を求める(埼玉保険医新聞)2.新型コロナ・インフル同時流行に向けタスクフォース立ち上げ/厚労省厚生労働省は、今年の冬に新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行に向け、関係する団体・学会と国や地方の行政機関と連携しながら取り組むため、「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」を立ち上げ、第1回会合を10月14日に開催した。これに先立ち、10月13日の新型コロナウイルス感染症対策分科会の後に開催された記者会見で、尾身茂会長は「『第8波』は第7波以上の高い波になる」として、「感染拡大時の対策のあり方について早急に議論をすべき」との見解を示しており、これに応える形で開催された。タスクフォースでは、同時感染が生じた場合、ピーク時には発熱患者の合計が1日75万人が想定されるとし、重症化リスクの高い人を優先し、低リスクの人は症状が軽ければ「すぐの受診」は避けて自宅で検査キットを活用するなど検討している。(参考)第1回新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース(厚労省)第19回 新型コロナウイルス感染症対策分科会(内閣府)加藤厚労相、新型コロナ・インフル同時流行対策を発表…オンライン診療の活用呼びかけ(読売新聞)「コロナ第8波、第7波以上に」 尾身氏、議論呼びかけ(毎日新聞)3.自治体による公立病院への財政補助の見直しを/財務省財務省は、財政制度等審議会の財政制度分科会を10月13日に開催した。この中で、政府が、新型コロナウイルス感染対策で、政府から地方自治体にさまざまな形で補助金が交付されており、このため地方自治体の財政はプライマリーバランスの黒字が続いている。このため、コロナ対策の補助金の支給で、公立病院の経営状況について、公立病院全体の経常損益はコロナ前の2019年度は984億円の赤字が、翌年度には黒字に転換し、2021年度に3,296億円の黒字となったことを指摘した。参加した委員からは、これ以上の国の財政悪化を防ぐためにも、地方における社会保障費の抑制や地方自治体の公立病院への財政の繰り出しを求めた。政府は公立病院の経営改善を求めており、多額の補助金によって、公立病院の経営改革が阻害されることがあってはならないとし、経営強化プランを踏まえた取組を着実に進めていく必要があると指摘した。(参考)財務省、公立病院への繰り出しを疑問視 黒字転換したのに同水準を維持(CB news)地方財政(財務省 財政制度分科会)地方財政 参考資料(財務省 財政制度分科会)4. 2024年度からの医療費適正化計画の見直しに着手/厚労省厚生労働省は、10月13日に社会保障審議会医療保険部会を開催した。この中で医療費適正化計画の見直しに関する論点を提案した。医療費適正化計画は医療費の抑制や医療の効率的な提供の推進を目的に、2008年度から開始されており、2024年度から新たに第4期が開始されることになっている。この中で、現行の第3期医療費適正化計画の目標に対する進捗状況では、最終年度の2023年に80%が目標とされていた後発医薬品の使用促進は2020年度に79.6%とほぼ達成されていたものの、目標値が70%であった特定健診の実施率は53.4%と伸び悩んでいた。厚生労働省は、第4期医療費適正化計画に向けた論点として、新たに取り組むべき目標として、2025年には団塊の世代が全員後期高齢者となることを背景に、複合的なニーズを有する高齢者への医療・介護の効果的・効率的な提供と医療資源の効果的・効率的な活用を挙げた。(参考)医療費適正化計画に高齢者保健事業・介護予防を 厚労省が医療保険部会に論点提案(CB news)医療費適正化計画の見直しについて(社会保障審議会医療保険部会)5.複数の医師の退職で腎移植が不可能に/京都府立医大京都府立医大病院で、腎臓移植手術を行なっていた医師6名のうち5名が退職したため、今年の春以降、移植が行えなくなっていることが明らかとなった。京都府内では腎臓移植手術のシェアの9割以上を占めており、国内有数の施設であった。退職した医師らは移植外科に所属しており、転職や留学などのため相次いで退職。今年5月には診療科のトップの准教授も退職したため、医師は残り1人となり、移植手術が実施不可能になった。大学側は「できるだけ早期に手術を再開できるよう努力したい」としている。(参考)「腎臓移植」手術数は府内トップの病院だが…医師5人退職、手術できない事態に(読売新聞)腎臓の移植手術担う医師5人が相次ぎ退職、手術できず 京都府立医科大病院(京都新聞)6.第8次医療計画で、在宅医療でのリハビリや栄養指導との連携強化を/厚労省厚生労働省は第8次医療計画の策定に向けて、在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループを10月14日に開催した。この中で、在宅医療の現場で、救急医療機関と消防機関など、地域でのネットワーク作りが十分ではなく、情報共有が難しい状況であることや、緊急時に、即座に入院が可能な病院が必要とされ、在宅療養後方支援病院のほか、在宅療養支援病院が役割を担っているケースもあるので、後方支援機能を検討することになった。このほか、在宅医療の提供体制に、訪問リハビリテーションや訪問栄養食事指導を加えることとし、これらの職種を含め、多職種の連携を加えることを了承した。(参考)次期指針での在宅医療提供体制、訪問リハなど項目追加 厚労省WG了承、次回取りまとめへ(CB news)第7回在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ 資料(厚生労働省)

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日本には静脈血栓予防・治療の低分子ヘパリンがないのが痛いね(解説:後藤信哉氏)

 医師は目の前の患者の予後の改善に努力する。10年以上の長いスパンで考えることはない。未来を見通して、将来増える疾患への対応を考えるのは製薬企業なのであろうか? ヘパリンは分子量の異なる各種分子の混合物である。吸収、代謝にばらつきがある。静脈投与と容量調節が必須である。低分子成分を抽出すると吸収、代謝が均一な「低分子ヘパリン」を作ることができる。均質な低分子なので「皮下注可能」、「容量調節不要」との利点がある。個別の患者による家庭での自己皮下注の可能性も開ける。静脈血栓の予防、治療のために日本でもフラグミンなどの適応を拡大しておく選択はあったが、選択してこなかった。 本試験では低分子ヘパリンとしてtinzaparinが選択された。日本では承認されていないので筆者も物質の詳細は知らない。1日1度の皮下注が可能となっているので、作用時間が延長する工夫がなされているのだと思う。 大腸がんの術後に日本では予防的抗凝固療法が普及しているだろうか? 人類は共通と仮定してランダム化比較試験による標準治療の転換を行なってきたが、周囲の日本の患者さんの血栓リスクは欧米人より低いと思う。本研究では標準治療と長期のtinzaparinが比較された。標準治療は入院期間内の標準的抗凝固療法である。退院して活動すれば血栓リスクは下がると想定するが、それでも2ヵ月までのtinzaparinを標準治療と比較したのが本研究である。3年追跡しても両群間に大きな比較はなかった。 新薬開発のランダム化比較試験は世界の均質性を前提とする。意外に世界には各地域独自の特徴がある。各地域の特徴は国際共同試験の妥当性を担保できないほど大きいのではないか? 筆者は、現時点ではランダム化比較試験の科学性を重視するほうであるが、革新的な新規評価法が生まれることにも期待している。

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診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回

第43回 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント医業承継とは、後継者不在の開業医が、診療所を第三者に承継・譲渡する取り組みです。最近、医業承継が注目されている背景には、国内で急速に進む少子高齢化があります。開業医の平均年齢は60歳を超えて上がり続けており、子供が医師でない、医師ではあっても診療所を引き継ぐ予定はない、という開業医にとって、第三者への承継は大きな選択肢です。ケアネットのグループ会社、ケアネットワークスデザインは、2020年に医業承継サービスを開始しました。医業承継は売り手、買い手、患者、スタッフそれぞれにメリットがある「四方良し」の取り組みです。売り手:譲渡対価が得られる。患者やスタッフが継続して通院、継続して勤務できる環境を残すことができる。買い手:患者を引き継ぐことができ、開業資金を抑えられるためリスクの少ない開業ができる。患者:通い慣れた診療所に継続して通院できる。診療記録も引き継がれる。スタッフ:慣れた職場に継続して勤務できる。今回、CareNet.com上で連載した医業承継の実際がわかるマンガコラム「ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソ」が冊子にまとまりました。マンガと解説で、売り手・買い手の医師双方の立場から、陥りやすい失敗や注意すべきポイントをわかりやすくまとめています。医業承継を詳しく知りたい医師の方に無償でお配りしておりますので、ご希望の方は下記のフォームより、必要事項を記入のうえ、お申し込みください(先着30名様)。▼申込みURLはこちらhttps://career.carenet.com/lp/221012/※締め切り:2022年10月21日(金)※結果は発送をもって替えさせていただきます。

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動脈硬化の評価(2)【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q37

動脈硬化の評価(2)Q37初診外来(or救急外来)の対応中に、誤嚥性肺炎を疑う病歴の高齢男性が受診された。胸部レントゲンでははっきりと陰影を指摘できず、両肺の過膨張程度であったため胸部単純CTまで施行した。せっかくCTを撮ったのだから、主目的の肺野評価以外に、一緒に評価できる動脈硬化を疑える所見は?

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ペムブロリズマブのNSCLC術後補助療法、3年後もDFSの改善を持続(PEARLS/KEYNOTE-091)/Lancet Oncol

 ペムブロリズマブによる非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法を評価する第III相PEARLS/KEYNOTE-091試験の2回目の中間解析で、ペムブロリズマブの術後補助療法は3年後も良好な無病生存期間(DFS)の改善を維持していることが明らかとなった。英国・ロイヤル・マーズデン病院のMary O’Brien氏がLancet Oncology誌で発表している。・対象:StageIB(≧4cm)〜IIIA(AJCC7版)の完全切除NSCLC(1,117例)・試験群:外科的切除後にペムブロリズマブ200mg 3週ごと18回まで投与(590例)・対照群:試験群と同様のスケジュールでプラセボを投与(587例)・評価項目[主要評価項目]全集団のDFS、PD-L1(TPS)≧50%のDFS[副次評価項目]PD-L1(TPS)≧1%のDFS、全集団、PD-L1(TPS)≧50%および≧1%の全生存期間、安全性など 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値(データカットオフ:2021年9月20日)は35.6ヵ月であった。・全集団のDFS中央値はペムブロリズマブ群53.6ヵ月、プラセボ群42.0ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.76、95%信頼区間[CI]:0.63〜0.91、p=0.0014)。・PD-L1(TPS)≧50%のDFS中央値はペムブロリズマブ群、プラセボ群ともに未到達で、HRは0.82(95%CI:0.57〜1.18)、p値は0.14であった。・Grade3以上の有害事象(AE)はペムブロリズマブ群の34%、プラセボ群の26%で発現した。死亡に至った治療関連AEはペムブロリズマブ群で4例(1%)発現した。 ペムブロリズマブは完全切除後のStageIB(≧4cm)/II/IIIA治療の新たな選択肢となり得る、と筆者は結んでいる。

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コロナ・インフル同時流行時の対応策を発表/厚労省

 厚生労働省は2022年10月13日、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザが同時流行した場合の外来受診の流れを発表した。重症化リスクに応じて受診方法が2つに分かれており、発熱外来の受診は原則として重症化リスクの高い患者(小学生以下の子供、妊婦、基礎疾患を有する人、高齢者など)に限られる。 重症化リスクの高い患者は、発熱外来、かかりつけ医、地域外来・検査センターを速やかに受診する。新型コロナ、インフルエンザの検査を実施し、陽性だった場合は自宅療養や入院となる。 一方、重症化リスクの低い患者は、まず新型コロナ検査キットで自己検査を行い、コロナ陰性だった場合はオンライン診療などでインフルエンザかどうかの診断を受け、インフルエンザと診断された場合は、必要に応じて抗インフルエンザ薬などの処方を受けて自宅療養となる。コロナ陽性だった場合は、健康フォローアップセンターに登録したうえで自宅療養となる。ただし、症状が重い場合や受診を希望する場合は、発熱外来やかかりつけ医の受診も可能とした。

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グラム陰性菌尿路感染症、CFPM/enmetazobactamがPIPC/TAZに優越性/JAMA

 グラム陰性菌が原因の複雑性尿路感染症(UTI)または急性腎盂腎炎の患者において、セフェピム/enmetazobactam(CFPM/enmetazobactam)はピペラシリン/タゾバクタム(PIPC/TAZ)と比較して、臨床的治癒と微生物学的根絶の主要アウトカムに関して非劣性および優越性の基準を満たした。米国・Robert Wood Johnson Medical SchoolのKeith S. Kaye氏らが世界90施設で行った第III相無作為化二重盲検実薬対照非劣性試験の結果を報告した。セフェピム/enmetazobactamは、新規のβラクタム/βラクタマーゼ阻害薬配合剤で、薬剤耐性グラム陰性菌感染症に対して経験的治療となる可能性が示唆されていた。今回の試験の結果を踏まえて著者は、「さらなる検討を行い、セフェピム/enmetazobactamの複雑性UTIおよび腎盂腎炎の治療における位置付けの可能性を確認する必要がある」とまとめている。JAMA誌2022年10月4日号掲載の報告。事前規定の非劣性マージンは-10%とし比較検証 研究グループは、2018年9月24日~2019年11月2日、欧州、北中米、南米、南アフリカの90施設で、18歳以上成人でグラム陰性菌による複雑性UTIまたは急性腎盂腎炎と診断された患者において、セフェピム/enmetazobactamはピペラシリン/タゾバクタムに対して、主要有効性アウトカムについて非劣性か否かを検証した。最終フォローアップは、2019年11月26日。 適格患者は無作為に2群に割り付けられ、セフェピム2g/enmetazobactam 0.5g(520例)またはピペラシリン4g/タゾバクタム0.5g(521例)を、8時間ごと2時間静注で7日間(ベースラインで血液培養陽性患者は最長14日間)投与を受けた。 主要アウトカムは、主要解析対象患者(ベースラインで、グラム陰性菌はいずれの治療に対しても耐性を有しておらず尿培養≧105CFU/mL、または血液・尿培養で同一病原体が認められ試験薬を任意量投与された患者)において、全体的治療成功(感染症の臨床的治癒と微生物学的根絶[尿中<103CFU/mL]が認められた場合として定義)を達成した患者の割合であった。 両側95%信頼区間(CI)は階層化Newcombe法を用いて算出し、事前規定の非劣性マージンは、-10%とした。非劣性が示された場合、優越性の比較を行うことも事前に決められていた。全体的治療成功率は79.1% vs.58.9% 1,041例(平均年齢54.7歳、女性573例[55.0%])が無作為化を受け、1,034例(99.3%)が試験薬を投与され、995例(95.6%)が試験を完遂した。 主要解析対象患者において、主要アウトカムの発生は、セフェピム/enmetazobactam群79.1%(273/345例)、ピペラシリン/タゾバクタム群58.9%(196/333例)であった(群間差:21.2%[95%CI:14.3~27.9])。 治療関連有害事象の発生は、セフェピム/enmetazobactam群50.0%(258/516例)、ピペラシリン/タゾバクタム群44.0%(228/518例)であった。重症度は軽度~中等度がほとんどであった(それぞれ89.9% vs.88.6%)。 有害事象のために治療完遂できなかった患者は、全体でセフェピム/enmetazobactam群1.7%(9/516例)、ピペラシリン/タゾバクタム群0.8%(4/518例)であった。

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育児期の母親の超加工食品摂取で子の肥満リスク増/BMJ

 育児期の母親の超加工食品摂取は、母親および子のライフスタイルリスク因子とは関係なく、子の過体重や肥満のリスク増加と関連するという。米国・マサチューセッツ総合病院・ハーバード大学医学部のYiqing Wang氏らが、3つの前向きコホート試験データを解析して示した。著者は、「さらなる研究を行い、今回示された所見を確認し、根底にある生物学的メカニズムおよび環境決定要因を解明する必要がある」と述べるとともに、「いずれにせよ今回のデータは、子の健康を守るために、妊娠可能年齢の女性の食事に関する推奨事項の重要性と、栄養を改善するためのプログラム開発を支持するものである」とまとめている。BMJ誌2022年10月5日号掲載の報告。母子1万9,958組について母親の超加工食品摂取と子の過体重/肥満の関連を調査 研究グループは、周産期および育児期の母親の超加工食品摂取と、小児期・思春期の子の過体重/肥満の関連を調べるため、米国で行われたNurses' Health Study II(NHS II)と、Growing Up Today Study(GUTS IおよびII)の3つの住民ベースコホート試験のデータを解析した。 対象者は、子供が18歳または過体重/肥満を発症するまで中央値4年間(IQR:2~5)の追跡評価を受けた1万9,958組の母親と子(男子45%、登録時年齢7~17歳)。母子2,925組の周産期の食事に関する情報が、サブサンプルとして入手可能であった。 一般化された推定方程式と交換可能な相関構造を備えた多変数調整対数二項モデルを用いて、きょうだい間の相関関係を評価するとともに、国際肥満タスクフォースによって定義された子の過体重または肥満の相対リスクを推定した。最多摂取グループは最少摂取グループと比べ、子の過体重/肥満リスク1.26倍 完全解析コホートにおいて、過体重/肥満を発症した子は2,471例(12.4%)であった。確定されている母親のリスク因子と子の超加工食品摂取、身体活動度、座位時間、母親の育児期の超加工食品摂取について補正後、母親の超加工食品摂取が最も多いグループ(グループ5)は、最も少ないグループ(グループ1)と比べて、子の過体重/肥満リスクが26%高かった(相対リスク[RR]:1.26、95%信頼区間[CI]:1.08~1.47、傾向のp<0.001)。 周産期の食事に関する情報が得られたサブサンプルでは、同様にグループ5のリスクがグループ1と比べて高かったが、周産期の超加工食品摂取と子の過体重/肥満リスク増大(発症者845例[28.9%])との関連は有意ではなかった(グループ5 vs.グループ1のRR:1.17、95%CI:0.89~1.53、傾向のp=0.07)。 これらの関連には、年齢、性別、出生時体重、妊娠期間または母体体重などによる影響はみられなかった。

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一人暮らしとうつ病リスク~メタ解析

 一人暮らしは、ライフスタイルの管理や健康状態に影響を及ぼす可能性のある最も一般的な心理社会的因子の1つである。これまで、多くの横断研究において一人暮らしがうつ病リスクを上昇させることが示唆されていたが、この関連を縦断研究にて検討した報告はほとんどなかった。中国・Ganzhou People's HospitalのDaolin Wu氏らは、一人暮らしとうつ病リスクとの関連についての縦断研究のシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。その結果、一人暮らしの人ではそうでない人と比較し、うつ病リスクが高くなることが明らかとなった。今後これらの因果関係を確認するためにも、さらなる質の高い研究が求められる。Frontiers in Psychiatry誌2022年8月30日号の報告。 2022年5月までに公表された研究をPubMed、Embase、Cochraneデータベースより検索した。調整オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)は、逆分散法を用いたランダム効果モデルによりプールした。 主な結果は以下のとおり。・本メタ解析には、7件の研究(コホート研究:6件、ケースコントロール研究:1件)を含めた。・精神疾患の既往歴のない12万3,859人(女性の割合:65.3%)を分析した。・不均一性を最小限にするため、ランダム効果モデルを用いた。・全体として、プールされたデータより、一人暮らしの人はそうでない人と比較し、うつ病リスクが高いことが示された(OR:1.42、95%CI:1.19~1.70)。

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BA.4/5対応2価ワクチンの第II/III相試験、7日後データ/ファイザー

 米国・Pfizerは10月13日付のプレスリリースで、同社のオミクロン株BA.4/5対応の新型コロナウイルス2価ワクチンについて、18歳以上における臨床試験の初期データを発表した。2価ワクチン追加接種から7日後に被験者から採取した血清で、オミクロン株BA.4/5に対する中和抗体反応が、追加接種前よりも大幅に上昇したことが確認され、若年層と高齢者ともに、同社の起源株に対する1価ワクチンよりも、BA.4/5への予防効果が期待できることが示唆された。 同社が実施したBA.4/5対応2価ワクチンの第II/III相試験では、55歳以上で1価ワクチン3回+2価ワクチン(30μg)で4回目接種して7日後の血清(40例)と、同年齢層で1価ワクチン3回+1価ワクチン(30μg)で4回目接種して7日後の血清(40例)とが比較された。また、18~55歳の1価ワクチン3回+2価ワクチンで4回目接種して7日後の血清(40例)も採取され、若年層と高齢者の2価ワクチンの反応も比較された。2価ワクチン接種群の3回目と4回目の接種間隔は約11ヵ月であったが、1価ワクチン接種群の3回目と4回目の接種間隔は約6ヵ月であった。この差にもかかわらず、中和抗体価のベースラインは各群でおおむね同程度だった。被験者のうち新型コロナの既往・現病歴がある人とない人は、各群で均等に層別化された。免疫原性は、SARS-CoV-2ライブウイルス蛍光焦点還元中和アッセイ(FFRNT)を用いて評価された。 主な結果は以下のとおり。・2価ワクチンの追加接種を受けた被験者は、追加接種前よりもオミクロン株BA.4/5に対する中和抗体反応が大幅に増加し、18~55歳と55歳以上の両群で同等の反応が認められた。・55歳以上の4回目接種で、1価ワクチン群と2価ワクチン群を比べると、2価ワクチン群のBA.4/5に対する中和抗体反応がより増加していた。・2価ワクチンは忍容性が高く、初期データでは1価ワクチンと同等の良好な安全性プロファイルが示された。 同社は、2価ワクチンの追加接種から1ヵ月後の反応を測定した追加データについて、数週間以内に得られる見込みだとしている。

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第130回 手放しに喜べない?新たな認知症治療薬の良好な臨床成績

長らく続くコロナ禍で医療系学会の取材はこの間ご無沙汰していたが、先日久しぶりに学会に参加した。たまたま開催地が実家から近いこともあり、両親と昼食をとる機会に恵まれた。以下、今回はかなり私事を交えることになるが、お付き合いいただきたい。私の場合、地元で開催された学会の取材に赴く際でも実家に宿泊することはほとんどない。あくまで仕事で来ているという線引きが必要だというのが表向きの理由だが、実のところはある種、鬱陶しいからという事情もある。すでに私が50代になっているとはいえ、80代半ばの両親にとっては子供なので、実家でパソコンを開いて仕事をしていても何かと話しかけられるし、食事の時間になると「○○があるから食え」だの、とくに食べたいものでもないのに勧められるのは正直言うならば厄介なことこの上ない。それでも両親を食事に誘ったのは、近年急速に弱ってきている父親が賑やかなところが好きな人だからだ。実家は地元の繁華街から離れた田園地帯にある。父親本人は常に外出したくて仕方ないのだが、すでに足腰も弱り、その牛歩に毎回付き添うのは母親がくたびれるため、週末ぐらいしか外出できない。加えて父親は軽度認知障害(MCI)の診断を受けている。それでも元が几帳面な性格だったことも手伝ってか、現時点でも買い物では小銭から計算して使いたがるので、まだましなほうかもしれない。とはいえ、緩やかに症状は進行しており、先日は銀行に出かけた際にATM前から母親に「使い方がわからなくなった」と連絡があったという。昼時、待ち合わせ場所の寿司屋近くの路上にいると、人混みの向こうから両親がゆっくりと歩いてきた。視界に入ってきた両親はなかなか近づいてこない。父親のゆっくりとした歩みに母親が合わせざるを得ないからである。それでも数年前から介護保険を使って理学療法士のお世話になってからはかなり改善している。一時は「カタツムリか?」と思うほどの歩みだったのだから。私は路上に立ったまま両親が近くに来るのを待った。ようやく顔が良く見える距離になって私を見つけた父親は、「破顔一笑」とも言える表情を見せた。私も微笑んで見せたが、内心はこの上なく複雑だった。幼少期の記憶の中の父親は口下手で喜怒哀楽に乏しく、私に笑顔を向けてきた記憶がほとんどない。常にむすっとしていて、時に激しく叱られることが私の記憶のデフォルトである。母親がよく話題に出すのは、私が2歳ぐらいの時の父親と私のやり取りだ。父親が私を大声で呼びつけた際に登場した私は頭に座布団を乗せていたという。叱られて叩かれると勘違いしたらしい。やや長くなってしまったが、なぜこうつらつらと書いてしまったかというと、今話題のエーザイ・バイオジェン共同開発のアルツハイマー病(AD)治療薬候補lecanemab(以下、レカネマブ)について、こうしたMCI患者を持つ家族と医療ジャーナリストという職業の狭間で揺れ動く自分がいるからだ。ご存じのようにADに関しては、脳内に蓄積するタンパク質「アミロイドβ(Aβ)」が神経細胞を死滅させるというAβ仮説に基づき、過去20年近く新薬開発が進められてきた。Aβ仮説は、Aβ前駆タンパク質から酵素のβセクレターゼ(BACE)の働きで、Aβの一量体(モノマー)が作り出され、そこからモノマーが重合した重合体(オリゴマー)、高分子オリゴマーである可溶性プロトフィブリル、そこから形成されたアミロイド線維である不溶性フィブリルへと進行し、最終的にアミロイド線維から形成されるアミロイドプラークが神経細胞を死滅させADに至るというのが大まかな理論だ。これまでのAβ仮説に基づく新薬開発では、BACE阻害薬と脳内の神経細胞に沈着したAβを排除する抗Aβ抗体が2つの大きな流れだったが、ほとんどが事実上失敗している。唯一飛び抜けていたとも言えるのが、同じエーザイとバイオジェンが共同開発していた抗Aβ抗体のアデュカヌマブ。Aβの生成過程の中でもフィブリルに結合する抗体で第II相試験での成績が良好だったことから期待されたが、2019年3月に独立データモニタリング委員会が主要評価項目を達成できる見通しがないと勧告した結果、進行中の2件の第III相試験が中止された。しかし、勧告後に入手できた症例データを加えて再解析した結果、うち1件では、高用量群でプラセボ群との比較で、臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB:Clinical Dementia Rating Sum of Boxes)の有意な低下が認められた。このためバイオジェンは一転して米食品医薬品局(FDA)に承認を申請。FDA諮問委員会の評決では、ほぼ否定的な評価を下されていたものの、社会的要請の高さなどを理由に新たな無作為化比較試験の追加実施とそのデータ提出を求める条件付き承認となった。もっともこの承認には専門家の中でも批判が多く、米国ではメディケア・メディケイド サービスセンター(CMS)がアデュカヌマブの保険償還対象を特定の臨床試験参加者のみに限定。さらにヨーロッパと日本では現状の臨床試験結果では効果が十分確認されていないとして承認見送りとなった。まさにジェットコースターのようなアップダウンを繰り返して、ほぼ振出しに戻ったのがAD治療薬開発の現状である。もちろんレカネマブの開発が続いていたことは承知していた。しかし、前述のような開発を巡るドタバタを知っている身としては、必死に開発を行っていた人たちには申し訳ないが、期待はせずに横目で見ていたというのが実状である。そんな最中、エーザイがレカネマブの第III相試験「Clarity AD」の主要評価項目で有意差を認め、記者発表するとのニュースリリースを9月28日早朝に発表した。今回はあの抗寄生虫薬イベルメクチンの時と違って、すでに結果がポジティブだったことはわかっている。要はどの程度のポジティブだったかがカギだ。当日、オンラインで記者会見に参加した私はディスプレイに釘付けになった。ちなみにClarity AD の登録症例は1,795例。脳内Aβ病理が確認され、スクリーニングおよびベースラインの認知症ミニメンタルステート検査(MMSE)が 22~30点、論理的記憶検査(WMS-IV LM II:Wechsler Memory Scale-IV logical memory II)の点数が年齢調整済み平均値を少なくとも1標準偏差を下回り、エピソード記憶障害が客観的に示されることが認められるADによるMCIと軽度ADが対象だ。これを2群に分け、レカネマブ10mg/kgの点滴静注を2週に1回とプラセボ点滴静注を2週に1回行い、主要評価項目は、ベースラインから投与18ヵ月時点でのCDR-SBの変化を比較したものだ。アデュカヌマブとレカネマブの最大の違いは、レカネマブはフィブリル形成直前の可溶性プロトフィブリルが標的となっていることに加え、アデュカヌマブでは漸増投与が必要だったのに対し、レカネマブは初回から有効用量の投与が可能なことである。公表された結果ではプラセボ比でのCDR-SB変化量で見た悪化抑制率は27%、詳細は発表されなかったが副次評価項目すべてでプラセボに対して統計学的有意差が認められたという。また、抗Aβ抗体では付き物の副作用がアミロイド関連画像異常(ARIA)だが、その発現率はARIAのうち脳浮腫をさすARIA-Eが12.5%(症候性2.8%)、脳微小出血をさすARIA-Hが17.0%(同0.7%)。アデュカヌマブが高用量群でプラセボ比でのCDR-SB変化量で見た悪化抑制率は23%(低用量群では14%)で、ARIA発現率がレカネマブの約3倍であることを考えれば、確かに成績は良いと言える。しかも、あくまでエーザイ側の説明に依拠するが、プラセボと比較したCDR-SB変化量の差は治験開始6ヵ月後に発現しているというのだ。私が驚いたのはむしろこの効果発現の早さだ。さてエーザイではこの結果をもって日米欧で2022年度中のフル申請、2023年度中のフル承認を目指すという。「フル」というのはアデュカヌマブの時のような条件付き承認ではないということである。ちなみに米国では、すでにClarity AD以外の試験結果で迅速承認制度の指定を受け、その結果は来年1月上旬までに明らかになる予定だが、この試験結果を追加提出することで、アデュカヌマブのような「失敗」はしないという意味である。CMSはアデュカヌマブの保険償還制限に当たって、同薬のような“条件付きの迅速承認の場合”とこちらも条件を付けている。では、このまま承認に至った際の課題は…やはり投与対象と薬価の問題である。米国でアデュカヌマブが承認された際の年間薬剤費は約600万円となった。前述のCMSの付けた条件が制限となったため、現実にはほとんど売上と言えるほどの数字にはなっていない。抗体医薬品である以上、どんなに頑張ってもレカネマブの年間薬剤費が100万円以下というのは世界のどの国でも考えにくい。たとえば仮に年間100万円としても、現在日本には推定約700万人の認知症患者がいる。日本国内でこのうちの1%強に当たる10万人が処方を受けたとすると、年間薬剤費は1,000億円となる。世界最速とも言える少子高齢化が進み、社会保障費の増大に危機感が募るばかりの昨今の状況を考えれば、簡単に容認できる話ではない。これまでの経緯を考えれば、承認されたあかつきに厚生労働省は最適使用推進ガイドラインなどでかなり投与対象を絞り込んでくるだろう。それに仮に成功しても、その先が相当厄介である。まず、投与開始後にどのような状態を有効・無効と判定するのか。かつて話題になった免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブ(商品名:オプジーボ)の場合ならば、画像診断での腫瘍縮小効果という指標もあった。では、レカネマブでは1回数十万円もするアミロイドPETでAβ量を定量化するのか? それともある程度ばらつきもあるMMSEで判定するのか?有効基準が決まったとして、投与はいつまで続けるのか? そもそもADは高齢者の病気である。期待余命は長くはなく、悪化抑制効果が最大限得られたとしても患者本人の社会的・経済的生産性の向上が見込めるかと言えば、そこには「?」がつく。とはいえ、MCIの父親を持つ自分にとってみれば、たとえ3割弱の遅延抑制効果とはいえ、老老介護となっている母親の肉体的・精神的負担を考えれば、使える物なら使ってみたいという気持ちもある。約束した寿司屋でうまそうに漬け丼をほおばる父親を見ながら、そんなことばかりを考えていた。寿司屋を出て両親と一緒に牛歩で駅に向かった。とくに何時の新幹線に乗るかは決めていなかった。アーケード街を歩きながら、途中でベンチが見えると父親はそこに腰を掛けて休むと言い出した。母親は私に気を遣って、「私たちはゆっくり行くから、あなたは先に帰りなさい」と促した。私は父親に「またね?」と言ってその場を後にした。父親はまた破顔一笑。そのまま後ろを振り返らずにまっすぐ駅へと向かった。医療経済性、社会保障費の増大、患者家族としての思いがぐるぐる頭を巡りながら、今日この時点でも結論は出ていない。たぶんこの先も容易に結論は出ないだろう。正直、メディアの側にいるというだけで私たちは他人から忌み嫌われることは少なくない。とはいえ、それでも自分で自分の仕事を嫌だと思ったことは、こと私自身に関しては数えられるほど少ない。ただ、この日ばかりは「何も知ならきゃ良かった。本当に因果な商売だな」と自分の仕事が嫌になった数少ない日として、生涯忘れられない日になりそうである。

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長く生きるがん患者をどう支えるか――がんサバイバーシップケアの実践【Oncologyインタビュー】第41回

出演安房地域医療センター 総合診療科亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科西 明博 氏がん診療が進化するにつれ、がん罹患後もその先の人生を長く生きる患者が増えています。「がんサバイバー」とは、罹患後の患者はもちろん、その家族・友人・介護者までをも含む幅広い概念です。彼ら彼女らを支える側面を「身体的」「精神的」「社会的」「スピリチュアル的」の4つに整理したうえで、今、医療者が知っておきたいことを包括的に解説します。講師は千葉県の安房地域医療センターの家庭医として多くのがん患者に向き合い、退院後のフォローアップなども積極的に行っている西 明博氏です。

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片頭痛患者のスマホ使用が痛みの強さや治療に及ぼす影響~多施設横断比較研究

 スマートフォンユーザーは、世界中で飛躍的に増加している。スマートフォン使用中または使用後にみられる症状として、頭痛、睡眠障害、物忘れ、めまい、その他の疾患などが挙げられる。また、片頭痛は身体的衰弱を伴う疾患であり、身体障害の原因として世界で2番目に多い疾患といわれている。パキスタン・Jinnah Medical and Dental CollegeのMehwish Butt氏らは、スマートフォンの使い過ぎが片頭痛患者の障害レベル、痛みの強さ、睡眠の質、全体的なQOLにどのような影響を及ぼすかを明らかにするため、本研究を実施した。その結果、スマートフォンの使い過ぎは、片頭痛患者の痛みを増強させ、薬物治療効果を減弱させる可能性が確認された。このことから著者らは、片頭痛患者は症状悪化を避けるために、スマートフォンの使用を制御することが推奨されるとしている。Brain and Behavior誌オンライン版2022年9月20日号の報告。 スマートフォン依存傾向尺度(Mobile Phone Problematic Use Scale)を用いて、片頭痛患者をスマートフォン使用率の高い群(HMPUG)と低い群(LMPUG)に分類した。各尺度等を用いて、両群における患者の障害レベル(片頭痛評価尺度[MIDAS])、痛みの強さ(VAS)、睡眠の質(ピッツバーグ睡眠質問票[PSQI])、日中の眠気(エプワース眠気尺度)、QOL(24時間片頭痛QOLアンケート)の評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・対象者数は400例(女性:263例[65.8%]、男性:137例[34.3%])。・回答者の平均年齢は、27.59±9.79歳であった。・家族の平均人数は、5.98±2.3251人であった。・HMPUGは、LMPUGと比較し、痛みの強さ、睡眠の質の低下、薬物治療効果の減弱が認められた(p<0.05)。・しかし、LMPUGでは、片頭痛の持続時間および治療薬の投与量の増加が報告された(p<0.05)。

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がん治療による放射線関連心疾患、弁膜症を来しやすい患者の特徴/日本腫瘍循環器学会

 9月17、18日に開催された第5回日本腫瘍循環器学会にて、塩山 渉氏(滋賀医科大学循環器内科)が「放射線治療による冠動脈疾患、弁膜症」と題し、放射線治療後に生じる特異的な弁膜症とその治療での推奨事項について講演した(本シンポジウムは日本放射線腫瘍学会との共催企画)。 がんの放射線治療による放射線関連心疾患(RIHD:radiation-induced heart disease)の頻度は医学の進歩により減少傾向にあるが、それでもなお、食道がんや肺がん、縦隔腫瘍でのRIHD発症には注意を要する。2013年にNEJM誌に掲載された論文1)によると、照射から20年以上経過してもなお、主要心血管イベントリスクが8.2%(95%信頼区間:0.4~26.6)も残っていたという衝撃的な報告がなされた。それ以来、RIHDは注目されるようになり、その1つに弁膜症が存在する。放射線治療時の心臓への影響予測にAMC これら放射線治療時の心臓の予後予測のために見るべき点として、「上記のような弁膜症を発症する症例にはAorto-mitral curtain(AMC、大動脈と僧帽弁前尖の接合部)に進行性の弁の肥厚や石灰化が進行しやすいという特徴がある」と同氏は述べ、「肥厚をきたしている場合は予後が悪いとの報告2)もあることから、放射線治療時の診断マーカーになるのではないかとも言われている」とコメントした。また、心臓手術による死亡率を予測する方法として用いられるEuroSCORE(European System for Cardiac Operative Risk Evaluation)は本来であればスコアが高ければ予後が悪いと判定されるが、「AMCが肥厚している症例ではスコアにかかわらず予後不良である」と汎用される指標から逸脱してしまう点についても触れた。放射線治療における心毒性に対するESCガイドラインでの推奨 先日行われた欧州心臓病学会(ESC)2022学術集会において、初となる腫瘍循環器ガイドラインが発刊された。そこでは放射線治療における心毒性に関してもいくつか推奨事項が触れられており、がん治療患者の急性冠症候群(ASC)に対するPCI施行の可否についてはその1つである。ガイドラインによれば、「STEMIまたは高リスクのNSTE-ACSを呈し、予後6ヵ月以上のがん患者には侵襲的な治療戦略が推奨される(クラスI、レベルB)」とされ、予後6ヵ月未満の方については薬物療法を検討することが記載されているが、「がん治療による血小板減少を伴う患者に対しては、抗血小板薬の使用を慎重にならざるを得ないため、“アスピリンやP2Y12阻害薬の使用は推奨されない”(クラスIII、レベルC)」と薬物療法介入時の注意点を説明した。心臓に直接影響のある放射線量やドキソルビシン投与有無で分類 次に、がんサバイバーの外科治療による予後はどうか。外科的弁置換術(SAVR)において、放射線治療を受けた重度の大動脈弁狭窄症患者では放射線治療歴のない患者と比較して長期死亡率が有意に高いことが明らかになっているため、2020年改訂版『弁膜症治療のガイドライン』(p.69)でも、TAVIを考慮する因子として“胸部への放射線治療の既往 (縦隔内組織の癒着)”と明記されている。さらに、胸部放射線照射後の予後を調査した論文3)によると、胸部放射線照射群におけるTAVIは、対照群と比較して30日死亡率、安全性、有効性が同等であるものの、1年死亡率や慢性心不全の増悪が高いことが示された。ただし、両治療法の転帰について比較した報告4)を踏まえ、TAVI群では完全房室ブロックの発症やペースメーカーの挿入率が多かったことを念頭に置いておく必要がある。 そのほか、放射線治療の平均心臓線量と関連する心毒性を確認する推奨項目としてESCガイドラインに掲載されている「ベースラインCVリスク評価とSCORE2またはSCORE-OPによる10年間の致死的および非致死的CVDリスクの推定が推奨される(クラスI、レベルB)」「心臓を含む領域への放射線治療前に、CVDの既往のある患者にはベースライン心エコー検査を考慮するべきである(クラスIIa、レベルC)」「重症弁膜症を有するがんサバイバーの手術リスクを協議し、その判定を行うために、多職種チームによるアプローチが推奨される(クラスI、レベルC)」「放射線による症候性重度大動脈弁狭窄症で、手術リスクが中程度の患者にTAVI手術を行う(クラスIIa、レベルB)」を紹介。最後に同氏は「MHD(Mean heart dose)による評価が大切であり、心臓に直接影響のある放射線量やドキソルビシン投与有無などで低リスク~超ハイリスクの4つに分類する点などもESCガイドラインに記載されているので参考にして欲しい」と締めくくった。

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1型DMの血糖管理、間歇スキャン式持続血糖測定vs.SMBG/NEJM

 糖化ヘモグロビン(HbA1c)値が高い1型糖尿病患者において、高血糖/低血糖のアラームを設定できる間歇スキャン式持続血糖測定器(isCGM)の使用は、フィンガースティック(指先穿刺)血糖測定による血糖モニタリングと比較して、HbA1c値の有意な低下に結び付くことを、英国・Manchester Academic Health Science CentreのLalantha Leelarathna氏らが同国で実施した多施設共同無作為化非盲検比較試験「FLASH-UK試験」の結果、報告した。持続血糖モニタリングシステム(間歇スキャン式またはリアルタイム)の開発により、フィンガースティック検査なしでの血糖モニタリングが可能となったが、HbA1c値が高い1型糖尿病患者において、高血糖/低血糖のアラームを設定できるisCGMの有益性は不明であった。NEJM誌オンライン版2022年10月5日号掲載の報告。アラーム機能付きisCGM vs.指先穿刺血糖測定、HbA1c値の改善を比較 研究グループは、16歳以上、罹患期間1年以上で、持続皮下インスリン注入療法またはインスリン頻回注射を行ってもHbA1c値が7.5~11.0%の1型糖尿病患者156例を、isCGM群(78例)とフィンガースティック検査による自己血糖モニタリング(対照)群(78例)に1対1の割合で無作為に割り付け追跡評価した。isCGMは、FreeStyle Libre 2(Abbott Diabetes Care製)を用いた。 主要評価項目は、無作為化後24週時のHbA1c値とし、intention-to-treat解析を行った。主要な副次評価項目は、センサーデータ、患者報告アウトカム、安全性などである。isCGM使用により、低血糖が減少し安全にHbA1c値が改善 156例の患者背景は、平均(±SD)年齢44±15歳、平均糖尿病罹患期間21±13年、HbA1c値8.6±0.8%、女性44%であった。 HbA1c値は、isCGM群でベースラインの平均8.7±0.9%から24週時7.9±0.8%に、対照群で8.5±0.8%から8.3±0.9%にそれぞれ低下した(補正後平均群間差:-0.5ポイント、95%信頼区間[CI]:-0.7~-0.3、p<0.001)。 血糖値が目標範囲内にある時間(1日当たり)は、対照群と比較してisCGM群において9.0ポイント(95%CI:4.7~13.3)高く、130分(95%CI:68~192)延長した。また、低血糖(血糖値<70mg/dL)の時間(1日当たり)は、対照群と比較してisCGM群で3.0ポイント(95%CI:1.4~4.5)低く、43分(95%CI:20~65)短かった。 重症低血糖エピソードは対照群2例で報告された。また、isCGM群ではセンサーへの皮膚反応が1例に認められた。 なお、著者は研究の限界として、非盲検試験のため対照群のうちisCGMに移行した後に24週時のHbA1c値を測定した患者が5例いたこと、ほとんどの患者が白人で結果の一般化に限りがあること、アラームの設定と使用に関するデータは提供されていないため観察された有益性がセンサーのみによるものか、使用したisCGMのアラームによるものかは確認できないことなどを挙げている。

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4回目接種後、高齢者の入院予防効果はどれだけ上がるか/BMJ

 中等症~重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチンの有効性は、3回目接種後に経時的に低下したが、4回目接種が推奨されたほとんどのサブグループで追加ブースター接種により改善することが、米国疾病予防管理センター(CDC)のJill M. Ferdinands氏らが実施した検査陰性デザインによる症例対照研究で示された。COVID-19のBNT162b2(ファイザー製)/mRNA-1273(モデルナ製)ワクチンは、有効性が経時的に低下し追加接種で上昇することが臨床研究で示唆されているが、この傾向が年齢、免疫不全状態、ワクチンの種類や接種回数でどのように変化するかは不明であった。今回の結果を受けて著者は、「3回目ワクチン接種の推奨と追加ブースター接種の検討が推奨される」とまとめている。BMJ誌2022年10月3日号掲載の報告。約89万人を対象とした検査陰性デザインによる症例対照研究 研究グループは、2021年1月17日~2022年7月12日の期間に、VISIONネットワークに参加している米国10州の病院261施設、272の救急診療部(ED)または救急診療所(UCC)119施設に入院または受診した、COVID-19様疾患のためSARS-CoV-2検査を受けた18歳以上の成人89万3,461例について解析した。 主要評価項目は、BNT162b2またはmRNA-1273ワクチンの有効性の低下であった。オミクロン変異株流行期、デルタ変異株流行期およびデルタ変異株流行前の期間に分け、暦週と地理的地域を条件とし、年齢、人種、民族、地域のウイルス循環、免疫不全状態、ワクチン接種について調整したロジスティック回帰モデルで推定した。オミクロン株流行期の有効性、3回目接種後<2ヵ月が最も高く4~5ヵ月後には低下 病院に入院したCOVID-19症例4万5,903例とSARS-CoV-2検査陰性のCOVID-19様疾患21万3,103例(対照)を、ED/UCCを受診したCOVID-19症例10万3,287例とSARS-CoV-2検査陰性のCOVID-19様疾患53万1,168例を比較した。 オミクロン株流行期において、病院に入院を要するCOVID-19に対するワクチンの有効性は、3回目接種後<2ヵ月では89%(95%信頼区間[CI]:88~90)であったが、4~5ヵ月後には66%(63~68)に低下した。また、COVID-19によるED/UCC受診に対するワクチンの有効性は、3回目接種後<2ヵ月で83%(82~84)であったが、4~5ヵ月後には46%(44~49)に低下した。 ワクチンの有効性の低下は、若年や免疫不全状態ではない集団などすべてのサブグループで認められたが、免疫不全状態の集団でより顕著であった。 ブースター接種が推奨されるほとんどの集団において、4回目接種後にワクチンの有効性は増加した。65歳以上における入院に対する有効性は、3回目接種後8ヵ月以上で45%であったのが、4回目接種後2ヵ月で76%に増加した。

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塩野義のコロナ治療薬、発症予防検証の第III相試験を12月に開始

 塩野義製薬は、10月11日に行われたR&D Day 2022にて、同社が開発中の新型コロナウイルス(COVID-19)経口治療薬ensitrelvir(S-217622)について、症状の発生抑制効果を検証するため、SARS-CoV-2感染症患者(初発患者)の同居家族を対象とした第III相臨床試験(SCORPIO-PEP試験)を、日本と米国などで2022年12月より開始する予定であることを発表した。また、6~12歳未満の軽症・中等症を対象とした日本での第III相試験や、入院患者を対象とした米国、欧州などでの第III相試験を、ともに2022年11月から実施することなども明らかにした。 説明会資料によると、COVID-19発症予防効果の検証のための第III相試験は、無作為化二重盲検プラセボ対照試験にて、日本と米国、そのほか数ヵ国の2,040例を対象に実施される。SARS-CoV-2に感染した初発患者の同居家族に対して、ensitrelvir投与群とプラセボ群とを比較し、投与開始から10日間後のCOVID-19症状の発症抑制効果を検証する。本試験は、2023年7~9月での症例集積完了を目指している。 なお、ensitrelvirのマウス感染モデルでの予防効果試験では、SARS-CoV-2感染24時間前に用量128mg/kg、64mg/kg、32mg/kgの3パターンで本剤を単回皮下投与して比較した結果、投与量64mg/kg以上(感染時血漿中濃度2.99μg/mL)で致死抑制効果が認められたとし、予防的にensitrelvirを投与することにより、SARS-CoV-2感染マウスの生存率が改善した。 ensitrelvirの小児への臨床試験については、6~12歳未満の軽症・中等症を対象に、錠剤投与による試験を国内で11月に開始するほか、0~6歳未満を対象として、顆粒製剤を使ったグローバル第III相試験を計画している。12~18歳未満については、国内とグローバルで実施中の第II/III相試験結果を基に、日米欧の適応取得を検討している。 また、同社の開発する新型コロナワクチン(S-268019)については、年内に承認申請を行う方針を明らかにした。変異株への対応として、S-268019臨床試験検体における追加免疫時の中和抗体価は、ファイザー製ワクチンによる追加免疫時の中和抗体価と同程度だという。なお、オミクロン株の遺伝子情報を基にした抗原製造プロセスの検討は最終段階にあるとしている。

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