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前立腺がん、全摘vs.放射線療法/BMJ

 非転移性の前立腺がんについて、根治的前立腺摘除術を受けた患者のほうが放射線療法を受けた患者よりも長期の生存アウトカムは良好であることが示された。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のPrasanna Sooriakumaran氏らが、同国で行われた15年間の観察研究に基づき報告した。結果を踏まえて著者は、「より若く、併存疾患が少なく、中程度~重度リスクの局所前立腺がんを有する患者では、全摘のほうがより大きな恩恵を受けると思われる」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年2月27日号掲載の報告より。1996~2010年に全摘または放射線療法を受けた3万4,515例の死亡アウトカムを評価 前立腺がん患者における全摘または放射線療法後のアウトカムを比較した高度なエビデンスは不足しており、これまでの観察研究データの多くは正確性に欠け、追跡調査を十分に行った完全な記録データがなく、有効性の比較検討はバイアスがあることを前提としたものであった。 今回、研究グループは1996~2010年に、プライマリで全摘を受けたスウェーデンの男性2万1,533例と、同放射線療法を受けた1万2,982例の計3万4,515例を対象とする観察研究を行った。 被験者を、リスク(低、中、高、転移性)、年齢、Charlson併存疾患指数によって分類し評価した。主要評価項目は、前立腺がんまたは他の要因による累積死亡率であった。放射線療法vs. 全摘の競合リスク回帰ハザード比を補正前、および傾向スコアと伝統的(多変量)因子で補正後、ならびに傾向スコア適合後に算出し評価した。また、感度解析も行った。若く、併存疾患が少なく中程度~重度リスクの患者は全摘によるベネフィットが明白 結果、前立腺がん死亡の全死亡に占める割合は、全摘群、放射線療法群のいずれも、リスク群の増大とともに上昇することがみてとれた。 非転移性の前立腺がん患者においては、放射線療法群の粗死亡率が全摘群よりも有意に高率であった(補正後部分分布ハザード比:3.09、95%信頼区間[CI]:2.69~3.56)。傾向スコアと多変量補正後、部分分布ハザード比が低下したが、全摘を支持するものであった。それぞれの補正後ハザード比は1.76(95%CI:1.49~2.08)、1.77(同:1.49~2.09)だった。 サブグループ解析の結果、より若く、前立腺がんリスク中等度~重度でより健康状態が良好な男性において、全摘から受ける恩恵がより明白であった。 こうした主要な所見は、感度解析でも変わらず確認された。

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学士号取得看護師60%で看護体制6対1なら院内死亡約30%減/Lancet

 コストカット目的での看護スタッフ減員は、患者アウトカムに悪影響をもたらす一方で、学士号取得の看護師配置を手厚くすると院内死亡は減少するという研究報告が発表された。米国・ペンシルベニア大学看護学部のLinda H Aiken氏らが、ヨーロッパ9ヵ国で行った後ろ向き観察研究の結果、明らかにした。病院の支出リスクを最小とするための厳格な尺度とヘルスケアシステムの再構築は、患者アウトカムに悪影響を与えることが示唆されている。Aiken氏らは、患者対看護職員比率(看護体制)、および看護師の教育レベルを調べ、院内死亡率との関連について調べた。Lancet誌オンライン版2014年2月26日号掲載の報告より。ヨーロッパ9ヵ国300病院のデータをもとに看護師配置と看護体制について分析 本検討は、病院運営上の最も大きなコスト要素の1つである看護師に関する、意思決定のための情報提供を目的としたRN4CAST研究の一貫として行われた。RN4CASTには12ヵ国が資金提供・参加するが、今回の検討では、同様の患者退院データを有する9ヵ国(ベルギー、英国、フィンランド、アイルランド、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス)300病院における、2009~2010年のデータを入手して検討が行われた。 検討では、同一手術を受けた50歳以上の患者42万2,730例の退院データを入手し、診療データを標準プロトコル(ICD-9または10に準拠)でコード化し、年齢、性別、入院タイプ、43のダミー変数で分類した手術タイプ、17のダミー変数で分類した入院時の併存疾患などのリスク調整尺度を用いて、30日院内死亡率を評価した。 一方、2万6,516例の看護師にサーベイを行い、看護職員配置と教育レベルを調べた。 一般化推定方程式を用いて、入院30日間の術後患者の死亡に影響を与えた看護職員要因について、その他の病院特性および患者特性での補正前および補正後の評価を行った。担当患者が1人減れば、または学士号取得看護師が10%増えるごとに院内死亡率は7%低下 結果、看護職員の作業負荷が患者1人分増大するにつき、入院患者の30日院内死亡率は7%上昇することが示された(オッズ比:1.068、95%信頼区間[CI]:1.031~1.106)。 一方で、学士号取得看護師が10%増えると院内死亡率は7%低下することが示された(同:0.929、0.886~0.973)。 これらの関連は、看護職員の60%が学士号取得者で看護体制6対1の病院は、同看護職員が30%で看護体制8対1の病院と比べて、院内死亡が約30%低いことを意味するものであった。

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統合失調症の陰性症状軽減へ新たな選択肢となりうるか

 最近発症の統合失調症または統合失調感情障害で、とくに気分安定薬を併用していないい患者において、神経ステロイドのプレグネノロンを追加投与することで陰性症状の重症度が軽減することが、イスラエル・Sha'ar Menashe Mental Health CenterのMichael S. Ritsner氏らによる二重盲検無作為化プラセボ対照試験の結果、示された。最近発症の統合失調症または統合失調感情障害の治療は、抗精神病薬への反応が不十分なことが多いが、今回の結果について著者は、「さらなる検討の根拠となるものだ」と述べている。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌オンライン版2014年2月18日号の掲載報告。 試験は、2008~2010年に2施設において行われた。DSM-IVの統合失調症または統合失調感情障害(SZ/SA)の診断基準を満たし、抗精神病薬に対する反応が低かった入院・外来患者60例を対象とし、無作為にプレグネノロン(50mg/日)またはプラセボの追加投与を受ける群に割り付けて8週間の治療を行い評価した。主要評価項目は、陽性・陰性症状尺度および陰性症状評価スコアであった。副次評価項目は、機能的評価や副作用などであった。線形混合モデルで分析した。 主な結果は以下のとおり。・参加は60例のうち52例(86.7%)が、試験を完了した。・プラセボ群と比較して、プレグネノロン追加群は、陽性・陰性症状尺度の陰性症状スコアが有意に低下した。エフェクトサイズは中程度であった(d=0.79)。・有意な改善は、気分安定薬の治療を受けなかった患者でプレグネノロン治療の6~8週においてみられた(arms×visit×気分安定薬、p=0.010)。・同様に陰性症状評価スコアも、とくに感情鈍麻、意欲消失、快感消失の領域スコアについて、プレグネノロン追加群はプラセボ群と比較して有意に低下した(d=0.57)。・その他の症状や、機能および副作用は、プレグネノロン追加投与による有意な影響はみられなかった。・抗精神病薬、ベンゾジアゼピン系および性別とプレグネノロン追加との関連はみられなかった。・プレグネノロンの忍容性は良好であった。関連医療ニュース 統合失調症の陰性症状に対し、抗うつ薬の有用性は示されるのか 統合失調症の陰性症状に、抗酸化物質N-アセチルシステインは有効か 統合失調症の認知機能改善に、神経ステロイド追加

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鼠径ヘルニアの手術中に心肺停止を来して死亡したケース

小児科最終判決判例時報 1656号117-129頁概要両側鼠径ヘルニアと診断された1歳11ヵ月の男児。きちんとした術前検査が行われないまま、GOF全身麻酔下の両側ヘルニア手術が行われた。ところが、手術開始から48分後に呼吸停止・心拍停止状態となり、ただちに手術を中止して救急蘇生が行われたが、結局心肺は再開せずに死亡確認となった。裁判では、術前検査を行わずに手術に踏み切った無謀さと、記録の改竄が争点となった。詳細な経過患者情報1歳11ヵ月の男児経過1985年7月15日両側鼠径部の硬結を主訴に外科開業医を受診し、鼠径ヘルニアと診断された1歳11ヵ月の男児。その後硬結の増大がみられたため、根治手術を勧められた。1986年4月12日09:20母親に付き添われて入院。術前検査(心電図、一般採血など)は患者が泣いて嫌がったため省略した。13:00前投薬として硫酸アトロピンを筋注。13:30マスクによるGOF麻酔(笑気、酸素、フローセン)開始。この時看護師はみぞおちあたりが呼吸するたびに陥没するような状態になるのを認めた。麻酔担当医は心電図モニターで脈拍数を確認し、左前胸部に絆創膏で固定した聴診器で心音を聞き、マスクを保持している手で頸動脈の脈拍をはかることにより麻酔管理を行った。14:00まず右側の鼠径ヘルニア手術を開始、この時の脈拍104。ヘルニア嚢の壁は肥厚が著しく、周囲と強固に癒着していた。メス操作と同時に患者の体動がみられたため、フローセン濃度を2%→2.5%に変更(その後血圧がやや低下気味となったため、フローセン濃度を2%に下げた)。14:14脈拍180まで上昇。14:20脈拍120まで低下。14:41脈拍80まで低下。14:0014:0214:0314:14脈拍10412516018014:2014:3014:4114:48脈拍1209680014:48右側の鼠径ヘルニア手術完了後、左側の手術を開始してまもなく、麻酔医は無呼吸・心停止が生じたことに気付き、手術が中止された。ただちに気管内挿管、酸素増量(4L)心臓マッサージ、アドレナリン(商品名:ボスミン)、炭酸水素ナトリウム(同:メイロン)、塩化カルシウム、ヒドロコルチゾン(同:ソル・コーテフ)などを投与したところ、一時的に心室細動がみられた(当時この病院には除細動器は配備されていなかった)が、結局蘇生することはできず、死亡確認となった。当事者の主張患者側(原告)の主張1.心停止の原因舌根沈下を原因とする気道狭窄による換気不全から酸欠状態が生じ、さらに麻酔薬の過剰投与が加わって呼吸抑制を助長させ、心筋機能の抑制が相まって心停止となった2.問診および術前検査義務全身麻酔を施行するに当たっては、患者の問診、バイタルサイン、心電図検査、電解質などの血液検査を行うべきであるのに、体温と体重を計ったのみで問診や術前検査を一切行わなかった3.救命措置心停止の危険がある麻酔手術を実施する医療施設でありながら除細動器を備えていないのは、明らかな過失である4.記録の改竄麻酔記録、看護記録、手術記録などは、手術の際に作成されたものではなく、それとはまったく別のものに書き換えられたものである病院側(被告)の主張1.心停止の原因何らかの心機能異常があった可能性はあるが、解剖していないため解明不可能である。担当医師は何度も解剖を勧めたが家族に拒否されたため、突発的変化の原因の解明ができなかった2.問診および術前検査義務外来で問診を含めた診察をして、理学的所見や全身状態から全身麻酔による手術について問題のないことを確認していた。念のため術前から心電図検査をしようとしたが、患者が泣いて興奮し協力が得られなかったため実施できなかった。電解質検査は当日では間に合わないので行わなかったが、それまでの診察の間に検査を実施しなければならないと思わせる所見や経過はなかった3.救命措置除細動器が配備されていなかったためにカウンターショックの蘇生術を行えなかったが、当院程度の診療所に除細動器の配備を求めるのは無理である4.記録の改竄麻酔記録、看護記録、手術記録などが改竄された事実はない。看護記録、麻酔記録とでは脈拍や血圧の数値に食い違いが多々あるが、そのような食い違いがそのままになっているということは記録に作為が加えられていないことを示すものであり、責任を逃れる目的で改竄が行われたというのであればそのような食い違いが一致するように改竄されるはずである裁判所の判断1. 心停止の原因心停止の原因は、麻酔薬の過剰投与による低酸素症、ないし換気不全による不整脈による可能性が高い。そして、術中の脈拍が80にまで低下した14:41頃までには、循環系の異常を疑いそのまま放置すれば心停止に至ることもあり得ることを予見するべきであった。2. 問診および術前検査義務本件のような幼児に、手術を行う際に通常行われるべき一般検査、心臓、肺そのほかの検査も行わないで手術を施すというのは、無謀な感を否めない。採血は泣いて嫌がる状態にあって危険だとするが、手術日前にこれらの諸検査を試みた形跡はない。3. 救命措置全身麻酔下の手術を行う診療所に除細動器を配備することのぜひについては、裁判所の判断を提示せず。4. 記録の改竄当時勤務していた元看護師の証言などから判断して、看護記録は担当医師の主導により手術の際に作成されていた看護記録とは別に作成されたものである。麻酔記録もまた、手術の際に作成されたものとは別に作成されたものと疑われる。原告側合計6,038万円の請求に対し、5,907万円の判決考察本件の最大の問題点は、鼠径ヘルニアというどちらかというと軽症の病気を治療する際に、採血やバイタルサイン測定といった基本的な術前診察を怠ったことと、事態の重大さに後から気付いて看護記録や麻酔記録を改竄したという、医療従事者としては恥ずべき行為をしたことにあると思います。経過をご覧になってほとんどの先生方がお気づきになったかと思いますが、いくら術前の診察で元気そうにみえた幼児であっても、全身麻酔下の手術を行う以上きちんとした診察をしなければならないのはいうまでもありません。担当医師は、患者が泣き騒いだため心電図検査を施行することができなかったとか、自院では血液検査ができず結果がすぐにわからないことを理由としてあえて術前の血液検査をしなかったと主張しましたが、そのような言い訳が通用しないのは明白であると思います。しかも、乳幼児のヘルニア手術でマスク麻酔とするのは、経験のある麻酔科医が担当し、かつ術者が一人前で手術が短時間で終了するケースが望ましいとされています。また、年齢が低い場合や両側手術の場合には気管内挿管の適応となります(小児外科.1999;31:13-16.)。したがって、両側のヘルニア手術でしかも麻酔科専門医が担当していない本件でマスク麻酔を用いたのは、杜撰な術前・術中管理といわれても抗弁の余地はないと思います。おそらく、「なあんだ、ヘルニアのケースか」という安易な気持ちで手術に臨んだのではないでしょうか。そのような認識の甘さがあったために「本件のような幼児に、手術を行う際に通常行われるべき一般検査、心臓、肺そのほかの検査も行わないで手術を施すというのは、無謀な感を否めない」とまで判決文に記載されました。しかも、医療過誤として問われることを危惧したためか、事後処理としてカルテを改竄したのは裁判官の心証を著しく悪くし、ほぼ患者側の要求通りの判決額へと至りました。裁判の中では、担当医師が改竄を指示した様子が次のように記載されています。「本件手術日の後日、担当医師らは手術時の経過、処置について確認、整理をする目的で婦長らを院長室に呼び、担当医師がすでに看護記録用紙に記載していた部分を除く空白部分の処置、経過について尋ね、空白部分を埋める形で看護記録のメモを作成した。そして、そのメモをもとに実際に手術時に作成されていた看護記録とは別の看護記録が作成された」という事実認定を行っています。そのなかでも、事件後当該病院を辞職した担当看護師が改竄目的の看護記録の空欄部分を埋めるように婦長から指示された時に、「偽証するんですね」と述べたことを裁判で証言したため、もはや記録の改竄は動かし難い事実として認定されました。同様にカルテの改竄が問題となったケースとして、「喘息様気管支炎と診断した乳児が自宅で急死したケース」がありますが、今回のように公的文書と同じ扱いを受けるカルテを改竄したりすると、それだけでも医療機関の信用を大きく失い、訴訟の場では著しく不利な立場に立たされることを肝に銘じておかなければなりません。なお本件では裁判所の判断の通り、おそらく麻酔中の管理が悪かったために低酸素状態となり、ついには心停止を来した可能性が高いと思われます。ただし、もし病理解剖が行われたとしたら病院側の主張のように先天性心疾患などの別の原因がみつかったかもしれません。病理解剖を行わなかった理由として、「何度も勧めたが家族が拒否した」としていますが、本件のように死因が不詳のケースで家族から解剖の同意が得られないような場合には、「異状死体」として警察官による行政検視、さらには行政解剖を行うという道もあります。われわれ医師の感覚として、警察署に届け出るという行為自体が医療過誤を認めることにつながるのではないかという懸念があるとは思いますが、数々の紛争事案をみる限り、担当医師の立場で医療過誤ではないことを証明するには病理解剖が最大の根拠となります。したがって、「自分の医療行為は間違っていないのに、その結果が悪かった」というケースでは、紛争に巻き込まれることも考えてぜひとも病理解剖をするべきであると思います。小児科

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アナストロゾールの乳がん予防試験(コメンテーター:勝俣 範之 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(182)より-

ハイリスク乳がんの予防研究は世界的にはかなり進んでいて、SERMによるメタアナリシスについては、2013年に発表されている(Cuzick J et al. Lancet. 2013; 381: 1827-1834.)。乳がん予防にSERMは有効か? 今回の結果は、乳がんのハイリスクである閉経女性に対するアナストロゾール乳がん予防研究である。アナストロゾールは閉経後乳がん治療に使うホルモン療法であるアロマターゼ阻害薬に属する。アロマターゼ阻害薬の乳がん予防研究は、すでに一つ報告されている(Goss PE et al. N Engl J Med. 2011; 364: 2381-2391.)。MAP3 trialと呼ばれるこの試験は、米国で行われた研究であるが、4,560例のハイリスク閉経女性を対象にして、プラセボと、アロマターゼ阻害薬のエクセメスタン内服をランダムに割り付けた。その結果、エクセメスタン群が、浸潤性乳がんの発症を有意に予防した(0.19% vs. 0.55%; ハザード比 0.35; 95%CI, 0.18 to 0.70; p=0.002)というものであった。 今回の発表(IBIS-II)はMAP3研究に続くものである。欧州18ヵ国が参加しており、MAP3との違いは、アナストロゾールを使用している点である。MAP3の結果と比較すると、IBIS-IIの方が、ハザード比 0.47, 95%CI 0.32-0.68であり、MAP3に比べるとやや劣る。有害事象に関しては、関節痛・筋肉痛などの症状がIBIS-IIの方がやや多い(64%)ことである。 とはいえ、アロマターゼ阻害薬による乳がん予防効果は、SERMによるハザード比 0.58, 0.51-0.66よりも大きい結果であることは注目に値することである。米国臨床腫瘍学会(ASCO)では、エクセメスタンの乳がん予防を推奨している(Visvanathan K et al. J Clin Oncol. 2013; 31: 2942-2962.)。 わが国では、SERMやホルモン療法による乳がんの予防に関しては、学会でもほとんど議論されていない。わが国の乳がん罹患率は年々増加傾向であるため、日本でも議論が高まることを期待したい。勝俣 範之先生のブログはこちら

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COPD患者の鉄欠乏症治療 呼吸困難改善の可能性

 COPD患者の鉄欠乏症を赤血球造血刺激因子製剤(ESA製剤)と鉄静注で治療をすることで、貧血が改善するだけでなく、呼吸困難も改善する可能性があることを、イスラエル・テルアビブソラスキー医療センターのDonald S Silverberg氏らが報告した。COPD患者における鉄欠乏症は一般的だが、そのほとんどが見過ごされ、治療がなされていなかったことにも言及している。BMC pulmonary medicine誌オンライン版2014年2月24日の掲載報告。 本研究の目的は、「(ⅰ)COPD増悪で入院した患者の鉄欠乏症・貧血の有病率とその治療について検討すること」、および「(ⅱ)外来を訪れたCOPDと慢性腎臓病を有する貧血患者に対して、ESA製剤や鉄静注による貧血治療の前後での、血液学的効果や呼吸困難の程度を検討すること」である。 具体的には、「(ⅰ)鉄欠乏症や貧血の有病率とその治療を調べるため、COPDの急性増悪を起こしたすべての患者の病院記録を調べ」、「(ⅱ)貧血を来したCOPDの外来患者12例に対して、週1回、5週にわたり、ESA製剤と鉄静注の併用療法を実施した。1週間後、視覚的アナログスケールにより、血液学的効果と呼吸困難の重症度を検討する」といった方法で検討した。 主な結果は以下のとおり。(ⅰ)・COPDの急性増悪で入院した107例のうち、入院中に貧血がみられたのは、47例(43.9%)であった。・貧血がみられなかった60例のうちの2例(3.3%)、および貧血のあった患者(47例)のうち18例(38.3%)について血清鉄とトランスフェリン飽和度、血清フェリチンが測定されていた。・18例すべての患者が鉄欠乏症であったが、入院前後および入院中も鉄剤の経口投与および静注は行われていなかった。(ⅱ)・外来患者の介入研究では、12例の外来貧血患者のうち、11例(91.7%)で、鉄欠乏症が認められた。・ヘモグロビン、ヘマトクリット、視覚的アナログスケールの値は、ESA製剤と鉄静注の併用療法を行った患者で有意に増加していた。・ヘモグロビン増加と視覚的アナログスケール改善、およびヘマトクリット増加と視覚的アナログスケール改善との間には、著明な相関関係がみられた(それぞれ、rs=0.71、p=0.009 / rs=0.8、p=0.0014)。

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ビタミンC、Eの摂り過ぎは、むしろ変形性膝関節症リスクを増大

 先行研究により、ビタミンCとビタミンEは変形性膝関節症(膝OA)の発症を抑制することが示唆されていた。しかし、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のRamani Krishna Chaganti氏らが多施設共同変形性関節症研究(Multicenter Osteoarthritis Study:MOST)の参加者を対象にコホート内ケースコントロール研究を行った結果、ビタミンCおよびビタミンEの血中濃度高値は膝OAの発症を抑制しないどころか発症リスクの増加と関連していたことを報告した。Osteoarthritis and Cartilage誌2014年2月号(オンライン版2013年11月28日号)の掲載報告。 研究グループは、MOST研究に登録された膝OA患者またはそのリスクが高い50~79歳の男女3,026例を対象に、X線検査で確認される膝OA(X線膝OA)の発症とビタミンCおよびビタミンEの血中濃度との関連を調べた。 膝OA発症例は、研究開始時に脛骨大腿関節(TF)または膝蓋大腿関節(PF)のOA症状がなく、30ヵ月の観察期間中にTFやPF(両方もしくはどちらか)のOAを発症した症例と定義した。 研究開始時に、血漿中ビタミンC濃度および血清中ビタミンE(α-トコフェロール)濃度を測定した。 主な結果は以下のとおり。・研究開始時にX線膝OAがなくビタミンC値が最高三分位群は、同最低三分位群と比較してX線膝OAの発症率が高かった(補正後オッズ比[OR]:2.20、95%信頼区間[CI]:1.12~4.33、p=0.021)。・ビタミンE値についても、同様の結果であった(補正後OR:1.89、96%CI:1.02~3.50、p=0.042)。・ビタミンC三分位値およびビタミンE三分位値は、X線膝OAの発症と関連があることが認められた(それぞれの傾向p=0.019、0.030)。

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難治性うつ病に対する効果的な治療は何か

 大うつ病性障害(MDD)成人患者は、大半が薬物療法では寛解に至らず、また半数近くが複数の薬物療法に対して抵抗性、非持続性を示す。カナダ・トロント大学のRoger S. McIntyre氏らは、MDDでの難治性うつ病(TRD)について効果を有する治療法についてレビューを行った。本レビューは、TRDの効果的な治療を検証することで、その定義づけ、エビデンスおよびアルゴリズムアプローチを見直すことを目的としたもの。その結果、MDDの病因の多様性が、多様なTRD治療アプローチを要していることを明らかにした。Journal of Affective Disorders誌2014年3月号の掲載報告。 レビューは、1980~2013年4月を対象に、PubMed、Google Scholarを介して行われた。レビュー対象論文は、著者のコンセンサス、サンプルサイズの適切性、標準化された実験的手法、確立された評価手法、全体的な論文の質に基づき選択された。 主な内容は以下のとおり。・従来抗うつ薬に非定型抗精神病薬(アリピプラゾール、クエチアピン、オランザピンなど)を併用する強化療法を支持するエビデンスは、TRDのすべての薬理学的アプローチに、広範囲かつ厳密に存在した。・新たなエビデンスとして、神経刺激薬(リスデキサンフェタミンなど)ならびに有酸素運動を用いることが示唆された。・病原性疾病モデルで提示された治療は、免疫-炎症性ベースの治療法および代謝的介入の有効性について予備的エビデンスを提供した。・個別の精神療法がなおオプション治療であり、認知行動療法が最も強いエビデンスを有していた。また、異なる神経刺激薬を用いる治療戦略も、薬物療法や心理社会的介入に対する治療反応が不十分であった患者に対して有用であった。・なお、今回のレビューは次の点で限界があった。すなわち、非TRDとの比較におけるTRDの研究が不十分であったこと、TRDに関する臨床研究の大半が薬物治療抵抗性に集中していたこと、当初は心理社会的介入や神経刺激薬への反応がみられなかった患者について「次の選択肢」の評価を行った研究が比較的少なかったこと、があった。・以上を踏まえて著者は、「MDD/TRDの病原学的な不均一性により、TRDには力学的に異なり、経験的に確認された治療アプローチが必要となることが判明した」とまとめている。関連医療ニュース 治療抵抗性うつ病患者が望む、次の治療選択はどれ 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か 難治性うつ病に対するアプローチ「SSRI+非定型抗精神病薬」:産業医大

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輸血を必要としたPCI施行患者の転帰/JAMA

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた患者における赤血球輸血の施行には、かなりのばらつきがあること、また輸血を受けた患者において入院中の有害心イベントリスクの増大と関連していることが明らかにされた。米国・デューク大学臨床研究所のMatthew W. Sherwood氏らが、米国内病院でPCIを受けた患者について調べた結果、判明した。著者は、「今回観察された所見は、PCI患者の輸血戦略に関する無作為化試験実施の根拠となりうるものである」と述べている。JAMA誌2014年2月26日号掲載の報告より。輸血の頻度および輸血と心筋梗塞、脳卒中、死亡の関連について評価 研究グループは、PCI患者の輸血パターンの現状と有害心転帰との関連を明らかにするため、2009年7月~2013年3月にCathPCI Registryに登録された全受診患者を対象に、後ろ向きコホート研究を行った。 被験者は、出血性合併症に関するデータが紛失した患者または入院中に冠動脈バイパス移植術を受けた患者を除いた、PCI施行患者225万8,711例であった。 主要アウトカムは、全集団および全病院(1,431病院)における輸血率であった。また、患者の輸血に関する傾向の交絡因子で補正後、輸血と心筋梗塞、脳卒中、死亡の関連についても評価した。輸血を受けた患者の心筋梗塞2.60倍、脳卒中7.72倍、院内死亡4.63倍 結果、全体の輸血率は2.14%(95%信頼区間[CI]:2.13~2.16%)であった。輸血率は2009年7月から2013年3月の間の4年間で輸血率は、2.11%(95%CI:2.03~2.19%)から2.04%(同:1.97~2.12%)に、わずかだが低下していた(p<0.001)。 輸血を受けた患者は、高齢で(平均70.5歳vs. 64.6歳)、女性が多く(56.3%vs. 32.5%)、高血圧(86.4%vs. 82.0%)、糖尿病(44.8%vs. 34.6%)、腎障害の進行(8.7%vs. 2.3%)、心筋梗塞既往(33.0%vs. 30.2%)、心不全既往(27.0%vs. 11.8%)を有する傾向がみられた。 全体で、96.3%の病院で輸血率が5%未満であった。残る3.7%の病院で5%以上の輸血率だった。病院間の輸血率のばらつきは補正後も変わらず、病院間に輸血閾値のばらつきがあることが示唆された。 輸血を受けたことと、心筋梗塞(4万2,803件、4.5%vs. 1.8%、オッズ比[OR]:2.60、95%CI:2.57~2.63)、脳卒中(5,011件、2.0%vs. 0.2%、OR:7.72、95%CI:7.47~7.98)、院内死亡(3万1,885件、12.5%vs. 1.2%、OR:4.63、95%CI:4.57~4.69)との関連が、出血性合併症に関わりなく認められた。

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NSCLCに対する術前化学療法によって5年生存率改善/Lancet

 切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の“術前”化学療法は、全生存、遠隔再発までの期間、無再発生存を有意に改善することが、英国・NSCLCメタ解析共同研究グループによる検討の結果、示された。これまで同患者について、“術後”化学療法のメタ解析において生存を改善することは示されていた。解析には、無作為化試験被験者の92%のデータが組み込まれ、stage IB~IIIAの患者が主であったことなどを踏まえて、研究グループは「今回の結果は、術前化学療法が有効な治療オプションとなりうることを示すものである」とまとめている。なお、毒性作用については本検討では評価できなかった。Lancet誌オンライン版2014年2月24日号掲載の報告より。全生存を改善するかなどシステマティックレビューとメタ解析で分析 切除可能なNSCLC患者の術前化学療法の有効性を明らかにする検討は、1965年1月以降に開始された化学療法(術前・術後問わない)+手術vs. 手術単独の比較試験の参加者を適格としたシステマティックレビューとメタ解析にて行われた。最新の参加者データを集約し、確認・分析し、無作為化試験の個別データ(公表の有無問わず)を併合して2段階固定効果モデルを作成した。 主要アウトカムは、無作為化から死亡(死因を問わない)までの全生存(生存は最終フォローアップ日に削除されるまでと定義)であった。副次アウトカムは、無再発生存、局所および遠隔再発までの期間、疾患特異生存率、完全および全切除率、術後死亡率であった。事前規定により、試験または患者の特性ごとにあらゆる効果について分析した。5年生存率、5%の改善 適格基準を満たした無作為化試験19本(うち未公表は2本)のうち、データが提供されなかった3本と被験者が2例であった1本を除く、15本・2,385例(無作為化試験参加者の92%に基づく)のデータに基づき本メタ解析は行われた。 15本のうち、年齢・性別・病歴・stageのデータは14本から、全身状態(PS)については11本から入手できた。入手データに基づく患者背景は、大半が男性(80%)で、年齢中央値62歳、PSは良好(88%)であった。またstage IB~IIIAの患者が主で(93%)、扁平上皮がんが50%、腺がんが29%であった。全患者のフォローアップ期間は中央値6年(IQR:4.2~8.2年)であった。 15本・2,385例に基づく解析の結果、術前化学療法の生存に関する有意なベネフィットが認められた。術前化学療法群の死亡は682/1,178例、対照群は745/1,207例で、ハザード比[HR]は0.87(95%信頼区間[CI]:0.78~0.96、p=0.007)、相対リスクで13%の死亡低減が認められた(試験間の差のエビデンスなし、p=0.18、I2=25%)。これは5年で5%の生存率の改善(40%から45%へ)に該当した。 化学療法レジメンやスケジューリング、投薬量、プラチナ製剤使用の有無、あるいは術後放射線療法の有無による、生存への影響の差についてのエビデンスは判明しなかった。また、術前化学療法のベネフィットを得た特定患者タイプ(年齢、性別、PS、組織学的または病期で定義)のエビデンスも判明しなかった。 解析に組み込まれた大部分の患者がstage IB~IIIAであったにもかかわらず、無再発生存(HR:0.85、95%CI:0.76~0.94、p=0.002)、遠隔再発(同:0.69、0.58~0.82、p<0.0001)の結果はいずれも、術前化学療法を有意に支持するものであった。局所再発の結果も、術前化学療法を支持するものであったが統計的に有意ではなかった(同:0.88、0.73~1.07、p=0.20)。

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『ひざの痛み』が受診のサイン!変形性膝関節症

2月22日は“Knee Knee Knee”にちなみ、ひざの病気やその治療法についての正しい情報を発信していく「ひざイキイキの日」と制定されている。この日にあわせて2月19日(水)にメディアセミナー(生化学工業株式会社主催)が開催された。セミナーは2部構成になっており、まずはじめに生化学工業株式会社 医薬営業部の上原大氏より、「日常生活で感じるひざの痛みと受診意識の実態調査」の結果が報告された。本調査の対象は、40代から60代の男女変形性膝関節症で初期症状のひざの痛みがある患者であり、そのうち医療機関受診患者は519名、未受診患者は518名であった。調査結果から見えてきたことは、受診患者の多くが「自己対処などで痛みが改善しない」という理由で病院を受診したが、受診後は約半数が「痛み始めたら受診すればよかった」と思っているように意識の変化が見られたこと、一方未受診患者は「痛みに耐えられなくなった時」に受診すると考えている患者が多く、受診患者と未受診患者の間に意識の違いがあることが浮き彫りとなった。次に、藤田保健衛生大学医学部 整形外科 准教授 森田充浩氏が「変形性膝関節症を正しく知ることから始めよう~『ひざの痛み』は早期受診が重要です!~」と題して講演を行った。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減った結果起こる炎症や関節の変形により痛みが生じる疾患で、中高齢者のひざの痛みの原因として最も多いと言われている。しかし、「年のせい」「病院に行くほどでもない」と自己判断し、放置される傾向にあり、その結果軟骨が徐々にすり減って病気が進行し、症状が悪化してしまうという現状がある。変形性膝関節症の主な要因としては、中高齢者・肥満・女性・筋力低下・過去の膝の怪我・O脚などが挙げられる。国内の変形性膝関節症の大規模疫学調査によると、変形性膝関節症の発生により要介護になるリスクは5.7倍上昇するという報告もあるため、初期段階から専門医による適切な治療を受け、症状の改善とともに、病気の進行を遅らせることが重要である。そのためには受診のサインである、変形性膝関節症の初期症状『「立ち上がり時」「歩き始める時」「階段の上り下り時」「正座時」のひざの痛み』を見逃さず、これらの症状があればすぐに受診していただきたいというメッセージで講演は締めくくられた。

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このテーマまだ興味がわきますか?アブレーション vs. 抗不整脈薬(コメンテーター:山下 武志 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(181)より-

 発作性心房細動に対する第一選択治療法として、アブレーションと抗不整脈薬を比較したいという願いが、今まだあるだろうか。本試験が開始された2006年にはあったのかもしれないが・・・。 本試験の試験結果は予想の範囲内のものであり、同時にそれ以上でもない。 若年者で、器質的心疾患のない発作性心房細動を対象としたこと(すでに、現在はむしろアブレーションの良い適応と考える医師の方が多いだろう)、患者本位のアウトカムではない心電図指標を一次エンドポイントとしたこと、患者数が127例と少数例であることなど、インパクトに欠けると言える。あるいは、試験計画がなされた2005年当時から、現実の医療の進歩が予想以上に速すぎた結果、そのように見えてしまうというべきだろうか。 このテーマは、「発作性心房細動である限り、そんなに焦ってどこへ行く。ゆっくり各自で考えよう。」という結論に収まらざるを得ず、実際本論文の結論もそうであった。「良い質問を見つける」という作業こそが、無作為化比較試験にとって最も重要なタスクであることをあらためて認識した。

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催眠療法の禁煙効果をニコチン置換療法と比較~無作為化試験

 禁煙治療における薬物療法の有効性は十分立証されている。最近、再喫煙率および副作用の点から、薬物療法に代わる治療選択肢として催眠療法が注目を集めている。米マサチューセッツ総合病院のFaysal M Hasan氏らは、心臓や肺の疾患で入院した患者において、催眠療法の禁煙効果を従来のニコチン置換療法と比較する単施設無作為化試験を実施した。その結果、喫煙関連疾患による入院患者の禁煙において、催眠療法がニコチン置換療法より有効性が高いことが示唆された。Complementary therapies in medicine誌2014年2月号に掲載。 著者らは、退院後12週および26週時点における自己報告され生化学的に検証された7日間禁煙率を評価した。164例の患者を、以下のカウンセリングに基づく治療のいずれかに無作為に割り付け、介入を拒否した自己禁煙群(35例)と比較した。1)30日間のニコチン置換療法(NRT)群:41例2)90分の催眠療法群:39例3)催眠療法を伴うニコチン置換療法(HNRT)群:37例 主な結果は以下のとおり。・催眠療法群ではNRT群に比べ、退院後12週(43.9% vs 28.2%、p=0.14)および26週(36.6% vs 18.0%、p=0.06)時点での非喫煙者の割合が高かった。・HNRT群での禁煙率は催眠療法群と同等であった。・自己禁煙群といずれの治療群との間にも、26週時点での禁煙率における差はなかった。・診断および人口統計学的特性を調整した多変量回帰分析では、催眠療法群およびHNRT群はNRT群に比べ、退院後26週時点での禁煙者が3倍以上多かった(それぞれ、RR:3.6、p=0.03、およびRR:3.2、p=0.04)。

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骨折リハビリ後の高齢者に在宅運動療法は有用か?/JAMA

 股関節骨折後に通常のリハビリテーションを行った高齢者について、理学療法士(PT)指導管理下の在宅運動療法を6ヵ月間実施したところ、電話での栄養指導のみ群と比べて、わずかだが有意に身体機能が改善したことが示された。米国・ボストン大学のNancy K. Latham氏らが無作為化比較試験の結果、報告した。高齢者では多くが股関節骨折後、長期にわたって運動機能が制限される。これまで、骨折リハビリ後に最小限の管理体制で行う在宅運動療法の効果については不明だった。JAMA誌2014年2月19日号掲載の報告より。6ヵ月後のSPPBとAM-PACスコア変化を調査 研究グループは2008年9月~2012年10月にかけて、股関節骨折後に通常のリハビリテーションを終了した高齢者232例を対象に、無作為化比較試験を行った。試験は同患者について、PTとのコンタクトが最小限の管理指導下で行う在宅運動療法が機能を改善するかを評価することを目的とした。 被験者を無作為に2群に分け、一方には、PT指導による在宅での身体機能強化のための運動(いすから立ち上がる、踏み台昇降など)を6ヵ月間行った(120例)。もう一方の対照群には、電話による心血管系に関する栄養指導を行った(112例)。 ベースライン時と6ヵ月後、9ヵ月後に盲検化された評価者が身体機能評価を行った。主要アウトカムは、6ヵ月後の簡易身体能力評価尺度(SPPB)と急性期ケア後の活動尺度(AM-PAC)の変化だった。在宅運動群で身体機能が有意に改善 被験者のうち、6ヵ月後に追跡可能だった195例について分析を行った。 結果、在宅運動群は対照群に比べ、身体機能に有意な改善が認められた。 在宅運動群の平均SPPBスコアは、ベースライン時6.2から6ヵ月後7.2に改善したのに対し、対照群ではそれぞれ6.0、6.2で、群間差は0.8(95%信頼区間:0.4~1.2、p<0.001)だった。また、平均AM-PAC可動性スコアも、在宅運動群ではベースライン時56.2から6ヵ月後58.1に改善したが、対照群ではそれぞれ56、56.6で、群間差は1.3(同:0.2~2.4、p=0.03)だった。平均AM-PAC日常活動スコアについても、在宅運動群ではベースライン時57.4から6ヵ月後61.3に改善した一方、対照群はそれぞれ58.2、58.6で、群間差は3.5(同:0.9~6.0、p=0.03)だった。 多重代入分析の結果、群間差の有意性が消失したのは、AM-PAC可動性スコアのみだった。 9ヵ月後も、多重代入分析後もすべての機能評価の両群差は変わらなかった。 これらの結果を踏まえて著者は、「股関節骨折後の通常リハビリを行った高齢者への在宅運動療法は、無作為化後6ヵ月時点の身体機能をわずかだが改善した」と述べる一方で、「所見の臨床的重要性は未確定なままである」とまとめている。

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結節性多発動脈炎の原因遺伝子を特定/NEJM

 アデノシンデアミナーゼ2の機能喪失性劣性突然変異が、結節性多発動脈炎(PAN)の原因となりうることが判明した。イスラエル・Shaare Zedek Medical CenterのPaulina Navon Elkan氏らが、PAN患者の遺伝子配列を解析し明らかにした。PANは全身性壊死性血管炎だが病因については十分に解明されていない。発症は中年成人が一般的だが小児においてもみられ、グルジア・コーカサスを祖先とするユダヤ人では、小児の発症が頻繁に観察されていた。研究グループも先行研究にて、全身性または皮膚型PAN患者が家族内に複数認められる6家族を特定しており、いずれも常染色体劣性遺伝が認められ、小児期の発症が大半を占めていたという。NEJM誌オンライン版2014年2月19日号掲載の報告より。家族内に複数患者のいる6家族などを調査 今回、研究グループは、家族内に複数の患者がいる患者(グルジア・ユダヤ系5家族16例、ドイツ系1家族4例)と、血縁患者がいない患者(グルジア・ユダヤ系3例、トルコ系14例)について、エクソーム配列解析と標的配列解析を行った。 患者の血清標本の酵素活性試験を行い、蛋白構造、哺乳動物細胞発現、精製タンパク質の生物物理学的解析を行い、遺伝子変異を分析した。すべての被験者家族患者でADA2をコードするCECR1変異 その結果、家族内患者がいる被験者におけるPANの原因は、アデノシンデアミナーゼ2(ADA2)をコードするCECR1遺伝子の劣性突然変異であることが示された。 また、すべてのグルジア・ユダヤ系患者に、Gly47Arg置換をコードする変異がみられた。ドイツ系の患者では、Arg169GlnとPro251Leu突然変異のヘテロ接合が、トルコ系ではGly47ValとTrp264Serのヘテロ接合がみられた。 同族結婚の多いユダヤ系集団では、Gly47Arg遺伝子キャリアの発生率は0.102であり、PAN罹患率が高い点と整合性がとれていた。 患者の血清標本中のADA2活性には、有意な減少が認められた。 以上の結果から研究グループは、ADA2の機能喪失性劣性突然変異が、多変な臨床的発現を伴うPANの原因となりうる、と結論している。

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静脈うっ滞性潰瘍、圧迫療法+シンバスタチンは有意

 静脈うっ滞性潰瘍の治療について、標準治療の創傷ケアや圧迫療法に加えてシンバスタチン(商品名:リポバスほか)40mgの連日投与を行うことで、治癒率、治癒までの時間およびQOLを有意に改善することが、フィリピン・Jose R. Reyes Memorial Medical CenterのM.T.P. Evangelista氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告された。British Journal of Dermatology誌オンライン版2014年2月7日号の掲載報告。 静脈うっ滞性潰瘍の標準治療は圧迫療法だが、薬物療法が補助的治療として用いられる可能性がある。シンバスタチンは、創傷治癒効果がある可能性が示唆されていたが、これまで静脈うっ滞性潰瘍への使用について、検討されていなかった。 研究グループは、標準治療と併用した場合のシンバスタチンの有効性と安全性を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。主要アウトカムは、潰瘍治癒の割合、治癒までの時間、治癒した皮膚の総面積、皮膚の状態による生活の質指数(dermatology life quality indices:DLQI)であった。 主な結果は以下のとおり。・66例の患者が無作為化を受け、32例がシンバスタチン群に、34例が対照群に割り付けられた。・潰瘍5cm以下の患者で治癒した人は、シンバスタチン群100%であったのに対し、対照群は46%であった(RR:0.11、95%信頼区間[CI]:0.02~0.77)。・同患者で治癒までに要した平均期間は、シンバスタチン群6.89±0.78週に対し、対照群は8.40±1.13週であった(p=0.0001)。・潰瘍5cm超の患者においては、シンバスタチン群の治癒率は50%、治癒までに要した平均期間は9.17±1.07週であった。一方、プラセボ群で治癒した人はいなかった(RR:0.5、95%CI:0.28~0.88)。・シンバスタチン群は、治療後処置を受けたDLQIが有意に低かった(p=0.0004)。・副作用の報告はなかった。

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統合失調症と双極性障害、脳の違いはどこか

 米国・テキサス大学南西医療センターのSara J. M. Arnold氏らによる検討の結果、海馬容積の減少は、統合失調症および統合失調感情障害を推定するバイオマーカーになりうることが示唆された。統合失調症および統合失調感情障害患者では、健常者と比較して海馬容積が小さいこと、双極Ⅰ型障害では、健常者と海馬容積に差がないことが判明したという。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2014年2月20日号の掲載報告。 研究グループは、双極性障害と統合失調症の中間表現型(B-SNIP)を呈する患者のサンプルを用い、海馬容積が精神疾患の推定バイオマーカーとなりうるかどうかを検討した。また、注目画像領域について手動計測(manual tracing)と半自動化計測(FreeSurfer)による比較を行った。海馬容量は、手動計測/3DSlicer3.6.3および半自動化分割/FreeSurfer5.1,64bitを用いた3TeslaのT1強調 MPRAGE 画像により測定した。これら2つの方法による海馬容積の測定結果を、混合効果回帰モデル(SAS9.3 Proc MIXED)を用いて、HC、発端者、近親者間で比較し、手動計測とFreeSurferの関連はピアソン相関法を用いて検討した。 主な結果は以下のとおり。・研究サンプルは596例であった。内訳は、統合失調症家系の発端者(SZ)71例、統合失調感情障害(SAD)70例、双極Ⅰ型障害(BDP)86例、それぞれの第1度近親者(SZ-Rel:74例、SAD-Rel:62例、BDP-Rel例:88例)、健常対照(HC)145例であった。・SZ(p=0.0007~0.02)およびSAD(p=0.003~0.14)の海馬容積は、HCと比較して小さかった。一方、BDPでは両側性に正常であった(p=0.18~0.55)。・FreeSurferで測定した双極性障害発端者と近親者との比較結果(0=0.64~0.99)を除き、すべての近親者群で海馬容積は対照群と差がなく(p=0.12~0.97)、発端者よりも大きかった(p=0.003~0.09)。・手動測定とFreeSurferによるアウトカムの間には、中等度から強度の直接的な相関が認められた(r=0.51~0.73、p<0.05)。・大規模精神病サンプルによるこれらの知見は、海馬容積の減少が統合失調症および統合失調感情障害の推定バイオマーカーになることを支持するものであった。・一方、双極Ⅰ型障害の推定バイオマーカーを支持するものではなかった。・著者はこれらの結果を踏まえて、「海馬容積は、原疾患の分岐過程や生涯における薬物使用(両方またはどちらか)の累積効果を反映する可能性がある。また、手動測定と半自動化分割を用いたアプローチは、重篤な精神疾患の背景にある測定可能なバイオマーカーを明らかにするうえで、有用なアウトカムを提供する可能性がある」とまとめている。関連医療ニュース 統合失調症の新たなバイオマーカー:順天堂大学 統合失調症の発症は予測できるか、ポイントは下垂体:富山大学 統合失調症の診断・治療に期待!新たなバイオマーカー

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