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緑内障の長期点眼、マイボーム腺機能に注意を

 抗緑内障薬の負荷が高い緑内障患者は、涙液層が不安定で、重度のマイボーム腺脱落が認められることを、台湾・Kaohsiung Chang Gung Memorial Hospital/長庚大学のWan-Hua Cho氏らが報告した。著者は、「眼圧降下薬の長期点眼を行っている緑内障患者では、マイボーム腺疾患の観察がとくに必要である」とまとめている。Journal of Glaucoma誌オンライン版2017年12月13日号掲載の報告。 研究グループは、眼圧降下薬の長期点眼を行う緑内障患者におけるマイボーム腺の機能を調査する目的で、横断的症例対照研究を行った。対象は、眼圧降下薬の点眼(用量と期間は異なる)を行っている緑内障患者85例85眼と、健常者30例30眼。 緑内障患者では、使用している眼圧降下薬の数、処方、点眼回数および期間に基づき、各患者について抗緑内障薬点眼の負荷を簡単にスコア化した(BAGスコア)。 全例、Standard Patient Evaluation of Eye Dryness(SPEED)質問票、涙液油層の厚み、マイボーム腺分泌・脱落度(マイボスコア)、シルマー試験、涙液層破壊時間および目の瞬きパターンを含むマイボーム腺および涙液の評価を完遂した。 主な結果は以下のとおり。・緑内障患者は健常者と比較して、有意にSPEEDスコアが低く、涙液油層の厚みが薄く、マイボーム腺分泌物の質が悪く、マイボーム腺分泌が低下していた。・緑内障患者においては、マイボーム腺消失率(p=0.006)とマイボスコア(p=0.017)がBAGスコアと有意に相関していた。・BAGスコアが低い(<80)群と比較して高い群(≧80)では、有意に涙液層破壊時間が短く(p=0.047)、マイボーム腺密度が低く(p=0.032)、マイボーム腺消失率が高く(p=0.011)、マイボスコアが高かった(p=0.036)。

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非糖尿病のハイリスク高血圧患者、他の降圧薬追加の効果は/BMJ

 非糖尿病の心血管ハイリスク患者において、服用中の降圧薬レジメンへの新規クラスの降圧薬の追加投与は、収縮期血圧と主要心血管イベントリスクを大きく低下することが示された。この結果は、適応による交絡を補正後に示されたもので、追加投与による収縮期血圧への効果は、服用中降圧薬の全レベルおよび全患者サブグループ間で保持されることも確認された。米国・ミシガン大学のAdam A.Markovitz氏らが行った「SPRINT試験」の2次データ解析の結果で、これまでの観察試験では、降圧薬を追加投与してもベネフィットが減少することが示されていた。ただし、そうした結果は適応による交絡の可能性があることも示唆されていた。BMJ誌2017年12月22日号掲載の報告。約9,000例の無作為化試験データを2次分析 研究グループは、2010~15年に102ヵ所の医療機関を通じて行われた無作為化臨床試験「SPRINT試験」の被験者のうち、9,092例のデータを基に、操作変数法を用いた2次データ解析を行った。SPRINT試験の被験者は、年齢50歳以上、収縮期血圧が130~180mmHg、糖尿病や脳卒中歴がなく、心血管疾患リスク因子(臨床的因子、または脳卒中や慢性腎疾患以外の潜在的因子)が1つ以上認められ、フラミンガムスコアの10年心血管疾患リスクが15%以上または年齢が75歳以上。収縮期血圧120mmHg未満目標の厳格降圧群か140mmHg未満目標の標準降圧群に無作為に割り付けられて追跡を受けた。 研究グループは、適応による交絡(より病的な患者に治療が行われていれば有効性が認められない)を明らかにするために、操作変数法を用いて、操作変数モデルの結果と標準多変量モデルの結果を比較し、服用中のレジメンへの新しいクラスの降圧薬追加の増分効果を評価した。主要評価項目は、収縮期血圧値、主要心血管イベント、重度有害事象の発生だった。追加投与で収縮期血圧は約14mmHg低下 操作変数法モデルによる分析の結果、新規クラスの降圧薬の追加投与は、臨床的に意義のある収縮期血圧値の低下を示し(-14.4mmHg、95%信頼区間[CI]:-15.6~-13.3mmHg)、主要心血管イベントリスクも低下した(絶対リスク:-6.2/1,000患者年、95%CI:-10.9~-1.3)。 一方で、適応による交絡因子補正前の標準多変量モデルで分析した結果では、新規クラスの降圧薬の追加投与は、収縮期血圧を中程度に低下した(-1.3mmHg、95%CI:-1.6~-1.0)。主要心血管イベントリスクの減少はみられなかった(絶対リスク:0.5/1,000患者年、同:-1.5~2.3)。 新規クラスの降圧薬の追加投与による収縮期血圧値の漸減効果は、服用中の降圧薬クラス数が0、1、2、3種またはそれ以上のいずれであっても、同程度に大きかった。同様の結果が、すべての患者サブグループで認められた。 なお、新規クラスの降圧薬の追加投与による有害事象の増大は、標準多変量モデル・操作変数法モデルのいずれでも認められなかった。

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糖尿病リスクに人種間格差はあるか?/JAMA

 米国において中年期男女の糖尿病リスクは、黒人のほうが白人に比べ有意に高いが、青年期の体格指数や本人・親の教育レベルといった修正可能なリスク因子で補正後は、人種間のリスク格差は認められなくなることが示された。米国・ノースウェスタン大学のMichael P. Bancks氏らが、1985~86年の期間から米国で行われている冠動脈疾患リスクに関する観察研究「CARDIA」(Coronary Artery Risk Development in Young Adults Study)の参加者4,251例のデータを解析し明らかにしたもので、JAMA誌2017年12月26日号で発表した。ベースライン時に糖尿病を有さない18~30歳を対象に追跡 研究グループは、CARDIA試験データを2015~16年の期間まで追跡し、2型糖尿病リスクの人種間格差と、青年期の修正可能リスク因子の関連について検証した。被験者はベースライン時(1985~86年)に糖尿病を有していない18~30歳の4,251例だった。 性別層別化・多変量補正Cox比例ハザードモデルを用いて、糖尿病リスクを解析した。 自己申告に基づく人種、空腹時血糖やBMIなどの生物学的要因、人種差別や貧困といった地域的要因、うつ症状などの心理学的要因、本人や親の教育レベル、現在の職業といった社会経済学的要因、習慣的アルコール摂取や喫煙といった行動学的要因について、糖尿病リスクへの影響を検証した。黒人被験者と白人被験者を比較するため、β係数(対数でハザード比[HR]を算出)の%低下を算出し評価した。生物学的要因など補正前の糖尿病リスク、黒人女性は白人女性の約2.9倍 被験者のベースライン時の平均年齢は25歳(標準偏差:3.6)、黒人は49%(2,066例)、女性は54%(2,304例)だった。平均追跡期間である24.5年の間に、糖尿病を発症したのは504例だった。 性別層別化・多変量補正Cox比例ハザードモデルで解析の結果、年齢および試験センターを補正後、黒人の女性・男性は、それぞれ白人の女性・男性に比べ、糖尿病発症リスクが高かった(黒人女性の白人女性に対するハザード比[HR]:2.86[95%信頼区間[CI]:2.19~3.72]、リスク差:89件/1,000例[95%CI:61~117]/黒人男性の白人男性に対するHR:1.67[95%CI:1.28~2.17]、リスク差:47件/1,000例[95%CI:15~78])。なかでも生物学的要因が、同リスクの人種格差の大きな要因だった。女性における黒人と白人のβ係数の%低下値は112%、男性は同86%だった。 生物学的要因、地域的要因、心理学的要因、社会経済学的要因、行動学的要因で補正後、中年期の糖尿病リスクには黒人・白人による差は認められなかった(黒人女性の白人女性に対するHR:0.79[95%CI:0.55~1.14]/同男性のHR:0.92[95%CI:0.62~1.38])。

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経口避妊薬の長期使用により、乳がん発症リスクがごくわずかに上昇(解説:矢形寛氏)-794

 経口避妊薬と乳がんとの関連について研究したものはこれまでに複数存在するが、本研究はこれまでの中で一般市民を対象とした、最も規模が大きく質の高い前向き研究である。デンマークの登録データを用い、経口避妊薬の種類や使用期間、最近の使用の有無を詳細に検討している。 相対リスクが約1.2であったということは、絶対リスクで考えればごくわずかな乳がん発症リスクの上昇である。5年以上の長期使用と最近の使用がリスクであり、経口避妊薬の種類による差については、使用期間と最近の使用の有無がさまざまであることから、現時点では結論づけられないであろう。また、これだけのレベルの研究でもバイアスや交絡因子が複数存在し、排除することはできないので注意は必要である。 経口避妊薬には他に卵巣がん、子宮内膜がん、大腸がんの発症リスク減少や血栓症のリスク上昇などの影響もあるので、使用の有無については研究の限界とともに総合的に考える必要がある。

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日本の心疾患スクリーニングは適切か? それとも過剰か?(解説:香坂俊氏)-795

 この研究(DOI: 10.1056/NEJMoa1615710)が我が国の医療政策にもたらす影響は大きい(と少なくとも自分には思われる)。 カナダのオンタリオ州のデータベースを用い、若年者(12~45歳)の突然死がどの程度スポーツに直接由来するかが推計された。医学的に興味深い点も多く、競技中の突然死がサッカーや陸上競技に多く、その原因のほとんどが肥大型閉塞性心筋症であったことなどは首肯できる。そんな中、今回の解析で自分が注目したのは突然死の頻度そのものである。このデータベース上では6年間で16件のスポーツに直接関連した突然死が観察されており、これを競技年数で換算すると0.76 件/100,000人年ということになるとの記載がある。若年者の突然死全体の頻度は4.84件/100,000人年であり(スポーツに関連しない突然死を含む)、このことから存外スポーツに由来する突然死の頻度は決して高くないということがわかる(むしろなにもしていないときにイベントを起こすことのほうがはるかに多い)。 このほか、16例の詳細な内容をみていくと、2例のHOCMのうち1例が事前に診察を受けていたものの、心電図や心エコーで異常が認められず「正常」とされていた。さらに、このほかに2例が「致死性不整脈」が原因とされており、この3~4名くらいがスクリーニングがもしも適切に行われていれば、その恩恵を得られたものと推定される。 これは極めて低い、というレベルの数値である。我が国の診療ガイドライン上で心疾患スクリーニングの妥当性を吟味するときに引用される突然死の頻度は4~5件/100,000人年というところであるが、今回の報告により、実質的に心疾患スクリーニングで防げる突然死の件数はこれよりもはるかに低くなる可能性が提示された。 日本の心電図やエコーの点数はそれぞれ130点と880点であり(2014年診療点数)、諸外国の1/2から1/3に抑えられている。しかし、それでも学校健診を含めた現在のスクリーニング制度の費用対効果がマッチするのかどうか、今後慎重に吟味していく必要があるだろう。

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チェックポイント阻害薬でOSを得られる2次治療の肺がん患者

 進行非小細胞肺がん(NSCLC)2次治療における、チェックポイント阻害薬の生存ベネフィットに関する臨床的・分子的な予測因子はどのようなものか。この研究は、チェックポイント阻害薬とドセタキセルの効果の関係を、全体的な観点および臨床病理的特徴によって定義されたサブグループにおいて予測するため、システマティックレビューが行われた。JAMA Oncology誌オンライン版2017年12月21日号掲載のオーストラリア・シドニー大学による研究。・データソースはMEDLINE、Embase、PubMed、Cochrane Central Register of Controlled Trialsから検索した1996年1月1日~2017年1月30日に英語で発表された無作為化臨床試験。・その中からチェックポイント阻害薬(ニボルマブ、ペムブロリズマブ、atezolizumab)とドセタキセルを比較した試験が選択された。・2名の査読者によって研究選択、データ抽象化、バイアスリスク評価が実施された。・全体集団およびサブグループについて、ハザード比(HR)および95%信頼区間を抽出。・治療の統合推定値は逆分散加重法を用いて算出した。 主な結果・進行NSCLC患者3,025例を対象とした合計5件の試験がレビュー対象となった。・これらの試験で、患者はチェックポイント阻害薬であるニボルマブ427 例(14.1%)、ペムブロリズマブ691例(22.8%)、atezolizumab569例(18.8%)とドセタキセル1,338例 (44.2%)に無作為に割り付けされていた。・チェックポイント阻害薬は、ドセタキセルと比べOSを延長した(HR:0.69、95%CI:0.63~0.75、p<0.001)。・EGFR野生型サブグループではチェックポイント阻害薬によるOSの延長が確認されたが(HR:0.67、95%CI:0.60~0.75、p<0.001)、EGFR変異サブグループでは認められなかった(HR:1.11、95%CI:0.80~1.53、p=0.54、interaction p=0.005)。・チェックポイント阻害薬によるOSの延長は、KRAS変異サブグループでもみられたが(HR:0.65、95%CI:0.44~0.97、p=0.03)、KRAS野生型サブグループでは認められなかった(HR:0.86、95%CI:0.67~1.11、p=0.24、interaction p=0.24)。・喫煙、PS、年齢、組織形、性別による治療ベネフィットの相関はみられなかった。

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「年末年始に太る」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第12回

■外来NGワード「クリスマスにケーキを食べ過ぎないようにしなさい!」「正月におせちを食べ過ぎないようにしなさい!」「年末年始に飲み過ぎないようにしなさい!」■解説 体重、血糖、血圧、脂質などの値は、夏は低いけれども冬には高めになると、季節によって変動することがよく知られています1)。それに加えて年末年始は飲む・食べる機会が多く、夏から秋にかけて、食事や運動に気を付けて減量に成功したのに、年末年始にリバウンドしてしまう患者さんを散見します。そういった患者さんに「年末年始は食べ過ぎや飲み過ぎに気を付けて!」など、あいまいな言葉を投げかけても、あまり効果は上がりません。なぜなら、そういった患者さんはすぐにその言葉を忘れてしまい、「今日ぐらいはいいだろう」と考えて、食べ過ぎるからです。体重増加や減量成功後のリバウンドは、休日が続く連休や年末年始に始まるといわれています。とくに、肥満者ではその傾向が強いといわれています。まずは、昨年までの年末年始の過ごし方や体重の変動を確認します。次に、年末年始に体重が増加しやすい人には、年末年始の過ごし方について、対策を事前に一緒に立てておくことが大切です。年中行事などハレの日(非日常)に、どんなことに気を配ればよいかがわかるといいですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師血糖コントロールは、なかなか良いみたいですね。患者(うれしそうな顔)…けど、年末年始で体重が増えるんじゃないかと心配で…。医師なるほど、普段の生活には自信があるけど、年末年始の過ごし方に不安があるわけですね。それでは、今日は年末年始の対策についてお話しましょうか?患者はい。よろしくお願いします。医師昨年の年末年始はいかがでしたか?(昨年の体重増加の振り返り)患者そうですね。体重が3kgくらい増えました。後から減らすのが大変で…。医師原因は何でしたか?患者正月だから、今日ぐらいはいいかなと思って、つい食べ過ぎて…。医師それから?患者昼間から飲んで…そうしたら、家でゴロゴロしてしまって…。医師なるほど。年末年始に太った原因は、はっきりしているわけですね。今年は何とかしましょう。患者そうですね。医師そのためには、事前に対策を立てておくことが大切です。患者事前に対策を立てる!?医師そうですね。たとえば、昼間から食べて飲むと、ゴロゴロしがちになります。元旦の朝と晩に体重を測定してみて、体重が増えていたら、1月2日からは少し気を付けるというのはいかがでしょう。患者それ、いいですね! 頑張って体重計に乗るようにします。■医師へのお勧めの言葉「昨年の年末年始の過ごし方はいかがでしたか?」「体重計に乗ると、体重が増えたのがすぐにわかりますよ」1)Pereira MT, et al. Arch Endocrinol Metab. 2015;59:231-235.

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ヒドロクロロチアジドの使用、非黒色腫皮膚がんと関連

 ヒドロクロロチアジドは、米国および西欧で最も使用頻度の高い利尿・降圧薬の1つであるが、光感作性があり、これまでに口唇がんとの関連が報告されている。デンマーク・南デンマーク大学のSidsel Arnspang氏らの症例対照研究の結果、ヒドロクロロチアジドの累積使用量は、非黒色腫皮膚がん(NMSC)、とくに扁平上皮がん(SCC)リスクの著しい増加と関連していることが明らかとなった。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年11月30日掲載の報告。 研究グループは、ヒドロクロロチアジドの使用と、基底細胞がん(BCC)および扁平上皮がんのリスクとの関連を調べる目的で、デンマークがん登録データ(2004~2012年)から非黒色腫皮膚がん患者を特定し、これらの症例を対照と年齢および性別でマッチ(症例1に対し対照20の割合)させるとともに、デンマーク処方登録データ(Danish Prescription Registry)からヒドロクロロチアジドの累積使用量(1995~2012年)のデータを得た。 条件付きロジスティック回帰法で、ヒドロクロロチアジドの使用と関連するBCCおよびSCCのオッズ比(OR)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・ヒドロクロロチアジドの累積使用量が5万mg以上でのORは、BCCが 1.29(95%信頼区間[CI]:1.23~1.35)、SCCが3.98(95%CI:3.68~4.31)であった。・ヒドロクロロチアジドの使用は、BCCおよびSCCのいずれとも、明らかな用量反応関係が認められ、累積使用量が最も多いカテゴリー(20万mg以上)のORは、BCCが1.54(95%CI:1.38~1.71)、SCCが7.38(95%CI:6.32~8.60)であった。・他の利尿薬および降圧薬の使用と、NMSCとの関連は認められなかった。

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統合失調症と自閉スペクトラム症における白質代謝率の増加

 統合失調症や自閉スペクトラム症は、しばしば白質の障害を有する。統合失調症におけるさまざまな白質領域における代謝率、脳灌流、基礎活動の上昇が、数々の研究で報告されているが、自閉スペクトラム症では研究されていなかった。米国・マウントサイナイ医科大学のSerge A. Mitelman氏らは、自閉スペクトラム症患者(25例)と統合失調症患者(41例)および健常対照者(55例)の白質代謝率を、定位的に配置された関心領域について幅広く比較するため、18F-FDGポジトロン断層法(PET)を用いて、検討を行った。Brain imaging and behavior誌オンライン版2017年11月22日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・自閉スペクトラム症患者および統合失調症患者において、内包、脳梁、白質の前索、側頭葉を含む評価された白質領域にわたり、代謝率の増加が認められた。・これらの増加は、統合失調症患者よりも自閉スペクトラム症患者において、より顕著で、より広範かつ非対称であった。・両疾患の患者において、最も高い代謝率の増加は、前頭前白質および内包前脚で認められた。・健常対照者と比較し、白質代謝の差は、あまり顕著ではなかった。近接する白質代謝の差は、統合失調症患者よりも自閉スペクトラム症患者で、より顕著であった。 著者らは「統合失調症および自閉スペクトラム症は、白質全体にわたる代謝活性の増加と関連していた。灰白質と異なり、白質代謝異常のvectorは、統合失調症と自閉スペクトラム症で類似していると考えられ、代償性の代謝亢進を伴う非効率的な機能的連結性を反映する可能性があり、神経発達障害の共通の特徴である」としている。■関連記事初回エピソード統合失調症の灰白質に対するω-3脂肪酸の影響日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの長期効果はドパミンD2/3受容体拮抗薬、統合失調症患者の脳白質を改善

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スクリーニング実施で高齢女性の骨折リスクが低減/Lancet

 高齢女性の骨折リスクを評価する地域ベースのスクリーニングプログラムは、骨折全般の発症は抑制しないものの、大腿骨近位部骨折のリスク低減には有効であることが、英国・イースト・アングリア大学のLee Shepstone氏らが実施したSCOOP試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2017年12月15日号に掲載された。骨粗鬆症およびその関連骨折については、有効な評価法や薬物療法があるが、英国では現在、骨折リスクのスクリーニングは提唱されていない。FRAXによるスクリーニングと通常管理を比較 SCOOP試験は、高齢女性の骨折予防スクリーニングプログラムの有用性を評価するプラグマティックな非盲検無作為化対照比較試験(Arthritis Research UKと英国医学研究協議会[MRC]の助成による)。 対象は、70~85歳の女性で、骨粗鬆症治療薬(ビタミンDとカルシウムは除く)を処方中の女性は除外したが、過去にこれら薬剤の投与歴のある女性は可とした。また、試験への参加が不適当と判断された場合(認知症、終末期の状態、近親者を亡くしたばかりなど)も除外することとした。 被験者は、骨折リスク評価ツール(Fracture Risk Assessment Tool:FRAX)を用いたスクリーニングプログラムを受ける群(スクリーニング群)、または通常管理を受ける群(対照群)に無作為に割り付けられた。スクリーニング群のうち、FRAXで10年の大腿骨近位部骨折リスクが高いと判定された女性には、高リスク例として治療が推奨された。 主要アウトカムは、5年時の骨粗鬆症関連骨折を1つ以上発症した女性の割合とした。事前に規定された副次アウトカムは、1つ以上の大腿骨近位部骨折、すべての臨床的骨折、死亡のほか、不安や健康関連QOLに及ぼすスクリーニングの効果が含まれた。骨粗鬆症関連骨折、臨床的骨折、不安、QOLには差がない 2008年4月15日~2009年7月2日に、英国の7地域(バーミンガム、ブリストル、マンチェスター、ノリッチ、シェフィールド、サウサンプトン、ヨーク)の100のGP(general practitioner)施設から1万2,483例が登録され、スクリーニング群に6,233例、対照群には6,250例が割り付けられた。スクリーニング群のうち898例(14%)が、高リスク例として治療が推奨された。1年時の骨粗鬆症治療薬の使用率は、スクリーニング群が15%と、対照群の4%に比べて高く、とくに高リスク例での使用率は6ヵ月の時点で78%に達していた。 スクリーニング群は対照群と比較して、5年時の骨粗鬆症関連骨折率(12.9% vs. 13.6%、ハザード比[HR]:0.94、95%信頼区間[CI]:0.85~1.03、p=0.178)および臨床的骨折率(15.3% vs.16.0%、HR:0.94、95%CI:0.86~1.03、p=0.183)に有意な差は認められなかったが、大腿骨近位部骨折率(2.6% vs.3.5%、HR:0.72、95%CI:0.59~0.89、p=0.002)は有意に低かった。 5年時の死亡率(8.8% vs.8.4%、HR:1.05、95%CI:0.93~1.19、p=0.436)は両群間に差はなく、不安の発症率(p=0.515)にも差はみられなかった。また、EQ-5DおよびSF-12で評価したQOLも両群で同等であった。 著者は、「FRAXを用いた地域ベースのスクリーニングは実行可能であり、大腿骨近位部骨折の発症率を低減する可能性があるが、この知見の解釈には注意を要する」とまとめ、「現在、費用対効果の解析が進行中だが、本試験は、英国や他の地域で大腿骨近位部骨折の発症を低減する可能性を有する有望な骨折管理戦略をもたらすものである」としている。

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黄色ブドウ球菌菌血症へのリファンピシン併用、効果は?/Lancet

 黄色ブドウ球菌菌血症の成人患者において、標準抗菌薬治療にリファンピシンの補助的投与を行っても、全体的なベネフィットは変わらないことが確認された。英国・オックスフォード大学のGuy E Thwaites氏ら英国臨床感染症研究グループ(UKCIRG)による多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験「ARREST試験」の結果として、Lancet誌オンライン版2017年12月14日号で発表された。黄色ブドウ球菌は、世界中で重症市中感染症や院内感染の原因としてよくみられる。研究グループは、リファンピシンの補助的投与は、黄色ブドウ球菌の死滅を早め、原病巣や感染血液を速やかに除菌し伝播や転移のリスクを減じることで、細菌学的定義の治療失敗や菌血症の再燃、死亡を減らせるのではないかと仮説を立て、検証試験を行った。リファンピシン補助的投与を2週間行い、プラセボ投与と12週アウトカムを比較 試験は英国内の29病院から、黄色ブドウ球菌菌血症で積極的な抗菌薬治療を受けてから96時間以内の、18歳以上の患者を集めて行われた。 被験者は、中央で作成されたコンピュータ生成の経時的無作為化リストによって、標準抗菌薬治療とともに、2週間のリファンピシン補助的投与(体重によって600mgまたは900mg/日を経口または静注)もしくは同用量によるプラセボ投与を受ける群に1対1に割り付けられ追跡を受けた。患者、試験担当医、患者介護者は割り付けを盲検化された。 主要アウトカムは、細菌学的定義の治療失敗または菌血症再燃もしくは死亡(全死因)までの時間であった。評価期間は無作為化から12週間までで、治療について盲検化された独立レビュー委員会が判定にあたった。解析はintention-to-treat法にて行われた。治療失敗・再燃・死亡について、プラセボ投与と有意差なし 2012年12月10日~2016年10月25日に、試験適格であった758例が無作為化を受けた(リファンピシン群370例、プラセボ群388例)。 被験者は、男性が65%、年齢中央値65歳(IQR:50~76)、チャールソン併存疾患スコアは2(0~3)、ICU入室者は9%で、平均C反応性蛋白値は164(SE 3.7)mg/Lであった。 また、485例(64%)が市中感染患者で、132例(17%)が院内発症患者(入院後48時間以上で発症)であった。47例(6%)にメチシリン耐性が認められた。301例(40%)は原病巣が深部にあった(埋設した血管デバイスや心臓弁など)。標準抗菌薬の投与期間は29日間(IQR:18~45)。619例(82%)がflucloxacillinの投与を受けた。 12週時点の評価で、治療失敗・菌血症再燃・死亡を経験していた患者は、リファンピシン群62例(17%)、プラセボ群71例(18%)であった(絶対リスク差:-1.4%、95%信頼区間[CI]:-7.0~4.3、ハザード比[HR]:0.96、95%CI:0.68~1.35、p=0.81)。 無作為化から12週間に観察された有害事象について、重篤例(p=0.17)またはGrade3-4例(p=0.36)ともにエビデンスのある差は認められなかった。しかし、抗菌薬または試験薬が変更となった有害事象(リファンピシン群63例[17%]vs.プラセボ群39例[10%]、p=0.004)、薬物相互作用(リファンピシン群24例[6%]vs.プラセボ群6例[2%]、p=0.0005)について有意な差が観察された。

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出血と血栓:原病が重ければバランスも難しい(解説:後藤信哉氏)-793

 自分の身の周りにもがん死が多いので、がんは特筆に重要な疾患である。日本人は幸いにして静脈血栓塞栓症が少ない。静脈血栓塞栓症を契機にがんが見つかることも多い。本論文の対象であるCancer Associated Thrombosis (CAT)は日本ではとくに重要である。がん細胞が血栓性の組織因子を産生する場合、がん組織が血管を圧迫して血流うっ滞が起こった場合など、血栓にはがんと直結する理由がある。CATでは、血栓の原因となるがんの因子の除去が第一に重要である。 抗凝固薬により血栓の再発予防はできるかもしれないが、出血は増える。本論文は、抗凝固薬が出血合併症を増やして血栓を減らす治療であることを再確認した。ヘパリンであろうがNOACであろうが、抗凝固とされる以上、効果に応じた副作用は避け難い。原病が重篤であるほど出血と血栓のバランスは難しい。血栓症を予防するが、血小板、凝固系に影響を与えない薬物のような新規の発想が必要である。

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循環器内科 米国臨床留学記 第26回

第26回 院内急変時における対応米国では、院内急変時に対するシステムが日本と異なり、最初は驚きました。私が研修した日本の施設では、院内急変が起きると院内にコードブルーが鳴り響き、医者が全員集合するというシステムでした。現場に近い医師やスタッフがいち早くたどり着けるというメリットがありましたが、すべての科の医者が仕事をストップして現場に向かうため、場合によっては1つの急変に30人近い医者が集まるという点で、非効率的なシステムのようにも感じました。私が研修医の時代はACLSの普及し始めで、「船頭多くして船山に上る」という感じで、指揮系統も統一されていませんでした。今は、日本でもACLSの教育が普及して、このようなことはなくなってきていると思います。ラピッドレスポンスとは現在、私が働いているカリフォルニア大学を始め、米国の病院では、院内急変時のコードとして、コードブルー、ラピッドレスポンス(Rapid Response)、コードストローク、エアウェイエマージェンシーなどがあります。ラピッドレスポンスシステム(RRS)は、最近日本でも導入が進んできているようです。ひとたびコードブルーで心肺停止状態に陥り、CPR(心肺蘇生)が必要になると、院内といえども死亡率は高くなります。このため、コードブルーに至る前に循環、呼吸、意識、尿量、胸痛や痙攣などに素早く対応し、コードブルーに至るのを防ぐRRSが、米国では10年以上も前から導入されています。挿管はもっぱら麻酔科医や集中治療医の役割また米国では、急変時に内科や外科のレジデントや指導医が挿管することはまずありません。ほとんどの医師は挿管の必要性を判断できても、挿管自体はできません。というより、挿管ができるようになるべくトレーニングを受けていません。挿管するのは、ほとんどの場合、麻酔科医もしくは集中治療医(病院によってはレスパイラトリーセラピスト[呼吸療法士]が行う)です。もちろん自信があれば、内科や外科のレジデントやフェロー、指導医が挿管しても良いのですが、その場に麻酔科医や集中治療医がいるにもかかわらず、あえてリスクを冒してまで挿管を試みる必要もないため、最初から彼らに任せるケースがほとんどです。私も、夜間に麻酔科医が来られないというまれな状況で挿管せざるを得なかったことが数回ある程度で、実質的には内科医が挿管する機会がほとんどありません。実際、日本人と比べると肥満患者が多く、声門が見えづらいため、難易度は比較的高いと思われますし、麻酔科医も最初から喉頭鏡を用いることも多いです。多職種で編成するコードチーム上記のエマージェンシーコードに対応するのは、当直中のレジデントと集中治療(フェローや専門医)、麻酔科医、看護師、薬剤師、レスパイラトリーセラピスト、検査技師などからなる専門のチームです。多くのコメディカルが現場に集合するのも、米国の分業制を象徴しています。日本のように、ほとんどの医者が挿管できるという状況ではなく、夜間は集中治療医が毎日当直しているわけではないので、麻酔科医がコードチームに必ず含まれています。また、複数の看護師が、書記、投薬、採血、ベッドコーディネートなど異なった役割を果たします。このオンコールのチームが日夜を問わず、院内で待機しています。急変時には指示出しに加え、挿管、心臓マッサージ、採血、ラインの確保など“手を動かす作業”に忙しい日本の研修医と比べて、こちらのレジデントは指示を出したりするのは得意ですが、逆に言うと手があまり動かず(点滴や血液ガスも上手ではない)、CPRは漫然と進んでいるが、採血やエコーなどが行われず、原因検索が進んでいないと感じることがよくあり、ついつい率先して採血やライン確保なども自分でやってしまいます。急変時に手がすぐに動かせるというのは、日本での研修のお蔭だと常々感じています。

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07)エアゾール製剤+スペーサー+補助器具【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、吸入器に補助器具を装着し、スペーサーも使用した吸入の手順を説明します。手順としては、吸入器に補助器具を装着する→容器を数回振る→スペーサーに吸入器をはめ、スペーサーのキャップをはずす→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→背筋を伸ばす→スペーサーの吸入口をくわえる(口角にすきまを開けない)→ボンベを1回押すと同時に3秒間かけて、普通の呼吸で深く吸入する(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒息を止める→鼻からゆっくり息を吐く→うまくいかないときはスペーサーをくわえたまま、ゆっくり呼吸をする(2回目の指示があれば再度吸入)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)→吸入口をティッシュなどの乾いた柔らかいもので拭き、キャップを閉める→吸入器を外し、キャップを閉める。■注意するポイント吸入器を逆さまに持ったり、水にぬらさないカウンターの回数をみて、試し打ちをする(カウンターがないものもある)スペーサーの中には、1回につき1度だけ噴射する吸うときは笛が鳴らないようにゆっくりと吸入するスペーサーをくわえられない場合、マスク型を使用する週に1度はスペーサーを洗浄する(分解し、洗浄し、よく乾燥させる)●主な製剤(2015年3月時点のデータ)フルティフォーム、アドエア、フルタイド、オルベスコ、キュバールなど。

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世界の株式に毎月定額で投資する方法【医師のためのお金の話】第4回

世界の株式に毎月定額で投資する方法明けましておめでとうございます。本年も「医師のためのお金の話」のご愛読、よろしくお願いします。自由気ままな整形外科医です。前回は、資産形成にあたって、税制は、株式や不動産投資より重要だとお話ししました。タネ銭を貯めたり、税制を学習したりと、資産形成もいろいろ大変だなと思っている先生も多いことでしょう。本当はもう少し総論をお話ししたいのですが、あまり話を引っ張るのもどうかと思うので、そろそろ各論に入りたいと思います。金融資産投資は最も手軽だが、勝つことは難しい資産形成の中でも、株式投資や外国為替証拠金取引(FX)などの金融資産投資は、最もメジャーな投資手段です。やる気さえあれば少額の資金でも投資可能なので、手軽に始めることができます。しかし、金融資産投資は簡単に開始できるものの、首尾よく投資資金を殖やして結果を出すことは、意外なほど難しいのが現実です。日本証券業協会によると、2014年3月末時点の投資口座は2,500万口座です。2017年11月の日本の総人口は1億2,672万人なので、投資人口比率は約20%です。一方、富士経済グループによると、株式投資を行っている人の中で利益を出している人は、全体の20%しかいないそうです。信用取引をしている人の損失状態を見る信用評価損益率では、実際に利益を出している人の比率は、もう少し低いかもしれません。この2つの数字を掛け合わせると、日本人の約20%が株式投資を行っているけれど、利益を出している人は、全体のわずか4%(=20%×20%)に過ぎないという驚くべき結果がでます。投資では「VT+ドル・コスト平均法」がお勧めこのように、金融資産投資を始めるのは簡単ですが、利益を出すことは簡単ではないのが難点です。では、医師に代表される忙しい職種の人で、投資活動に多くの時間を割くことのできない人が、金融資産投資で結果を出すにはどうすればよいのでしょうか? これに対する答えは、「資本主義の未来を信じることだ」と言われています。具体的には、世界全体の株式市場への継続的な投資です。この投資は、「VT」を「ドル・コスト平均法」で購入することによって、誰でも簡単に達成できます。VTとは「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」のことで、約8,000銘柄で構成される世界株指数をベンチマークにしているETF*です。VTは、たった1銘柄で全世界の投資可能な市場時価総額の98%をカバーしています。つまり、VTに投資すれば、新興国から先進国まで世界中の株式市場への投資が可能となるのです。一方、ドル・コスト平均法とは、毎月決まった金額を投資する手法です。株価が低いときには多くの株数を、株価が高いときには少ない株数を購入することになるため、平均購入単価を抑えることができます。ドル・コスト平均法は、単一銘柄に投資するのに適しています。2008年に世界株ETFのVTが登場したおかげで、世界全体の株式市場へのドル・コスト平均法での投資が、誰でも簡単にできるようになりました。2008年当初は、米国の証券会社を通じて投資するしかありませんでしたが、最近では国内の主要証券会社でもVTを購入することが可能となりました。*ETFとは、日経平均株価などの指数に連動する投資信託で、株式市場に上場している金融商品のこと。すべてを解決する投資方法ではないここまで、忙しい医師でも堅く投資する手法を説明しました。しかし、VTをドル・コスト平均法で投資する手法は、決して手放しでお勧めできるものではありません。次回は、この投資手法を実践するうえでの注意点をお話ししたいと思います。

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ジェネリックとブランド、中枢神経系用薬における自殺や自殺念慮の比較

 これまで、中枢神経系(CNS)に作用するそれぞれの異なるタイプの薬剤は、自殺や自殺念慮のリスク増加と関連しているといわれていた。しかし、CNS用薬のブランド医薬品とジェネリック医薬品との間に、自殺リスクの差異があるかは報告されていない。米国・オーバーン大学のNing Cheng氏らは複数のデータソースを用いて、CNS用薬のブランド医薬品とジェネリック医薬品における自殺の有害事象を比較した。Drug safety誌オンライン版2017年12月2日号の報告。 CNS用薬の選択例(セルトラリン、ガバペンチン、ゾルピデム、メチルフェニデート)を、仮説生成型研究のため米国FDA有害事象報告システム(FAERS)によって評価し、その後、より厳密なレトロスペクティブコホート研究のために診療報酬請求および健康医療電子記録(EHR)のデータで評価した。報告オッズ比(ROR)と95%信頼区間(CI)による不均衡分析はFAERSの分析を用いて行い、各薬剤と報告された自殺との関連性を定量化した。コホート研究では、Cox比例ハザードモデルを用いて、被保険者集団の人口統計学的特徴および臨床的特徴、自殺の背景リスクを調整した。 主な結果は以下のとおり。・FAERSの分析では、4剤の研究対象薬すべてにおける自殺報告率は、ブランド医薬品がジェネリック医薬品と比較して有意に低かった(Breslow-Day検定:p<0.05)。・診療報酬請求とEHRに基づくコホート研究では、調整されたハザード比(HR)は、セルトラリンのみで統計学的に有意であった(HR:0.58、95%CI:0.38~0.88)。 著者らは「FAERSの分析による自殺報告率は、CNS用薬のブランド医薬品よりもジェネリック医薬品で不相応に高く、調整されたレトロスペクティブコホート分析でも、セルトラリンについてのみ有意であった。しかし、セルトラリンについても、ブラックボックス警告の近接性やジェネリック医薬品の利用度に関連する時間的交絡の可能性がある。薬剤を追加したより大きなデータソースによる、さらなる分析が必要である」としている。■関連記事自殺念慮と自殺の関連が高い精神疾患は何かうつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は自殺予防の介入効果はどの程度あるのか

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アテゾリズマブ、既治療の尿路上皮がんでOS延長せず/Lancet

 PD-L1高発現のプラチナ製剤抵抗性の局所進行/転移性尿路上皮がん患者において、化学療法と比較し、PD-L1阻害薬アテゾリズマブによる全生存期間(OS)の有意な延長は認められなかった。英国・ロンドン大学クイーン・メアリー校のThomas Powles氏らが、多施設共同無作為化非盲検第III相試験「IMvigor211試験」の結果を報告した。プラチナ製剤併用化学療法後に増悪した、局所進行/転移性尿路上皮がんに対する治療の選択肢はほとんどないが、近年、免疫チェックポイント阻害薬の登場により転移性尿路上皮がんの治療は変化してきていた。Lancet誌オンライン版2017年12月18日号掲載の報告。アテゾリズマブ vs.vinflunine/パクリタキセル/ドセタキセルのいずれかで、OSを比較 IMvigor211試験は、主に欧州、北米、アジア太平洋地域の大学病院および地域腫瘍専門病院217施設が参加して実施された。 対象は、プラチナ製剤併用化学療法後に増悪した18歳以上の局所進行/転移性尿路上皮がん患者で、音声自動応答/web登録システム(IXRS)を介し置換ブロック法(ブロックサイズ4)を用いて、3週ごとにアテゾリズマブ(1,200mg静注投与)または化学療法(医師の選択による、vinflunine 320mg/m2静注、パクリタキセル175mg/m2静注、ドセタキセル75mg/m2静注のいずれか)を行う群に、1対1の割合で無作為に割り付けた。割り付けは、PD-L1発現状態(腫瘍浸潤免疫細胞におけるPD-L1発現が1%未満[IC0]または1%以上5%未満[IC1]vs.5%以上[IC2/3])、化学療法の種類(vinflunine vs.タキサン系)、肝転移(あり vs.なし)、予後因子の数(0 vs.1~3)で層別化した。患者と試験担当医は、割り付けは認識していた。また、PD-L1発現状態については、患者と試験担当医およびスポンサーは盲検化された。 主要エンドポイントはOSで、事前に規定した母集団について順を追って検証した(IC2/3→IC1/2/3→intention-to-treat集団)。アテゾリズマブと化学療法でOSに有意差なし 2015年1月13日~2016年2月15日に、198施設からの患者931例が無作為化された(アテゾリズマブ群467例、化学療法群464例)。 PD-L1発現5%以上(IC2/3)の患者234例におけるOS中央値は、アテゾリズマブ群11.1ヵ月(95%信頼区間[CI]:8.6~15.5、116例)、化学療法群10.6ヵ月(95%CI:8.4~12.2、118例)で、有意差は認められなかった(層別化ハザード比[HR]:0.87、95%CI:0.63~1.21、p=0.41)。 同IC2/3集団における客観的奏効率(ORR)も、アテゾリズマブ群23%(26/113例)、化学療法群22%(25/116例)と同等であった。奏効期間中央値は、アテゾリズマブ群15.9ヵ月(95%CI:10.4~推定不可)、化学療法群8.3ヵ月(95%CI:5.6~13.2)で、アテゾリズマブ群が数値的には長かった(HR:0.57、95%CI:0.26~1.26)。 intention-to-treat集団において、Grade3~4の治療関連有害事象の発現頻度は、アテゾリズマブ群(91/459例、20%)が化学療法群(189/443例、43%)より少なく、治療中止に至った有害事象も少なかった(34例[7%]vs.78例[18%])。アテゾリズマブの安全性プロファイルは化学療法と比較して良好であり、intention-to-treat集団での予備解析の結果は同様の対象集団で実施された第II相試験と一致しており、忍容性が良好で効果の持続が示唆された。■「アテゾリズマブ」関連記事アテゾリズマブ、小細胞肺がんのOS、PFS改善(IMpower133)/NEJM

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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問23

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問23 ロジスティック回帰の各種統計量の求め方前回は、ロジスティック回帰分析の具体的な事例についてご説明しました。今回は、ロジスティック回帰分析の各種統計量の計算方法について、ご説明いたします。■AIC(赤池情報量基準)ロジスティック回帰の関係式の算出方法は、判別スコアから尤度(尤もらしい度合い)を求めます。求めた尤度の対数(対数尤度)を求め、対数尤度の合計が最大となるように回帰係数を求めます(これを「最尤法」といいます)。"対数尤度の合計"を最大化した値をLLと表現します。LL=-2.168-2LLを「逸脱度」といいます。-2LL=4.336モデル選択基準「AIC」は次式によって求められます。AIC=-2LL+2×(説明変数個数+1)AIC=-2×(-2.168)+2×(2+1)=4.336+6=10.336AICの第1項はモデルの当てはまりの良さ、第2項は変数の増加に伴うペナルティーを表し、AICは小さいほど望ましいといえます。■寄与率表1をご覧ください。表1 寄与率算出の元データLL0=(a)+(b)-(c)=-6.1827「寄与率」=(-2LL0-(-2LL))/(-2LL0)-2LL0=12.365 -2LL=4.336=(12.365-4.336)÷12.365=8.029÷12.365=0.649寄与率が高いほど判別精度は良いといえます。■モデル適合情報「検定統計量」=-逸脱度-2kk=n1×log(n1)+n2×log(n2)-n×log(n)ただし、n1、n2、n は群1、群2、全体の個体数k=4×log(4)+5×log(5)-9×log(9) =4×1.386+5×1.609-9×2.197=5.544+8.045-19.773=-6.184検定統計量=-4.336-2×(-6.184)=-4.336+12.368=8.032自由度=説明変数個数=2検定統計量は自由度2のカイ2乗分布に従います。カイ2乗分布における、検定統計量の上側確率p値を求めます。Excel関数 =CHIDIST(8.032,2)→ Enterキー → 0.0180p=0.0180<0.05 より、モデルは観察データの判別に適合していると判断できます。■ピアソン残差表2について、目的変数1,0データと判別スコアの残差を算出します。表2 ピアソン残差のための事例データ計3.561を「ピアソン残差」といいます。自由度=n-説明変数個数-1=9-2-1=6検定統計量は自由度6のカイ2乗分布に従います。カイ2乗分布における、検定統計量の上側確率p値を求めます。Excel関数 = CHIDIST(3.561,6)→ Enterキー → 0.736p=0.736>0.05 より、モデルは観測データの判別に適合していると判断できます。※ピアソン残差の検定は「p>0.05」が有意なので注意してください。※逸脱度は、自由度(n-説明変数の個数-1)のカイ2乗分布に従います。この検定の判定は「p<0.05」が有意です。■Wald検定回帰係数の有意性を確認するために用いられる検定です。回帰係数を標準誤差で割ったものを2乗した値を「Wald-square」といいます。表3の事例で具体的に説明します。帰無仮説:回帰係数は0である。対立仮説:回帰係数は0でない。検定統計量:Wald-square=(回帰係数÷標準誤差 )2表3 Wald検定のためのデータ表検定統計量は、自由度1のカイ2乗分布に従います。p値 Excelの関数で求められます。= CHIDIST(検定統計量,1)喫煙本数、飲酒日数は、いずれも「p>0.05」より、帰無仮説を棄却できず、対立仮説を採択できません。喫煙本数、飲酒日数の回帰係数は、いずれも有意でなく、不整脈の有無の判別に寄与しているといえません。■オッズ比からの寄与順位の把握説明変数のデータ単位がすべて同じ場合は、オッズ比は寄与順位に適用できます。しかし、データ単位が異なる場合、オッズ比の単純比較はできません。Wald統計量は、先述の通り(回帰係数÷標準誤差)の2乗で検定統計量です。標準誤差で割ることによって基準化され、寄与順位に適用できます。■信頼区間:Confidence Interval(CI)CIについて上掲の表3の事例を利用して説明していきます。●回帰係数CI:95%下限値:b1=回帰係数-1.96×標準誤差上限値:b2=回帰係数+1.96×標準誤差●オッズ比:95%下限値=eb1上限値=eb299%CIは、定数1.96を2.58として計算します。同じく表3を例に喫煙本数のオッズ比95%CIを求めます。●回帰係数CI:95%下限値:b1=0.3079-1.96×0,3099=-0.2994上限値:b2=0.3079+1.96×0.3099=0.9152●オッズ比:95%下限値=e-0.2994=0.7413上限値=e0.9152=2.4973同様の計算で飲酒日数のオッズ比の95%CIを求めます。●オッズ比:95%下限値=0.7038上限値=2.4231次回は、カイ2乗分布による検定、カイ2乗検定についてご説明いたします。インデックスページへ戻る

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統合失調症の再発リスク評価のための新規自己報告スクリーニングツール

 統合失調症患者の再発評価(RASP:Relapse Assessment for Schizophrenia Patient)は、患者の安定性を評価し、切迫した再発を予測するために、不安と社会的隔離の指標を測定する6つの自己報告スクリーナーとして開発された。米国・UT HealthのDawn Velligan氏らは、RASPの開発と心理測定の特徴について報告した。Clinical schizophrenia & related psychoses誌オンライン版2017年11月22日号の報告。 対象患者166例に対し、RASPおよびPANSSによる評価を、それぞれ3度実施した。チャートデータは、患者81例のサブサンプルで収集した。RASPの心理測定分析には、信頼性、構成の妥当性、項目の併用妥当性のテストを含んだ。RASPの因子は、PANSSのサブスケールと相関していた(変化に対する感受性と基準妥当性[RASPと再発エビデンスとの一致])。 主な結果は以下のとおり。・試験‐再試験信頼度は、項目レベルでは妥当なものであり、アンケートレベルでは強く一致した。・RASPは、全体の測定および2つのサブスケールそれぞれにおいて(不安と社会的隔離の増加)、良好な項目応答曲線および内部一貫性を示した。・RASP総スコアおよびサブスケールは、PANSS総スコアおよび陽性症状、興奮、不安のサブスケールと相関する際、良好な併用妥当性を示した。・RASPは、良好な特異性、陰性症状予測力、許容可能な陽性症状の予測力、感度を有する症例の67%において、再発を正確に予測した。 著者らは「この信頼性と妥当性のデータは、RASPの使用をサポートしており、統合失調症患者の再発リスクの簡単な自己報告評価を追加することが有益な可能性がある。使いやすく、スコアリングが容易で、臨床医なしで実施できる点は、ルーチンでの管理と再発リスク評価を可能とする」としている。■関連記事統合失調症患者の再発リスクを低下させるためには統合失調症の再発予防プログラムを日本人で検証:千葉大学うつ病の再発を予測する3つの残存症状:慶應義塾大

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