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検索結果 合計:35100件 表示位置:30461 - 30480

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長距離ランナーは、疼痛知覚が低い

 疼痛への感受性の違いが疼痛性障害の発症リスクと関わりがあるかもしれないことから、ドイツ・ウルム大学病院のWolfgang Freund氏らは、興味深い研究対象として「疼痛に高い耐性を示す人」について研究を行った。対象としたのは長距離ランナーで、その疼痛耐性および性格特性を調べた結果、健常対照者および慢性疼痛患者と異なっていることが明らかになったという。Pain Practice誌オンライン版2月1日の掲載報告。 本研究では、毎日休むことなく64日間、計4,487kmを走ることができるウルトラマラソン選手について、疼痛耐性と性格特性を対照者と比較した。 対象は、トランスヨーロッパフットレース2009の参加者(TEFR09群)11名、ならびに過去5年以内のマラソン経験がなくTEFR09群と年齢・性別・人種をマッチさせた健常対照者11名であった。 寒冷昇圧(CP)試験、特性的自己効力感(GSE)試験および240項目版性格検査(TCI)を行った。 主な結果は以下のとおり。・CP試験において、TEFR09群は健常対照群より寒冷疼痛耐性が有意に高かった(p=0.0002)。・GSE試験の結果は、両群で差は認められなかった。・TCIでは、TEFR09群は協調性と報酬依存が低かったが自己超越性が高かった。・CP試験における180秒での疼痛スコアが高ければ高いほど、TCIの報酬依存、依存、協調性、共感および純粋な良心のスコアが高く、両者には有意な正の相関関係がみられた。・以上の結果を踏まえて著者は、「TEFR参加の長距離ランナーの疼痛耐性プロファイルは、健常対照群とは異なっていた。また以前の試験に参加した慢性疼痛患者とも異なっていると思われた」と結論し、「疼痛知覚が低いことが、長距離ランナーになるために求められる素質である可能性がある。しかし、低疼痛知覚が継続的なトレーニングに起因するものか、あるいはその結果なのかは不明である」とまとめている。【おすすめコンテンツ】~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・「不適切なオピオイド処方例(肩腱板断裂手術後難治性疼痛)」ケースレポート ・「不適切なオピオイド処方例(肩腱板断裂手術後難治性疼痛)」ケース解説

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アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の長期曝露、ミツバチの生態行動に影響

 過去20年間に多くの国でミツバチやその他の受粉行動をする昆虫が急激に減少した。背景には、寄生ダニ駆除を目的とした、コリン作動性シグナル伝達に作用する有機リン酸系の農薬(殺虫剤)の影響が言われている。英国・ニューキャッスル大学のSally M. Williamson氏らは、それら殺虫剤の長期曝露がミツバチの行動にどのような影響を及ぼすのか、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬を用いた検証試験を行った。その結果、AChE阻害薬の長期曝露により毛づくろい行動(働かなくなる)や排便回数が増えるなど、ミツバチの生理機能や行動に変化がもたらされたことが確認されたという。Frontiers in Physiology誌オンライン版2013年2月5日号の掲載報告。 コリン作動性シグナル伝達は、大半の臓器の神経筋機能において必須である。そのコリン作動性シグナル伝達をターゲットとする神経毒性の殺虫剤が致死量に達しないまま曝露されると巧みなメカニズムで昆虫の行動に変化をもたらす可能性がある。研究グループは、採餌において高度な行動連鎖がみられるミツバチについて、殺虫剤の曝露により採餌が障害され、コロニー(群れ)の状態が不良となる可能性があるのではないかと仮定し、AChE阻害薬を用いてミツバチの行動への影響を調べた。成虫の働きバチに致死量未満のAChE阻害薬のショ糖合成液を24時間摂取させ、歩行、動きの停止、毛づくろい、混乱行動を15分間観察した。 主な結果は以下のとおり。・いずれのAChE阻害薬も10nM濃度において、ミツバチの行動に同様の影響を及ぼした。毛づくろいの行動が著しく増え、頭部の毛づくろい行動の頻度にも変化がみられた。・農薬のクマホスは用量依存的に行動に影響を及ぼし、1μM濃度で腹部の毛づくろいや排便といった倦怠症状を引き起こした。・生化学アッセイにより、4種類の化合物(クマホス、アルジカルブ、クロルピリホス、ドネペジル)またはそれらの代謝物が、ミツバチにおいてAChE阻害薬として作用することを確認した。・さらに、AChE阻害薬の曝露に反応して、2種類のAChE阻害薬の転写発現レベルが、脳および消化管組織において選択的にアップレギュレートされていることもわかった。・以上の結果から、コリン作動性シグナル伝達に作用する殺虫剤は、微妙であるが重大な生理学的影響を及ぼし、生存の減少に結びついている可能性が示された。■関連記事認知症に対する非定型抗精神病薬処方、そのリスクは?ドネペジル+メマンチン、アルツハイマー病への効果はどの程度?アルツハイマー病にビタミンD不足が関連コリンエステラーゼ阻害薬の副作用、全世界の報告を分析

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7割の医師が“モンスターペイシェント”の対応経験あり 10人に1人は暴力も

 ケアネットは21日、自社で運営するケアネット・ドットコムの医師会員1,000人に対し、“モンスターペイシェント”に対する意識調査を実施した。本調査では、医療従事者や医療機関に対して自己中心的で理不尽な要求、暴言、暴力を繰り返す患者やその家族などに対応した経験について尋ねた。 調査は、2013年2月12~13日にインターネット上で実施したもの。有効回答数は1,000件。全体で7割近くの医師がそうした患者・家族に対応した経験があり、勤務施設別では診療所の57.4%に比較して一般病院では70.7%という結果となった。頻度を尋ねたところ、うち7割強が『半年に1度』以下であったが、一方で『月に1度』以上との回答が1割、中には『週に2~3度以上』という医師もいた。 内容として『スタッフの対応へのクレーム』が60.5%、『自分を優先した診察ほか待ち時間に関する要求・暴言』が47.1%、次いで『不要/過剰な投薬の要求』が37.6%と続いた。『治療費の不払い』も3割に上り、「無銭飲食と同様に罪に問うべきだ」といったコメントも寄せられた。暴力を受けた経験があるとの回答は16.2%、脅迫に関しては27.6%に上った。また「個室での診察中に監禁された」といった声もあった。 また、具体的なエピソードや解決方法や対策ノウハウ、院内の体制など、寄せられたコメントもあわせて公開している。話せばわかる?通報する?“モンスターペイシェント”

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(58)〕 国民皆保険の日本こそこういう解析を!

アメリカ医師会雑誌JAMAに載った新着論文、退院患者が退院後30日以内に、どれほど予定外の外来を受診し、再入院になるかという研究である。再入院だけでなく、外来受診も相当多い。退院患者の少なくとも18%が予定外の受診をする。また7.5%が救急外来を受診する。それだけのことであるが、このような検討が論文という形で発表され、医師会雑誌に載るというところがすごいところである。 翻って日本はどうか。医師会雑誌には論文は載らない。立派な先生方の総説論文も重要であるが、こういった学術論文も医師会雑誌に掲載されるべきではないだろうか。このアメリカのデータはメディケアのデータベースを基にした3つの地域のデータで、アメリカの全患者を対象にしているわけではない。国民皆保険の日本でこのようなデータを分析すれば、この論文よりはるかに質の高いデータが得られるはずである。こうしたことを一医師会員としても真剣に考えたい。

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話せばわかる?通報する?“モンスターペイシェント”

“困った患者さん”を通り越して“モンスターペイシェント”なんて言葉さえ見られる昨今。法外な要求、目を剥くような行動、ついには暴力の果てに負傷、うつ状態に追い込まれる医師・スタッフも…。皆さんどうやって対処していますか?モンスター化させないコツは?医師1,000人から聞いた“モンスターペイシェント事情“、必見です!コメントはこちら今すぐできる対策はこちら結果概要7割近くの医師が“モンスターペイシェント”の対応経験あり、うち1割は『月に1度以上』全体で7割近くの医師がそうした患者・家族に対応した経験があり、勤務施設別では診療所の57.4%に比較して一般病院では70.7%という結果となった。頻度を尋ねたところ、うち7割強が『半年に1度』以下であったが、一方で『月に1度』以上との回答が1割、中には『週に2~3度以上』という医師も。治療費不払い、脅迫、暴力…「犯罪では?」「病院内では不当に軽く扱われることがある」内容として『スタッフの対応へのクレーム』が60.5%、『自分を優先した診察ほか待ち時間に関する要求・暴言』が47.1%、次いで『不要/過剰な投薬の要求』が37.6%と続く。『治療費の不払い』も3割に上り、「無銭飲食と同様に罪に問うべきだ」といったコメントも寄せられた。暴力を受けた経験があるとの回答は16.2%、脅迫に関しては27.6%に上った。また「個室での診察中に監禁された」といった声も。全体の16.2%が『警察OBを雇用』、担当者を定めない施設では医師個人に負担がそうした患者への最終的な対応として、3人に1人が『以後の診察を拒否した』と回答。次いで『転院させた』『担当医を交代した』と続く。警察への連絡に関しては『出動を要請した』16.4%、『相談した』11.5%となった。一方『特に対応をとったことがない』との回答は22.5%。「キャリアの浅い頃は、怖さのあまりに従ってしまったことがあった」といった声も。その他、施設内で通常取られている対策としては『担当者を決めている』が最も多く約3割に上った。次いで『対応マニュアル』『事例の共有』と続く。『警察OBを雇用している』の回答は16.2%であり、その存在は非常に有効との声が多かった。担当者を定めず医師・スタッフ個人の対応に任せている施設においては「対応に疲れ果てうつ病になった」「退職した」といった経験談が寄せられ、個人ではなく施設としての対応が必要だとのコメントも複数見られた。設問詳細医療従事者や医療機関に対して、自己中心的で理不尽な要求、果ては暴言・暴力を繰り返す患者や、その保護者・家族等を指し、「モンスターペイシェント」といった言葉が使われることがあります。そこで先生にお尋ねします。Q1.患者・家族から暴言・暴力、その他“通常の域を超えている、診察に著しく影響を及ぼすレベル”の行動・要求・クレームを受けたことがありますか。あるない(Q1で「ある」と回答した方のみ)Q2.その内容について当てはまるものを全てお答え下さい。(複数回答可)診察をしないで投薬のみ要求する不要な投薬・過剰な投薬を要求する自分を優先した診察ほか、待ち時間に関する要求・暴言を吐く「空いている」などの理由で、時間外・夜間診療を繰り返すスタッフの対応が気に食わない、とクレームをつける治療法・薬剤を指定するなど、自分の見立てを強硬に主張する事実と異なることを吹聴して回る検査・診察・食事・内服等を拒否する治療費・入院費を払わない入院を強要する退院を拒否する土下座ほか度を越した謝罪を要求する「訴える」「刺す」「暴力団関係者を連れてくる」「マスコミに流す」などと脅迫するご自身・スタッフに暴力を振るうその他(Q1で「ある」と回答した方のみ)Q3.上記のような患者・家族への対応に関しご経験があるものをお答え下さい。(複数回答可)他の医師と担当を交代した転院させた以後の診察を拒否した弁護士・司法書士等に相談した警察に相談した警察に通報した、出動を要請した患者の対応に参って体調を崩した退職したその他特に対応をとったことがない(Q1で「ある」と回答した方のみ)Q4.上記のような患者・家族に遭遇する頻度について最も近いものをお答え下さい。週に2~3度以上週に1度半月に1度月に1度2~3ヶ月に1度半年に1度1年に1度それ以下Q5.院内で設けられている対応策について当てはまるものをお答え下さい。(複数回答可)対応マニュアルがある対策システムがある防犯・対策セミナーを実施している院内で事例を共有している対応担当者を決めている担当部署を設置している警察OBを雇用している弁護士・司法書士に相談する体制をとっている「警察官立寄所」のステッカー・看板を掲げているICレコーダー・カメラ等を設置しているその他    (               )特に対応策をとっていないQ6.コメントをお願いします(具体的なエピソードや解決方法、対策ノウハウ、院内の体制などなんでも結構です)2013年2月12日(火)~13日(水)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「混雑時に自分だけ早く診ろ、と要求して来るケースが多い。」(40代,呼吸器科,一般病院)「女性医師というだけで高飛車な態度をとる患者さんがおられます。自分で対応しようとしても困難な場合もあり、その時は患者さんが興奮して手がつかなくなる前に他の職員に助けを求めます。」(40代,その他,大学病院)「一般なら暴行罪や脅迫罪なのに、病院内だと不当に軽く扱われることがある。」(40代,内科,一般病院)「警察OB,弁護士の関与は有効だと思います。患者の度を超えたクレームは警察OBの立ち合いで、殆ど問題化しません(患者の言いがかりの場合)。」(50代,外科,大学病院)「モンスターペイシェントの対応に心身ともに疲れはて、うつ病になってしまい半年間入院しました。」(40代,内科,一般病院)「今後医師は、モンスターペイシェントに対する対応を必須講座として受講すべきだと思う。」(70代以上,内科,一般病院)「セクハラの要素もあるが、循環器内科であるにもかかわらず局所を出して『腫れているので触ってくれ』となんども強要する。毎週土曜日に遠方からやってくる。事務長に泌尿器科に行くよう指示してもらったが、今度は看護師に座薬、浣腸を強要するので、こわもての男性薬局長にきてもらい浣腸してもらったら、二度と来なくなった。」(40代,循環器科,診療所・クリニック)「厄介なのは身内が次々と来て同じ説明を求める家族です。 最後は長男を代表者と決めて1回だけにしました。」(50代,循環器科,診療所・クリニック)「医療安全対策室で対応してもらうようになっています。」(70代以上,外科,一般病院)「本当にモンスターだらけで、善意が消えていくのが分かります」(30代,内科,一般病院)「特に自分が被害をこうむったことはないが、対象事例が起こった場合は全館放送で起こったことを知らせ、対処することとなっている。」(40代,整形外科,一般病院)「まず十分に言いたい事を相手がもう疲れたというまで黙って傾聴する。時々『そうですか…』と言いつつメモしたりし、『今までのことは一応録音してますが一緒に聞き直して間違いないか確認していきましょうか』と伝えると大体お帰りになられる。」(40代,内科,診療所・クリニック)「とにかくすぐ医師会の顧問弁護士に相談して、初期対応のアドバイスをもらう。」(50代,内科,診療所・クリニック)「モンスターペイシェントに対してほとんどの病院は弱腰である。もっと毅然とした対応をすべきである。治療費不払いなどは無銭飲食と変わらないので即警察に通報すべきだ。」(40代,整形外科,一般病院)「30年医師をしているが、自分にはモンスターペイシェントの経験はない。丁寧に対応すれば問題となるような事態は起きないと思う。」(50代,内科,診療所・クリニック)「モンスターなどという曖昧な表現ではなく、 暴行、脅迫、業務妨害、食い逃げならぬ不払い、 詐欺等々、積極的に警察と連携し、刑事及び民事で罪に問うべきであり、 医療機関間で情報共有し、診療不可として出入り禁止にすべき」(40代,内科,一般病院)「精神科の病院とクリニックなので,モンスターなのか精神障害かの区別は難しい」(60代,精神・神経科,一般病院)「危険が予測される場合には、眼鏡やポケットの中身などを外すようにしています。」(30代,精神・神経科,一般病院)「小児科なのでモンスターペアレントが多いです」(40代,小児科,一般病院)「俺の言うとおりの薬だけを出せと強要する。血圧を測ろうとすると断固拒否する。」(60代,内科,診療所・クリニック)「公立病院に勤務しておりますが、モンスターペイシェントを警察に届けた例を見たことがありません。どの程度で届出をしたほうがいいのか。その際の罪の重さはどの程度なのか。」(50代,内科,一般病院)「変な権利意識が強くなってきて、増えているような印象 病院をホテルとかのサービス業と勘違いしている人も増えている」(40代,循環器科,一般病院)「逃げ場のない個室で診察しているときに、監禁されたことあり。 逃げられるドアのある部屋で診察するようにしている」(40代,内科,診療所・クリニック)「脅迫を受けましたが謝ることはしませんでした」(50代,内科,診療所・クリニック)「マニュアルは最低必要.300床以上では専門部署の設置が望ましい」(60代,外科,大学病院)「対策ガイドラインが策定されると、判断基準が定まり、対応がしやすくなる。 厚生労働省など公式な機関からの公示を期待したい。」(30代,内科,診療所・クリニック)「ターゲットにされている医師・看護師などをできるだけ担当から外し、事務系のもので対処するようにしている。場合により、警察OBの方に前面に出ていただくようにしている。記録を取らしていただくように宣告する・・・などです。」(60代,外科,一般病院)「クレームを言わせないような暖かな雰囲気のクリニックにしています。幸い今のところありません。」(50代,代謝・内分泌科,診療所・クリニック)「いくら患者さん御本人と良好にコミュニケーションを取れていても、事態を把握していない第三者のクレームが入ることもあり、閉口しました。」(50代,内科,一般病院)「患者の自分本位な要求に応じなかったら、激昂して殴られたことがある。精神科の診療であるし(情動障害を主とする適応障害)軽いかすり傷を負った程度なので不問にした。度量が大きいと映ったのか、以後関係改善し特別扱いを求めなくなったが、後日他科の医師にも暴力を振るってしまい診療科間の問題にまで発展した。初回から暴行事件として刑事告訴すべきだったと反省している。」(40代,精神・神経科,診療所・クリニック)「正直、モンスターペイシェントに対する院内での明確な対応マニュアルはない。他院では警察OBを雇用するなど、毅然とした対応を行っているところも多いと聞くが、当院ではひたすら事務の人が謝るなど、こちらが下手に出て患者と対話をしている。個人的には、明らかなモンスターに対しては謝る必要はなく病院を出て行ってもらうなど、強い態度を示してほしいと考えている。」(30代,代謝・内分泌科,一般病院)「受付の対応時の言葉の前後を組み合わせて、勝手に自分の中で解釈し、こちらが言ってもいないようなことを言ったとのクレーム。夜間に自宅側のインターホンを執拗に鳴らし、出ないとなるとポストに苦情の手紙を投函。何日までに自宅まで謝罪に来いとの期限付きで一方的に求めてきた。」(40代,内科,診療所・クリニック)「中絶手術に付き添ってきた男性が『なんでこんなに高い料金なんだ』と怒鳴りつけてきて火災報知器を鳴らし、消防署への対応、火災報知器の修繕は自前で対応した。男性は右翼関係者だったらしく、破門されていて荒れていた状態だと分かり、まもなく自殺した連絡が入り、それで事案が終了した。」(50代,産婦人科,診療所・クリニック)「義務を果たさず、権利ばかりを主張する世の中になってしまった為と、諦めています。個人の対応には限度がありますので、とにかく、病院全体で対応することに尽きます。 」(60代,内科,一般病院)「『診療でなく話だけだ」と言って保険証提示を拒否し、順番も無視して割り込んで、症状を言って、診断名の可能性だけ聞くと無料で帰っていくことを繰り返す人がいました。保険証の提示をしつこく求めると『俺は話だけで来たので診察を受けにきたのではない!』と言い張りました。『それも診察です!』と強く言ってからは来院していません。」(40代,内科,診療所・クリニック)「これまではラッキーなことにモンスターと言うほどの患者には当たっていませんが、それでも対応に苦慮する様な方はいらっしゃいますね。」(50代,外科,一般病院)「医師になって25年間で初めてのものすごいモンスター患者さんに遭遇したが、土下座して謝れなどの脅しに屈しなかったら、矛先が保健所など違う相手に向いた。有名なクレーマー患者だったと後で知ったが、前医への悪口が尋常ではなかったので、前医に問い合わせをしてから診療に応じればよかったかなと思う。」(50代,内科,診療所・クリニック)「理不尽な要求をする患者の診察は、ICレコーダーで録音している」(30代,内科,診療所・クリニック)「患者や家族の理不尽な要求に腹立たしい思いを何度もしているが、よりよい病院にしていくための改善や対策のヒントが隠れている場合もある。大変ではあるが、理不尽な要求をするようになったその背景を探ることで勉強になることもあった。」(60代,精神・神経科,一般病院)「生活保護の患者が、『薬が足りない』『無くした』と再三取りにくる。自費でというと『殺す気か』と怒鳴り散らす。 」(30代,内科,一般病院)「会計踏み倒しなど、日常にある。」(40代,内科,診療所・クリニック)「地域医師会と所轄署とで定期的に講習会を開いている」(50代,泌尿器科,診療所・クリニック)「自己負担分の踏み倒しが多々ある。更に市町村の福祉医療制度を悪用し、病院に掛かって自己負担分を稼ごうとする輩もいる。自己負担分を払わないので福祉医療の請求書を出さなかったら、後日『自己負担金の還付が無い』と文句の電話が来て唖然とした。 大学生の踏み倒しも増えている。この場合は実家に連絡すると大体片付く。どうしても払わず、実家の祖母に振り込ませたこともある。」(50代,内科,診療所・クリニック)「特に医療関係者の家族が、クレームをつけて『保健所や医師会に訴える』などと脅してくる。」(40代,整形外科,一般病院)「けいれん重積を治療後、てんかんの診断名が気に入らない。点滴を入れたせいで、指の動きに問題が出たとクレーム。頭痛を治せと暴れる。ソセゴンを打てと脅す。ぜんそく発作が夜出た場合、点滴後、(タクシーではなく)バスで帰れるように、真夜中すぎまで待って救急車を呼ぶ。順番が遅い、とスタッフを怒鳴る。MRIで異常がないとわかった後、支払いをせず逃走。救急で入院した患者の具合を早く良くしろと家族に詰め寄られるなどなど、書ききれないほどのエピソードがあり、疲れて退職しました。もう、二度と救急対応はやりたくありません。」(50代,神経内科,診療所・クリニック)「酔っ払いが最悪です。処置をしようとすると『痛い』だのと騒ぎ暴れたり物を投げる。帰りのタクシー代がないから救急車を呼べと騒ぐ。『今は金がない』と帰って医療費を払わない。酔っ払いを診ない病院が増えてこっちに回ってくることが多くなったが、断れるものなら断りたい。」(40代,脳神経外科,一般病院)「ブラックリストがあり、時間外受診の問い合わせがあった際には、必ずそれに目を通すようにしています。」(30代,精神・神経科,一般病院)「投薬強要には毅然と拒否するように心がけていますが、キャリアの浅いときは、怖くて従ってしまったこともありました。薬物中毒疑いの暴力団風の患者が夜間の救急外来に現れ殴られそうになったことがありますが、警察に連絡したら逃げていき事なきを得ました。診察費、入院費を払わない患者家族にも何回か遭遇しましたが、事務方と相談し対処、退院させたり、大変な思いをしたこともあります。」(50代,内科,一般病院)「クレームが発生する主な原因は、医療機関側にもあると思われます。 当院では自己防衛のため、定期的に接遇の院内勉強会を実施しています。これだけでクレームは防げる訳ではありませんが、最小限に止める事は出来ると思います。事実、当院は開業7年目ですが、殆ど大きなトラブルは経験しておりません。 上記のことから、患者応対のスキルアップが一番のクレーム対策になると考えます。」(40代,内科,診療所・クリニック)「窓口金を一切払わない。順番待ちが長い、自分の方が先に来ていたなど大声で騒ぐ。 受診後、看護師の態度が悪いと電話でクレームをうける。」(50代,循環器科,診療所・クリニック)「見つければすぐにつまみだし、暴れれば警察を呼び、顧問弁護士を通して法的に厳正に対処する。また院内の男性スタッフに柔道や極真空手の有段者がいるので、暴れる者への対応を躊躇しないことにしています。」(40代,皮膚科,診療所・クリニック)「最近暴力マニュアルを作成し、院内にて異常が起った場合コードブルーにて院内スタッフを直ちに招集するシステムを構築した。」(40代,循環器科,一般病院)「受付デスクにセコムの非常ボタンを設置している。」(50代,外科,診療所・クリニック)「問題のある患者が発生した場合には、担当部署(医療安全室)に連絡し、警察OBの方にお越し頂いて対応しています。その他問題発生時には医療安全室に相談する体制となっています。」(50代,内科,大学病院)「精神科専門で30年も臨床をやっていれば、この手のエピソードに遭遇しない訳がありません。重篤な精神疾患に罹患している患者自身よりも、むしろ家族がモンスターであることの方が対応に苦慮します。」(50代,精神・神経科,一般病院)「警察OB雇用の話はありますが、大病院以外は費用が高すぎるとの理由で、非採用。」(60代,整形外科,一般病院)「入院費を踏み倒した患者家族には、何度も説明を求められ職員の疲弊とトータルの時間喪失は非常に大きかった。この患者はブラックリストに載せておいたので夜間救急要請時は受けることなく更なるトラブルを回避できた。」(50代,外科,一般病院)「年に一度程度なので、運が悪かったとあきらめが半分。違法なことに関しては毅然とした対応を心がけている。」(40代,眼科,診療所・クリニック)今すぐできる対策をCheck!一般医療機関における暴言・暴力の予防と対策医療従事者に向けられる理不尽な暴言・暴力。その場しのぎの場当たり的な対応、していませんか?一貫した取り組みをしていかないと、スタッフの心身を損ねてしまうだけでなく一般の患者さんも逃げてしまいます。土下座など過度な謝罪を要求する母親、暴言がエスカレートする男性患者…暴言・暴力の実例を通して、予防・対策のあり方や進め方についてわかりやすく解説。

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退院後30日以内の再受診のうち救急部門受診が約4割/JAMA

 米国・エール大学医学部のAnita A. Vashi氏らは、米国内3州の約1年間の退院データ解析の結果、急性期病院からの退院後30日以内の救急部門再受診が成人患者で一般的にみられ、急性期病院の再受診患者のうち39.8%を占めることを報告した。再入院率は急性期治療後における医療ケアの質の改善の指標とされており、退院後早期の救急部門受診も同様に、退院後における急性期の医療ケアの質の指標とみなされているが、これまで退院後早期の救急部門利用に関する調査はほとんど行われていなかった。JAMA誌2013年1月23・30日号掲載の報告より。米国3州の503万件余の退院データを解析 研究グループは、2008年7月1日~2009年9月31日に、カリフォルニア州、フロリダ州、ネブラスカ州の急性期病院を退院した18歳以上の患者データ(Healthcare Cost and Utilization Project state inpatient and ED databases)を入手し前向きに解析した。解析には、402万8,555人の患者に関する503万2,254件の入院データが組み込まれた。 主要エンドポイントは退院後30日以内の、(1)救急部門を受診(再入院せず)した割合、(2)再入院(理由は問わず)した割合、(3)救急部門を受診し再入院した割合の3つとした。 解析患者の平均年齢は53.4歳であり、65歳以上は29.2%だった。退院後30日以内の急性期病院受診は17.9% 解析の結果、退院後30日間に、17.9%(95%信頼区間:17.9~18.0)が1回以上の急性期病院を受診していた。また、退院後に急性期病院を受診した123万3,402件のうち、救急部門の受診は、39.8%(同:39.7~39.9)だった。 退院1,000件につき、再入院を伴わなかった救急部門受診は、97.5件(同:97.2~97.8)であり、再入院は147.6件(同:147.3~147.9)だった。 再入院を伴わない救急部門受診の頻度は、乳房悪性腫瘍患者が最も低く、退院1,000件当たり22.4件(同:4.6~65.4)である一方、最も頻度が高いのは単純性良性前立腺肥大症患者で、退院1,000件当たり282.5件(同:209.7~372.4)だった。 退院後の救急部門受診の理由はさまざまであったが、入院時に受けた手術や処置、退院時の病状との関連が認められた。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)本記事に対するコメント(名郷 直樹 氏)国民皆保険の日本こそこういう解析を!

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認知症患者の興奮症状に対し、抗精神病薬をどう使う?

 アルツハイマー病(AD)は精神症状の発現頻度が高く、治療にも難渋する。そのため、QOL低下や介護者ストレスなどの問題を引き起こす。このような認知症関連精神疾患の治療に抗精神病薬が用いられる頻度は高いが、死亡リスクの上昇が懸念されるため、FDAが警告を発している。オランダ・フローニンゲン大学のPeter Paul De Deyn氏らは、AD患者に対する非定型抗精神病薬アリピプラゾール投与に関するレビューと評価・考察を行った。Expert Opinion on Pharmacotherapy誌オンライン版2013年1月28日号の報告。 アリピプラゾールは、ドパミン受容体パーシャルアゴニスト、セロトニン5-HT2A受容体アンタゴニストで、低率の副作用プロファイルを有する新規の非定型抗精神病薬である。研究グループは、ADの精神症状など病理学的および疫学的概要をまとめ、アリピプラゾールの作用機序およびプレ臨床試験の結果について触れたうえで、AD関連精神疾患および興奮症状について無作為化試験の結果を考察した。その都度、メタ解析のデータを用い分析を行った。 主な考察と見解は以下のとおり。・無作為化プラセボ対照臨床試験において、アリピプラゾールはAD関連精神疾患の治療に対し少なからず有用であることが示された。・軽減された神経精神医学的症状は、主として精神機能と興奮であった。・個別試験において、アリピプラゾールの忍容性は概して良好であり、不慮の事故による外傷や傾眠を含む重篤な副作用はほとんど報告されなかった。・メタ解析において、定型抗精神病薬だけでなく非定型抗精神病薬においても、死亡率増大に関してクラスエフェクトが示された。・精神症状を合併した認知症患者に対しアリピプラゾールによる治療を行った試験を対象としたメタ解析で、アリピプラゾールは心血管疾患アウトカムおよび脳血管障害の増大、食欲亢進および体重増加を示さなかった。また、アピプラゾールは鎮静作用を示した。・これらの結果から、アリピプラゾールは持続的あるいは重度の精神症状や興奮を有する非薬物治療では治療困難な患者や、これらの症状が重篤な合併症をもたらす可能性がある患者、潜在的に自傷傾向のある患者に対して用いるべきである。ただし、継続的に治療する場合には、定期的に見直す必要がある。関連医療ニュース ・認知症に対する非定型抗精神病薬処方、そのリスクは? ・ドネペジル+メマンチン、アルツハイマー病への効果はどの程度? ・認知症患者に対する抗精神病薬処方の現状は?

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抗凝固薬服用PCI患者にはクロピドグレル単独追加が出血リスクを有意に減少/Lancet

 経口抗凝固薬を服用中で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が必要とされる患者には、アスピリンやクロピドグレル(商品名:プラビックス)の抗血小板薬療法が推奨されている。その場合3剤併用療法は深刻な出血リスクを招くが、オランダ・Twee Steden HospitalのWillem J M Dewilde氏らの研究グループは、クロピドグレル単独と、クロピドグレル+アスピリンを併用した場合の有効性および安全性を調べる非盲検無作為化比較対照試験を行った。その結果、クロピドグレル単独追加群では出血性合併症が有意に減少し、血栓性イベントが増加しなかったことを報告した。Lancet誌オンライン版2013年2月13日号より。PCI後1年以内の全出血イベントの発生を評価 研究グループは、ベルギーとオランダの15施設で非盲検多施設無作為化比較対照試験を行った。期間は2008年11月~2011年11月の間で、経口抗凝固薬を服用中でPCIを受けた成人患者(18~80歳)を無作為に、クロピドグレル単独(抗凝固療法と合わせて2剤併用)またはクロピドグレル+アスピリン(3剤併用療法)のいずれかに割り付け追跡した。 主要アウトカムは、PCI後1年以内の全出血イベントとし、intention to treat解析にて評価した。クロピドグレル単独群は出血イベントが有意に減少 573例の患者が登録され、そのうち1年間のデータが得られたのは、2剤併用療法群284例中279例(98.2%)、3剤併用療法群289例中284例(98.3%)だった。平均年齢はそれぞれ70.3(SD 7.0)歳、69.5(同8.0)歳であった。 出血エピソードは、2剤併用療法群が54例(19.4%)、3剤併用療法群は126例(44.4%)で認められた[ハザード比(HR):0.36、95%信頼区間(CI):0.26~0.50、p<0.0001]。 多発性の出血イベントは、3剤併用療法群34例(12.0%)であったのに対し、2剤併用療法群では6例(2.2%)だった。 1単位以上の輸血を必要とした患者は、3剤併用療法群27例(9.5%)であったが、2剤併用療法群では11例(3.9%)だった(Kaplan-Meier解析によるオッズ比:0.39、95%CI:0.17~0.84、p=0.011)。 結果を踏まえて著者は、「経口抗凝固薬服用中でPCIを受けた患者には、クロピドグレル+経口抗凝固薬による治療が出血性合併症の有意に低いリスクと関連していた」と結論。「試験は小規模であったが、アスピリンを控えたことによる血栓イベントリスク増大のエビデンスは見いだすことができなかった」とも述べている。

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皮膚筋炎患者の心筋梗塞リスクは約4倍、脳梗塞リスクは約1.8倍

 皮膚筋炎(DMS)患者では、心血管イベントおよび脳血管イベントのリスクが高いことが、台湾・国立台湾大学病院のY.-T. Lai氏らが行った住民ベースの長期追跡調査の結果、明らかになった。自己免疫疾患に関連する慢性炎症性疾患は心血管リスクを増大することは知られているが、脳血管リスクについてはこれまで不明であった。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年1月21日号の掲載報告。 研究グループは、年齢・性別でマッチさせた住民ベースの追跡調査にて、皮膚筋炎患者における急性心筋梗塞(AMI)と脳梗塞リスクを調べた。 皮膚筋炎患者計907例と、対照群4,535例(年齢、性をマッチさせ無作為に抽出した非皮膚筋炎患者)を比較した。分析にあたりKaplan-Meier法を用いて、AMI無発生生存曲線および脳梗塞無発生生存曲線を作成した。皮膚筋炎関連AMIリスクと脳梗塞リスクはCox比例ハザード回帰分析にて評価した。 主な結果は以下のとおり。・2年間追跡した結果、AMIが確認されたのは、皮膚筋炎患者群14例(1.5%)、対照群18例(0.4%)であった。・皮膚筋炎患者の対照群と比較したAMI発生の粗ハザード比(HR)は、3.96(95%CI:1.97~7.96、p=0.0001)であった。補正後HR(人口統計学的特性と心血管共存症を考慮)は、3.37(同:1.67~6.80、p=0.0007)であった。・同一期間追跡において、脳梗塞の発生は、皮膚筋炎患者群46例(5.1%)、対照群133例(2.9%)であった。・皮膚筋炎患者の対照群と比較した脳梗塞発生の粗HRは、1.78(95%CI:1.27~2.49、p=0.0007)であった。補正後HRは、1.67(同:1.19~2.34、p=0.0028)であった。

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「糖尿病透析予防指導管理料」の実践ワークショップ開催のお知らせ

 日本医療企画は、「糖尿病透析予防指導管理料 ~組織的算定のための実践ワークショップ~」を3月21日に開催する。 2012年度診療報酬改定において、糖尿患者に対するチーム医療として、「糖尿病透析予防指導管理料」が350点というきわめて高い点数で新設された。しかし、臨床現場からは「算定を推進するにはどうしたらよいのか?」という声が多く聴かれている。 このような臨床現場の声に応えるために、組織的算定のポイント解説に加え、多数算定している各地の病院の推進の工夫も紹介する。過去開催の2回のセミナーはいずれも満員で、今回が3回目。算定推進のためのより実践的なワークショップや対象患者抽出のデータベース作成や栄養指導ツールの作成も行う。 講師は、本管理料の1,000件以上の算定実績をもつ平井愛山氏(千葉県立東金病院院長)。 概要は次の通りである。・日時 平成25年3月21日(木) 13:00~・会場 株式会社日本医療企画5Fセミナールーム   (〒110-0033 東京都千代田区神田岩本町4-14 神田平成ビル)・対象 医師、看護師、管理栄養士、療養指導士、事務職等・定員 50名・受講料 21,000円(税込・『「糖尿病透析予防指導管理料」算定ハンドブック』1冊含む)・プログラム 講演 組織的な算定推進のポイント  ワークショップ1 対象患者抽出の為のデータベースを作る  ワークショップ2 透析予防の栄養指導ツールを作る  総合検討■詳しくは日本医療企画まで

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呼吸器外科医からみたCOPD ~肺がん治療の重大なリスクファクターCOPD~

COPD罹患頻度COPDと肺がんは、双方とも喫煙との関連が高く、併存例も多くみられます。呼吸器外科では手術前のスパイロメトリーは必須検査であるため、実際の両者の併存状況もわかります。当施設は他施設に比べCOPD患者さんの比率が若干多いかも知れませんが、肺がん手術対象の患者の30%がCOPDを合併していることがわかりました。合併するCOPDの重症度はGOLD分類1(軽症)が半数、GOLD分類2(中等症)以上が半数というものでした。COPD患者の肺の状態COPD患者さんの肺は、そうでない方とは圧倒的な違いがあります。正常な肺は上葉、中葉、下葉とも同じ柔らかさ(コンプライアンス)を持ち、肺は均等に広がります。しかし、COPDの肺は、気腫状になり破壊された部分が極端に膨らんで正常な肺が潰されてしまうのです。正常な肺の気腔が狭くなってしまうと、換気不足により静脈血が動脈にそのまま還ってしまう肺内シャントに近い状態となり、VQミスマッチ(換気血流不均等)から低酸素血症にいたることもあります。手術の際も違いがわかります。COPD肺は破壊されているため、ステープラーで切っているときに針穴から空気漏れが起こることがあります。肺は弾力性のある臓器ですが、COPDでは肺の弾力性がなくなっているためステープラー操作によって組織が裂けてしまうわけです。こういう現象は、COPDを併存したほとんどの例でみられます。また手術時、肺を虚脱させる際にも違いがでます。CODPでは、吸気時は気道が広がり空気が入っていくものの、気道が狭窄しているため呼気時に気道が細くなると空気が出ていかないチェックバルブ現象が起きます。そのため、COPD肺では虚脱しようとしても気道が塞がって肺胞に残った空気がでていかず、潰れにくいのです。気管支のチェックバルブ現象画像を拡大するCOPD併存による弊害COPDの肺は喫煙により、組織の破壊と再生が繰り返されています。つまり、細胞分裂が非常に活発に行われているわけです。がんはDNAのミスマッチコピーですので、細胞分裂が多いほどがんが発生する率が高くなるため、COPD患者では肺がんの発症が多くなるのです。しかも、COPDに発生する肺がんはきわめてアグレッシブな低分化がんです。COPDと肺がん発症率Mannino DM, et al. Arch Intern Med. 2003;163:1475-1480.画像を拡大するCOPD患者では経年的に肺がんの発症数が上昇。この傾向は中等症から重症で顕著である呼吸器外科にとって手術のリスクファクターとしてCOPDほど重要なものはありません。COPDでダメージを受けた肺を切り取るという操作を加えること自体きわめて大きなリスクファクターですが、COPDの患者さんは術後合併症の発生率も非常に高いのです。たとえば、術後の難治性肺瘻(肺からの空気漏れ)の発生率はCOPD併存例で12%に対し非併存例では4%と4倍、肺炎発生率はCOPD併存例で6%に対し非併存例では1%と6倍も高くなります。また、術後QOLが悪くなり、これも大きな問題だといえます。また、前述の通り低分化がんで進行が速いため、通常であれば肺葉切除で済むケースでも、COPD併存例ではリンパ節への転移が進んで手術範囲が大きくなることも少なくありません。COPDと肺がん死亡率画像を拡大するCOPDでは手術の可否の判断も複雑です。肺がんの手術適応基準は術後残存呼吸機能FEV1が800cc以上というものですが、COPDでは術後の呼吸機能が想定以上に悪くなることがあります。たとえば、肺がん切除後にCOPD病変部分が残る場合、正常の肺部分が少なくなるため、術後呼吸機能は想定以上に悪くなり、患者さんによっては手術ができないということが起こります。逆にCOPD病変と肺がんが同部位だと、肺の良い部分を残して悪い部分をとることになるため呼吸機能が劇的に良くなります。このように、COPDでは呼吸機能だけでなく手術部位を考慮してから、手術の可否を判断しないと危険です。呼吸機能の悪さ、耐術性の乏しさ、アグレッシブな低分化がん、と肺がん治療にとってCOPDは三重の障害をもたらすのです。COPDでは、がん以外の併存症にも重要なものがあります。COPDの死因の第1位は呼吸不全ですが、第2位は循環器疾患です。つまり、重症化して呼吸不全になる前に心臓の合併症が問題になるわけです。肺が悪ければ心臓とくに右心系に負荷がかかるため、心筋梗塞や心不全が起こりやすくなります。そのため、COPDの治療をすることで、心臓合併症死を減らさなければいけないわけです。最悪のオーバーラップ…CPFECOPDと間質性肺炎は双方とも喫煙が原因であるためオーバーラップすることがあります。この病態は気腫合併肺線維症CPFE(Combined Pulmonary Fibrosis and Emphysema)とよばれ、近年注目されています。COPDの一部に存在し、典型的には上葉に気腫、下葉に間質性肺炎がある新しい疾患概念です。このポピュレーションは、低酸素血症が著明に起こり、非常に予後も悪く術後の合併症も多いのが特徴です。さらに厄介な事に、呼吸機能が正常であることが多いのです。気腫と線維化が相殺して呼吸機能(1秒率)が見かけ上、正常なのです。呼吸機能だけを指標に手術に踏み切ると、落とし穴にはまる事もあります。今後、この病態の研究は盛んに行われるでしょう。COPD患者180例における各表現型の比率画像を拡大するCPEEの死亡率画像を拡大するCOPD併存肺がん症例での臨床試験COPDは未診断の患者が多い疾患ですが、呼吸器外科では必ずスパイロメトリーを行うため潜在的なCOPD患者を把握できる確率は高いのです。それも手術可能な症例なので、内科でのCOPDよりも軽症の患者さんが多くおられます。COPDには、チオトロピウム(商品名:スピリーバ)のUPLIFTなど大規模な研究が数多くあるものの、外科が主体となった研究はなく、呼吸器外科医が診る軽症例における、有用性や予後改善効果はわかっていません。さらに、手術適応ボーダーライン上の患者にチオトロピウムを投与することでFEV1が改善し手術可能となるか? また、それに長期的な意義があるのか? といったことも明らかにはなっていません。そのため、現在は当施設だけの小規模な試験ですが、多施設共同で300例を目標に術後合併症発生率をエンドポイントとした第3相試験を始めています。がんとCOPDのフォローアップを両輪で行う呼吸器外科の手術後、がん再発のフォローアップは通常10年程度ですが、COPD合併患者さんは術後もCOPDの状態であるため、生涯フォローアップが必要です。また、手術前はモチベーションがあるので治療薬を使ってくれるものの、症状がないため手術後薬物治療をやめてしまう患者さんも数多くいます。そのため、内科と連携を図り、がんとCOPDのフォローアップを両輪で行えるようなシステムが実現できると良いと思います。COPDもがんも世界的に増えていく疾患です。知識豊富な呼吸器内科の力をお借りし、今後は診療科を超えた連携対策を実施していく必要があると思います。

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レニン・アンジオテンシン系阻害薬の併用は死亡率の低下をもたらさない/BMJ

 レニン・アンジオテンシン系(RAS)の二重遮断は、心不全を主とする入院を減らし一見ベネフィットがあるように見えるが、死亡率の低下には結びついておらず、有害事象の超過リスクとの関連が認められることが、米国・コロンビア大学付属St Luke's Roosevelt HospitalのHarikrishna Makani氏らによるメタ解析の結果、報告された。RAS二重遮断は、治療抵抗性の心不全、高血圧症、糖尿病性腎症、蛋白尿症と幅広く用いられているが、有効性と安全性については議論が続いていた。今回の解析で示されたリスク・ベネフィットの結果を踏まえて著者は、「RAS二重遮断のルーチンな使用の反証が示された」と結論している。BMJ誌オンライン版2013年1月28日号掲載より。RAS二重遮断療法と単独療法を比較した無作為化対照試験をメタ解析 Makani氏らは、RAS二重遮断の長期の有効性と安全性について、単独療法とを比較するシステマティックレビューとメタ解析を行った。文献の検索は、1990年1月~2012年8月に発表されたPubMed、Embase、Cochrane central register of controlled trialsにて行い、RAS二重遮断療法と単独療法を比較した無作為化対照試験で、長期の有効性(1年以上)と安全性(4週以上)を報告しており、被験者数が50例以上であったものを適格とした。 解析は、試験コホートを心不全の有無別で階層化して比較が行われた。全死因死亡について有意な有効性みられず、一方で有害事象の有意な増大 解析には、33の無作為化対照試験、6万8,405例(平均年齢61歳、男性71%)が組み込まれた。試験期間は平均52週であった。 RAS二重遮断は単独療法と比較して、全死因死亡について有意な有効性を示す関連が認められなかった[相対リスク:0.97、95%信頼区間(CI):0.89~1.06、p=0.50]。また、心血管死とも有意な有効性を示す関連は認められなかった(同:0.96、0.88~1.05、p=0.38)。 単独療法と比較してRAS二重遮断は、心不全による入院を有意に18%減少した(同:0.82、0.74~0.92、p=0.0003)。しかし一方で、高カリウム血症リスクを有意に55%増大し(p<0.001)、低血圧症リスクを有意に66%増大し(p<0.001)、腎不全リスクを有意に41%増大した(p=0.01)。有害事象による治療中止リスクも有意に27%増大した(p<0.001)。 有効性と安全性の結果は、患者の心不全の有無別にかかわらず、全死因死亡に関する結果を除きRAS二重遮断と単独療法の比較での結果は一貫していた。全死因死亡については、心不全コホートの検討では有効性は示されず(p=0.15)、非心不全コホートの検討ではむしろ増大が示された(p=0.04)。腎不全のリスクについては、コホート間を比較すると心不全コホートでの有意な増大が示された(p<0.001)。

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脂肪肝患者では大腸がんの肝転移が少ない!?

 脂肪肝と大腸がんはどちらもメタボリックシンドロームと関連する疾患である。肝臓は大腸がんの遠隔転移が最も多い部位だが、大腸がんの肝転移に脂肪肝が影響するかどうかは明確にされていない。 今回、東京大学腫瘍外科の室野浩司氏らは、大腸がんの肝転移と脂肪肝の有無との関連について検討した結果、脂肪肝患者のほうが肝転移が少なく、脂肪肝が肝転移の形成に不利な微小環境である可能性を報告した。また、肥満ではない脂肪肝患者では肝転移が少なく、肥満患者では有意差がなかったことから、肥満による脂肪肝とは異なり、がん細胞に対する防御反応として脂肪肝になるのかもしれないと考察している。International Journal of Colorectal Disease誌オンライン版2013年2月8日号に掲載。 本研究では、術前に非造影CT検査を実施し根治的切除術を受けた604例の大腸がん患者が登録された。単純CTスライス像から得られた肝臓と脾臓の平均減弱値(ハンスフィールド単位)により、肝/脾減弱比が1.1より低い患者を脂肪肝と定義した。著者らは、これらの患者の臨床病理学的特徴を分析し、大腸がんの臨床的特徴と脂肪肝との関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・604例中63例(10.4%)が脂肪肝と診断された。・無再発生存率(RFS)および肝RFSは、脂肪肝患者群で有意に高かった(p=0.04およびp=0.006)が、肝以外でのRFSには有意差を認めなかった。この効果は肥満患者群(BMI>25.0)では認められなかった。・脂肪肝ではないことが肝RFSにおける独立した危険因子であった(p=0.003)。

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長期療養施設の高齢者の多くは、本当は痛みに耐えている

 The Services and Health for Elderly in Long TERm care(SHELTER)研究において、ヨーロッパの長期療養施設の入所者は国によって差はあるものの疼痛有病率が高く、大部分の入所者は疼痛が適切にコントロールされていると自己評価しているが、実際にはまだ強い痛みを有している入所者が多いことが明らかとなった。ドイツ・ウルム大学Bethesda病院のAlbert Lukas氏らによる報告で、こうした結果の背景にある理由を分析することが、疼痛管理の改善に役立つ可能性があるとまとめている。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版1月31日の掲載報告。 今回の研究は、長期療養施設の入所者における疼痛について評価し、国家間で比較することが目的であった。 対象はヨーロッパ7ヵ国およびイスラエルの長期療養施設の入所者計3,926人で、インターライの長期療養施設(Long Term Care Facility:LTCF)版を用い疼痛の有病率、頻度、強さなどを評価した。 患者関連特性と不適切な疼痛管理の相関を二変量および多変量ロジスティック回帰モデルにより解析した。 主な結果は以下のとおり。・疼痛を有していた入所者は1,900人(48.4%)であった。・疼痛有病率は、イスラエルの19.8%からフィンランドの73.0%まで、国によって大きく異なった。・疼痛は、性別(女性)、骨折、転倒、褥瘡、睡眠障害、不安定な健康状態、がん、うつ病および薬剤数と正の相関があり、一方で認知症と負の相関があった。・多変量ロジスティック回帰モデルにおいて、睡眠障害を除いたすべての因子が有意であることが示された。・疼痛は十分コントロールされていると自己評価した入所者は88.1%に上ったが、痛みがないまたは軽度であると回答したのは56.8%にすぎなかった。【おすすめコンテンツ】~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・「不適切なオピオイド処方例(肩腱板断裂手術後難治性疼痛)」ケースレポート ・「不適切なオピオイド処方例(肩腱板断裂手術後難治性疼痛)」ケース解説

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むずむず脚症候群と統合失調症、遺伝子の関連が示唆

 脚がむずむずして眠れない、といった症状を呈するむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群:RLS)。その原因は明らかになってはいないが、脳内のドパミン調節機能障害や鉄分の不足が大きく影響していると言われている。また、ゲノムワイド関連解析やいくつかのレプリケーション研究により、RLSとBTBD9遺伝子の一塩基多型との関連も示されている。韓国のSeung-Gul Kang氏らは抗精神病薬誘発性のRLSと統合失調症患者のBTBD9遺伝子多型との関連を調査した。Human psychopharmacology誌オンライン版2013年1月30日号の報告。 対象は統合失調症患者190例。RLSの症状は、国際RLS研究グループの診断基準を用い評価した。RLS症状を有する96例とRLS症状のない94例において、BTBD9遺伝子のrs9357271とrs3923809多型を調べた。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者のRLS症状を有する群と症状のない群との間で、rs9357271多型の対立遺伝子頻度に有意差が認められた(Χ2=8.14、p=0.004)。・RLS症状を有する一塩基多型の有意な遺伝子型の関連は、優性モデル(Χ2=10.32、p=0.001)とヘテロ接合モデル(Χ2=10.9、p=0.001)で認められた。・両群間のrs3923809とrs9357271ハプロタイプの頻度を比較すると、全体的なハプロタイプの頻度に有意な差が認められた(permuted p=0.037)。また、RLS症状を有する群では、症状のない群と比較してA-Tハプロタイプが有意に多かった(0.112 vs 0.041、permuted p=0.007)。・これらの結果は、BTBD遺伝子が統合失調症患者における抗精神病薬誘発性RLS症状に関連づけられることを示唆している。関連医療ニュース ・統合失調症の診断・治療に期待!新たなバイオマーカー ・検証!統合失調症患者の睡眠状態とは ・双極性障害とADHDは密接に関連

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