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高齢者の身体機能、社会経済学的地位により年単位の差/BMJ

 高齢者において、社会経済的地位と身体機能には独立した関連性が認められ、その強さおよび整合性は、非感染性疾患(糖尿病、アルコール多飲、高血圧、肥満、身体不活動、喫煙)のリスク因子と類似していることが明らかにされた。スイス・ローザンヌ大学病院のSilvia Stringhini氏らが、24ヵ国で行われたコホート試験を解析し明らかにした。これまでに、社会経済的地位が不良なことや非感染性疾患のリスク因子による、損失生存年数(years of life lost:YLL)については明らかにされているが、身体機能へどれほど影響するかについては明らかにされていなかった。BMJ誌2018年3月23日号掲載の報告。結果を踏まえて著者は、「これらすべてのリスク因子に取り組むことが、身体機能良好で余生を過ごせる時間を大幅に増やすことにつながることが示唆された」と述べている。身体機能について歩行速度の指標を用いて評価 研究グループは、ヨーロッパ、米国、ラテンアメリカ、アフリカ、アジアの世界保健機関(WHO)加盟国のうち24ヵ国で、1990~2017年に行われた37件のコホート試験について解析を行った。被験者は45~90歳の男女計10万9,107例だった。 身体機能の評価には、歩行速度検査の運動耐容能の指標(index of overall functional capacity)を用いた。社会経済的地位や非感染性疾患リスク因子に曝露された被験者と非曝露の被験者の、歩行速度の差を定量化し、損失身体機能年数を求めて評価した。社会経済的地位が低い60歳男性の身体機能、6.6年後退 混合モデルによる解析の結果、社会経済的地位が低い60歳男性の歩行速度は、社会経済的地位が高い66.6歳男性の歩行速度と同じだった(損失身体機能年数:6.6年、95%信頼区間[CI]:5.0~9.4)。同様に女性についてみると、社会経済的地位が低いことによる損失身体機能年数は4.6年(3.6~6.2)だった。 社会経済的地位が低いことによる損失身体機能年数差は、高所得国で低中所得国より大きく、高所得国では男性が8.0(5.7~13.1)年、女性が5.4(4.0~8.0)年に対し、低中所得国ではそれぞれ2.6(0.2~6.8)年、2.7(1.0~5.5)年だった。高所得国の中でも、米国はヨーロッパ諸国に比べて格差が大きかった。 その他のリスク因子についてみると、身体活動が不十分な人の60歳までの損失身体機能年数は、男性が5.7(4.4~8.1)年、女性が5.4(4.3~7.3)年。肥満による損失身体機能年数は、それぞれ5.1(3.9~7.0)年と7.5(6.1~9.5)年、高血圧症は2.3(1.6~3.4)年と3.0(2.3~4.0)年、糖尿病は5.6(4.2~8.0)年と6.3(4.9~8.4)年、喫煙は3.0(2.2~4.3)年と0.7(0.1~1.5)年だった。

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心血管疾患併存の痛風、フェブキソスタット vs.アロプリノール/NEJM

 心血管疾患を有する痛風患者に対し、非プリン型キサンチンオキシダーゼ阻害薬フェブキソスタット(商品名:フェブリク)は、プリン塩基類似体キサンチンオキシダーゼ阻害薬アロプリノールに比べ、心血管系有害事象の発生に関して非劣性であることが示された。一方で、全死因死亡や心血管死亡の発生率は、いずれもフェブキソスタット群のほうが高かった。米国・コネティカット大学のWilliam B. White氏らが、6,190例を対象に行った多施設共同無作為化二重盲検非劣性試験の結果で、NEJM誌2018年3月29日号で発表した。フェブキソスタット群とアロプリノール群に無作為に割り付け 研究グループは、心血管疾患を有する痛風患者6,190例を無作為に2群に分け、一方にはフェブキソスタットを、もう一方にはアロプリノールを投与した。被験者について、腎機能による層別化も行った。 主要評価項目は、心血管死・非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中・緊急血行再建術を要した不安定狭心症の複合エンドポイント。事前に規定した非劣性マージンは、同複合エンドポイントのハザード比1.3とした。フェブキソスタットとアロプリノールともに主要評価項目の発生は約10~11% 追跡期間は最長85ヵ月、中央値は32ヵ月だった。被験者のうち、試験レジメンを中止したのは56.6%、追跡中断となったのは45.0%だった。 修正intention-to-treat(ITT)解析の結果、主要評価項目の発生は、フェブキソスタット群の335例(10.8%)、アロプリノール群の321例(10.4%)で認められた。同発生に関するフェブキソスタット群のアロプリノール群に対するハザード比は1.03(片側98.5%信頼区間[CI]上限値:1.23、非劣性p=0.002)であり、非劣性が認められた。 全死因死亡、心血管死亡の発生率は、いずれもフェブキソスタット群がアロプリノール群より高率で、ハザード比はそれぞれ1.22(95%CI:1.01~1.47)、1.34(同:1.03~1.73)だった。 なお、実際に被験者が治療を受けている期間のイベント発生の解析と、修正ITT解析では、主要評価項目や全死因死亡、心血管死亡に関する結果は同等だった。

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全国の抗菌薬の使用状況が一目瞭然

 薬剤耐性(AMR)対策のために国立国際医療研究センターに設置された「AMR臨床リファレンスセンター」(センター長:大曲 貴夫氏)は、国内初の取り組みとして「国内都道府県別抗菌薬使用量(販売量)統計データ」の公開ならびに「薬剤耐性(AMR)ワンヘルス動向調査」のWEBサイト開設を4月3日に発表した。これら抗菌薬使用量や薬剤耐性菌のサーベイランス(調査・監視システム)は、今後のAMR対策の重要な基礎データとなる。2016年の抗菌薬使用量が一番多いのは石川県 「都道府県別抗菌薬使用量(販売量)集計データ」は、AMRアクションプラン実行のため、都道府県別抗菌薬使用量や使用増減率を発表することで、医療従事者をはじめ行政団体への抗菌薬処方量の意識改革につなげる。また、サーベイランス事業を通じ、情報の収集・分析・発信を積極的に行うことでAMRの認知、啓発を行うことを目的に公開される。 今回公開された2016年の「都道府県別抗菌薬使用量」では、石川県、徳島県、大分県、東京都、広島県の順で多く、とくに石川県では、「ペニシリン以外のβラクタム」の使用が目立った。また、「都道府県別抗菌薬使用量増減2013~2016」では、石川県、沖縄県、大分県の順で増加していることが示された。 主な公開データとして「抗菌薬使用量変化2013-2016(抗菌薬種類別)」「同(投与経路別)」「都道府県別抗菌薬使用量2013-2016」「同(薬効割合)」「都道府県別抗菌薬使用増減 2013-2016」などを照会することができる。・都道府県別抗菌薬使用量サーベイランス薬剤耐性をワンヘルスの視点からみる 「薬剤耐性ワンヘルス動向調査」は、ヒト・動物・食品および環境から分離される薬剤耐性菌に関する統合的なワンへルス動向調査データである。これらのデータは、AMRの現状把握、問題点抽出、適切な施策の遂行に役立てられ、データは視覚的なグラフと表形式を用意し、直感的でわかりやすく提供されている。 今後、多分野間の連携・協力が進むことで、AMR対策のさらなる前進が期待され、これら先進的な調査が、世界のAMR対策をリードするうえでも重要になると考えられている。 主な統計データとして「耐性菌・感染症の推移」「抗菌薬の推移」「一般国民の意識」「医療関係者の意識」の4つを照会することができる。・薬剤耐性ワンヘルス動向調査

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一時的に吸入ステロイドを4倍量にすると喘息増悪リスクが2割減少する(解説:小林 英夫 氏)-835

 吸入ステロイド薬が気管支喘息管理の基本であることは言うまでもない。吸入ステロイドですべての喘息増悪は抑制できないものの、吸入量増加によりさらなる症状改善を図るという発想から、本研究は必然的なテーマであろう。2004年のLancetとThoraxに、吸入量を2倍にしてもあまり効果が得られなかったことが報告されているため、今回の研究は4倍量吸入により30%の増悪抑制効果が得られるかどうかを証明するというデザインが採用された。得られた結果は19%の増悪抑制効果で、当初の設定目標には届かなかった。 一時的に吸入量を増加し喘息悪化に対応するという治療選択はこれまでも実施されており、著者もしばしば活用している。それでも、本論文の結果が日本において同様かどうかには、いくつかクリアすべき学術的な論点があろうかと思われる。まず、本邦での喘息男女比はほぼ同等とされるが、本論文では女性が68%である。男女での服薬アドヒアランス差の存在はよく知られている。吸入ステロイドの4割はベクロメタゾンを使用しているが、日本での処方実態とはかなり異なっている。吸入増量のタイミングと決定が患者自身に任されている点は、エントリ基準がどの程度遵守されたか、やや危惧される。そして最も気になった背景は、約7割の症例は他薬との複合薬を吸入しており、ステロイド単剤は3割にとどまる点である。複合薬の内容は記載されていないが、通常は長時間作用型β2刺激薬との合剤と推測される。喘息増悪抑制効果がステロイドのみでもたらされたのか、それとも合剤の効果なのか、もう少し解析が必要ではないだろうか。 NEJMでは本論文前段に(意図的配列と思えるが)、小児喘息発作予防のために一時的に吸入ステロイド5倍量を投与する試験結果が連続して掲載されていた1)。そこでは重症喘息発作抑制効果は確認されなかった。当然ながら小児と成人の疾患差や登録症例数が異なることなど同次元の比較はできないが、その編集方針の妙に感じ入った。

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新たなVEGF阻害薬fruquintinibによるNSCLC3次治療の評価/JCO

 進化が進む進行非小細胞肺がん(NSCLC)治療だが、3次以降の全身療法は、いまだ課題が残る。キナーゼ阻害薬fruquintinibは、VEGFを標的とした薬剤である。この新たなVEGF阻害薬fruquintinibの進行NSCLCの3次治療における効果と安全性を評価した、第II相試験の結果が、Journal of Clinical Oncology誌で発表された。 この試験は中国・上海交通大学による、多施設無作為化二重盲検試験。・12施設で登録された患者に、fruquintinib(5mg/日)またはプラセボを、ベストサポーティブケアと共に、4週間(3週投薬1週休薬)/サイクルで投与した。・主要評価項目は、盲検独立中央委員会(BICR)評価による無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は治験担当医評価によるPFS、奏効率(ORR)、病勢コントロール率(BCR)など。 主な結果は以下のとおり。・患者はfruquintinib群61例、プラセボ群30例に2対1で割り付けられた。・BICRと治験担当医評価によるfruquintinib群のPFS中央値は3.8ヵ月であった(HR:0,34、95%CI:0.20~0.57、p<0.001)。・3ヵ月生存(OS)率はfuquintinib群90.2%、プラセボ群73.3%。6ヵ月OS率はfuquintinib群67.2%、プラセボ群58.8%であった。・ORRはfuquintinib群13.1%、プラセボ群0%であった。・DCRはfuquintinib群60.7%、プラセボ群13.3%であった。・fuquintinibのGrade3以上の一般的な治療関連有害事象は、高血圧(8.2%)、手足症候群(4.9%)、蛋白尿(4.9%)であった。

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第1回 外食で陥りがちな“1人前”の落とし穴【実践型!食事指導スライド】

第1回 外食で陥りがちな“1人前”の落とし穴医療者向けワンポイント解説その1杯、本当に「1人前」ですか?普段の食生活で、問題となってくるのが主食です。主食量を意識することで、カロリーや糖質量などに大きく違いが出てくるため、栄養指導などでも、主食量についての分量をお話しする機会も多くあります。1回量を考えて食べている糖尿病患者さんも多くいますが、そんな患者さんたちでも気付かない落とし穴、「自分の1人前と外食での一人前の違い」があります。一般的に、自宅などで食べる1人前に比べ、外食で提供される「1人前」は圧倒的に量が多くなっています。とくに主食(米飯、麺類、パン類)は顕著です。患者さんの多くは、その落とし穴に気付かず、当たり前のように1人前として食べてしまい、知らないうちにバランスを崩している場合があります。また、外食での量の誘惑に負けてしまい、「ちょっと多いかな…」と思いつつ、食べる量が増えてしまうこともあります。今回は、外食の中でも丼物、うどん、そばといった単品で急いで食べるメニューに特化し、外食の主食量を調べました。牛丼並は、店によって320g、230gと設定が異なりますが、いずれにしても確実に家で食べる1膳(約150g、3単位)よりも多くなります。うどんやそばの場合も同様です。こうした丼物、麺類は「急いで食べる」シチュエーションで選ぶことが多いため、普段よりも多くの量を食べても満足感が低いことが多く、さらに「大盛り」を求める場合もあります。これを防ぐ最大の方法は、「ゆっくり食べること」なのですが、それを伝えても実行できない患者さんのほうが多いのが実情です。ここで食行動変化を起こさせるポイントは、「トッピングをすること」です。トッピングとしては、低カロリーでビタミンやミネラル食物繊維を含むネギやほうれん草、わかめ類、タンパク質が豊富な卵などがお薦めです。ご飯や麺の量を増やすのではなく、トッピングをすることで栄養バランスが整うほか、噛みごたえや食感の変化が生まれ、満足度を高めることができます。外食が多い患者さんには、「外食での主食は多く摂取しがちであること」「せめて主食量だけは、家で食べている量を思い出して調整すること」「丼や麺類は、トッピングをすること」をポイントに指導されると、食行動が変わりやすくなります。

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高齢・心房細動合併、日本人の拡張期心不全患者(JASPER)/日本循環器学会

 本邦における拡張期心不全(HFpEF)入院患者の現状、長期アウトカムなどは明らかになっていない。2018年3月23〜25日に大阪で開催された、第82回日本循環器学会学術集会で、北海道大学 安斉俊久氏が、「本邦における拡張期心不全の実態に関する多施設共同調査研究」JASPER試験(JApanese heart failure Syndrome with Preserved Ejection fRaction Study)の結果を初めて発表した。 解析対象は、2012年11月〜2015年3月に、全国15施設で登録されたHFpEF患者535例となった。海外研究と比較し、日本人患者では、平均年齢が高く(80歳)、BMIが低く(23.9kg/m2)と、心房細動合併が高い(61%)という特徴があった。 HFpEF患者の入院の原因は、食事のコンプライアンスの悪さが最も高く、逆に服薬コンプライアンス不良、腎障害は海外に比べ低かった。使用薬剤(経口)はループ利尿薬、β遮断薬、ARBの使用が多く、とくにARBとMRAの使用率は海外に比べ高かった。心不全の入院期間は16日と長く、総死亡率は1.3%と低かった。約40%の患者が、退院後2年以内にイベント(死亡あるいは入院)を起こし、イベントの半数は心血管系であった。長期死亡・入院の決定因子は、入院時の低収縮期血圧、血漿アルブミン低値、退院時のNYHA III〜IV、血漿BNP値であった。 日本人のHFpEF入院患者に対しては、心房細動および低栄養に焦点を当てた、予防的治療的な介入が重要となると、している。

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統合失調症に対するミノサイクリン16週間治療後の血漿NO代謝物と陰性症状の変化

 統合失調症患者に対する補助的ミノサイクリン治療の精神病理学的および関連性のあるバイオマーカーへの影響について、中国・中南大学のFang Liu氏らが検討を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2018年3月8日号の報告。 対象患者に対しミノサイクリン(200mg/日)またはプラセボ投与のいずれかを行った、16週間のランダム化二重盲検プラセボ対照研究。精神病理学は、ベースラインおよび16週目に陰性症状評価尺度(SANS)および陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いて評価を行った。両時点での、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-1β(IL-1β)、一酸化窒素(NO)代謝物の血漿レベルを評価した。 主な結果は以下のとおり。・55例(ミノサイクリン群:27例、プラセボ群:28例)が研究を完遂した。・ミノサイクリン群は、プラセボ群と比較し、16週目のSANS総スコア、PANSS総スコア、PANSS陰性症状スコアの有意な減少が認められた。・ミノサイクリン群は、16週目のプラセボ群と比較し、血漿NO代謝物レベルの有意な低下が認められたが、血漿IL-1βまたはTNF-αレベルの有意な変化は認められなかった。・血漿NO代謝物レベル低下と陰性症状改善の少なさとの間には関連が認められた。 著者らは「統合失調症の陰性症状に対する補助的ミノサイクリン治療の効果は、NO経路以外のメカニズムを介して起こる可能性がある」としている。■関連記事統合失調症にミノサイクリン投与、本当に有用か:藤田保健衛生慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は

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ダプソン過敏性症候群、アジア人でHLA遺伝子型と関連

 ダプソン(ジアフェニルスルホン)過敏性症候群(DHS)は致命的な薬物有害反応で、疫学研究によれば、DHSではHLA遺伝子型が重要な役割を果たす可能性があることが知られている。タイ・ナレースワン大学のWimonchat Tangamornsuksan氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析により、ダプソン誘発皮膚薬物有害反応(cADR)がHLA-B*1301と関連していることを確認した。著者は、「患者の安全性のため、アジア人ではダプソン投与前にHLA-B*1301に関する遺伝子検査を行う必要がある」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年3月14日号掲載の報告。 研究グループは、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連を調べたヒトの研究について、PubMed、Human Genome Epidemiology NetworkおよびCochrane Libraryを用い、各データベースの開始から2017年9月12日までに発表された論文を、言語は問わずシステマティックに検索した。キーワードはHLA遺伝子型およびダプソンまたは同義語の組み合わせで、特定された論文の参照リストも調べた。 2人のレビュアーが、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連について調べた研究を特定した。選択基準は、症例患者および対照患者におけるHLA-B*1301キャリアの頻度を算出するのに十分なデータがあり、全患者がHLA-B*1301のスクリーニング前にダプソンを投与されていることとした。ランダム効果モデルを用い、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連について、オッズ比(OR)とその95%CIを算出し評価した。cADRのタイプ別のサブグループ分析も行った。 主な結果は以下のとおり。・最初の検索で論文391件が特定され、このうち選択基準を満たした3件(研究対象集団は、2件が中国人、1件はタイ人)から、ダプソン誘発cADR患者111例、ダプソンに忍容性のある患者1,165例、健常対照3,026例が本研究に組み込まれた。・平均年齢は、ダプソン誘発cADR患者39.7歳、ダプソン忍容患者32.2歳、健常対照39.5歳であった。・ダプソン忍容患者を対照とした研究において、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連が確認された(要約OR:43.0、95%CI:24.0~77.2)。・cADRタイプ別のサブグループ解析でも同様の結果であった。それぞれのORは、DHS群51.7(95%CI:16.9~158.5)、重篤なダプソン誘発cADR(スティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症[SJS/TEN]、好酸球増加と全身症状を伴う薬疹[DRESS])群54.0(95%Cl:8.0~366.2)、ダプソン誘発SJS/TEN群40.5(95%CI:2.8~591.0)、ダプソン誘発DRESS群60.8(95%CI:7.4~496.2)。・異質性は認められなかった(I2=0%、p=0.38)。・健常者を対照とした研究においても、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連が認められた。

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持続型喘息、SMARTで増悪リスク低下/JAMA

 持続型喘息患者においてSMART(single maintenance and reliever therapy)は、吸入ステロイド薬(ICS)(長時間作用性β2刺激薬[LABA]併用の有無を問わない)による長期管理療法と、発作時に短時間作用性β2刺激薬(SABA)を用いる治療法と比べて、増悪のリスクが低いことが示された。米国・コネティカット大学薬学校のDiana M. Sobieraj氏らが、16の無作為化試験についてメタ解析を行い明らかにした。ただし、4~11歳の患児に関するエビデンスは限定的であったという。SMARTは、長期管理薬+発作治療薬としてICSとLABAを組み合わせた治療法で、持続型喘息患者にとって最適な維持療法となる可能性が示唆されていた。JAMA誌オンライン版2018年3月19日号掲載の報告。系統的レビューとメタ解析で検討 研究グループは、MEDLINE via OVID、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Cochrane Database of Systematic Reviewsのデータベースを用いて、持続型喘息患者におけるSMARTの有効性の系統的レビューとメタ解析を行った。各データベースの開設~2016年8月(最終アップデートは2017年11月28日)に、5歳以上の持続型喘息患者を対象として、SMART vs.ICS(LABA併用あり/なし)による長期管理療法+SABAの発作治療を評価した、無作為化試験または観察試験を検索した。 2人のレビュワーが試験を選択し、ランダム効果モデルを用いて、リスク比(RR)、リスク差(RD)、平均差をそれぞれ95%信頼区間(CI)とともに算出。レビュワーそれぞれが、引用文献スクリーニング、データの抽象化、リスク評価およびエビデンスの強さの等級付けを行った。 主要評価項目は、喘息の増悪。12歳以上では、SMARTの喘息増悪リスクの低下が認められる 解析には16件の無作為化試験(患者計2万2,748例)を包含。そのうち15件が、SMART としてブデソニド・ホルモテロール配合剤を評価したものであった。 12歳以上の患者集団(2万2,524例、平均年齢42歳、女性65%)で、SMART群は、同用量ICS+LABAの長期管理療法群と比較して、喘息の増悪リスクが低かった(RR:0.68[95%CI:0.58~0.80]、RD:-6.4%[-10.2~-2.6])。また、高用量ICS+LABAの長期管理療法群との比較においても、喘息の増悪リスクが低かった(RR:0.77[0.60~0.98]、RD:-2.8%[-5.2~-0.3])。 同様の結果は、SMART群をICS単独の長期管理療法群と比較した場合にも認められた。 4~11歳の患者集団(341例、年齢中央値8歳[範囲:4~11]、女児31%)では、SMART群は、高用量ICSの長期管理療法群との比較において(RR:0.55[0.32~0.94]、RD:-12.0%[-22.5~-1.5])、または、同用量ICS+LABAの長期管理療法群との比較において(RR:0.38[0.23~0.63]、RD:-23.2%[-33.6~-12.1])、喘息の増悪リスクが低いことが認められた。

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ペムブロリズマブ、臓器横断的な腫瘍に国内申請

 MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン)は2018年3月30日、局所進行性又は転移性の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)がんに対する効能・効果について、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)の製造販売承認事項一部変更承認申請を行った。 高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)とは、遺伝子の修復機能異常を示すバイオマーカー。細胞は、細胞分裂にともなう遺伝情報の複製においてDNAの複製ミスが発生した場合、修復機構が働いてそのミスを修復している。マイクロサテライト不安定性(MSI)は、この修復機構の機能低下によって、DNAの繰り返し配列(マイクロサテライト)が正常な細胞と異なる状態。 MSI-Highを示す腫瘍は、大腸がん、胃がんや膵臓がんなどの消化器系のがん、子宮内膜がんで最もよくみられる。また、頻度は低いものの乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんなどでもみられる。転移性大腸がんでは、患者の約3~5%にMSI-Highを示す腫瘍がみられる。 臓器非特異的な、さまざまながんの共通のバイオマーカーでの適応で承認されたがん治療薬は、国内においてはまだない。 ペムブロリズマブは、2017年2月15日に国内で販売を開始。これまでに「根治切除不能な悪性黒色腫」「PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん」の効能・効果承認を取得している。■関連記事ペムブロリズマブ、臓器横断的ながんの適応取得:FDA

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異時性胃がんの予防に対するピロリ除菌治療(解説:上村直実氏)-834

 ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染と胃がんとの関連については、胃がん患者の99%が感染陽性ないしは感染の既往者であり、未感染者に胃がんが発症することは非常にまれであることが確認されている。一方、H. pylori感染者に対する除菌による胃がん予防効果は完全ではなく、最近の診療現場では頻繁に除菌後胃がんに遭遇するようになっている。 最も胃がんのリスクが高い早期胃がん内視鏡的切除後の胃粘膜における除菌による異時性胃がんの抑制効果については、最初に日本人を対象とした非RCT1)が1997年に報告され、2008年のオープンラベルRCT2)により有意な抑制効果が再確認された。その後、これに相反して有意な胃がん抑制効果を認めないコホート研究3)などの結果も報告されていたが、報告されていたRCTを用いたメタ解析4)により有意な抑制効果を認めた結果、除菌による抑制効果は確かにあるものの完全ではないという意見が世界のコンセンサスに達している。 今回、韓国で行われた早期胃がんの内視鏡的切除後の除菌治療による異時性胃がんの有意な抑制効果を示すRCTがNEJM誌に報告された。最初に同様の成績を報告した筆者からすると、本研究結果が新規性にやや欠ける点や単一施設における研究であるにもかかわらずNEJM誌に掲載されたのは、従来のエビデンスと異なる研究デザインすなわちプラセボ対照の無作為化比較試験であったからと思われた。ほぼ世界的なコンセンサスが得られている結論を科学的に十分な研究デザインにより再確認できた点が評価されたものと推測された。 H. pylori感染胃炎に対する除菌治療が世界で唯一保険適用となっている日本では、今後、除菌された胃粘膜にさえ発症する胃がんの中でも進行の速いタイプの胃がん(未分化型胃がん)の特徴や発症過程を解明することが喫緊の課題となっている。

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オラパリブの乳がんコンパニオン診断プログラムが国内承認

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は3月29日、ミリアド ジェネティック ラボラトリーズ,インク(本社:アメリカ合衆国ユタ州ソルトレークシティ)が、オラパリブ(商品名:リムパーザ)の乳がん患者への適応判定のコンパニオン診断プログラムとして、「BRACAnalysis診断システム」の外国製造医療機器としての国内における製造販売承認を取得したと発表。オラパリブの「BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がん」の適応については、アストラゼネカが国内承認申請中。 BRACAnalysis診断システムは、患者から採取した全血検体を用いてBRCA1またはBRCA2遺伝子のバリアントを検出する。検出されたバリアントは、「病的変異」、「病的変異疑い」、「臨床的意義不明のバリアント(VUS)」、「遺伝子多型の可能性」または「遺伝子多型」の5つのカテゴリーのいずれかに分類された後、医療従事者宛に判定結果が送付される。

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第44回

第44回:CKD(慢性腎臓病)の評価方法監修:表題翻訳プロジェクト監訳チーム 2002 年に米国で提唱されたChronic Kidney Disease(慢性腎臓病:CKD)の概念は、現在、世界中に普及し、日常の外来でも多く遭遇します。厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によると、国内のCKD総患者数は29万6,000人(男性18万5,000人、女性11万人)とされています。 今回は、CKDの検出や初期評価に関してまとめましたので、参考にしてみて下さい。なお、国内では「CKD診療ガイド」1)や「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」2)が上梓されています。この機会にぜひ併せてご覧ください。 以下、American family physician 2017年12月15日号3)より【CKD定義・重症度分類】本邦指針では、下記の定義が定められている1)。(1)尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか。とくに、0.15 g/gCr 以上の蛋白尿(30 mg/gCr 以上のAlb尿)の存在が重要(2)GFR<60 mL/分/1.73 m2(1)、(2)のいずれか、または両方が3 ヵ月以上持続する。CKDの重症度分類に関しては、2012年KDIGO(Kidney Disease Improving Global Outcomes)において、従来の糸球体濾過量(GFR)のみによる病期分類がGFR と尿蛋白Alb尿を組合せた形式となり、著聞されている通りです。【CKD評価時のClinical recommendation】CKD評価時のClinical recommendationとしては、下記の項目が挙げられている。なお、Evidence RatingはいずれもC(=consensus, disease oriented evidence, usual practice, expert opinion, or case series)である。GFRの初期評価には、血清Cre値と血清Cre値を用いたeGFRを用いるべきである。CKD患者の初期評価における早朝スポット尿のAlb/Cre比は、タンパク尿評価よりも好ましい。血中シスタチンCは、血清Cre値が上昇しているが、既知のCKD、危険因子、Alb尿症も有しない患者において、GFRの減少が偽陽性かどうかを決めるときに測定すべきである。CKDは、eGFRおよびAlb尿症の程度を用いて分類されるべきである。CKDを有する患者は、少なくとも年一回、血清Hb値を測定すべきであり、CKDの重症度でその頻度を増す。骨密度のルーチン評価は、結果が不正確である可能性があるため、eGFR<45mL /分/1.73m2の患者では行わない。ステージ3a~5の CKD(eGFR<45mL /分/1.73m2)の患者評価には、血清Ca、P、副甲状腺ホルモン、ALPおよび25‐ヒドロキシビタミンD値の測定が含まれるべきである。【CKDを疑う際の初期診断アプローチ】下記の表を参考に、CKDのリスクや病因を評価する。※本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) 社団法人 日本腎臓学会編「CKD診療ガイド2012」 2) 社団法人 日本腎臓学会編「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」 3) Gaitonde DY, et al. Am Fam Physician. 2017 Dec 15.

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13)ツイストヘラー(アズマネックス)【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ツイストヘラー(アズマネックス)の吸入手順を解説します。手順としては、吸入器を垂直に立てて持ち、フタを時計周りと反対の方向にひねり、開ける→残量カウンターの表示が1つ減ったのを確認→空気口を塞がないように、下の回転グリップを持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あればフタを一度閉じて同じ動作を繰り返す)→吸入が終わったら、吸入口を清浄して、フタを閉める(「カチッ」と音がするまで確実に閉める)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイントカウンターの残量がゼロになるとキャップはロックされ、開かなくなりますフタを開けると1回分の薬剤用意されるので、余計な開け閉めはしないようにしましょうフタを開けるときは、かならず垂直に立てて開けましょう吸入に自信がない場合は、トレーナーを使用して、医師に確認をしてもらいましょう1度開封した吸入器の使用期限は3ヵ月です(3ヵ月経過したら新しい吸入器を使用しましょう)●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ツイストヘラー(アズマネックス)。

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日本のPCI患者のDAPT期間。リアルワールドでは6ヵ月?/日本循環器学会

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)における適正な抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の適正な期間は明らかになっていない。福岡山王病院 循環器センターの横井宏佳氏が、2018年3月23〜25日に大阪で開催された第82回日本循環器学会学術集会Late Breaking Cohort Studiesにて、リアルワールドデータを解析した日本人患者のDAPT継続期間とアウトカムの疫学研究を発表した。 この研究では、多数のDPC病院から成る、メディカルデータビジョン社のデータベースソースを使用した。2012年4月〜2013年6月までに登録された614万以上のデータのうちCADの診断がついた34万例以上から、登録基準に合致した7,473例が解析対象になった DAPT継続している患者の割合は、6ヵ月で63.4%、12ヵ月で41.9%であった。3ヵ月ランドマーク解析による虚血イベント(死亡、心筋梗塞、脳卒中)は、DAPT継続3ヵ月未満17.8%、3ヵ月以上9.7%であった(p=0.001)。6ヵ月ランドマーク解析による虚血イベントは、DAPT継続6ヵ月未満17.8%、6ヵ月以上9.7%であった(p=0.002)。12ヵ月ランドマーク解析による虚血イベントは、DAPT継続12ヵ月未満8.1%、12ヵ月以上5.9%であった(p=0.242)。継続期間6ヵ月まではShort DAPTよりもLong DAPTで有意にイベントが少ないという結果となった。

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抗VEGF薬、全身性有害事象リスクの増加はなし

 フランス・Bretonneau HospitalのMarie Thulliez氏らは、滲出型加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫または網膜静脈閉塞患者において、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬硝子体内注射と全身性有害事象との関連を評価するため、それらを検討したシステマティックレビューおよびメタ解析について要約を行った。「抗VEGF療法は全身性有害事象のリスクを増加することはない。しかし、出血リスクの高い加齢黄斑変性の高齢患者に、ラニビズマブを投与する際には注意をすることが望ましい」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2018年3月22日号掲載の報告。 研究グループは、PubMedおよびCochrane Central Register of Controlled Trialsデータベースを用い、システマティックレビューおよびメタ解析を検索し、抗VEGF療法と各システマティックレビューで報告された結果についてまとめた。 システマティックレビューの質は、PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)チェックリストおよびAMSTAR(A Measurement Tool to Assess Systematic Reviews)チェックリストver.1を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・2011年1月1日~2016年6月30日に発表された21報のシステマティックレビューについて検討した。・21報中11報が、主要評価項目として全身性有害事象について解析していた。・PRISMA(27項目)およびAMSTARスコア(0~11)の中央値(四分位範囲)は、それぞれ23(15~27)および8(5~11)であったが、5報はPRISMAが20未満、AMSTARスコアが7未満であった。・すべてのレビューは、それらに組み込んでいる研究の方法論的なバイアスリスクを客観的なスケールで評価していた。最もよく用いられていたのは、Cochrane Risk of Bias Toolであった(21報中16報、76%)。・抗VEGF薬は対照と比較し、全身性有害事象のリスクを増加させなかった。また、抗VEGF薬の月1回の計画投与と必要時投与との比較でも同様であった。・最新の網羅的に行われたレビューでは、ベバシズマブはラニビズマブと比較し全身性有害事象のリスク増加と関連していなかったが、ラニビズマブは対照と比較して、加齢黄斑変性患者における非眼性出血リスクの増大と関連している可能性が示された。

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認知症発症に対するアルコール使用障害の影響に関するコホート研究

 認知症は、60歳以上の5~7%に影響を及ぼす一般的な症状であり、世界的に60歳以上の人々にとって主要な障害の原因となっている。フランス・国立保健医学研究所(INSERM)のMichael Schwarzinger氏らは、若年性認知症(65歳未満)に焦点を当て、アルコール使用障害と認知症リスクとの関連について検討を行った。The Lancet Public health誌2018年3月号の報告。 2008~13年のフランス都市部における20歳以上の成人入院患者を対象とした、退院コホート研究を分析した。主要曝露はアルコール使用障害、主要アウトカムは認知症とした。いずれもICD-10(国際疾病分類第10版)診断コードで定義した。若年性認知症は、2008~13年における一般的な症例より研究を行った。認知症発症に対するアルコール使用障害および他の危険因子との関連性は、2008~10年に認知症の記録がなく2011~13年に入院した患者において、多変量Coxモデルを用いて分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・2008~13年に退院した3,162万4,156例のうち110万9,343例が認知症と診断され、分析に含まれた。・若年性認知症者5万7,353例(5.2%)のうち大部分は、アルコール関連疾患がある(2万2,338例、38.9%)、またはアルコール使用障害の診断が追加されたケース(1万115例、17.6%)であった。・アルコール使用障害は、認知症発症の最も強い修正可能なリスクファクターであり、調整ハザード比(aHR)は、女性で3.34(95%CI:3.28~3.41)、男性で3.36(95%CI:3.31~3.41)であった。・認知症症例の定義(アルツハイマー病を含む)または高齢の研究対象集団における感度分析で、アルコール使用障害は、男女ともに認知症発症と関連したままであった(aHR:1.7超)。・アルコール使用障害は、認知症発症の他のすべてのリスクファクターと有意な関連が認められた(すべてp<0.0001)。 著者らは「アルコール使用障害は、すべてのタイプの認知症、とくに若年性認知症発症の主要なリスクファクターであった。そのため、重度の飲酒をスクリーニングすることは、定期的な医療の一部であり、必要に応じて介入や治療を行うべきである。さらに、一般住民の重度の飲酒を減らすためにも、他のアルコール政策を考慮する必要がある」としている。■関連記事うつ病とアルコールとの関係:2014年英国調査よりお酒はうつ病リスク増加にも関連日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学

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簡単な便秘対策は、トイレを我慢しない

 2018年3月27日、株式会社ツムラ後援による第4回Kampo Academiaプレスセミナーが都内において開催された。今回のテーマは「便秘における漢方薬の再認識」。セミナーでは、日常診療で見過ごされやすい便秘の機序、影響、治療での漢方薬の役割、対策についてレクチャーが行われた。思い当たる? 7~8人に1人は便秘症状 セミナーでは、中島 淳氏(横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室 主任教授)を講師に迎え、「~腸内環境は気になるけれど、“たかが便秘”と自己流の対策で悪化させていませんか?~便秘における漢方薬の再認識」をテーマに講演が行われた。 便秘の中でも、慢性の便秘は日本人の7~8人に1人は症状があるとされている(厚生労働省「平成25年(2013年)国民生活基礎調査」)。 そして、便秘とは、「排便回数の減少」と「排便困難症」が相まった病態であるとされ、ホルモンの関係から患者は女性で圧倒的に多い(ただし高齢になるにつれ性差は縮小)。長期間にわたり罹患し、治癒することは難しいとされる。その原因として、一番問題となるのは「便意の我慢」であり、そのほか間違えたダイエットや加齢による大腸運動の低下、薬剤によるものなどがあるという。 便秘が日常生活に及ぼす影響として、放置により疾患の原因となる可能性があり、便秘が続くと腸内環境はどんどん悪化する。また、便秘はQOLを下げるので、日常活動性や労働生産性の低下を招き、職場の欠勤率を上昇させるという報告もある。 慢性便秘症の分類には、「便秘型IBS」「機能性便秘」「薬剤性便秘」「症候性便秘」「器質性便秘」の5つがあり、薬剤性では抗うつ薬や抗コリン薬など、症候性では糖尿病、パーキンソン病など、器質性では大腸がん、炎症性腸疾患などに、とくに注意が必要だという。患者が満足する便秘治療とは 便秘の治療としては、かかりつけ医、消化器内科、胃腸科、肛門科、内科が主診療科となるが、「医療者の意識改革も必要であり、便秘の治療では、単に排便ができるようになるだけでなく、患者満足度の高い治療を行うことが重要」と中島氏は指摘する。たとえば、刺激性下剤により排便がされたとしても、水様便で下痢のままでは、患者満足度は低いままである。そうならないためには、「完全排便を目指す」「便形状の正常化(ブリストルスケールで“4”)」「初診で刺激性下剤を出さない」の3点に加え、便形状の聞き取りなどの外来でのフォローが重要だという。 現在、便秘で処方される治療薬としては、緩下剤(便をやわらかくし、排便促進作用)、刺激性下剤(腸を刺激し、強制的に排便させる作用)、漢方薬(体質や症状に合わせて選択できる)の3種類がある。緩下剤では、酸化マグネシウムがわが国では広く処方されているが、高マグネシウム血症への注意や併用注意薬の多さが短所であり、刺激性下剤であるセンノシドなどでは、連用することで習慣性、依存性が生じ、効果が低下することが指摘されている(海外では頓用で使用される)。 その点、漢方薬は、患者の安心感が高く、作用の強弱が選択でき、便秘周辺症状(腹部膨満など)にも対応できることで最近見直されているという。 具体的には、「大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)」「麻子仁丸(マシニンガン)」「潤腸湯(ジュンチョウトウ)」「桂枝加芍薬大黄湯(ケイシカシャクヤクダイオウトウ)」「防風通聖散(ボウフウツウショウサン)」「大建中湯(ダイケンチュウトウ)」の6種類が、便秘の治療で使われる代表的な漢方薬である。 各漢方薬の特徴として、次の点が挙げられる。「大黄甘草湯」は、比較的作用が強くエビデンスもあるが、高齢者には注意が必要である。「麻子仁丸」は、高齢者に適している。「潤腸湯」は効果がマイルドで軽症から中等症の患者や高齢者に適している。「桂枝加芍薬大黄湯」は、腹部膨満感や腹痛、ガス排出など便秘周辺症状にも効果がある。「防風通聖散」は、作用が弱いもののゆっくりと効果を発揮し、中高年に適している。「大建中湯」は、作用が弱いものの、下腹部の重さ、痛みなどの便秘周辺症状にも適している。「このように多種の漢方薬をうまく使いこなすことで、患者のさまざまな訴えに対応することができる。ただし、妊婦、産婦、授乳婦への投与について安全性が確立されていないので処方には慎重な判断が必要」と、同氏は注意を促す。便秘対策は生活習慣の改善と排便姿勢から 便秘対策としては、食物繊維・運動・水分不足といった生活習慣の是正が重要であり、子供のころからトイレを我慢しない行動も大事だという。また、排便の姿勢について、和式トイレのしゃがんだ姿勢が理想だが、洋式トイレが主流の現代では、前かがみ35度の前傾姿勢で排便するのが望ましいとしている。 まとめとして同氏は、「患者の半分以上が便秘治療に不満足の今、満足度の向上が必要である。自己流ではなく自分に適した対策のため、便秘は放置せずに医師に相談する。漢方薬を服用する際は、正しく理解して服用し、自己判断せずに専門医に処方してもらうことが大切だ」と語り、レクチャーを終えた。■参考日本東洋医学会漢方のお医者さん探し

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