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メタボの人は特に食塩摂取は控えめに

メタボリックシンドロームの基盤にインスリン抵抗性があることから、メタボの人は塩分摂取に対して特異な感受性があるのではないか。これまで検討されていなかった、塩分摂取と血圧との関連を立証するために、米国チューレイン大学医学部&チューレイン高血圧腎センターのJing Chen氏らが、中国北部農村地帯の住民を対象に大規模な食事摂取スタディを行った。Lancet誌2009年3月7日号(オンライン版2009年2月16日号)より。糖尿病ではない中国人1,906例を対象に試験に参加したのは、16歳以上の糖尿病ではない中国人1,906例。被験者は、低ナトリウム食(1日51.3mmol)を7日間摂取し、続く7日間は高ナトリウム食(1日307.8mmol)を摂取。基線時、および各食事介入の2、5、6日に測定され追跡された。解析では、メタボのリスク因子情報が入手できなかったり、食事介入が完了しなかった参加者は対象外とされた(完了したのは、低ナトリウム食1,853例、高ナトリウム食1,845例)。なおメタボの定義は、リスク因子が3つ以上(腹部肥満、高血圧、高トリグリセリド、低HDL、高血糖のうち)ある場合。食塩感受性が高いことの定義は、平均血圧が、低ナトリウム食摂取中5mmHg以上減少した場合、および高ナトリウム食摂取中5mmHg以上増大した場合とされた。結果、被験者のうちメタボだった人は、283例(メタボ情報が入手できた1,881例のうち)だった。メタボでない人と比べてメタボの人の高食塩感受性は3倍以上多変量補正後、低ナトリウム食、高ナトリウム食のいずれの介入においても、メタボでない人よりメタボの人のほうが平均血圧の変動が有意に大きかった(p

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直腸患者に対し術前放射線療法を施行したほうがアウトカムを改善する

直腸患者に対する、術前あるいは術後放射線療法は再発リスクを減らすが、どちらに行うのがアウトカムの改善に寄与するか。英国聖ジェームズの大学病院のDavid Sebag-Montefiore氏らによる多施設共同無作為化試験の結果、手術前に行うことで再発リスクが減り無病生存が改善することが報告された。Lancet誌2009年3月7日号より。4ヵ国80施設1,305例が参加試験は、ショートコースの術前放射線療法群と、選択的術後化学放射線療法を伴う初発手術群との比較で行われ、4ヵ国80施設で、直腸腺の手術が可能だった1,305例が無作為化され実行された。ショートコースの術前放射線療法(25 Gyを5回に分けて照射)には674例、選択的術後化学放射線療法群(45 Gyを25回に分けて照射+5FU剤)には676例が割り付けられた。主要評価項目は、局所再発で全例解析が行われた。局所再発の相対リスクは0.39倍、3年時点で絶対差6.2%解析時に330例の死亡が確認された(術前群157例、術後群173例)。一方、生存患者の追跡期間中央値は4年だった。局所再発は99例(術前群27例、術後群72例)。術前群は術後群に比べて、局所再発の相対リスクは61%低かった(ハザード比:0.39、95%信頼区間:0.27~0.58、p

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重度冠動脈疾患の標準治療はCABG:SYNTAX試験

重度の冠動脈疾患に対しては冠動脈バイパス術(CABG)が標準治療とされてきたが、近年は急速に、薬剤溶出ステントを用いた経皮的冠動脈形成術(PCI)の施行が増えている。果たしてPCIが標準治療と成り得るのか。冠動脈3枝病変または左冠動脈主幹部病変(またはその両方)を有する患者を対象に、PCIとCABGを比較したSYNTAX試験の結果報告が、NEJM誌2009年3月5日号(オンライン版2009年2月18日号)にて発表された。患者1,800例を無作為割り付けし、比較試験対象患者は1,800例。全員これまでにCABGまたはPCIを受けたことがなく、また心臓外科医とインターベンション専門医によって、どちらの術式でも同程度の血行再建が得られると判断されていた。無作為化割り付けの比率は1対1。主要エンドポイントは、無作為化後12ヵ月間の、心臓または脳血管の重大な有害イベント(全死因死亡、脳卒中、心筋梗塞あるいは再度の血行再建)とし、2群間の非劣性試験が実施された。なお解剖学的特徴または臨床状態から、2つの治療選択肢のうち1つだけが有益と判断された患者はランダム化から除外され、CABGまたはPCIのいずれかで登録された。手術前特性は2群間で同程度だった。1年後の複合エンドポイントが、CABGのほうがより低い12ヵ月後の重大な心臓または脳血管イベント発生率は、PCI群のほうが有意に高かった(CABG群12.4%、PCI群17.8%、P=0.002)。主なイベントは再度の血行再建(同5.9%対13.5%、P

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抗IL-5モノクローナル抗体・mepolizumabは喘息症状の増悪に有効か

喘息症状の増悪は、罹病率や死亡率の増大ばかりか保健医療資源の大量消費を伴うため、それを防ぐことが依然として治療の重要な目的となっている。一方で、気道の好酸球性炎症が増悪リスクであるとのエビデンスが得られている。これに対しグレンフィールド病院(英国・レスター)のPranabashis Haldar氏らが、抗IL-5モノクローナル抗体・mepolizumabの増悪抑制効果について臨床試験を実施。結果がNEJM誌2009年3月5日号に掲載された。61例を無作為化し、50週間にわたって追跡難治性の好酸球性喘息患者で、重症増悪を繰り返す61例を対象に、無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験を実施した。被験者は1ヵ月おきに1年間、29例がmepolizumabを、32例がプラセボの静注を受けた。主要評価項目は、50週の治療期間中における、被験者ごとの重症増悪の回数とした。副次評価項目は、喘息症状の変化を含め、喘息患者用QOLスケール「AQLQ」の1から7までのスコア(値が低いほど障害が重度で、0.5単位の変化が臨床的に重要と判断される)、気管支拡張剤使用後のFEV1、気道過敏性、血液中ならびに喀痰中の好酸球数とした。好酸球数を減少しQOLを改善50週のコースにわたって、mepolizumabはプラセボより、重症増悪の有意な減少と関連していた(増悪回数は被験者当たり平均2.0回対3.4回、相対リスク:0.57、95%信頼区間:0.32~0.92、P=0.02)。そして、AQLQスコアでの有意な改善が見られた(ベースラインからの平均増加0.55対0.19、群間差平均:0.35、95%信頼区間:0.08~0.62、P=0.02)。mepolizumabはプラセボと比較して、血液中(P

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急性冠症候群発症後、クロピドグレルにPPI併用は有害事象を有意に増加

 急性冠症候群(ACS)患者でクロピドグレル(商品名:プラビックス)を服用している患者について、プロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用した人は、クロピドグレルのみを服用している人に比べ、死亡とACSによる再入院がおよそ1.25倍に増えることがわかった。米国Denver VA Medical CenterのP. Michael Ho氏らの研究で明らかになったもので、JAMA誌2009年3月4日号で発表されている。退院後の複合リスクは1.27倍に 同氏らは、2003~2006年に急性冠症候群で、入院中および退院後にクロピドグレルを服用していた8,205人について、後ろ向きに調査を行った。退院時または退院後にPPIを服用していたのは、63.9%(5,244人)、服用していなかったのは36.1%(2,961人)だった。 追跡期間中の死亡またはACSによる再入院の発生率は、PPI併用群で29.8%(1,561人)に対し、対照群では20.8%(615人)。多変量解析後、死亡またはACSによる再入院に関するPPI併用群の対照群に対する補正後オッズ比は、1.25(95%信頼区間:1.11~1.41)だった。 また退院後のPPI患者について詳しく見てみると、PPIを併用していた期間の発生率が、クロピドグレル単独だった期間の発生率に比べ有意に高く、補正後ハザード比は1.27(95%信頼区間:1.10~1.46)だった。血管再生術実施率は1.49倍に、総死亡率には有意差なし PPI併用群ではまた、対照群に比べ、ACS再発による入院率(補正後オッズ比:1.86、95%信頼区間:1.57~2.20)や血管再生術実施率(同:1.49、同:1.30~1.71)が有意に高率だった。一方、原因を問わない死亡率は、両群で有意差はなかった(0.91、0.80~1.05)。 また、退院後にクロピドグレルを服用していなかった人の死亡・ACSによる再入院率と、PPIを服用していた人の同発生率に有意差はなかった(補正後オッズ比:0.98、95%信頼区間:0.85~1.13)。 同研究グループは、PPIがクロピドグレルの効果を減弱する可能性があるとしている。

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成人へのインフルエンザワクチンはTIVが効果的

インフルエンザ予防接種を毎年受けている成人にとっては、三価不活化インフルエンザワクチン(TIV)が鼻腔内投与型のインフルエンザ弱毒生ワクチン(LAIV)より、予防効果が高いようだ。米国Armed Forces Health Surveillance CenterのZhong Wang氏らが、米国軍人100万人超を対象に行った調査で明らかにしたもので、JAMA誌2009年3月4日号(オンライン版2009年3月2日号)で発表した。入院率は、対照群、LAIV群、TIV群の順に高率同研究グループは、17~49歳の軍人について、2004~2005年、2005~2006年、2006~2007年の3期間中の、インフルエンザワクチン接種の有無と種類、また肺炎またはインフルエンザによる入院件数について調べた。3期間を通じて、TIV群は、LAIV群やワクチンを受けなかった対照群に比べ、肺炎またはインフルエンザによる入院率が有意に少なかった(2004~2005年;TIV群8.6/1000人・年に対しLAIV群18.3/同、対照群19.4/同、2005~2006年;TIV群7.8/同、LAIV群10.6/同、対照群10.9/同、2006~2007年;TIV群8.0/同、LAIV群11.1/同、対照群11.7/同)。LAIV群とTIV群の摂取効果について見てみると、対照群と比較した場合の効果のスコアで、LAIV群は10.7~20.8だったのに対し、TIV群では28.4~54.8と高かった。1~2シーズン摂取を受けていない群では、LAIVとTIVの効果は同等ただ、過去1~2シーズンにインフルエンザの予防接種を受けていないグループについての接種効果を調べてみたところ、LAIV群とTIV群の摂取効果の差は見られなかった(2005~2006年;p=0.53、2006~2007;p=0.56)。それでも同グループで予防接種を受けた人の肺炎またはインフルエンザによる入院率は、全体の同率よりも低率だった(例;2005~2006年;全体が10.6/1000人・年に対しLAIV群は7.7/1000人・年)。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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【医師限定記事】9割の医師が健康に危険を感じている!

医師限定コミュニティ「Dr'sVoice」で開催中の意識調査「過重労働に身の危機を感じる?」の途中経過を見ると、9割の医師が健康面での危機を感じていると回答している。3/13時点で「危機を大いに感じる」45%、「危機を少し感じる」44%となっており、最近指摘される医師の過重労働が医師の身体的・心身的な疲労を招いているようだ。意識調査は4/5まで開催中です。先生のご意見もお聞かせください。 ●調査はこちらからhttp://www.carenet.com/click/voice/answer.php?eid=12

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【医師限定記事】賛否分かれる臨床研修制度の見直し

医師限定コミュニティ「Dr'sVoice」で開催中の意識調査「都道府県毎に募集枠に上限!臨床研修制度の見直しは医療崩壊を救えるか?」の途中経過によると、臨床研修制度の見直しの是非に関して、医師の意見が分かれている。3/13時点で「賛成」14%、「一部賛成」37%に対して、「反対」は41%だった。コメントにおいても、臨床研修と医師不足を混同するな、臨床研修の成果はまだ出ていないなどの反対意見がある一方で、医局制の復権を望む声や今の臨床研修制度が医師不足を招いたとの意見が聞かれた。調査は4/5まで開催中です。先生のご意見もお聞かせください。 ●調査はこちらからhttp://www.carenet.com/click/voice/answer.php?eid=8

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1回飲みきり型の経口抗菌薬 ジスロマックSRが4月新発売

ファイザー株式会社は、4月6日に15員環マクロライド系抗生物質製剤であるジスロマック(一般名:アジスロマイシン水和物)の新効能・新剤形・新用量医薬品として、経口懸濁液用徐放性製剤「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g」を発売すると発表した。ジスロマックSRは、耐性菌防止と服薬遵守の観点から、抗菌薬は十分量を使用し、短期間使用の実行を遂行することを目的に開発された1回飲みきり型の経口抗菌薬。咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、副鼻腔炎などの急性呼吸器感染症、淋菌・クラミジアによる性感染症をはじめ、皮膚感染症や歯性感染症など成人の急性感染症に広く適応を有する。今回新発売されるジスロマックSRは、海外では2005年6月以降、56ヵ国で承認されている。日本においては、2008年1月に厚生労働省へ承認申請を行い、2009年1月に製造販売承認を取得後、同年3月13日に薬価収載される予定とのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_03_12.html

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米国にて、痛風・高尿酸血症治療剤ULORIC(TMX-67)販売開始

帝人ファーマ株式会社が創製した新規の痛風・高尿酸血症治療剤であるフェブキソスタット(一般名、開発コード:TMX-67、米国登録商標:ULORIC)について、武田薬品工業株式会社の100%子会社である武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ株式会社(米国イリノイ州、以下、TPNA社)は、このたび、米国における販売を開始したと発表した。フェブキソスタットは、新規のキサンチンオキシダーゼ(痛風の原因となる尿酸生成合成酵素)阻害剤であり、米国では約40年ぶりに発売される痛風・高尿酸血症治療剤。同剤は、痛風・高尿酸血症患者の血中尿酸値を低下させる効果を有しており、臨床試験において、その有効性と安全性が確認されている。また、軽度から中等度の腎機能障害あるいは肝機能障害を有する患者でも、投与量を調節することなく服薬出来る結果が得られている。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_32234.html

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高リン血症治療薬ホスレノール チュアブル錠発売

バイエル薬品株式会社は11日、高リン血症治療薬「ホスレノール チュアブル錠」(一般名:炭酸ランタン水和物〔以下:ホスレノール〕)を発売した。現在の高リン血症治療における第一選択薬はカルシウム製剤であるが、ホスレノールは、カルシウムを含まないリン吸着剤であり、腸管内において食物中のリン酸と結合し、リン酸ランタンを形成する。リン酸ランタンは消化管で吸収されずに排泄されるため、腸管からのリン吸収が抑制され、効果的に血清リン濃度を下げることができるという。また、服薬時にほとんど水を必要としないチュアブル錠であるため、水分の摂取が制限されている透析患者に合っている。また、ホスレノールは、すでに米国、ドイツ、イギリス、フランスなど、世界32ヵ国でシャイア社により発売されている。日本では、同社がホスレノールの開発、製造および販売の権利をシャイア社から2003年12月に取得し、第II相および第III相臨床試験を実施した。日本の透析患者数は全国で27万人以上といわれ、毎年1万人のペースで増加しているなか、ホスレノールが多くの患者にとって、高リン血症治療における新しい選択肢になることが期待されるという。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2009%2Fnews2009-03-11.html

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HDLコレステロールは動脈硬化を予防するのか?

HDLコレステロール(HDL-C)を増やすことが虚血性心疾患を予防する、とのエビデンスについてはなお論争が続いている。システマティックレビューの一部解析(2001年までに公表されたスタチン治療に焦点を当てた無作為化試験の解析)では、HDL-Cと患者アウトカムの相対リスク減とに有意な関連を見いだすことはできなかったが、McMaster大学(カナダ)臨床疫学・生物統計学部門のMatthias Briel氏らは、スタチンに限らずすべての脂質異常症の治療薬に関連した無作為化試験を対象に、HDL-C値と、全死亡、虚血性心疾患死および同イベント(虚血性心疾患死と非致死的心筋梗塞)との関連について、最新の系統的なシステマティックレビューとメタ回帰解析を行った。BMJ誌2009年2月28日号(オンライン版2009年2月16日号)より。108の無作為化試験、参加者29万9,310人分のデータをメタ回帰解析Briel氏らは、2006年10月までに、分野専門家とのコンタクトで追補されたMedline、Embase、Central、CINAHL、AMEDからスタディ選択を行った。2チームが独立して、無作為化試験の適格性(心血管リスクを減じるための脂質改善の介入が検討された試験、HDL-Cと死亡率や心筋梗塞の関連を独立した治療群で検討した試験、少なくとも6ヵ月治療や参加者フォローが行われた試験)を評価し選択。評価者は標準化されあらかじめ用意されたフォーマットを用いて、各論文から関連情報を取得し、脂質と臨床アウトカムの加重リスク比の変化のデータを解析した。メタ回帰解析は、108の無作為化試験、参加者(心血管イベントリスクを有する)29万9,310人のデータを含み行われた。HDL-C増大よりもLDL-C減少をLDL-C値補正後全解析の結果、HDL-Cの変化と、リスク比(虚血性心疾患死、同イベント、全死亡)との関連は認められなかった。この結果は、HDL-C値にほとんど変化がなかった(<1%)試験でも同様だった。また、LDL-CおよびHDL-Cの変化が、LDL-C単独の変化によるもの以上に、アウトカムに影響を与えることは確認できなかった。逆にHDL-C値および薬剤クラス補正後LDL-C指数が10mg/dL(0.26mmoL/L)減少した場合の相対リスク減は、虚血性心疾患が7.2%(95%信頼区間:3.1%~11%、P=0.001)、同イベントは7.1%(4.5%~9.8%、P

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看護師と医師のどちらが内視鏡検査に向いているか?

イギリスやアメリカでは、看護師による消化管内視鏡検査が、専門団体の承認を得て一般的に行われている。これまで1センターを対象とする研究で、安全で効果的であり、患者にも容認される手技であることが示されている。しかし、看護師がこうした役割を担うことについて、臨床面と費用対効果の面から、厳密かつ大規模な評価は行われていなかった。そこで英国スウォンジー大学のJohn Williams氏らの研究グループは、上部・下部消化管の内視鏡検査について、医師と看護師の臨床的な有効性を比較することを目的に、6病院で無作為化試験を実施した。BMJ誌2009年2月28日号(オンライン版2009年2月10日号)より。内視鏡検査の質を競う本試験には、医師67人と看護師30人が参加。施設による診療のバラつきを最小化するため、ゼレン法による無作為化が施されている。対象患者は2002年7月から2003年6月にかけて、適格者4,964例のうち4,128例(83%)を無作為化、そのうち1,888例(38%)の患者の参加を得た。行われた手技は、診断を目的とした食道・胃・十二指腸検査と軟性S状結腸鏡検査(鎮静の有無にかかわらず)で、参加病院は標準的な準備、技術、手順に従った。主要評価項目は調査票による胃腸症状とし、検査の満足度、不安状態(すべての処置の意向について分析)、直接的あるいは遅延性の合併症、検査と結果報告の質、患者による施行者の選択、そして1年後に新たな疾病が診断されたかどうかが、処置をしたかを踏まえて分析された。看護師の手技が一部で医師を上回る検査後、1日、1ヵ月、1年時点いずれでも、医師群と看護師群との間に有意な差は認められなかった。ただ1日後では、看護師群のほうが患者満足度が高かった。また、看護師は医師より、胃と食道の検査で優秀であることが認められた。生活の質に関するスコアは医師群がわずかに高かったものの、統計学的に有意といえるほどではなかった。これらから研究グループは、看護師による内視鏡検査は、安全かつ効果的だと結論づけた。

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新しいインスリンペン型注入器イタンゴ販売開始

サノフィ・アベンティスは9日、1型および2型糖尿病患者を対象とするカートリッジ交換型ランタス注カート専用インスリンペン型注入器「イタンゴ」の販売を同日より開始した。イタンゴは、1日1回の投与で、明らかなピークを示さず24時間効果を示す持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)を投与するためのカートリッジ交換型インスリンペン型注入器であり、日本で開発された。黒地に白の大きく見やすいダイアル表示と残量目盛により、簡単な単位設定・修正を実現し、また、注入時に必要な圧力が軽く、確実でスムーズな注入を可能になっているという。国内では、カートリッジ交換型のランタス注オプチクリック専用インスリンペン型注入器「オプチクリック」や、ディスポーザブル型インスリンペン型注入器「ランタス注ソロスター」が既に発売されている。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/08166CEB-7513-415A-80C4-25354AA60B7A.pdf

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接客業の女性に聞いた“花粉症美人”の秘訣

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニーは、2009年2月、全国の20代~40代の接客業女性413名を対象に、「緑のアネトン リニューアル記念 接客業女性に聞く『花粉症美人の秘訣』に関する調査」を実施した調査結果を発表した。このアンケート調査は2009年2月、花粉症の全国の20代~40代の接客業女性413名を対象に行われたもの。調査の結果、回答者が最も困っていたのは「接客中に鼻水がでる」ことで70.2%(290名)。また、「接客中にくしゃみが出る(止まらない)」が41.9%(173名)という回答もあり、鼻水・くしゃみといった鼻炎に悩まされていることがわかったという。鼻炎で鼻の下が荒れる辛い時期にも、接客中、キレイな笑顔でアクティブな「花粉症美人」でいるために調査対象となった女性が心がけていることは、「お客さん(患者さん)の前での鼻水・くしゃみを防ぐため、『鼻炎ケア』をする」が55.9%(231名)と最も多く、過半数を超えた。また、「症状が辛いことを顔に出さないように、できる限り元気なフリをする」が38.5%(159名)、「とにかく気合で乗り切る」34.9%(144名)と鼻炎ケアをする以外は「元気なフリ」や「気合」と精神的なもので乗り切ろうとしていることもわかったという。詳細プレスリリースへhttp://www.jnj.co.jp/group/press/2009/0306/index.html

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日本のADHD治療に手詰まり感 保護者と医師、国内外で認識のギャップあり

日本イーライリリーは11日、同社が世界精神保健連盟(WFMH)と協力し実施した『ADHD 360国際調査』の結果を発表した。この調査は、ADHDをもつ子ども達がより良い生活を送るための課題、またADHD児を支援する保護者と医療現場の連携はうまく取れているのか、といった問題を探ることを目的に、保護者・医師の立場の違いによる考え方の比較、および国際比較するために、日本を含む世界9ヵ国で実施された。回答者は、7~18歳のADHDの子をもつ保護者719名と、ADHD児の診療経験2~30年の医師663名。その結果、日本の保護者と医師、また、日本の保護者と国外の保護者で認識にギャップがあることがわかってきた。日本の保護者は、学校生活に限らず「日常生活」など生活全般について心配であり、「基本的な日常生活が難しい(62%)」が最も多く、「自尊心を育てられない(49%)」、「自分自身をコントロールできない(45%)」と続いた。一方、医師は「学校で適切な行動をとれない(56%)」が最も多く、次いで「友達関係を築いたり維持できない(51%)」と、学校生活や友達関係といった保護者の目を離れた場面について特に心配している傾向があった。国内外の保護者で差が出た項目は、「特別な学校教育プログラム」「在宅医療制度」「行動療法やセラピー」「認知行動療法や会話療法」などで、いずれも日本の保護者の回答が少ないという結果が出た。日本では治療や支援手段のバリエーションが少ないことから、治療関連の回答に差が出ており、治療・支援に手詰まり感を抱いていることが示唆された。調査結果の詳細はこちらhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_05.cfm

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個人をターゲットとした心房細動を予測するリスクスコアの開発:Framingham Heart Study

フラミンガム心臓研究(Framingham Heart Study)が開発した、個人レベルの心房細動の絶対危険度を予測するためのリスクスコア、およびフレームワークづくりに関する試験報告が、Lancet誌2009年2月28日号に掲載された。これまで、加齢、糖尿病、高血圧、肥満、心血管疾患といった心房細動リスクの共通因子は明らかにされていたが、個々人の絶対危険度を予測するための多発リスク因子の評価ツールはなかった。4,764例を10年間追跡試験は、1968年6月~1987年9月に行われたフラミンガム心臓研究の対象者8,044例(女性55%、平均年齢45―95歳)のうち4,764例を評価対象として行われた。対象者は最高10年間、心房細動の初発イベントをモニタリングされ、臨床リスク因子との関連がCox回帰による多変量解析された。2次解析には、ルーチンの心エコー(参加者5,152例、検査数7,156)を組み込み、心房細動のリスク再分類を行い、それによってリスク予測を強めることができるかの評価が行われた。プライマリ・ケアレベルの臨床因子で予測可能モニタリング中、心房細動を呈したのは457例/4,764例(10%)。関連が同定されリスクスコアに組み込まれた臨床リスク因子は、年齢、性、BMI、収縮期血圧、高血圧の治療歴、PR間隔、臨床的に有意だった心雑音、心不全だった(p

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新世代抗うつ薬を比較

 新世代抗うつ薬12種類の有効性と受容性について、ベローナ大学(イタリア)Andrea Cipriani氏らが、複数の無作為化試験結果のメタ解析を行った(別名:混合治療比較メタ解析、ネットワークメタ解析)。ここ20年で登場したうつ病の新薬は構造やメカニズムが似通っており、またいわゆるジェネリック薬も多く、どれほど違いがあるのかが不明とされていた。解析結果は、Lancet誌2009年2月28日号(オンライン版2009年1月29日号)に掲載された。参加者総数25,928人の117の無作為化試験を系統的にチェック 対象となった抗うつ薬は、bupropion、citalopram、duloxetine、escitalopram、フルオキセチン(商品名:プロザック)、フルボキサミン(同:デプロメール、ルボックス)、ミルナシプラン(同:トレドミン)、mirtazapine、パロキセチン(同:パキシル)、reboxetine、セルトラリン(同:ジェイゾロフト)、venlafaxine。 1991年から2007年11月30日の間の、117の無作為化試験(参加者総数25,928人)を系統的にチェックし、急性の単極性成人うつ病に対する有効性を比較した。主要評価項目は、割り当てられた治療への反応率および脱落率とし、全例解析が行われた。有効性と受容性はセルトラリンとescitalopramが高い、一方最も低いのはreboxetine duloxetineとの比較で、mirtazapine(オッズ比:1.39)、escitalopram(1.33)、venlafaxine(1.30)、sertraline(1.27)は、有効性が有意に上回っていた。 フルオキセチンとの比較ではそれぞれ、mirtazapine(オッズ比:1.37)、escitalopram(1.32)、venlafaxine(1.28)、sertraline(1.25)。 フルボキサミンとの比較では、mirtazapine(オッズ比:1.41)、escitalopram(1.35)、venlafaxine(1.30)、sertraline(1.27)。パロキセチンとの比較では、mirtazapine(オッズ比:1.35)、escitalopram(1.30)、venlafaxine(1.27)、sertraline(1.22)。 reboxetineとの比較では、mirtazapine(オッズ比:2.03)、escitalopram(1.95)、venlafaxine(1.89)、sertraline(1.85)だった。 reboxetineは、他のどの抗うつ薬よりも有意に有効性が劣っていた。またescitalopramとセルトラリンは受容性の面で最も高く、duloxetine、フルボキサミン、パロキセチン、reboxetineとvenlafaxineは、脱落率が有意に少なかった。 これらからCipriani氏は「有効性と受容性に関してescitalopramとセルトラリンを支持する。臨床的に重要な違いが抗うつ薬の間に存在している。成人で中等度から重度の主要なうつ病治療を開始する際は、セルトラリンが最高の選択薬のようだ。有効性、受容性および価格の面で、とてもよくバランスがとれているからである」と結論している。

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ディスポーザブル型インスリン製剤Apidra SoloSTARをFDAが承認

フランスのサノフィ・アベンティス社は、超速効型インスリンアナログ製剤Apidraをあらかじめ充填した、ディスポーザブル型インスリン製剤Apidra SoloSTAR(インスリン グルリジン〔遺伝子組換え〕)が1型糖尿病の成人および小児(4歳以上)または2型糖尿病の成人の血糖コントロールを改善する薬剤として、米国食品医薬品局(FDA)に承認されたことを発表した。今回の承認は、2007年のランタス注ソロスター(インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕注射液)の承認えと発売に続くもの。2種のインスリンペン型注入器製剤が使用可能になったことで、ランタスとApidraの両製剤により血糖コントロールを行っている糖尿病の患者は、インスリン投与の利便性が高まり、血糖値を管理しやすくなるという。持効型のランタスを1日1回投与し、食事時に超速効型のApidraを併用する強化インスリン(basal-Bolus)療法により、生理的なインスリン分泌を再現することが可能とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/AC81E396-D011-4E6F-93F6-DD87EA856D81.pdf

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減量効果に最も優れている食事療法とは?

肥満治療として減量効果に最も優れているダイエット食とは? 米国ハーバード公衆衛生大学院栄養学のFrank M. Sacks氏らは、これまでタンパク質、脂質、あるいは炭水化物それぞれの栄養素に着目したダイエット食の研究報告がなされているが、その減量効果は確立しておらず、また研究期間が1年を超えて行われているものがないとして、どの栄養素を重視した食事が効果的か、介入期間2年にわたる無作為化試験を行った。その結果、栄養素は関係なく、低カロリー食であることが肝心との報告を寄せている。NEJM誌2009年2月26日号掲載より。栄養素の割合が異なる4つの食事療法群に無作為割り付けし2年間追跡試験は過体重の成人811例を対象とし、脂質・タンパク質・炭水化物の各割合(%)が異なる4つの食事療法群、(1)20%、15%、65%、(2)20%、25%、55%、(3)40%、15%、45%、(4)40%、25%、35%に無作為に割り付け、2年間食事指導の介入を行った。4群の食事はいずれも、心血管ヘルスガイドラインにのっとったもので、食品構成は類似していた。主要評価項目は2年後の体重変化で、低脂質食群(含有比率20%)vs. 高脂質食群(同40%)、標準タンパク質食群(同15%)vs. 高タンパク質食群(同25%)、および含有比率が最も高い炭水化物食群(同65%)vs. 最も低い炭水化物食群(同35%)の比較が行われた。低カロリーな食事であることが重要、栄養素は関係ない体重は6ヵ月時点では平均6kg、ベースライン時の7%相当減っていた。しかし12ヵ月後にはリバウンドし始めていた。2年時点での減量は、標準タンパク質食群3.0kg vs. 高タンパク質食群3.6kg、低脂質食群 vs. 高脂質食群はいずれも3.0kg、最高炭水化物食群2.9kg vs. 最低炭水化物食群3.4kgで、いずれも同等だった(すべての比較についてP>0.20)。試験完了者の80%相当が、平均4kg減量していた。また14~15%相当の者が、試験前体重の少なくとも10%以上の減量に成功していた。 満腹、空腹感、食事に関する満足度、グループセッションへの出席率は、全群で同様だったが、セッションへの出席率が、減量(1セッション参加につき0.2kg)と強く関連していた。一方で、4つの食事療法群ではいずれも、脂質関連のリスク因子および空腹時インスリン濃度の改善が見られた。これらを受けSacks氏は、「カロリーが低い食事療法が臨床的に意義のある減量をもたらす。どの栄養素の割合が際だっているかは関係ない」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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