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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第42回

第42回:新たな肺がんレジメン、カルボ・ペム・ペムとは?キーワードペムブロリズマブMSI-H固形がん肺がんNSCLC1次治療におけるペムブロリズマブ+化学療法の追跡結果/ASCO2017Langer CJ,et al.Carboplatin and pemetrexed with or without pembrolizumab for advanced, non-squamous non-small-cell lung cancer: a randomised, phase 2 cohort of the open-label KEYNOTE-021 study.Lancet Oncol.2016;17:1497-1508.MERCK社 KEYTRUDA prescribing information

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004)2度あることは…【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第4回 2度あることは…夏に増えるのが虫の被害。今年も蜂やアブや蚊、ノミ・ダニ被害者が続々と皮膚科へなだれ込んでいます。なかには「去年も刺されたよね?」というリピーターも…。蜂刺され以外だと、ヤケドでもたまにあり、毎年同じ主訴で受診する人々も…。「またやるからね? 気を付けてね」と念押ししますが、1年経つと昨年のことは忘れてしまうのか? また会う気がしてなりません…。夏に多い虫刺され。掻破から伝染性膿痂疹になることもあり、清潔にして、掻かないよう指導したうえでステロイドの外用を行います(部位や炎症によりますが、ベリーストロング~ストロンゲストクラス)。蜂など疼痛や腫脹の強い場合は、数日間ステロイドの内服を処方することもあります(プレドニゾロン〔PSL〕 15mg/日を3日間など)。虫刺され全般に言えることですが、刺されないよう予防をすることも大事です(アウトドアでは、長袖・長ズボン、虫よけスプレー、蜂の巣には近づかない・刺激しないなど)。リピーターおじさんが、来年は受診しませんように~!

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公園や緑地が少ないとうつ病になりやすいのか

 公園や緑地が精神衛生上、有益な効果をもたらすとのエビデンスが増加しているが、ほとんどの研究において、特定または小さな地域に限定されている。韓国・ソウル大学のKyoung-Bok Min氏らは、公園や緑地が成人のうつ病や自殺の指標リスクと関連しているかを調査した。International journal of public health誌2017年7月号の報告。 韓国地域社会健康調査2009年のデータを用いた(16万9,029人)。各行政地区の公園や緑地の量を決定するため、居住地区コードを用いた。 主な結果は以下のとおり。・公園と緑地面積の中央値は、1人当たり19.73m2であった。・公園と緑地面積の最も広い地域(第1四分位群)に住む成人と比較して、最も狭い地域(第4四分位群)に住む成人は、すべての潜在変数を調整したのち、うつ病と自殺の指標リスクが16~27%高かった。・適度な身体活動を行っていない人は、中等度の身体活動を行っている人と比較し、自己報告のうつ病および自殺念慮の割合が高かった。 著者らは「公園や緑地とうつ病や自殺指標との関連が確認された。さらに、適度な身体活動は、うつ病や自殺指標リスクを低下させることに貢献する可能性がある」としている。■関連記事少し歩くだけでもうつ病は予防できるお酒はうつ病リスク増加にも関連たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能

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限局性前立腺がん長期転帰、手術 vs. 経過観察/NEJM

 限局性前立腺がん患者に対する手術は経過観察と比べて、全死因死亡や前立腺がん死亡率を有意に低下しない。米国・ミネアポリス退役軍人(VA)ヘルスケアシステムのTimothy J. Wilt氏らが、患者731例を約20年間追跡した無作為化試験の結果、明らかにした。手術群は経過観察群と比べて有害事象の発現頻度が高かったが、病勢進行や追加治療のリスクが有意に低く、それらの大半が限局性または無症候性の生化学的進行であった。先行研究で、限局性前立腺がんで手術を受けた患者と経過観察のみを行った患者の死亡率について有意差がないことが明らかになっていたが、非致死的健康アウトカムや長期死亡に関しては不明なままであった。NEJM誌2017年7月13日号掲載の報告。限局性前立腺がんの男性患者731例を対象に 研究グループは1994年11月~2002年1月に、限局性前立腺がんの男性患者731例(平均年齢67歳、PSA中央値7.8ng/mL)を、根治的前立腺全摘除術(364例)または経過観察群(367例)に無作為に割り付け、フォローアップを行った。2010年1月にフォローアップを完了後、プロトコルを修正し、主要アウトカムの全死因死亡と主な副次アウトカムの前立腺がん死亡のフォローアップは、2014年8月まで延長された。 本論では同フォローアップの評価と、合わせて2010年1月までのオリジナルフォローアップの、病勢進行、追加治療、被験者自己申告のアウトカムの評価が報告されている。約20年間の全死亡は、手術群61.3%、経過観察群66.8%で有意差なし 追跡期間19.5年(中央値12.7)に報告された死亡は、手術群223/364例(61.3%)、経過観察群245/367例(66.8%)で、全死因死亡について手術群の有意な低下は示されなかった(絶対リスク差:5.5ポイント[95%信頼区間[CI]:-1.5~12.4]、ハザード比[HR]:0.84[95%CI:0.70~1.01、p=0.06])。 前立腺がんまたは治療によるものと考えられる死亡は、手術群27例(7.4%)、経過観察群42例(11.4%)で、手術群の有意な低下は示されなかった(絶対リスク差:4.0ポイント[95%CI:-0.2~8.3]、HR:0.63[95%CI:0.39~1.02]、p=0.06)。 被験者をD'Amicoリスク分類で層別化して分析した結果、いずれも手術群が経過観察群よりも全死因死亡の低下と関連していたが、絶対リスク差が中間リスク群は14.5ポイント(95%CI:2.8~25.6)であったのに対し、低リスク群は0.7ポイント(-10.5~11.8)、高リスク群は2.3ポイント(-11.5~16.1)で、ベースラインのリスクの程度による手術の全死因死亡への影響の違いが示唆された。また同様の所見が、ベースラインのPSA値別の分析でも示唆された(10ng/mL以下群の絶対リスク差:3.8ポイント、10ng/mL超群の絶対リスク差:8.5ポイント)。 病勢進行に対する治療の頻度は、手術群が経過観察群よりも低かった(絶対差:26.2ポイント、95%CI:19.0~32.9)。治療は主に無症候性、限局性もしくは生化学的(前立腺特異抗原)進行に対するものであった。 尿失禁、勃起障害、性機能障害の頻度は、10年間は手術群が経過観察群よりも高かった。前立腺がんまたは治療に関連した日常生活動作の制限の頻度は、2年間は手術群が経過観察群よりも高かった。

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高齢者の高血圧診療ガイドライン発表―日常診療の問題に焦点

 日本老年医学会は7月20日に「高齢者高血圧診療ガイドライン(JGS-HT2017)」を発表した。本ガイドラインでは、日常診療で生じる問題に基づいてClinical Question(CQ)を設定しており、診療における方針決定をするうえで、参考となる推奨を提示している。 高齢者においては、生活習慣病管理の目的は脳血管疾患予防だけでなく、生活機能全般の維持という側面もあるため、フレイルや認知症などの合併症を考慮したガイドラインが重要と考えられている。そのため、高齢者高血圧診療ガイドライン2017では、治療介入によるアウトカムを認知症や日常生活活動(ADL)に設定して行われたシステマティックレビューが基盤となっている。以下にその概略を紹介する。高齢者の高血圧診療は高度機能障害がなければ年齢にかかわらず降圧治療 高齢者の高血圧診療の目的は健康寿命の延伸である。高齢者においても降圧治療による脳卒中や心筋梗塞、心不全をはじめとする脳血管疾患病や慢性腎臓病の1次予防、2次予防の有用性は確立しているため、高度に機能が障害されていない場合は、生命予後を改善するため年齢にかかわらず降圧治療が推奨される。ただし、病態の多様性や生活環境等に応じて個別判断が求められる、としている。生活習慣の修正についても、併存疾患等を考慮しつつ、積極的に行うことが推奨されている。高齢者高血圧には認知機能にかかわらず降圧治療は行うが服薬管理には注意 高齢者への降圧治療による認知症の発症抑制や、軽度認知障害(MCI)を含む認知機能障害のある高齢者高血圧への降圧治療が、認知機能悪化を抑制する可能性が示唆されているものの、一定の結論は得られていない。よって、現段階では認知機能の評価により、降圧治療を差し控える判断や降圧薬の種類を選択することにはつながらないため、原則として認知機能にかかわらず、降圧治療を行う。ただし、認知機能の低下がある場合などにおいては、服薬管理には注意する必要がある。 一方、過降圧は認知機能障害のある高齢者高血圧において、認知機能を悪化させる可能性があるので注意を要する。また、フレイルであっても基本的には降圧治療は推奨される。高齢者高血圧への降圧治療で転倒・骨折リスクが高い患者へはサイアザイド推奨 高齢者高血圧への降圧治療を開始する際には、骨折リスクを増大させる可能性があるので注意を要する。一方で、サイアザイド系利尿薬による骨折リスクの減少は多数の研究において一貫した結果が得られているため、合併症に伴う積極的適応を考慮したうえで、転倒リスクが高い患者や骨粗鬆症合併患者では積極的にサイアザイド系利尿薬を選択することが推奨される。しかし、ループ利尿薬については、骨折リスクを増加させる可能性があるため、注意が必要である。高齢者高血圧への降圧治療でCa拮抗薬・ループ利尿薬は頻尿を助長する可能性 高齢者高血圧への降圧治療でもっとも使用頻度が高く、有用性の高い降圧薬であるCa拮抗薬は夜間頻尿を助長する可能性が示唆されている。そのため、頻尿の症状がある患者においては、本剤の影響を評価することが推奨される。また、腎機能低下時にサイアザイド系利尿薬の代わりに使用されるループ利尿薬も頻尿の原因になり得る。 一方で、サイアザイド系利尿薬は夜間頻尿を増悪させる可能性が低い。しかし、「利尿薬」という名称から、高齢者高血圧患者が頻尿を懸念して内服をしない・自己調節することが少なくないため、患者に「尿量は増えない」ことを丁寧に説明する必要がある。高齢者高血圧の降圧薬治療開始や降圧目標は個別判断が必要なケースも 高齢者高血圧の降圧目標としては、日本高血圧学会によるJSH2014と同様に、65~74歳では140/90mmHg未満、75歳以上では150/90mmHg未満(忍容性があれば140/90mmHg未満)が推奨されている。また、年齢だけでなく、病態や環境により、有用性と有害性を考慮することが提案されており、身体機能の低下や認知症を有する患者などでは、降圧薬治療開始や降圧目標を個別判断するよう求めている。エンドオブライフにある高齢者においては、降圧薬の中止も積極的に検討する。高齢者高血圧の「緩徐な降圧療法」の具体的な方法を記載 高齢者高血圧診療ガイドライン2017では、第1選択薬についてはJSH2014の推奨と同様に、原則、Ca拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、サイアザイド系利尿薬となっている。心不全、頻脈、労作性狭心症、心筋梗塞後の高齢高血圧患者に対しては、β遮断薬を第1選択薬として考慮する。 また、高齢者高血圧の降圧療法の原則の1つである「緩徐な降圧療法」として、「降圧薬の初期量を常用量の1/2量とし、症状に注意しながら4週間~3ヵ月の間隔で増量する」などといった、具体的な方法が記載されている。さらには、降圧薬の調整に際し、留意すべき事項としてポリファーマシーやアドヒアランスの対策などのポイントが挙げられている。

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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問12

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問12 重回帰分析とは?質問11では多変量解析で取り扱うデータや解析の種類と解析手法名について、説明してきました。今回からは、医学統計でもよく用いられる重回帰分析について説明いたします。医学的な事例だと難しくなりがちですので、一般的でなじみやすい事例(質問11その1で取り上げたテーマ)で説明していきます。■解決したいテーマ●テーマドラッグストアでサプリメントなど、ある商品の売上をアップさせたいとき、どうすればよいでしょう表1は、あるドラッグストアのサプリメントXの売上額と広告費と店員数を示したものです。表のデータを見ると、投入する広告費や店員数が多かった年はサプリメントXの売上額も大きく、投入量が少ない年は売上額も小さくなっていることがわかります。この傾向を踏まえて、2017年の広告費を1,300万円、店員数を14人としたとき、売上額がどれほどになるかを予測したいと思います。表1 年別のサプリメントXの売上額/広告費/店員数この目的を解決してくれるのが重回帰分析です。予測したい変数、この事例ではサプリメントXの売上額を「目的変数(従属変数)」といいます。目的変数に影響を及ぼす変数、この事例では広告費と店員数を「説明変数(独立変数)」といいます。重回帰分析で適用できるデータは、目的変数、説明変数どちらも「数量データ」です。重回帰分析は、目的変数と説明変数の関係を「関係式」で表します。重回帰分析における関係式を「重回帰式」といいます(「モデル式」ともいいます)。この例の重回帰式は、次のようになります。売上額=0.00786×広告費+0.539×店員数+1.148重回帰分析はこの重回帰式を用いて、次の事柄を明らかにする解析手法です。(1)予測値の算出(2)関係式に用いた説明変数の目的変数に対する貢献度■回帰係数の算出の考え方重回帰式の係数を回帰係数といいます。まず初めに回帰係数が、どのような考え方で求められているかを説明します。回帰係数の算出方法を解説する前に、次のクイズにお答えください。いかがでしょうか。答えはいくつでもありますね。たとえば、ア=0.005、イ=0.3、ウ=3.7とすればが成立します。では、続けて次のクイズにお答えください。表2 年別のサプリメントXの売上額の年差分上の表2のように左辺(売上額)から右辺を引いた差分で一致度をみると、2011年と2012年はほぼ一致していますが、他の年の差分が1.0以上もあり、一致していません。ですから残念ながら、この答えは正解といえません。ご覧のように、手計算でこのクイズを解くのは大変です。これを解決してくれるのが重回帰分析なのです。それでは、重回帰分析が導いてくれた重回帰式に広告費と店員数を表3に代入してみます。求められた値(左辺)と売上額(右辺)との差分を調べてみましょう。※差分:左辺から右辺を引いた絶対値(マイナスはプラスにした値)です。※一致:差分が1.0未満の場合は一致していると考え「○」、1.0以上の場合を「×」としました。売上額=0.00786×広告費+0.539×店員数+1.148表3 重回帰式に広告費と定員数を代入左辺と右辺とはぴったり一致しませんが、どの年についてもほぼ近い値になっています。重回帰分析では、左辺の売上額を「実績値」、右辺の計算値を「理論値」といいます。重回帰分析は、実績値と理論値ができるだけ近くなるように、重回帰式の係数を見つける解析手法です。次回は、重回帰分析で求められた重回帰式(モデル式)の予測精度について説明していきます。今回のポイント1)重回帰分析で適用できるデータは、目的変数、説明変数どちらも数量データ!2)重回帰分析は、重回帰式(モデル式)を用いて、(1)予測値の算出、(2)関係式に用いた説明変数の目的変数に対する貢献度、を明らかにする解析手法!3)重回帰分析は、実績値と理論値ができるだけ近くなるように、重回帰式の係数を見つける解析手法!インデックスページへ戻る

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165)うな重が食べられるのは元気な証拠【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者最近、暑いですね。医師そうですね。何か夏バテ対策はされていますか?患者夏バテ対策ですか。土用の丑の日なんで、うな重でも食べようかと思っています。医師それはいいですね。ただし…。患者ただし?医師ただし、ウナギは脂が多くて高カロリーです。普通のうな重でも700kcal近くあります。ウナギは、1/5切れで80kcalです。患者えっ、そんなにカロリーがあるんですか。医師でもね、ウナギは脂っこい食材なので、それを食べられるのは元気がある証拠ですよ!患者確かにそうですね。食べ過ぎに気を付けないと(気付きの言葉)。●ポイント元気を付けなければと無理にスタミナ料理を食べようとする人に注意を促します

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高齢者の運転能力、認知機能の影響

 健常高齢者、軽度認知障害(MCI)の高齢患者、アルツハイマー病(AD)の高齢患者における、自己規制した運転習慣に対する特定の認知機能の影響について、オーストリア・インスブルック医科大学のIlsemarie Kurzthaler氏らが検討を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2017年6月22日号の報告。 対象は、認知機能が正常な対照群35例、MCI患者10例、AD患者16例。すべての対象者は、神経心理学的検査、運転習慣および運転パターンの自己評価アンケートを行った。 主な結果は以下のとおり。・困難な運転条件において、MCI患者またはAD患者は、対照群と比較し、自己規制した運転が有意に多かった(エフェクトサイズd:1.06、p=0.007)。・順序回帰分析では、実行機能および反応の欠損(p=0.002)が、記憶機能の欠損(p=0.570)よりも運転規制に強い影響を及ぼすことが認められた。・本データでは、軽度~中等度のAD患者の40%が、困難な条件で依然として運転を行っていた。 著者らは「本結果より、高齢者は代償的戦略と同様に、自発的に運転規制を行っていることが示唆された。これらの規制は、主に実行機能の分野おいて認知機能低下とともに増加するが、MCIからADに進行した患者においては変化しない」としている。■関連記事認知症ドライバーの運転停止を促すためには認知症ドライバーの通報規定、どう考えますか認知症ドライバーの運転能力、どう判断すべきか

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J-CLEAR夏季セミナーを開催

 NPO法人 臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR/理事長 桑島 巖氏)は、2017年7月1日、都内において夏季セミナーを開催した。セミナーでは、臨床研究報道の在り方やトランスレーショナル・リサーチの具体例、今春成立した臨床研究法について講演が行われた。メディアに求められる論文を読む作法 はじめに「臨床研究報道 スポンサーとメディアの役割」をテーマに折笠秀樹氏(富山大学大学院医学薬学研究部バイオ統計学・臨床疫学教授)が、身近な特定保健用食品(以下「トクホ」)や健康情報番組を例に話題を展開し、臨床研究論文を正しく評価するポイントについて講演を行った。 最近しきりに目にするようになった「機能性表示食品」(審査なし届出制)と「トクホ」(審査あり許可制)について触れ、とくに前者では、効能・効用の表現がトクホと比較して制限が少ないこともあり、効果・効能の行き過ぎた表現が問題になることが多いと報告した。 続いて、「CLEAR! ジャーナル四天王」連載の記事を題材に、臨床研究論文を正しく評価するポイントを説明した。1)「撤回論文はもともと粗雑に書かれていた」 http://www.carenet.com/news/clear/journal/40912 (本文と抄録の齟齬、計算ミス、p値の誤りなど基本的なミスが観察されると指摘)2)「論文を読むときは最初に利益相反を確認する必要がありそうだ」 http://www.carenet.com/news/clear/journal/43368 (利益相反が見られた場合、見られない場合に比べ、約3倍ポジティブな内容であることを指摘) 1)では、ハゲタカ出版社といわれる粗雑な論文を掲載するジャーナルを発行する出版社が問題視され、ケースの比較がない、症例数が少ないなどの雑な論文を読む側(メディアも含め)は注意する必要があり、2)では、著者にメーカーの名前があれば注意が必要だと指摘する。実際、企業スポンサーのスタディとそうでないスタディを比較した場合、4倍近くも効果など差があることが報告されている。そのほか、現在もポジティブな結果のほうが論文では受理されることが多い中で、同じテーマでも国・地域によって解析方法が異なることもあり、注意を払うべきであるという。 反対にメーカーなどのスポンサーは、COIの明示、関与社員がいた場合の共著者化、全例解析の実施やパンフレットなどの作成では原著のまま行うなどの信頼性確保のための取り組みが求められるとレクチャーを終えた。基礎医学と臨床医学の間をいかに埋めるか 次に「トランスレーショナル・リサーチ ―失敗例から学ぶ―」をテーマに北風政史氏(国立循環器病研究センター 臨床研究部長)が、自身の経験を踏まえた臨床研究の進め方について講演を行った。 北風氏は、微小循環障害時の冠血流増加について研究する中で、アデノシンの役割解明に注目し、研究テーマに設定したという。 心筋虚血が起こるとアデノシンは、冠血管の弛緩、心筋のβ刺激抑制、血小板の凝集抑制を行うことがわかっている。現在判明している心筋虚血時の26の作用を抑えるためにアデノシンのほか、ニコランジル、サイクロスポリン、エリスロポエチンなどの虚血心筋保護効果をもたらすもので新しい薬物療法開発ができるか、臨床研究を行ったものである。 最初に行ったCOATスタディでは、さまざまな条件の不備もあり、目標症例が集まらず中止となった。次のAMISTADスタディは基礎研究ではポジティブだったものの、応用研究ではアデノシン、サイクロスポリン、エリスロポエチンはネガティブの結果となった。次に国の予算を得て行ったニコランジル とANPのスタディでは、前者はネガティブで後者はポジティブだった。 以上から、基礎研究が臨床に還元されたか? を考察すると「還元されなかった」と述懐する。その理由として、アデノシンがポジティブではなかったこと、実臨床への展開ができていないことが挙げられるという。 こうした研究を経てわが国の臨床試験の問題点を概観すると、日本と海外の臨床研究の仕組みの違い(海外の多くは臨床研究と治験が同一主体)、治験ができる医療機関の不足(院内に治験コーディネーターがいないなど)があり、医師主導で行う場合、時間と予算がかかると指摘する。 また、基礎医学は生物学的要素であり、臨床医学と実臨床は統計学的要素があり、この2つの間に乖離があること、臨床研究の再現性に問題があることを考える必要があるという。 終わりに、医療の最終的なゴールを目の前の患者を治療する「精密医療」と定義し、そのためにビッグデータを活用し、臨床医学を数式化する試みを行っていると現在の自身の取り組みを報告した。具体的には、心不全症例の退院時の状態をパラメータ化し数式化、その解を求めることで再入院までの日数を予測化する研究だという。 今後、「こうした既成の枠を超えた基礎医学、臨床医学、実臨床の間を連関する学問体系の構築が必要とされる」と語り、レクチャーを終えた。2018年4月施行の「臨床研究法」で変わること 最後に「臨床研究法について」をテーマに中村彩子氏(厚生労働省医政局研究開発振興課)が、2017年4月に成立した同法の概要と今後の施行スケジュールについて講演を行った。 はじめに本法制定にいたる経緯を説明し、2014年の「ディオバン事件」がきっかけだったと語った。この事件を受け、「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」が開催され、法規制の必要性や範囲、具体的な規制内容や対策が検討され、法案の骨子へとつながった。 本法でいう臨床研究とは、「医薬品等を人に対して用いることにより、当該医薬品等の有効性又は安全性を明らかにする研究(治験その他厚生労働省令で定めるものを除く)」とされ、その中でも「未承認・適応外の医薬品等の臨床研究」と「製薬企業等から資金提供を受けた医薬品等の臨床研究」が特定臨床研究とされ、規制対象となる(ただし観察研究は規制の対象外)。 指導体制の変更事項として、研究に対する資金提供について定められた契約の締結や公表、利益相反(COI)管理などの実施基準の順守や記録保存の義務付け、認定臨床研究審査委員会の認定化、厚生労働大臣による調査権限・監視指導の強化が盛り込まれている。 実施手続きとしては、研究実施者が、認定臨床研究審査委員会に実施計画を提出→委員会の審査→委員会の意見を添付し、厚生労働大臣に実施計画を届出→特定臨床研究実施、といった手順があらましとなる。この手続き違反に対しては、立ち入り検査・報告徴収のほか、改善命令、研究の一部または全部停止命令、緊急命令(研究の停止など)が発せられ、所定の罰則も設けられている。 2018年4月の施行に向けたスケジュールとして、厚生科学審議会に「臨床研究部会」を新設、秋ごろまでに臨床研究実施基準などについて審議し、12月ごろにパブリックコメント、2018年1~2月ごろに臨床研究実施基準や実施計画の記載事項などの省令を交付し、以降、通知などの発出をする予定であるという。 本法施行に向け厚生労働省の取り組みとして、臨床研究で不足が指摘されている生物統計家人材の育成支援(主体は日本医療研究開発機構[AMED])や、倫理審査委員会認定制度構築事業を進めるほか、研究の質の担保や進捗管理のために中央治験審査委員会・中央倫理審査委員会の基盤整備をモデル事業として行っていることを説明した。 終わりに海外での動きについても触れ、アメリカでは“21st Century Cures Act”や、“コモン・ルール”の改訂により、低リスク試験で同意を不要とする例外規定の拡大や要件の緩和、米国食品医薬品局(FDA)承認プロセスの迅速化(一部の研究)、公的研究費受領研究者への研究データ共有の要請、他施設共同研究での研究倫理審査委員会(IRB)の審査の義務化、研究情報データベースへの登録・公開の義務拡大などが行われており、同様の動きはヨーロッパ連合(EU)でも見られるという。将来的には、「わが国も同じような施策を考えることになる」と含みを持たせ、レクチャーを終了した。■関連記事CLEAR! ジャーナル四天王

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inotuzumab ozogamicin、CD22+前駆B細胞性ALLに欧州で承認

 米国ファイザー社は2017年6月30日、inotuzumab ozogamicinが「再発または難治性のCD22陽性前駆B細胞性急性リンパ性白血病(ALL)」の成人患者に対する単剤療法として欧州委員会より承認を受けたことを発表した。今回の適応には、フィラデルフィア染色体陰性(Ph-)だけでなく、同陽性(Ph+)の再発または難治性の前駆B細胞性ALLも含まれている。Ph+のCD22陽性前駆B細胞性ALLの場合、少なくとも1種類以上のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による治療が奏効しなかった成人患者を適応とする。 inotuzumab ozogamicinは、ファイザー社とセルテック社(現UCB社)が協力して生み出した抗体薬物複合体(ADC)。ほぼすべてのB細胞性ALLに発現するCD22を標的とするモノクローナル抗体および細胞傷害性化合物で構成されており、悪性腫瘍のCD22抗原と結合すると、細胞障害性を有するカリケアマイシンが放出されて細胞を破壊する。 欧州委員会によるinotuzumab ozogamicinの承認は、再発または難治性の前駆B細胞性ALL成人患者326例を対象に、inotuzumab ozogamicinを標準化学療法と比較し第III相INO-VATE ALL試験の結果に基づく。本試験では、2つの独立した主要評価項目(血球数の回復の有無を問わない血液学的完全寛解率(CR/CRi)および全生存期間(OS))が設定された。 ALLは、未治療のままでは数ヵ月のうちに致死的となりうる。再発または難治性(抵抗性)ALLにおける治療目標は、生存率の延長が期待できる治療法として現在最も支持されている造血幹細胞移植や維持療法などに移行できるよう、過度の毒性を伴わずに完全寛解を達成すること。再発または難治性の患者における現在の標準治療は強力な化学療法だが、化学療法が有効である患者は50%にも及ばない。また、これらの治療は長期生存率が低い、毒性が高い、入院期間が長い、持続点滴時間が長いといったことも指摘されている。■参考ファイザー株式会社プレスリリース

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健康的な生活で妊娠高血圧症候群後の高血圧リスク低下/BMJ

 女性の妊娠高血圧症候群(HDP)後の慢性高血圧症のリスクは、健康的な生活習慣を順守すれば明らかに低減することが可能であり、とくに健康的な体重の維持が重要であることが示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のSimon Timpka氏らによる、看護師健康調査II(Nurses' Health Study II:NHS II)の観察研究の結果で、BMJ誌2017年7月12日号で発表された。これまでの研究で、HDP歴のある女性は慢性高血圧症や心血管疾患のリスクが高いことが示されている。一方で、一般集団において、健康的な生活習慣は慢性高血圧症を低減可能なことが示唆されていた。リスクを低減する生活習慣因子を調査 研究グループは、生活習慣のリスク因子と慢性高血圧症の関連をHDP歴別に調べ、さらに生活習慣因子別に、HDPから慢性高血圧症への進行の修正範囲について調べた。 対象はNHS II(1991~2013年)に参加した、経産婦で妊娠に関するデータが得られた32~59歳の女性5万4,588例で、いずれも慢性高血圧症、脳卒中、心筋梗塞の既往歴はなかった。 主要評価項目は、医師による診断または看護師被験者の自己申告に基づく慢性高血圧症。多変量Cox比例ハザードモデルを用いて、HDP歴別に、4つの生活習慣リスク因子(妊娠後BMI、身体活動度、高血圧予防[Dietary Approaches to Stop Hypertension:DASH]食の順守、食餌性ナトリウム/カリウム摂取量)と慢性高血圧症の関連を調べ、次に、各生活習慣因子とHDP既往の潜在的な修正効果(相互作用)を、過剰相対リスクを算出して調べた。とくに健康的な体重の維持が重要 ベースライン対象集団のうちHDP既往者は10%(5,520例)であった。追跡期間中の慢性高血圧症例は、68万9,988人年中1万3,971例であった。 生活習慣因子のうち過体重または肥満だけが、慢性高血圧症のリスクとの関連が一貫して高かった。とくに、BMI高値も、HDP歴と関連する慢性高血圧症のリスクを増大した(全年齢層で相互作用による過剰相対リスクのp<0.01)。たとえばHDP既往の40~49歳で、肥満度1(BMI値30.0~34.9)の女性では、慢性高血圧症リスクの25%(95%信頼区間[CI]:12~37)が、潜在的に肥満の影響に起因しており、HDP既往女性に特異的なものであった。 なお、身体活動度、DASH食、食餌性ナトリウム/カリウム摂取による、HDPと慢性高血圧症との関連への修正効果については、明白なエビデンスが示されなかった。 著者はこれらの結果を踏まえて、「妊娠糖尿病を有した女性に関して、医師はとくにHDP歴のある女性が妊娠後に健康な体重を達成・維持できるように支援を行う必要がある」と述べている。

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抗うつ薬無効のうつ病患者、次の一手は?/JAMA

 抗うつ薬治療の効果が不十分な大うつ病性障害(MDD)患者を対象とした、抗うつ薬の切り替え療法(bupropion単独療法)と追加療法(bupropionまたはアリピプラゾール)の効果を比較する無作為化試験において、アリピプラゾール追加療法が切り替え療法よりも、12週間の治療中の寛解率の尤度が、わずかだが統計的に有意に増大したことが示された。米国・退役軍人(VA)コネチカット・ヘルスケアシステムのSomaia Mohamed氏らによる検討で、結果について著者は「アリピプラゾールも効果サイズは小さく、有害事象が認められる。費用効果などを含むさらなる検討を行い、このアプローチの真の有用性を明らかにする必要がある」と述べている。MDD患者のうち、第1選択の抗うつ薬で寛解に至るのは3分の1未満であり、残る患者には大半のガイドラインで、代替治療として切り替えや追加が推奨されている。JAMA誌2017年7月12日号掲載の報告。bupropionに切り替えvs. bupropion追加vs. アリピプラゾール追加を評価 試験は、MDDへの代替療法として推奨されている3つの方法について、相対的な有効性と安全性を確認するもので、2012年12月~2015年5月の間に、35ヵ所の米国退役軍人健康管理局管轄下の医療施設で、1,522例の患者を対象に行われた。非精神病性MDDと診断され、1つ以上の効果不十分の抗うつ薬治療コース(用量と投与期間の最低限の基準は満たしている)を有する患者を、3つの治療群に1対1対1の割合で無作為に割り付け、最長36週間の評価を行った。3つの治療は、(1)異なる抗うつ薬(bupropion)に切り替え(511例)、(2)現行治療にbupropionを追加(506例)、または(3)アリピプラゾールを追加(505例)で、12週間の投与(急性期治療フェーズ)および最長36週間の長期フォローアップ(維持フェーズ)を行った。 主要アウトカムは、急性期治療フェーズにおける寛解達成(16項目の簡易抑うつ症状尺度自己報告[16-item Quick Inventory of Depressive Symptomatology-Clinician Rated:QIDS-C16]スコアが、受診2回連続で5以下)であった。副次アウトカムは、反応率(QIDS-C16スコアまたは臨床全般印象度[Clinical Global Impression Improvement:CGI]スコアが50%以上減少)、再発、有害事象などであった。アリピプラゾール追加の反応率が他の2群よりも高い 無作為化を受けた1,522例(平均年齢54.4歳、男性85.2%)のうち、1,137例(74.7%)が急性期治療フェーズを完遂した。 12週時点での寛解率は、切り替え群22.3%(114例)、bupropion追加群26.9%(136例)、アリピプラゾール追加群28.9%(146例)であった。寛解においてアリピプラゾール追加群は切り替え群よりも有意に優れていたが(相対リスク[RR]:1.30[95%信頼区間[CI]:1.05~1.60]、p=0.02)、bupropion追加群との比較において有意差は示されなかった。 反応率は、アリピプラゾール追加群(74.3%)が、他の2群よりも高かった。切り替え群は62.4%(RR:1.19、95%CI:1.09~1.29)、bupropion追加群は65.6%(1.13、1.04~1.23)であった。再発については、3群間で有意な差はみられなかった。一方で不安症について、2つのbupropionを投与した群(切り替え群と追加群)の発現頻度が高かった。切り替え(bupropion単独)群は24.3%(124例)、bupropion追加群は22.5%(114例)で報告された。これに対してアリピプラゾール追加群の発現頻度は16.6%(84例)であった。また、アリピプラゾール追加群で発現頻度が高かったのは、傾眠、アカシジア、体重増加などであった。

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学会の抄録とはどうあるべきか【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第95回

学会の抄録とはどうあるべきか いらすとやより使用 いつもとは趣向が違いますが、とても考えさせられたのでシェアしたいと思います。 西山 友貴.学会の抄録を見て思うこと.日本集中治療医学会雑誌. 1995;2:229aこの論文は、今から22年前のレターです。日本集中治療医学会雑誌に投稿された日本語のもので、オンラインであればフリーで閲覧できます。西山医師は、当時の学会の抄録に憂いを抱いており、そのことについてレターにご自身の意見を記載されています。22年たった今でも、身につまされるドクターは多いのではないでしょうか。一部を抜粋して掲載したいと思います。“(前略)今回の集中治療医学会の抄録を見てみると、「~について検討する」「~について考察を加えて報告する」など、十分にまとめられてない、おそらくまだデータがすべてそろってないような演題がある程度一定の施設で目についた。内容が最新のものならば、許容される場合もあろうが、特にいつ発表してもいいようなものばかりである。私などは十分データ整理が終わってから抄録を書くものだから、いつも同じテーマを研究している人より遅く、流行遅れになっている。(中略)結語がきちんと書けていない抄録は受理すべきではないと思う。さらにもっとひどいのは、他の学会と全く同じ発表があることである。内容が全く同じ演題を出す人にはモラルがないのであろう。題が同じなので読んでみると追加データが加えられているものがあるが、これは「第2報」などとして欲しい。”実はこの憂い、22年前から何ら変わっていないように思います。今の学会発表にも当てはまる内容です。地方会では1例報告をすることが多いですが、その結語に「●●の1例を報告した」と書かれてあると、個人的にはちょっとテンションが下がってしまいます。「船長! 目の前に島が見えます!」「ウム!私も見えている!」といった感じの、言わなくてもよい報告と大差ありませんからね。

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高濃度乳房における超音波検査の有効性/乳学会

 マンモグラフィによる乳がん検診では、高濃度乳房で診断精度が低下することが問題視されている。一方、超音波検査は乳房構成に影響されずに腫瘍を描出できるため、マンモグラフィの弱点を補完できるものとして期待される。高濃度乳房の多い若年者(40代女性)の診断性向上を目指し、J-STARTが行われている。このJ-STARTの宮城県におけるコホートを解析した結果が、第25回日本乳学会学術総会において、東北医科薬科大学 乳腺・内分泌外科の鈴木 昭彦氏により発表された。 対象は、J-START登録者のうち、2007年10月から2009年9月に宮城県対がん協会が行った乳がん検診を受診した11,440名。登録者は、市町村ごとに割り付けを決める、クラスターランダム化により、通常のマンモグラフィ検診を受けるコントロール群(5,655名)と、マンモグラフィに超音波を加えて検診を行う介入群(5,783名)に割り付けられた。今回の研究では、乳がん検診におけるプロセス指標(感度、特異度、がん発見率)を乳房構成別に明らかにし、超音波検査の追加効果と有効性が検討された。 結果、要精検率は介入群が10.7%、コントロール群が6.8%で、介入群で高く、検診の不利益の増加が懸念された。がん発見率は、介入群で0.69%、コントロール群で0.39%と、いずれも介入群で高かった。感度は介入群で95%、コントロール群で76%。特異度は介入群89.2%、コントロール群で93.1%であった。 受診者の乳房構成を4段階(極めて高濃度、不均一高濃度、乳腺散在、脂肪性)に分類したところ、高濃度乳房(極めて高濃度、不均一高濃度)の割合は介入群、コントロール群ともにおよそ60%弱であり、両群間に大きな差はなかった。 高濃度乳房群(きわめて高濃度、不均一高濃度)の乳がん発見率は、介入群では0.71%、コントロール群では0.37%と、介入群で1.9倍になった。感度は介入群で25%上昇した。非高濃度乳房群(乳腺散在、脂肪性)の乳がん発見率は、介入群で0.67%、コントロール群で0.42%と、介入群で1.6倍となった。感度も介入群で17%上昇した。 超音波検査の追加により乳がん発見率は上昇し、その効果は高濃度乳房で高い傾向がみられた。非高濃度乳房群においても、一定の発見率向上効果がみられた。高濃度乳房対策の追加検査として、超音波にかかる期待は大きいものの、死亡率低下につながるか否かの検証が重要である、と鈴木氏は述べた。J-STARTの結果が待たれるところである。

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加齢黄斑変性リスク、骨髄増殖性腫瘍患者で上昇

 デンマーク・コペンハーゲン大学のMarie Bak氏らによるコホート研究の結果、骨髄増殖性腫瘍(MPN)患者は加齢黄斑変性(AMD)のリスクが高いことが確認された。著者は、「全身性炎症がAMDの発症に関与している可能性が支持された」とまとめている。先行研究で、AMDのリスクは、全身性炎症により高まることが示唆されており、MPNでは慢性の免疫修飾が起きていることから、AMDのリスクが高いのではないかと推測されていた。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年6月22日号掲載の報告。 研究グループは、デンマークの全国レジストリを用い、1994年1月1日~2013年12月31日に、本態性血小板血症、真性多血症、骨髄線維症または分類不能のMPNと診断されたMPN患者群と、各MPN患者と年齢および性別をマッチさせた一般対照集団でAMDのリスクを比較した。 AMD既往歴のないすべての対象について、MPN患者ではMPNの診断日、対照では対応する登録日から、AMDの初回診断、死亡/転居(または2013年12月31日)まで追跡し、AMDの発症頻度および絶対リスクを評価した。データ分析は、2015年4月1日~2016年10月31日に行われた。 Cox比例ハザード回帰モデルを用い、喫煙およびリスク時間で補正したAMDのハザード比(HR)を算出するとともに、抗血管内皮増殖因子(anti-VEGF)療法が導入された2006年以降の新生血管AMDのハザード比も算出した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、MPN患者7,958例、対照7万7,445例であった。・MPN患者の背景は、女性4,279例(53.8%)、男性3,679例(46.2%)、診断時年齢(平均±SD)66.4±14.3歳で、疾患の内訳は本態性血小板血症2,628例、真性多血症3,063例、骨髄線維症547例、分類不能のMPNが1,720例であった。・AMDの発症頻度(/1,000人年)は、MPN患者5.2(95%信頼区間[CI]:4.6~5.9)、対照4.3(95%CI:4.1~4.4)で、AMDの10年リスクはそれぞれ2.4%(95%CI:2.1~2.8%)および2.3%(95%CI:2.2~2.4%)であった。・AMDのリスクは、概してMPN患者で増加した(補正HR:1.3、95%CI:1.1~1.5)。・疾患別の補正HRは、本態性血小板血症1.2(95%CI:1.0~1.6)、真性多血症1.4(95%CI:1.2~1.7)、骨髄線維症1.7(95%CI:0.8~4.0)、分類不能のMPNは1.5(95%CI:1.1~2.1)であった。・MPN患者は、新生血管AMDのリスクも高かった(補正HR:1.4、95%CI:1.2~1.6)。

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双極性障害に対するアジュバント介入~メタ解析

 双極性障害は世界的障害の要因トップ10に位置する疾患であり、高い医療コストがかかっている。これまでの研究では、心理療法と併用した気分安定薬による治療は、有意な再発率低下や入院率低下をもたらすことが示唆されている。しかし、科学的根拠に基づき十分に検討されていない心理社会的介入がある。オーストリア・グラーツ医科大学のTanja Macheiner氏らは、双極性障害患者に対するアジュバント心理社会学的介入の有効性を評価した。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年6月27日号の報告。 MESHデータベースより2003~15年に発表されたさまざまなタイプのアジュバント心理社会学的グループ介入に関する研究をレビューし、メタ分析による双極性障害患者の再発率に関する有効性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・メタ分析には、24の介入グループが含まれた。・薬物療法と心理社会学的療法による治療群の75%は、薬物療法のみの治療群よりも再発リスクが低いことが示された。・メタ分析には、疾患経過や試験デザインに関するさまざまなフェーズにおける多くの臨床試験が含まれており、分析した各介入研究数はバランスがとれておらず、多くの研究がエピソード回数や再発に焦点が当てられていた。 著者らは「双極性障害患者に対するアジュバント心理社会学的介入は、患者やその家族、医療システムにおけるコスト削減に不可欠であると思われる。しかし、異なる心理社会学的介入の有効性および影響因子の評価には、さらなる研究が必要である」としている。■関連記事双極性障害の入院、5~7月はとくに注意双極性障害、リチウムは最良の選択か双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析

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【JSMO2017見どころ】緩和・支持療法

 2017年7月27日(木)から3日間にわたって、第15回日本臨床腫瘍学会学術集会が開催される。これに先立ち先月、日本臨床腫瘍学会(JSMO)のプレスセミナーが開かれ、プレナリーセッションをはじめ、「免疫・細胞療法」「Precision medicine」「AYA世代のがん治療」「緩和・支持療法」の4つのテーマにおける注目トピックが紹介された。 このうち、「緩和・支持療法」については西森 久和氏(岡山大学病院 血液・腫瘍内科 助教)が登壇した。以下、西森氏のコメントと注目演題を紹介する。【西森 久和氏コメント】 緩和・支持療法とは、がんに伴うさまざまな苦痛や症状、抗がん薬の副作用などを和らげるための治療である。がんを告知された患者さんは、がんに伴う痛みだけでなく、精神的にも不安やいらだちを感じ、社会的にも仕事を継続できなくなるなどの問題を抱えており、医療者は「苦痛」を全人的に捉えたうえで、サポートをしていく必要がある。がん対策基本法での緩和ケアの推進により、よりよい緩和医療が提供されるようになってきているが、いまだ不十分な点も多いのが現状といえる。本学会では、最新の緩和ケアに関するトピックスに加え、現状を直視したうえでよりよい方向性を見出すためのシンポジウムを数多く準備している。 医学の進歩により、さまざまな抗がん薬が開発され、それに伴う副作用も多様化している。一般的な抗がん薬による治療のイメージは、吐き気や嘔吐がつらい、脱毛など美容上の問題がある、などネガティブなものが多いかと思われるが、新しい制吐薬の開発など支持療法の分野も進歩しており、より効果的な抗がん薬をより安全に、やさしく患者さんに投与できる時代になってきている。本学会では支持療法に関しても、エビデンスに基づき患者さんの生活の質を保つことのできる情報を多く提供する予定である。 また、会期中神戸国際会議場では「患者・家族向けプログラム~いつでも、何処でも、最適のがん医療を受けるために~」が開催され、その模様がJunko Fukutake Hall(岡山大学鹿田キャンパス)でライブ中継される。各日午後には、両会場で相互交流を図る患者発のプログラムが予定されており、医療者にとっても「患者目線」を知ることができる機会となっている。 【注目演題】合同シンポジウム(日本緩和医療学会 / 日本臨床腫瘍学会)「緩和ケアに関わるガイドラインの変更と解説」日時:7月28日(金)10:20~12:20場所:Room 4(神戸国際展示場1号館2F Hall A)セミプレナリーセッション「「予後2年」の望ましい伝え方:どのようながん患者がどのような台詞を好むか?」日時:7月29日(土)8:20~10:20場所:Room 4(神戸国際展示場1号館2F Hall A)シンポジウム「症状スクリーニングと緩和治療―早期からの緩和ケアを目指して―」日時:7月27日(木)14:50~16:30 場所:Room 3(神戸国際展示場2号館1F コンベンションホール北)「口腔のケア・がん口腔支持療法を推し進めるために―論拠に基づいた実践を目指して」日時:7月28日(金)8:20~10:20場所:Room 5(神戸国際展示場1号館2F Hall B)「口腔のケア・がん口腔支持療法を推し進めるために―人材を養成する体制から在り方を問う」日時:7月28日(金)10:20~12:20 場所:Room 5(神戸国際展示場1号館2F Hall B)「Whole Person Care 〜 Care for cancer patients 〜」日時:7月28日(金)17:00~18:30 場所:Room 4(神戸国際展示場1号館2F Hall A)「チームで取り組む分子標的薬の副作用マネジメント 患者へベネフィットをもたらす支持療法」日時:7月29日(土)10:20~12:20 場所:Room 2(神戸国際展示場2号館1F コンベンションホール南)「外来がんリハビリテーション エビデンス&プラクティス」日時:7月29日(土)15:00~17:00場所:Room 2(神戸国際展示場2号館1F コンベンションホール南)ワークショップ「緩和ケア病棟転院時の患者・家族の見捨てられ感について~安心して転院できますか」日時:7月27日(木)9:20~11:00 場所:Room 3(神戸国際展示場2号館1F コンベンションホール北)「がん治療中の患者の decision making のサポート―がん治療する?しない?―」日時:7月27日(木)13:00~14:40 場所:Room 3(神戸国際展示場2号館1F コンベンションホール北)教育講演「がん患者とのコミュニケーション」日時:7月27日(木)14:00~14:30場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)「緩和ケアにおける EBM」日時:7月29日(土)9:20~9:50 場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)「がん化学療法後のB型肝炎ウイルス再活性化のリスクとその対策」日時:7月29日(土)9:50~10:20 場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)「がん連携における在宅支持療法」日時:7月29日(土)10:20~10:50 場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)「がんのリハビリテーション」日時:7月29日(土)10:50~11:20 場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)「がん患者の家族へのサポート」日時:7月29日(土)11:20~11:50 場所:Room 10(神戸国際会議場1F メインホール)【第15回日本臨床腫瘍学会学術集会】■会期:2017年7月27日(木)~29日(土)■会場:神戸コンベンションセンター、Junko Fukutake Hall(岡山大学鹿田キャンパス)■会長:谷本 光音氏(岡山大学大学院 血液・腫瘍・呼吸器内科 特任教授)■テーマ:最適のがん医療— いつでも、何処でも、誰にでも —第15回日本臨床腫瘍学会学術集会ホームページはこちら

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PAP療法は、睡眠時無呼吸症の心血管リスクを改善したのか/JAMA

 睡眠時無呼吸に対する陽圧呼吸(PAP)療法は、無治療あるいは偽治療(sham)と比較し、心血管イベントや死亡のリスクを低減しないことを、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のJie Yu氏らが、システマティックレビューとメタ解析の結果として報告した。睡眠時無呼吸(閉塞性および中枢性)は、有害な心血管リスク因子と関連しており、心血管疾患のリスクを増加させることが観察研究で示されている。PAP療法は、持続陽圧呼吸(CPAP)と適応補助換気(ASV)のどちらでも睡眠時無呼吸の症状を緩和するが、心血管転帰および死亡との関連性はこれまで不明であった。JAMA誌2017年7月11日号掲載の報告。約7,200例を含む無作為化試験10件のシステマティックレビューとメタ解析を実施 研究グループは、MEDLINE、EMBASE、Cochrane Libraryを用い、2017年3月までに発表された睡眠時無呼吸に関する無作為化試験(主要有害心血管イベントまたは死亡の報告を含む)を検索した。 研究者2人が独立してデータを抽出し、ランダム効果モデルを用いてメタ解析を行い、要約相対リスク比(RR)、リスク差(RD)および95%信頼区間(CI)を算出した。主要評価項目は、急性冠症候群(ACS)イベント・脳卒中・血管死の複合(主要有害心血管イベント)、個々の血管イベント、および死亡であった。 解析には、10件(CPAP:9件、ASV:1件)の臨床試験が組み込まれた(合計7,266例、平均年齢60.9歳[範囲:51.5~71.1]、男性5,847例[80.5%]、平均BMI:30.0[SD 5.2])。PAP療法は、主要有害心血管イベントおよび死亡と有意な関連なし 主要有害心血管イベントは356件、死亡は613件報告された。PAP療法は、主要有害心血管イベント(RR:0.77[95%CI:0.53~1.13、p=0.19]、RD:-0.01[95%CI:-0.03~0.01、p=0.23])、心血管死(RR:1.15[95%CI:0.88~1.50、p=0.30]、RD:-0.00[95%CI:-0.02~0.02、p=0.87])、全死因死亡(RR:1.13[95%CI:0.99~1.29、p=0.08]、RD:0.00[95%CI:-0.01~0.01、p=0.51])のいずれとも有意な関連はなかった。同様に、PAP療法とACS、脳卒中および心不全との関連も認められなかった。 CPAPとASVで関連性に差はなく(均一性のp>0.24)、メタ回帰解析において無呼吸の重症度、追跡期間あるいはPAPのアドヒアランスの違いによる転帰とPAP療法との関連はないことが確認された(すべてのp>0.13)。 著者は、「睡眠時無呼吸に対するPAP療法のベネフィットはほかにあるものの、今回の結果は、心血管イベントや死亡の予防を目的としたPAP療法は支持されないことを示している」とまとめている。

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質の高い食事は本当に死亡リスクを低下させる/NEJM

 12年にわたる食事の質の改善は、死亡リスクの低下と確実に関連している。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のMercedes Sotos-Prieto氏らが、看護師健康調査(Nurses' Health Study:NHS)および医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-up Study:HPFS)を基に解析し、明らかにした。これまでの研究で、食事の質を改善することにより、全死亡あるいは心血管疾患による死亡のリスクが低下することは示唆されていたが、長期的な食事の質の変化と死亡リスクとの関連を評価した研究はほとんどなかった。NEJM誌2017年7月13日号掲載の報告。12年間の食事の質の変化と、その後の12年間の死亡リスクとの関連を解析 研究グループは、NHSおよびHPFSのデータを用い、1986~98年の12年間における食事の質の変化と、1998~2010年における全死亡および死因別死亡との関連を、Cox比例ハザードモデルを用いて解析した。1998年以前に心血管疾患やがんなどの既往歴があった参加者や死亡例などは除外し、最終解析対象はNHSの女性4万7,994例およびHPFSの男性2万5,745例となった。 食事の質の変化は、代替健康食指数(Alternate Healthy Eating Index:AHEI)2010、代替地中海食(Alternate Mediterranean Diet:AMED)、高血圧予防(Dietary Approaches to Stop Hypertension:DASH)食の3つの食事スコアを用いて評価した。12年間の改善率が大きい場合、もともと質の高い食事を維持した場合とも有意に低減 AHEI-2010スコア、AMEDスコアおよびDASHスコアの変化に基づくと、12年間で食事の質が最も改善した群(13~33%改善)はほとんど改善しなかった群(0~3%改善)と比較し、全死因死亡の統合ハザード比が、それぞれ0.91(95%信頼区間[CI]:0.85~0.97)、0.84(95%CI:0.78~0.91)および0.89(95%CI:0.84~0.95)であった。 食事スコアの20パーセンタイル上昇(食事の質が改善されたことを指す)は、3つの食事スコアを用いた場合の全死亡リスクの8~17%低下と、AHEI-2010スコアおよびAMEDスコアを用いた場合の心血管死亡リスクの7~15%低下と、いずれも有意に関連していた。 12年間、質の高い食事を維持していた群は質の低い食事を継続した群と比較して、全死因死亡のリスクが、AHEI-2010スコアによる評価で14%(95%CI:8~19)、AMEDスコアで11%(95%CI:5~18)、DASHスコアで9%(95%CI:2~15)、いずれも有意に低下した。 各食事スコアで最も改善に寄与した食品群は、全粒穀物、野菜、果物、魚類およびn-3脂肪酸であった。 なお、著者は、食事に関するデータは自己申告であり、残余あるいは未測定の交絡因子を完全に除外できておらず、参加者のほとんどは白人医療従事者で一般化は制限される可能性があることなどを研究の限界として挙げている。

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