サイト内検索|page:1118

検索結果 合計:36567件 表示位置:22341 - 22360

22341.

RAS変異大腸がんに対するFOLFOXIRI+ベバシズマブの1次治療(JACCRO CC-11)/Oncotarget

 FOLFOXIRI+ベバシズマブは、転移のある大腸がん(mCRC)の1次治療標準レジメンの1つである。しかし、RAS変異mCRC患者において、同レジメンの前向き試験はほとんどない。 また、本邦におけるこのトリプレット+ベバシズマブレジメンの用量についても議論が残る。イタリアの研究グループGONO(Gruppo Oncologico Nord Ovest)の用量を用いたFOLFOXIRIによる、本邦のmCRC1次治療の試験では、好中球減少や発熱性好中球減少症が高頻度に出現した。一方、修正用量を用いたFOLFOXIRI(mFOLFOXIRI)による、本邦のmCRC 1次治療の試験では、抗腫瘍効果を損なうことなく、実用可能な結果となった。 JACCRO CC-11試験は、本邦のRAS変異mCRCの1次治療におけるmFOLFOXIRI+ベバシズマブの有効性と安全性を評価する第II相試験である。Oncotarget誌2018年第9巻に結果が発表された。・調査対象:20~75歳のKRAS、NRAS変異を有する切除不能な転移のある大腸がん患者・治療 ・導入相:mFOLFOXILI(イリノテカン150mg/m2、オキサリプラチン85mg/m2、レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 46時間持続注day1、2週ごと)およびベバシズマブ(5mg/kg、day1、2週間ごと)。最大12サイクル。 ・維持相:レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 day1、2週ごと)PDとなるまで継続・主要評価項目:外部レビュー委員会評価による客観的奏効率(ORR)・副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、早期腫瘍縮小(ETS)、奏効の深さ(DpR)、安全性 主な結果は以下のとおり。・2014年10月~2016年8月に64例の患者が登録された(有効性評価は62例、安全性評価は63例)。・患者の平均年齢は62.5歳、右側腫瘍が27%を占めた。・mFOLFOXIRI+ベバシズマブのORRは75.8%(95%CI:65.1~86.5)、病勢コントロール率は、96.8%(95%CI:92.4~100)であった。・PFS中央値は11.5ヵ月(95%CI:9.5~14.0)、ETSは73.8%、DpRは49.2%であった。・Grade3/4の有害事象は、好中球減少(54%)、高血圧(32%)、下痢(13%)、食欲不振(11%)、末梢神経障害(2%)、発熱性好中球減少症(5%)であった。 この第II相試験試験の結果から、FOLFOXIRI+ベバシズマブは、RAS変異mCRC患者の1次治療に有効なレジメンであることが初めて示された。さらに、用量修正したmFOLFOXIRIは本邦におけるトリプレットレジメンとして有用であることが提案された。■参考Satake H, et al. Oncotarget. 2018; 9:18811-18820■関連記事大腸がんの最新薬物療法

22342.

オーソライズド・ジェネリックで逆戻りが約3割低下/BMJ

 先発医薬品(branded drug products)からオーソライズド・ジェネリック医薬品(authorized generic drug products)へ切り替えた患者は、先発医薬品からジェネリック医薬品(generic drug products)への切り替え例に比べ、先発医薬品への再切り替えの割合が低いことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のRishi J. Desai氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2018年4月3日号に掲載された。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分は同じだが、外観や賦形剤が異なる後発薬であり、オーソライズド・ジェネリック医薬品は、先発医薬品を開発した製薬企業が製造したジェネリック医薬品であるため、両者は有効成分、外観、賦形剤が同じである。先発医薬品とジェネリック医薬品の外観、賦形剤の違いは、ジェネリック医薬品への否定的な見方に寄与する可能性があり、先発医薬品への逆戻りは医療費の増大を招くという。オーソライズド・ジェネリック医薬品切り替え患者の先発薬への再切り替え状況 研究グループは、先発医薬品から、オーソライズド・ジェネリック医薬品に変更した患者またはジェネリック医薬品に変更した患者が、再び先発医薬品に変更する割合を比較する観察的コホート研究を行った(米国食品医薬品局[FDA]の助成による)。 解析には、2004~13年の米国の民間保険(大規模な商業医療保険)の加入者(プライマリ・コホート)と、2000~10年の公的保険(メディケイド)の加入者(再現コホート)のデータを用いた。 8つの試験薬(アレンドロン酸錠、アムロジピン錠、アムロジピン/ベナゼプリル・カプセル、サケカルシトニン点鼻スプレー、エスシタロプラム錠、glipizide徐放錠、キナプリル錠、セルトラリン錠)のうち1つの先発医薬品投与を受け、ジェネリック医薬品の上市以降にオーソライズド・ジェネリック医薬品またはジェネリック医薬品に切り替えた患者を同定した。これらの患者を追跡し、先発医薬品への再切り替え状況を評価した。 Cox比例ハザードモデルを用いて、年齢、性別、暦年で調整したハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を推算した。逆分散法によるメタ解析を行い、全医薬品の補正後HRを統合した。オーソライズド・ジェネリック医薬品は再切り替え発生率が28%低下 サケカルシトニン点鼻スプレーについてはサンプルサイズが不十分であったため、再切り替えの解析からは除外した。先発医薬品から、9万4,909例がオーソライズド・ジェネリック医薬品に、11万6,017例がジェネリック医薬品に切り替えていた。 再切り替えの補正前発生率は、医薬品によってばらつきがみられ、100人年当たりアレンドロン酸錠の3.8から、アムロジピン/ベナゼプリル・カプセルの17.8までの幅が認められた。全医薬品における再切り替え発生率は100人年当たり8.2(発生の率比:0.83、95%CI:0.80~0.87)だった。 プライマリ・コホートにおける補正後再切り替え発生率は、先発医薬品からオーソライズド・ジェネリック医薬品に切り替えた患者が、ジェネリック医薬品への切り替え例に比べ28%低かった(統合HR:0.72、95%CI:0.64~0.81)。再現コホートでも、ほぼ同様の結果が観察された(0.75、0.62~0.91)。 著者は、「先発医薬品への逆戻りを防ぐには、患者-医療者間のコミュニケーションを改善する介入を行って、質、安全性、有効性に関する先発医薬品とジェネリック医薬品の同等性の認知度を上げることが、きわめて重要と考えられる」とし、「先発医薬品とジェネリック医薬品の外観を一致させることも、先発医薬品への逆戻りを防ぐ手立てとなる可能性がある」と指摘している。

22343.

減塩によるポピュレーション予防戦略の推進を!(解説:有馬久富氏)-840

 食塩摂取は高血圧の確立された危険因子であり、減塩により血圧は有意に低下することが示されている1)。そのため、2012年に発表されたWHO(世界保健機関)のナトリウム摂取量に関するガイドラインでは、一般成人の食塩摂取量を5g/日未満にすべきとしている2)。 今回、米国NHANES(国民健康栄養調査)の対象者から無作為抽出された827名を対象に24時間蓄尿検査を実施した成績がJAMAに報告された3)。その結果、20~69歳の米国人における食塩摂取量推定値は、平均9.2g(男性10.7g、女性7.7g)であった。本研究は、米国人を代表するサンプルにおいて、24時間蓄尿法を用いて厳格に食塩摂取量を推定した、非常に重要な研究であるといえる。 一方、日本人の一般住民において24時間蓄尿を用いて厳密に塩分摂取量を推定した研究は少ないが、1996~99年に実施されたINTERMAP研究における日本国内4地域の40~59歳の男女における食塩摂取量推定値は、男性で平均12.3g、女性で10.9gであった4)。2016年の国民健康・栄養調査結果では、国民1人1日当たりの食塩摂取量は平均9.9g(男性10.8g、女性9.2g)であり、低下傾向にある5)。対象・推定方法が異なるため厳密な比較はできないが、今回発表された米国の成績と比べると、とくに女性において日本人の食塩摂取量が多いようにみえる。 前述したように、WHOは、一般成人の食塩摂取量を5g/日未満にすべきと推奨している2)。日本では、食事摂取基準(2015年版)6)が食塩摂取量男性8g未満・女性7g未満を、健康日本21(第2次)7)が平均食塩摂取量8gを目標としている。本邦の食塩摂取量は低下傾向にあるが、これらの目標値には到達していない。今後、高齢化とともに絶対数が増加すると見込まれる循環器疾患を予防していくうえで、高血圧者を対象とするハイリスク戦略に加えて、国民全体の血圧分布を低い方向にシフトさせるポピュレーション戦略は必要不可欠である。国をあげての減塩対策をさらに推進し、目標まで食塩摂取量を減らしていく必要がある。■参考1)Graudal NA, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2017;11:CD004022.2)World Health Organization. Sodium intake for adults and children ;2012.3)Cogswell ME, et al. JAMA. 2018 Mar 7. [Epub ahead of print]4)Stamler J, et al. J Hum Hypertens. 2003;17:655-775.5)厚生労働省健康局健康課栄養指導室. 平成28年国民健康・栄養調査結果報告. 厚生労働省;2017.6)厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養指導室.「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書. 厚生労働省;2014.7)厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会. 健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料. 厚生労働省;2012.

22344.

ニューキノロンの使用は、動脈瘤や動脈解離のリスクを高める(解説:佐田政隆氏)-839

 スウェーデンでは、nationwideの国民の医療に関するビッグデータが登録されており、薬の副作用など各種のコホート研究を行うことができる。本研究では、2006年7月から2013年12月に、ニューキノロンを服用した36万88人と、傾向スコアでマッチングしたアモキシシリンを服用した36万88人で、服用60日以内の大動脈瘤、大動脈解離の発症を比較検討した。結果として、ニューキノロン群がアモキシシリン群に比較して、大動脈瘤、大動脈解離の発症が、ハザード比1.66と多かったという。 ニューキノロンは以前からアキレス腱などの腱障害を増加させると報告されている。その機序としては、抗菌以外の薬理作用として、マトリックスメタロプロテアーゼを活性化してコラーゲンなどの細胞外基質の変性を促進するとか、コラーゲンの産生を抑制するとか、酸化ストレスを亢進させるためといわれている。今回、動脈瘤や大動脈解離の発生頻度を増やしたのも同様の機序が働いたものと思われる。 そうすると、動脈硬化プラークの被膜の菲薄化も促進して、急性冠症候群の発症を増加させるかもしれない。このnationwideのregistryの次の解析に興味が持たれる。ニューキノロンは、ほかにも、心電図のQT時間を延長させ、致死性不整脈を誘発することがよく知られている。ウイルス性の感冒などに、ニューキノロンが安易に処方されることをよく見かけるが、不要な抗生物質の処方は慎むべきであろう。

22346.

第1回 医師たちの転職事情【宮本研のメディア×ドクターの視座】

第1回 医師たちの転職事情「転職エージェントって、どんな感じ?」私自身も利用してみて、初めてその実態を知りました。あくまでも過去の経験談ですが、普段の診療では出会う機会もなかったですし、エージェントたちの詳しい素性は今でもよく分からないままです。「そんな赤の他人に、貴重な医師人生を預けて大丈夫なの?」というのが、一般的な感覚ではないでしょうか。これまで、私は10社前後の医師転職エージェントと面会しました。実際の転職に至ったのは、1社のみです。そして転職後に、もっと実態を知っておくべきであった・・・、という少しの後悔も抱きました。Aという医療機関からBという医療機関へ転職する際、転職者の希望とBの雇用条件を調整するのが、エージェントの仕事。入職後までのフォローを含めて、年収の一定割合を紹介料として受け取るのが普通です。高年収の医師を成約させれば、結構な金額の紹介料になると言われています。エージェントはあくまでも、次のBという医療機関への道案内役です。勤務中の医療機関Aとの退職交渉は、転職者自身が行う必要があります。 被雇用者なのですから当然とも言えますが、医師の場合は気軽に「辞めます」と決断できない事情が多いものです。「専門医が院内に自分しかいない」「辞めた後の交代医が見つからないかも」「患者さんやスタッフには何と説明しよう」等々…。考え出したら、それこそキリがありません。つまり、転職というのは勤務医にとって、(1)現勤務先Aとの退職交渉(2)医局派遣の場合は、医局との交渉(退局を含む)(3)初めて出会う、転職エージェントとの事前相談(4)複数依頼の場合は、エージェントたちの能力や条件の見極め(5)転職先候補B〜B’との、エージェントを介した事前交渉(6)家族を含むプライベート要因の整理、合意形成(7)転職先Bとの面談交渉(8)エージェントを介した、最終的なB雇用条件の合意(9)現勤務先Aへの退職届(10)転職先Bへの入職関係書類の提出と、ざっくり言っても、これくらいの手間がかかります。場合によっては、現勤務先Aと決裂して「もう辞める!」となってから、転職活動を開始することもあるでしょう。幸い、医師求人は常勤だけで1万人以上あると言われますから、選り好みしなければ、どこかには転職可能です。では、このような転職活動は、医師に幸せをもたらすのでしょうか? AからBに移籍したら、目指した通りの年収や待遇を得て、充実した医師キャリアを送れるのでしょうか?大学関連以外に、民間医療機関を3ヵ所経験してみて、「転職が最終ゴールではない」というのが私なりの結論です。そもそも、入職前に転職先Bが提示してきた雇用条件こそ、当該年において転職先Bの経営上で有利な内容だと、ほとんどの医師は知りません。もっと簡単に言えば、転職先は経営上に損が出ないような条件を、転職希望の医師に提示します。私も想像しきれていなかったのですが、「人買い」に近い発想が、医師転職の世界にはまだまだ存在します。年収条件に幅がある場合、「先生の専門性や能力によって高い年収を提示できます」という釈明をしていますが、この幅は何か? これは、転職先の医療機関側が譲歩する余地というよりも、「どれだけもっと安く、ちゃんと働く医師を採用できるか」という意味です。経営上の都合ですから、翌年以降の年俸交渉で急に態度が厳しくなることも十分にありえます。エージェントも初対面、転職先Bに行っても初対面の経営者たち。転職前に社交辞令が織り交ぜられるのは当然であって、いろいろな事実を新しい勤務先Bの中で、後から知ることになります。何かが一方的に悪いとか、騙されたとかいう訳ではなく、転職市場にはメリットもデメリットも混在しているということです。しかし医療現場で忙しいと、こうした実際の転職事情を学ぶチャンスがなく、先輩や後輩の成功談を耳にして、「上手くいくはずバイアス」がかかっていたりします。 最終責任は転職を決意した自分自身にあるのですが、意外とこの単純な事実関係を、認識できていない場合も多いのではないでしょうか。当連載では、臨床とビジネスの世界を並走しているチーフ・メディカル・オフィサーの視点から、色々なお話をしていきます。医師であれば、こっそり知っておいても損はないと思います。

22348.

コーヒーと大動脈弁狭窄症リスク~7万人の前向き研究

 コーヒーには、心血管系に有害もしくは有益な作用を及ぼしうる生物学的活性物質が多く含まれているが、コーヒー摂取と大動脈弁狭窄症リスクの関連は不明である。今回、スウェーデン・カロリンスカ研究所のSusanna Larsson氏らの7万人超による前向き研究により、コーヒー摂取量と大動脈弁狭窄症リスクが正相関することが示された。Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases誌オンライン版2018年2月7日号に掲載。 この前向き研究には、ベースライン時のアンケートでコーヒー摂取量を回答した7万1,178人の男女が参加した。大動脈弁狭窄症の発症については、Swedish National Patient and Cause of Death Registersで同定した。 主な結果は以下のとおり。・平均追跡期間(15.2年)の間に、1,295人の参加者(男性777人、女性518人)が大動脈弁狭窄症と診断された。・年齢、性別、喫煙、ほかの危険因子の調整後、コーヒー摂取は用量反応的に大動脈弁狭窄症リスクと正相関していた(傾向のp=0.005)。・多変量ハザード比は、コーヒー2杯/日の増加当たり1.11(95%信頼区間:1.04~1.19)、摂取量最多のカテゴリー(6杯/日以上)を最少のカテゴリー(0.5杯/日未満)と比較すると1.65(95%CI:1.10~2.48)であった。この関連性はほかの危険因子によって変わらなかった。

22349.

高齢者のうつ症状に対するアロマセラピーの効果

 高齢者のうつ病は、中国における公衆衛生上の重大な問題である。中国・成都医学院のMei Xiong氏らは、地域住民高齢者の抑うつ症状に対する、8週間のアロマセラピーマッサージおよび吸入による介入の効果について比較を行った。Journal of alternative and complementary medicine誌オンライン版2018年3月22日号の報告。 本研究は、抑うつ症状を有する60歳以上の地域住民を対象とした、プロスペクティブランダム化比較試験として実施された。対象者は、ラテン方格で、アロマセラピーマッサージ群、吸入群、対照群(各20例)にランダムに割り付けられた。マッサージ群には、8週間のうちに2回/週、5mLのオイルを用いた30分間のアロマセラピーマッサージが行われた。このオイルは、1%の濃度に希釈されたスイートアーモンドオイルに、ラベンダー(Lavandula angustifolia)、スイートオレンジ(Citrus sinensis)、ベルガモット(Citrus bergamia)を2:1:1で配合したエッセンシャルオイル50μL(1滴)を混ぜ合わせたものであった。吸入群には、8週間のうちに2回/週、10mLの精製水と混ぜ合わせた50μLのエッセンシャルオイルの鼻腔吸入が30分間行われた。対照群には、介入は行われなかった。すべての群において、試験開始前と終了時、フォローアップ6週目および10週目に、効果を評価するため、老年期うつ病評価尺度簡易版(GDS-SF)と健康アンケート(PHQ-9)を用いた。5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)濃度を、試験開始前および終了時に評価した。 主な結果は以下のとおり。・介入後、マッサージ群および吸入群は、対照群と比較し、GDS-SF、PHQ-9が有意に低かった。・試験前と比較し、マッサージ群および吸入群における抑うつ症状のGDS-SF、PHQ-9スコアは、試験終了時(8週間後)、フォローアップ6週目(14週間後)および10週目(18週間後)において低いままであった。・対照群におけるGDS-SF、PHQ-9スコアは、4つすべての時点において、差は認められなかった。・マッサージ群および吸入群における試験終了時の5-HT濃度は、開始前の値より増加していた。 著者らは「アロマセラピーマッサージおよび吸入による介入は、高齢者のうつ病に対し、重要な影響を及ぼす可能性がある」としている。■関連記事認知症に対するアロマテラピー、効果はあるか不眠症への指圧効果うつ病への呼吸リラクゼーション併用療法

22350.

「神経内科」は「脳神経内科」へ

 2018年3月、日本神経学会(代表理事:高橋良輔[京都大学])は、学会ホームページ上で会員向けに「標榜診療科名を『脳神経内科』に変更することにつきまして」と題するお知らせを公開した。 この動きは、平成29年度第4回日本神経学会理事会(2017年9月16日開催)での決定、社員総会(2018年1月8日開催)での報告を経たもので、今後学会は会員に向け、学会内で使用する診療科名は、順次「脳神経内科」を用い、「神経内科」標榜の医療機関には「脳神経内科」への変更をお願いしていくとしている。診療内容のさらなる明確化が狙い 今回の変更の狙いとして「診療内容をよりよく一般の方々に理解していただくこと」をあげている。 1975年の診療科認可以来、「神経内科」が使用されてきたが、現在でも心療内科や精神科と混同されることがある一方で、脳卒中や認知症などのコモンディジーズを専門的に診療する科であることが広く知られていない状況が続いているという。このことで、神経内科を受診して欲しい患者さんが神経内科受診を思いつかずに、診断がつかない状態が何年も続いたり、適切な治療のタイミングを逸したりすることが問題だと指摘する。 こうした経緯を踏まえ、今回の名称変更で本科が、脳・神経の疾患を内科的専門知識と技術をもって診療する診療科であることがわかりやすくなり、また、「脳神経外科」の内科側のカウンターパートであるとの位置付けが明確化し、専門診療を必要とする患者さんの大きな利益につながればと説明する。 今後は、関係機関・学会への説明を行い、専門医の名称変更などの課題も含め、適切に対応していくとしている。■参考一般社団法人日本神経学会 お知らせ

22351.

中年以降の財産喪失で死亡リスク1.5倍に/JAMA

 米国の51歳以上の成人では、2年以上に及ぶ財産の4分3以上を失う経験により、全死因死亡のリスクが増大することが、ノースウェスタン大学のLindsay R. Pool氏らの調査で示された。研究の成果は、JAMA誌2018年4月3日号に掲載された。突然の財産喪失によるショック(negative wealth shock)は、精神的健康に重大な損失をもたらし、健康関連費の財源を減少させる。高齢で失った財産を取り戻すために残された時間は限られており、財産喪失ショックによる健康上の影響は長期に持続するという。8,714例を20年追跡した前向きコホート研究 本研究は、財産喪失ショックが全死因死亡と関連するかを、20年のフォローアップ期間において検証する米国の全国的な前向きコホート研究である(米国国立老化研究所の助成による)。 解析には、Health and Retirement Studyのデータを用いた。1994年の登録時に51~61歳の成人8,714例を、2014年まで2年ごとにフォローアップした。財産喪失ショックの経験は、2年以上に及ぶ純資産の75%以上を失った状態と定義した。また、資産面での貧困(asset poverty)は、純資産が0または0を下回る場合とした。 死亡データは、国民死亡記録(National Death Index)および死後の家族との面接により収集した。周辺構造モデルを用いて、フォローアップ期間中の財産喪失ショックに先立って生じる、健康上または他の変数の時間依存性の変化に起因する潜在的な交絡因子を調整した。全死因死亡リスクが1.5倍に 8,714例のベースライン時の平均年齢は55歳(SD 3.2)で、53%が女性であった。749例が、ベースライン時に資産面で貧困の状態にあった。これ以外の集団のうち、フォローアップ期間中に2,430例が財産喪失ショックを経験し、5,535例はショックを経験せずに財産を継続的に保持していた。 ベースライン時において、財産喪失ショック経験者は継続的財産保持者に比べ、女性が多く、非ヒスパニック系白人以外の人種/民族が多く、世帯所得や純資産が少なく、健康状態が不良であった。資産面での貧困者では、この差がさらに大きく、非婚、無職、重篤な病態の割合が高かった。 8万683人年のフォローアップ期間中に2,823例が死亡した(財産喪失ショック経験者:819例、継続的財産保持者:1,617例、ベースライン時の資産面での貧困者:387例)。 1,000人年当たりの死亡率は、財産喪失ショック経験者が64.9、継続的財産保持者が30.6であり、ベースライン時の資産面での貧困者は73.4であった。継続的財産保持者と比較した死亡の補正ハザード比は、財産喪失ショック経験者は1.50(95%信頼区間[CI]:1.36~1.67)、ベースライン時の資産面での貧困者は1.67(1.44~1.94)と、いずれも有意に高かった。 著者は、「この関連が起こりうるメカニズムをよりよく理解し、標的への介入が潜在的な意義を有するか否かを究明するために、さらなる検討を要する」と指摘している。

22352.

dacomitinibのEGFR変異肺がん1次治療、FDAとEMAが申請受理

 ファイザー社は2018年4月4日、米国食品医薬品局(FDA)が、EGFR変異陽性局所進行または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療に対する汎ヒト上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)dacomitinibの新薬申請を受け入れ、優先審査の対象としたと発表。また、欧州医薬品庁(EMA)は、同じ適応症でdacomitinibのマーケティング認可申請を受け入れた。 この申請は、EGFR変異陽性NSCLCの1次治療で、dacomitinibとゲフィチニブを比較した第III相ARCHER1050試験の結果に基づく。この試験で、盲検独立中央委員会(BICR)評価による無増悪生存期間(PFS)中央値は、ゲフィチニブの9.2ヵ月に対し、dacomitinibでは14.7ヵ月であった(HR:0.59、95%CI:0.47~0.74、p<0.0001)。 ARCHER1050試験において、dacomitinibで観察された有害事象(AE)は、以前の試験からの所見と一致していた。多くみられたAEは、下痢(87%)、爪周囲炎(62%)、皮疹/ざ創様皮膚炎(49%)、口内炎(44%)であった。Grade3のAEでは、発疹(14%)および下痢(8%)が多かった。Grade4のAEは、dacomitinib治療患者の2%で発生した。Grade5では、下痢1例と肝疾患が1例が認められた。治療関連AEによる中断率は、ゲフィチニブでは7%、dacomitinibでは10%であった。 ARCHER1050試験の結果は、2017年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では発表され、Lancet Oncologyに掲載された。全生存期間の最終評価は、今年の後半に医学学会で発表される予定。■参考ARCHER1050試験(Clinical Trials.gov)ARCHER1050試験(Wu YL, et .al Lancet Oncol. 2017;18:1454-1466.)■関連記事dacomitinibによるEGFR変異肺がん1次治療のサブグループ解析:ARCHER 1050/WCLC2017dacomitinib、EGFR変異陽性肺がん1次治療の成績発表:ARCHER1050試験/ASCO2017

22354.

抗精神病薬誘発性遅発性ジスキネジアのためのコリン作動薬

 遅発性ジスキネジア(TD)は、従来型の抗精神病薬による薬物療法における副作用である。TDは、中枢のコリン作動性欠損によるものであるといわれており、TDの治療には、コリン作動薬が使用される。フィンランド・Helsinki City HospitalのIrina Tammenmaa-Aho氏らは、統合失調症または他の慢性的な精神疾患患者における抗精神病薬誘発性TD治療のためのコリン作動薬の効果について検討を行った。The Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2018年3月19日号の報告。 2015年7月16日~2017年4月にコクラン統合失調症グループ研究ベースレジストリより研究を検索した。このレジストリは、多くの電子データベース、治験レジストリ、会議の議事録や論文のランダム化比較試験(RCT)のために構成されている。抽出されたすべての研究の参考文献を検索し、さらなる試験引用を行った。コリン作動薬またはプラセボまたは非介入のいずれかにランダム化された、抗精神病薬誘発性TDおよび慢性的な精神疾患患者を対象とした対照研究かを調査したうえで、報告に含めた。試験の方法論的質は、2人のレビューアーが独立して評価した。2人のレビューアーがデータを抽出し、95%信頼区間(CI)で推定リスク比(RR)、平均差(MD)を可能な限り算出した。早期に離脱した患者は、改善がなかったと判断し、治療の意図(intention-to-treat)に基づきデータを分析した。バイアスリスクを評価し、GRADEを用いて調査結果の概要テーブルを作成した。 主な結果は以下のとおり。・1976~2014年に発表されたコリン作動薬のプラセボ比較試験14研究を抽出した。・すべての研究の参加者は、少数(5~60例)であった。・このアップデートにおいて、TD治療のための新規コリン作動性アルツハイマー病治療薬に関する3件の研究が初めて含まれた。・全体として、抽出された研究のバイアスリスクは不明であった。主に報告が不十分で、割り付けの隠蔽は記載されておらず、順番の生成(割り付けの制限)は明白ではなかった。研究は、明確に盲検化がなされておらず、データが不完全であるかどうかは不明で、不十分または選択的な報告であった。・プラセボと比較し、TD症状の臨床的な改善に対する新旧コリン作動薬の効果については不明であり、エビデンスの質は非常に低かった(RR:0.89、95%CI:0.65~1.23、27例、4RCT)。・8試験において、コリン作動薬がTD症状の悪化に対し、ほとんどまたはまったく差がないことが確認された。しかし、エビデンスの質は低かった(RR:1.11、95%CI:0.55~2.24、147例)。・精神症状(RR:0.50、95%CI:0.10~2.61、77例、5RCT)、有害事象(RR:0.56、95%CI:0.15~2.14、106例、4RCT)、研究からの早期離脱(RR:1.09、95%CI:0.56~2.10、288例、12RCT)への影響についても、非常にエビデンスの質は低いため、不確実であった。・社会的な信頼、社会的インクルージョン、社会的ネットワーク、個人のQOLに関する研究は報告されていなかった。 著者らは「TDは、公衆衛生上の主要な問題である。アルツハイマー病の治療薬として使用されている新旧コリン作動薬の臨床効果は不明であり、あまりにも少数の研究のため、疑問点が解決されていない。臨床医にとって、コリン作動薬は興味深い薬剤であるべきだが、臨床研究はあまり行われていない。しかし、現在アルツハイマー病の治療に使用されている新規コリン作動薬の登場により、より有用な臨床研究が行われる余地がある。これらの新規コリン作動薬によるTD患者治療のための調査を行う際には、よくデザインされた大規模なランダム化試験を実施し、その効果を報告することが求められる」としている。■関連記事薬剤誘発遅発性ジスキネジアを有する統合失調症患者へのアリピプラゾール切り替え遅発性ジスキネジア治療に期待される薬剤は統合失調症患者の抗コリン薬中止、その影響は

22355.

ペムブロリズマブ、PD-L1発現肺がんの1次治療に単剤でOS改善(KEYNOTE-042)

 メルク社は2018年4月9日、非扁平上皮、扁平上皮を含む非小細胞肺がん(NSCLC)に対する、ペムブロリズマブ単剤での1次治療を評価する第III相試験KEYNOTE-042試験で、主要評価項目である全生存期間(OS)を達成したと発表。独立データモニタリング委員会(DMC)による中間解析で、PD-L発現1%以上の患者において、ペムブロリズマブの単剤治療が、プラチナベースの化学療法(カルボプラチン+パクリタキセルまたはカルボプラチン+ペメトレキセド)と比べ、OSの有意な改善を示した。この試験におけるペムブロリズマブの安全性プロファイルは、進行NSCLC患者の単独療法試験で以前に報告されたものと一致していた。 KEYNOTE-042は、局所進行または転移性のPD-L1陽性(TPS≧1%)のNSCLC患者における標準治療のプラチナベース化学療法に対し、ペムブロリズマブ単独療法を評価する国際無作為化オープンラベル第III相試験。主要評価項目はOSで、TPS50%以上、20%以上、および1%以上で順次評価される。副次評価項目は、PFSおよび奏効率(ORR)。1,274例の患者が、ペムブロリズマブの単独療法または治験担当医の裁量で選択されたプラチナベース化学療法に1:1で無作為化された。DMCの勧告に基づき、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)の評価も継続する。※TPS:Tumor Proportion Score 腫瘍細胞のうちPD-L1発現陽性細胞の割合 メルク社のニュースリリースのなかで、香港中文大学のTony Mok氏は、「OSの改善は、進行肺がんの治療における究極の目的である。KEYNOTE-042は、PD-L1陽性NSCLCの1次治療に対し免疫療法単剤で、OSを主要評価項目とし、さらに有意な効果を示した、初めての無作為化第III相試験である」と述べている。 メルク社のプレスリリースでは、具体的な数値は明らかにされておらず、今後の医学学会で発表される予定だという。■参考KEYNOTE-042試験(Clinical Trials.gov)

22356.

乳幼児突然死症候群に変異遺伝子が関与か?/Lancet

 英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのRoope Mannikko氏らは、機能破壊的なSCN4A変異が、乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡した乳幼児に多く認められるとの仮説を検証した症例対照研究の結果を報告した。SIDSは、高所得国における生後4週以降の乳幼児死亡の主な原因で、呼吸中枢の障害が一因と思われる。呼吸筋の収縮を引き起こす刺激は、SCN4A遺伝子にコードされているナトリウム(Na)チャネルNaV1.4によってコントロールされており、骨格筋の興奮性を直接変えるNaV1.4の変異は、筋強直、周期性四肢麻痺、先天性ミオパチー、筋無力症候群を引き起こす可能性が示唆されていた。SCN4A変異は、致死性無呼吸や喉頭痙攣の乳幼児でも確認されていた。Lancet誌オンライン版2018年3月28日号掲載の報告。SIDS症例約300例と対照約700例でSCN4A遺伝子変異の頻度を比較 研究グループは、2つの連続コホートを含む欧州系のSIDS症例278例、ならびに民族をマッチさせた心血管・呼吸器・神経疾患の既往がない対照成人729例について、両群におけるSCN4Aのまれな変異(Exome Aggregation Consortiumのマイナー対立遺伝子頻度<0.00005)の頻度を比較するとともに、異種発現系を用いて変異チャネルの生物物理学的な特徴を評価した。SIDS症例の1.4%にSCN4A遺伝子変異を認めた SIDSコホートの乳幼児278例中4例(1.4%)が機能破壊的なSCN4A遺伝子変異を有していたが、民族をマッチさせた対照729例では認められなかった(p=0.0057)。 この結果を受けて著者は、「NaチャネルNaV1.4の機能異常をもたらすまれなSCN4A遺伝子変異が、SIDSで死亡した乳幼児で認められた」としたうえで、「SCN4A遺伝子変異は、筋膜興奮性を有意に変化させ、呼吸および喉頭機能を障害する可能性がある。乳幼児突然死のサブセット集団において、筋肉Naチャネルの機能障害は修正可能な危険因子であることが示唆された」と述べている。 なお著者は研究の限界として、欧州の白人のみに限定してSCN4A変異が評価されたこと、利用可能なデータが少なく、他の家族メンバーは検証できていないことなどを挙げ、今後の課題として、「類似する集団や他の民族集団で再検証すべきである」とも述べている。

22357.

勤務時間が柔軟でも内科研修プログラムには影響しない/NEJM

 勤務時間が柔軟でない研修プログラムは、医師の育成に悪影響を及ぼすのではないかという懸念があるが、研修医が患者の治療や教育に費やす時間の割合は、柔軟な勤務時間の研修プログラムと標準的な勤務時間の研修プログラムとで差はないことが示された。また、前者の柔軟な研修プログラムを受けた研修医は、後者の研修医と比較して教育経験にあまり満足していなかったが、プログラムの責任者は満足していたことも示された。米国・ジョンズ・ホプキンズ大学のSanjay V. Desai氏らが、米国の内科研修プログラムを検証した全米クラスター無作為化試験「iCOMPARE研究」の結果を報告した。NEJM誌オンライン版2018年3月20日号掲載の報告。勤務期間が標準または柔軟な研修プログラムを比較 iCOMPARE研究は、内科研修プログラムにおける患者の安全性、研修医(インターンとレジデント)の教育およびインターンの睡眠と覚醒について、米国卒後医学教育認定評議会(ACGME)が2011年に定めた勤務時間方針と、柔軟性のある勤務時間方針とで比較するもので、本論では、研修医の教育経験ならびにプログラム責任者や指導にあたる医師(ファカルティ)の認識について報告された。 研究グループは、米国の63の内科研修プログラムを、2011年にACGMEが規定した標準勤務時間方針によって管理する標準群と、勤務時間や病棟交代勤務間の義務的な休みに制限を設けない柔軟な勤務時間方針によって管理する柔軟群に、無作為に割り付けた。 インターン(卒後研修1年目)の活動の観察、研修医(インターンとレジデント)およびファカルティの調査、およびインターンの試験(American College of Physicians In-Training Examination)スコアなどから教育経験を評価した。患者の治療や教育に費やした時間に差はないが、満足度には差 インターンが患者を直接診療した時間や訓練に費やした平均時間、臨床で要求されることと訓練との間の適正なバランスに関する研修医の認識(主要評価項目:研修医の訓練に対する満足度、回答率91%)、あるいは研修医の仕事量が彼らの能力を超えているかどうかに関するプログラム責任者およびファカルティの評価(主要評価項目:訓練に対するファカルティの満足度、回答率90%)において、柔軟群と標準群とで有意差は確認されなかった。 他のインターンの調査(回答率49%)では、柔軟群のほうが、教育の質(オッズ比[OR]:1.67、95%信頼区間[CI]:1.02~2.73)や、幸福感(well-being)(OR:2.47、95%CI:1.67~3.65)など、研修の複数の側面に対する不満を報告する傾向にあることが示された。 一方で柔軟群のプログラム責任者は、臨床実習の時間など複数の教育課程に対する不満の報告が少ない傾向にあった(回答率:98%、OR:0.13、95%CI:0.03~0.49)。試験の平均スコア(正答率)は柔軟群68.9%、標準群69.4%で、群間差は-0.43(95%CI:-2.38~1.52、非劣性のp=0.06)と非劣性マージン(2ポイント)を満たさなかった。 著者は研究の限界として、研修医の回答率が45%にとどまったこと、実際に勤務した時間を評価していないこと、研修医およびプログラム責任者はプログラムの割り付けを知っていたことなどを挙げている。

22358.

汗だく対応、再び【Dr. 中島の 新・徒然草】(216)

二百十六の段 汗だく対応、再び前回は中国人相手に筆談で頑張った話でした。今回は英語をしゃべる人たち相手の苦労話。とにかく外国人が続きます。看護師「発熱の外国人ですけど通訳も一緒なんで大丈夫ですよね」中島「今日は研修医も一緒やし、ちょうどええがな(えらいことになってもた! )」ということで、日本人の通訳を含む女性4人組が診察室にやってきました。通訳「あの、私は専門用語とか全然分からないですから(泣)」中島「とにかく力を合わせて頑張りましょう」通訳「よ、よろしくお願いします」患者さんは50歳代の黒人女性です。日本を旅行している途中に熱が出たとか。中島「私はドクター・ナカジーマです」患者「ハ~イ」中島「こちらは研修医で、私はそのメンターです」一同「おおーっ」私は研修医が一緒の時は必ず患者さんに紹介するようにしています。でも、メンターってのは「師匠」とかそんな意味なので、言い過ぎだったかも。中島「おっとメンターじゃなくてトレーナーです」一同「おおーっ」中島「・・・(ほんまに通じているのかな? )」患者さんの友人らしき白人女性が説明を始めます。友人「熱が出たから薬を飲んだのよ」中島「ほう、何という名前の薬ですか? 」友人「ただの over-the-counter よ。タイレノールみたいな」中島「なるほど」後で聞いたところによると、この人はナースだそうです。患者「ちょっと待って。この薬よ、お見せするわ」そう言いながら彼女がバッグから探り出したのは薬ではなくチョコバーでした。中島「何だこれは! 」患者「ああーっ! 間違えた」中島「こんなモンが出てくるとは、さてはアメリカ人だな」患者「ギャハハ、当たりっ! 」中島「アメリカのどこ? 」患者「テキサスよ」友人「私はカリフォルニア」こんな賑やかな人たちは英語圏の中でもアメリカ人しかあり得ません。中島「まあアメリカ人にとってはチョコバーこそ薬だな」一同「アハハ、そりゃそうだ! 」いろいろ病歴を尋ねると、どうやら尿路感染のようでした。CVA叩打痛もあるので甘く見るわけにはいきません。中島「ともかく、培養検体をとってから」通訳「culture? 何ですか、それ」彼女は慌ててスマホで調べ始めます。中島「抗菌薬を使います」友人 「何使うの? 」中島「ペニシリンかな」友人 「合格よ! 」何とか落第せずに済んだみたいです。患者「何でペニシリン? 」中島「尿路感染の原因で多いのは大腸菌と腸球菌だからね。両方に効かせようとするとペニシリンが無難なわけ」患者「大腸菌? 腸球菌? 」さすがに医学用語は分からないみたいなので、紙に書いてあげました。中島「入院してもらうのが1番いいのだけど」一同 「ダメダメ、これから東京に行くし、その後は帰国するから」中島「あらら」患者 「ねっ、一緒に写真撮っていい? 」中島「いいけど」患者 「先生も入ってよ」研修医「私もですか」患者 「そうそう」病院に来るというのも観光の一環なのでしょうか。通訳「皆さん、仏教徒なんです」中島「そうだったんですか! 」彼女は日本を本拠地とする宗教団体の名前をあげました。年齢も人種もバラバラな人達だけど、宗教が結びつけていたというわけです。そう言われれば、あまりスレていない気もします。そんなこんなで、外来で抗菌薬を点滴してから経口薬を処方しました。中島「普通は処方箋を出して調剤薬局に行ってもらうのですけど、大変そうだから院内で薬を受け取れるようにしときましょうか? 」通訳「ぜひお願いします! 」患者「アメリカも日本みたいに洗練されたシステムだったらいいのになあ。職員は皆さん親切だし」苦労はしたものの何とか日本に好印象を持ってもらうことに成功しました。でも、外国人相手だとすべての医療行為に説明を求められるし、言葉の壁はあるし、汗だくです。いつの間にか研修医を放置してしまっていました。ここはなんとか指導らしいことをしなくてはなりません。中島「英語がうまくなる方法を伝授しようか? 」研修医「ぜひ教えてください」中島「まず、外国人相手に苦労する」研修医「は? 」中島「こんなことではだめだ! と思って必死に努力する」研修医「なるほど」中島「2ヵ月もしたらモチベーションが落ちる」研修医「はい」中島「再び外国人相手に恥をかいてモチベーションをあげる」研修医「はあ」中島「要するに2ヵ月ごとに恥をかくのが大切なんや」できもせんのに何を偉そうに、と自分でもあきれてしまいます。ま、指導なんてものは自分のことを棚に上げるところから始まるものなんでしょうね。ということで最後に1句恥かけば 英語上達 待ったなし

22360.

世界貿易センターテロ事件後、アジア系アメリカ人において予想されるPTSDに関連する要因

 2001年9月11日に起こった世界貿易センターでのテロ事件では、チャイナタウンや南アジア人が多く働くセンター周辺の施設も被害にあった。しかし、アジア人を対象とした、テロ事件のメンタルヘルスへの影響に焦点を当てた研究は行われていなかった。米国・フォーダム大学のWinnie W. Kung氏らは、テロ被害を受けたアジア人を対象に、その後のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の有病率、リスク、保護因子に関する調査を行った。Journal of urban health誌オンライン版2018年2月15日号の報告。 世界貿易センター健康レジストリより収集されたテロ事件から2~3年後のアジア人4,721例を対象に、直接攻撃にさらされたアジア系アメリカ人におけるPTSDの有病率、リスク、保護因子に関するベースライン調査を実施し、非ヒスパニック系白人4万2,862例との比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・アジア人のPTSD有病率(14.6%)は、白人(11.7%)と比較し高かった。・多変量解析におけるPTSDに有意に関連する人種特異的要因は、社会人口統計学において以下の点が認められた。 ●高等教育は、白人において保護因子であったが、アジア人ではリスク因子であった。 ●雇用は、白人において保護因子であったが、アジア人では影響が認められなかった。 ●移民であることは、白人においてリスク因子であったが、アジア人では影響が認められなかった。 ●収入は、白人、アジア人ともに保護因子であった。・災害曝露やPTSDのオッズ比を3.6~3.9倍に増加させる低呼吸器症状を含む、ほかの普遍的要因は、PTSD症状のオッズ比を有意に増加させたが、人種差は認められなかった。 著者らは「アジア人がメンタルヘルスサービスを十分に活用していないという歴史的背景を考えると、アジア人のための予防とフォローアップ治療は不可欠である」としている。■関連記事震災と精神症状、求められる「レジリエンス」の改善東日本大震災、深刻な精神状態の現状:福島医大テロ襲撃後のPTSDやうつ病、2年前のバルド国立博物館襲撃事件より

検索結果 合計:36567件 表示位置:22341 - 22360