サイト内検索|page:1063

検索結果 合計:36556件 表示位置:21241 - 21260

21241.

抗血栓薬の「診療ガイドライン」を書くには勇気が必要!(解説:後藤信哉氏)-934

 ランダム化比較試験を中心とする「エビデンス」をまとめて診療ガイドラインが作成される。新薬では薬剤開発の第III相試験が唯一の「エビデンス」の場合も多い。しかし、疾病の発症リスクは時代とともに変化する。ある時点のランダム化比較試験に基づいて「診療ガイドライン」を作成しても、数年後には血栓イベントリスクは激減して、抗血栓薬などは不要になるかもしれない。「診療ガイドライン」は、過去のエビデンスに基づいて作成されるが、出血イベント増加が不可避の抗血栓薬では未来の血栓イベントリスクが低下すれば未来の適応は現在よりも限局される。 アスピリンには豊富なエビデンスがある。血栓イベント低減効果は各種ランダム化比較試験にて一貫している。しかし、本研究のように血栓リスクの低い1次予防の症例では、数万例では効果を科学的に証明できない。アスピリンによる重篤な出血イベント増加効果も各種ランダム化比較試験にて一貫している。出血イベントでは有意差が出る。過去において、アスピリンは1次予防にも適応とされた時期もあった。禁煙、運動習慣、減塩などは損がない。健康教育により、血栓イベントリスクが低下すればアスピリンすら不要になる。抗血栓薬の「診療ガイドライン」を書くときには、将来否定されることを受け入れる勇気が必要である。2万例では足りない! ランダム化比較試験の時代の終焉 アスピリンの心血管イベント予防効果は歴史的に証明されている。重篤な出血イベント増加も証明されている。前者は、プラセボ投与時の血栓イベントリスクが高いときにのみ明確になる。後者はどの症例でも実感できる。数万例のランダム化比較試験により血栓イベントの発現が両群の間に差がなくなるとの仮説は、両群の差異を規定する因子が年齢、性別、地域、各種リスク因子など数十の因子により規定されるとの発想に基づく。しかし、血栓イベント発症と関連する因子であっても運動量などは補正されていない。臨床医は家族歴を重視するが、家族歴も均質化されていない。 すでに、過去の血栓イベント発症リスクの高かった時代に、血栓イベントの高い症例にて証明されたアスピリンの効果が示すことのできない時代となった。アスピリンのように安価、安全な薬剤であっても、将来血栓イベントリスクの高い個人を同定して投与する必要がある。ランダム化比較試験による標準治療転換の時代は終わり、個別最適化治療の理論が必須の時代となった。

21243.

漫画トーナメント【Dr. 中島の 新・徒然草】(243)

二百四十三の段 漫画トーナメント今回は少し医学から離れた話題に触れたいと思います。私は電車を待っている時など、時間つぶしにスマホで漫画を読むことがあります。便利な世の中になったもので、あらかじめKindleにダウンロードしておけば、いつでも読め、値段も紙の本より少し安いくらいの1冊400~500円程度。幸いなことに漫画王国の日本では、読む本に事欠くことはありません。色々な漫画ランキングを参考に、耳にした事はあるけど読んだことはない、というタイトルの第1巻だけを片っ端から購入します。ここからがトーナメントの始まりです。それぞれの本を読み終わるたびに感想を一言だけメモします。第1巻を読んで面白ければ第2巻の購入も検討。面白くなければ第2巻を購入することはありません。これを続けると第3巻、第4巻と進んで、徐々にランキングが形成されるというわけです。今のところランキング作成にはほど遠い状況ですが。実際に読んでみると、世間で大人気の漫画であっても案外面白くないこともあります。一方、なるほどこれは人気が出るはずだ! と納得させられることも当然あるわけです。まあ、その漫画と自分の相性なのでしょう。というわけで、読者の皆さまが漫画を購入する時の参考のために、これまでの私の評価を一挙公開! あくまでも第1巻だけの感想です。★★★★ 早く次が読みたい!「弱虫ペダル」、「ちはやふる」、「NANA」、「デスノート」、「空母いぶき」、「とめはねっ!」、「いぬやしき」、「進撃の巨人」★★★ 評判どおり面白い!「宇宙兄弟」、「サンクチュアリ」、「のだめカンタービレ」、「鋼の錬金術師」、「最終兵器彼女」★★ まあまあかな?「フリージア」、「銀魂」★ 僕が第2巻を買う日は来ないと思う「幽☆遊☆白書」、「センゴク」、「彼岸島」、「ベルセルク」、「鉄コン筋クリート」「俺のお気に入りの漫画がこんなに低い評価とは何事か!」とお怒りになる読者もいるかもしれませんが、そこはご容赦ください。今後もデータが蓄積されたら適宜ランキングを公開いたしましょう。最後に1句漫画読み ランクをつくって ご満悦

21244.

第11回 保湿クリームを貼り薬による皮膚の炎症予防に【使える!服薬指導箋】

第11回 保湿クリームを貼り薬による皮膚の炎症予防に1)日本皮膚科学会接触皮膚炎診療ガイドライン委員会. 接触皮膚炎診療ガイドライン. 日本皮膚科学会雑誌;2009. 119巻9号.2)Loden M. Contact Dermatitis. 1997;36:256-260.

21245.

ケアネットDVD サンプル動画リンク集(2018年10月版カタログ掲載)

インデックスページへ戻るケアネットDVD 新刊のサンプル動画をご覧いただけます。(※YouTube「ケアネット公式チャンネル」にリンクします)Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 市中感染症編(上巻)Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 市中感染症編(下巻)Dr.小松のとことん病歴ゼミ長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.1長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.2長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.3Dr.長尾の胸部X線クイズ 初級編Dr.長尾の胸部X線クイズ 中級編民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.1民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.2民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.3志水太郎の診断戦略エッセンスDr.林の笑劇的救急問答13〈上巻〉Dr.林の笑劇的救急問答13〈下巻〉Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)Dr.志賀のパーフェクト!基本手技~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【整形外科編】Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)すべての作品のサンプル動画はこちらからご覧いただけます。

21246.

日本人教師における仕事のストレスと危険なアルコール消費の性差に関する横断研究

 多くの教師は、仕事に関連するストレスや精神障害のリスクが高いといわれている。また、教師の飲酒運転や危険なアルコール消費(hazardous alcohol consumption:HAC)は、社会問題となっている。そして、燃え尽き症候群、職業性ストレス、自己効力感、仕事満足度に関する教師間の性差が報告されている。大阪市立大学の出口 裕彦氏らは、日本の教師における、認識された個人レベルの職業性ストレスとHACとの関連について性差を明らかにするため、検討を行った。PLOS ONE誌2018年9月20日号の報告。 2013年に実施された横断研究より、非飲酒者を除く男性教師723名と女性教師476名を対象とした。認識された個人レベルの職業性ストレスの評価には、Generic Job Stress Questionnaire(GJSQ)を用いた。HACの定義は、男性教師でエタノール280g/週以上、女性教師で同210g/週以上とした。多重ロジスティック回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・HACは、男性教師の16.6%、女性教師の12.4%で認められた。・平均年齢は、男性教師46.9±10.9歳、女性教師39.9±12.3歳であった。・職務分類別では、学校教師が最も一般的であった(男性:48.7%、女性:86.3%)。・中程度のストレスレベルを有する男性教師では、調整されたモデルの使用により、管理職からのソーシャルサポートとHACとの関連が認められた(OR:0.43、95%CI:0.23~0.8)。・高度なストレスレベルを有する女性教師では、調整されたモデルの使用により、仕事量の変動とHACとの関連が認められた(OR:2.09、95%CI:1.04~4.24)。 著者らは「本研究では、HACは、男性教師において管理職からのソーシャルサポートと負の関連があり、女性教師においては仕事量の変動と正の関連が認められた。教師のHAC予防戦略を策定する際には、性差を考慮する必要がある」としている。■関連記事職業性ストレス対策、自身の気質認識がポイント:大阪市立大うつ病の寛解率、職業で差があるか認知症になりやすい職業は

21247.

歯周炎とアルツハイマー病リスクが関連

 歯周病が、軽度認知障害(MCI)・主観的認知低下(SCD)・アルツハイマー病(AD)のリスク増加の一因となるかどうかを検証するために、スウェーデン・カロリンスカ研究所のJacob Holmer氏らが症例対照研究を実施した。その結果、辺縁性歯周炎と早期認知障害およびADとの関連が示唆された。Journal of Clinical Periodontology誌オンライン版2018年10月5日号に掲載。 本研究は、スウェーデンのHuddingeで3年間にわたって実施された。カロリンスカ大学病院のカロリンスカ・メモリークリニックで、連続した154例を登録し、3つの診断群(AD、MCI、SCD)をまとめて「症例」とした。年齢および性別がマッチした76人の認知的に健康な対照を、Swedish Population Registerを介して無作為にサンプリングした。すべての症例および対照は、臨床検査およびX線検査を受けた。潜在的な交絡因子を調整したロジスティック回帰モデルに基づいて統計解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・対照群より症例群で、口腔健康状態不良および辺縁歯槽骨喪失が多くみられた。・症例群は、広範な辺縁歯槽骨喪失(オッズ比[OR]:5.81、95%信頼区間[CI]:1.14~29.68)、深い歯周ポケットの増加(OR:8.43、95%CI:4.00~17.76)、う蝕(OR:3.36、95%CI:1.20~9.43)に関連していた。

21248.

気胸の入院発生が増加、疫学的特性は?/JAMA

 英国において1968~2016年に自然気胸で入院治療を受けた患者の推移を調べた結果、有意な増加が認められ、患者の約6割が慢性肺疾患を有しているといった特徴が明らかにされた。英国・オックスフォード大学Hospitals NHS Foundation TrustのRob J. Hallifax氏らによる住民ベース疫学研究の結果で、JAMA誌2018年10月9日号で発表された。自然気胸は頻度の高い疾患であり、独特の疫学的プロファイルを有するが、住民ベースのデータは限定的であった。英国1968~2016年の入院データで発生率および再発入院について分析 研究グループは、英国の大規模で長期にわたる入院データセットを用いて、自然気胸の入院発生率、および再発率、動向を推算する住民ベース疫学研究を行った。1968~2016年の全国データセットと地方データセットから、15歳以上の患者の入院記録を使用した(最終データの日付は2016年12月31日)。 暦年の自然気胸による入院および再入院に関する記録を調べ、自然気胸の入院の発生率と再発率を主要アウトカムとして評価した(再発は、自然気胸の入院が2回目以降の場合と定義)。各人の重複入院と併存疾患についてはレコードリンケージにより特定し、累積time-to-failure解析法とCox比例ハザード回帰法を用いて、5年追跡調査における再発のリスク因子評価を行った。再発について「性差」はみられず、「年齢」「慢性肺疾患あり」が複合的に影響 1968~2016年の自然気胸の入院発生は17万929例であった(年齢中央値44歳[IQR:26~88]、男性73.0%)。15歳以上10万人当たりの同発生は、1968年は9.1例(95%信頼区間[CI]:8.1~10.1)であったが、2016年は14.1例(95%CI:13.7~14.4)で、早い時期と比べると有意に増加していた。15歳以上10万人当たりの集団発生率は、男性(20.8、95%CI:20.2~21.4)が女性(7.6、7.2~7.9)よりも有意に高率であった。 自然気胸を呈した患者の60.8%(95%CI:59.5~62.0)が、慢性肺疾患を有していた。 レコードリンケージ解析により、全体的な入院の増加は一部の再発入院の増加による可能性が示されたが、たとえば65歳以上の女性(1968年から2016年の年率変化4.08[95%CI:3.33~4.82]、p<0.001)など、有意な初発の年率増加が認められた集団もあった。 5年以内に再発する確率は、男女で同等であったが(男性25.5%[95%CI:25.1~25.9] vs.女性26.0%[25.3~26.7])、年齢および慢性肺疾患の有無による影響でばらつきが認められた。たとえば、15~34歳・慢性肺疾患あり・男性の集団が5年以内に再発する確率は39.2%(95%CI:37.7~40.7)、これに対して65歳以上・慢性肺疾患なし・男性では19.6%(18.2~21.1)であった。

21249.

1型DM、ハイブリッド人工膵臓vs.SAP療法/Lancet

 食事時のインスリンボーラス注入の必要性を除けば昼夜にわたり自動でインスリンを注入するハイブリッド・クローズドループ型インスリン注入システム(以下、ハイブリッド人工膵臓)は、既存のセンサー増強型インスリンポンプ(SAP)療法と比較して、6歳以上の幅広い年齢層にわたる1型糖尿病患者の血糖コントロールを改善し、低血糖リスクを低減することが明らかにされた。英国・ケンブリッジ大学代謝科学研究所のMartin Tauschmann氏らによる、国際多施設共同の非盲検無作為化試験の結果で、Lancet誌オンライン版2018年10月1日号で発表された。自由生活下で12週間介入、標的血糖範囲内の時間割合を評価 試験は、英国4病院と米国2施設の糖尿病外来クリニックで、インスリンポンプ療法を受けたが血糖コントロール不良(糖化ヘモグロビン[HbA1c]:7.5~10.0%)の6歳以上の1型糖尿病患者を集めて行われた。 被験者は無作為に2群に分けられ、1群はハイブリッド人工膵臓療法を、もう1群はSAP療法を、いずれも12週間にわたり自由生活下で受けた。なお、介入期間前に4週間の導入期間が設けられ、試験インスリンポンプと連続血糖モニタリングのトレーニングが行われた。 適格患者の無作為化は、中央の無作為化ソフトウェアを用いて実行されたが、両群とも割り付け治療の盲検化はされなかった。無作為化では、HbA1c低値(<8.5%)と高値(≧8.5%)の層別化も行われた。 主要評価項目は、無作為化後12週時点の標的血糖範囲内(3.9~10.0mmol/L)だった時間割合。主要評価項目と安全性評価項目の解析は、全無作為化患者を対象に行われた。ハイブリッド人工膵臓群65%、SAP療法群54%で有意差 2016年5月12日~2017年11月17日に114例がスクリーニングを受け、適格患者86例が、ハイブリッド人工膵臓療法(46例)またはSAP療法(40例、対照群)を受けるよう無作為に割り付けられた。被験者のうち22歳以上が44例、13~21歳が19例、6~12歳が23例であった。 標的血糖範囲内時間割合は、ハイブリッド人工膵臓群(65%、SD8)が、対照群(54%、SD9)と比べて有意に高率であった(ベースラインから12週時点までの変化の平均差:10.8ポイント、95%信頼区間[CI]:8.2~13.5、p<0.0001)。 HbA1cは、ハイブリッド人工膵臓群がスクリーニング時8.3%(SD 0.6)から、4週間の導入期間後は8.0%(0.6)、12週間の介入期間後は7.4%(0.6)に低下した。対照群は、8.2%(0.5)から7.8%(0.6)、7.7%(0.5)への低下で、HbA1cの低下は、ハイブリッド人工膵臓群が対照群と比べて有意に大きかった(変化の平均差:0.36%、95%CI:0.19~0.53、p<0.0001)。 血糖値が3.9mmol/L以下で推移した時間(変化の平均差:-0.83ポイント、95%CI:-1.40~-0.16、p=0.0013)、10.0mmol/L以上で推移した時間(同:-10.3ポイント、-13.2~-7.5、p<0.0001)は、いずれもハイブリッド人工膵臓群が対照群よりも有意に短時間であった。 センサー測定血糖値の変異係数については、介入間で有意差は認められなかった(変化の平均差:-0.4%、95%CI:-1.4~0.7、p=0.50)。同様に、投与されたインスリン1日総量(変化の平均差:0.031U/kg/日、95%CI:-0.005~0.067、p=0.09)と、体重(同:0.68kg、-0.34~1.69、p=0.19)についても両群間で有意な差はなかった。 重症低血糖症の発生はなかった。ハイブリッド人工膵臓群1例で、注入セットの不具合による糖尿病ケトアシドーシスが報告。また、重症高血糖症が両群2例ずつで、そのほかハイブリッド人工膵臓群13件、対照群3件の有害事象が報告された。

21250.

ICUにおけるCandida aurisの集団発生と制圧(解説:吉田敦氏)-930

 英国・オックスフォード大学病院の神経ICUで、C. aurisの集団感染が発生し、アクティブサーベイランス、全ゲノム解析に基づく分子疫学、伝播要因の追究、制圧の過程が今回NEJM誌に報告された。多剤耐性を示す本菌の増加は世界中で報告されており、米国および英国は2016年6月にアラートを発したが1)、今回の事例はその前から始まっていたもので、最終的に皮膚体温計のリユースが最も疑われる結果となった。 オックスフォード大学病院では、上記のアラートを受け、過去にさかのぼって調査を行ったところ、2015年2月~2016年10月までに4人の保菌と5人の感染があったことが判明した。このうち8人は神経ICUに入室歴があったため、2016年10月24日から患者・環境のスクリーニング(神経ICU入室時、入室中および退室時の鼻・腋窩・鼠径・気管切開部・創部・尿の培養を含む)を開始した。同定は質量分析を用いて行い、培養陽性例をCase、培養陰性例をControlとする症例対照研究としてリスクファクターを解析した。さらに同一患者において、最初に分離された株と最後に分離された株、そして環境分離株について全ゲノムシークエンスを行い、分子系統的な関係を解析した。 最終的に2015年2月~2017年8月31日までの間に患者は70例となり、うち66例(94%)は神経ICUに入室歴のある患者であった。7例は侵襲性感染症(真菌血症、デバイス関連髄膜炎)を生じていた。保菌/感染のリスクファクターとしては、再使用可能な皮膚体温計(OR=6.80)、フルコナゾールの全身投与(OR=10.34)が最も高かった。ベッド周囲、接触面、器具、空気を中心とした環境培養ではほとんどは陰性であったが、皮膚体温計、パルスオキシメーターは陽性であった。感染対策としては複数を組み合わせるバンドル介入(隔離、コホート、表面・床の連日の清掃、空室の最終清掃など)を行ったものの、新規の検出は皮膚体温計の使用を中止した後でもしばらく認められ、やがて終息した。全ゲノム解析では、患者・環境分離株はすべて南アフリカクレードに属し、単一クラスターをなしていた。ゲノム変異から算出した進化速度から推定すると、このクラスターが出現した時期は2013年4月ごろであった。 Candida aurisが最初に分離されたのは、実は本邦であり、耳感染症の患者からであった(2009年新種提唱)2)。しかし後に侵襲性感染症・保菌例の増加が相次ぎ、さらにフルコナゾール、アムホテリシンBを含む多剤に耐性であること、バイオフィルムを産生し、医療関連感染症を生じやすいことが明らかになった。ただし本菌の同定は、検査室で行われてきた従来法ではほぼ困難で、質量分析や遺伝子同定といった方法に頼らねばならない。つまり「同定不明なCandidaが気付かれないうちに増加し、治療抵抗性の侵襲性感染症を生じたり、大規模発生に進展してしまう」危険性が非常に高い。このような中で本報告がなされたわけであるが、患者体表に付着させ、うまく消毒できない器具が媒介になっていたことは、思いがけない伝播経路の存在と、究明の重要性を強調するものであろう。本邦では最近2例目の報告がなされたが3)、認識と同定に至っていない例があることはほぼ確実であるにもかかわらず、実態についてほとんど確実な情報がない状況といえよう。確実な同定に基づいたサーベイランス、発生を想定した対策の立案が喫緊の課題である。

21251.

第10回 内科クリニックからのミノサイクリン、レボフロキサシンの処方(前編)【適正使用に貢献したい  抗菌薬の処方解析】

Q1 予想される原因菌は?Mycoplasma pneumoniae(肺炎マイコプラズマ)・・・全員Bordetella pertussis(百日咳菌)・・・6名Chlamydophila pneumoniae(クラミジア・ニューモニエ)・・・4名Mycobacterium tuberculosis(結核菌)・・・3名マクロライド耐性の肺炎マイコプラズマ 奥村雪男さん(薬局)母子ともに急性の乾性咳嗽のみで他に目立った症状がないこと、およびテトラサイクリン、ニューキノロン系抗菌薬が選択されていることから、肺炎マイコプラズマ感染症、それもマクロライド耐性株による市中肺炎を想定しているのではないかと思います。「肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針」によれば、成人のマクロライド耐性マイコプラズマの第1選択はテトラサイクリンとされています。マイコプラズマと百日咳 中堅薬剤師さん(薬局)母子ともマイコプラズマか百日咳と予想します。しつこい乾性咳嗽(鎮咳薬が2週間も処方されていることから想像)もこれらの感染症の典型的症状だと思います。結核の可能性も わらび餅さん(病院)百日咳も考えましたが、普通に予防接種しているはずの13 歳がなる可能性は低いのではないでしょうか。症状からは結核も考えられますが、病歴など情報収集がもっと必要です。百日咳以外の可能性も? 清水直明さん(病院)発熱がなく2週間以上続く「カハっと乾いた咳」、「一度咳をし出すとなかなか止まらない」状態は、発作性けいれん性の咳嗽と考えられ、百日咳に特徴的な所見だと考えます。母親を含めた周囲の方にも咳嗽が見られることから、周囲への感染性が高い病原体であると予想されます。百日咳は基本再生産数(R0)※が16~21とされており、周囲へ感染させる確率がかなり高い疾患です。成人の百日咳の症状は小児ほど典型的ではないので、whoop(ゼーゼーとした息)が見られないのかもしれません。また、14日以上咳が続く成人の10~20%は百日咳だとも言われています。ただし、百日咳以外にもアデノウイルス、マイコプラズマ、クラミジアなどでも同様の症状が見られることがあるので、百日咳菌を含めたこれらが原因微生物の可能性が高いと予想します。※免疫を持たない人の集団の中に、感染者が1人入ったときに、何人感染するかを表した数で、この数値が高いほど感染力が高い。R0<1であれば、流行は自然と消失する。なお、インフルエンザはR0が2~3とされている。Q2 患者さんに確認することは?アレルギーやこれまでの投与歴など JITHURYOUさん(病院)母子ともにアトピー体質など含めたアレルギー、この処方に至るまでの投薬歴、ピロリ除菌中など含めた基礎疾患の有無、併用薬(間質性肺炎のリスク除外も含めて)、鳥接触歴を確認します。さらに、母親には妊娠の有無、子供には基礎疾患(喘息など)の有無、症状はいつからか、運動時など息苦しさや倦怠感の増強などがないかも合わせて確認します。併用薬・サプリメントについて  柏木紀久さん(薬局)車の運転や機械作業などをすることがあるか。ミノサイクリンやレボフロキサシンとの相互作用のあるサプリメントを含めた鉄、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの含有薬品の使用も確認します。結核の検査 ふな3さん(薬局)母には結核の検査を受けたか、結果確認の受診はいつかを聞きます。子にはNSAIDs などレボフロキサシンの併用注意薬の服用の有無、てんかん、痙攣などの既往、アレルギーを確認します。お薬手帳の確認 わらび餅さん(病院)母は前医での処方が何だったのか、お薬手帳などで確認したいです。Q3 疑義照会する?母の処方について疑義照会する・・・2人子の処方について疑義照会する・・・全員ミノサイクリンの用法 キャンプ人さん(病院)ミノサイクリンの副作用によるめまい感があるので、起床時から夕食後または眠前へ用法の変更を依頼します。疑義照会しない 中堅薬剤師さん(薬局)母については、第1選択はマクロライド系抗菌薬ですが、おそらく他で処方されて改善がないので第2 選択のミノサイクリンになったのでしょう。というわけで、疑義照会はしません。ミノサイクリン起床時服用の理由 ふな3さん(薬局)疑義照会はしません。ミノサイクリンが起床時となっているのは、相互作用が懸念される鉄剤や酸化マグネシウムを併用中などの理由があるのかもしれません。食事による相互作用も考えられるため、併用薬がなかったとしても、起床時で問題ないと思います。ミノサイクリンのあまりみない用法 中西剛明さん(薬局)母に関しては、疑義照会しません。初回200mgの用法は最近見かけませんが、PK-PD理論からしても、時間依存型、濃度依存型、どちらにも区分できない薬剤ですので、問題はないと考えます。加えて、2回目の服用法が添付文書通りなので、計算ずくの処方と考えます。起床時の服用も見かけませんが、食道刺激性があること、食物、特に乳製品との相互作用があることから、この服用法も理にかなっていると思います。レボフロキサシンは小児で禁忌 児玉暁人さん(病院)13歳は小児で禁忌にあたるので、レボフロキサシンについて疑義照会します。代替薬としてトスフロキサシン、ミノサイクリンがありますので、あえてレボフロキサシンでなくてもよいかと思います。キノロン系抗菌薬は切り札 キャンプ人さん(病院)最近の服用歴を確認して、前治療がなければマクロライド系抗菌薬がガイドラインなどで推奨されていることを伝えます。小児肺炎の各種原因菌の耐性化が進んでおり、レボフロキサシンはこれらの原因菌に対して良好な抗菌活性を示すため、キノロン系抗菌薬は小児(15 歳まで)では切り札としていることも伝えます。マクロライド系抗菌薬かミノサイクリンを提案 荒川隆之さん(病院)子に対して、医師がマイコプラズマを想定しているならクラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬、マクロライド耐性を危惧しているなら、母親と同じくミノサイクリンを提案します。ミノサイクリンの場合、歯牙着色などもあり8 才未満は特に注意なのですが、お子さんは13才ですので選択肢になると考えます。そもそも抗菌薬は必要か JITHURYOUさん(病院)子の抗菌薬投与の必要性を確認します。必要なら小児の適応があるノルフロキサシンやトスフロキサシンなどへの変更を提案します。咳自体はQOLを下げ、体力を消耗し飛沫感染リスクを上げることに加え、患者が投与を希望することがあり、心情的に鎮咳薬の必要性を感じます。効果不十分なら他の鎮咳薬も提案します。子の服薬アドヒアランスについて わらび餅さん(病院)体重56kgと言っても、まだ13歳。レボフロキサシンは禁忌であることを問い合わせる必要があります。処方医は一般内科なので、小児禁忌であることを知らないケースは有り得ます。ついでに、なぜ母と子で抗菌薬の選択が異なるのか、医師からその意図をききだしたいです。母の前医での処方がマクロライド系抗菌薬だったら、その効果不良(耐性)のためだと納得できます。子供だけがキノロン系抗菌薬になったのは、1日1回の服用で済むため、アドヒアランスを考慮しての選択かと思いました。学童が1日2~3回飲むのは、難しいこともありますが、母子でミノマイシンにしても1日2回になるだけで、アドヒアランスは維持できるものと思います。あくまで第1選択はマクロライド系抗菌薬 清水直明さん(病院)母と子は基本的に同じ病原体によって症状が出ていると考えられるので、同一の抗菌薬で様子を見てもよいのではないでしょうか。ミノサイクリン、レボフロキサシンともにマイコプラズマ、クラミジアなどの非定型菌にも効果があると思いますが、百日咳菌をカバーしていないので、これらをカバーするマクロライド系抗菌薬であるクラリスロマイシンやアジスロマイシンなどへの変更を打診します。マイコプラズマのマクロライド耐性化が問題になっていますが、それでも第1選択薬はマクロライド系抗菌薬です。13歳の小児にレボフロキサシン投与は添付文書上、禁忌とされていますが、アメリカでは安全かつ有効な他の選択肢がない場合、小児に対しても使用されているようです。前治療が不明なので何とも言えませんが、他の医療機関でマクロライド系抗菌薬の投与を「適正に」受けていたとすると、第2選択肢としてミノサイクリン、レボフロキサシン(15歳以上)が選択されることは妥当かもしれません。他の医療機関でマクロライド系抗菌薬の投与を「不適切に」(過少な投与量・投与期間)受けていたとすると、十分な投与量・投与期間で仕切り直してもよいのではないでしょうか。後編では、抗菌薬について患者さんに説明することは?、その他気付いたことを聞きます。

21253.

日本人統合失調症患者の喫煙率に関する大規模コホートメタ解析

 統合失調症患者の喫煙は、世界的に一般集団と比較してより多くみられるが、日本での研究結果では矛盾が生じていた。最近では、一般集団の喫煙率は徐々に低下している。金沢医科大学の大井 一高氏らは、日本人の統合失調症患者を対象に、喫煙率の大規模コホートメタ解析を行った。The International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2018年9月17日号の報告。 対象は、喫煙状況に関する日本の大規模コホートメタ解析より、統合失調症患者1,845例および一般集団19万6,845例、25年に及ぶ12件の研究より、統合失調症患者842例および精神医学的に健康な対照者766例(著者らの研究による、統合失調症患者301例および対照者131例を含む)。 主な結果は以下のとおり。・著者らのケースコントロールサンプルでは、統合失調症患者において、健康な対照者よりも有意に高い喫煙率が認められた(p=0.031)。・統合失調症患者のヘビースモーカーの割合(p=0.027)および1日の喫煙本数(p=0.0082)は、健康な対照者よりも有意に高かった。・統合失調症の喫煙者において、非定型抗精神病薬の投与量と1日の喫煙本数との間に正の相関が認められた(p=0.001)。・メタ解析では、統合失調症患者は男性(OR:1.53、p=0.035、統合失調症患者:52.9%、一般集団:40.1%)、女性(OR:2.40、p=0.0000108、統合失調症患者:24.4%、一般集団:11.8%)の両方において、一般集団よりも高い喫煙率が認められた。・男性の統合失調症患者は、男性の健康な対照者よりも高い喫煙率が認められたが(OR:2.84、p=0.00948、統合失調症患者:53.6%、健康な対照者:32.9%)、女性では統計学的に有意な差は認められなかった(OR:1.36、p=0.53、統合失調症患者:17.0%、健康な対照者:14.1%)。・男女両方において、統合失調症患者は、一般集団(OR:1.88、p=0.000026)および健康な対照者(OR:2.05、p=0.018)よりも高い喫煙率が認められた。・これらの割合は、患者が登録された年に影響を受けなかった(p>0.05)。・1日当たりの喫煙値は、統合失調症患者22.0、一般集団18.8であった。 著者らは「日本における10年以上のデータに基づくと、日本人の統合失調症患者は、一般集団および健康な対照者よりも、喫煙する可能性が約2倍高いことが示唆された」としている。■関連記事統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか統合失調症患者とタバコ、どのような影響を及ぼすのか?統合失調症発症予測に喫煙が関連

21254.

大きく育て!次世代の健康医学のタネ~日本抗加齢医学会

 2018年9月27日、日本抗加齢医学会 広報委員会は、都内でメディアセミナーを開催し、ヘルスケアベンチャー大賞事業の創設と第1回の開催概要について説明を行った。 同学会には、約8,500人の学会員が所属し、学術集会も2019年で19回を迎える。わが国の高齢化にともない健康寿命をいかに延伸するかが課題となっているが、そのための医学的な解決を学会では研究している。 学会では、わが国の科学的競争力や経済力が低下していくことに鑑み、「医学会からのイノベーション」を合言葉に、今回の事業を創設。セミナーでは、大賞概要などについて説明が行われた。この大賞が大きな流れのスタート はじめに今回の大賞を発案し、担当するイノベーション委員会の委員長である坪田 一男氏(同学会 理事/慶應義塾大学医学部眼科学教室 教授)が、「イノベーション委員会立ち上げとヘルスケアベンチャー大賞 事業の意義とは」をテーマにレクチャーを行った。 同氏は、わが国の経済成長率が鈍化・低迷する現状を説明、創薬ベンチャーの未成熟(開発品目数:アメリカ334、イギリス38、日本10)を指摘するとともに、今後のわが国の置かれる環境への危機感を示した。 そのうえで、わが国の将来にとって、「技術革新とビジネス化が掛け合わさることで『社会改革』を起こすイノベーションが必要だ」と語る。とくにイノベーションは大学発だけでなく、「個々人がWEBを武器に挑戦できる時代が到来した。こうした挑戦を応援するために、抗加齢医学会というシーズをもとに新しい可能性を拓くためにイノベーション委員会を立ちあげた」と委員会設立の経緯を語った。 すでに欧米をはじめとする先進国では、大学内に学部横断の組織があり、医療者が経営を学ぶなどの組織やカリキュラムができ、さまざまなベンチャー企業が誕生していることを紹介するとともに、わが国の後塵を拝する状況に警鐘を鳴らした。 おわりに同氏は、「健康医療の分野にイノベーションが求められている。この創出の流れを、大学ばかりでなく、医学会も推進する必要がある。とくに抗加齢医学領域は、今後大きなイノベーションが起きると考えられ、わが国発の産業に発展させることが大切。今回の大賞をロールモデルとして、大きな流れのスタートにしてほしい」と期待を示し、レクチャーを終えた。挑戦者が尊敬される社会 つぎに森下 竜一氏(同学会 副理事長/大阪大学大学院医学系研究科 臨床遺伝子治療学寄附講座 教授)が、「本事業が求めるものと国の政策とは」をテーマに、産業としての医療の面などから、今回の大賞の意義を説明した。 ヘルスケア産業は、2000年に2.93兆米ドルだった産業規模が、2010年には6.43兆米ドルと拡大。世界人口の増加と高齢化により、今後も増大を続けていくと説明した。そして、政府も「健康・医療戦略推進本部」を設置し、「健康長寿社会の実現」は成長戦力の要と位置付け、医療分野の研究開発を政府一体で進めていくため、「健康医療戦略法」を制定し、「健康長寿産業の創出・活性化による経済の成長」を進める姿勢であることを説明した。具体的には、各種規制の緩和だけでなく、1,000億円にのぼる官民イノベーションプログラムの実施、診療報酬の改定などを実施していくことになるという。 最後に同氏は、「イノベーションがないと将来がない。わが国の大学もイノベーションを起こすだけでなく、欧米のようにベンチャー企業を創設し、パテントなどで自立化することも重要だ。挑戦者が尊敬される社会にならなければいけない」と語り、講演を終えた。 なお、本大賞は、2019年1月25日(金)まで募集されている。第1回 ヘルスケアベンチャー大賞の概要・募集テーマ 抗加齢を目的とした創薬、遺伝子治療、再生医療製品、機能性食品、機能性化粧品など、またはヘルスケアIT(ビッグデータ解析、ディープラーニング、ウェアラブルデバイスなど)の製品、ビジネスプラン・応募条件 応募者の内、最低1名は学会員、協会員、協会賛助企業、事業協賛企業が含まれていること(詳細は下記のWEBサイトを参照のこと)・スケジュール 応募締切:2019年1月25日(金)  最終選考:2019年6月14日(金)・賞金/副賞 賞金:大賞100万円 学会賞30万円 副賞:起業支援サービス/大学発新産業創出プログラムへの推薦など・最終選考/受賞会場 2019年6月14日(金)パシフィコ横浜 最終選考では5つのテーマを 5分間のピッチ方式で行い、最終選考を実施 (第19回日本抗加齢医学会総会会場にて発表)■参考第1回 ヘルスケアベンチャー大賞日本抗加齢医学会

21255.

日本の高齢ドライバーの自動車事故死亡率

 近年、先進国では高齢ドライバーによる自動車事故が大幅に増加している。わが国の高齢ドライバーの自動車事故の傾向を京都府立大学の松山 匡氏らが日本外傷データバンク(Japan Trauma Data Bank: JTDB)を用いて調べたところ、65歳以上のドライバーによる自動車事故の割合は年々増加しており、75歳以上で院内死亡率が最も高いことがわかった。Medicine誌2018年9月号に掲載。 JTDBは国内256施設による外傷患者の前向き全国病院レジストリである。本研究では、2004~15年における法定運転年齢以上の自動車事故のドライバー全員を登録し、成人群(64歳以下)、前期高齢者群(65~74歳)、後期高齢者群(75歳以上)に分けて検討した。主要アウトカムは院内死亡率で、前期高齢者群または後期高齢者群による自動車事故割合の傾向を、コクラン・アーミテージ傾向検定を用いて評価した。また、成人群と比べた後期高齢者群と院内死亡率の関連を多変量ロジスティック回帰分析で評価した。 主な結果は以下のとおり。・調査期間中、合計23万6,698例の外傷患者が登録され、3万9,691例(16.8%)が評価対象となった。・65歳以上のドライバーによる自動車事故の割合は、2004年の11.7%から2015年には23.8%に有意に増加した(p<0.001)。・未補正の院内死亡率は年齢が上がるほど高かったが、どの年齢群も年々減少していた。・成人群より後期高齢者群で院内死亡率が有意に高かった(17.3%[584/3,372]vs.8.0%[2,556/31,985]、調整オッズ比:4.80、95%信頼区間:4.06~5.67)。

21256.

マダニが媒介するライム病、最適な抗菌薬は?

 早期ライム病(LB)における遊走性紅斑の管理について、抗菌薬の種類や治療法の選択をめぐる論争がある。ドイツ・アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクのGabriel Torbahn氏らは、早期LBへの各種抗菌薬と治療法に対するすべての無作為化試験について、ネットワークメタアナリシス(NMA)を行った。その結果、抗菌薬の種類や治療法は、有効性および薬剤関連有害事象に寄与しないことが明らかになった。著者は、「今回の結果は、LB患者を治療する医師ならびに患者の意思決定にとって重要なものである」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年10月3日号掲載の報告。 研究グループは、MEDLINE、EmbaseおよびCochrane Central Register of Controlled Trialsを用い、2017年7月までに行われた試験を電子検索するとともに、それらに記載された参考論文も手動検索し、著者に連絡を取った。また、進行中の臨床試験はClinicalTrials.govにて検索した。特定された9,975報について、1人のレビュワーが論文タイトルとアブストラクトをスクリーニングした後、関連のある161報の全文を入手。2人のレビュワーが独立してそれらを評価し、データ抽出した。抽出データには、さまざまな用量や投与期間で抗菌薬による治療がなされ、内科医に早期と診断された成人が含まれていた。 主要評価項目は、治療反応性(症状消失)および治療関連有害事象とし、これらのNMAは、netmetaパッケージのRを用いて頻度論的統計で計算した。また、NMAのエビデンスの確実性を評価するためにGRADEを使用した。 主な結果は以下のとおり。・19件の研究(計2,532例)が解析に組み込まれた。・患者の平均年齢は37~56歳、女性患者の割合は36~60%であった。・調査に含まれていた抗菌薬は、ドキシサイクリン、セフロキシム アキセチル、セフトリアキソン、アモキシシリン、アジスロマイシン、penicillin Vおよびミノサイクリンであった。・NMAによる効果量は、抗菌薬の種類(例:アモキシシリンvs.ドキシサイクリンのオッズ比[OR]:1.26、95%信頼区間[CI]:0.41~3.87)、投与量もしくは投与期間(例:ドキシサイクリン200mg/日・3週間vs.同種同用量・2週間のOR:1.28、95%CI:0.49~3.34)による有意差はなかった。・治療開始後2ヵ月時(4%[95%CI:2~5%])および12ヵ月時(2%[95%CI:1~3%])のいずれにおいても、治療失敗はまれであった。・治療関連有害事象は概して軽度~中等度であり、効果量は抗菌薬の種類および治療法による差がなかった。・なお、研究の多くが、不正確、間接的、そして研究制限(バイアスリスクの高さ)により、エビデンスの確実性は低い、もしくは非常に低いに分類された。

21257.

新種のカンジダ症、意外な感染経路/NEJM

 Candida aurisは、新興の多剤耐性病原体であり、2009年、日本で入院患者の外耳道から分離されたカンジダ属の新種である。2011年、韓国で院内の血流感染の原因として報告されて以降、多くの国や地域で相次いで集団発生が確認されており、集中治療室(ICU)でも頻繁に発生している。英国・オックスフォード大学病院のDavid W. Eyre氏らは、同大学関連病院のICUで発生したC. auris感染の集団発生の調査結果を、NEJM誌2018年10月4日号で報告した。約2.5年で70例が保菌または感染 研究チームは、オックスフォード大学関連病院の神経科学ICUでC. auris感染集団が同定された後、集中的な患者および環境のスクリーニングプログラムと、一連の感染制御のための介入を開始した(英国国立健康研究所[NIHR]などの助成による)。 多変量ロジスティック回帰を用いて、C. aurisの保菌と感染の予測因子を特定。また、患者と環境からの分離株を、全ゲノムシークエンシングで解析した。 2015年2月2日~2017年8月31日の期間に、合計70例がC. aurisの保菌または感染患者として同定された。このうち66例(94%)は診断前に神経科学ICUに入室しており、診断までの在室期間中央値は8.4日(IQR:4.6~13.4)であった。他の3例は、診断前に隣接する神経科学病棟に入院しており、残りの1例は神経科学ICUにも病棟にも曝露していなかった。 侵襲性C. auris感染症は、7例で発症した。4例がカンジダ血症、3例は中枢神経系デバイス関連の髄膜炎(1例はカンジダ血症を伴っていた)であった。神経科学ICUにも病棟にも曝露していなかった1例では、整形外科デバイスによる感染が認められた。再使用が可能な腋窩温プローブが感染の予測因子に 多変量モデルでは、C. aurisの保菌または感染のリスクは、診断前の神経科学ICU在室期間が長くなるに従って増大し(p=0.001)、20日に達すると有意差はなくなった。同様に、好中球数が正常高値の場合に比べ、中等度の異常値に上昇すると、リスクは有意に増大した(p=0.01)。 さらに、C. aurisの保菌または感染の予測因子には、再使用が可能な皮膚表面腋窩の体温プローブの使用(多変量オッズ比:6.80、95%信頼区間[CI]:2.96~15.63、p<0.001)や、フルコナゾールの全身曝露(10.34、1.64~65.18、p=0.01)が含まれた。 C. aurisは、通常の環境ではほとんど検出されなかったが、複数の皮膚表面腋窩温プローブを含む再使用が可能な機器からの分離株では検出された。複数の感染制御のための介入を一括して行ったにもかかわらず、新規症例の発生が低下したのは、体温プローブの使用を中止した時だけだった。 すべての集団発生のシークエンスは、C. auris南アフリカクレード内の単一の遺伝子クラスターを形成した。シークエンスが決定された再使用機器からの分離株は、患者からの分離株と遺伝的に関連していた。 著者は、「この院内集団発生でのC. aurisの伝播には、再使用可能な腋窩温プローブとの関連を認めたことから、この新興病原体は環境内で生存し続け、医療環境下で感染する可能性があることが示された」としている。

21258.

日本の常識、世界の常識(解説:野間重孝氏)-931

 2015年にLancet誌(オンライン版)に発表されたSCOT-HEART試験は、安定胸痛患者の管理に冠動脈造影CT(CTA)を利用することにより、診断精度、診断頻度を上げることができることを示したが、フォローアップ期間が短かったこともあり、非致死性・致死性心筋梗塞の発症頻度の低下を証明することはできなかった(低下傾向はみられたが統計学的有意差が得られなかった)。このことから、CTAの利用が非致死性・致死性心筋梗塞の発症を低下させることを示すことを主な目的として、同研究グループが前研究の参加者を対象に5年間(中間値で4.8年)の長期フォローを行ったのが本研究である。結果: 1. 主要評価項目の5年発生率は、標準治療群3.9%(81例)に対し、CTA群2.3%(48例)と、CTA群が有意に低いことが示された(ハザード比[HR]:0.59、95%信頼区間[CI]:0.41~0.84、p=0.004)。 2. 侵襲的冠動脈造影と冠血行再建術の実施率は、追跡開始当初の数ヵ月間はCTA群で標準治療群より高率だったが、5年時点では両群で同程度に認められた。 3. 一方で、予防療法や抗狭心症療法を開始した患者の割合は、CTA群が標準治療群より多かった。 4. 心血管系の原因による死亡、心血管以外の原因による死亡、全死因死亡の発生率は、いずれも両群で有意差は認められなかった。彼らの結論を要約すれば: 1. 安定胸痛の患者に対し、標準治療に加えCT冠動脈造影(CTA)を行うことで、5年間の非致死性・致死性心筋梗塞の発生リスクを約4割低下させることができる。 2. 一方、侵襲的冠動脈造影や冠血行再建術の5年実施率は、両群で有意差が認められなかった。 結論の1と2の関係に戸惑う人もいるかもしれない。実際率直な疑問として、冠動脈造影・血行再建の実施率に差がないのに、どうして非致死性・致死性心筋梗塞の発症に差がなかったんだろう、と素朴な疑問をお持ちになる方も多いのではないかと思う。 致死性心筋梗塞の発症、非致死性心筋梗塞の発症ともに、時間を追うごとに差が開いていっている。この差が約4割に達したのである。 侵襲的CAGの施行、血行再建の割合は両者で差がついていない。 なぜ差がつかなかったかについては、CTA非活用群では診断がきちんとなされないまま、フォローされているうちに非致死性・致死性心筋梗塞がどんどん発症してしまい、その結果としてこういう集団がフォローアップから脱落し、結果CAGや血行再建の頻度に差がでなかったと解釈されるのである。さらに、早期の血行再建だけではなく、診断確定の有無により両群で至適内科療法の実施状況に差があったことも当然挙げられなくてはならないだろう。 そんなに差がでるものか? フォローアップの姿勢に問題があったんじゃないのか? と思われる方もいらっしゃると思う。ここであらためてご注意したいのは、彼らがフォローしたのは“stable chest pain”であって“stable angina”ではないことで、実際、論文中で著者らが「おそらく半数は実際には有意な動脈硬化を持っていない可能性がある」という記述をしていることである。英国全体における虚血性心疾患の取り扱いがどうなっているかまでは言及できないが、少なくとも彼らが扱った集団のフォローアップ体制はその程度だったのであり、それは世界的にみても決して珍しいことではないのである。 一方、以上の結果をみて「なんだ、当たり前じゃないか」と思われる方も多いのではないかと思う。わが国においては心電図・胸部レントゲン写真・経胸壁心エコー図等のスクリーニング項目を一通りこなして、少し怪しいと思った患者に対してCTAを撮るのは当たり前になっている。以前は運動負荷が行われたが、現在では運動耐容量の不明な狭心症患者に対していきなり運動負荷検査を行うことは危険であり、運動負荷検査は(決まりきった健康診断のスクリーニングを除けば)すでに診断の確定した狭心症患者の運動耐容量の決定に用いられるほうが普通になっている。 しかし、わが国において以上は常識とされているが、日本以外の国においては必ずしもそうではないことには注意が必要である。日本はCTの普及率がOECD加盟国の中でも群を抜いた1位であり(世界CTの10台に1台はわが国にある)、簡単に造影CTができる環境にある。また健康保険制度が整備されているため、収入の低い人であってもCTやシンチグラムなどの高価な検査を受けることができる。さらに、わが国では患者はどの医療機関にも原則自由にアクセス可能である。これらは世界ではまれなことであることを認識しておかなければ、現在の日本の医療に対する評価を誤ることになる。 本研究はCTAの、というよりも虚血性心疾患の治療において、速やかかつ正確な診断がいかに重要であるかを示した論文として、重要な研究であると考える。さらにいえば、医療と医療費の問題についてあらためて考えさせられた論文であったともいえる。

21259.

26)エアゾール製剤/発作時(メプチンエアー、ペロテック、サルタノール、アイロミール)【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、エアゾール製剤/発作時(メプチンエアー、ペロテック、サルタノール、アイロミール)の吸入手順を説明します。手順としては、キャップを外し、容器を数回振る→押しボタンが上になるよう、垂直に立てて持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口を軽く噛んで、歯の隙間から空気が同時に入るようにくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、ボンベを1回押すと同時になるべく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→2回目の指示がある場合、もう1度はじめから繰り返す→うがいをする。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)エアゾール製剤/発作時(メプチンエアー、ペロテック、サルタノール、アイロミール)

21260.

抗菌スペクトルが選択的で腸内細菌に影響しづらい感染性腸炎治療薬「ダフクリア錠200mg」【下平博士のDIノート】第11回

抗菌スペクトルが選択的で腸内細菌に影響しづらい感染性腸炎治療薬「ダフクリア錠200mg」今回は、「フィダキソマイシン錠(商品名:ダフクリア錠200mg)」を紹介します。本剤は、抗菌スペクトルが狭く、クロストリジウム・ディフィシル(C.difficile)に選択的に作用するため、腸内細菌に大きな影響を与えにくく、再発リスクの軽減が期待されています。<効能・効果>本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)の適応で、2018年7月2日に承認され、2018年9月18日より販売されています。細菌RNAポリメラーゼを阻害することでクロストリジウム・ディフィシルをはじめとする一部のグラム陽性菌に抗菌活性を示しますが、ほとんどのグラム陰性菌に対しては抗菌活性を示しません。<用法・用量>通常、成人には、フィダキソマイシンとして1回200mgを1日2回経口投与します。本剤の投与期間は原則として10日間であり、この期間を超えて使用する場合はベネフィット・リスクを考慮して投与の継続を慎重に判断する必要があります。<副作用>米国の第III相臨床試験において、発現割合が1%以上であった副作用は、悪心2.3%、嘔吐1.0%、便秘1.3%、食欲不振1.3%、頭痛1.0%、浮動性めまい1.3%でした。<患者さんへの指導例>1.感染性腸炎の原因であるクロストリジウム・ディフィシルを殺菌する薬です。2.自分の判断で飲むのを止めてしまうと、現在の病気が治りにくくなったり、悪化したりする恐れがあるので、医師の指示があるまでは必ず続けてください。3.悪心、嘔吐、便秘などの症状が現れることがあります。症状が強く出るようであれば連絡してください。<Shimo's eyes>クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)は、抗菌スペクトルの広い抗菌薬の使用などによって、腸内細菌叢が撹乱されて菌交代症が生じ、C.difficileが過増殖して毒素を産生することで起こります。主な症状は下痢や腹痛、発熱などですが、致死的な病態にもなりえるため注意が必要です。また、C.difficileは偽膜性大腸炎の主要原因菌としても知られています。本剤は、18員環マクロライド骨格を持つ新しいクラスの抗菌薬であり、わが国の既存CDI治療薬であるメトロニダゾールやバンコマイシンとは異なる作用機序を有します。抗菌スペクトルが狭いため腸内細菌叢を撹乱しにくく、また、芽胞形成を抑制する作用や毒素産生を阻害する作用も併せ持つという特徴があります。2018年10月に公表された「Clostridioides(Clostridium)difficile感染症診療ガイドライン」では、「フィダキソマイシンを初発CDI患者の初期治療薬として使用すべきか?」というCQに対し、「使用しないことを弱く推奨する」としながらも、「ただし、海外CDI患者において、CDIの再発抑制および治癒維持に対して優れていることが示されており、国内CDI患者においても再発率はバンコマイシンよりも低く、治癒維持率はバンコマイシンよりも高かった。そのため、再発リスクの高い患者では初期治療薬として推奨できる」と記載されています。CDIは再発が起こりやすく、海外では抗菌薬治療を受けたCDI患者のうち、約25%が再発し、そのうち約45~65%がさらに再発を繰り返しているという報告があり、いかに再発を減らすかということが課題となっています。米国のCDI患者623例を対象とした第III相試験の副次評価項目として再発率が検討され、本剤群は15.7%、対照薬であるバンコマイシン群は25.1%であり、本剤群のCDI再発率が統計学的に有意に少ないことが認められています(p=0.0080)。そのため、65歳以上であったり、CDIを繰り返しているなどの再発リスク因子をもつ患者さんや、継続的に発生している施設などでは、本剤の治療による再発の抑制が期待されます。なお、本剤は2018年2月現在、55の国と地域で承認されており、欧州のガイドラインでは再発に、米国のガイドラインでは初感染および再発に本剤が推奨されています。医療施設におけるCDIの発生数減少は、抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)の成果指標にもなっています。CDIの感染予防は、石鹸と流水による手指衛生が基本となります。芽胞にはアルコールが効かないため、便や陰部に触れる場合には、ディスポーザブルガウン・手袋や器具を使用するなど細心の注意を払い、環境消毒には1日1回以上の次亜塩素酸による消毒が必要です。■参考資料一般社団法人 日本感染症学会 Clostridioides(Clostridium)difficile感染症診療ガイドライン

検索結果 合計:36556件 表示位置:21241 - 21260