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BMIが低下するとがんのリスクも減少するか

 体重の増加は複数のがんの危険因子であるが、非外科的な減量はがんリスクに影響を及ぼすのだろうか。このテーマについて、米国クリーブランド・クリニック量的代謝研究センターのKenda Alkwatli氏らの研究グループは、BMI値30以上の米国人約14万人の健康記録を用いて、BMIの変化が肥満関連がんおよびその他のがんの診断リスクと関連しているかどうかを評価した。Obesity誌2026年オンライン版3月10日号に掲載。BMI値30以上の約14万人の調査から判明 研究では、2000~22年における米国の統合医療システムの電子健康記録から、BMI値30以上の成人14万3,630例を対象に後ろ向き観察研究を実施した。新規がん症例をマッチングした対照群と比較し、ロジスティック回帰モデルを用いて、3年、5年、10年の各期間におけるBMI変化と、肥満関連がんおよびその他のがんの診断リスクとの関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・14万3,630例のうち、7,703例の症例群と13万5,927例の対照群が特定された。・BMIの1%低下は、3年(オッズ比[OR]:0.990、95%信頼区間[CI]:0.984~0.996、p<0.001)、5年(OR:0.989、95%CI:0.984~0.995、p<0.001)の期間において、肥満関連がんの発症リスクが低いことと関連した。・他のがん種の多くでも、複数の観察期間において発症リスクが低いこととの関連が認められた。 以上の結果から研究グループは、「実生活における体重減少は、肥満関連がんおよびその他のがんのリスク低下と関連している」と結論付けている。

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双極症患者の心理社会的機能回復を阻害している症状は?

 閾値下うつ症状は、双極症患者の機能回復を著しく阻害することが知られている。これまでの多くの研究では、これらの症状が機能に与える影響を評価するために全体的スコアが用いられてきた。スペイン・サン・パウ病院のC. M. Bonnin氏らは、寛解期双極症患者において、どの閾値下うつ症状が最も機能回復を阻害するのかを検証するため、本研究を実施した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2026年2月14日号の報告。 対象は、双極症患者413例。17項目からなるハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)を用いて閾値下うつ症状を評価し、機能評価簡易検査(FAST)を用いて心理社会的機能を測定した。HAM-Dの項目に加え、機能障害に関連するその他の臨床的および人口統計学的変数を同定するために、二変量解析を行った。二変量解析において有意な関連を示した変数を用いて、多変量線形回帰分析を実施した。主な結果は以下のとおり。・FAST合計スコアの線形回帰モデルでは、「精神運動遅滞」(項目8)が心理社会的機能と最も強い関連を示し(β=6.9、p<0.001)、次いで「罪悪感」(項目2)(β=5.75、p<0.001)、「仕事と活動」(項目7)(β=5.38、p<0.001)、「身体不安」(項目11)(β=3.45、p<0.001)が続いた。・その他の有意な臨床変数は、抗精神病薬の使用、高齢、教育歴の少なさ、男性などであった。・このモデルは、FAST合計スコアの分散の39.6%を説明した(R2=0.396、調整R2=0.375、F(399.13)=20.04、p<0.001)。 著者らは「精神運動遅滞、アパシー、罪悪感、身体不安といった特定の閾値下症状は、心理社会的機能に有意な影響を及ぼすことが示唆された。本知見は、患者が臨床的に安定している場合であっても、機能回復の達成には、これらの症状を具体的に標的とすることの重要性を強調している」としている。

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アミバンタマブ治療肺がん患者向けサポート・プログラムを提供開始/J&J

 Johnson & Johnsonは2026年3月18日、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)もしくはEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発NSCLCで、アミバンタマブ・ボルヒアルロニダーゼ アルファ皮下注射(リブロファズ)もしくはアミバンタマブ点滴静注(ライブリバント)で治療を始める患者・家族などを対象としたペイシェント・サポート・プログラム「リブロファズ/ライブリバントwithMe(ウイズミー)」の提供を開始する。定期的な連絡および肺がんや上記治療薬に関する情報提供によって、同剤の適正使用を支援することを主な目的としている。 同プログラムでは、登録された患者に対し、専任看護師が6ヵ月間定期的に電話することで、治療に関連する疑問の解消、セルフケアの習慣化、身体変化への気づき、医療従事者に伝えるべきことの整理などのサポートを無償で行う。また患者からの問い合わせや相談にも電話やメールで随時対応する。 同プログラムは、医療従事者が、リブロファズもしくはライブリバントで治療を始める患者に本プログラムを紹介し、患者がプログラムの内容に納得し、参加登録をすることでサポートを受けられるようになる。 一方で、同プログラムでは医学的判断を伴う情報提供は行わない。医師による診察・治療を代替するものではない、としている。

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薬剤師による尿培養陽性患者のフォローアップが抗菌薬の適正使用を支援

 薬剤師が主導するフォローアッププログラムが尿培養陽性となった患者における抗菌薬の適正使用を改善した。 この後ろ向きコホート研究では、救急外来(ED:emergency department)または緊急治療センター(UC:urgent care)を受診した際に尿培養検査で陽性反応が出た成人女性患者を対象とした。薬剤師がフォローアップと症状評価のために連絡を取り、尿路症状のある患者には抗菌薬療法を開始または変更し、症状のない患者には新たな抗菌薬処方は行わなかった。・対象:EDまたはUCを受診した際に尿培養検査で陽性反応が出た成人女性患者・尿路症状のある患者:抗菌薬療法を開始または変更(標準治療:SOC群)・症状のない患者:新たな抗菌薬処方は行わない(介入群)・主要評価項目:追跡後30日以内に症候性尿路感染症を治療した割合・副次評価項目:薬剤師の業務量評価、30日以内の有害事象およびClostridioides difficile感染症の両群間比較など 主な結果は以下のとおり。・対象患者は合計214例で、内訳はSOC群97例、介入群117例であった。・初回受診時、SOC群の患者の83.5%が尿路症状を報告したのに対し、介入群では53%であった(p<0.001)。・経験的抗菌薬処方は両群で同様であった(SOC群37.1%、介入群25.6%、p=0.392)。・追跡調査30日以内に症候性尿路感染症を治療した割合は、SOC群14.4%、介入群11.1%で統計的な差は認められなかった(p=0.466)。・追跡調査は退院後平均2.5日後に行われ、電話連絡の中央値は1回、連絡と記録に要した時間は中央値で15分であった。 今回の研究結果は、尿培養陽性であっても無症状の患者に対しては、フォローアップ時に抗菌薬を処方しないことが、EDおよびUC患者における不必要な抗菌薬曝露を防ぐための適切な抗菌薬適正使用介入であることを支持している、と筆者らは述べる。

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PCI後早期のLDL-C値55mg/dL未満達成でMACEリスク激減/日本循環器学会

 欧州心臓病学会(ESC)および欧州動脈硬化学会(EAS)のガイドラインでは、アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の二次予防において、非常に高リスクな患者にはLDLコレステロール(LDL-C)55mg/dL未満、きわめて高リスクな場合には40mg/dL未満という目標値を推奨している1)。しかし、日本人患者においてこれほど厳格な管理が実際に予後を改善するかは十分に検証されていなかった。現在、日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」では、二次予防の目標値は、原則100mg/dL未満、ハイリスク者で70mg/dL未満と設定されている2)。 日本人冠動脈疾患(CAD)患者における超低LDL-C目標達成の臨床的意義を検証するため、国内3施設による多施設共同研究が実施された。その結果、PCI後にLDL-C値55mg/dL未満、さらには40mg/dL未満を早期に達成することで、主要心血管イベント(MACE)のリスクが有意に減少することが示された。3月20~22日に開催された第90回日本循環器学会学術集会のLate Breaking Cohort Studies 1にて、国立循環器病研究センターの片岡 有氏が発表した。なお、本結果はAtherosclerosis誌オンライン版2026年3月23日号に掲載された3)。 本試験では、2017年1月~2022年8月の期間にPCIを施行され、3年以上の臨床フォローアップが可能であったCAD患者2,560例を対象とした。PCIから2ヵ月後のLDL-C測定値を「達成値」と定義し、その後の予後との関連を評価した。主要評価項目はMACE(心血管死、非致死性自然発症心筋梗塞、脳卒中、および臨床的に誘発された非標的病変への冠血行再建術)の発生率とした。 主な結果は以下のとおり。・解析対象の2,560例のうち、2ヵ月時点で目標LDL-C値55mg/dL未満を達成していたのは780例(30.4%)、40mg/dL未満を達成していたのは251例(全体の9.8%)であった。・55mg/dL未満の群では、2型糖尿病の合併率や喫煙歴が他の群よりも有意に高かった。主治医がこれらのハイリスク症例に対して、より強力な脂質低下療法を積極的に行った結果、LDL-C値が低下したと考えられる。・LDL-C値55mg/dL未満の達成群では、強力な脂質低下療法が行われており、スタチンが98%、エゼチミブが62%、PCSK9阻害薬が5%で使用されていた。また、達成群の68%がこれら薬剤の併用療法を受けていた。・LDL-C値70mg/dL以上の群(794例、29%)と比較して、55mg/dL未満を達成した群ではMACE発生リスクが有意に減少した(ハザード比[HR]:0.38、95%信頼区間[CI]:0.28~0.51、p<0.001)。・55mg/dL未満達成群の中での比較において、40mg/dL未満に到達した群(251例)は、40~54mg/dL(529例)の群と比較して、MACEリスクがさらに58%減少した(HR:0.42、95%CI:0.19~0.90、p=0.027)。55mg/dL以上の群と比較した場合、40mg/dL未満達成群のHRは0.20(95%CI:0.10~0.41、p=0.001)であった。・サブグループ解析の結果、年齢、性別、糖尿病の有無、慢性冠症候群/急性冠症候群の別にかかわらず、LDL-C値40mg/dL未満の達成による一貫したリスク低減効果が認められた。 本研究の結果について片岡氏は、「日本人においても、PCI後2ヵ月というきわめて早い段階でLDL-C値40mg/dL未満まで強力に低下させる『Strike Early-Strike Strong Lipid-Lowering(早期強力脂質低下)』戦略を実践することが、その後の長期的な心血管予後を劇的に改善する鍵となるだろう」と締めくくった。日本循環器学会(JCS)学術集会まとめページはこちら

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デュピルマブ、水疱性類天疱瘡の適応追加/サノフィ

 サノフィは2026年3月23日、水疱性類天疱瘡に対するデュピルマブ(商品名:デュピクセント)の製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表した。水疱性類天疱瘡は、自己免疫性の表皮下水疱を生じるまれな疾患で、本邦では指定難病とされている。全身に強い痒みや水疱、紅斑、びらん、痛みを伴い、再発を繰り返すため、日常生活に深刻な影響を及ぼす。主に高齢者に発症し、標準治療にはステロイド薬や免疫抑制薬が使用されるが、長期使用による合併症や副作用への影響が指摘されている。 今回の承認は、中等症~重症の成人水疱性類天疱瘡患者106例を対象とした第II/III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験(ADEPT試験)の結果に基づいている。被験者はプラセボ群とデュピルマブ群に1:1で割り付けられ、治療開始時より経口ステロイド薬(OCS)を基礎治療として投与された。治療期間中は、すべての被験者について治験実施計画書で定義したOCS減量レジメンに従い、デュピクセント投与開始後6~16週にかけて疾患活動性が2週間コントロールされていればOCSの漸減を進めた。 主要評価項目である36週時に寛解持続を達成した患者の割合は、デュピルマブ群は18.2%、プラセボ群は4.0%であった(p=0.0250)。寛解持続の達成は、16週までに完全寛解かつOCS漸減を完了し、36週までの投与期間中に再燃が生じることなく、レスキュー療法を必要としないことと定義された。安全性データは、これまでデュピルマブで確立されている安全性プロファイルと同様であった。なお、水疱性類天疱瘡の適応症について、2025年3月にデュピルマブは希少疾病用医薬品に指定されている。<製品概要> ※下線は変更箇所商品名:デュピクセント皮下注300mgペン/同300mgシリンジ、デュピクセント皮下注200mgペン/同200mgシリンジ一般名:デュピルマブ(遺伝子組換え)効能又は効果:<300mgペン、300mgシリンジ>既存治療で効果不十分な下記皮膚疾患・アトピー性皮膚炎注)・結節性痒疹・特発性の慢性蕁麻疹・中等症から重症の水疱性類天疱瘡・気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)注)・慢性閉塞性肺疾患(既存治療で効果不十分な患者に限る)注)・鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)注)<200mgペン、200mgシリンジ>既存治療で効果不十分な下記皮膚疾患・アトピー性皮膚炎注)・特発性の慢性蕁麻疹・気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)注)注)適使用推進ガイドライン対象用法及び用量(抜粋):〈水疱性類天疱瘡〉通常、成人にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。

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重度外傷患者への搬送時輸血、全血vs.成分輸血/NEJM

 生命を脅かす外傷性出血が認められる患者において、病院到着前の2単位の全血輸血は標準治療の成分輸血と比べて、24時間以内の死亡または大量輸血のリスク低下に関する優越性は示されなかったことが、英国・Royal Centre for Defence MedicineのJason E. Smith氏らSWiFT Trial Groupによる大規模臨床試験で示された。安全性プロファイルも両者で類似していた。重度の出血の管理は、近年では全血輸血が支持を得ているが、臨床的有効性および安全性を大規模臨床試験で評価したデータは不足していた。NEJM誌オンライン版2026年3月17日号掲載の報告。無作為化後24時間以内の全死因死亡または大量輸血を評価 研究グループは、イングランドにある10ヵ所の航空救急サービス(医師およびコメディカル臨床チームで構成)で、プラグマティックな第III相多施設共同非盲検無作為化優越性試験を行った。重度の外傷性出血を起こし、参加施設の航空救急サービスによって病院に搬送された患者は、病院到着前に全血輸血(最大2単位)を受ける群または標準治療(赤血球および血漿をそれぞれ最大2単位)を受ける群に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、無作為化後24時間以内の全死因死亡または大量輸血(血液成分または製剤輸血を10単位以上)の複合とした。評価項目イベントは全血輸血群48.7%、標準治療群47.7% 2022年12月~2024年9月に942例が無作為化された。非外傷性出血または外傷性心停止の患者を除外し、主要解析の対象は修正ITT解析集団のうち、データが利用可能であった616例とした(全血輸血群314例、標準治療群302例)。被験者のベースライン特性は両群でバランスが取れ、大半が男性(75.5%)で、大部分が鈍的外傷(71.3%)であり、英国における重度外傷患者集団をおおむね代表する特徴を有していた。年齢中央値は全血輸血群38歳(四分位範囲:25~58)、標準治療群35歳(24~57)。 主要アウトカムのイベントは、全血輸血群48.7%、標準治療群47.7%で報告された(相対リスク:1.02、95%信頼区間:0.80~1.31、p=0.84)。 すべての評価時点(無作為化後6時間、24時間、30日後、90日後)の全死因死亡、また大量輸血およびその他の副次アウトカムの発現も両群で同程度にみられた。 プロトロンビン時間が正常範囲を超えていたのは、全血輸血群40.7%、標準治療群30.5%であった。重篤な有害事象の発現は、標準治療群(37例)が全血輸血群(31例)よりも多かった。血栓性イベントの発現は、両群で同程度であった。

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胃・胃食道接合部腺がん1次治療、CAPOXへのcamrelizumabおよびapatinibの上乗せは?/BMJ

 胃・胃食道接合部腺がん(HER2陰性で切除不能な局所進行または転移あり)の1次治療として、camrelizumab+カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX)投与後のcamrelizumabベースの維持療法は、CAPOX単独と比べて、全生存期間(OS)の延長と関連したことが示された。探索的検討では、維持療法のcamrelizumabへapatinibを追加しても、生存ベネフィットの改善は認められず、Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)および治療中止が高頻度であった。中国・北京大学がん病院・研究所のZhi Peng氏らが第III相無作為化非盲検試験の結果を報告した。BMJ誌2026年3月12日号掲載の報告。camre+apa群vs.CAPOX群のOSを評価 研究グループは、胃・胃食道接合部腺がんの1次治療として、(1)camrelizumab+CAPOX投与後にcamrelizumab+apatinibによる維持療法を実施する群(camre+apa群)、(2)CAPOX単独で治療を実施する群(CAPOX群)、(3)camrelizumab+CAPOX投与後にcamrelizumabによる維持療法を実施する群(camre群)を比較した。 対象は、18歳以上で未治療の切除不能な局所進行または転移を有するHER2陰性の胃・胃食道接合部腺がん患者であった。 被験者は、2対2対1の割合で前述の3つの治療群に無作為に割り付けられた。ECOG PS、腹膜転移、PD-L1発現状況(CPS)で層別化した。なお、camre群は試験途中のプロトコール改訂により追加されたものであった。 主要評価項目は、PD-L1陽性(CPS>1)集団および試験薬を少なくとも1回投与された全集団におけるcamre+apa群とCAPOX群を比較したOSで、階層的に検証された。 camre群vs.CAPOX群、camre+apa群vs.camre群の比較検討も探索的に行った。安全性は、試験薬を少なくとも1回投与された全集団で評価した。camrelizumab単独維持療法でもOS延長を示唆 2019年3月13日~2021年8月16日に、中国75病院で885例が無作為化された。このうち878例が試験薬を少なくとも1回投与された(camre+apa群352例、CAPOX単独群349例、camre+CAPOX後camre群177例)。 データカットオフ時点(2023年6月7日)において、PD-L1陽性集団では454/592例(76.7%)、全集団では709/878例(80.8%)の死亡が報告された。 camre+apa群がCAPOX群よりもOSを延長したことが、PD-L1陽性集団(中央値15.0ヵ月vs.12.5ヵ月、ハザード比[HR]:0.80[95%信頼区間[CI]:0.65~0.98]、片側p=0.02)、全集団(中央値13.5ヵ月vs.12.1ヵ月、HR:0.80[95%CI:0.68~0.94]、片側p=0.004)で認められた。 また、camre群でもCAPOX群よりもOSを延長する傾向にあったことが、PD-L1陽性集団(中央値15.3ヵ月vs.12.5ヵ月、HR:0.76[95%CI:0.58~0.97]、名目上の片側p=0.01)、全集団(中央値14.2ヵ月vs.12.1ヵ月、HR:0.80[95%CI:0.65~0.98]、名目上の片側p=0.02)で認められた。 camre+apa群の生存ベネフィットは、camre群との比較においては認められなかった。 Grade3以上のTRAEの発現頻度は、camre+apa群239/352例(67.9%)、CAPOX群158/349例(45.3%)、camre群83/177例(46.9%)であった。治療中止に至ったTRAEの発現頻度は、それぞれ81/352例(23.0%)、21/349例(6.0%)、18/177例(10.2%)であった。

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098)受診間隔のいい塩梅?【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第98回 受診間隔のいい塩梅?ゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆日頃、外来診療を行っていると、「もっと早く来てくれればいいのにな~!」と思うことや、「ちょっとマメすぎるかな…(もう少し間隔を空けても大丈夫)」と思うことがあります。割合でいうと、圧倒的に前者のほうが多く、間隔が空きすぎるために治らないパターンや、コントロールが難しいパターンをよく見かけます。内科など、内服薬が主体となる診療科と違い、外用薬が主となる皮膚科では、薬の減り具合も塗り方次第なところがあり、「次の受診まで足りなくなりそう」な状況になったとき、早めに取りに来てくれる患者さんはいいのですが、「チビチビ塗って、なんとかもたせました」という患者さんは、だいたいにして悪化しているものです。「遅くなるよりは早めに来てくれたほうがありがたい」というのが診る側としての本音ですが、あまりに頻繁に来られすぎて困ってしまうことも、まれにあり…。とくに心配性な患者さんに多いのですが、「心配なので早めに来たい」「大丈夫かもしれないけれど念のため来週も来たい」「早く治したいので毎週来たい」という方もたまにおられます。こうした熱心な(?)患者さんは、時々しかお目にかからないのですが、頻繁に通ってもらっているのになかなか治らなかったりすると、何とも気まずい思いになることがあります。イボの治療はまた別ですが、傷の治療など、自然治癒を助けながら経過観察をするのが基本となる類の疾患では、まめに来たからといって治りが早くなるかというと、そういうわけでもなく…。処置の方向性がある程度決まった段階で、適切なペースになるようこちらから指示しています。とは言え、傷の治療でも、かなり悪化してからお久しぶりで受診されてしまうよりは、熱心に来ていただいたほうがありがたいのは確かです(お久しぶりの悪化ケース、下腿の潰瘍でよくあるパターン…)。いい塩梅というのも、また難しい?それでは、また次回!

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ヘビ咬傷の応急処置、患者に何を説明する?【中毒診療の初期対応】第6回

<今回の症例>年齢・性別13歳・男性患者情報夏休み中に、埼玉県の山間部にある自宅近くの空き地で友人とキャッチボールをしていた。草むらに転がったボールを取ろうとして手を伸ばしたところ、右中指に激しい痛みを感じ、ヘビが逃げ去るのを目撃した。右中指に8mm程度の間隔をあけて、2個の針で刺したような牙痕を認めた(図1)。急いで自宅に戻って30分程様子を見ていたが、次第に腫脹が生じたため、救急外来に電話をして現場での応急処置の指導を受け、受診の相談をした。<問題1>画像を拡大する<解答はこちら>3.(ニホンマムシ)<問題2><解答はこちら>4.患肢の安静上條 吉人編. 臨床中毒学 第2版. 医学書院. 2023.

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第308回 地域の医療機関の共倒れを防ぐために、日本病院会会長、元日本医師会長の病院も取り組む地域医療連携推進法人

コロナ禍を経て2024年度から連携法人の認定数急増こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。2026年度診療報酬改定の全体像が明らかになり、また新たな地域医療構想策定ガイドラインもまもなく発出されるということで、地域における医療機関の役割分担、棲み分けが活発化していきそうです。とくに今改定では「第303回 病院と診療所で『メリハリ』に違いが出た2026年度診療報酬改定、病院は急性期病院一般入院基本料新設、地域包括医療病棟入院料大幅見直しなどで地域医療構想後押しへ」で書いた、「急性期病院一般入院基本料」の新設と「地域包括医療病棟入院料」の再編、「救急患者連携搬送料」の大幅見直し(搬送の受け入れ側も新たに評価)などによって、地域における医療機関連携の様相も大きく変わっていくでしょう。診療報酬による経済的インセンティブの有無に関係なく、自発的に取り組む医療連携も着実に広がっています。そうした動きの1つが「地域医療連携推進法人」(以下、連携推進法人)の設立です。連携推進法人については、本連載でも、「第214回 岸田首相、初夏の山形・酒田へ。2024年度から制度テコ入れの地域医療連携推進法人に再び脚光」、「第168回 3年連続3回目、地域医療連携推進法人言及の背景」などで度々取り上げてきましたが、コロナ禍を経て2024年くらいから認定数が急増しています。これまで59法人が認定、最多は大阪府で9法人、次いで北海道と静岡県が4法人連携推進法人とは、地域での医療機能の分担や連携を進める目的で、母体の異なる複数の医療機関や介護事業者などが参加して共同でさまざまな連携業務を行う事業体です。「競争よりも協調」を重視し、「地域医療構想達成のための一つの選択肢」として2015年の医療法改正で制度化が決まり、2017年4月から認定がスタートしました。制度創設から約9年が経過し、2026年1月末現在、全国でこれまでに59法人が連携推進法人として認定されています。注目されるのは昨年の2024年度から認定数が急増している点です。2023年度はわずか3法人の認定でしたが、2024年度は13法人、2025年度は8法人が認定されました。都道府県別に見ると、一番多いのは大阪府で9法人、次いで北海道と静岡県が4法人、秋田県、滋賀県、高知県が3法人となっています。人口減少、医療人材不足、コロナ禍後の患者数減少に加え、物価高、円安、人件費高騰などが医療機関を直撃この連携推進法人について、日経ヘルスケアは「地域医療連携推進法人の現在地」と題する記事を2025年11月号と12月号に前後編に分けて掲載、急増の理由を分析するとともに最近設立された連携推進法人のトレンドについてレポートしており、参考になります。同記事は、連携推進法人が急増している理由・背景として、「制度が創設された10年前の医療法改正時よりも、医療機関を取り巻く経営環境が厳しさを増したことが挙げられる。人口減少、医療人材不足、新型コロナウイルス感染症禍後の患者数減少に加え、物価高、円安、人件費高騰などが医療機関を直撃している」と分析、「そんな中、地域の医療機関の多くが、単独ではなく、地域の複数の医療機関、介護施設、介護事業所などとともに、機能の分担、集約化、連携強化を図り、この難局を乗り切ろうと考えるようになった。そのためのツールとして、連携推進法人制度に今まで以上に注目が集まっている」と書いています。「経営コストの削減、医療人材の交流・有効活用に重点を置き取り組んでいく」と日病会長同記事には、地域で高度急性期機能を担う大病院が主導して地域内で患者をシームレスに引き継ぐ仕組みの構築を図る「垂直連携型」のケース、医療機能が同等、あるいは似通った医療機関同士による「水平連携型」のケース、大学病院が取り組むケースなどが紹介されていますが、とくに興味深かったのは、日本病院会会長を務める相澤 孝夫氏が理事長を務める社会医療法人財団慈泉会・相澤病院(長野県松本市、456床)が中心となって、地域の民間病院、診療所、介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど6法人を参加法人として2025年10月に設立された「信州松本ヘルスケアネットワーク」です。同記事で相澤氏は「制度ができた当初も設立を検討したが、今ほど医療機関経営の状況も悪くはなく、地域の医療機関経営者の関心を呼び起こすことができず断念した。しかし新型コロナウイルスの感染拡大を経て、経営状況も厳しくなってきたため、周辺の医療機関の要望も聞きながら設立を決断した。まずは経営コストの削減、医療人材の交流・有効活用に重点を置き取り組んでいく」と語っています。“強い”急性期病院が1つだけが生き残っても、慢性期・回復期に入った患者を受け入れる後方病院や介護事業所が地域になければ経営は行き詰まります。相澤氏の言葉からは、地方の民間医療機関が共倒れせず、生き残っていくための最終手段として連携推進法人に早くから着目していたことがわかります。元日本医師会長の病院も連携推進法人の設立準備日本病院会会長自らが連携推進法人設立に動いたということで、同制度に改めて大きな注目が集まることとなったわけですが、今年になって元日本医師会長の横倉 義武氏が理事長を務める、社会医療法人弘恵会・ヨコクラ病院(福岡県みやま市、199床)も、地域の医療法人、診療所、社会福祉法人などとともに連携推進法人の設立準備をしている、というニュースも入ってきています。2015年に連携推進法人の制度化が決まった当時は、一部の県では連携推進法人の設立に県医師会が猛反対し、設立計画が潰されることもありました。制度誕生の元々の発端が、安倍 晋三政権時代の2014年6月に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2014」に記された「非営利ホールディングカンパニー型法人制度」だったため、大規模法人が中小を吸収合併していくイメージが先行し、中小病院や診療所の経営者などに警戒感が芽生えたことなどがその背景にはありました。しかし、時代は大きく変わりました。なにせ日本病院会会長や、元日本医師会会長までもが取り組むようになったのですから。ところで、連携推進法人の取り組みには、王道とも言える垂直連携型以外にも、ユニークな事例が数多くあります。次号ではそうしたケースについて紹介します。(この項続く)

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高血圧の修正可能なリスク因子、日本人で最も影響が大きいのは?

 高血圧の1次予防において、修正可能なリスク因子の特定と優先順位付けが重要であるが、日本人における高血圧症の発症に関する修正可能なリスク因子の人口寄与割合(PAF)に関するデータが不足している。そこで、大規模データベースを用いた検討が実施され、日本人集団における高血圧症の発症で、人口寄与が最も大きい修正可能なリスク因子は、肥満であることが示された。本研究結果は、Hypertension Research誌オンライン版2026年3月4日号で、責任著者の金子 英弘氏(東京大学循環器内科)らによって報告された。 本研究は、DeSCデータベースを用いた後ろ向きコホート研究である。解析対象は、ベースライン時に高血圧症の既往がない106万9,948人(年齢中央値56歳、男性43.7%)とした。修正可能なリスク因子(肥満、睡眠障害、現喫煙、脂質異常症、習慣的飲酒、身体活動不足、糖尿病)と高血圧症の発症との関連について、多変量Cox比例ハザードモデルを用いて評価した。また、それぞれの因子のPAFを算出した。 主な結果は以下のとおり。・対象の年齢中央値は56歳、男性の割合は43.7%であった。・追跡期間中央値は3.64年で、11万6,690件の高血圧症の発症が記録された(全体の発症率は1万人年当たり290.8)。・多変量解析の結果、評価したすべての修正可能リスク因子は高血圧症の発症と有意に関連していた。各因子に関するハザード比、95%信頼区間は以下のとおり。 肥満:1.35、1.33~1.37 現喫煙:1.23、1.21~1.25 糖尿病:1.22、1.19~1.25 睡眠障害:1.15、1.13~1.16 習慣的飲酒:1.10、1.08~1.12 脂質異常症:1.05、1.04~1.06 身体活動不足:1.05、1.04~1.06・対象集団全体におけるPAFが最も高かったのは肥満であった。各修正可能なリスク因子のPAFは以下のとおり。 肥満:6.36% 睡眠障害:4.11% 現喫煙:3.39% 脂質異常症:2.74% 習慣的飲酒:2.10% 身体活動不足:1.93% 糖尿病:1.55%・肥満のPAFは年齢層が下がるほど高く、40歳未満で15.10%、40~64歳で7.93%、65歳以上で3.70%であった。・肥満のPAFは女性では5.02%であったのに対し、男性では7.93%と高値を示した。・評価したすべての修正可能リスク因子を総合したPAFは、40歳未満で31.39%、40~64歳で24.60%、65歳以上では12.22%であった。・性別でみると、すべての修正可能なリスク因子を総合したPAFは、女性が14.45%であったのに対し、男性では26.37%と高かった。 本研究結果について、著者らは「日本人集団における高血圧症の発症で、人口寄与が最も大きい修正可能なリスク因子は、肥満であることが示された。また、修正可能なリスク因子の影響は、高齢者よりも若年・中年者、女性よりも男性において大きかった」と述べた。また「高血圧の生涯負担を軽減するためには、包括的な生活習慣への介入が重要であり、とくに若年・中年者、男性を主な対象とし、肥満対策に重点を置くべきである」としている。

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日本における認知症介護者、BPSDによる負担増加とQOL低下が明らかに

 アルツハイマー病患者における認知症の行動・心理症状(BPSD)は、介護者の負担、ひいてはケアの質に深刻な影響を及ぼす可能性がある。東京慈恵会医科大学の品川 俊一郎氏らは、日本のアルツハイマー病患者の介護者において、BPSDおよびBPSDのサブタイプと介護者の負担およびQOLとの関連を明らかにするため、本研究を実施した。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2026年1月28日号の報告。 本調査では、マクロミルに登録されているアルツハイマー病患者の同居介護者を対象に、ウェブベースのアンケートを実施した。BPSDの有病率は、Neuropsychiatric Inventory-Questionnaire(NPI-Q)の日本語版を用いて測定した。介護者の負担、健康関連QOL、ソーシャルケア関連QOLを評価するため、それぞれZarit介護者負担尺度日本語版(J-ZBI)、EQ-5D-5L、介護者向け成人ソーシャルケア成果ツールキット(ASCOT-Carer)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・回答者705人中、BPSDを有する患者を介護していたのは639人(90.6%)、BPSDのない患者を介護していたのは66人(9.4%)であった。・介護者の平均年齢は54.6歳であり、男性の割合が56.9%、両親または義理の両親を介護していた人の割合は84.0%であった。・BPSDを有する患者を介護していた人は、BPSDのない患者を介護していた人と比較し、J-ZBIスコアが高かった(平均差[MD]:6.7、95%信頼区間[CI]:4.5〜9.0、p<0.001)。一方、EQ-5D-5Lスコア(MD:-0.076、95%CI:-0.134〜-0.018、p=0.010)およびASCOT-Carerスコア(MD:-0.101、95%CI:-0.168〜-0.033、p=0.003)は低かった。 著者らは「日本のアルツハイマー病患者の介護者において、介護負担増加とBPSDの間に有意な関連が示された。これは、日本の介護者の医療および社会福祉関連QOLの低下と関連している可能性を示唆している」としている。

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COPDの2年以内の呼吸器関連入院リスクを予測するモデルを開発/BMJ

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理では、重症増悪や入院のリスクが最も高い患者を特定して医療資源を集中的に投入するとともに、リスクの層別化に基づく管理の必要性が指摘されている。また、国際的なガイドラインは、プライマリケア医が使用できる正確かつ実用的な予後スコアの必要性を強く主張している。英国・バーミンガム大学のRachel E. Jordan氏らは、COPD患者における、2年以内の呼吸器関連の入院のリスクを予測するための予後スコア(BLISSスコア)を開発し、その有効性を検証した。研究の成果は、BMJ誌2026年3月5日号に掲載された。外的妥当性を2つのコホートで検証 予測モデル(BLISSスコア)の開発と内的妥当性の検証には、プライマリケアにおける新規および既存のCOPD患者から成るBirmingham Lung Improvement Studies(BLISS)コホート(最終的なモデル構築の対象は1,894例、このうち253例[13.4%]が入院)のデータを用いた。 また、外的妥当性の検証には次の2つのコホートのデータを使用した。(1)Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints(ECLIPSE)の国際的コホート(中等症~最重症COPD患者1,749例、このうち419例[24.0%]が入院)、(2)Hospital Episode Statisticsと関連付けた英国のプライマリケアのClinical Practice Research Datalink(CPRD)Aurumデータベースに登録されたコホート(COPD患者2万7,340例、このうち3,922例[14.3%]が入院)。 主要アウトカムは、コホート登録から2年以内の急性の呼吸器関連疾患による1回以上の入院、および入院を要するCOPDの重度増悪とした。23の予測因子候補(人口統計学的因子4項目、COPD特異的リスク因子7項目、その他のリスク因子12項目)から適切な因子を選出して予測モデルを開発した。6つの因子から成る予測スコアを確立 2年以内の呼吸器関連入院のリスクを推定するためのBLISSスコアを構成する項目として、23の候補の中から6つの予測因子(年齢、COPDアセスメントテスト[CAT]スコア、過去12ヵ月間の呼吸器関連入院の有無、BMI、糖尿病、対標準1秒量[%FEV1])を採用した。 BLISSスコアは、内的妥当性(過剰適合[overfitting]による増分[optimism]を補正済みのC統計量0.73、95%信頼区間[CI]:0.70~0.77)および外的妥当性(ECLIPSE[C=0.73、95%CI:0.71~0.76]、CPRD[C=0.71、95%CI:0.70~0.72])において同程度の識別性能(discrimination performance)を示した。 また、このスコアの較正性能(calibration performance)は、BLISS(較正勾配[calibration slope]=0.87、95%CI:0.73~1.02)、CPRD(0.89、95%CI:0.85~0.93)、ECLIPSE(0.92、95%CI:0.79~1.05)の各コホートのいずれにおいても良好であった。他のスコアに比べ性能が優れる CPRDコホートにおける層別解析では、異なる集団のサブグループにおいても、BLISSスコアの頑健性が示された。さらに、net benefit分析(臨床的効用性)では、ECLIPSEコホートにおけるBLISSスコアは、Bertensスコア(重度増悪の予測)(C=0.68[95%CI:0.65~0.71]、較正勾配:0.68[95%CI:0.56~0.81])に対する優越性が示された。 著者は、「BLISSスコアは、異なる医療環境や地理的地域に属し、COPDの重症度も異なる患者を含むコホートにおいて、2年以内の呼吸器関連の入院リスクを個別に推定するうえで良好な性能を示した」「採用した6つの変数のうち、4つはプライマリケアの診療記録から容易に入手可能であり、残りの2つは部分的にしか入手できないものの収集は簡単である」「これは、入院リスクを予測するために最も精密な手法で開発された予後スコアであり、プライマリケアの現場におけるCOPD患者に広く適用可能である」としている。

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活動性SLEがオビヌツズマブ上乗せにより改善/NEJM

 オビヌツズマブは、糖鎖改変されたII型抗CD20モノクローナル抗体で、強力なB細胞枯渇作用を有し、諸外国では活動性ループス腎炎の成人患者の治療薬として承認されている。米国・NorthwellのRichard A. Furie氏らは「ALLEGORY試験」において、活動性全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬として、プラセボと比較して同薬は、52週の時点で疾患活動性の指標などから成るSLEレスポンダー指数(SRI-4)の有意な改善をもたらし、重篤な有害事象の頻度に大きな差はないことを示した。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2026年3月6日号で報告された。14ヵ国の無作為化プラセボ対照比較第III相試験 ALLEGORY試験は、14ヵ国の施設で実施した二重盲検無作為化プラセボ対照比較第III相試験(F. Hoffmann-La Rocheの助成を受けた)。2021年7月~2024年9月に、年齢18~75歳、増殖性または膜性ループス腎炎を伴わない活動性SLEで、標準治療を受けている患者303例を登録した。 被験者を、オビヌツズマブ(1,000mg、1日目、2、24、26週目)の静脈内投与群(151例、平均[SD]年齢41.1[±12.3]歳、女性139例[92.1%])またはプラセボ群(152例、41.4[±12.6]歳、135例[88.8%])に無作為に割り付けた。 主要エンドポイントは、52週目の時点におけるSRI-4奏効の達成とした。SRI-4奏効は、次の条件をすべて満たす場合と定義した。(1)SLE疾患活動性指数2000(SLEDAI-2K)のスコアが、ベースラインから少なくとも4点低下すること、(2)British Isles Lupus Assessment Group(BILAG)2004指数および医師による総合評価(Physician's Global Assessment:PGA)で疾患の悪化がないこと、(3)中間事象(主たる併用薬違反、レスキュー薬の投与、死亡・有効性の欠如・有害事象による試験参加の早期中止)がないこと。5つの主な副次エンドポイントも有意に優れる 52週の時点でのSRI-4奏効の達成率は、プラセボ群が53.5%であったのに対し、オビヌツズマブ群は76.7%と有意に優れた(補正後群間差:23.1%ポイント、95%信頼区間[CI]:12.5~33.6、p<0.001)。 死亡を除く中間事象が奏効に影響を及ぼさない状況での補完的な解析では、SRI-4奏効達成率は、プラセボ群の68.5%に対しオビヌツズマブ群は85.4%であり、有意に良好であった(補正後群間差:16.8%ポイント、95%CI:7.1~26.4、p<0.001)。 また、オビヌツズマブ群では、5つの主な副次エンドポイント(52週時のBILAGに基づく複合ループス評価[BICLA]の奏効[p<0.001]、グルココルチコイド用量の≦7.5mg/日への40~52週目までの持続的な減量[p<0.001]、40週時のSRI-4奏効の52週目までの持続[p<0.001]、52週時のSRI-6[SLEDAI-2Kスコアのベースラインから少なくとも6点の低下を含む]奏効達成率[p<0.001]、BILAGの定義に基づく初回再燃までの期間[p=0.002])のすべてが、プラセボ群に比べ有意に優れた。infusion-related reactionが多く発現 有害事象は、オビヌツズマブ群の88.7%、プラセボ群の81.5%で報告され、重篤な有害事象はそれぞれ24例(15.9%)および18例(11.9%)で発現した。オビヌツズマブ群で頻度の高かった重篤な有害事象は、肺炎(2.0%)、上気道感染症、尿路感染症、infusion-related reaction(各1.3%)であった。infusion-related reactionはオビヌツズマブ群で多くみられた(11.9%vs.3.3%)。 二重盲検の期間中に、オビヌツズマブ群で1例(軟部組織感染症と肺炎)、プラセボ群で3例が死亡した。薬剤関連好中球減少が、オビヌツズマブ群で7例に8件(Grade1:3件、Grade2:2件、Grade3:3件)、プラセボ群で3例に認めたが、いずれも平均35日以内に解消した。 著者は、「活動性SLEの成人患者の治療において、標準治療とオビヌツズマブの併用は、主要および5つの主な副次エンドポイントのすべてで、プラセボに比べ有意な改善効果をもたらした」「DORIS奏効(寛解の指標)およびLLDASスコア(低疾患活動性の指標)も、オビヌツズマブ群で改善の傾向がみられ、これはガイドラインが低用量グルココルチコイドによる寛解を目指す『目標達成に向けた治療(treat-to-target)』を強調していることを踏まえると重要な知見と言えよう」としている。

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モスネツズマブとポラツズマブ ベドチン併用療法、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の適応追加/中外

 中外製薬は2026年3月23日、抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体モスネツズマブ(遺伝子組換え)(商品名:ルンスミオ)および微小管阻害薬結合抗CD79bモノクローナル抗体ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)(商品名:ポライビー)の併用療法について、「再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫」に対する適応追加の承認を取得したことを発表した。 本承認は、自家造血幹細胞移植の適応とならない再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対するモスネツズマブとポラツズマブ ベドチンの併用療法の有効性・安全性を、リツキシマブ、ゲムシタビンおよびオキサリプラチンの併用(R-GemOx)療法(国内未承認)と比較する多施設共同無作為化国際共同第III相試験(SUNMO試験)の成績に基づいている。本試験の中間解析における奏効割合は、R-GemOx群44.1%に対して69.7%、主要解析時における無増悪生存期間は、R-GemOx群3.8ヵ月に対して11.5ヵ月であった。<電子化された添付文書情報の抜粋> ※下線は変更箇所・販売名:ルンスミオ皮下注5mg、ルンスミオ皮下注45mg ・一般名:モスネツズマブ(遺伝子組換え) ・効能又は効果:○以下の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 高悪性度B細胞リンパ腫○再発又は難治性の濾胞性リンパ腫・用法及び用量:〈再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫)、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade3B)〉ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはモスネツズマブ(遺伝子組換え)として、21日間を1サイクルとし、1サイクル目は1日目に5mg、8日目及び15日目に45mg、2サイクル目以降は1日目に45mgを8サイクルまで皮下投与する。・販売名:ポライビー点滴静注用30mg、ポライビー点滴静注用140mg・一般名:ポラツズマブ べドチン(遺伝子組換え) ・効能又は効果:○以下の大細胞型B細胞リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 高悪性度B細胞リンパ腫○再発又は難治性の濾胞性リンパ腫・効能又は効果に関連する注意: 〈再発又は難治性の濾胞性リンパ腫〉十分な経験を有する病理医により、Grade 3Bと診断された患者に投与すること。・用法及び用量: 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人には、ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)として、1回1.8mg/kg(体重)を3週間間隔で6回点滴静注する。初回投与時は90分かけて投与し、忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。

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サシツズマブ ゴビテカン、HR+HER2-乳がんの適応追加/ギリアド

 ギリアド・サイエンシズは2026年3月23日、TROP-2を標的とする抗体薬物複合体(ADC)サシツズマブ ゴビテカン(商品名:トロデルビ)について、「化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳」に対する適応追加承認を取得したことを発表した。 本承認は、CDK4/6阻害薬、内分泌療法およびタキサン系抗悪性腫瘍薬による治療歴を有し、化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(HR+/HER2-)の手術不能な局所進行または転移・再発乳がんを対象に海外で実施された第III相TROPiCS-02試験および、国内第I/II相ASCENT-J02試験の第II相パートであるHR+/HER2の手術不能または再発乳がんコホートの結果に基づく。 TROPiCS-02試験では、主要評価項目であるITT集団における無増悪生存期間、および副次評価項目のITT集団における全生存期間について、サシツズマブ ゴビテカンは医師選択治療に対して統計学的に有意な延長を示した。また、ASCENT-J02試験における奏効率は、TROPiCS-02試験における奏効率と同程度であった。<電子化された添付文書情報の抜粋> ※下線は変更箇所商品名:トロデルビ点滴静注用200mg一般名:サシツズマブ ゴビテカン効能又は効果:化学療法歴のあるホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳用法及び用量:通常、成人には、サシツズマブ ゴビテカン(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を、21日間を1サイクルとし、各サイクルの1日目及び8日目に点滴静注する。投与時間は3時間とし、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降は1~2時間に短縮できる。なお、患者の状態により適宜減量する。※その他、「効能又は効果に関連する注意」および「副作用」について、今回の適応追加に伴う更新が行われている。

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去勢抵抗性前立腺がんへのタラゾパリブ、一変承認を取得/ファイザー

 ファイザーは2026年3月23日、PARP阻害薬タラゾパリブ(商品名:ターゼナ)について、「遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺」に対する製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表した。 タラゾパリブは本邦において、前立腺がんに対し「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺」を効能又は効果として、2024年1月に承認され、同年4月に発売している。今回の一部変更承認は、相同組換え修復遺伝子変異を問わない遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とした、国際共同第III相TALAPRO-2試験における全生存期間の最終解析結果などに基づく。<製品概要>商品名:ターゼナカプセル0.1mg、同0.25mg、同1mg一般名:タラゾパリブトシル酸塩効能又は効果:<ターゼナカプセル0.1mg>遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺<ターゼナカプセル0.25mg>遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳<ターゼナカプセル1mg>がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳用法及び用量:1.遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺エンザルタミドとの併用において、通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。2.がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回1mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。製造販売承認取得日:2024年1月18日発売年月日:2024年4月23日効能又は効果、用法及び用量追加の承認年月日:2026年3月23日製造販売元:ファイザー株式会社

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眼圧22mmHgという値は依然として眼科医の緑内障治療意思決定に影響

 高眼圧を意味する22mmHg以上という数値が、緑内障を診る眼科臨床医にいまだ強い影響を及ぼしている可能性が報告された。米ユタ大学のAshley Polski氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Ophthalmology」に1月8日掲載された。 かつて長い間、緑内障は高眼圧によって視神経が障害される病気と考えられ、疫学研究での平均値より2標準偏差高い21mmHgが眼圧の基準範囲上限とされてきた。しかし現在では、緑内障の病態には眼圧以外の因子も関与し、眼圧が21mmHg以下でも視神経の障害が発生・進行し得ることが広く認識されている。そのため視神経乳頭陥凹拡大等が認められる場合は、ベースラインの眼圧にかかわらず眼圧下降治療を開始・強化する必要がある。とはいえ、高眼圧が病態の首座として長らく位置付けられていたことから、現在でもなお多くの眼科医が眼圧を指標とした緑内障治療を行っている可能性も考えられる。 以上を背景としてPolski氏らは、米国の眼科診療レジストリ(Sight Outcomes Research Collaborative;SOURCE)のデータを用いて、眼科医の治療意思決定における眼圧値の影響を検討した。SOURCEは米国内の大学付属眼科医療機関が構築しているレジストリであり、本研究では2009年10月~2022年1月における7施設の患者のうち、眼圧12~25mmHgの緑内障患者9万4,232人(平均年齢69.5±10.8歳、女性58.1%、18万4,504眼)を解析対象とした。 合計186万6,801回の受診が記録されており、そのうち24万8,349回が治療の開始や強化の契機となっていた(1週間以内の眼圧降下薬の新規処方または追加が93.6%、4週間以内のレーザー治療が3.7%、8週間以内の緑内障手術が2.7%)。定性的な検討から、眼圧が高値であるほど治療が開始・強化される割合が高くなるという関係が浮かび上がり、特に22mmHg以上となった場合にその割合が顕著に上昇する傾向が見られた。 次に、混合効果ロジスティック回帰モデルを用いた解析を実施。その結果、眼圧が22mmHgとなった場合、それより低値の場合に比べ治療が開始・強化されることのオッズ比(OR)が1.1110(95%信頼区間1.0809~1.1420)であり、治療開始のみでの検討ではOR1.2314(同1.1792~1.2859)であることが示された。 著者らは、「われわれが研究対象とした臨床医は、眼圧が高値であるほどリスクが高いと捉え治療を強化しているようだ。その一方、かつて重要視されていた眼圧の基準値が、現在もなお臨床での意思決定に影響を及ぼしている可能性が示唆された」と述べている。 なお、数人の著者がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。

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