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更年期障害治療剤メノエイドコンビパッチ 製造販売承認取得

あすか製薬株式会社は10月20日、更年期障害治療剤「メノエイドコンビパッチ」の製造販売承認を同16日付で取得したと発表した。メノエイドコンビパッチは、更年期障害治療におけるホルモン補充療法のために開発された「更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)」の効能を有する国内初の医療用配合貼付剤であり、一枚の貼付剤中に有効成分である卵胞ホルモン(エストラジオール)と黄体ホルモン(酢酸ノルエチステロン)を含有している。同剤はすでに米国、カナダ、スイスなど主要国で発売されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.aska-pharma.co.jp/news/pdf/news20081020.pdf

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前期破水妊婦に対する抗生物質投与は子どもへの影響はない:ORACLE Children I試験

前期破水妊婦に対する抗生物質の投与は、その子どもの7歳時の健康にはほとんど影響を及ぼさないことが、イギリスLeicester大学生殖科学のS Kenyon氏らが実施したORACLE Children I試験で明らかとなった。ORACLE試験は妊婦への抗生物質投与が早産児に及ぼす影響を検討するもの。早産児は脳性麻痺など重大な障害のリスクが高く、妊娠期間が短くなるほどリスクは増大する。障害のない早産児でも、後年、多くが行動障害や学習困難をきたすという。Lancet誌2008年10月11日号(オンライン版2008年9月17日号)掲載の報告。ORACLE I試験を終了した妊婦の子どもを7年間フォローアップORACLE I試験は、臨床的に顕性感染の徴候がない前期破水妊婦において、エリスロマイシン、アモキシシリン-クラブラン酸カリウム複合薬(co-amoxiclav)、両薬剤の併用、プラセボの4群の有用性の比較を目的に実施された。今回は、ORACLE Children I試験として、ORACLE I試験を終了した4,148例の女性の子どもが7歳となった時点における健康状態について評価した。フォローアップ対象の選択には、子どもの健康状態に関する両親への質問票を用いた。mark III Multi-Attribute Health Status分類に基づいて、機能障害を重篤、中等度、軽度に分けた。学習能力は、イギリス在住の子どもを対象とした全国的なカリキュラムテストの結果で評価した。機能障害、行動障害、学習困難に有意な差はない選択基準を満たした小児は3,298人(75%)であった。エリスロマイシンを含む群の妊婦の子どもにおける機能障害の頻度(38.3%、594/1,551例)は、エリスロマイシン非投与群の頻度(40.4%、655/1,620例)と有意な差は見られなかった(オッズ比:0.91、95%信頼区間:0.79~1.05)。co-amoxiclavを含む群の小児における機能障害の頻度(40.6%、645/1,587例)は、co-amoxiclav非投与群の頻度(38.1%、604/1,584例)と有意差を認めなかった(オッズ比:1.11、95%信頼区間:0.96~1.28)。特定の薬剤投与状況が行動障害のレベルに有意な影響を及ぼすことはなかった。また、読み書き、算数について一定のレベルを達成した小児の割合にも有意な差は見られなかった。研究グループは、「前期破水妊婦に対する抗生物質の投与は、その子どもの7歳時の健康にはほとんど影響を及ぼさない」と結論している。また、早期自然陣痛妊婦の子どもを対象としたORACLE Children II試験の結果を踏まえたうえで、「前期破水妊婦における感染の意義、および周産期における抗生物質の役割やより広範な効果に関する理解をいっそう深める必要がある」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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早期自然陣痛妊婦への抗生物質投与により子どもの脳性麻痺が増加:ORACLE Children II試験

羊膜に異常がない早期自然陣痛妊婦に対する抗生物質の投与は、その子どもの脳性麻痺の発生リスクを有意に増大させることが、ORACLE Children II試験で確認された。妊娠期間26週以前に生まれた早産児の約25%が重篤な機能障害を呈し、機能障害のない小児もその多くが後年、行動障害や学習障害をきたす。また、早期自然陣痛の13~22%が周産期の子宮内感染や炎症に起因するという。そのため、このような病態の妊婦に対する抗生物質投与が母子双方に及ぼす影響の解明が重要な課題とされている。イギリスLeicester大学生殖科学のS Kenyon氏が、Lancet誌2008年10月11日号(オンライン版2008年9月17日号)で報告した。7歳児の機能障害、行動障害、学習困難を評価ORACLE II試験は、臨床的に顕性感染の徴候がなく、羊膜に異常のない早期自然陣痛妊婦において、エリスロマイシン、アモキシシリン-クラブラン酸カリウム複合薬(co-amoxiclav)、両薬剤の併用、プラセボの4群の有用性の比較を目的に実施された。ORACLE Children II試験は、このような臨床状態の妊婦に対する抗生物質投与が子どもの健康に及ぼす長期的な影響を検討するため、ORACLE II試験を完遂した4,221例の妊婦の子どもが7歳に達した時点で、その健康状態の評価を行った。子どもの健康状態に関する両親への質問票を用いてフォローアップの対象を選択した。mark III Multi-Attribute Health Status分類に基づいて、機能障害を重篤、中等度、軽度に分けた。学習能力は、イギリス在住の子どもを対象とした全国的なカリキュラムテストの結果で評価した。機能障害がエリスロマシンを含む群で、脳性麻痺はいずれの抗生物質でも有意に増加選択基準を満たした小児は3,196人(71%)であった。エリスロマイシンを含む群の妊婦の子どもにおける機能障害の頻度(42.3%、658/1,554例)は、エリスロマイシン非投与群(38.3%、574/1,498例)よりも有意に高かった(オッズ比:1.18、95%信頼区間:1.02~1.37)。co-amoxiclavを含む群の小児における機能障害の頻度(40.7%、624/1,523例)は、co-amoxiclav非投与群の頻度(40.0%、608/1,520例)と有意な差は認めなかった(オッズ比:1.03、95%信頼区間:0.89~1.19)。死亡数、疾患罹患状況、行動パターン、学業成績については、抗生物質の使用状況による違いは見られなかった。しかし、脳性麻痺の発生率は、エリスロマイシンを含む群(3.3%、53/1,611例)がエリスロマイシン非投与群(1.7%、27/1,562例)よりも有意に高く(オッズ比:1.93、95%信頼区間:1.21~3.09)、同様にco-amoxiclavを含む群(3.2%、50/1,587例)はco-amoxiclav非投与群(1.9%、30/1,586例)よりも有意に高かった(オッズ比:1.69、95%信頼区間:1.07~2.67)。1例に有害事象が発現するのに要する治療例数は、エリスロマイシンが64例(95%信頼区間:37~209)、co-amoxiclavは79例(42~591)であった。著者は、「羊膜に異常がない早期自然陣痛妊婦の子どもにおいては、エリスロマシン投与により機能障害が有意に増加した。脳性麻痺のリスクは全体としては低いものの、いずれの抗生物質によってもそのリスクが有意に上昇した」と結論し、「今回の結果をどう解釈するかはともかく、新生児死亡率が上昇する懸念がある以上、感染の臨床的徴候のない早期自然陣痛妊婦への抗生物質投与は勧められない」としている。(菅野守:医学ライター)

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重要性はわかっていても、朝食15分未満が6割

株式会社マクロミルが行ったインターネット調査「朝ごはんの実態調査」(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の20歳以上の男女1030名)によると、朝食の重要性を認識しつつも、15分未満が6割を占め、朝食の簡便化が進んでいることがわかった。調査結果では、「朝食は健康のため重要だ」と思う人は97%、「できれば朝食は毎日食べたい」と思う人は94%を占め、朝食の頻度は「週に5日以上」が78%、欠食の比率は22%だった。一方で、朝食にかける時間は平日で「5分以上15分未満」が57%で最も多く、15分未満を合計すると6割を超え、特に20~30代の若い世代では75%が15分未満で朝食を済ませていた。詳細はこちらhttp://www.macromill.com/r_data/20080930bfast/index.html

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閉経後骨粗鬆症に適応、ウェールナラ配合錠に製造販売承認とジュリナ錠に追加承認

バイエル薬品株式会社は10月20日、閉経後骨粗鬆症治療薬「ウェールナラ配合錠」の製造販売承認及び更年期障害治療薬「ジュリナ錠0.5mg」の閉経後骨粗鬆症での適応追加を10月16日付で取得したと発表した。ウェールナラ配合錠は、天然型エストロゲンである 17β-エストラジオール 1mg と、黄体ホルモンであるレボノルゲストレル 0.04mg を主成分とする国内初の経口投与で作用する配合剤。この配合錠は、一剤でエストロゲンの補充と子宮内膜保護という2つの効果を示すことから、服薬コンプライアンスの向上が期待できる製剤として開発された。自然閉経または両側卵巣摘出に伴う骨粗鬆症患者 309名を対象とした国内プラセボ対照無作為化二重盲検試験では、1年間(52週間)の腰椎骨密度が約8%、2年間(104週)で約10%増加し、対照としたプラセボでは骨密度の増加は認められなかったという。ジュリナ錠は、国際閉経学会、北米閉経学会等が推奨する低用量の経口エストロゲン製剤で、更年期障害および卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(ホットフラッシュおよび発汗)、腟萎縮症状への適応で本年4月に厚生労働省から製造販売承認を取得し、9月16日に国内で新発売した製品。今回の適応追加により、閉経後骨粗鬆症の治療を目的とした処方が可能となった。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2008%2Fnews2008-10-20.html

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2型糖尿病の血圧コントロールによるベネフィットは試験後2年で消失:UKPDS

英国糖尿病前向き研究(UKPDS)では、試験期間中に登録患者を厳格な血圧コントロールと緩やかな血圧コントロールに割り付けた結果、厳格コントロール群では合併症リスクが有意に低下することが示された。この差異が試験終了後も維持されるかどうか、登録患者を長期間追跡調査し検証していたオックスフォード大学チャーチル病院の糖尿病研究班Rury R. Holman氏らは「早期の血圧コントロール改善は、合併症のリスク低下をもたらすが、血圧コントロールをやめてから2年以内でそのベネフィットは消失していた」と報告した。NEJM誌2008年10月9日号(オンライン版2008年9月10日号)より。糖尿病で高血圧の患者884例を10年間追跡新たに2型糖尿病と診断されたUKPDS登録患者5,102例のうち、高血圧患者1,148例を、1987年から4年間、厳格な血圧コントロール治療群と、緩やかな血圧コントロール治療群に、無作為に割り付けた。試験後、モニタリングに応じた患者884例を10年間追跡調査。患者は試験終了から5年間、UKPDSで通った病院に毎年通院するよう指示されたが、試験で割り付けられた治療は継続されていない。また当初5年の間に通院できなかった患者は、患者と一般医による年1回の記述式アンケートで経過観察し、6年目から10年までは、すべての患者に年1回のアンケート調査を行った。その結果を踏まえて事前規定した7つの複合臨床エンドポイントを、厳格治療群、緩やかな治療群に分け、intention-to-treat解析を行った。厳格コントロール群は有意に合併症リスクが低下するがUKPDSの期間中、両群間にあった血圧差は、試験終了後2年以内に消失した。試験期間中、厳格治療群は緩やかな治療群に比べて、糖尿病関連のすべての転帰、糖尿病関連死、微小血管障害、脳卒中の相対リスクが有意に低下した。試験終了後の追跡調査中に血圧コントロールは継続されなかった。試験期間中も終了後も、心筋梗塞または全死因死亡については、何のリスク低下も見られなかったが、厳格な血圧コントロールと関連する末梢血管疾患のリスク低下は有意になった(P = 0.02)。血圧の群間差が消失すると、試験中に改善された血圧コントロールのベネフィットも維持されなかった。このためHolman氏は「2型糖尿病に加えて高血圧を有する患者では、早期の血圧コントロール改善は合併症のリスク低下と関連していたが、そのベネフィットを維持するには、良好な血圧コントロールを継続しなければならないようだ」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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2型糖尿病の強化血糖コントロールのベネフィットは10年間持続:UKPDS

英国糖尿病前向き研究(UKPDS)では、試験期間中に登録患者を従来の食事療法群と強化血糖療法群に割り付けた結果、強化療法群のほうが血糖値は改善されることが示された。この効果と差異が試験終了後も維持されるかどうか、長期間追跡調査し検証していたオックスフォード大学チャーチル病院の糖尿病研究班Rury R. Holman氏らは「血糖値の差異は1年で消失する。しかし微小血管のリスク低下は10年後も継続しており、心筋梗塞と全死因死亡のリスク低下をもたらしている」と報告した。NEJM誌2008年10月9日号(オンライン版2008年9月10日号)より。食事療法群と強化療法群に無作為割付された3,277例を10年間追跡新たに2型糖尿病と診断されたUKPDS登録患者5,102例のうち、4,209例を、血糖コントロールのために、従来治療群(食事制限)と、強化治療群(SU剤またはインスリン投与、肥満患者にはメトホルミン投与)へ無作為に割り付けた。試験終了後、患者3,277例を10年間モニタリングした。患者は試験終了から5年間、UKPDSで通った病院に毎年通院するよう指示されたが、試験で割り付けられた治療は継続されていない。また当初5年の間に通院できなかった患者は、患者と一般医による年1回の記述式アンケートで経過観察し、6年目から10年までは、すべての患者に年1回のアンケート調査を行った。その結果を踏まえて事前規定した7つの複合臨床エンドポイントを、厳格治療群、緩やかな治療群に分け、intention-to-treat解析を行った。血糖値の差は1年で消失するが関連リスク低下は10年間持続糖化ヘモグロビン値の群間差は、試験終了後1年間で消失した。しかし、SU剤・インスリン治療群では、すべての糖尿病関連転帰(9%、P = 0.04)および微小血管障害(24%、P = 0.001)とも、相対リスク低下が10年後の時点でも維持されていた。そして心筋梗塞(15%、P = 0.01)、全死因死亡(13%、P = 0.007)のリスク低下は、イベント発生数の増加とともに経時的に現れた。メトホルミン治療群では、すべての糖尿病関連転帰(21%、P = 0.01)、心筋梗塞(33%、P = 0.005)、全死因死亡(27%、P = 0.002)の有意なリスク低下が持続した。こうした結果から、Holman氏は「血糖値の差異が早期に失われたにもかかわらず、微小血管のリスク低下は維持され、心筋梗塞と全死因死亡のリスク低下が発現することが、10年間の追跡調査で観察された。肥満患者では、メトホルミン治療後のベネフィット継続が明白だった」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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下肢深部静脈血栓症検出は簡便な2ポイント超音波検査でも十分

 下肢深部静脈血栓症(DVT)が疑われる患者は通常、近位静脈超音波検査(2ポイント)か、全深部静脈システムのカラードップラー超音波検査(下肢全体)で評価されるが、イタリア・Conegliano市民病院のEnrico Bernardi氏らは「両者の診断能は変わらない」と報告した。JAMA誌2008年10月8日号より。イタリア国内でDVTが疑われた2,465例を対象に試験 前者の診断法は簡便だが、後者は熟練したオペレーターが必要なため、主に就業時間内しか利用できない。しかしこれまで、両検査法の診断能を評価したエビデンスはなかった。本研究は、下肢DVT発現の疑いありと診断された外来患者2,465例を対象とした、前向き無作為多施設共同試験で、データは2003年1月1日から2006年12月21日にかけて、イタリア国内の14ヵ所の大学、私立病院の超音波検査室で集められた。患者は、2007年3月20日の検査完了まで3ヵ月間追跡され、初回診断から症候性静脈血栓塞栓症の発生率を主要評価項目とした。発見率は簡便群0.9%、下肢全体群1.2%で同等 適格患者2,465例のうち345例は1つ以上の除外基準に合致し、22例は参加を拒否したため、残る2,098例を、2ポイント簡便検査群(1,045例)と下肢全体検査群(1,053例)に無作為に割り付けた。この結果、症候性静脈血栓塞栓症は、簡便検査群801例のうち7例(発生率:0.9%、95%信頼区間:0.3~1.8%)、下肢全体検査群763例のうち9例(1.2%、0.5~2.2%)で発見された。これは、確立した等価基準(観察期間終了時点の両群の差:0.3%、95%信頼区間:-1.4%~0.8%)を満たしている。 このためBernardi氏は「2つの診断戦略は、下肢DVTが疑われる症候的な外来患者の管理に使われる場合は同等である」と結論付けた。■「深部静脈血栓症」関連記事下肢静脈瘤で深部静脈血栓症のリスク約5倍/JAMA

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適切な終末期の説明が患者と介護者のQOLを改善

患者と、死について話すのは難しいことだが、終末期に関して適切な説明を行えば、死の直前までの積極的治療を減らし、より早期のホスピス照会につながること。ホスピス滞在期間が長いほど、患者および介護者のQOLは良好であったとする、米国ボストンのダナ・ファーバー研究所のAlexi A. Wright氏らによる報告が、JAMA誌2008年10月8日号に掲載された。進行患者と介護者332組を死後も追跡調査本研究は2002年9月~2008年2月に行われた、前向き多施設共同・縦断コホート研究。対象は私的な介護者がいる進行患者(332組)で、患者は登録から死亡まで、中央値4.4ヵ月間にわたり追跡。残された介護者の精神症状とQOLは患者の死後、中央値6.5ヵ月間にわたり評価した。主要評価項目は、存命の最後の週における、積極的治療(人工呼吸器装着や蘇生措置など)とホスピスケアとした。副次的転帰には、患者のメンタルヘルスと介護者の死別適応を含めた。人工呼吸器装着・蘇生措置は減少し早期にホスピス登録患者332例のうち123例(37.0%)は、ベースライン以前に終末期について説明を受けたと報告した。その説明によって、大うつ病発症率は高まることなく(8.3%対5.8%、補正オッズ比:1.33、95%信頼区間:0.54~3.32)、不安増大とも関連しなかった(平均マギル・スコア:6.5対7.0、P=0.19)。傾向スコアを加重補正した結果、終末期の説明を受けることによって、人工呼吸器の装着率低下(1.6%対11.0%、補正オッズ比:0.26、95%信頼区間:0.08~0.83)、蘇生措置の実施率低下(0.8%対6.7%、0.16、0.03~0.80)、ICU入所率低下(4.1%対12.4%、0.35、0.14~0.90)、より早期のホスピス登録(65.6%対44.5%、1.65、0.04~2.63)につながった。補正解析の結果、積極的治療の種類が多いほど、患者自身のQOL低下(6.4対4.6、F=3.61、P=0.01)、残された介護者の大うつ病発症リスク増大(補正オッズ比:3.37、95%信頼区間:1.12~10.13)と関係していたが、ホスピス滞在期間が長いほど、患者自身のQOLは上昇した(平均スコア:5.6対6.9、F=3.70、P=0.01)。追跡調査の結果、患者自身のQOLが良好なほど、介護者のQOLも良好だった(β=0.20、P=0.001)。Wright氏は「終末期についての適切な説明は、死を間近にした積極的治療を少なくし、早期のホスピス照会につながる。積極的治療は、患者自身のQOL低下と介護者の死別適応を悪化させる」と結論付けている。(朝田哲明:医療ライター)

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日本の喘息治療に新たな期待? ブデソニド/ホルモテロール配合剤の日本人患者における試験結果が発表される

アストラゼネカ株式会社は10月14日、ドイツのベルリンにて4日~8日(現地時間)に開催された第18回欧州呼吸器学会(ERS)で、日本人の成人気管支喘息患者におけるブデソニド/ホルモテロール配合剤の有効性、安全性をブデソニドとテオフィリン徐放製剤の併用治療と比較した第III相比較試験結果、ならびに、日本人の成人気管支喘息患者におけるブデソニド/ホルモテロール配合剤の長期投与における安全性、有効性を検討した試験結果が報告されたと発表した。第III相比較試験では、ブデソニド/ホルモテロール配合剤の有効性を、ブデソニドとテオフィリン徐放製剤の併用治療との比較により検証することを主要目的とし、348例の日本人気管支喘息患者を対象に、多施設共同、二重盲検、並行群間比較試験を実施。ブデソニド/ホルモテロール配合剤160/4.5μg1回1吸入、1日2回を8週間投与した結果、朝のピークフロー値及び夜のピークフロー値において、ブデソニド200μg+テオフィリン徐放製剤200mg1日2回投与に比べ統計学的に有意に優る有効性が示された。安全性プロファイルについては両群間で臨床上問題となるような差はみられず、両治療とも忍容性は良好であった。長期投与試験では、ブデソニド/ホルモテロール配合剤160/4.5μg 1回1吸入、1回2吸入、または1回4吸入を1日2回52週間投与したときの安全性の検討を主要目的とし、138例の日本人気管支喘息患者を対象に、多施設共同、オープン試験を実施。試験期間中、ブデソニド/ホルモテロール配合剤の投与量は患者毎に喘息管理状態に応じて調節された。その結果、1回1、2あるいは4吸入、1日2回による長期投与の忍容性は良好であった。4吸入1日2回投与においても安全性プロフィルの変化は特に認められなかった。また、本配合剤投与により肺機能及び喘息症状は速やかに改善し、この改善は52週の投与期間を通じて維持された。ブデソニド/ホルモテロール配合剤は、ブデソニド(吸入ステロイド薬)とホルモテロール(即効性・長時間作用性吸入β2刺激薬)の合剤で、喘息治療薬として、現在、世界90ヶ国以上で承認されている。日本では現在承認申請中。詳細はプレスリリースへhttp://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2008/08_10_14.html

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てんかん治療薬ラミクタール錠 承認取得

グラクソ・スミスクライン株式会社は10月16日、抗てんかん薬「ラミクタール錠小児用2mg」「ラミクタール錠小児用5mg」「ラミクタール錠25mg」「ラミクタール錠100mg」(一般名:ラモトリギン)について製造販売承認を厚生労働省より取得したと発表した。ラミクタール錠は、成人および小児で、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん発作に対する併用療法に使用される。この薬剤は、同社が開発した新規抗てんかん薬で、神経細胞膜に存在するナトリウムイオンチャネルを頻度依存的かつ電位依存的に抑制することによって神経膜を安定化させ、グルタミン酸等の興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することにより抗痙攣作用を示すという。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2008_07/P1000504.html

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天然型インターフェロン-α製剤スミフェロンに効能・効果の追加取得

大日本住友製薬株式会社は10月16日、天然型インターフェロン-α製剤「スミフェロン」について、新たな効能・効果「C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1ノ血中HCV RNA量が高い場合を除く)」の追加承認を取得したと発表した。スミフェロンは、1987年に腎・多発性骨髄腫の効能・効果で発売され、その後、肝疾患領域においては、「HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善」「C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)」の効能・効果を取得し、B型・C型慢性肝炎の治療薬として広く使われている。スミフェロンは、C型代償性肝硬変患者を対象とした臨床試験において、原因ウイルスであるHCV RNAの陰性化および肝機能の改善が確認され、また、皮下または筋肉内投与が可能であることから、C型代償性肝硬変の新たな治療薬選択肢として、医療に貢献できる薬剤であると期待されているという。詳細はプレスリリースへhttp://www.ds-pharma.co.jp/news/pdf/ne20081016.pdf

34353.

ネオーラルにアトピー性皮膚炎への効能が追加承認

ノバルティス ファーマ株式会社は10月16日、免疫抑制剤「ネオーラル(一般名:シクロスポリン)」の10mgカプセル、25mgカプセル、50mgカプセル、内用液についてアトピー性皮膚炎の治療薬として、新たな効能追加の承認を取得したと発表した。ネオーラルは、海外においてアトピー性皮膚炎に対する有用性が臨床試験成績で示されており、既存治療で十分な効果が得られない成人の重症アトピー性皮膚炎に対する効能・効果をすでに60ヵ国以上で取得し、臨床現場で使用されている。また、日本においてもアトピー性皮膚炎治療における免疫学的アプローチの必要性から、ネオーラルの開発を進めてられてきた。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20081016.html

34354.

ジェノトロピンに日本初のSGA性低身長症に対する効能が追加承認取得

 ファイザー株式会社は10月16日、ジェノトロピン5.3mg、ジェノトロピン注射用12mg、ジェノトロピンミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg(一般名:ソマトロピン)の、骨端線閉鎖を伴わないSGA(Small-for-Gestational Age:子宮内発育遅延)性低身長症に対する効能追加の承認を取得したと発表した。 ジェノトロピンは遺伝子組換え技術を応用し、1987年に世界で初めて開発された天然型ヒト成長ホルモン製剤。国内では1988年に、小児期における成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療薬として承認され、その後もターナー症候群などの低身長や成人成長ホルモン分泌不全症の効能を取得し、最も処方されている。 国内で行われた治験の結果、SGA性低身長症においても確かな成長促進効果が認められたため、効能追加を申請していた。■詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2008/2008_10_16.html

34355.

2型糖尿病治療薬SYR-322 FDAの審査終了日延期

武田薬品工業株式会社の100%子会社である武田グローバル研究開発センター株式会社(以下、TGRD社)は、2008年10月8日(米国時間)、米国食品医薬品局(FDA)より、販売許可申請中の2型糖尿病治療薬SYR-322 (一般名:alogliptin)の審査について、審査終了目標日である10月27日までに完了しないため、これを延期する旨の通知を受けたと発表した。FDAによると、今回の延期は、FDA内部のリソース配分に起因する工数不足によって、期日までに審査を終えることができなくなったことが原因であり、SYR-322の承認申請内容に関する評価の結果から生じたものではないという。なお、新たな審査終了目標日については、FDAからは示唆されていないという。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_30352.html

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日本初のアプタマー医薬品、マクジェンが新発売

ファイザー株式会社は10月14日、加齢黄斑変性症治療剤「マクジェン硝子体内注射用キット0.3mg」(一般名:ペガプタニブナトリウム)を新発売した。マクジェンは、加齢などが原因で物がゆがんだり、視野の中心が欠けて見えるなどの症状を起こす滲出型(しんしゅつがた)の加齢黄斑変性症(Age-related Macular Degeneration:AMD)の治療薬。病的な血管の成長や血液などの漏出をひき起こす原因となる体内の物質の働きを抑え、病的な血管の成長を遅らせることで、視力が低下する速度をゆるやかにする。マクジェンは日本初のアプタマー医薬品であり、眼球内(硝子体内)に投与する注射剤なので、薬剤が必要とされる眼底に確実に到達させることができるという。なお、マクジェンは米国では2004年12月に、欧州では2006年1月に新生血管を伴う滲出型AMDの治療薬として承認され、2008年1月現在、欧米を始め53の国または地域で承認を取得している。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2008/2008_10_14.html

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ニキビ治療剤ディフェリン ゲル0.1%新発売

ガルデルマ株式会社と塩野義製薬株式会社は、10月21日に新有効成分アダパレンを含有する外用尋常性ざ瘡(ニキビ)治療剤「ディフェリン ゲル0.1%」を新発売すると発表した。本剤は、ガルデルマ社によってすでに世界80カ国以上で承認取得・販売されており、1995年にフランスで発売されて以来、延べ2,200万人超の患者に使用されている。尋常性ざ瘡を適応とする外用レチノイド製剤としては、日本で初めての発売となる。日本においては、ガルデルマ社と塩野義製薬の両社によるコ・プロモーションを展開し、承認より8年間は、塩野義製薬が独占販売権を保持するという。詳細はプレスリリースへhttp://www.galderma.jp/c_press-release/pdf/newsrelease_20080716.pdfhttp://www.shionogi.co.jp/ir/news/detail/081014.pdf

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英国小児救急トリアージシステムの妥当性

小児救急医療システム導入を検討するため、英国の「マンチェスター・トリアージシステム」が有効に機能しているかを検証していたオランダ・エラスムス大学ソフィア小児病院のM van Veen氏らは、同システムについて「妥当性は中等度」とする報告を寄せた。BMJ誌2008年9月22日号より。16歳未満の症例1万7,600例を前向き観察研究2006~2007年にかけて、オランダ国内の大学病院および教育病院(teaching hospital)の救急治療部を訪れた16歳未満の小児1万7,600例(大学病院13ヵ月間、教育病院7ヵ月間に救急治療部を訪れた小児)を対象に行われた前向き観察研究。対象児1万7,600例のうち1万6,735例(95%)は、看護師がコンピュータ化された「マンチェスター・トリアージシステム」を用いトリアージされた。同システムには、患者を選別するための緊急度を評価するフローチャートが組み込まれている。また対象児のうち看護師の判断で1,714例(10%)の小児は緊急度が変更され、1,467例(9%)の小児に関するデータは不完全で利用できず、データ解析は1万3,554例を対象に行われた。主要転帰尺度は、5段階の緊急度について、マンチェスター・トリアージシステムでの判定結果と、標準試料(事前に定義され独立した)との比較。この標準試料は、バイタルサイン、生命に関わる可能性、診断情報、治療介入、追跡調査情報から構成される。年齢、フローチャート使用の識別に基づくサブグループの高度な緊急性(差し迫って非常に緊急である状態)について、感受性・特異性・確度(95%信頼区間)が評価された。妥当性は中程度、医学的問題・0~3ヵ歳時選別にやや難ありマンチェスター・トリアージシステムと標準試料とで緊急度が一致したのは、1万3,554例のうち4,582例(34%)だった。安全面の誤差として、レベル判定が過度であったのは7,311例(54%)、過小だったのは1,661(12%)で非常に多かった。確度は、高緊急度については3.0(95%信頼区間:2.8~3.2)、低緊急度については0.5(0.4~0.5)で、「医学的問題」を呈するケース vs. 「外傷」を呈するケースでは前者のほうがより低く[2.3(2.2~2.5) vs. 12.0(7.8~18.0)]、「0~3ヵ歳時」 vs. 「8~16歳時」の比較では「より幼い小児」のほうが低かった[2.4(1.9~2.9) vs. 5.4(4.5~6.5)]。これら結果からVeen氏は、「マンチェスター・トリアージシステムの妥当性は中程度である。医学的問題を有する0~3ヵ歳時のトリアージに関しては難がある」ことが明らかになったと結論している。

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n-3多価不飽和脂肪酸は慢性心不全にベネフィットをもたらすか?:GISSI-HF試験

慢性心不全に対する標準治療へのn-3多価不飽和脂肪酸(PUFA)の追加投与は、簡便かつ安全に施行可能であり、中等度のベネフィットをもたらすことが、イタリアで実施されたGISSI-HF試験で実証された。n-3 PUFAは不整脈などのアテローム血栓性心血管疾患に対して良好な効果を発揮することが、いくつかの疫学研究および実験的な研究で示されていた。Lancet誌2008年10月4日号(オンライン版2008年8月31日号)掲載の報告。約7,000例を対象とした大規模なプラセボ対照無作為化試験GISSI(Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell’Infarto miocardico)-HF試験の研究グループは、症候性の心不全患者を対象にn-3 PUFAによる罹病率および死亡率の改善効果について検討を行った。本試験はイタリアの326の循環器施設と31の内科施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。2002年8月~2005年2月に、標準治療を受けているNYHAクラスII~IVの慢性心不全患者(原因および左室駆出率は問わない)が、n-3 PUFAを1g/日投与する群(3,494例)あるいはプラセボ群(3,481例)に無作為に割り付けられた。フォローアップ期間中央値は3.9年、主要評価項目は全原因による死亡までの期間あるいは心血管疾患による死亡あるいは入院までの期間とした。小さいながらも有意な改善効果を認める全死亡率はプラセボ群の29%(1,014例)に対し、n-3 PUFA群は27%(955例)と有意に優れた(補正ハザード比:0.91、p=0.041)。心血管疾患による死亡あるいは入院の発現率も、プラセボ群の59%(2,053例)に対しn-3 PUFA群は57%(1,981例)と有意差を認めた(補正ハザード比:0.92、p=0.009)。絶対評価では、治療期間3.9年において1例の死亡を回避するのに必要な治療例数は56例であり、1例の心血管疾患による入院の回避には44例の治療を要した。両群とももっとも頻度の高い有害事象は消化器障害であった[n-3 PUFA群:3%(96例)、プラセボ群:3%(92例)]。研究グループは、「n-3 PUFAは心不全に対する簡便で安全な治療法であり、通常治療の範囲で死亡および心血管疾患による死亡、入院の改善において小さいながらも有意なベネフィットをもたらす」と結論し、「このベネフィットは予想を下回ったが、対象はすでに標準治療を受けており、事前に規定されたすべてのサブグループで一貫した結果が得られている」「イタリアのほぼすべての循環器施設が参加した試験であることから、この結果は数年にわたる多剤療法中に現実に起きていると考えてよい」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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ロスバスタチンは慢性心不全にも有効か?:GISSI-HF試験

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)であるロスバスタチンは、慢性心不全において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果はないことが、イタリアで実施されたGISSI-HF試験で明らかとなった。スタチンは慢性心不全にも有効な可能性があることが、大規模な観察試験、小規模なプロスペクティブ試験および無作為化試験の事後解析で示されていたが、これらの試験は方法論的に弱点があったという。Lancet誌2008年10月4日号(オンライン版8月31日号)掲載の報告。ロスバスタチンの評価を行うプラセボ対照無作為化試験GISSI(Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell’Insufficienza cardiaca)-HF試験の研究グループは、心不全におけるロスバスタチンの有効性および安全性の評価を行った。本試験はイタリアの326の循環器施設および31の内科施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。対象は18歳以上のNYHAクラスII~IVの慢性心不全とし、その原因および左室駆出率は問わなかった。2002年8月~2005年2月に、これらの患者がロスバスタチン10mg/日を投与する群(2,285例)あるいはプラセボ群(2,289例)に無作為に割り付けられた。フォローアップ期間中央値は3.9年、主要評価項目は全原因による死亡までの期間および心血管疾患による死亡あるいは入院までの期間とした。主要評価項目は両群で同等全死亡率はロスバスタチン群29%(657例)、プラセボ群28%(644例)と両群間に差はみられなかった(補正ハザード比:1.00、p=0.943)。心血管疾患による死亡あるいは入院も、ロスバスタチン群57%(1,305例)、プラセボ群56%(1,283例)と同等であった(補正ハザード比:1.01、p=0.903)。もっとも頻度の高い有害事象は、両群とも消化器障害であった[ロスバスタチン群:1%(34例)、プラセボ群:2%(44例)]。研究グループは、「ロスバスタチン10mg/日は慢性心不全患者において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果は確認できなかった」と結論している。また、研究グループは本試験から導かれる臨床的知見として次の3点を挙げている。  1)非虚血性心不全にはスタチンを投与しない。2)虚血性心不全に対するスタチン投与は、主治医が無効と判断した場合は中止する。多剤の使用を回避し、心不全に対する有効性が確立している併用薬の合併症を増悪させないためである。3)虚血性心不全では、主治医がスタチンを有効とみなし、安全性が確立されているため投与しても危険がないと考えられる症例では投与を継続する。(菅野守:医学ライター)

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