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スタチンで糖尿病患者の下肢切断リスクが低下

 主要な心血管イベントに対するスタチンの効果を裏付けるエビデンスはあるが、四肢のアウトカムにおける保護効果をみた研究はほとんどない。今回、台湾・国立陽明大学のChien-Yi Hsu氏らの観察コホート研究により、末梢動脈疾患(PAD)を有する2型糖尿病(DM)患者において、スタチン使用者では非使用者に比べて、下肢切断および心血管死のリスクが低いことがわかった。The Journal of clinical endocrinology and metabolism誌オンライン版2017年4月7日号に掲載。 本研究では、2000~11年までの台湾における全国DMデータベースを用い、DMとPADを有する20歳以上の患者6万9,332例を同定した。これらの患者を、スタチン使用者(1万1,409例)、スタチン以外の脂質低下薬使用者(4,430例)、非使用者(5万3,493例)の3群に分けた。主要アウトカムは下肢切断、副次的アウトカムは院内での心臓血管死および全死因死亡であった。 主な結果は以下のとおり。・スタチン使用者は非使用者に比べ、下肢切断率の低下(調整ハザード比[aHR]:0.75、95%CI:0.62~0.90)、院内心血管死亡の低下(aHR:0.78、95%CI:0.69~0.87)、全死因死亡の低下(aHR:0.73、95%CI:0.67~0.77)と関連していた。・傾向スコアマッチングによる分析において、下肢切断リスクに対するスタチンの効果は一致していた。・死亡の競合リスクを考慮した場合、スタチン使用者のみ、下肢切断リスクの低下(HR:0.77、95%CI:0.61~0.97)および心血管死の低下(HR:0.78、95%CI:0.68~0.89)と関連していた。

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抗うつ薬使用患者で注意すべきOAB、薬剤間で違いも

 これまで、抗うつ薬を使用した女性患者における過活動膀胱(OAB)について調査されていた。OABに対する抗うつ薬の影響および男女の泌尿器系生理学(解剖学、ホルモン)の相違に関して、文献の矛盾するデータに基づき、トルコ・トラキア大学のVolkan Solmaz氏らは、抗うつ薬を使用した男性患者におけるOABを調査した。International neurourology journal誌2017年3月24日号の報告。 対象は、異なる疾患に対し抗うつ薬を使用している男性患者112例(抗うつ薬群)および健常対象男性90例(対照群)。全202例に対し、overactive bladder-validated 8(OAB-V8)アンケート、International Consultation on Incontinence Questionnaire-Short Form(ICIQ-SF)、ベック抑うつ評価尺度(BDI)を用いて評価を行った。主な結果は以下のとおり。・抗うつ薬群は、対照群と比較し、OAB-V8、ICIQ-SF、BDIスコアが有意に高かった。・OAB罹患率は、ベンラファキシン使用患者で最も高く(68.2%)、セルトラリン使用患者で最も低かった(28.0%)。・OABの頻度は、抗うつ薬群間で統計学的に有意であった。・単変量ロジスティック回帰分析では、OABの存在、抗うつ薬の使用、BDIスコア、患者の年齢の間に、有意な関連が認められた。・多変量ロジスティック回帰分析では、OABの存在と抗うつ薬の使用との間に、統計学的に有意な関連が認められた。 著者らは「さまざまな疾患に対し抗うつ薬を使用している男性では、OAB発症、OAB症状の重篤度の増加が認められた。これは、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の分子レベルまたは個体レベルでの、ユニークな薬理学的作用に起因している可能性がある」としている。関連医療ニュース 抗うつ薬の有害事象、学術論文を鵜呑みにしてよいのか 抗うつ薬治療は乳がんリスクに影響しているのか うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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ウラリチド、急性心不全における心血管死の減少示せず/NEJM

 ナトリウム利尿ペプチドのularitideは急性心不全患者において、心筋トロポニン値に影響を及ぼすことなくBNP低下など好ましい生理的作用を示したが、短期間の治療では臨床的な複合エンドポイントや長期の心血管死亡率を減少させることはなかった。米国・ベイラー大学医療センターのMilton Packer氏らが、急性心不全患者に対するularitide早期投与の長期的な心血管リスクへの影響を検証したTRUE-AHF試験の結果を報告した。急性心不全に対してはこれまで、心筋壁応力(cardiac-wall stress)と潜在的な心筋傷害を軽減し、長期予後を改善するための治療として、血管拡張薬静脈投与による早期介入が提唱されていた。NEJM誌オンライン版2017年4月12日号掲載の報告。急性心不全患者約2,000例で、ウラリチド早期投与の有効性をプラセボと比較 TRUE-AHF(Ularitide Efficacy and Safety in Acute Heart Failure)試験は、2012年8月~2014年5月の期間、23ヵ国156施設で実施された無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験である。対象は、18~85歳の急性心不全患者2,157例で、標準治療に加えularitide(15ng/kg/分、48時間持続点滴)を投与する群と、プラセボを同様に投与する群に、1対1の割合で無作為に割り付け、初回臨床評価から12時間以内に試験薬の投与を開始することとした。 主要評価項目は、全試験期間における心血管死と、当初の48時間における臨床経過を階層的に評価した複合エンドポイント(当初48時間における死亡、静注または機械的な介入を要する心不全の持続または悪化、6・24・48時間後の総合評価)であった。心血管死や心筋トロポニン値の変化に両群で有意差なし 試験薬の投与開始時間中央値は最初の評価から6.1時間後(四分位範囲:4.6~8.4)、追跡期間中央値は15ヵ月であった。 心血管死は、ularitide群で236例、プラセボ群で225例発生した(21.7% vs.21.0%、ハザード比:1.03、96%信頼区間:0.85~1.25、p=0.75)。intention-to-treat解析において、両群間で階層的複合エンドポイントに有意差は認められなかった。 ularitide群ではプラセボ群と比較して、収縮期血圧とN末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)が低下した。一方で、対応データを有した患者(55%)において、試験薬投与中の心筋トロポニンT値の変化は両群間で差はなかった。 著者は、「試験薬の投与が最初の評価から1~3時間以内のより早期の介入であればさらに良好な結果が得られた可能性や、トロポニンT値を投与前後で測定できたのは約半数など研究の限界があり結果の解釈には注意を要するが、ularitideは心筋障害を軽減せず疾患の進行に影響を及ぼさなかった」とまとめている。

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3つの小児頭部外傷ルール、診断精度が高いのはどれ?/Lancet

 頭部外傷の小児において、CT検査の適応を臨床的に判断する3つのルール(PECARN、CATCH、CHALICE)は、デザインされたとおりに使用された場合の感度は高いことが、オーストラリア・王立小児病院のFranz E Babl氏らが行った前向きコホート研究(APHIRST)による検証の結果、明らかになった。これら3つのルールは、CT検査を行うべき頭部外傷患児の同定に役立つが、これまで外部検証や多施設大規模比較試験は行われていなかった。著者は、「今回の結果は、ルールの導入を検討している医師にとって、重要な出発点となる」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年4月11日号掲載の報告。頭部外傷小児約2万例で、3つのルールの診断精度を検証 APHIRST(Australasian Paediatric Head Injury Rules Study)は、2011年4月11日~2014年11月30日に、オーストラリアおよびニュージーランドの10病院において行われた。対象は、救急診療部を受診した18歳未満のあらゆる重症度の頭部外傷患者で、PECARN(2歳以上と2歳未満で層別化)、CATCH、CHALICEの各ルールに特異的な転帰(それぞれ、臨床的に重大な外傷性脳損傷[TBI]、神経学的介入の必要性、臨床的に重大な頭蓋内損傷)を予測する診断精度を評価した。 検証コホートで、ルールごとに選択基準および除外基準を満たした集団においてルール特有の予測変数を算出。2次解析では、軽度頭部外傷患者(グラスゴー・コーマ・スケール[GCS]:13~15)を対象とした比較コホートにおいて、ルール特有の予測変数を用いて臨床的に重大なTBIの診断精度を算出・評価した。感度はPECARNが優れるものの3つのルールで診断精度に差はない 計2万137例が解析され、このうちCT検査が行われたのは2,106例(10%)、入院は4,544例(23%)、脳神経外科手術施行83例(<1%)、死亡15例(<1%)であった。PECARNは、2歳未満5,374例中4,011例(75%)、2歳以上1万4,763例中1万1,152例(76%)、CATCHは4,957例(25%)、CHALICEは2万29例(99%)に適用された。 検証コホートの解析において、感度が最も高かったのは、2歳未満に対するPECARN(感度100.0%、95%信頼区間[CI]:90.7~100.0、38/38例)、ならびに2歳以上に対するPECARN(99.0%、95%CI:94.4~100.0、97/98例)であり、次いでCATCH(高リスク予測因子のみ:95.2%、95%CI:76.2~99.9、20/21例/高リスクと中等度リスク予測因子:88.7%、95%CI:82.2~93.4、125/141例)、CHALICE(92.3%、95%CI:89.2~94.7、370/401例)の順であった。 軽度頭部外傷患者1万8,913例を対象とした比較コホートの解析において、臨床的に重大なTBIの感度は同等であった。両解析における陰性的中率は、3ルールすべて99%以上であった。 なお、著者は、「PECARNの主要評価項目である臨床的に重大なTBIを、評価項目として用いたため、PECARNルールに好ましい結果に偏った可能性がある」と指摘している。

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糖尿病合併乳がんの血糖値と生命予後を改善するには

 糖尿病を合併した乳がん患者は、糖尿病非合併患者と比べ予後が不良であると言われている。そのため、乳がんの転帰を改善するための抗糖尿病薬の評価が行われるようになった。メトホルミンは、主として肝臓の糖新生を抑制する抗糖尿病薬である。乳がん患者5,464人を対象とした最近のメタアナリシスでは、メトホルミン治療が、乳がん患者の全生存期間(OS)、がん特異的生存率の双方を改善することが報告されている。この研究は、HER2陽性乳がんのアジュバント患者を対象にしたラパチニブの第III相試験ALTTOのサブ解析として行われた。糖尿病合併患者の無病生存期間(DFS)、遠隔無病生存期間(DDFS)、OSを、メトホルミン投与の有無に分けて、糖尿病非合併患者と比較し、メトホルミンが糖尿病合併HER2陽性乳がん患者の転帰を改善するかを評価した。 主な結果は以下のとおり。・糖尿病既往無し患者は7,935例、糖尿病既往有り患者は446例、追跡期間中央値は4.5年であった。・糖尿病既往有り患者446例のうち、メトホルミン治療無し患者は186例、メトホルミン治療有り患者は260例であった。・患者背景は糖尿病既往の有無で異なり、糖尿病既往有り患者は年齢が高く(p=0.001)、閉経女性が多く(p=0.001)、BMIが高値で(p=0.001)、腫瘍サイズが大きかった(p=0.001)。・全体のイベント発生:DFS 1,205例 14.38%、DDFS 929例 11.08%、OS 528例 6.3%であった。・糖尿病既往有り・メトホルミン治療無し患者のイベント発生:DFS 38/186例 20.43%(多変量HR:1.40、95%CI:1.01〜1.94、p=0.043)、DDFS 33/186例 17.74%(多変量HR:1.56、95%CI:1.10〜2.22、p=0.013)、OS 23/186例 12.37%(多変量HR:1.87、95%CI:1.23~2.85、p=0.004)と、糖尿病非合併患者に比べ有意に高かった。また、これはHR陽性患者にのみみられ、HR陰性患者では関係はみられなかった。・糖尿病既往有り・メトホルミン治療有り患者のイベント発生:DFS 38/260例 14.62%(多変量HR:0.97、95%CI:0.70〜1.35、p=0.873)、DDFS 33/260例 10.77%(多変量HR:0.91、95%CI:0.62〜1.33、p=0.638)、OS 20/260例 7.69%(多変数HR:1.15、95%CI:0.73~1.81、p=0.541)と、糖尿病非合併患者と差はみられなかった。

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低心機能合併の開心術に予防的強心薬投与がイベントを減らすか?(解説:絹川 弘一郎 氏)-670

 冠動脈バイパス術や弁膜症の開心術は術前の心機能が低下している例があり、人工心肺による侵襲ともあわせて、周術期に低心拍出量症候群で難渋することがある。ドブタミンをはじめとしたカテコラミンはほぼルーチンでそのような場合に使用されているが、必ずしも心筋保護という観点で良いものとは考えられていない。カテコラミンの心筋に対する好ましくない作用というのは、その強心作用が心筋酸素消費量の増大を常に伴うという点にあると考えられている。また、静注強心薬では不足で、機械的補助循環を余儀なくされるものもあり、低心拍出量症候群を効果的に回避しうる手段が待たれて久しい。そこで、心筋の酸素消費量を増大させずに強心作用を有する薬剤というのが、以前から開発のターゲットとなってきた。その1つがこの試験で使用されたlevosimendanである。 levosimendan自体は1990年代に開発された静注薬で、そんなに新しいものではない。心筋トロポニンCと結合して収縮蛋白のCa2+感受性を高める作用により、細胞内のCa2+の増加もなく、またATP消費も増加させずに(したがって、酸素消費量を増やさずに)より大きな張力を発生できるとされている。Ca2+センシタイザーという呼び方もある。一方で、血管平滑筋細胞のKチャンネルオープナーでもあり、血管を弛緩させるため、後負荷軽減をもたらし、心不全の血行動態改善に貢献するとされる。あわせて、inodilator(強心血管拡張薬)とも呼ばれる。 従来、levosimendanは急性心不全の治療においてドブタミンの代わりになるか、さらにドブタミンより優れた効果があるかが主として検証されてきた。いくつかの小規模な臨床試験では血行動態の改善や短期予後の改善なども示唆されてきたが、 REVIVE II(プラセボと比較)とSURVIVE(ドブタミンと比較)という2つのRCTでそれぞれ90日、180日の予後が改善せず、FDAが認可するに至っていない。わが国でも導入されていないことは周知の通りである。メタ解析では死亡率改善の結果が出ているが、エビデンスの読み方の難しさというか、メタ解析のレベルを問う必要性があると痛感する。 それはさておき、急性心不全の領域ではドブタミンに代わりうるものとの可能性が薄れた後、最初に述べた低心機能症例の開心術における予防投与という観点が注目され始めた。その検証を行ったのがこのLEVO-CTS試験である。対象はプラセボであり、カテコラミンなどを術前に併用することは基本的に主治医判断となっている。術前に割り付けを行い、プラセボまたは実薬の投与は24時間継続する。levosimendanに割り付けられた群では術後の低心拍出量症候群の発症が少なく、強心薬を追加投与する必要のある症例も当然少なかったものの、30日以内の死亡に有意差がなく、術後5日目までの機械的補助を必要とした群を減らすこともできなかったため、levosimendanの予防投与が有効であるとは位置付けられなかった。どうやら、この薬剤は内科治療的にも外科周術期的にも明確な有効性を証明することが難しいようである。 カテコラミンの悪が強調されており、酸素消費量を増やさないこの手の薬剤がいつも話題となる。そして、omecamtiv mecarbilというミオシンアクチベーターが今臨床試験の最中であるが、どうすれば強心作用と予後改善の2つを共に手に入れられるのか、まだ手探り状態である。

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第27回「めまい」回答者:亀田総合病院神経内科 部長 福武 敏夫氏

福武先生お勧めの文献1)『神経症状の診かた・考えかた―General Neurologyのすすめ』福武敏夫 著、医学書院(2014年)2)『診断と治療』2016年1月号「めまい診療の最先端」福武敏夫著:めまいの原因と疫学3)日本神経治療学会治療指針作成委員会編:標準的神経治療:めまい.神経治療 28:194-197,2011福武敏夫著:「めまい」の鑑別診断高度の知識を習得したい場合4)『めまいを見分ける・治療する』内藤泰 編、中山書店(2012年)福武敏夫 著:脳梗塞によるめまいの特徴は?

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いわゆるコッツン外傷について【Dr. 中島の 新・徒然草】(166)

百六十六の段 いわゆるコッツン外傷について脳外科でも総合診療科でも、よく出くわすのが軽い頭部外傷、いわゆるコッツン外傷です。「足を滑らせて転倒し、後頭部を打ってしまった。意識ははっきりしているが、心配なので診てほしい」といった訴えで、患者さんが来院されます。これに対して、ついついやってしまいがちな対応が、頭部CTを撮影してとくに異常がないので「心配要りません」と安直に帰してしまうことです(昔の私がそうでした)。数時間後に、急性硬膜下血腫や遅発性外傷性脳内血腫を来して大変なことになってしまった、ということをこれまで10回ほど経験しました。割合からすれば、100例に1例か200例に1例くらいのものだとは思いますが、実際の診療では用心するに越したことはありません。このような地雷を正確に検知するのは不可能なので、リスク評価をして対処するべきだと私は思います。後に状態が悪化するリスクとして、私は以下の項目をチェックするようにしています。60歳以上の高齢者アルコールを飲んでいるワルファリンやアスピリンなど、出血を来しやすい薬剤を服用している受傷時に一過性の意識障害があった嘔吐があった痙攣発作があった嗅覚障害がある軽い外傷とはいえない(階段から転落した、など)独居であるこのようなリスクがあった場合にどうするのがベストかは、その医療機関の設備などで変わってくると思います。必ずしも入院可能であったり、CTが利用できたりするとは限りませんから。しかし、どんな場合でも大切なことは、リスクをチェックする今は良くても後に悪化する可能性を患者さんによく説明する上記をカルテに記録して残しておくということです。リスクのチェックは大変そうに見えますが、慣れれば体感的には1分もかかりません。後に悪化する可能性については、具体的な症状(ロレツが回らない、呼んでも起きない、歩きにくくなる、など)を説明し、実際にそのようなことが起こった場合はどうすればよいか、たとえば夜中でも電話してもらうとか救急車を呼ぶとか、もあわせて説明しておくとよいでしょう。私自身は、注意すべき具体的症状と当院の夜間休日を含めた電話番号を書いた紙をあらかじめ準備しておき、「頭部外傷時の注意書き」として患者さんにお渡ししています。きちんとリスクをチェックし、後々のことも説明しておくと、患者さんのほうも「なんて親切なお医者さん!」と思ってくれるのか、あまりトラブルになるようなこともありません。次回は、私が経験したこれまでの大失敗の数々を紹介いたします。最後に1句コッツンに リスクを評価 ぬかりなく

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統合失調症患者の性生活に対する満足度は

 統合失調症患者における主観的QOLの研究は広く行われているが、性生活の満足度については、ほとんど知られていない。英国・Newham Centre for Mental HealthのNeelam Laxhman氏らは、統合失調症患者の性生活に対する満足度を評価し、より低い満足度に関連する患者の特徴を調査した。Schizophrenia research誌オンライン版2017年3月5日号の報告。 統合失調症または関連疾患(ICD-10 F20~29)を有する患者の、5つの独立したサンプルデータを分析した。性生活の満足度を含むQOLは、Manchester Short Assessment of Quality of Life(MANSA)を用いて評価した。主な結果は以下のとおり。・すべての患者1,404例において、性生活の満足度は、他の生活関連の満足度よりも有意に低かった。また、各サンプルの平均スコアは、中間スケールポイントを下回り、不満は明らかであった。・満足度の低さと関連していたのは、男性、未婚、感情症状の多さであった。 著者らは「統合失調症患者は、性生活に関する不満を感じている。この不満の背景と理由について、今後の研究で明らかにすべきである」としている。関連医療ニュース 統合失調症患者の性機能障害、ミルタザピンで改善 統合失調症、男と女で妄想内容は異なる 統合失調症患者の性格で予後を予測

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糖尿病の心血管イベント、15年で大きく減少/NEJM

 スウェーデンでは1998~2014年にかけて、糖尿病患者の心血管イベント発生率が減少し、その減少率は糖尿病ではない人に比べ20~40%大きいことがわかった。致死的イベントも減少したが、その減少率については、1型糖尿病患者は糖尿病でない人と同等、2型糖尿病患者ではより小さかった。スウェーデン・ヨーテボリ大学のAidin Rawshani氏らが明らかにしたもので、NEJM誌2017年4月13日号で発表した。糖尿病患者の死亡や心血管イベントの過剰リスクについて、長期的傾向を調べた大規模な試験はなかった。1型糖尿病患者約3万7,000例、2型糖尿病患者約45万7,000例を追跡 研究グループは、1998~2012年にスウェーデン全国糖尿病患者レジストリに登録された1型糖尿病患者3万6,869例と、2型糖尿病患者45万7,473例について、2014年まで追跡した。 Cox回帰分析と標準化発生率から、死亡や心血管イベント発生についての動向を推定した。すべての被験者について、年齢や性別、居住県(county)をマッチングした対照群と比較した。心血管イベント発生の減少率、対照群より1型で40%、2型で20%大 その結果、追跡期間中の1型糖尿病患者の全死因死亡率の絶対変化は、1万人年当たり-31.4(95%信頼区間[CI]:-56.1~-6.7)、心血管疾患死は-26.0(-42.6~-9.4)、冠動脈性心疾患死は-21.7(-37.1~-6.4)、心血管疾患による入院は-45.7(-71.4~-20.1)だった。 2型糖尿病患者の絶対変化は、同様に全死因死亡率が-69.6(95%CI:-95.9~-43.2)、心血管疾患死は-110.0(-128.9~-91.1)、冠動脈性心疾患死は-91.9(-108.9~-75.0)、心血管疾患による入院は-203.6(-230.9~-176.3)だった。 追跡期間中の心血管イベント発生の減少率は、対照群と比較して1型糖尿病患者では約40%大きく、2型糖尿病患者では約20%大きかった。 また、致死的イベントの減少率については、1型糖尿病患者は対照群と同程度だったが、2型糖尿病患者は対照群よりも小さかった。

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上部消化管出血リスク、セレコキシブ vs.ナプロキセン/Lancet

 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)とアスピリンの併用が必要な、心血管および消化管イベントのリスクが共に高い患者に対し、セレコキシブ+プロトンポンプ阻害薬(PPI)の投与は、ナプロキセン+PPI投与に比べて、上部消化管再出血リスクが半分以下に低減することが示された。中国・香港中文大学のFrancis K L Chan氏らが、514例を対象に行った無作為化二重盲検試験による結果で、Lancet誌オンライン版2017年4月11日号で発表した。著者は結果を踏まえて、「上部消化管再出血リスクを低下させるにはセレコキシブが好ましい治療である。ナプロキセンは心血管系の安全性は確認されているが、投与を回避すべきであろう」とまとめている。18ヵ月以内の上部消化管出血リスクを比較 試験は2005年5月~2012年11月にかけて、香港の教育研究病院を通じ、関節炎と心臓血栓性疾患があり、上部消化管出血が認められ、NSAIDとアスピリンの併用が必要な患者を対象に行われた。 研究グループは、潰瘍の治癒後、ヘリコバクター・ピロリ菌感染のない514例の患者を無作為に2群に分け、一方にはセレコキシブ100mg(1日2回)とエソメプラゾール20mg/日を、もう一方にはナプロキセン500mg(1日2回)とエソメプラゾール20mg/日を、いずれも18ヵ月投与した。また、すべての被験者がアスピリン80mg/日の服用を再開した。 主要エンドポイントは、18ヵ月以内の上部消化管出血の再発だった。上部消化管再出血リスク、セレコキシブ群がナプロキセン群の0.44倍 その結果、上部消化管出血の再発が認められたのは、ナプロキセン群31例(胃潰瘍25例、十二指腸潰瘍3例、胃・十二指腸潰瘍1例、びらん性出血2例)に対し、セレコキシブ群は14例(胃潰瘍9例、十二指腸潰瘍5例)だった。18ヵ月以内の上部消化管再出血累積発症率は、ナプロキセン群が12.3%(95%信頼区間:8.8~17.1)に対し、セレコキシブ群は5.6%(同:3.3~9.2)と有意に半減した(p=0.008、補正前ハザード比:0.44、同:0.23~0.82、p=0.010)。 再発が認められた患者を除外した解析において、有害事象によりNSAIDの服用を中止したのは、ナプロキセン群7%(17例)、セレコキシブ群8%(21例)だった。

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腎保護効果は見せかけだった~RA系阻害薬は『万能の妙薬』ではない~(解説:石上 友章 氏)-669

 CKD診療のゴールは、腎保護と心血管保護の両立にある。CKD合併高血圧は、降圧による心血管イベントの抑制と、腎機能の低下の抑制を、同時に満たすことで、最善・最良の医療を提供したことになる。RA系阻害薬は、CKD合併高血圧の治療においても、ファーストラインの選択肢として位置付けられている。RA系阻害薬には、特異的な腎保護作用があると信じられていたことから、糖尿病性腎症の発症や進展にはより好ましい選択肢であるとされてきた。一方で、CKD合併高血圧症にRA系阻害薬を使用すると、血清クレアチニンが一過性に上昇することが知られており、本邦のガイドラインでは、以下のような一文が付け足してある。 『RA系阻害薬は全身血圧を降下させるとともに、輸出細動脈を拡張させて糸球体高血圧/糸球体過剰ろ過を是正するため、GFRが低下する場合がある。しかし、この低下は腎組織障害の進展を示すものではなく、投与を中止すればGFRが元の値に戻ることからも機能的変化である。』(JSH2014, p71) 図は、この考えの根拠となるアンジオテンシンIIと、尿細管・平滑筋細胞・輸入輸出細動脈との間の、量-反応関係を示している。アンジオテンシンIIは、選択的に輸出細動脈を収縮させる。いわば、糸球体の蛇口の栓の開け閉めを制御しており、クレアチニンが上昇しGFRが低下する現象は、薬剤効果であり、軽度であれば無害であるとされてきた。糖尿病合併高血圧では、Hyperfiltration説(Brenner, 1996)に基づいた解釈により、RA系阻害薬は糸球体高血圧を解消することから、腎保護効果を期待され、第一選択薬として排他的な地位を築いている。 しかしながら、こうした考えはエキスパート(専門家)の"期待"にとどまっているのが実情で、十分なエビデンスによる支持があるわけではなかった。 RA系阻害薬の腎保護効果について、その限界を示唆した臨床試験として、ONTARGET試験・TRANSCEND試験があげられる[1, 2]。本試験は、ARB臨床試験史上、最大規模のランダム化比較試験であり、エビデンスレベルはきわめて高い。その結果は、或る意味衝撃的であった。ONTARGET試験では、ACE阻害薬とARBとの併用で、有意に33%の腎機能障害を増加させていた。TRANSCEND試験に至っては、腎機能正常群を対象にしたサブ解析で、実薬使用群での、腎機能障害の相対リスクが2.70~3.06であったことが判明した。他にも、RA系阻害薬の腎保護効果に疑問を投げかける臨床試験は、複数認められる。  eGFRの変化は、アルブミン尿・タンパク尿の変化よりも、心血管イベント予測が鋭敏である[3]。Schmidtらの解析による報告[4]は、RA系阻害薬による”軽微”とされていた腎障害が、腎保護効果はおろか、心血管イベントの抑制にも効果がなかったことを証明した。ガイドラインは、過去の研究成果を積み上げた仮説にすぎない。クリニカル・クェスチョンは有限とはいえ、無数にある。あらゆる選択肢の結果を保証するものではない。専門家の推論や、学術的COIに抵触するような期待に溢れた、あいまいな推奨を断言するような記述は、どこまで許容されるのか。この10年あまりの間、糖尿病合併高血圧や、CKD合併高血圧にRA系阻害薬がどれだけ使用されたのか。そのアウトカムの現実を明らかにした本論文の意義は、学術的な価値だけにとどまらず、診療ガイドラインの限界を示しているともいえる。 1)ONTARGET Investigators, et al. N Engl J Med. 2008;358:1547-1559.2)Mann JF, et al. Ann Intern Med. 2009; 151: 1-10.3)Coresh J, et al. JAMA. 2014; 311: 2518-2531.4)Schmidt M. BMJ. 2017;356:j791.

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胎内で若年成人までのBMIが決まる?

 出生時体重がその後のBMIと相関するという報告があるが、遺伝もしくは胎内環境によるのかは不明である。フィンランド・ヘルシンキ大学のAline Jelenkovic氏らが、約8万人の双子のコホートデータを分析したところ、双子の出生時体重と乳児期~成人期のBMIが相関していた。このことから、少なくとも若年成人までは、各々に特有な胎内環境が出生時体重とその後のBMIの関連に重要な役割を果たすことが示唆された。International Journal of Epidemiology誌オンライン版2017年3月19日号に掲載。 17ヵ国の27の双子コホートのデータから、出生時体重と1~49歳におけるBMI測定値の情報のある7万8,642人の双子(一卵性双生児2万635ペア、同性の二卵性双生児1万8,686ペア)のデータをプールした。線形回帰分析を用い、出生時体重とその後のBMIの関連性を個人およびペアで分析した。 主な結果は以下のとおり。・個人での分析では、出生時体重の1kg増加がBMIの最大0.9増加と線形の相関を示した(p<0.001)。・ペアでの分析では、回帰係数が個人での分析よりも概して大きかった(出生時体重1kg増加あたり、BMIが最大1.2増加、p<0.001)。・ペア間の出生時体重とその後のBMIの関連性は、一卵性と二卵性および男性と女性で類似しており、成人期のほうが低かった。

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研修と組み合わせた2つの強化インスリン療法を比較/BMJ

 1型糖尿病患者の治療において、インスリンポンプ療法に、フレキシブル強化インスリン治療に関する体系的な研修を加えても、頻回注射法(MDI)と比較して血糖コントロール、低血糖、心理社会的転帰に、教育によるベネフィットの増強は得られないことが、英国・シェフィールド大学のSimon Heller氏らが行ったREPOSE試験で示された。研究の成果は、BMJ誌オンライン版2017年3月30日号に掲載された。英国では、1型糖尿病のインスリンポンプ療法は、これ以外の方法では日常生活に支障を来す低血糖を起こさずに良好な血糖コントロールが達成できない患者には価値があるとされる。より広範なインスリンポンプ療法の使用については不確実な点が多く、これまでに行われたMDIとの比較試験は症例数が少なく、試験期間が短いものしかなかったという。研修と組み合わせた2つの強化インスリン療法を比較 REPOSEは、フレキシブルなインスリン治療の研修を受けた1型糖尿病患者において、インスリンポンプ療法とMDIの有効性を比較するプラグマティックな非盲検クラスター無作為化試験(英国医療技術評価プログラムなどの助成による)。 対象は、強化インスリン療法を受ける意思があり、インスリンポンプ療法およびMDIへの好みがない成人1型糖尿病患者であった。イングランドの5施設とスコットランドの3施設で、各施設最大40例の登録を行い、5~8例を1組とする研修コースに患者を割り当てた。 被験者には、フレキシブルな強化インスリン療法(正常な摂食に対する用量調整[dose adjustment for normal eating:DAFNE])に関する体系的な研修が行われた。研修コース(クラスター)が、ポンプ群またはMDI群にランダムに割り付けられ、2年間の治療が行われた。 主要評価項目は、ベースラインのHbA1c値≧7.5%の患者における2年後のHbA1c値の変化およびHbA1c値≦7.5%(2004 NICE推奨値)の達成率とした。副次評価項目には、体重、インスリン用量、中等度~重度低血糖のエピソードが含まれ、QOL、治療満足度の評価も行った。 317例(46コース)がランダム化の対象となった(ポンプ群156例、MDI群161例)。267例が研修コースに参加し、ITT解析には260例(それぞれ132例、128例)が含まれた。2年間の追跡データが得られたのは248例(128例、120例)だった。両群とも全般に転帰が改善、推奨値の達成は少ない ベースラインの全体の平均年齢は40.7歳、男性が60%であった。HbA1c値はポンプ群がわずかに高かった(9.3 vs.9.0%)。9%がHbA1c値<7.5%だった。 ベースラインのHbA1c値≧7.5%の235例(ポンプ群119例、MDI群116例)は、2年後のHbA1c値がそれぞれ0.85%、0.42%低下した。補正後のベースラインからの変化の平均差は-0.24%(95%信頼区間[CI]:-0.53~0.05)であり、ポンプ群で良好な傾向がみられたものの有意な差はなかった(p=0.10)。 ベースラインのHbA1c値にかかわらず、2年後のHbA1c値≦7.5%達成率は、ポンプ群が25.0%、MDI群は23.3%であり、両群に有意な差を認めなかった(オッズ比:1.22、95%CI:0.62~2.39、p=0.57)。 重度低血糖の発現は少なく、全体で25例に49件みられた。2年後の補正発生率は、両群に差はなかった(罹患率比:1.13、95%CI:0.51~2.51、p=0.77)。全体の年間発生件数は、ベースライン前の0.17から追跡期間中に0.10へと低下した。ベースライン前と比較した2年後の罹患率比は0.46(0.24~0.89、p=0.02)と有意な差が認められた。 体重は試験期間を通じてほぼ一定で、両群に有意な差はなかった。総インスリン投与量は両群とも減少し、12ヵ月時にはポンプ群の減少量が有意に多かった(補正差:-0.07、95%CI:-0.13~-0.01、p=0.02)が、2年後にはこの差は消失した(-0.05、-0.11~0.02、p=0.15)。 ほとんどの心理社会的指標は両群に差はなかったが、ポンプ群は治療満足度が大幅に改善され(p<0.001)、糖尿病特異的QOLのうち身体機能に関する日常のいら立ち事(daily hassle of functions)および食事制限が12ヵ月時(それぞれ、p=0.02、p=0.01)、2年時(p=0.01、p=0.004)にポンプ群で有意に優れた。 著者は、「両群とも、HbA1c値、低血糖の発現が低下し、社会心理的指標が改善したが、血糖値がガイドラインの推奨値を達成した患者はほとんどいなかった」とまとめ、「これらの結果は、血糖コントロールが不良な患者では、強力な自己管理に向けた研修の効果が確立されるまでは、インスリンポンプ療法の使用は支持されないことを意味する」と指摘している。

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MRワクチン接種後に失明、偶然か必然かは不明

 予防接種後、まれに眼炎症が観察されることがあるが、ほとんどは永続的な視覚障害を生じることなく回復する。今回、近畿大学医学部眼科学教室の國吉一樹氏らは、インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン、肺炎球菌結合型ワクチンならびに麻疹風疹混合(MR)ワクチン接種後に、両眼の急性失明を来した生後13ヵ月の日本人の健康な男児について報告した。後ろ向きの調査の結果、感染により滲出性網膜剥離とともに重篤な脈絡網膜炎が誘発されてリカバリンに対する自己抗体が産生され、自己抗体が急速に光受容体の機能を変化させたものと推察された。著者らは、「初期の感染はMRワクチン接種に起因した可能性がある」との見解を示したうえで、「われわれの知る限り過去に報告例はないので、ワクチン接種後の失明は偶然の一致によるものかもしれないし、ワクチン接種に関連しているのかもしれない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年3月30日号掲載の報告。MRワクチン接種24日後に両眼の急性失明 研究グループは、急性失明を来した生後13ヵ月の日本人の健康な男児のカルテを後ろ向きに調査し、眼底およびフルオレセイン血管造影所見、超音波検査および光干渉断層計(OCT)所見、網膜電図検査所見について検討した。 ワクチン接種後に両眼の急性失明を来した男児のデータを検討した主な結果は以下のとおり。・男児が両眼の急性失明を来したのは、Hibワクチンと肺炎球菌結合型ワクチン接種31日後であり、MRワクチン接種24日後であった。・男児は、失明する10日前に風邪を呈していた。・視力低下発症1日後、超音波検査で滲出性網膜剥離が認められたが、4日後、眼底は正常であった。・男児の眼は物体を追わず、瞳孔対光反射はみられなかった。・前部ぶどう膜炎の徴候はなかった。・副腎皮質ステロイドで治療が行われたが、視力は改善しなかった。・網膜血管は次第に減少し、深部網膜にびまん性の小さな白い斑点状病変が現れた。・OCTで、外顆粒層の菲薄化とエリプソイドゾーンの消失が認められた。・網膜電図は記録できなかった。・これらの所見から、とくに外節の光受容体の重篤な機能障害が示唆された。・血清のウェスタンブロット法の結果、光受容体のカルシウム結合タンパク質であるリカバリンの抗体が検出された。

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うつ病の診断年齢を分析、とくに注意が必要なのは

 年齢、性別によるうつ病の診断および抗うつ薬の使用動向について、デンマーク・コペンハーゲン大学のCharlotte Wessel Skovlund氏らが分析を行った。Nordic journal of psychiatry誌オンライン版2017年3月31日号の報告。 2000~13年、デンマーク在住の10~49歳のすべての男女を含む全国コホート研究。精神医学および処方箋レジストリより、うつ病診断および抗うつ薬に関するデータを抽出した。発症率および1年間の有病率を算出した。主な結果は以下のとおり。・うつ病診断の発症率および1年間の有病率は、2000年から2013年にかけて増加していた。・男女比は、1年間のうつ病診断の有病率および抗うつ薬使用の両方について、女性が男性の2.0倍であった。・若年(adolescent)女性における増加絶対値は、うつ病診断で1,000人当たり3人、抗うつ薬使用で1,000人当たり8人であった。若年男性では、各々、1,000人当たり1.1人、3人の増加であった。・思春期(puberty)前の男女において、同期間中のうつ病診断および抗うつ薬使用の割合は、同程度であった。・思春期後では、女性は男性よりも発症率が有意に高く、研究期間中に男性よりも急激に増加していた。・うつ病診断の男女比を年齢別にみると、女性は、10~11歳の0.8から12~19歳の2.7へ増加し、以降45~49歳の1.5まで、年齢の増加とともに減少した。 著者らは「2000~13年におけるうつ病診断および抗うつ薬の初回使用は、12~19歳の女性において男性よりも多かった。思春期前の発症率は男女間で同様であったが、思春期以降は女性で高くなっていた」としている。関連医療ニュース たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能 SSRI治療抵抗性うつ病、治療前に識別可能か:大分大 うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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ワルファリンはなぜ負け続けるのか?(解説:香坂 俊 氏)-668

心房細動に対するカテーテルアブレーションはわが国でも広く行われているが、まれに脳梗塞などの合併症を起こすことがある(1%以下だが、主治医としては絶対に避けたい合併症の1つ)。そうした塞栓系のリスクを減らすためにはアブレーション前後の抗凝固薬管理が重要となるわけだが、、、、<これまでの大前提>これまでの研究から、ワルファリンを中止してヘパリンブリッジを行うよりも、ワルファリンをずっとそのまま中止せずに継続したほうが合併症のリスクを減らせることがわかっている(ただ、ヘパリンブリッジも現場ではまだ広く行われている)。<この試験の仮説>このRE-CIRCUIT試験では、継続的に周術期に投与する抗凝固薬をワルファリンからダビガトラン(NOACと呼ばれる新規抗凝固薬の1つ)にしたら、もっと結果が良くなるのではないか? ということを検証している。そのため104の施設(日本の施設も12施設含まれている)から704人のAFアブレーション患者を登録し、術前投薬をワルファリンかダビガトランでランダム化した(ブラインドはしていない)。手技の4~8週前から抗凝固を開始し、両薬剤とも手技の日の朝まで服用することが決められていた。この結果、アブレーション後に大量出血を起こした患者はダビガトランで5人 (1.6%)、 ワルファリンでは22 人(6.9%)であった。統計的に補正しハザード比を計算すると、80%近くのリスク減ということになる(ハザード比:0.22、95%信頼区間:0.08~0.59)。さて、この稿のテーマは、なぜワルファリンはNOACに負け続けるのか、ということである。当初(2008年~13年くらいまで)心房細動や深部静脈血栓のRCTでワルファリンとNOACはまったくの互角であった。さらに、人工弁など抗凝固が「決定的に必要」な症例ではNOAC(ダビガトラン)のほうで成績が悪く、この分野での適応はまだNOACでは通っていない。しかし、冠動脈疾患を合併した心房細動の症例を対象とした試験(PIONNEER AF-PCI試験:昨秋発表)や今回のRE-CIRCUIT試験などでワルファリンはNOACに負け続けている(大出血などsafety endpointにおいて)。これは自分が思うに、ワルファリンはPIONNEER AF-PCI やRE-CIRCUITなど「抗凝固の適応そのものを問う」ような分野では、強く力を発揮し過ぎるのではないか? 臨床試験では●NOACは安全性に重点をおいた用量設定を行っている(しかも変動しない)●これに対し、ワルファリンは INR 2~3 をターゲットにTTR(percent time in therapeutic INR range)70%以上を要求されるこれが人工弁のようなスーパーハイリスク患者群であれば適切な威力を(塞栓などefficacy endpointに)発揮するものの、PIONEER の冠動脈疾患(抗血小板薬をすでに使用)+心房細動 や 今回 RE-CIRCUITの塞栓リスクはあるものの1%以下であるというアブレーション症例では強く効き過ぎるのではないかと考えられる(リアルな臨床の場であれば、INRを1.5に落としたりする症例が出るのであろうが、臨床試験ではそれが許されない)。このようにちょっとsafety endpointで考えるといつもワルファリンにかわいそうな結果になってしまうのだが、これもリアルといえばリアルなので(ガイドラインどおり厳密にやるとすればこういう結果になる)、NOACはコストの問題さえクリアできれば、引き続きこうした抗凝固に迷うような分野で力を発揮していくのではないだろうか。

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IgG4関連疾患〔IgG4-related disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義IgG4関連疾患とは、リンパ球とIgG4 陽性形質細胞の著しい浸潤と線維化により、同時性あるいは異時性に全身諸臓器の腫大や結節・肥厚性病変などを認める原因不明の疾患である。罹患臓器としては膵臓、胆管、涙腺・唾液腺、中枢神経系、甲状腺、肺、肝臓、消化管、腎臓、前立腺、後腹膜、動脈、リンパ節、皮膚、乳腺などが知られている。病変が複数臓器に及び、全身疾患としての特徴を有することが多いが、単一臓器病変の場合もある。臨床的には各臓器病変により異なった症状を呈し、臓器腫大、肥厚による閉塞、圧迫症状や細胞浸潤、線維化に伴う臓器機能不全など、時に重篤な合併症を伴うことがある。治療にはステロイドが有効なことが多い。ステロイド抵抗性・依存性や臓器障害を生じたIgG4関連疾患症例は、2015年7月から難病に指定された。■ 疫学IgG4関連疾患の診療は、種々の診療科にまたがるので、その患者数の推定は困難である。石川県で行われた調査では、年間336~1,300人のIgG4関連疾患の新規発症があり、わが国では2万6,000人の患者がいると推定される。わが国で2016年に行われた自己免疫性膵炎の全国調査では、自己免疫性膵炎の年間推計受療者数は1万3,436人、年間罹患患者数は3,984人、有病率10.1人/10万人と推定され、2011年の調査時の罹患患者数より倍増した。臓器によって異なるが、高齢の男性に多く発症する傾向がある。■ 病因IgG4関連疾患の病因は解明されていないが、免疫遺伝学的背景に自然免疫系、Th2にシフトした獲得免疫系、制御性T細胞などの異常が病態形成に関与する可能性が報告されている。■ 症状臨床症状・徴候は、罹患した臓器によって異なるが、臓器腫大や肥厚による閉塞・圧迫症状が主体となる。自己免疫性膵炎やIgG4関連硬化性胆管炎では膵腫大や胆管閉塞による閉塞性黄疸、IgG4関連涙腺・唾液腺炎では涙腺・唾液腺腫大、後腹膜線維症では尿管圧迫による水腎症や腎機能障害などがみられる。また、病態が持続進行すると、涙腺・唾液腺機能障害による乾燥症状や、膵内外分泌機能低下などが生じうる。■ 分類自己免疫性膵炎以外は、罹患した臓器の前に「IgG4関連」をつけて呼ぶ。IgG4関連疾患はほぼ全身の諸臓器に認められるが、現在IgG4関連疾患として明らかに認知されている疾患・病態を表1に示す。表1 IgG4関連疾患に包括される疾患・病態■ 予後IgG4関連疾患はステロイドが奏効するので、短期的予後は良好であるが、再燃する例が少なからず存在し、長期的予後は不明である。自己免疫性膵炎では、再燃を繰り返す例で、膵石が形成されることがある。また、IgG4関連疾患では、悪性腫瘍を合併しやすいとの報告もあり、注意を要する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ IgG4関連疾患包括診断基準いくつかのIgG4関連疾患には、その診断基準があるが、IgG4関連疾患を包括する診断基準が2011年に作られ、2020年に改訂された。この基準は、各臓器病変の専門医以外の臨床医の使用、各臓器の診断基準との併用、簡潔化、病理組織診断の重要視、ステロイドの診断的治療は推奨しないなどを基本的なコンセプトとして作成された。臨床的所見、血液所見、病理所見の組み合わせにより診断する(表2)。表2 2020改訂IgG4関連疾患包括診断基準できる限り組織診断を加えて、各臓器の悪性腫瘍(がんや悪性リンパ腫など)や類似疾患(原発性硬化性胆管炎、シェーグレン症候群、キャッスルマン病、2次性後腹膜線維症、ウェゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、チャーグ・ストラウス症候群など)と鑑別することが大事である。また、この基準で確定診断ができなくても、各臓器の診断基準により診断が可能である。■ 自己免疫性膵炎1型自己免疫性膵炎は、IgG4が関連する1型と、IgG4とは無関係で好中球の膵管上皮内浸潤を特徴とする2型に分かれる。自己免疫性膵炎1型は、自己免疫性膵炎臨床診断基準2018(表3)を用いて診断する。表3-1 自己免疫性膵炎臨床診断基準2018表3-2 自己免疫性膵炎臨床診断基準2018本症の診断においては、膵がんや胆管がんなどの腫瘍性の病変を否定することがきわめて重要である。診断基準では、膵腫大、主膵管の不整狭細像、高IgG4血症、病理所見、膵外病変とオプションとしてのステロイド治療の効果の組み合わせにより診断する。びまん性の膵腫大を呈する典型例では、高IgG4血症、病理所見か膵外病変のどれか1つを満たせば自己免疫性膵炎と診断できる。限局性膵腫大例では、膵がんとの鑑別がしばしば困難であり、ERP(内視鏡的逆行性膵管造影)による主膵管の膵管狭細像が必要であったが、改訂基準ではMRCP、EUS-FNAとステロイド治療の効果で確定診断できるようになった。膵のびまん性腫大は、本症に特異性の高い所見である。腹部ダイナミックCTでは遅延性増強パターンと被膜様構造(capsule-like rim)が特徴的である(図1)。画像を拡大するERPによる主膵管のびまん性不整狭細像も本症に特異的である。狭細像とは閉塞像や狭窄像と異なり、ある程度広い範囲に及んで、膵管径が通常より細くかつ不整を伴っている像を意味する(図2)。画像を拡大する限局性の病変では膵がんとの鑑別がとくに困難であるが、狭細部より上流側の主膵管には著しい拡張を認めない、狭細部からの分枝の派生や非連続性の複数の主膵管狭細像(skip lesions)は、膵がんとの鑑別に有用である。血中IgG4値の上昇は高率に認められるので、その診断的価値は高い。しかし、IgG4値の上昇は他疾患(アトピー性皮膚炎、天疱瘡、喘息など)や一部の膵臓がんや胆管がんでも認められるので注意を要する。病理組織像は、lymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis(LPSP)と呼ばれる特徴的な所見で、高度のリンパ球とIgG4陽性の形質細胞の浸潤と、紡錘形細胞が錯綜配列を示す花筵状線維化(storiform fibrosis)と閉塞性静脈炎(obliterative phlebitis)を呈する(図3、4)。画像を拡大する画像を拡大する合併する他のIgG4関連疾患として、膵外胆管の硬化性胆管炎、涙腺・唾液腺炎と後腹膜線維症が取り上げられている。ステロイド治療の効果判定は、画像で評価可能な病変が対象であり、臨床症状や血液所見は対象としない。ステロイド開始2週間後に効果不十分の場合には、再精査が必要である。できる限り病理組織を採取する努力をすべきであり、ステロイドによる安易な診断的治療は厳に慎むべきである。■ IgG4関連硬化性胆管炎IgG4関連硬化性胆管炎の診断は、IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020(表4)に基づいて、胆道画像検査、高IgG4血症、他のIgG4関連疾患(自己免疫性膵炎、IgG4関連涙腺・唾液腺炎、IgG4関連後腹膜線維症)の合併、胆管壁の病理組織所見、オプションとしてのステロイド治療の効果の組み合わせによって診断する。表4-1 IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020表4-2 IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準2020IgG4関連硬化性胆管炎の胆管像では、下部胆管狭窄を呈することが多いが、上部~肝門部胆管狭窄や肝内胆管狭窄を呈する例では、肝門部胆管がんや原発性硬化性胆管炎(PSC)との鑑別が問題となる。自己免疫性膵炎を合併しないIgG4関連硬化性胆管炎では、診断がとくに困難である。PSCでよくみられる全周性の輪状狭窄(annular stricture)、数珠状変化(beaded appearance)や肝内胆管の減少(pruned-tree appearance)などはIgG4関連硬化性胆管炎ではほとんど認められない(図5)。画像を拡大するIgG4関連硬化性胆管炎では、CTやUSなどにおいて、胆管狭窄部だけでなく狭窄のない部位の胆管にも壁肥厚が高頻度に認められ、この所見は胆管がんとの鑑別に有用である。経乳頭的胆管生検では採取検体が小さいため、IgG4関連硬化性胆管炎と診断できるだけの材料を採取できる例が少ない。肝内胆管に病変が及ぶIgG4関連硬化性胆管炎では、肝生検がPSCとの鑑別に有効なこともある。ステロイドへの良好な反応性は、IgG4関連硬化性胆管炎の診断をより確実なものとするので、ステロイドトライアルも診断の一手段となる。しかし、診断目的の安易なステロイド投与は慎むべきである。■ IgG4関連涙腺・唾液腺炎従来ミクリッツ病やキュットナー腫瘍と呼ばれていた疾患で、診断にはIgG4関連ミクリッツ病の診断基準が用いられる。涙腺、耳下腺、顎下腺の持続性(3ヵ月)、対称性の2対以上の腫脹を基本として、高IgG4血症か、涙腺・唾液腺組織に著明なIgG4陽性形質細胞浸潤(強拡大5視野でIgG4陽性/IgG4陽性細胞が50%以上)のいずれかを満たした場合に診断される。多くは対称性に涙腺、耳下腺、顎下腺、舌下腺、小唾液腺のいずれかが腫脹する。シェーグレン症候群との鑑別が問題となるが、シェーグレン症候群に比べて、抗SS-A/SS-B抗体が陰性であり、乾燥性角結膜炎や唾液腺分泌障害が軽度である。■ IgG4関連腎臓病IgG4関連腎臓病診断基準(表5)により診断される。表5 IgG4関連腎臓病診断基準IgG4関連腎臓病では、びまん性腎腫大、腎実質の多発性造影不良域、腎腫瘤、腎盂壁肥厚などの特徴的な画像所見を呈することが多い。腎組織は間質性腎炎が主体であるが、膜性腎症などの糸球体病変を伴う場合もある。■ IgG4関連後腹膜線維症腹部大動脈周囲や尿管周囲の軟部組織の肥厚が特徴で、腫瘤を形成したり水腎症を起こしたりする。生検困難例も多く、悪性疾患や感染症などによる2次性後腹膜線維症との鑑別が問題となる。■ IgG4関連呼吸器病変画像上、肺門縦隔リンパ節腫大、気管支壁/気管支血管束の肥厚、小葉間隔壁の肥厚、結節影、浸潤影、胸膜病変などの胸郭内病変を呈する。また、病理組織学的には、気管支血管束周囲、小葉間隔壁、胸膜などの間質に、著明なリンパ球とIgG4陽性細胞の浸潤と線維化を認める。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)経口ステロイド治療が、IgG4関連疾患の標準治療法である。経口プレドニゾロン0.6mg/kg/日の初期投与量を2~4週間投与し、その後画像検査や血液検査所見などを参考に約2週間の間隔で5mgずつ漸減し、3~6ヵ月ぐらいで維持量まで減らす。治療への反応が悪い例では悪性腫瘍などを疑診して、再検査を行う必要がある。IgG4関連疾患では、ステロイド中止後にしばしば再燃が起こるので、再燃予防に少量のプレドニゾロン(5mg/日程度)の維持療法を1年前後行うことが多い。ただし、IgG4関連疾患は基本的に予後良好な疾患であることに加え、高齢者発症が多いので、ステロイド長期投与の副作用(腰椎圧迫骨折、大腿骨頭壊死、耐糖能異常など)を考慮して、画像診断および血液検査で十分な改善が得られた症例では、ステロイド投与の早期中止が望まれる。ステロイドを中止する際には、個々の症例における活動性を見極め、できるだけ少量投与に切り替えて中止するほうが安全である。また、ステロイド治療中止後も慎重な経過観察が必要である。ステロイド治療後に再燃を来しやすい因子として、治療後の画像上の改善が不十分、治療後も血中IgG4高値が続く、治療前の血中IgG4値が著しく高値である、などが挙げられる。再燃例では、ステロイドの再投与や増量により寛解が得られることが多い。欧米では、再燃例に対して、免疫抑制薬やリツキシマブを投与して、良好な成績が報告されている。2017年に作成された自己免疫性膵炎の治療に関する国際コンセンサスでは、ステロイドに抵抗性または副作用でステロイドが投与できない症例では、リツキシマブを第1選択とすると記載された。4 今後の展望IgG4の病因の解明と確実性のより高い血清学的マーカーの開発が望まれる。治療に関しては、Bリンパ球の表面免疫グロブリンのCD20抗原に対する抗体であるリツキシマブ(キメラ型抗CD20抗体、商品名:リツキサン)が、ステロイドや免疫抑制薬使用後に再燃したIgG4関連疾患に有効であったと海外で報告されている。しかし、リツキシマブは高価な薬剤であり、また、わが国ではIgG4関連疾患に対する投与は保険適用になっていない。5 主たる診療科消化器内科、リウマチ科、内分泌科、耳鼻咽喉科、腎臓内科、呼吸器内科、泌尿器科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報がん・感染症センター 都立駒込病院 IgG4関連疾患センター(世界で初めての専門外来センター)日本膵臓学会ホームページ さまざまなガイドライン(医療従事者向けのまとまった情報)難病情報センター IgG4関連疾患(一般利用者向け、医療従事者向けのまとまった情報)1)厚生労働省難治性疾患等政策研究事業 IgG4関連疾患の診断基準ならびに診療指針の確立を目指す研究班. 日内誌. 2021;110:962-969.2)日本膵臓学会 厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業) IgG4関連疾患の診断基準ならびに診療指針の確立を目指す研究班. 膵臓. 2018;33:902-913.3)中沢貴宏ほか. 胆道. 2021;35:593-601.4)IgG4関連腎臓病ワーキンググループ.日腎会誌.2011;53:1062-1073.公開履歴初回2015年10月20日更新2017年04月18日更新2022年07月28日

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にきび治療のイソトレチノイン、うつ病リスクは?

 ざ瘡(にきび)のisotretinoin治療と、うつ病リスクの増加に関連はあるのか。これまで定量分析は行われていなかったが、台湾・台北医学大学のYu-Chen Huang氏らはシステマティックレビューとメタ解析を行い、両者に関連性はなく、むしろざ瘡の治療は抑うつを改善する可能性があることを示した。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年3月10日号掲載の報告。 研究グループは、isotretinoin治療を受けているざ瘡患者15例以上を対象にした対照試験または前向き非対照試験について、2016年9月30日までに公表された論文を検索し、うつ病の有病率ならびに抑うつスコアの変化を算出した。 主な結果は以下のとおり。・31試験がレビューに組み込まれた(無作為化試験はなし)。・対照試験では、isotretinoin治療群と他の治療群との間で、ベースラインからの抑うつスコアの変化に有意差はなかった(標準化平均差[SMD]:-0.334、95%信頼区間[CI]:-0.680~0.011)。・うつ病の有病率は、isotretinoin治療後に有意に低下した(相対リスク:0.588、95%CI:0.382~0.904)。・平均抑うつスコアは、ベースラインから有意に低下した(SMD:-0.335、95%CI:-0.498~-0.172)。・なお、試験間で大きなばらつきが観察された。

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双極性うつ病に対するドパミン作動薬の効果は

 双極性うつ病のアウトカムに対するドパミン作動薬(モダフィニル、armodafinil、プラミペキソール、メチルフェニデート、アンフェタミン)の影響について、アルゼンチン・Favaloro UniversityのA G Szmulewicz氏らは、システマティックに検討を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2017年3月3日号の報告。 双極性うつ病に対するドパミン作動薬治療の有効性、安全性を評価するため、ランダム化比較試験のメタ解析を行った。2次解析として、無作為化比較試験と高品質の観察研究の両方から得られた知見を、ドパミン作動薬治療に関連する新規の躁症状を探るため、メタ解析手順によりプールした。 主な結果は以下のとおり。・無作為化比較試験のメタ解析には、9件の研究(1,716例)が含まれた。・ドパミン作動薬による双極性うつ病治療は、治療反応率(1,671例、RR:1.25、95%CI:1.05~1.50)および寛解率(1,671例、RR:1.40、95%CI:1.14~1.71)の増加と関連していた。・この治療による気分変動リスクの増加は認められなかった(1,646例、RR:0.96、95%CI:0.49~1.89)。・2次解析(1,231例)では、平均フォローアップ期間7.5ヵ月間の気分変動累積発生率は、3%(95%CI:1.0~5.0)であった。 著者らは「予備的知見では、ドパミン作動薬は、双極性うつ病治療のための有用な代替法でありうることを示唆しており、短期経過観察中の気分不安定化のリスク増加を来さない」としている。関連医療ニュース 双極性障害の再発リスク、1年目で4割超 難治性うつ病、抗うつ薬変更とアリピプラゾール追加、どちらが有用か 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学

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