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18~30歳から20年間、身体活動を活発に維持した人は、体重・ウエストが増えにくい

18~30歳の青年期から20年間にわたり身体活動を活発に維持した人は、体重・ウエスト周囲の増加が、そうでない人に比べ有意に抑制されていることが明らかになった。この傾向は特に、女性で顕著だったという。米国ノースウェスタン大学Feinberg校予防医学部門のArlene L. Hankinson氏らが、約3,500人について20年間追跡した「Coronary Artery Risk Development in Young Adults」(CARDIA)試験の結果から報告したもので、JAMA誌2010年12月15日号で発表した。これまでに、体重増リスクの最も高い時期についての身体活動と長期体重増予防との関連を調べた研究はほとんどないという。身体活動レベルが高い人の体重増加量は低い人に比べ、男性2.6kg、女性は6.1kg少ないHankinson氏らは、1985~86年に18~30歳であった3,554人について調査を開始し、その後2年、5年、7年、10年、15年と20年まで追跡した。身体活動レベルについては、調査時点の前年の活動について調べスコア化し、体重増とウエスト周囲増との関連について分析した。その結果、人種、調査開始時点のBMI、年齢、教育レベル、喫煙の有無、アルコール摂取、エネルギー摂取量について補正を行った後、身体活動レベルが高い三分位範囲の男性は、低い三分位範囲の男性に比べ、体重増加量は2.6kg少なかった。BMI単位の年間増加幅は、活動レベルが高い三分位範囲は0.15 BMI単位/年(95%信頼区間:0.11~0.18)だったのに対し、低い三分位範囲は0.20 BMI単位/年(同:0.17~0.23)だった。女性については、活動レベルが高い三分位範囲の体重増加量は、低い三分位範囲に比べ6.1kgも少なかった。またBMI単位の増加幅も、活動レベルが高い三分位範囲は0.17 BMI単位/年(95%信頼区間:0.12~0.21)だったのに対し、低い三分位範囲は0.30 BMI単位/年(同:0.25~0.34)だった。ウエスト周囲増加量は、男性3.1cm、女性3.8cm少ないまた、ウエスト周囲についても、男性では活動レベルが高い三分位範囲の人は、低い三分位範囲の人に比べ、増加量が3.1cm少なかった。年間増加量では、高い三分位範囲が0.52cm/年(95%信頼区間:0.43~0.61)に対し、低い三分位範囲は同0.67cm/年(同:0.60~0.75)だった。女性についても、活動レベルが高い三分位範囲の人は、低い三分位範囲の人に比べ、ウエスト周囲増加量が3.8cm少なかった。年間増加量では、高い三分位範囲が0.49cm/年(95%信頼区間:0.39~0.58)に対し、低い三分位範囲が同0.67cm/年(同:0.60~0.75)だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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アルツハイマー型認知症・軽度認知障害(MCI)の治療・診断の現状と今後とは・・・・・・

株式会社シード・プランニングは12月28日、アルツハイマー型認知症・軽度認知障害(MCI)の治療・診断の現状と今後の方向性に関する調査の結果を発表した。同調査は、通常型のアルツハイマー型認知症について、神経内科、精神科、老齢病科で診療している医師120人に調査を行った。また、同認知症の家族を持つ方、同認知症のオピニオンリーダーへの調査も行い、アルツハイマー型認知症医療の現状を詳細に把握するとともに、今後の展望を取りまとめた。調査結果によると、アルツハイマー型認知症患者数は高齢化とともに年々増加し、2020年には167万人に達するという。また、診断技術、治療薬の開発の進展にともない、より早期の患者が治療対象に加わった場合、2025 年には220万人に達すると予測されるとのこと。また、アルツハイマー型認知症治療薬の市場規模は2020年には2010年比2.7倍の 2,900億円にまで拡大する可能性があるという。詳細はこちらhttp://www.seedplanning.co.jp/press/2010/2010122801.html

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無煙タバコをやめたい人にも、禁煙補助薬バレニクリンは有効

 無煙タバコの常飲が多くの国で増加しているという。特に北欧ではその地位が確立しており、スウェーデンでは常飲者が逆転(19% vs. 11%)、ノルウェーでは16~35歳の32%が毎日無煙タバコを喫煙しているという。背景には、無煙タバコは有煙タバコより有害ではないと広く信じられていることがあり、そのことが禁煙補助薬の有効性の試験で無煙タバコに関する報告をみかけないことに反映されているとして、スウェーデンFagerstrom Consulting ABのKarl Fagerstrom氏らは、無煙タバコをやめたい人を対象に禁煙補助薬バレニクリン(商品名:チャンピックス)の有効性と安全性について検討を行った。スウェーデンではタバコをやめたい人の約30%が無煙タバコ常飲者だという。BMJ誌2010年12月11日号(オンライン版2010年12月6日号)掲載より。無煙タバコ常飲者で禁煙希望者を対象、投与12週間+14週間の禁煙率を評価 試験は、ノルウェー7つ、スウェーデン9つの医療施設(大半はプライマリ・ケア診療所)で行われた二重盲検プラセボ対照パラレル群の多施設共同無作為化試験。 参加者は新聞で公募され、18歳以上男女で、無煙タバコを1日8回以上常飲し、スクリーニング前1年以内では3ヵ月以上禁煙していた期間がなく、完全に禁煙をしたいと思っている人を被験者とした。3ヵ月以内に、有煙タバコを除く他のニコチン含有製品を常飲していた人、禁煙治療を受けていた人、その他先行する疾患治療、精神疾患治療を受けていた人は除外された。 被験者は無作為に、バレニクリン1日2回1mg(最初の1週間は滴定)投与群もしくはプラセボ投与群に割り付けられ、12週間治療され、その後14週間追跡調査された。 主要エンドポイントは、治療最終4週間(9~12週)の禁煙率で、コチニン濃度で確認した。副次エンドポイントは、9~26週間の持続性の禁煙率であった。安全性と忍容性の評価も行われた。 無作為化後に1回以上の試験薬投与を受けた被験者は431例(バレニクリン群213例、プラセボ群218例)だった。被験者の実態的人口統計学的背景、ベースラインでの無煙タバコ消費に関するデータは両群で同等だった。たとえば、男性被験者の割合はバレニクリン群89%(189例)、プラセボ群90%(196例)、平均年齢は両群とも43.9歳、無煙タバコ常飲は両群とも1日約15回、寝起き30分以内に常飲する人は両群とも約80%など。治療9~12週のバレニクリン群禁煙率の相対リスク1.60、優位性はその後も持続 結果、治療最終4週間(9~12週)の禁煙率は、バレニクリン群の方が有意に高かった。禁煙率はバレニクリン群59%(125例)に対しプラセボ群39%(85例)で両群差20ポイント、相対リスク1.60(95%信頼区間:1.32~1.87、P<0.001)、治療必要数(NNT)は5例だった。 このバレニクリン群の優位性は治療後の追跡調査期間14週の間も持続した。9~26週間の禁煙率は、バレニクリン群45%(95例)に対しプラセボ群34%(73例)で両群差11ポイント、相対リスク1.42(95%信頼区間:1.08~1.79、P=0.012)、NNTは9例だった。 プラセボ群との比較でバレニクリン群で最も共通してみられた有害事象は、嘔気(35%対6%)、疲労感(10%対7%)、頭痛(10%対9%)、睡眠障害(10%対7%)であった。治療中断に至った有害事象の発生(9%対4%)、また重篤な有害事象の発生(1%対1%)は両群ともにわずかであった。 結果を受けてFagerstrom氏は、「バレニクリンは、無煙タバコをやめたい人の安全な助けとなる」と結論。また最後に「本試験では、プラセボ群の禁煙率が高かったが、それは禁煙に後ろ向きの人が少なかったためだ」とも述べている。

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妊娠初期の抗てんかん薬カルバマゼピン、二分脊椎症と関連

妊娠第一トリメスターにおける抗てんかん薬カルバマゼピン(商品名:テグレトールなど)服用と先天異常との関連について、バルプロ酸(商品名:デパケンなど)よりも低リスクではあったが、二分脊椎症が特異であると認められることが、システマティックレビュー、ケースコントール試験の結果、示された。オランダ・フローニンゲン大学薬学部門のJanneke Jentink氏らによる。カルバマゼピンは、妊娠可能な欧州女性において最も一般的に服用されている。これまでその先天異常との関連を示唆する試験は複数あるが、個々の試験は小規模でリスク検出力が統計的に不十分なものであった。BMJ誌2010年12月11日号(オンライン版2010年12月2日号)掲載より。文献レビューと380万分娩登録ベースのEUROCATデータを用いて解析試験は、妊娠第一トリメスターにおけるカルバマゼピン曝露と特異的な主要先天異常との関連を同定することを目的とし、Jentink氏らは、これまで公表されたすべてのコホート試験で試験目的のキーとなるインディケーターを同定し、住民ベースのケースコントロール試験で、そのインディケーターを検証した。レビューは、PubMed、Web of Science、Embaseを使って文献検索を行うとともに、1995~2005年に欧州19の先天異常レジストリから登録されたデータを含むEUROCAT Antiepileptic Study Databaseのデータも解析に含んだ。被験者は、文献レビューからは8試験のカルバマゼピン単独療法曝露2,680例、EUROCATからは先天異常が報告登録された9万8,075例(分娩全体数は380万例)であった。主要評価項目は、妊娠第一トリメスターでのカルバマゼピン曝露後の主要先天異常の全出現率、文献レビューで規定した5つの先天異常のタイプの症例群とコントロール群の2群(非染色体症候群と染色体症候群)との比較によるオッズ比であった。バルプロ酸よりもリスクは低い結果、文献レビューでの全出現率は3.3%(95%信頼区間:2.7~4.2)であった。先天異常登録例では131例の胎児がカルバマゼピンに曝露していた。先天異常のうち二分脊椎症だけが、カルバマゼピン単独療法群との有意な関連が認められた(非抗てんかん薬群との比較によるオッズ比:2.6、95%信頼区間:1.2~5.3)。しかし、そのリスクはバルプロ酸と比べると低かった(オッズ比:0.2、95%信頼区間:0.1~0.6)。その他の先天異常についてはエビデンスが得られなかった。総肺静脈還流異常症はカルバマゼピン単独療法群では0例であり、唇裂(口唇裂有無含む)オッズ比は0.2(95%信頼区間:0.0~1.3)、横隔膜ヘルニアは同0.9(同:0.1~6.6)、尿道下裂は同0.7(同:0.3~1.6)であった(オッズ比はすべて非てんかん薬群との比較)。さらに探索的解析の結果では、単心室欠損症と房室中隔欠損症のリスクが高いことは示された。Jentink氏は、「バルプロ酸よりもリスクは低いが、カルバマゼピンの催奇形性として相対的に二分脊椎症が特異である」と結論。また、データセットは大規模であったが、複数の主要な先天異常のリスク検出力は不十分であったとも述べている。

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ゾレドロン酸のbenefits beyond bone healthを確認、多発性骨髄腫で全生存、無増悪生存改善

第三世代ビスホスホネート製剤であるゾレドロン酸(商品名:ゾメタ)は、多発性骨髄腫患者において骨関連イベントの予防効果とは別個に全生存の改善をもたらし、骨の健常性の保持にとどまらない抗腫瘍効果を有する可能性があることが、イギリスInstitute of Cancer Research、Royal Marsden NHS Foundation TrustのGareth J Morgan氏らNational Cancer Research Institute Haematological Oncology Clinical Study Groupの検討で示された。ビスホスホネート製剤は、悪性骨病変を有する患者の骨関連イベントのリスクを低減することが確認されており、加えてゾレドロン酸は前臨床試験および臨床試験において、抗腫瘍効果を発揮する可能性が示唆されている。Lancet誌2010年12月11日号(オンライン版2010年12月4日号)掲載の報告。第一世代ビスホスホネート製剤のclodronic酸と比較する無作為化試験研究グループは、多発性骨髄腫に対する一次治療において、ビスホスホネート製剤が臨床アウトカムに及ぼす効果を評価する無作為化対照比較試験を実施した。イギリスの120施設から登録された18歳以上の新たに診断された多発性骨髄腫患者が、ゾレドロン酸4mgを3~4週ごとに静注投与する群あるいはclodronic酸1,600mg/日を経口投与する群に無作為に割り付けられた。これらの患者は、さらに強化寛解導入療法あるいは非強化寛解導入療法を施行する群に割り付けられた。担当医、医療スタッフ、患者には治療割り付け情報は知らされず、ビスホスホネート製剤および維持療法は病勢進行となるまで継続された。主要評価項目は全生存、無増悪生存、全奏効率とした。全生存と無増悪生存の解析にはCox比例ハザードモデルを用い、全奏効率はロジスティック回帰モデルで解析した。抗腫瘍効果の観点からも、ゾレドロン酸による迅速な治療を2003年5月~2007年11月までに登録された1,970例のうち1,960例がintention-to-treat解析の適格基準を満たした。ゾレドロン酸群は981例(強化療法群555例、非強化療法群426例)、clodronic酸群は979例(それぞれ556例、423例)であった。治療カットオフの2009年10月5日の時点で、病勢進行となるまでのビスホスホネート製剤の投与期間中央値は350日[四分位範囲(IQR):137~632日]で、フォローアップ期間中央値は3.7年(IQR:2.9~4.7年)であった。ゾレドロン酸群は、clodronic酸群に比べ死亡率が16%[95%信頼区間(CI):4~26%]低下し(ハザード比:0.84、95%CI:0.74~0.96、p=0.0118)、全生存中央値は5.5ヵ月延長した[50.0ヵ月(IQR:21.0ヵ月~未到達) vs. 44.5ヵ月(IQR:16.5ヵ月~未到達)、p=0.04]。ゾレドロン酸群は、clodronic酸群に比べ無増悪生存が有意に12%(95%CI:2~20%)改善し(ハザード比:0.88、95%CI:0.80~0.98、p=0.0179)、無増悪生存中央値は2.0ヵ月延長した[19.5ヵ月(IQR:9.0~38.0ヵ月) vs. 17.5ヵ月(IQR:8.5~34.0ヵ月)、p=0.07]。完全奏効(CR)、最良部分奏効(very good PR)、部分奏効(PR)を合わせた全奏効率は、強化療法施行例[432例(78%) vs. 422例(76%)、p=0.43]および非強化療法施行例[215例(50%) vs. 195例(46%)、p=0.18]ともに、ゾレドロン酸群とclodronic酸群で有意な差は認めなかった。二つのビスホスホネート製剤はいずれも全般的に良好な忍容性を示し、急性腎不全や治療によって発現した重篤な有害事象の発生率は同等であった。しかし、顎骨壊死の発生率はゾレドロン酸群が4%(35例)と、clodronic酸群の<1%(3例)に比べ多かった。結果を受け著者は、「新規診断の多発性骨髄腫患者に対しては、骨関連イベントの予防のみならず抗腫瘍効果の観点からも、ゾレドロン酸による迅速な治療が支持される」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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高齢急性骨髄性白血病に対する強化寛解導入化学療法の予後を予測するスコア法

高齢の急性骨髄性白血病(AML)患者に対する強化寛解導入療法による完全寛解(CR)の可能性および早期死亡(ED)のリスクの予測に有用なスコア法が、ドイツ・ミュンスター大学血液腫瘍科のUtz Krug氏らGerman Acute Myeloid Leukaemia Cooperative Group and the Study Alliance Leukemia Investigatorsによって開発された。60歳以上のAMLのうちAML以外は健康な状態(すなわち強化寛解導入療法が施行可能な病態)の患者の約半数は強化化学療法によってCRが達成されるが、若年の患者に比べEDのリスクが高いという。Lancet誌2010年12月11日号(オンライン版2010年12月4日号)掲載の報告。AMLCG1999およびAML1996のデータを別個に解析研究グループは、60歳以上のAML患者において標準的な臨床因子および検査値とCR、EDの関連を検証し、強化化学療法のリスクを評価するウェブベースのアプリケーションを開発するための検討を行った。German Acute Myeloid Leukaemia Cooperative Group 1999 study(AMLCG1999)に登録された60歳以上の、AML以外は健常な患者1,406例について、細胞遺伝学的および分子的リスクプロフィール情報の有無別のリスクスコア法を開発するために、多変量回帰分析を用いた解析を行った。これらの患者は、以下の二つのレジメンのいずれかによる強化寛解導入療法を2コース施行された。(1)tioguanine+標準用量シタラビン(商品名:キロサイド)+ダウノルビシン(同:ダウノマイシン)併用療法→高用量シタラビン+ミトキサントロン(商品名:ノバントロン)併用療法、(2)高用量シタラビン+ミトキサントロン併用療法。AMLCG1999に基づくリスク予測の妥当性は、Acute Myeloid Leukaemia 1996 study(AML1996)で、シタラビン+ダウノルビシン併用療法を2コース施行された60歳以上のAML患者801例において別個に検証された。治療法の決定が困難な場合の医師支援に有用CRあるいはEDと有意な相関を示す因子として、体温、年齢、骨髄異形成症候群(MDS)を経ずに発症した白血病(de-novo leukaemia)か抗がん剤治療あるいは先行する血液疾患に起因する二次性の白血病か、ヘモグロビン、血小板数、フィブリノーゲン、血清乳酸脱水素酵素濃度が確認された。CRの確率は、細胞遺伝学的および分子的リスクがある場合(スコア1)は12~91%、ない場合(スコア2)は21~80%であった。EDリスクの予測値はスコア1の場合は6~69%、スコア2の場合は7~63%であった。リスクスコアの予測能は個々の患者コホートにおいて確定された(CRスコア1:10~91%、CRスコア2:16~80%、EDスコア1:6~69%、EDスコア2:7~61%)。著者は、「AMLスコアは、AML以外は健常な高齢患者に対して強化寛解導入療法を施行した場合のCRおよびEDの確率の予測に使用可能である」と結論し、「これらの情報は、治療法の決定が困難な場合の医師の支援に有用と考えられる」と指摘する。(菅野守:医学ライター)

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心不全患者へのテレモニタリング、大規模試験では転帰の改善が認められず

大規模試験の結果、テレモニタリングは心不全患者の転帰を改善しないことが明らかにされた。米国エール大学のSarwat I. Chaudhry氏ら研究グループによる。米国では治療の進歩に比して改善がみられない、心不全患者の再入院を減らすための治療戦略開発が国家的優先事項として検討されているという。テレモニタリングは有望な管理戦略とみなされ、その有効性について小規模研究では示されていた。NEJM誌2010年12月9日号(オンライン版2010年11月16日号)掲載より。1,653例をテレモニタリング群と通常ケア群に無作為に割り付け追跡研究グループは、全米33の循環器クリニックで登録された心不全患者のうち、直近30日以内に入院経験のある1,653例を、テレモニタリング群(826例)または通常ケア群(827例)に無作為に割り付け追跡した。試験で用いられたテレモニタリングは、市販の「Tel-Assurance」という電話の双方向音声応答システムで、患者の症状や体重、うつなどに関するデータを毎日集め主治医がチェックするというもの。具体的には、患者がフリーダイヤルで電話をかけると自動音声の質問が流れ、患者が電話のキーパッドで回答したデータがシステムのサイトに集約され、平日毎日、サイトコーディネーターによってチェックされた。質問にはあらかじめ主治医が注意すべきとしたバリアンスが組み込まれており、バリアンスが発生した場合は患者に連絡がされ、文書も提供された。患者からシステムに2日以上アクセスがないとシステムから呼び出し注意がされ、それでも応答がない場合はシステムスタッフから連絡がされた。アドヒアランスを最大とするため患者には主治医が毎日チェックしていると伝えられ、また緊急事態のリスクを最小化するため、患者には急を要するあらゆる不安を感じた場合はダイレクトに主治医に連絡するよう伝えられていた。主要エンドポイントは、登録後180日以内の全原因による再入院または全死因死亡とした。副次エンドポイントには心不全による入院、入院日数、入院回数などが含まれた。患者の年齢中央値は61歳で、42.0%が女性、39.0%が黒人だった。再入院率、180日死亡率などいずれも有意差は認められず主要エンドポイントは、テレモニタリング群52.3%、通常ケア群51.5%で、両群の差は0.8ポイント(95%信頼区間:-4.0~5.6、χ二乗検定によるP=0.75)であり、有意差は認められなかった。全原因による再入院は、テレモニタリング群49.3%、通常ケア群47.4%(両群差:1.9ポイント、95%信頼区間:-3.0~6.7、χ二乗検定によるP=0.45)、死亡については、テレモニタリング群11.1%、通常ケア群11.4%(同:-0.2ポイント、-3.3~2.8、P=0.88)であり、副次エンドポイント、主要エンドポイントやその各項目の発生までの期間について両群間に有意差は認められなかった。有害事象は報告されなかった。Chaudhry氏は「退院間もない心不全患者へのテレモニタリングが、転帰改善に結びつくことはなかった」と結論したうえで、「この結果は、疾病管理戦略の採用に際しては、あらかじめ徹底かつ独立した評価を行うことが重要であることを示すものでもある」とまとめている。(武藤まき:医療ライター)

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週6回の血液透析、週3回と比べて良好な転帰と関連

週6回の血液透析は、週3回の同実施と比べて、転帰が良好であることが、北米のFrequent Hemodialysis Network(FHN)の試験グループが行った多施設共同前向き無作為化試験の結果、示された。透析が必要な患者は米国では約40万人おり、90%が血液透析を一般に週3回受けているという。試験グループは、透析技術開発から40年以上が経つが、技術改善や新薬開発にもかかわらず死亡率は高く(約18~20%/年)、生命を維持することはできるが健康が回復することはまれで、合併症が多く、身体的機能や健康関連QOLが低いままなこと、また至適な実施回数について明らかにはなっていないことを受けて、血液透析の頻度と転帰について検討した。NEJM誌2010年12月9日号(オンライン版2010年11月20日号)掲載より。多施設共同で245例を12ヵ月間、週6回群と週3回群に無作為化試験は、北米にある65の透析施設(うち11は大学付属)で、被験者245例を12ヵ月間にわたり、週6回血液透析を受ける群(頻回透析群、125例)か週3回血液透析を受ける群(従来透析群、120例)に無作為に割り付け行われた。主要転帰は、死亡または左室体積の変化(MRI評価によるベースラインから12ヵ月までの変化)と、死亡または身体的健康ヘルススコア(RAND-36項目健康調査による)の変化の、二つの複合転帰が設定された。副次転帰には、認知機能、自己申告によるうつ症状、栄養・ミネラル代謝・貧血に関する検査マーカー、血圧、バスキュラーアクセスに関する入院および介入の割合などが含まれた。二つの主要複合転帰に有意なベネフィット認められる頻回透析群の透析治療は平均週5.2回で、1週間の標準Kt/Vurea量(尿素クリアランス×透析時間を尿素分布容積で標準化)は、頻回透析群が3.54±0.56、従来透析群が2.49±0.27で、頻回透析群が有意に高かった(P<0.001)。二つの主要複合転帰に関して、いずれも頻回透析群の有意なベネフィットが認められた。死亡または左室体積増加のハザード比は0.61(95%信頼区間:0.46~0.82、P<0.001)、死亡または身体的健康ヘルススコア低下の同値は0.70(同:0.53~0.92、P=0.007)だった。また頻回透析群の方が、バスキュラーアクセスに関する介入頻度が高い傾向が認められた(ハザード比:1.71、95%信頼区間:1.08~2.73)。頻回透析群は、高血圧、高リン血症のコントロール改善との関連も認められた。しかし認知機能、自己申告によるうつ症状、血清アルブミン濃度、赤血球造血刺激因子製剤使用との関連については、頻回透析の有意な影響は認められなかった。試験グループは、「頻回透析は、死亡または左室体積の変化、死亡または身体的健康ヘルススコアの変化という二つの主要複合転帰については良好な結果と関連していた。ただし、バスキュラーアクセス関連の介入頻度も高めていた」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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住民ベースでの高感度定量法は、構造的心疾患や全死因死亡リスクの評価に役立つ?

住民ベースの試験で、新しい高感度定量法では従来の定量法において検出されなかった心筋トロポニンT(cTnT)値の検出率が高いこと、また検出されたcTnT値が高い人ほど左室肥大や左室収縮機能不全、ひいては全死因死亡リスクが大きいことが示された。米国テキサス大学サウスウエスタン医学センターのJames A. de Lemos氏が、ダラスの住民3,500人超を対象に行った「Dallas Heart Study」の結果、明らかにしたもので、JAMA誌2010年12月8日号で発表した。これまで、cTnT値と構造的心疾患や心血管疾患イベントリスク増大との関連が強いことは知られており、それらのリスク評価に役立つ可能性が示されているが、一般住民ベースで用いられている標準定量法では、cTnT値を検出することがほとんどできず同値の活用が限られている。cTnT値0.003ng/mL以上検出率、高感度定量法25.0% vs. 標準定量法0.7%同氏らは、2000~2002年にかけて、30~65歳の3,546人を対象とするコホート試験を開始した。追跡期間の中央値は6.4年(四分位範囲:6.0~6.8年)だった。被験者は、従来の標準定量法と新しい高感度定量法で、cTnT値を測定された。また、MRIで心臓の構造と機能を調べ、死亡率についても追跡された。結果、cTnT値が0.003ng/mL以上で有病であると検出された人は、被験者全体で、高感度定量法群は25.0%(95%信頼区間:22.7~27.4)であった。一方、従来の標準定量法群では0.7%(同:0.3~1.1)に留まった。cTnT値0.003ng/mL以上が検出できた人の有病率は、男性が37.1%と、女性の12.9%に比べ約3倍高かった(p<0.001)。年齢別では、40歳未満は14.0%であったが、60歳以上では57.6%と高かった(p<0.001)。全死因死亡率、0.014ng/mL以上群は0.003ng/mL未満群の2.8倍被験者は、cTnT値に基づき5群に階層化され解析された。左室肥大の有病率は、5群のうち最低群のcTnT値0.003ng/mL未満群では7.5%だったのに対し、最高群の0.014ng/mL以上群では48.1%と大幅に高率だった(p<0.001)。また、左室収縮機能不全や慢性腎臓病(CKD)の有病率についても、cTnT値が高くなるにつれて増大した(p<0.001)。追跡期間中の死亡は151人で、そのうち心血管疾患による死亡は62人だった。全死因死亡率とcTnT値の関係についてみたところ、5群のうち最低群のcTnT値0.003ng/mL未満群では1.9%だったのに対し、最高群の0.014ng/mL以上群では28.4%であり、cTnT値の上昇に伴い増大していた(p<0.001)。この関連は、従来リスク因子やCRP値、CKD、N末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-pro BNP)値で補正を行った後も変わらず、cTnT値が最高群の0.014ng/mL以上の人は、最低群の0.003ng/mL未満の人に比べ、全死因死亡に関する補正後ハザード比が2.8(95%信頼区間:1.4~5.2)と高かった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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低用量アスピリンの服用で懸念される、大腸がん検診の特異度の低下はわずか

低用量アスピリンを服用している人は、服用していない人に比べ、免疫化学的便潜血検査(iFOBT)による進行性大腸がん検診の感度が約2倍に増大するが、特異度の低下はわずかであったことが明らかにされた。ドイツがん研究センター臨床疫学・エイジング研究部門のHermann Brenner氏らが、約2,000人を対象に行った試験で明らかにしたもので、JAMA誌2010年12月8日号で発表した。大腸がん検診の対象となる人の中には、心血管疾患予防のために低用量アスピリンを服用している人が少なくないという。しかし低用量アスピリンの服用は、消化管出血の可能性を増大するため、検査に与える影響が懸念されていた。これまで低用量アスピリン服用者と非服用者を対象に、iFOBTのパフォーマンスに関する試験はほとんど行われていなかった。1,979人に対し2種類のiFOBTで検診同氏らは、2005~2009年にかけて、ドイツ国内の内科・消化器科の診療所を通じて、合計1,979人を対象に、2種類(Hemoglobin Test、Hemoglobin-Haptoglobin Test)のiFOBTで進行性大腸がん検診を行った。被験者の平均年齢は62.1歳、低用量アスピリンを常に服用していたのは233人(うち男性167人、女性66人)、非服用者は1,746人(うち男性809人、女性937人)だった。検査の結果、進行性大腸がんが検出されたのは、アスピリン服用者24人(10.3%)、非服用者181人(10.4%)だった。アスピリン服用者での、感度は有意に高率、特異度はやや低率iFOBT検査キット製造元の推奨するカットオフ値を用いたところ、進行性大腸がん検出に関する感度は、Hemoglobin Testでは、アスピリン服用者が70.8%(95%信頼区間:48.9~87.4)だったのに対し非服用者が35.9%(同:28.9~43.4)であり、もう一方のHemoglobin-Haptoglobin Testでは、服用者58.3%(同:36.6~77.9)に対し非服用者が32.0(同:25.3~39.4)で、いずれもアスピリン服用者が有意に高率だった(それぞれp=0.001、p=0.01)。特異度についてみると、アスピリン服用者が85.7%(同:80.2~90.1)に対し非服用者が89.2%(同:87.6~90.7)、もう一方の検査では服用者が85.7%(同:80.2~90.1)に対し非服用者が91.1%(同:89.5~92.4)と、アスピリン服用者がやや低率だった(それぞれp=0.13、p=0.01)。ROC曲線下面積は、アスピリン服用者が0.79に対し非服用者が0.67(p=0.05)、もう一方の検査では服用者が0.73に対し非服用者が0.65(p=0.17)だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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小児肥満でBMI値は重視しなくてもよいのか?

小児期のBMIと心血管リスク因子との関連を示す横断的研究はあるが、前向き研究はほとんど行われていない。BMIは、特に小児肥満(全身性肥満症、中心性肥満症)の尺度としては不十分であるとされるが、英国ブリストル大学MRC CAiTEセンターのDebbie A Lawlor氏ら研究グループは、その認識が小児肥満がもたらす真の有害性の過小評価につながっている可能性があるとして、肥満症の3つの測定指標であるBMI、腹囲、体脂肪量の、心血管リスク因子との関連の強さを比較し、BMIが他の2つより劣るのか検討した。BMJ誌2010年12月4日号(オンライン版2010年11月25日号)掲載より。15~16歳時の心血管リスク因子との関連の強さを検討研究グループが検討したのは、小児期(9~12歳)のBMI、腹囲、体脂肪量測定値と、15~16歳時点での心血管リスク因子(収縮期および拡張期血圧、空腹時血糖値等)との関連。「両親と子どもを対象とするAvon追跡研究」の参加者で、研究スタート時に9~12歳だった小児5,235例を対象とした。BMI、腹囲、体脂肪量は9~12歳時と15~16歳時に二重エネルギーX線吸収測定法を用いて測定された。主要評価項目は、15~16歳時に測定した収縮期および拡張期血圧値、空腹時の血糖、インスリン、中性脂肪、LDL-C、HDL-Cの濃度とした。BMI、腹囲、体脂肪量とも、心血管リスク因子との関連の強さは同等結果、女児については、9~12歳時のBMIが1SD増すごとの関連オッズ比は、高収縮期血圧(≧130mmHg)は1.23、高LDL-C(≧2.79mmol/L)は1.19、高中性脂肪(≧1.7mmol/L)は1.43、低HDL-C(<1.03mmol/L)は1.25、高インスリン(≧16.95 IU/l)は1.45だった。一方、男児は、高収縮期血圧は1.24、高LDL-Cは1.30、高中性脂肪は1.96、低HDL-Cは1.39、高インスリンは1.84だった。BMIと高空腹時血糖(≧5.6mmol/L)との関連は、男児のみで認められ、オッズ比は1.18(95%信頼区間:1.03~1.36)だった。上記の高低でみた2値アウトカムの結果では、BMIは空腹時の血糖(P=0.03)、インスリン(P0.2)。BMIモデルに、腹囲もしくは体脂肪量を加味しても、BMIと交絡因子のみで説明済みの心血管リスク因子の変数は増大しなかった。女児は青年期までに痩せれば心血管リスクは正常体重者並みに、しかし男児は……また、肥満の変化との関連についてみた場合、女児の場合は、9~12歳で過体重/肥満であっても15~16歳で正常体重となった群は、両年齢期とも正常体重の群とリスク因子の有害レベルのオッズが同等だった。しかし男児の場合は、高収縮期血圧、高中性脂肪、高インスリン、低HDL-Cのオッズ比が、両年齢期とも正常体重の群と比べ高かった。両年齢期とも過体重/肥満群よりは低くはなっていた。これらから研究グループは、「小児期に測定された腹囲または体脂肪量が、BMIより強く青年期の心血管リスク因子と関連することはない」と結論するとともに、「小児期から青年期に過体重を改善できた女児は、概して、一貫して正常体重であった群と同様の心血管リスクプロファイルを示すが、男児の場合は、小児期、青年期とも正常体重であった群と、小児期、青年期とも過体重であった群との、中間のリスク因子プロファイルを示す」とまとめている。

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地域ベースのCOPD予防・マネジメント介入で肺機能低下を抑制:中国

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、喫煙や空気汚染など複数の因子が重なって起きる慢性進行性の疾患であり、一つの因子への介入では十分な効果が得られない。これまで、早期ステージでの地域ベースの介入にはほとんど関心が示されていなかったが、中国・広州医科大学のYumin Zhou氏らグループが、COPDの早期予防とマネジメントを目的に、地域ベースの統合的介入がもたらす効果を評価するクラスター無作為化比較試験を行った。BMJ誌2010年12月4日号(オンライン版2010年12月1日号)掲載より。872例を統合的介入群と通常ケア群に割り付け追跡試験は、2地域8つの保健単位1,062例のうち試験適格・除外基準を満たした40~89歳の872例(COPD患者101例、非COPD患者771例)を、統合的介入プログラム群(介入群)または通常ケアプログラム群(対照群)に割り付け行われた。介入群には、体系的な保健教育、個別の集中的介入と治療、リハビリテーションが行われた。主要評価項目は、気管支拡張薬投与前の努力呼気1秒量(FEV1)の年低下率とした。FEV1の年低下率が介入群の方が有意に低い結果、FEV1の年低下率は、介入群の方が対照群よりも有意に低かった。補正後のFEV1の年低下率の差は19mL/年(95%信頼区間:3~36、P

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カテーテルベースの腎除神経術、治療抵抗性高血圧の降圧に有用

治療抵抗性の高血圧患者に対するカテーテルベースの腎除神経術は実質的な降圧効果を示し、安全に施行可能なことが、オーストラリアBaker IDI心臓・糖尿病研究所(メルボルン)のMurray D Esler氏らが行った「Symplicity HTN-2」試験で示された。腎臓の交感神経系の活性化は本態性高血圧の主病因とされる。降圧薬が一般化する以前から、重症高血圧の治療として非選択的な交感神経除去術の有効性が示されていたが、近年の血管内カテーテル技術の進歩により、腎動脈内腔にラジオ波を当てることで腎動脈外膜に局在する腎神経を選択的に除神経することが可能になった。Lancet誌2010年12月4日号(オンライン版2010年11月17日号)掲載の報告。腎除神経術の効果と安全性を評価する無作為化試験Symplicity HTN-2試験の研究グループは、治療抵抗性の高血圧患者に対する降圧療法としてのカテーテルベースの腎除神経術(Symplicityカテーテルシステム)の、効果と安全性を評価する目的で、プロスペクティブな無作為化試験を実施した。ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドの24の施設が参加し、3剤以上の降圧薬を服用してもベースラインの収縮期血圧が≧160mmHgの患者(2型糖尿病を合併する場合は≧150mmHg)が、これまでの治療に加え腎除神経術を施行する群あるいはこれまでの治療のみを継続する群(対照群)に無作為に割り付けられた。データ解析の担当者には治療割り付け情報が知らされなかった。効果に関する主要評価項目は6ヵ月後の診察室における坐位収縮期血圧の変化とし、6ヵ月の時点でフォローアップを継続中の全例が解析の対象となった。6ヵ月後には33/11mmHgの差が2009年6月9日~2010年1月15日までに、適格基準を満たした190例のうち106例(56%)が、腎除神経術群(52例)あるいは対照群(54例)に割り付けられた。6ヵ月後に主要評価項目の評価が可能だったのは、腎除神経術群49例(94%)、対照群51例(94%)であった。診察室血圧は、腎除神経術群がベースラインの178/96mmHg(SD 18/16mmHg)から32/12mmHg(SD 23/11mmHg、p<0.0001)低下したのに対し、対照群はベースラインの178/97mmHg(SD 17/16mmHg)から1/0mmHg(SD 21/10mmHg、収縮期:p=0.77、拡張期:p=0.83)しか変化しなかった。6ヵ月後の両群間の血圧の差は33/11mmHgであり、有意差を認めた(p<0.0001)。6ヵ月後に収縮期血圧が10mmHg以上低下した患者は、対照群が51例中18例(35%)にすぎなかったのに比べ、腎除神経術群は49例中41例(84%)に上った(p<0.0001)。手技あるいはデバイス関連の重篤な有害事象はみられず、有害事象の頻度は両群間で差はなかった。腎除神経群の1例で動脈硬化病変の進行がみられたが、治療の必要はなかった。(菅野守:医学ライター)

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スタチンの肝機能異常の改善効果が明らかに:GREACE試験事後解析

スタチン治療は、軽度~中等度の肝機能異常患者に対して安全に施行可能で、検査値を改善し心血管疾患罹患率を低下させることが、ギリシャのテッサロニキ・アリストテレス大学Hippokration病院のVasilios G Athyros氏らによるGREACE試験の事後解析で明らかとなった。非アルコール性脂肪肝によると考えられる肝機能異常は、欧米人や日本人の約33%にみられると推定され、スタチンはこのような患者の肝機能や心血管イベントの改善に有効な可能性が示唆されている。Lancet誌2010年12月4日号(オンライン版2010年11月24日号)掲載の報告。スタチン治療例と非治療例で初回再発リスクの低下効果を評価研究グループは、肝機能検査異常患者に対するスタチン治療の安全性と有効性の評価を目的に、Greek Atorvastatin and Coronary Heart Disease Evaluation(GREACE)試験の事後解析を行った。GREACE試験は、75歳未満、LDLコレステロール>2.6mmol/L、トリグリセリド<4.5mmol/Lの冠動脈心疾患患者1,600例を対象に、テッサロニキ・アリストテレス大学ヒポクラテス病院で実施されたスタチン治療と通常治療(スタチンを含む場合あり)を比較するプロスペクティブな無作為化試験であった。今回の事後解析の主要評価項目は、肝機能異常患者のうちスタチン治療を受けなかった症例に対する、中等度の肝機能異常(血清ALT値、AST値が正常上限値の3倍未満までと定義)を有し、スタチン治療を受けた患者の初回再発心血管イベントのリスク低下効果とした。このリスク低下は、スタチン治療例と非治療例における肝機能正常例の割合で評価した。スタチン治療により心血管イベントの相対リスクが68%低下ベースラインにおいて非アルコール性脂肪肝によると考えられる中等度の肝機能異常を呈した患者437例のうち、スタチン治療(主にアトルバスタチン〈商品名:リピトール〉24mg/日)を受けた群(227例)は検査値が改善した(p<0.0001)のに対し、スタチン治療を受けなかった群(210例)はALT値/AST値がさらに上昇した。心血管イベントは、スタチン治療群の10%(22/227例)で発生(3.2イベント/100人・年)したのに対し、非スタチン治療群では30%(63/210例)に認められ(10.0イベント/100人・年)、スタチン治療による相対リスク低下率は68%であった(p<0.0001)。この肝機能異常患者における心血管疾患に関するベネフィットは、肝機能が正常な患者に比べて大きかった(p=0.0074)。肝機能正常者の心血管イベント発生率は、スタチン治療群14%(90/653例、4.6イベント/100人・年)に対し、非スタチン治療群23%(117/510例、7.6イベント/100人・年)、相対リスク低下率は39%であった(p<0.0001)。スタチン治療群(880例)のうち、肝臓関連の有害事象で治療を中止したのは7例(<1%)であった。著者は、「非アルコール性脂肪肝によると考えられる軽度~中等度の肝機能異常患者に対するスタチン治療は安全に施行可能であり、検査値を改善し心血管疾患罹患率を低下させる」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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リンパ節転移陰性の高リスク乳がんでも、ドセタキセル補助療法が優位

タキサン系抗がん剤のドセタキセル(商品名:タキソテール)を含むTACレジメン(ドセタキセル、ドキソルビシン、シクロホスファミド)の有効性について、これまでリンパ節転移陽性乳がんについては明らかになっていたが、リンパ節転移陰性の高リスク乳がんの治療においても、フルオロウラシル(商品名:5-FUなど)を含む標準療法とされるFACレジメン(フルオロウラシル、ドキソルビシン、シクロホスファミド)よりも高い奏効率が認められた。欧州で行われた「GEICAM 9805」試験からの報告で、スペイン・Hospital General Universitario Gregorio MaranonのMiguel Martin氏らが、追跡期間中央値77ヵ月時点の無病生存率、全生存率、毒性について解析した。NEJM誌2010年12月2日号掲載より。TACレジメンとFACレジメンに割り付け5年以上追跡第III相オープンラベル無作為化試験として行われたGEICAM 9805試験は1998年に、リンパ節転移陰性の乳がんを有し、再発リスクの高い因子(1998ザンクトガレン基準に準拠)を一つ以上有する女性を対象に、TACレジメンとFACレジメンの効果を比較検討することを目的にスタートした。スペイン、ドイツ、ポーランドからの被験者1,060例が、術後補助療法として3週間ごとに1回×6サイクルの、TACレジメン(ドセタキセル75mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、シクロホスファミド500mg/m2)もしくはFACレジメン(フルオロウラシル500mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、シクロホスファミド500mg/m2)を受ける群に割り付けられ追跡された。主要エンドポイントは、5年以上追跡調査後の無病生存率とされ、全生存率と毒性などが副次エンドポイントに含まれた。TAC群の再発リスク32%減少を示す追跡期間中央値77ヵ月時点において、無病生存率は、TAC群(539例)が87.8%と、FAC群(521例)の81.8%よりも高く、TACレジメンによって再発リスクが32%減少していたことが示された(ハザード比:0.68、95%信頼区間:0.49~0.93、log-rank検定によるP=0.01)。TACレジメンの有効性は、ホルモン受容体の状態、閉経の有無、高リスク因子の数にかかわらず一貫していた。生存率は、TAC群95.2%、FAC群93.5%で、両群間の差は有意ではなかったが(ハザード比:0.76、95%信頼区間:0.45~1.26、非階層化ベースでのlog-rank検定によるP=0.29)、イベント数はTAC群が26件と、FAC群34件より少なかった。有害事象グレード3または4の発生率は、TAC群28.2%、FAC群17.0%だった(P<0.001)。なお当初プロトコルにはなかったが、試験開始後、TAC群で発熱性好中球減少症が25%以上にみられたため、登録230例以後の被験者には、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の予防的投与を行うようプロトコルが改定された。TACレジメンの毒性は、それ以後減少していた。(武藤まき:医療ライター)

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死亡率が最も低いのはBMI値20~25未満:白人成人146万人の解析

これまで、BMI値30.0以上の肥満と定義される人では、心血管疾患や脳卒中、その他特異的がんによる死亡率が増大することが立証されていたが、全死因死亡率との関連については明らかにされていなかった。そこで米国立がん研究所 疫学・遺伝学部門のAmy Berrington de Gonzalez氏ら研究グループは、19の前向き試験に参加した白人成人146万人のデータを集め解析した。NEJM誌2010年12月2日号掲載より。白人成人146万人のデータを解析解析対象となった19の試験は、米国立がん研究所Cohort Consortiumに登録された前向き試験で、1970年以後を基線とし、追跡期間5年以上、各試験の被験者死亡に1,000例以上の非ヒスパニック系白人を含むものだった。基線での、身長、体重、喫煙データがあり、既往歴(メラノーマ以外のがん、心疾患)、飲酒、教育レベル、婚姻状況、身体活動に関する情報があった。解析された被験者は、19~84歳(中央値58歳)の白人成人146万人分のデータで、年齢、参加していた研究、身体活動、飲酒、教育、婚姻状況で補正後、Cox回帰分析を用いて、BMI値と全死因死亡率との関連についてのハザード比と95%信頼区間を推定した。BMI値と全死因死亡率はJ字型曲線の関連被験者の基線におけるBMI中央値は、26.2だった。追跡期間中央値10年(5~28年)の間に、16万87例が死亡していた。非喫煙者の健常者についてみたところ、BMI値と全死因死亡率とにはJ字型曲線の関連が認められた。BMI値22.5~24.9階層群を基準とした、女性の、BMI値とのハザード比(95%信頼区間)は以下であった。 ・15.0~18.4階層群 1.47(1.33~1.62)・18.5~19.9階層群 1.14(1.07~1.22)・20.0~22.4階層群 1.00(0.96~1.04)・25.0~29.9階層群 1.13(1.09~1.17)・30.0~34.9階層群 1.44(1.38~1.50)・35.0~39.9階層群 1.88(1.77~2.00)・40.0~49.9階層群 2.51(2.30~2.73)男性のハザード比も女性と同等だった。また20.0未満のハザード比は、追跡期間が長期となるにつれ小さくなっていた。Gonzalez氏は、「白人成人では、過体重と肥満、そしておそらく低体重も、全死因死亡率の上昇と関連する。概して全死因死亡率は、BMI値20.0~24.9階層群で最も低い」と結論している。なお、米国では成人の3分の2が、その他先進諸国では半数以上が、過体重もしくは肥満であるという。(武藤まき:医療ライター)

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今後の心房細動治療はシンプルになる

 2010年12月7日、「変わる!!心房細動治療」をタイトルとしたプレスセミナーが開催された。演者は、財団法人心臓血管研究所常務理事(研究本部長)の山下武志氏。 このプレスセミナーにおいて、山下氏は、心房細動治療における「CHANGE」と「SIMPLE」を強調した。その内容をレポートする。患者と治療ツールの変化 今後の心房細動治療を考える中で、まず、患者側の変化を考えなければならない。ここ30年の間に患者数は増加し、背景因子も多様化した。その結果、心房細動を原因とする心原性脳塞栓症の発症が増加した。久山町研究では、第一集団(1961-1973年)に比べ、第三集団(1988-2000年)では、ラクナ梗塞は約0.8倍、アテローム血栓性脳梗塞では約1.3倍、心原性脳塞栓症では約2.3倍と報告されており、いかに心原性脳塞栓症が増加してしまったかがわかる。 次に、治療ツールにも変化が起こった。新しい抗不整脈薬が次々に開発されたのである。それは、新たな分類としてSicilian Gambit分類が生まれるほどであった。また、これまでの単純な電気生理学から、より広範な理論構築が行われるようになった。 その結果、21世紀の心房細動治療では、患者ごとに最適の治療を行う「個別化診療」という複雑な診療が模索され始めた。しかし、その裏で、誰がその複雑な診療を担うのか、それほど複雑化する必要があるのか、どういう形で患者の役に立ちたいのか、といった疑問も生じてきた。エビデンスが変えた治療戦略 「疾患を病態生理から理解する」ことと、「疾患を病態整理から治療する」ことは違う。現在の知識レベルは、疾患の病態整理をすべて網羅しているわけではないため、妥当だと思われる治療を行っても、それが必ずしも臨床的メリットにつながるとは限らない。臨床的メリットにつながっているかを検証するのが臨床試験である。 例えば、有名なCAST試験では、心筋梗塞後の心室性不整脈を有する患者に心室性不整脈薬を投与すると、死亡率が増加することが示された。 AFFIRM試験では、心房細動症例に対してリズムコントールを行った群とレートコントロールを行った群での死亡率に変化はなかった。これは日本人のみを対象としたJ-RHYTHM試験でも同様の結果が示されている。 ACTIVE-W試験では、脳卒中の危険因子を有する心房細動患者にクロピドグレル+アスピリンを投与した群は、ワルファリン投与群に比べ、脳心血管疾患の発症抑制という点で劣ることが示された。日本人を対象としたJAST試験でも、抗血小板薬による治療が無投薬群と有意な差がないことが示された。 さらに、心房細動の再発抑制を一次エンドポイントとしたGISSI-AF試験では、心房細動既往例において通常治療にARBを追加投与しても、心房細動の再発を抑制できなかったと報告された。同様に、CCB群とARB群で心房細動の発症抑制を比較検討したJ-RHYTHM IIでも、ARBがCCBに比べて心房細動の発症を抑制することは認められなかった。 これらの心房細動に関連したエビデンスを受け、ある二つの概念が重要視されてきた。それは、「“心房細動”から、心房細動を有する“患者さん”へ」「“複雑”から“シンプル”へ」という二つの概念である。今後の心房細動治療は3ステップで考える 今後の心房細動は、3つのステップで考えるべきである。その3つとは「命を護る」「脳を護る」「生活を護る」の3つで、むしろ、他のステップや考えは必要ない。実際、2010年のESCから発表された心房細動ガイドラインは、従来に比べ、驚くほどシンプルな内容になっている。(1)命を護る 心房細動患者の生命予後は、心房細動の背景因子により規定されており、これはすべての試験で共通した結果である。つまり、患者の生命予後を是正するには、一度心房細動の存在を頭から解き放ち、患者の背景因子を再確認して、それを改善すれば良い。(2)脳を護る 心房細動患者において、脳を守るツールは現在のところワルファリンのみである。ワルファリンの投与対象患者は、CHADS2スコアを用いればすぐに割り出すことができる。(3)生活を護る 患者のQOLを向上させる必要があれば、洞調率維持を目指す。唯一残された「複雑」も「シンプル」に 唯一残された「複雑」はワルファリンである。ワルファリンは説明事項、注意事項といった制約が多く、医師からみても、患者から見ても複雑である。しかし、新しい抗凝固薬の登場により大きく緩和されると予想されている。 新しい抗凝固薬は、ワルファリンと異なり、薬物相互作用、食事制限の必要性、血中濃度の測定の必要がなく、誰もがわかりやすい薬剤である。また、脳卒中の発症予防効果は、ワルファリンに対する非劣性を示した。 最後に山下氏は、「心房細動の治療は、今後、“心房細動”から、心房細動を有する“患者さん”へ、さらに、“複雑”から“シンプル”へと変化し、誰でも同じ治療が行えるようになる。心房細動治療が激変する時は、もうすぐそこまで来ている」と結んだ。

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ω-3脂肪酸、心房細動再発の減少効果確認できず

発作性・持続性心房細動既往歴のある患者に対し、オメガ(ω)-3脂肪酸を24週間投与しても、6ヵ月間の心房細動の再発リスクは減少しないことが示された。米国・ペンシルベニアのLankenau Institute for Medical Research循環器疾患部門のPeter R. Kowey氏らが、663人を対象に、無作為化プラセボ対照二重盲検試験を行い明らかにしたもので、JAMA誌2010年12月1日号(オンライン版11月15日号)で発表した。これまでに示唆されている、ω-3脂肪酸の心房細動に対する治療効果と安全性に関するデータは、小規模試験からの発表だったという。症候性心房細動663人を2群に分け、6ヵ月間追跡Kowey氏らは、2006年11月~2009年7月、症候性心房細動の患者663人について試験を行った。被験者の平均年齢は60.5歳、56%が男性、542人が発作性心房細動、121人が持続性心房細動だった。被験者を無作為に2群に分け、一方には、ω-3脂肪酸(当初7日間は8g/日、その後24週間までは4g/日)を投与した。もう一方の群には、プラセボを投与した。主要エンドポイントは発作性心房細動の症候性再発であり、副次エンドポイントは持続性心房細動の症候性再発と、発作性・持続性両グループの症候性再発だった。発作性・持続性ともに心房細動再発率に両群で有意差なし結果、主要エンドポイントである、発作性心房細動群のうち症候性心房細動の再発または心房粗動がみられたのは、プラセボ群269人中129人(48%)に対し、ω-3群258人中135人(52%)であり、両群に有意差は認められなかった(ハザード比:1.15、95%信頼区間:0.90~1.46、p=0.26)。また副次エンドポイントでも、持続性心房細動群のうち症候性心房細動の再発がみられたのは、プラセボ群18人(33%)に対し、ω-3群32人(50%)と、両群に有意差は認められず(ハザード比:1.64、同:0.92~2.92、p=0.09)、発作性・持続性両群の症候性心房細動の再発も、ω-3群とプラセボ群で有意差は認められなかった(ハザード比:1.22、同:0.98~1.52、p=0.08)。有害作用のために服用を中止したのは、プラセボ群の5%に対しω-3群の4%で、いずれも低く、また両者に差はなかった。4週と24週時点で測定した、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)の血中濃度は、ω-3群の方がプラセボ群より有意に高かった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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低リスク前立腺がん患者には積極的経過観察が妥当、選択は個々人の意思で

65歳で前立腺がんの診断を受けた仮定的コホートで、選択した治療の違いによるQOL調整後の期待余命(Quality-adjusted life expectancy ;QALE)について検討した意思決定解析の結果、積極的経過観察を選択した患者群が、他の放射線治療や手術などを選択した患者群に比べアウトカムは良好で、積極的経過観察が妥当な治療戦略であることが示された。米国ハーバード大学医学部ダナファーバーがん研究所のJulia H. Hayes氏らの報告によるもので、「治療か積極的経過観察かの選択は個々人が中心的に担うもの」と結論している。JAMA誌2010年12月1日号掲載より。仮想患者のPSA値は10ng/mL未満、病期分類T2a以下、グリーソン・スコア6以下本研究の背景には、米国では、2009年には前立腺がん患者が19万2,000人に上り、そのうち低リスク患者が70%を占め、90%以上が初期治療として手術や放射線治療を受けるものの、その大半が一つ以上の副作用を有するとの報告を踏まえ、「PSAスクリーニングを受けた人の最大60%で前立腺がんが診断される時代に、治療を義務づけることはないであろう」という著者らの提起がある。しかし、低リスク前立腺がんに対する積極的経過観察と、放射線治療や外科治療について、その長期アウトカムや生活の質(QOL)に与える影響を分析した試験はほとんどなかった。研究グループは、65歳で初めて診断を受けた、臨床的限局性の低リスク前立腺がんの仮想コホートについて、過去の研究結果に基づくシミュレーション・モデルを作り、意思決定解析を行った。仮想患者のPSA値は10ng/mL未満、病期分類T2a以下、グリーソン・スコア6以下の患者とされた。患者の選択肢は、近接照射療法、強度変調放射線治療(IMRT)、前立腺全摘除術、または積極的経過観察だった。積極的経過観察では、定期的な直腸内診、PSA値検査と、生検(診断の1年後、それ以降は3年ごと)を行い、グリーソン・スコアが7以上や、その他疾患の進行が認められた場合や、患者の選択意思が示された場合に処置が行われた。主要評価項目は、それぞれの選択肢におけるQALEだった。QALEは積極的経過観察が最高、次いで近接照射療法、最低は前立腺全摘除術結果、QALEが最高だったのは積極的経過観察群で、質調整後の生存年数は11.07 QALYだった。次いで、近接照射療法の10.57 QALY、IMRTの10.51 QALY、前立腺全摘除術の10.23 QALYだった。前立腺がんでの死亡の相対リスクは、診断時にいずれかの治療をした場合が、積極的経過観察群と比べ0.6倍と低かった。それにもかかわらず、QALEは積極的経過観察群が最高のままだった。QALE増加、最適治療は、個々人が積極的経過観察かいずれかの治療を行うかによっていることが認められた。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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不適切な気管支内挿管を検出する最適な方法は?

気管挿管は臨床家にとってルーチンの手技だが、経験によって手技のレベルは異なり、気管内チューブの置き違いから重大な合併症が起きる可能性がある。これまで、チューブの位置を評価する方法として、両胸への聴診法が推奨されてきたが、オーストリア・ウィーン医科大学総合病院のChristian Sitzwohl氏らのグループは、不適切な気管支内挿管を検出する最も感度と特異度が高い臨床的手法はどのようなものかを判定する、前向き無作為化盲検試験を行った。BMJ誌2010年11月27日号(オンライン版2010年11月9日号)掲載より。4つの臨床テストについて検証試験は、三次救急を行っている大学病院の麻酔部門で、19~75歳の婦人科または泌尿器科の待機的手術予定の患者(米国麻酔学会分類IまたはII)160例を対象とした。患者は無作為に、最終的に8つの試験群に割り付けられた。まず、気管内チューブを内視鏡的に気管分岐部より2.5~4.0cm上に置く群と、右主気管支に置く群に割り付けられ、各群は4つの異なる、気管内チューブ位置を判定する臨床テスト群に割り付けられた。4つの臨床テストは、(1)胸部両側への聴診(聴診法)、(2)胸部対称運動の観察と触診(観察法)、(3)チューブに印刷されたcmスケールで位置を推定(深度法)、(4)3つを組み合わせて行う(総合法)だった。各手技およびテストは、1年目のレジデントと経験豊富な麻酔医により行われ、160例の患者は、計320回の観察を受けた。主要評価項目は、気管内チューブの位置の正誤とされた。チューブ挿入深度での評価が最適だが、完全ではないこの臨床テストで、1年目のレジデントは、聴診法では55%の症例で判定を誤り、経験豊富な麻酔医より有意に見落としが多かった(オッズ比:10.0、95%信頼区間:1.4~434)。不適切な気管支内挿管の検出感度は、深度法88%(95%信頼区間:75%~100%)、総合法100%であり、聴診法65%(同:49%~81%)、観察法43%(同:25%~60%)より有意に高かった(P

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