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すぐに「忘れた」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第27回

■外来NGワード「忘れないようにしなさい!」(具体的な方法を提示しない)「認知症でもないのに、なぜ覚えていないんですか!」(病気を引き合いに責める)「どこかにメモを書いておきなさい!」(指導後のフォローがない)■解説 認知症でもないのに、外来で何度説明しても、言ったことを忘れてしまう患者さんがいます。せっかく定期的に通院していても、指導内容をすぐ忘れてしまうようでは患者さんのためにもなりません。「記憶のモダリティ効果」というのをご存じでしょうか。これは、新しい情報が視覚的に提示されるか、聴覚的に提示されるか、それとも両方かによって、記憶の保持に差異がみられるというものです。記憶に残る割合は、たとえば、患者さんに文章などを渡して文字を“読む”なら10%、療養指導などの説明を“聞く”なら20%、スライドなどの文字と絵を“見る”なら30%、糖尿病教室やテレビなどで絵や動画を“見ながら聞く”なら50%が目安といわれています。さらに記憶に残るのは、患者さん自身に発声してもらうこと、書いてもらうことです。「糖尿病連携手帳」などに、医師や看護師がHbA1c値を記入するより、患者さん自身に記入してもらったほうが認知度が高いと思いませんか? 運動療法などは、実際にその場で練習・体験してもらうのも良い方法です。そして、何より一番良い方法は、聞いた内容を人に伝えることです。患者さんが、指導内容を人に教えたくなるようなひと言を添えてみましょう。患者さんの記憶に残るような療養指導を心掛けたいものですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師“糖尿病連携手帳”はお持ちですか?患者ああ、持っています。(かばんから取り出す)医師ここに、HbA1cという項目がありますね。患者はい、これですね。医師この検査値は、過去1~2ヵ月間の平均血糖値を反映しています。別名、「隠れ食いがバレる検査」とも言われています。患者えっ、どういうことですか?医師採血がある外来受診の直前に焦って、食事を控えたり、運動したりして血糖値を下げようとしますよね? ところが、その日の血糖値は下がっても、過去の血糖値を示すHbA1c値は下がらないので、それまでサボったり、間食をしていたりしたのかも、ということがわかってしまうんです。患者そうなんですか。知らなかったです…。医師そのことを知らずに、バレていないと思っている患者さんも多いですよ。患者先生、私のHbA1cはどのくらいですか?医師前回と同じで、7.5%です。合併症を予防するための目標値は7%未満なので、あと少し頑張らないとですね。患者ふむ…(手帳に書き込む)、わかりました。糖尿病の友達にも、このことを教えておきます!■医師へのお勧めの言葉「HbA1c値は、別名、隠れ食いがバレる検査なんて言われています」「そのことを知らない患者さんも多いですよ」

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利用規約

ケアネット免責事項■本サービスのご利用について「明日から活かせる!実践動画ライブラリー」(以下、本サービス) は、株式会社ケアネット(以下、当社)により運営されております。ご利用にあたっては、下記のご利用規定(以下、本規定)をあらかじめご承知いただけますようお願いいたします。ご利用規定■免責事項当社は、本サービス上のコンテンツ(以下、本コンテンツ)の内容について妥当性や正確性について保証するものではなく、一切の責任を負いかねます。本コンテンツおよびURL等の情報は、予告なしに変更されることがあります。また、当社は、理由の如何に関わらず、情報の変更および本サービスの運用の中断または中止によって生じるいかなる損害についても責任を負うものではありません。当社は、利用者への事前の通知なくして本規定を変更できるものとします。■禁止事項理由の如何を問わず、利用者は次の行為をしてはならないものとします。本コンテンツを第三者に視聴させること当社または第三者の著作権その他の知的財産権、プライバシー権、肖像権等の権利を侵害すること第三者のIDを不正に利用して、本サービスを利用すること当社が本サービスを提供するために使用する設備等の正常な動作を妨げ、または当該設備等を破壊すること法令に違反しまたは公序良俗に反する行為をすることその他当社が不適切と判断する行為をすること■本コンテンツの著作権等本コンテンツおよび本サービス上に掲載される情報・資料・画像・音声等 の著作権(著作権法第27条および第28条の権利を含む)その他一切の知的財産権は、当社または当社に対し利用を許諾した第三者に帰属します。当社の許可なく本コンテンツを複製・転載・改変(変形・変更・加筆修正を含む)し、または販売等の二次利用を行なうことを禁じます。

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日本人うつ病に対するω3脂肪酸と心理学的介入

 勤労者における軽度~中等度のうつ病に対し、心理教育とω3多価不飽和脂肪酸(PUFA)の併用療法が有用であるかについて、長崎大学の田山 淳氏らが検討を行った。Journal of Affective Disorders誌2019年2月15日号の報告。 二重盲検並行群間ランダム化比較試験として実施した。対象患者は、ω3脂肪酸を投与する介入群またはプラセボを投与する対照群に割り付けられた。介入群には、15×300mgカプセル/日を12週間投与した。ω3PUFAの1日の総投与量は、ドコサヘキサエン酸(DHA)500mg、エイコサペンタエン酸(EPA)1,000mgであった。治療後のうつ病重症度評価には、ベック抑うつ質問票(BDI-II)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・治療12週間後のBDI-IIスコアは、介入群(t=-7.3、p<0.01)および対照群(t=-4.6、p<0.01)のいずれにおいてもベースラインと比較し有意に低かった。・しかし、両群間の有意な差は認められなかった(0.7、95%CI:-0.7~2.1、p=0.30)。・本研究の限界として、血中ω3脂肪酸濃度が測定されておらず、脱落率も高かった。また、他の地域で一般化できない可能性があった。 著者らは「軽度~中等度のうつ病に対する心理教育とω3脂肪酸の併用療法は、症状改善に寄与するものの、心理教育単独療法と比較し、うつ症状の改善に違いが認められなかった」としている。■関連記事EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすかうつ病にEPAやDHAは有用なのかうつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」

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喫煙する高血圧患者に厳格血圧管理は有用か~SPRINTの2次分析

 Systolic Blood Pressure Intervention Trial(SPRINT)では、収縮期血圧を120mmHg未満に厳格管理することにより、心血管系疾患の罹患率と死亡率が低下することが示された。しかし、厳格血圧管理による全体的なベネフィットがリスクの不均一性をマスクしていないだろうか。今回、マウントサイナイ医科大学のJoseph Scarpa氏らが実施したSPRINTデータの2次分析により、ベースライン時点に現喫煙者で収縮期血圧144mmHg超であった参加者では、標準治療群より厳格治療群で心血管イベント発生率が高かったことが報告された。JAMA Network Open誌2019年3月8日号に掲載。 本研究は、SPRINTの9,361例のデータにおける、探索的で仮説生成型のアドホック2次分析である。試験データの半分を使用し、潜在するHeterogeneous Treatment Effects(HTE)をランダムフォレストベースの分析を用いて調べ、残りのデータにおいて、Cox比例ハザードモデルにより潜在するHTEを検討した。オリジナルの試験は、2010年11月~2013年3月に米国の102施設で実施され、この分析は2016年11月~2017年8月に実施された。参加者は、目標収縮期血圧について120mmHg未満(厳格治療)もしくは140mmHg未満(標準治療)に割り付けられた。主要な複合心血管アウトカムは、心筋梗塞、その他の急性冠症候群、脳卒中、心不全、心血管系死因による死亡とした。 主な結果は以下のとおり。・SPRINTの9,361例のうち、ベースライン時に現喫煙者で収縮期血圧144mmHg超であった参加者は466例(5.0%)で、うち230例(49.4%)がトレーニングデータセット、236例(50.6%)がテストデータセットに無作為化された。男性は286例(61.4%)、平均年齢(SD)は60.7(7.2)歳であった。・ベースライン時に現喫煙者で収縮期血圧144mmHg超であった参加者において、3.3年間で1イベント引き起こされるための有害必要数(number needed to harm:NNH)は43.7であったことが、テストデータにおける主要アウトカムに関するCox比例ハザードモデルから明らかになった(標準治療群における主要アウトカムイベントの頻度が4.8%[6/126]に対し、厳格治療群では10.9%[12/110]、ハザード比:10.6、95%CI:1.3~86.1、p=0.03)。・このサブグループは、厳格血圧管理下で急性腎障害を経験する可能性も高かった(標準治療群における急性腎障害イベントの頻度が3.2%[4/126]に対し、厳格治療群で10.0%[11/110]、ハザード比:9.4、95%CI:1.2~77.3、p=0.04)。

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中年期の食事内容は認知症リスクと関連するか/JAMA

 中年期の食事内容とその後の認知症発症リスクに、関連は認められないことが示された。フランス・モンペリエ大学のTasnime N. Akbaraly氏らが、8,000例超を中央値25年間追跡した結果で、JAMA誌2019年3月12日号で発表された。これまでに、食事内容と認知機能との関連が観察試験で示されているものの、その多くは認知症の前臨床期を考慮するには追跡期間が不十分で、エビデンスが確認された介入試験はない。11項目の食事内容の質スコア「AHEI」を3期にわたり評価し、認知症発症者を追跡 研究グループは、1985~88年に住民ベースコホート試験を開始し、1991~93年、1997~99年、2002~04年に食事摂取内容に関する評価を行い、2017年3月まで追跡して認知症発症との関連を調べた。 食事摂取内容の評価は、食事摂取頻度調査票(Food Frequency Questionnaire:FFQ)から、11項目の食事内容の質スコアを示す代替健康食指数(Alternate Healthy Eating Index:AHEI、スコア範囲:0~110)を導き出した。同スコアとその後の認知症発症リスクとの関連を検証した。 主要アウトカムは、電子カルテで確認された認知症発症とした。11項目のAHEIスコアとも、認知症発症との関連性みられず 1991~93年時点で認知症の認められなかった8,225例を対象に調査を行った。被験者は、平均年齢50.2歳(SD 6.1)、男性が5,686例(69.1%)だった。 中央値24.8年(四分位範囲:24.2~25.1)の追跡期間中に認知症を発症したのは344例だった。1991~93年、1997~99年(追跡期間中央値19.1年)、2002~04年(同13.5年)のAHEIスコア(三分位範囲値)と認知症発症率には、いずれも関連は認められなかった。 1991~93年の、AHEIスコアの最も不良な三分位範囲(食事の質が最も低いことを示す)の認知症発症率は、1.76(95%信頼区間[CI]:1.47~2.12)/1,000人年だったのに対し、中程度の三分位範囲の同発症率の絶対差は0.03(同:-0.43~0.49)/1,000人年、最良の三分位範囲の同差は0.04(同:-0.42~0.51)/1,000人年だった。 1997~99年では、AHEIスコアの最も不良な三分位範囲の認知症発症率は、2.06(95%CI:1.62~2.61)/1,000人年だったのに対し、中程度の三分位範囲の同発症率の絶対差は0.14(同:-0.58~0.86)/1000人年、最良の三分位範囲の同差は0.14(同:-0.58~0.85)/1,000人年だった。 2002~04年についても、AHEIスコアの最も不良な三分位範囲の認知症発症率は3.12(95%CI:2.49~3.92)で、その他の三分位範囲の同発症率の絶対差は、中程度スコアが-0.61(同:-1.56~0.33)/1,000人年、最良スコアが-0.73(同:-1.67~0.22)/1,000人年だった。  多変量解析において、AHEIスコアの1標準偏差増加による認知症発症の補正後ハザード比は、1991~93年、1997~99年、2002~04年それぞれで、0.97(95%CI:0.87~1.08)、0.97(同:0.83~1.12)、0.87(同:0.75~1.00)で、有意性は認められなかった。

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IVIG不応川崎病、シクロスポリン併用が有益/Lancet

 免疫グロブリン療法(IVIG)不応例である川崎病患者に対し、シクロスポリンの併用は、安全かつ有効であることが確認された。東京女子医科大学 八千代医療センターの濱田 洋通氏らが、日本全国22ヵ所の病院を通じて行った、第III相非盲検無作為化エンドポイントブラインド試験「KAICA trial」の結果で、Lancet誌オンライン版2019年3月7日号で発表した。遺伝学的研究で、川崎病に関与する遺伝子変異が特定され、それらがIVIG不応例患者のリスクである冠動脈異常に関与するのではないかと考えられていた。研究グループはこの所見を踏まえて、川崎病の病態生理の基礎をなすカルシウム-活性化T細胞核内因子(NFAT)経路の上方制御が、有望な治療になりうると仮定し、シクロスポリン併用の有効性と安全性を評価する試験を実施した。冠動脈異常を心エコーで中央判定 研究グループは2014年5月29日~2016年12月27日にかけて、日本全国22ヵ所の病院を通じ、IVIG抵抗性のリスクが高いと予測された川崎病患者(175例)を適格とし試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方にはIVIG+シクロスポリン(5mg/kgを5日間、併用群)を、もう一方にはIVIGのみを行った(単独群)。被験者について、リスクスコア、年齢、性別で階層化した。 主要エンドポイントは、試験期間である12週中の冠動脈異常発生率で、心エコー検査で日本の厚生労働省が定める基準に基づき中央にて判定した。分析対象としたのは、試験期間中に、試験薬を1回以上投与し、評価のために1回以上受診した患者だった。併用群vs.単独群、冠動脈異常リスク比0.46 被験者のうち、1例は登録後に試験参加の同意を取り下げ、また1例は最終の心エコー検査結果が得られず分析から除外した。解析集団は、併用群86例、単独群87例。 12週中の冠動脈異常発生率は、単独群31%(27/87例)に対し、併用群は14%(12/86例)と有意に低かった(リスク比:0.46、95%信頼区間:0.25~0.86、p=0.010)。 有害事象の発生率は、群間で差は認められなかった(併用群9% vs.単独群7%、p=0.78)。

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クロスワードにはまった!【Dr. 中島の 新・徒然草】(264)

二百六十四の段 クロスワードにはまった!以前にも申し上げましたが、最近、New York TimesのCrosswordにはまっています。前回の記事をお読みでない方のために再度説明すると、Crosswordというのは最小が5×5、大きいものになると15×15にもなる英単語クロスワードです。スマホのアプリになっているので、これをダウンロードしてゲームをするのです。出てくる英単語は馴染みのないものばかり。最近やったものだと(以下、ヒント → 解答)Biscotti flavoring → ANISE(アニス[香料の一種])Toddler's vehicle → TRIKE(三輪車)Total jerks → ASSES(クソどあほ)など、解答もさることながら、そもそもヒントが何を言っているのか分からないレベルです。とはいえ、かつての鉛筆と消しゴムの時代と現代とでは大違い。スマホという文明の利器を利用して、Turn ON AutoCheckという機能を使うと、誤答文字には自動的に斜線が入るので、少なくとも自分の答えが間違っていることだけは一目瞭然。ヒントと斜線を頼りに順番にマス目を埋めていって完成を目指します。5×5のクロスワードだと縦(down)に入る単語が5つ、横(across)に入る単語が5つで、合計10の単語を使わなくてはなりません。われわれが学校で習わなかった日常単語、スラング、さらには人名や地名などの固有名詞まで出てくるので、完成させるのは大変。それでも辞書をひきながらどうやらこうやら完成させるとファンファーレが鳴るので、しばしの達成感を味わうことができます。ところが英単語修行はここからが始まりです。アプリのclearという機能を使って解答を全部消してしまい、再度、挑戦します。そうするとさすがに1回目よりは要領よく解くことが可能。よく知らなかった単語にもなんだか親しみが湧いてきます。でも、ここで終わってはなりません。またまたclearで解答を全部消し、今度は縦の単語だけを5つ埋めます。それができたら再々度clearを使ってリセットし、今度は横方向に5つの単語を埋めます。ここまで来ると同じ問題を4回やったことになるので、それぞれの単語とはもう友達みたいなものです。このようにしてクロスワードの解答となる単語を最低10、ヒントの単語も合わせればそれ以上の単語を自分のものにすることができます。やり始めたらハマってしまうので、今のところ史上最強の英単語勉強法ではないかとひそかに思っています。あと、出てきた単語を忘れないようにメモしておくために、私はWeblioというオンライン辞書を用いています。この辞書には「単語帳」という機能があるので、ここに調べた単語をどんどん入れておき、時々眺めては思い出すようにしています。このオンライン辞書はかなり以前から使っていたので、現在の私の単語帳には3000個以上が登録されています。無料会員の場合、登録できる単語数は200個という制限があってすぐに満杯になってしまいますが、有料会員だと2万個までメモできるので、私にとっては十分です。さらに面白いことに、この「単語帳」には「復習」という機能があり、選択式(五者択一)かフラッシュカード(いわゆる単語カード)で自分が覚えたか否かを確認することができるのです。いろいろ使えますね。ということで、電車待ちの間とか、ちょっとしたスキマ時間にクロスワードで英単語のボキャブラリーを増やそうと頑張っています。読者の皆様も、よければハマってみてください。最後に1句英単語 クロスワードで 完璧だ

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新型タバコの本当のリスク アイコス、グロー、プルーム・テックの科学

まずは医療者が正しい知識を! あらゆる「新型タバコ」の疑問に答えます2016年4月に全国販売された「加熱式タバコ」は、瞬く間に日本全国に普及。わずか2年後の2018年には、日本の成人の約10%が使用するほどの加熱ぶりをみせています。「有害物質約90%低減」など、健康リスク低減をイメージさせるキャッチコピーと積極的なプロモーション戦略により、急速に社会に浸透してきた加熱式タバコですが、その健康リスクは本当に“少ない"のでしょうか? 日本だけで爆発的に普及したのはなぜなのでしょうか? 「電子タバコ」とは何がどう違うのでしょうか? タバコ問題をメディアが書かない理由とはなんでしょう?本書では、タバコ問題研究の第一人者が、最新の研究成果と豊富なエビデンスをもとに、「新型タバコ」のあらゆる“疑問"に答えていきます。患者や健診受診者から寄せられる「加熱式タバコに替えた方がいいですか?」という質問に、科学的に回答するために。加熱式タバコについての相談に、的はずれな回答をしてしまうことを防ぐために。誰よりもまずはじめに、医療者の皆さんに手に取っていただきたい一冊です。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。 新型タバコの本当のリスクアイコス、グロー、プルーム・テックの科学定価2,200円 + 税判型四六判頁数224頁発行2019年3月著者田淵貴大Amazonでご購入の場合はこちら

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初回エピソード統合失調症患者における長時間作用型パリペリドンパルミチン酸の有効性と忍容性

 クロアチア・Clinical Hospital Centre RijekaのDaniela Petric氏らは、思春期の初回エピソード統合失調症患者に対する長時間作用型パリペリドンパルミチン酸の有効性および忍容性について、経口抗精神病薬リスペリドンとの比較検討を行った。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2019年2月13日号の報告。 思春期の初回エピソード統合失調症患者を対象に、治療開始12ヵ月間におけるパリペリドンとリスペリドンの有効性および忍容性を比較するため、レトロスペクティブ研究が実施された。データには、一般的な人口統計学的特徴、入院回数、副作用および陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)、個人的・社会的機能遂行度尺度(PSP)、臨床全般印象度(CGI-I、CGI-S)、治療満足度アンケート(TSQM)の結果を含めた。 主な結果は以下のとおり。・12ヵ月の研究期間中、パリペリドン群およびリスペリドン群においてPANSS、PSP、CGI-I、CGI-Sの有意な改善が認められた。・パリペリドン群は、リスペリドン群と比較し、PANSS、CGI-S、PSPの有意な改善が認められた。・リスペリドン群は、パリペリドン群と比較し、入院回数が有意に多かった。・パリペリドン群のTSQMでは、便宜尺度、全体満足度、全体的な結果においてより高いスコアを達成したが、有効性尺度に差は認められなかった。・報告された副作用は、パリペリドン群で高プロラクチン血症5.5%、体重増加5.5%、リスペリドン群ではそれぞれ5.5%、16.7%であった。 著者らは「パリペリドンは、思春期の初回エピソード統合失調症患者に対し有効かつ安全な薬剤であると考えられる。さらに、リスペリドンと比較し、臨床反応、副作用、入院回数に対し好影響をもたらすであろう」としている。■関連記事急性期統合失調症に対するパリペリドンの6週間オープン試験パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果統合失調症におけるパリペリドンパルミチン酸とリスペリドンの持効性注射剤の比較

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展望とトピックス-第83回日本循環器学会学術集会

 第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)が2019年3月29~31日の3日間、横浜市にて開催される(会長:東京大学大学院医学系研究科循環器内科 小室 一成氏)。今年のテーマは、「循環器病学Renaissance-未来医療への処方箋-」。循環器に関わるさまざまな問題解決のための戦略と、これからの方向性を示すことを目的としている。海外応募含む2,194題が採択、JCSによる新しい取り組みとは? 世界の死亡率1位は、“がん”ではない-心筋梗塞なのである。現在、日本における主要死因別死亡数の1位はがんであるが、高齢化に伴い後期高齢者の循環器疾患による死亡者数は増え続け、がんを凌ぐ勢いである。そのような状況を踏まえ、2018年末には「脳卒中・循環器病対策基本法」が成立し、今後、わが国の循環器診療・研究は大きく変わっていくことが予想される。 現在、日本循環器学会は「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」「脳卒中・循環器病対策基本法」「国際化」の3つの事業を軸に学会開催や専門医の育成などを行っているが、学会の国際化、2020年のAPSC(アジア太平洋心臓病学会)、2021年のWCC(世界心臓病学会)との合同開催を見越して、海外から座長や演者の誘致、性別、国籍などを問わない学会への参加などのダイバーシティ推進にも力を注いでいる。 そうした中、今回の取り組みとして、アジアの参加者も国の代表者として競うことができる「ドクターJCSアジアチャンピオンシップ」、ポスター発表の中から優秀な演題が採択される「ベストポスターセッション」、アプリのツイート機能を用いて演者への意見や質問を受け付けるなど、多彩な企画が盛り込まれている。JCSお薦めのセッション3選◆ガイドライン 2018年に改訂されたガイドラインは計7種。1)急性冠症候群ガイドライン、2)慢性冠動脈疾患診療ガイドライン、3)冠動脈血行再建ガイドライン、4)心筋症診療ガイドライン、5)不整脈非薬物治療ガイドライン、6)心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン、7)先天性並びに小児期心疾患ガイドラインの改訂におけるポイント解説が各セッションで行われる。また、ガイドラインの利用方法が学べる、「症例から学ぶガイドラインセミナー」も開催される予定だ。◆不整脈 突然死の原因とされる先天性QT延長症候群やブルガタ症候群は特定の遺伝子変異が原因とされる遺伝性不整脈の1つである。これらに関する遺伝子検査による予後予測、そのメリットについて報告が予定されている。◆心不全 『心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です』-2017年10月に一般にも発信しやすい定義が公開。高齢化が進む日本では、終末期心不全における地域を巻き込んだ緩和ケア対策が必要となることから、2021年より『心不全療養指導士』の認定制度がスタートする。対象職種は看護師、保健師、薬剤師など。これを踏まえ、「チームで取り組む循環器症状の緩和ケア」と題し、日本緩和医療学会とのジョイントシンポジウムが開催される。また、2017年10月に発足した日本腫瘍循環器学会が取り組む化学療法関連心機能障害などについて、「Onco-Cardiologyの最前線」にて発表が予定されている。 新たな取り組みが盛り込まれた今大会の会長を務める小室氏は、「循環器疾患は、ほかの疾患に比べて患者会が少ない。学会が主導となって患者との距離を縮め、要望などを聞きながら密接な関係を築いていきたい」と、これまでの学会の伝統を継承しつつも新しい世界を創造していくことに意気込んだ。■参考日本循環器学会:第83回日本循環器学会学術集会■関連記事心不全を予防するために何をすべきか/日本循環器学会

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Trop-2に対する抗体と抗がん剤の複合体は転移性のTNBCに有効である可能性を示唆(解説:矢形寛氏)-1020

 trophoblast cell-surface antigen 2(Trop-2)は正常組織ではわずかしか発現していないのに対し、がん腫では広く発現していることが知られている。TNBCでは80%以上に発現しているようで、注目すべき標的となっていた。sacituzumab govitecan-hziyは、抗Trop-2抗体にSN-38(化学療法薬イリノテカンの活性代謝物)を結合させた抗体薬物複合体(ADC)であり、乳がん領域ではADCとしてT-DM1がすでに臨床応用されている。本試験は第1/2相試験であり、2レジメン以上の治療を受けたTNBC患者が対象となっている。非常に期待できる効果が示され、イリノテカンで心配された下痢などの患者にとってつらい有害事象も、重篤なものは少なく、治療による脱落例が少ないことは特筆すべきである。また、症例数は少なかったものの既治療との交差耐性もなさそうである。今後第3相試験が計画されているが、非常に期待される治療薬である。

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叱る人・褒める人を見極めるべし!【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】 第9回

第9回 叱る人・褒める人を見極めるべし!どんな場面でも、自分が対峙すべき相手を見極めることは大切です。最初にボタンを掛け違えると修正は困難になります。研究活動や論文執筆に取り組む若手医師の指導の場においても、叱って伸びる人なのか褒めて伸びる人なのかを間違えてはいけません。一見、気弱にみえても強く指導したほうが良い結果をもたらす人もいます。陽気で打たれ強い雰囲気を振りまきながら、心が折れやすい人もいます。これを見極めるのが指導者の才覚です。同じ人間でも、状況に応じて「叱る」「褒める」を使い分ける必要もあります。叱って褒めて優秀な部下を育てていきたいものです。毎日の診療の場でも、この見極めを迫られるのではないでしょうか。「検査の結果はどうでしたか?」「大丈夫です。何も心配ありません。安心してバリバリお仕事を頑張ってください」ある日の診察室での患者さんとの会話です。不安気な表情からパーッと明るい笑顔になりました。「ありがとうございます。急に身体が軽くなったように感じます。検査してもらって良かったです」40代の働き盛りの会社員の男性です。動悸と息切れを主訴に来院しましたが、重症感はありません。心機能も良好で、運動負荷心電図や画像検査なども異常所見はありません。仕事上のストレスも大きい世代です。疲労が重なり健康上の不安を感じたのかもしれません。心配なしとの説明に、つき物が落ちたかのように晴れ晴れした様子です。検査の結果で異常所見のある患者への対応は、ある意味で単純です。必要な検査を追加し診断を確定し、治療方針を立て実践します。病気に戸惑い悩む患者さんへの配慮は必要ですが、ベテランの医師でも新米の医師でも方向性は同じです。医師にとって力量や経験が問われるのが、明らかな病気のない場合の対応です。本当は悪くない方は、先ほどの症例のように、心配ないと言って欲しい人と、逆に適度に病人にしておいて欲しい人の2つに大別されます。後者のタイプの方に異常なしと強調するのは良い結果をもたらしません。無理にでも病名を付け、何かしらの弱い薬剤を処方したほうが丸くおさまる場合も多いのです。心因的な側面も大きいとは思いますが、病人であることによって職場や家庭でのストレスから解放され、他人に甘えることができるのです。異常なしと宣言すべき患者なのか、訴えに共感して病人気分を容認してあげるべき患者なのかを、正しく見極めるのが医師の腕の見せ所です。CareNetの読者の先生方も同意してくださるものと思います。我が家の猫は褒めて伸びるタイプであると私は見極めています。猫バカの自慢話です。猫には撫でられると気持ちいい部分があります。「いい子だね」と褒め言葉をかけながら喉の下や耳の後ろを左手で撫でながら、右手の人差し指1本で原稿を打っています。パソコンのキーボードの横に猫がいます。ゴロゴロ喉を鳴らしています。では、おやすみなさい。

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第11回 循環の異常がある時2 ショックの徴候?直ちに医師・看護師に連絡【薬剤師のためのバイタルサイン講座】

今回は脈拍と血圧の異常について考えてみます。脈拍と血圧の異常からは循環の異常を察知します。バイタルサインに加え、患者さんを観察することにより循環の異常に気付くことがあるでしょう。循環の異常がある時、患者さんにはどのような変化が起こるのでしょうか。症例を通して考えたいと思います。患者さんBの場合経過──4「特に具合が悪くなったのは、今朝からでしたね」ショックと判断したあなたは、バイタルサインを記したメモを片手に、直ちに医師に連絡しました。連絡し終わった後、CRTを測定してみると、約3秒にまで延長していました。到着した訪問医師・看護師は、家族から今回の病歴を聴取し、バイタルサインを測定し、短時間で診察を終えた後、家族に説明し同意を得て救急車を要請しました。「循環」の3要素 プラス 「心臓外」の1要素ところで、循環に影響する要素は3つあります。それは「心臓」と「血液」と「血管」です。これらの3つは循環の3要素といわれていますが、さらにもう1つ「心臓外」の要素を加えると、ショックを4つに分類することができます。これら4つのいずれかまたは複数に異常を来すとショックとなるわけです。心臓:心原性ショック心臓のポンプ機能に何らかの異常があれば、循環動態は悪くなります。例:急性心筋梗塞血液:循環血液量減少性ショック心臓から送られる血液量が高度に減少すれば、いくら心臓のポンプ機能がよくても重要臓器には血液が行き渡りません。例:外傷による出血、消化管出血、熱中症による脱水血管:血液分布異常性ショック何らかの原因で血管が病的に拡張すると血圧は低下します。また、血管透過性が亢進して血管内にある水分が血管外に出てしまえば循環血液量が減少して循環不全となります。例:敗血症、アナフィラキシー心臓外:心外閉塞・拘束性ショック(閉塞性ショックともいわれます)心タンポナーデ※1など心臓の外から心臓の拡張が障害されたり、緊張性気胸※2など肺の異常により静脈灌流が障害されたりすると、循環動態が悪くなります。※1 心タンポナーデ心膜炎や急性心筋梗塞後の心破裂、外傷などにより心臓と心臓を覆う心外膜の間に体液・血液が貯留して心臓を圧迫し、血液を送り出す心機能が損なわれる状態。血圧低下、心拍動微弱、呼吸困難などの症状が現れる。※2 緊張性気胸肺胞の一部が破れて呼気が胸腔に漏れ出し、反対側の肺や心臓を圧迫している状態。呼吸しても息が吸えない。血圧低下、閉塞性ショックなどの重篤な状態に陥る。私たち(医師ら)は、一見して重症そうな患者さんを前にした時、バイタルサインのチェックとともにショックの徴候がないかをまず確認します。そして目の前の患者さんがショックであると察知した時、循環の3要素プラス心臓外の1要素(すなわちショックの分類です)を考えながらショックの原因を探り、ショックの状態から脱するように直ちに治療を開始します。経過──51週間後、訪問診療の医師と話をする機会がありました。「出血性胃潰瘍による、出血性ショック(循環血液量減少性ショック)でしたよ」あの日、救急車内で吐血したそうです。救急病院への搬送後、緊急内視鏡検査で大きな胃潰瘍から多量の出血が認められ、内視鏡を用いた止血術が行われました。いったんは集中治療室に入室しましたが、現在は一般病棟で落ち着いているそうです。みぞおちのあたりの痛みは胃潰瘍によるものだったのでしょう。黒色便は消化管出血の時にみられる所見です。抗血小板薬を内服中だったので、自然には出血が止まりにくかったと考えられました。エピローグ2週間後、退院の知らせを聞いてあなたが訪問すると、顔色の良くなった患者さんが笑顔で迎えてくれました。嬉しいひとときでした。ショックの徴候かも?と思ったら直ちに医師・看護師に連絡しましょう。とにかく、一人で判断しないこと、待たないことです。

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赤沈が死亡率に影響か

 炎症マーカーの1つである赤血球沈降速度(ESR)が死亡率に影響しているかもしれない-。非常に高いESRは根底にある病状の指標として役に立つ。加えて、ESRの中等度亢進は生物学的老化に起因しうる。しかし、ESRが年齢に関係なく、死亡の予側因子となるかどうかはほとんど研究されていない。オランダ・エラスムス大学医療センターのJ.Fest氏らは、Rotterdam StudyにおけるESRの亢進と全死因死亡リスクの関連について分析。ESRの亢進が死亡における独立した予側因子であることを明らかにした。著者らは「ESRは年齢とともに増加するという事実にもかかわらず、全死因死亡リスクの増加との関連を残しており、詳細な追跡調査が必要」と述べている。Journal of Internal Medicine誌2019年3月号掲載の報告。 研究者らは、一般集団の前向きコホートであるRotterdam Study(1990~2014年)のデータを解析。ベースライン時点で測定されたESRについて、個人が死亡または研究終了時点まで追跡した。ESRの中等度亢進(20〜50mm/h)、著しく亢進(>50mm/h)と全死因死亡との関連については、Cox比例ハザードモデルを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・対象者は5,226人、平均年齢は70.3歳だった。・フォローアップ期間中央値14.9年の間に3,749人(71.7%)が死亡した。・調整後、ESR中等度亢進、著しく亢進の両者ともに、全死因死亡リスクの増加に有意に関連していた(ハザード比[HR]:1.23、95%信頼区間[CI]:1.12~1.35、HR:1.89、95%CI:1.38~2.60)。・ESRは加齢とともに高くなり、合併症を伴わない75歳以上のグループでは、ESR>20mm/hで全死因死亡リスクの増加に有意に関連した(HR:1.29、95%CI:1.01~1.64)。

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心不全にスタチンを推奨できない理由

 心不全患者の浮腫が改善、体重が減少して一安心…と思ったら、実は低栄養に陥っていた。そんな経験をお持ちではないだろうか? 心不全における体重管理の落とし穴について、心不全患者における栄養評価・管理に関するステートメント策定委員のメンバーである、鈴木 規雄氏(聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院循環器内科)が「臨床現場における心臓悪液質に対するアプローチ」と題し、第34回日本静脈経腸栄養学会学術集会(2019年2月14日)で講演した。静かに忍び寄る心臓悪液質とは 心臓悪液質とは、心不全において負の窒素・エネルギーバランスが生じ、骨格筋の減少を伴った体重減少をきたす予後不良の病態である。この患者割合についての日本人データは乏しいが、欧州臨床栄養代謝学会議(ESPEN)のガイドラインによると、世界ではNYHAII~IV分類の12~16%に存在していると言われている。同氏が自施設の2018年外来心不全患者における心臓悪液質の有症率を調べたところ「14%という結果。これはESPENガイドラインとほぼ一致する数値。つまり心不全患者の10人に1人が予後不良患者に該当する」と述べ、「このような患者の8割強はフレイルや低栄養を呈している」と現況を危惧した。 さらに、500日の生命予後を全死亡と心不全による複合アウトカムで調べたところ、心臓悪液質患者のハザード比は3.74と圧倒的に予後が悪く、「独立した危険因子であることが証明された」と心臓悪液質を有するリスクを強調した。心臓悪液質をどのように疑うのか 心臓悪液質の診断基準は存在するものの、これを簡便に用いることは非常に難しい。同氏らは、栄養やフレイルで用いられる指標から逆算することを試みたところ、アルブミンや体重などを含むGNRI(Cut off 95.3)、体重減少率の一部がオーバーラップするMNA-SF(簡易栄養状態評価表、Cut off 9)や基本チェックリスクスコア(Cut off 12)の3つの指標が強く関連したという。そのため、「これらのCut off値に引っ掛かる患者は悪液質を疑う」と、診療時の介入方法を説明した。心臓悪液質は“浮腫”の存在が厄介 がん悪液質とは異なり、“浮腫”の存在が厄介な心臓悪液質。これは、うっ血性心不全による変化の一つとして腸管浮腫が出現し、さらには腸管浮腫も心不全の増悪や心臓悪液質の進行を助長する 、という相互関係による影響と考えられている。この心不全で生じる腸管浮腫が、バリア機能を破綻しリポポリサッカライド(LPS)産生を招いているという。一方で、LPSにはコレステロールに結合する機序も考えられており、「LPSが炎症性サイトカインを惹起するレセプターに結合する前にコレステロールと結合してしまえば、悪液質の進行が抑えられる」と同氏は提唱した。心不全患者にはスタチンを推奨しない理由 心不全における総コレステロールと予後の解析1)では、コレステロール値が高い患者の予後が良いと示されたほか、心不全で問題となる左室収縮能が低下した例での血清コレステロール低値や心筋梗塞患者の低栄養によるLDL-C低値では予後が不良であることも報告2)されている。また、心不全ではうっ血(後方障害)のほかに、血液の拍出量低下(前方障害)が問題になるが、腸管血流低下によってもLPS上昇が引き起こされる。これを踏まえ同氏は、「血流障害は炎症を上げるだけではなく、LPSの濃度の上昇も示している。そして、左室駆出率が低い患者のようなLPSが上がりやすい病態でコレステロールが低いと、LPSの上昇により圧倒的に予後が悪いことを、われわれの研究結果から確認している」と、同氏は心不全患者へスタチンが推奨できない理由を腸内浮腫の観点から説明「“不要な”スタチン内服を避けることが望まれる」ことを強調し、「ただし、脂質異常を呈する場合や冠血管疾患管理に重点を置く必要があるなど、服用のメリットが高い症例にはスタチンが必要」と付け加えた。 最後に同氏は、「アメリカの心不全ガイドラインでは、心不全治療薬としてのスタチンの積極的な使用はClassIII(望まれていない)、日本でも心不全の治療に対するエビデンスはないので、使用しないことが言われている。そして、βブロッカーやACE阻害薬の導入率が上昇したことで体重が増加するようになったことは良いが、それは、心不全の改善により結果的に体重増加が得られたことを示し、栄養改善によるものではない。心臓悪液質の患者の体重を増やすことだけが治療目的ではない」と締めくくった。■参考1)Rauchhaus, M et al. J Am Coll Cardiol 2003; 42: 1933-1940.2)Ya-WenLu, et al. Clin Nutr. 2018;18:32479-3278.日本心不全学会:心不全患者における栄養評価・管理に関するステートメント日本循環器学会:「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」

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アトピー性皮膚炎、睡眠の質に影響

 睡眠の時間と質は全年代の健康に関するトピックの1つである。しかし、アトピー性皮膚炎(AD)の特徴であるそう痒は、睡眠を妨害すると考えられているものの詳細は知られていない。米国・カリフォルニア大学のFaustine D. Ramirez氏らは、英国の出生コホートを用いた縦断研究において、ADと睡眠の質の低下が小児期から関連していることを明らかにした。この結果を踏まえて著者は、「医師はすべての小児AD、とくに喘息またはアレルギー性鼻炎を併存している症例や重症例については、睡眠の質を考慮すべきであり、それを改善するための介入が必要である」とまとめている。JAMA Pediatrics誌オンライン版2019年3月4日号掲載の報告。 研究グループは、活動性のADを有する小児において、睡眠持続時間と睡眠の質が妨害されているかどうか、また、重症度が睡眠アウトカムに影響を及ぼすかどうかを明らかにする目的で、英国・エイボン州の出生コホート研究として「Avon Longitudinal Study of Parents and Children」に登録されているデータを用いて解析した。 1歳児1万3,988例を対象とし、ADと睡眠についての自己申告による評価を16歳まで繰り返した。本研究では、1990~2008年に収集されたデータを基に、2017年9月~2018年9月に解析を行った。主要評価項目は、睡眠時間と睡眠の質(夜間中途覚醒、早朝早期覚醒、熟眠困難、悪夢など)の複合で、2~16歳の間に繰り返し測定された。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値は、11年(四分位範囲[IQR]:5~14年)であった。・1万3,988例(男児7,220例[51.9%])のうち4,938例(35.3%)が、2~16歳の間にADの定義を満たしていた。・活動性の小児AD患者とADのない小児の総睡眠時間は、すべての年齢層において同様だった。また、小児期の差の平均は、小児AD患者で-2分/日と臨床的に無視できるものだった(95%信頼区間[CI]:-4~0分)。・対照的に、活動性の小児AD患者の睡眠の質は、すべての評価時点において不良との報告が多く、睡眠の妨害を経験する確率が約50%高かった(補正後オッズ比[aOR]:1.48、95%CI:1.33~1.66)。・睡眠の質は、重症AD(きわめて悪い/非常に悪い、aOR:1.68、95%CI:1.42~1.98)、喘息またはアレルギー性鼻炎の併発あり(aOR:1.79、95%CI:1.54~2.09)の症例で、より悪かった。・しかしながら、ADの重症度が、軽症AD(OR:1.40、95%CI:1.27~1.54)、または非活動性のAD(OR:1.41、95%CI:1.28~1.55)であっても、睡眠の質を損なう可能性が統計学的に有意に高かった。

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