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第6回 小児胃腸炎の脱水対策にはりんごジュースが有益【論文で探る服薬指導のエビデンス】

 小児の胃腸炎は医療現場で見かけることの多い疾患の1つです。下痢や嘔吐を伴うことが多いため、注意すべきはなんといっても脱水症状でしょう。小児では、体液量のバランスが脱水で崩れやすいので、電解質を補うために早期から経口補水液などを取ることが大切です。そこで、今回は軽度の胃腸炎がある小児に対して、電解質維持用の経口補水液または薄めたりんごジュースを与えた際の治療成功率を検討した以下の単盲検ランダム化比較試験を紹介します。補水液の味を嫌がる小児も多いので、このような研究を知っておくと役に立つかもしれません。Freedman SB, et al. JAMA. 2016;315:1966-1974.研究はカナダのトロントにある3次小児救急病院の単施設で、2010~15年に行われました。同病院は年間5万5,000例もの小児ケアを行っており、うち約3,000例が胃腸炎です。対象となりうる小児は、トリアージの後、看護師によって脱水の評価を受けて研究に組み入れられています。組み入れられたのは、生後6~60ヵ月で次の条件のうち3つ以上を満たす小児でした。1.過去24時間以内に3回以上の嘔吐または下痢がある2.症状発現から 96時間未満3.体重8 kg以上4.最低レベルの脱水(脱水レベルは4項目からなる計8段階のスコアで評価)平均28.3ヵ月の小児647例がコンピューターでランダム化され、りんごジュース群(323例)と経口補水液群(324例)に割り当てられました。各群のベースラインは類似しており、比較としては良さそうです。りんごジュース群では、カナダでポピュラーなFairleeというブランドの果汁100%りんごジュースを2倍に薄め、経口補水群と同じ中身の見えないボトルに入れたとあります。なお、研究資金調達にりんごジュースメーカーの関与はなく、著者らの利益相反はないと書かれています。経口補水液群には、電解質を保つために塩と砂糖を混ぜ、りんごジュースの色、フレーバー、甘味を付けた補水液が与えられました。介入効果の相違を知るうえで味の違いも一要素となるため、厳密な味のマッチングは行われてはいません。また、すべての患児は退院後に家でも同じ介入を継続できるように、割り当てられたドリンクを2L与えられました。参考として、子供は下痢のエピソードごとに10mL/kg、嘔吐のエピソードごとに2mL/kgを与えるのがよいという案内がなされています。プライマリアウトカムとして、登録から7日以内の治療失敗が設定され、それは以下のいずれかの項目から定義される複合アウトカムとして評価されました。1.入院または点滴による補水が必要になった2.嘔吐や下痢があり、緊急の受診やケアを要した3.長期にわたる症状4.割り当てられた介入とは異なる介入とクロスオーバーをすべきと医師が判断した5.3%以上の体重減少または脱水スコア5以上アウトカムは、盲検下で看護師が小児の介護者に毎日電話し、24時間無症状であることが確認されるまで聴取を行いました。また、介護者には、受診歴や下痢、嘔吐頻度などの重要な情報を記録する日記が提供され、最終的にりんごジュース群で118例分、経口補水液で86例分が返送されました。2歳以降では薄めたりんごジュースのベネフィットが大きい結果として、 647例(うち男児331例)中644例(99.5%)がフォローアップを完遂しました。治療の失敗率は、りんごジュース群16.7%(323例中54例、95%信頼区間:12.8-21.2)に対し、経口補水液群では25.0%(324例中81例、95%信頼区間:20.4~30.1%)と、有意な差がみられました(p<0.01)。入院率と下痢および嘔吐頻度について、群間で有意差はありませんでした。6ヵ月ごとの月齢の失敗率をみると、24ヵ月未満の小児ではりんごジュース群のベネフィットが小さい傾向にあり、12~24ヵ月ではむしろりんごジュース群の治療失敗率がやや高くなっています。一方、24ヵ月以降ではりんごジュース群のベネフィットが顕著に出ているため、味に慣れが生じ始める2歳以降の小児ではメリットがあることが示唆されています。ちなみに生後6ヵ月未満の小児では、まれではあるもののりんごジュースのようにナトリウム濃度の低い溶液を与えていると水中毒を発症するリスクが高まるため、本試験結果を適用するのは避けたほうが無難でしょう。一見、胃腸炎にりんごジュースが効くかのような印象を持ってしまいそうですが、今回の研究ではりんごジュースで軽度の脱水が良くなるのかが試験されているのであって、胃の痛みの改善や感染を防ぐ効果が検討されているわけではないことに注意が必要です。また、組み入れられた小児は希釈されたりんごジュースを飲み続ける前に、医師の診察を受け、重度の脱水やその他重篤疾患の兆候がないことがあらかじめ確認されていました。したがって、点滴の必要がある、別の慢性消化器疾患にかかっている、激しい嘔吐や出血性の下痢などがある、といった症例では本結果の適用が保証されるものではありません。とはいえ、日本を含む比較的衛生状態の良い国では重度の感染症リスクは低いですから、軽度の脱水がある2~5歳くらいの小児の水分補給として身近で入手できるりんごジュースを薄めて与えるという選択肢を持っておくのはとても有用かと思います。とくに補水液の味を嫌がるお子さんの場合には勧めてもよいのではないでしょうか。Freedman SB, et al. JAMA. 2016;315:1966-1974.

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小児うつ病治療のランダム化プラセボ対照試験のアップデート

 大うつ病性障害(MDD)に対する抗うつ薬治療は、過去10年間に多数のプラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)が報告されており、引き続き関心が集まっている。米国・ハーバード大学医学大学院のMartha J. Ignaszewski氏らは、2007 Bridgeメタ解析以降に更新された文献レビューを行い、治療緊急性の高い自殺傾向の予兆について、コロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS:Columbia Suicide Severity Rating Scale)を用いて、安全性データの再評価を行った。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2018年7月31日号の報告。 PubMedより、2007年以降に報告されたRCTの論文とその補足資料を検索し、文献レビューを行った。 主な結果は以下のとおり。・治療群およびプラセボ群の治療反応率の高い7つの試験(企業スポンサー:5件、NIMHによる助成:1件、その他:1件)が、本システマティックレビューに含まれた。・fluoxetineとエスシタロプラムによる治療のみが、統計学的に有意であった。・fluoxetineは、プラセボ群と比較し、継続治療によるMDD再発予防のオッズ比が3.2であり、再発予防効果が認められた。・CSSR-Sをシステマティックに用いて自殺率を測定した試験では、抗うつ薬治療による治療緊急性の高い自殺傾向の増加は認められなかった。 著者らは「小児うつ病患者では、抗うつ薬治療群とプラセボ群において同様の反応が示されており、最近の研究においても、より新しい抗うつ薬治療がプラセボよりも明らかに有用であるとの結果は認められなかった。これらのエビデンスでは、fluoxetineとエスシタロプラムを第1選択治療薬として支持し続けており、再発予防効果も実証されている。これまでの有害事象データを用いた自殺の予兆増加を示唆する研究とは対照的に、治療緊急性の高い自殺傾向は、抗うつ薬治療群とプラセボ群で同様であることが、新しい評価尺度により明らかとなった。抗うつ薬治療は全般的に安全であり、小児において十分に許容される」としている。■関連記事思春期の少年少女における自殺念慮の予測大うつ病と自殺念慮に関する治療抵抗性うつ病研究グループの報告うつ病診断後の小児および青年における12ヵ月間の治療経過の変化

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FDA、小細胞肺がんにニボルマブ承認。20年ぶり新薬/BMS

 Bristol-Myers Squibb社は、2018年8月17日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ライン後に進行した、転移を有する小細胞肺がん(SCLC)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けたと発表した。この承認は、ニボルマブの第I/II相CheckMate-032試験の結果に基づくもの。 CheckMate-032試験は、プラチナベースの化学療法後に疾患進行したSCLC患者245例をニボルマブで治療した、進行中の多施設共同複数コホート非盲検試験。これらの患者は、PD-L1発現状態にかかわらず、ニボルマブ3mg/kgを2週間ごと、疾患進行または忍容できない毒性が発現するまで投与された。主要有効性評価項目は盲検化された独立中央評価委員会(BICR)評価による包括的奏効率(ORR)であった。ニボルマブ治療患者の治療期間中央値は1ヵ月(範囲:0〜44.2+ ヵ月)で、17%の患者が6ヵ月以上、9%の患者が1年以上ニボルマブの投与を受けた。 有効性は、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ラインの後に疾患進行した109例で評価された。この109例のBICR評価によるORRは12%(109例中13例)、部分奏効12例(11%)、完全奏効1例(0.9%)であった。奏効期間中央値は17.9ヵ月であった。安全性は245例全例で評価され、頻度の高い(20%以上)一般的な有害事象は、疲労(45%)、食欲減退(27%)、筋骨格痛(25%)、呼吸困難(22%)、悪心(22%)、下痢(21%)、便秘(20%)、咳嗽(20%)であった。頻度の高い(2%以上)重篤な有害事象は、肺炎、呼吸困難、胸水貯留および脱水であった。■参考Bristol-Myers Squibb社ニュースリリース■関連記事ニボルマブ、小細胞肺がんに単独およびイピリムマブ併用で有望な効果:CheckMate-032

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1型糖尿病、若年発症で死亡・心血管リスク増大/Lancet

 1型糖尿病の発症時年齢は、生存および心血管系アウトカムの重要な決定因子であることが明らかにされた。0~10歳の人は26~30歳の人に比べ、死亡や心血管疾患などの過剰リスク差は最大で5倍に上り、同リスクは女性で高く、10歳未満時の発症は、男性が14.2生存年の損失に対し女性では17.7生存年の損失につながることが示された。スウェーデン・ヨーテボリ大学のAraz Rawshani氏らが、スウェーデンの全国糖尿病患者登録者約2万7,200例と適合対照一般集団を対象に行ったコホート試験の結果で、Lancet誌2018年8月11日号で発表した。1型糖尿病患者の死亡および心血管疾患リスクの上昇は知られているが、現行ガイドラインでは、リスク層別化において診断時年齢は考慮されていなかった。診断時年齢を0~10歳と、11~30歳を5歳ごとに分類し検討 研究グループは、1型糖尿病の診断時年齢が、過剰な死亡・心血管リスクと関連するかを調べるため、1998年1月1日~2012年12月31日に、スウェーデン全国糖尿病レジスターに1回以上登録された1型糖尿病患者2万7,195例と、適合対照一般集団13万5,178例を対象に、コホート試験を行った。 糖尿病罹病期間を補正したCox回帰分析により、全死因死亡、心血管死、非心血管死、急性心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患(急性心筋梗塞と脳卒中の複合)、冠動脈性心疾患、心不全、心房細動の過剰リスクを推定した。 1型糖尿病患者は診断時の年齢により、0~10歳、11~15歳、16~20歳、21~25歳、26~30歳の5群に分類した。CHD・MIリスク、診断時年齢0~10歳が約31倍、26~30歳は約6倍 追跡期間中央値10年において、死亡は、1型糖尿病群959例と、対照群1,501例で報告された。 診断時年齢0~10歳群の、全死因死亡のハザード比(HR)は4.11(95%信頼区間[CI]:3.24~5.22)、心血管死HRは7.38(同:3.65~14.94)、非心血管死HRは3.96(同:3.06~5.11)、心血管疾患HRは11.44(同:7.95~16.44)、冠動脈性心疾患HRは30.50(同:19.98~46.57)、急性心筋梗塞HRは30.95(同:17.59~54.45)、脳卒中HRは6.45(同:4.04~10.31)、心不全HRは12.90(同:7.39~22.51)だった。 一方、診断時年齢が26~30歳群は、全死因死亡HRは2.83(同:2.38~3.37)、心血管死HRは3.64(同:2.34~5.66)、非心血管死HRは2.78(同:2.29~3.38)、心血管疾患HRは3.85(同:3.05~4.87)、冠動脈性心疾患HRは6.08(同:4.71~7.84)、急性心筋梗塞HRは5.77(同:4.08~8.16)、脳卒中HRは3.22(同:2.35~4.42)、心不全HRは5.07(同:3.55~7.22)だった。 診断時年齢が0~10歳群は、同26~30歳群に比べ、死亡や心血管疾患などの過剰リスクの差は最大で5倍に上った。 また、1型糖尿病群で罹患率が最も高値だったのは全死因死亡率で、1.9/10万人年だった。1型糖尿病の10歳未満の発症は、女性で17.7生存年(95%CI:14.5~20.4)の、男性では14.2生存年(12.1~18.2)の損失につながった。

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Na摂取量1日5g超で、CVイベントと関連?/Lancet

 カナダ・マックマスター大学のAndrew Mente氏らが、21ヵ国を対象にした大規模疫学コホート試験「Prospective Urban Rural Epidemiology(PURE)試験」を基に分析した結果、ナトリウム摂取量の増加は、摂取量が5g超/日の地域においてのみ、心血管疾患や脳卒中と関連があることが明らかにされた。一方、WHOでは、心血管疾患の予防手段として、2g未満/日のナトリウム摂取を推奨しているが、この目標値を達成している国はない。今回の結果を踏まえて著者は、「ナトリウム摂取減の戦略は、これら摂取量が5g超/日の地域においてのみ必要かもしれない」と述べている。Lancet誌2018年8月11日号掲載の報告。臨床アウトカムデータのある18ヵ国を対象に調査 研究グループは、進行中のPURE試験に参加する21ヵ国のうち、臨床アウトカムデータを得られた18ヵ国について分析を行った。被験者は、一般人口集団から心血管疾患歴のない35~70歳を適格とした。 空腹時早朝尿を基に、24時間ナトリウム・カリウム排泄量を予測し、それぞれ摂取量の代用指標とした。被験者数50例超の369地域(総被験者数9万5,767例)では、地域ベースでナトリウム・カリウム摂取量と血圧値の関連を、また被験者数100例超の255地域(同8万2,544例)では、地域ベースでナトリウム・カリウム摂取量と心血管疾患および死亡率の関連を検証した。個人データを用いて、既知の交絡因子については補正を行った。中国のナトリウム摂取量1g増大で脳卒中リスク0.42/1,000年増加 追跡期間の中央値は8.1年だった。中国では103地域のうち82地域(80%)で平均ナトリウム摂取量が5g超/日と高かったが、それ以外の国では266地域のうち224地域(84%)で平均ナトリウム摂取量は3~5g/日だった。 全体で、平均ナトリウム摂取量の1g増大は平均収縮期血圧値2.86mmHg上昇と関連していたが、その明らかな関連は、ナトリウム摂取量の最高三分位の地域でのみ認められた(異質性p<0.0001)。 平均ナトリウム摂取量と主要心血管イベントの関連については、直線性の有意な偏差が認められた(p=0.043)。摂取量が4.43g未満/日の最低三分位の地域(平均ナトリウム摂取量:4.04g/日、範囲:3.42~4.43)では、有意な逆相関の関連が認められた(平均ナトリウム摂取量1g増大によるイベント減少:-1.00/1,000年、95%信頼区間[CI]:-2.00~-0.01、p=0.0497)。摂取量が4.43~5.08g/日の中程度の地域(同4.70g/日、4.44~5.05)では、関連性は認められなかった(同イベント変化:0.24/1,000年、-2.12~2.61、p=0.8391)。5.08g超/日と最高三分位の地域(同5.75g/日、5.08超~7.49)では、非有意な正の関連があった(同イベント変化:0.37/1,000年、-0.03~0.78、p=0.0712)。 中国(平均ナトリウム摂取量5.58g/日)では、その他の国(同4.49g/日)と比べて脳卒中との強い関連がみられた。中国では、平均ナトリウム摂取量1g増大による0.42/1,000年(95%CI:0.16~0.67、p=0.0020)のイベント増加がみられたが、他国では同イベントの減少(-0.26/1,000年、-0.46~-0.06、p=0.0124)がみられた(異質性のp<0.0001)。 なお、すべての主要心血管アウトカムは、すべての国でカリウム摂取量の増加とともに減少する関連性が認められた。

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第2回 小児へのアモキシシリン 分2 10日間の処方 (後編)【適正使用に貢献したい  抗菌薬の処方解析】

前編 Q1処方箋を見て、思いつく症状・疾患名は?Q2患者さんに確認することは?Q3患者さんに何を伝える?Q4 疑義照会をする?しない?(状況によっては)疑義照会するアモキシシリンを分3にできないか疑義照会 荒川隆之アモキシシリンの1日3回投与をお勧めします。カルボシステインは通常体重1kgあたり0.02g製剤量を3回投与なので、処方から計算上は16.5kgとなります。2歳女児の平均体重10~13kgより少し大きいでしょうか?「JAID/JSC感染症治療ガイド2014」(日本感染症学会・日本化学療法学会発行)では、小児の咽頭・扁桃炎に対してアモキシシリンは10~20mg/kgを1日3回投与とありますので、16.5kgならば1回165~330mgを1日3回投与となります。本症例の場合、1回量は280mgとなり適正と考えられるのですが1日2回投与です。Wessels MR. Streptococcal pharyngitis. N Engl J Med. 2011; 364: 648-655. などにおいてもアモキシシリンは1日1~2回投与とありますが、アモキシシリンは時間依存性であり半減期が1.2時間と短いこと、また飲み忘れなども考え合わせると、JAID/JSCのガイドラインどおり1日3回10日間の投与が良いのではないかと考えます。母親の観点からの意見 わらび餅患児は保育園に通っているのでしょうか。保育園に与薬を依頼することができないのかもしれないですが、あのカサ高いアモキシシリン10%散を2歳児に飲ませることは大変で、分2だと1回飲ませるのに失敗したときのロスは大きいです。もう少し年齢が高ければ分2でも良いですが、1~2歳は必要性が理解できないので与薬が大変です。子供の普段の薬に対する忍容性がどうか、または保育園へ与薬依頼できるか母親へ確認し、分3にできるか医師に相談します。昼服用が可能なら疑義照会 柏木紀久保護者への確認で服薬支援が得られるならばRp.1~2を分3にするように疑義照会します。今回は昼服用を意図的に避けているようなので、お昼に服用できないとのことであれば「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011」(日本小児感染症学会)の「A群溶血性レンサ球菌による咽頭・扁桃炎の抗菌薬療法」の項、「推奨される抗菌薬療法」にある「アモキシシリン 30~50mg/kg/日 分2~3 10日間」から疑義照会しません。下痢対策 キャンプ人下痢を起こしやすいので、牛乳アレルギーなどがない場合は整腸剤の処方の検討も依頼します。アモキシシリン以外の処方について疑義照会 中西剛明アモキシシリン服用後にすぐに解熱する場合が多いので、他の薬は使わなくても済む可能性を患者さんに説明して、アモキシシリン以外の薬が不要という申し出があれば、処方取り消しのための疑義照会を行います。薬剤特有の臭いに配慮 中堅薬剤師1日3回、または4回投与を提案し、1日3回にするならばRp.2と合わせて朝・夕・寝る前で処方してもらいます。なお、アモキシシリンは開封後、時間経過すると次第に独特の臭いが強まりますので、開封後時間が経過していない商品で調剤します。あまり動きのない店舗であれば、分包品を採用します。小児の場合、矯味の問題でアドヒアランスが低下することはよくあるので、アモキシシリンの服薬アドヒアランスが低い子供にはセフェム系のセフジトレンピボキシルやセフジニルなどの提案も良いと思います。低カルニチン血症※を考慮して、ピボキシル基を含まないセフジニルを推奨することもあります。※ピボキシル基を有する抗菌薬によりカルニチン排泄が亢進し、低カルニチン血症に至ることがあり、小児(特に乳幼児)では血中カルニチンが少ないため、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣など)に注意する3)。処方日数について 清水直明初回で10日分の処方は、抗菌薬の効果判定をせずに漫然と投与していると捉えられ、保険で査定される可能性があります。実際、私の勤務先では、初回投与で7日を超える抗菌薬の処方は査定されました。日数を短縮し(3~4日程度)、再度来院して1次効果を確認してから、継続投与の処方を行うほうが良いと考えます。疑義照会をしない分2投与は迷うが... 児玉暁人アモキシシリンの分2投与を疑義照会するかどうか迷うところです。「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011」の「A群溶血性レンサ球菌による咽頭・扁桃炎の抗菌薬療法」では分2~3となっているのと、Wessels MR. Streptococcal pharyngitis. N Engl J Med. 2011; 364: 648-655. にStreptococcal Pharyngitisの総説があり、アモキシシリン分2あるいは分1の記載もあることから、A群溶血性レンサ球菌であれば服用完遂を優先して分2のままでも良いかもしれません。協力メンバーの意見をまとめました今回の抗菌薬処方で患者さんに確認することは・・・(通常の確認事項は除く)ペニシリンアレルギーがあるか・・・5名溶連菌の検査を受けたかどうか・・・3名咽頭痛、苺舌など症状の有無・・・2名患者さんに伝えることは・・・アモキシシリンは症状が改善しても10日間しっかり飲みきること・・・12名全員小分けにして飲んだりアイスや乳製品などに混ぜてもよいこと・・・4名腹痛や下痢などの副作用について説明する・・・3名発熱時の水分補給の重要性を説明する・・・2名アモキシシリン以外は、症状によっては無理に服用する必要はないことを伝える・・・2名疑義照会については・・・(状況によっては)疑義照会する アモキシシリン分2処方について、患者背景を確認し、できれば分3~4になるよう疑義照会する・・・6名アモキシシリン以外の薬が不要との申し出があれば、処方取り消しの提案をする・・・1名下痢対策として、整腸剤の処方依頼をする・・・1名 疑義照会をしない アモキシシリンは分2でも分3と同様の効果が得られることが報告されているので、疑義照会しない・・・2名1)国立感染症研究所感染症情報センター. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは. NIID国立感染症研究所.2)西本幸弘ら. 感染症により誘発される免疫疾患. 新領域別症候群25 感染症症候群(第2版)下. 2013: 742-748.3)(独)医薬品医療機器総合機構". ピボキシル基を有する抗菌薬投与による小児等の重篤な低カルニチン血症と低血糖について. "独立行政法人 医薬品医療機器総合機構.

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統合失調症における不眠症の治療選択

 不眠症は、統合失調症に共通する特徴である。いくつかの研究において、統合失調症患者の睡眠に対する特定の薬剤の影響について報告されているが、実臨床における不眠症治療に関して十分に根拠のある推奨はない。ポルトガル・コインブラ大学のPedro Oliveira氏らは、統合失調症患者の不眠症に対する有効な治療法の経験的エビデンスを特定し、その安全性および有効性の評価を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2018年7月30日号の報告。 統合失調症患者における不眠症の治療効果を調査するため、臨床試験のシステマティックレビューを実施した。データは、MEDLINE、PubMed、Embase、PsycINFO、Cochrane Libraryより検索を行った。個々の研究において、選択バイアス、実行バイアス、検出バイアス、症例減少バイアス、報告バイアスに関するバイアスリスクを評価した。 主な結果は以下のとおり。・包括基準を満たした研究は4件であった。・その内訳は、メラトニン治療2件、パリペリドン治療1件、エスゾピクロン治療1件であった。・すべてのポジティブな結果は、以下のとおりであった。●メラトニンは、睡眠効率および総睡眠持続時間を増加させた●パリペリドンは、入眠潜時を短縮させ、総睡眠時間および睡眠効率を増加させた●エスゾピクロンは、不眠症の重症度を低下させた 著者らは「統合失調症患者の不眠症に対し、メラトニン、パリペリドン、エスゾピクロンによる治療は有効な選択肢であると考えられる」としている。■関連記事統合失調症への睡眠薬使用に関するメタ解析:藤田保健衛生大統合失調症患者の睡眠状態を検証抗精神病薬誘発性傾眠、薬剤間の違いは

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「検査値が低い」と病気との関係 /BMJ

 カナダ・セント・マイケルズ病院のFahad Razak氏らは、人口統計調査と健康調査(Demographic Health Surveys:DHS)における集団平均値と異常の分布の関連性を調べた。その結果、集団平均値と、BMI低値や貧血症のような欠乏症有病率との関連は、平均BMI値と、過体重や肥満のような過剰症との関連よりも、かなり弱いことが明らかとなり、BMJ誌2018年8月3日号で報告された。約30年前のBMJ誌において、Geoffrey RoseとSimon Dayが、リスク因子の集団平均値は、異常や疾患有病率と強く関連していることを示した。たとえば、平均BMI値と肥満や、平均血圧値と高血圧のような関連である。その後多くの報告でこの所見が活用されたが、ほとんどが、集団平均値と過剰症(right side)の検討に集中していた。今回、研究グループは、過剰症と比べて欠乏症(left side)との関連は弱いのではないかと仮説を立て、検証を行った。65ヵ国のDHSデータを基に、平均値と有病率の関連を調査 検討には、1994~2014年に全国代表サンプル断面調査として行われた65ヵ国のDHSデータを用いた。解析に用いたのは、妊娠していない20~49歳の女性のデータで、BMI値解析のために65ヵ国から52万4,380例を、またヘモグロビン値解析のために44ヵ国から31万6,465例を選定した。 主要評価項目は、平均値と有病率の関連で、BMI値解析では、重篤な慢性エネルギー欠乏症(SCED、BMI値<16.0)、低体重(<18.5)、過体重(>25)、肥満(>30)を定義。ヘモグロビン値解析では、貧血症をヘモグロビン値<12.0g/dL、重篤な貧血症を同<8.0g/dLとした。BMI、ヘモグロビンともにleft sideとの関連は弱い 解析の結果、BMI値と、過体重有病率(r2=0.98、r=0.99、β=8.3[95%信頼区間[CI]:8.0~8.6])および肥満有病率(r2=0.93、r=0.97、β=4.2[3.9~4.5])には、強固な関連が認められた。 一方、欠乏症との関連では、BMI値と低体重の関連の強さは中程度~強固で(r2=0.67、r=-0.82、β=-2.7[-3.1~-2.2])、BMI値とSCEDの関連はより弱かった(r2=0.38、r=-0.61、β=-0.32[-0.43~-0.22])。 ヘモグロビン値と貧血症の関連の強さは中程度で(r2=0.46、r=-0.68、β=-10.8[-14.5~-7.1])、ヘモグロビン値と重篤な貧血症の関連の強さは、より弱かった(r2=0.30、r=-0.55、β=-0.55[-0.81~-0.29])。

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DPP-4阻害薬服用で、水疱性類天疱瘡リスクが3倍

 糖尿病患者におけるDPP-4阻害薬の服用と水疱性類天疱瘡(BP)との関連は、最近の話題となっている。リナグリプチンのような新しいDPP-4阻害薬については、BPの発症リスクが明らかになっておらず、DPP-4阻害薬によるBP患者の臨床的特徴や予後予測も確立されていない。イスラエル・Rambam Health Care CampusのKhalaf Kridin氏らはビルダグリプチンやリナグリプチンは、BPのリスク増加と関連していることを明らかにした。著者は、「今回の結果は、イスラエルにおけるBPの発症増加を部分的にだが説明できるものであった。BPと診断された糖尿病患者は、DPP-4阻害薬の治療中止を考慮すべきである」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年8月8日号掲載の報告。 研究グループは、主要評価項目をDPP-4阻害薬の服用とBP発症との関連、副次評価項目をBPの発症にDPP-4阻害薬の服用が関連する患者の臨床的特徴や既往歴とし、北イスラエルにある自己免疫水疱性疾患における3次医療機関にて、糖尿病患者の各DPP-4阻害薬およびメトホルミンの服用量と、BPの発症について後ろ向き症例対照研究を行った。 対象は、2011年1月1日~2017年12月31日に、免疫病理学的にBPと確定診断された糖尿病の治療継続患者82例、ならびにこれらと年齢、性別および人種をマッチさせた非BPの糖尿病患者328例であった。 DPP-4阻害薬を服用しBPと診断された糖尿病患者と、DPP-4阻害薬を服用せずBPと診断された糖尿病患者について、臨床的および免疫学的特徴、臨床検査値、治療方法および臨床アウトカムを比較した。追跡期間中央値は2.0年であった。 主な結果は以下のとおり。・年齢、性別をマッチさせて登録したコントロール群328例は平均年齢(±SD)79.1±9.1歳、女性44例(53.7%)だった。・全体で、DPP-4阻害薬服用例はBPのリスクが3倍だった(補正後オッズ比[OR]:3.2、95%信頼区間[CI]:1.9~5.4)。・各補正後ORは、ビルダグリプチン10.7(95%CI:5.1~22.4)、リナグリプチン6.7(95%CI:2.2~19.7)であった。・DPP-4阻害薬の使用とBPとの関連は、メトホルミン服用とは独立して認められ、女性(OR:1.88、95%CI:0.92~3.86)より男性(OR:4.46、95%CI:2.11~9.40)で強く、70歳未満の患者において最も強かった(OR:5.59、95%CI:1.73~18.01)。・BPの発症にDPP-4阻害薬の服用が関連する患者は、未服用のBP患者と比較し、粘膜病変を有する割合が高く(22.2% vs.6.5%、p=0.04)、末梢血中の好酸球数が低かった(平均±SD:399.8±508.0 vs.1117.6±1847.6個/μL、p=0.01)。・DPP-4阻害薬の治療中止後、臨床アウトカムは改善した。

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オシメルチニブ、EGFR陽性肺がん1次治療に承認/アストラゼネカ

 アストラゼネカ株式会社は、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が、2018年8月21日、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺」を適応症とする製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表。オシメルチニブは、本適応の審査過程において、本年2月に厚生労働省より優先審査品目に指定されていた。オシメルチニブはEGFR-TKI対照群と比較して有意な改善 今回のオシメルチニブの適応拡大は、第III相FLAURA試験の結果に基づくもの。同試験において、オシメルチニブは18.9ヵ月の無増悪生存期間(PFS)中央値を達成し、EGFR-TKI対照群と比較し、統計学的かつ臨床的に有意な改善を示した。また、これらの改善は脳転移の有無に関するサブグループを含むすべてのサブグループにおいて一貫して認められた。さらに、安全性についても忍容性が確認された。 オシメルチニブは、2016年3月に「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺」の適応で、本邦において承認された。転移を有するEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの1次治療としては、本邦以外では、米国、欧州で承認されており、他国の承認審査および承認申請も進行中である。

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22)ハンディヘラー(スピリーバ)【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ハンディヘラー(スピリーバ)の吸入手順を説明します。手順としては、1カプセル取り出し、キャップを開ける→マウスピースを開け、穴にカプセルを入れる→マウスピースをカチッと音がするまでしっかり閉める→緑色のボタンを1回だけ押す→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、大きく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→カプセルが震える音がする→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→もう一度大きく深く吸う(薬を残さないように)→マウスピースを開け、中のカプセルを捨てる→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ハンディヘラー(スピリーバ)

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添付文書改訂:ゼルヤンツ錠/トレリーフ錠/リムパーザ錠【下平博士のDIノート】第7回

ゼルヤンツ錠5mg画像を拡大する<使用上の注意>過去の治療において、ほかの薬物療法(ステロイド、免疫抑制薬または生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与します。<用法・用量>導入療法では、通常、成人に、トファシチニブとして1回10mgを1日2回、8週間(効果不十分な場合はさらに8週間)投与し、維持療法では1回5mgを1日2回経口投与します。なお、維持療法中に効果が減弱した患者、過去の薬物治療において難治性の患者(TNF阻害薬無効例など)では、1回10mgを1日2回投与することができます。感染症リスクの増加が予想されるので、本剤とTNF阻害薬などの生物製剤や、タクロリムス、アザチオプリンなどの強力な免疫抑制薬(局所製剤以外)との併用はできません。<Shimo's eyes>関節リウマチ治療薬として用いられてきたJAK阻害薬のトファシチニブに、国の指定難病である潰瘍性大腸炎の適応が追加されました。潰瘍性大腸炎の国内患者数は、2016年までの10年間で約1.9倍に増えました。2016年11月にメサラジン錠(商品名:リアルダ錠1200mg)、2017年12月にブデソニド(同:レクタブル2mg注腸フォーム)が相次いで発売され、海外で広く使用されているベドリズマブ(同:エンタイビオ点滴静注)も2018年7月に承認取得しています。治療選択肢が増えることにより、治療の目標となる寛解導入や寛解維持が以前より容易になることが期待されます。また、個々の患者さんの症状・生活習慣・経済状況などに合わせた治療で、より患者さんのQOL向上が見込めるでしょう。トレリーフ錠/OD錠25mg画像を拡大する<用法・用量>通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与します。<Shimo's eyes>ゾニサミドはもともと抗てんかん薬として開発され、のちにパーキンソン病治療薬として開発された薬剤です。抗てんかん薬としてはエクセグランの商品名で、パーキンソン病治療薬としてはトレリーフの商品名で、効能・効果と用法・用量を区別して発売されています。レビー小体型認知症のパーキンソニズムは、パーキンソン病のパーキンソニズムと原因や症状が同じであることから開発が進められ、追加承認となりました。ゾニサミドは、ドパミンレベルを上昇させることで、レボドパの抗パーキンソン作用を増強・延長し、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムを改善します。通常、レボドパ含有製剤との併用療法で使用されると予想できます。レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムを適応症とする初めての薬なので、患者さんの新たな選択肢として治療への貢献が期待されます。リムパーザ錠100mg/150mg画像を拡大する<使用上の注意>(1)本剤の術前・術後薬物療法としての有効性および安全性は確立していません。(2)アントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬およびタキサン系抗悪性腫瘍薬を含む化学療法歴のある患者を対象とします。(3)承認された体外診断薬などを用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異または病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与します。<用法・用量>通常、成人にはオラパリブとして300mgを1日2回、経口投与します。なお、患者の状態により適宜減量します。100mg錠と150mg錠の生物学的同等性は示されていないため、300mgを投与する際に100mg錠を使用することはできず、100mg錠は減量時のみ使用します。<Shimo's eyes>オラパリブは、DNA損傷応答(DDR)機能を標的とした新規の作用機序を持つ、世界初のPARP阻害薬です。DNAの相同組換え修復機構が機能していないがん細胞に対して特異的に細胞死を誘導します。もともとは白金系抗悪性腫瘍薬感受性の再発卵巣がん治療薬として発売されましたが、今回の適応追加により、国内で初めて、BRCA遺伝子陽性の遺伝性乳がん治療薬として使用されることになりました。BRCA遺伝子は、アンジェリーナ・ジョリーさんが陽性であったことでも知られています。本剤は、悪心・嘔吐が高頻度で認められているため、服薬指導の際に、脱水が起こらないように水分補給や食事の工夫などのアドバイスができるとよいでしょう。

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寅さん映画で外国語ペラペラ【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第2回

第2回 寅さん映画で外国語ペラペラ日本語を上手に操る外国人が増えています。日本で生まれ育った訳ではなく、成人して来日してから勉強して「ペラペラ」になった人たちです。私の友人にも、イタリア系外国人でまさに独学で習得した人がいます。その人は寅さんの映画を繰り返し繰り返し観ることで日本語に磨きをかけたそうです。全48作の中でも一番の名作といわれる第15作目の「男はつらいよ・寅次郎相合い傘」を100回以上繰り返し観たそうです。自分も渥美清ファンで寅さん大好きです。浅岡ルリ子演じるリリーがマドンナ役のこの作品なら100回観る価値があることに同意します。皆さんも一度どうぞ! 寅さんで日本語を学ぶと、少し気品に欠けるきらいがありますが、活き活きとした日常会話を操る術が身につくようです。ここで大切なのは、全48作それぞれを2回ずつ観るのではなく、ただただ1本を100回観ることです。「20本の英語論文を1回読む」。「1本の英語論文を20回読む」。この違いは何でしょうか? テニスや野球でも、ラケットやバットでの素振りを行います。5回や10回では身につきません。100回、1,000回、10,000回と繰り返すことで、身体が覚え確実に球を打ち返すことができるようになります。同じように、1本の代表的な論文を何度も繰り返し読むことで、論文の構成や内容が身につきます。まずは自分の専門分野で、必ず引用される歴史的にも価値のある論文を1本選びましょう。JAMA (Journal of the American Medical Association)やNEJM(New England Journal of Medicine)から選ぶのが良いでしょう。なぜなら、これらの雑誌の論文は、ポッドキャストとして論文の読み上げ音声や、論文筆者へのインタビューファイルなど、充実したコンテンツがあるからです。ポッドキャストはインターネットで音声を無料で聴くことができる便利なツールです。時間に余裕がある時には、論文を見て確認しながらヒアリングのトレーニングができます。そして論文を読んでからシャドーイングをしてみます。シャドーイングしてみると、解読のスピードアップにつながります。再生速度を×2や×1/2に変更できたり、ボタン1つで「30秒戻る」ことができたりするのも素晴らしいです。そのうえ無料、タダなんです。また、寝落ちする前に聞き流すことも有効です。私は床に入って聴くと速やかに入眠できます。眠剤処方を望む患者さんの気持ちが理解できないほどの入眠効果です。1本の論文を、そらんじるほど読み、そして聴くことは本当に勉強になります。騙されたと思って一度試してみてください。きっと役に立ちます。おやすみなさい。

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米国の高齢者、眼鏡の使用に社会的格差

 米国では白内障手術後を除き、眼鏡はメディケアの適用対象外である。この方針を変える意味を理解するには、眼鏡を使用するメディケア加入者数を知っておく必要があるが、最近の推計値はなかった。米国・ミシガン大学のBenjamin Otte氏らは、横断研究を行い、米国では年齢、人種/民族性、教育水準および所得によって、眼鏡の使用に潜在的な社会人口統計学的格差があることを明らかにした。著者は、「今回の結果は、眼鏡を使用する多くのメディケア加入者において、こうした格差をなくす、革新的な公共政策としての解決策が必要であることを示唆している」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2018年7月12日号掲載の報告。 研究グループは、メディケアに加入し、眼鏡を使用している高齢者の数を推計する目的で、2015年の National Health and Aging Trends Studyのデータを用いて解析した。被験者7,497例から全国代表標本を抽出して評価し、サンプル量を適応させ、データが65歳以上のメディケア加入者4,390万人に相当するようにした。さらに、加入者を次の4グループに割り付け、人数を推計した。(1)遠視があり遠視矯正のために眼鏡を使用、(2)遠視があるが遠視矯正のために眼鏡を使用していない、(3)近視があり近視矯正のために眼鏡を使用、(4)近視があるが近視矯正のために眼鏡を使用していない。 自己申告に基づく眼鏡使用者数を、本調査結果とメディケアの登録ファイルを用いて推定し、2017年7月12日~11月30日に解析した。主要評価項目は、自己申告による眼鏡もしくはコンタクトレンズの使用であった。 主な結果は以下のとおり。・2015年の65歳以上のメディケア加入者は約4,390万人。そのうち、遠視または近視矯正のための眼鏡使用者数は、約4,050万(92.4%、95%信頼区間[CI]:91.6~93.1%)だった。・眼鏡の使用には社会人口統計学的な差異が観察され、高齢・非白人・低い教育水準・低所得・白内障手術歴ありの人では、眼鏡を使用している可能性がきわめて低かった。・メディケア加入者のうち、遠視矯正のための眼鏡使用者数は約2,700万(61.7%、95%CI:60.3~63.1%)、近視矯正のための眼鏡使用者数は約3,720万(84.8%、95%CI:83.8~85.8%)であった。

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認知症における抗コリン薬負荷と脳卒中や死亡リスクとの関連

 認知症における抗コリン薬負荷は、認知機能障害および認知機能低下と関連している。しかし、これまでの研究では、脳卒中などの重大な有害アウトカムに対する抗コリン薬の影響については検討されていなかった。スウェーデン・ストックホルム大学のEdwin C. K. Tan氏らは、各認知症サブタイプにおける抗コリン薬の認知負荷(ACB:anticholinergic cognitive burden)と脳卒中や死亡リスクとの関連について調査を行った。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2018年7月21日号の報告。 2008~14年のスウェーデン認知症レジストリ(Swedish Dementia Registry :SveDem)から抽出した、脳卒中の既往歴のない認知症者3万9,107例を対象としたコホート研究として実施した。スウェーデン処方薬レジストリ(Swedish Prescribed Drug Register)、スウェーデン国民患者レジストリ(Swedish National Patient Register)、スウェーデン総人口レジストリ(Swedish Total Population Register)よりデータを抽出した。時間依存的ACBスコアと脳卒中および全死因死亡のリスクに関するハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、競合リスク回帰モデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・平均フォローアップ期間2.31年(標準偏差:1.66)の間に、脳卒中または死亡した患者は、1万1,224例(28.7%)であった。・抗コリン薬未使用者と比較し、ACBスコア1(HR:1.09、95%CI:1.04~1.14)およびACBスコア2以上(HR:1.20、95%CI:1.14~1.26)では、脳卒中および死亡の複合アウトカムの発症リスクが増加した。・各認知症タイプで層別化すると、アルツハイマー型認知症、混合型認知症、血管性認知症において、その関連は有意なままであった。 著者らは「認知症における抗コリン薬の使用は、脳卒中および死亡リスクを増加させる可能性がある。これには、用量反応関係が認められた。認知症者に抗コリン薬を処方する際には、慎重に検討する必要がある」としている。■関連記事抗認知症薬と抗コリン薬の併用、アジア太平洋諸国の現状注意が必要、高齢者への抗コリン作用長期抗コリン薬使用、認知症リスク増加が明らかに

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レンバチニブの切除不能肝細胞がん1次治療、FDA承認

 米国食品医薬品局(FDA)は、2018年8月16日、切除不能な肝細胞がん(HCC)患者の初回治療にレンバチニブを承認した。 承認は未治療の転移を有する切除不能HCC患者954例による国際多施設無作為化オープンラベル非劣性試験REFLECTの結果に基づくもの。 REFLECT試験における全生存期間は、レンバチニブ群13.6ヵ月に対し、ソラフェニブ群12.3ヵ月と、レンバチニブの非劣性が証明された(HR:0.92、95%CI:0.79~1.06)。無増悪生存期間については、レンバチニブ7.3ヵ月に対し、ソラフェニブ群3.6ヵ月と、レンバチニブの統計的に有意な改善を証明した(HR:0.64、95%CI:0.55~0.75、p<0.001)。奏効率は、mRECISTではレンバチニブ群41%、ソラフェニブ群9%、RECIST1.1ではレンンバチニブ群12%ソラフェニブ群7%と、レンバチニブでより高かった。■参考FDA(Approved Drugs)REFLECT試験(Clinical Trials.gov)

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応答的子育て介入が、小児のBMIを改善/JAMA

 小児期早期の急速な成長や体重増加は、その後の肥満リスクを増加させるが、子供の成長軌跡(growth trajectory)を改善する介入は確立されていないという。米国・Penn State College of MedicineのIan M. Paul氏らは、両親への教育的介入により、3歳時の子供のBMIが改善することを示し、JAMA誌2018年8月7日号で報告した。幼児期の急速な体重増加や若年期の過体重の予防に関する研究の成果は少ないが、応答的養育(responsive parenting)の枠組みを用いた教育的戦略は、後年の肥満に寄与する幼児期の行動の是正に有望と考えられている。応答的養育は、「小児のニードに対する、発育上適切で迅速、かつ条件に応じた養育的な反応」と定義される。体重増加の抑制効果を評価する単施設の無作為化試験 本研究(INSIGHT試験)は、小児の体重増加の抑制における応答的養育の有効性を評価する、単施設(Penn State Milton S. Hershey Medical Center)で実施された無作為化試験(米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所[NIDDK]などの助成による)。 初産の母親と子供を1組とし、小児期の肥満の予防を目的とした応答的養育に関する介入を行う群(介入群)、または家庭での安全性介入を行う群(対照群)に無作為に割り付けた。応答的養育の介入では、食事(feeding)、睡眠(sleep)、ふれあい遊び(interactive play)、情動調節(emotion regulation)に関する反応の仕方について、両親に専門的な助言が行われた。 2012年1月~2014年3月の期間に登録され、初回の各家庭の訪問が行われた279組(介入群:140組、対照群:139組)を、子供が3歳になるまで追跡した(2017年4月に完了)。初回訪問以降、看護師が各家庭を4回訪問し、各家庭は年1回、計3回受診した(最後の3歳の受診時は介入を行わなかった)。 主要アウトカムは、3年時のBMIのzスコア(0:母平均、1:平均+1SD、-1:平均-1SD)であった。BMIパーセンタイル値には有意差なし ベースラインにおいて子供は男児が介入群54%、対照群50%で、出生時のBMIはそれぞれ13.1(SD 1.2)、13.3(1.3)であった。また、母親の平均年齢は、介入群が28.7歳(4.6)、対照群は28.7歳(4.9)で、白人がそれぞれ87.1%、91.4%を占め、妊娠前のBMIは25.5(5.0)、25.3(5.6)だった。232組(83.2%)が3年間の試験を完了した。 3歳時の平均BMIのzスコアは、介入群が-0.13と、対照群の0.15に比べ有意に低かった(絶対差:-0.28、95%信頼区間[CI]:-0.53~-0.01、p=0.04)。一方、平均BMIパーセンタイル値は、介入群が47、対照群は54であり、有意差を認めなかった(介入群で6.9ポイント低下、95%CI:-14.5~0.6、p=0.07)。 3歳時の過体重の割合は、介入群が11.2%(13/116例)、対照群は19.8%(23/116例)と、両群間に有意な差はなく(絶対差:-8.6%、95%CI:-17.9~0.0、オッズ比[OR]:0.51、95%CI:0.25~1.06、p=0.07)、肥満もそれぞれ2.6%(3例)、7.8%(9例)であり、有意差を認めなかった(-5.2%、-10.8~0.0、0.32、0.08~1.20、p=0.09)。 7回の評価時点でのBMIの平均差(介入群-対照群)は、-0.43(95%CI:-0.67~-0.19)であり、介入群で有意に低かった。 著者は、「介入の長期的な有効性を評価するために、さらなる検討を要する」としている。

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173)アルコールの糖質を気にしている患者さんへのアドバイス【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師普段、お酒はどんなものを飲んでいますか?患者なんでも飲みますけど、とりあえずビールですね。糖尿病には焼酎がいいんでしたっけ?医師この機会に、クイズをやってみましょうか。この8つの中で、血糖値を上げる糖質が1番多いお酒はどれだと思いますか?患者炭水化物選手権? 聞いたことないですね。うーん…、やっぱりビールですか?医師実は、違うんです。ビールにも糖質が含まれていますが、1番多いのは梅酒です。患者確かに、梅酒を作るときには氷砂糖をたくさん使いますし、すごく甘い…。医師糖尿病には糖質だけでなく、アルコールの量にも注目してください。“節度ある適度な飲酒”は「生ビール 中ジョッキ 1杯」、「日本酒 1合」、「缶チューハイ 350mL」、「ウイスキーダブル 1杯」程度までです。患者そうですよね。いろいろ飲んじゃだめですよね…。●ポイントアルコール飲料は糖質だけでなく、アルコール量に注目することを追加して説明します。患者さん用(解答):1番炭水化物の量が多いのはどれ?■解答1位:梅酒 250mL(炭水化物=23g)2位:発泡酒 350mL(22g)3位:缶チューハイ(7%) 350mL(14g)4位:生ビール 中ジョッキ 1杯(12g)5位:日本酒 1合(8g)6位:赤ワイン 100mL(2g)7位:ウイスキー、焼酎(0g)1)坂根直樹 監修,佐野喜子 著. 糖尿病の食事療法 カロリーつきカーボカウントナビ. エクスナレッジ;2010.

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174)イライラする待ち時間を解消してもらうひと工夫【糖尿病患者指導画集】

患者さん用:気になる腹文字説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者先生、待合室に掲示してあった腹文字の答えを教えてください。医師ああ、あれですね。答えはわかりましたか?患者腹という漢字が2つに分かれているのは、「腹を割る」ですよね。医師そのとおり、正解です! ほかはいかがですか?患者時計の中に腹が入っているのは…、「腹時計」ですか?医師そうです。いい調子ですね。では、次もいってみましょう。患者大きな腹の横に小さな腹があるのは…、なんだろう。医師これは、小さな腹が別にあるということで「別腹」ですね。患者あぁ、なるほど! ちょっと難しいですね。あと、最後の1つ。これがよくわからないんです。腹が横になっているの…。医師これは腹が横になっている、すなわち立っていないので、「腹を立てない」が正解です。待ち時間が長いからといって腹を立てず、腹時計や別腹について、腹を割ってお話ししましょう。患者ハハハ、うまいこと言いますね。待合室にこんな掲示がしてあると、時間も忘れて楽しめますね(うれしそうな顔)。●ポイント待合室が楽しくなる工夫をすることで、イライラが少なくなります。患者さん用(解答):気になる腹文字■解答1.腹をわる2.腹どけい3.べつ腹4.腹をたてない

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