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スクリーンタイムとうつ病との関連には男女差あり

 これまでの研究において、スクリーンタイムは、とくに小児のうつ病と関連していることが示唆されている。この関連性は、男性よりも女性において、強くみられることがいくつかのエビデンスで示されているが、これらの調査結果は決定的なものではない。米国・コロンビア大学のLauren E. Kleidermacher氏らは、代表的な米国成人を対象に、スクリーンタイムとうつ病との関連を性別階層化のうえ、調査を行った。AJPM Focus誌2024年4月号の報告。 本研究は、2015~16年の米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)のデータを用いて、2023年に分析を実施した。スクリーンタイムは、テレビおよびコンピュータの時間を含め、3群(1日当たり0~2時間、3~4時間、4時間以上)に分類した。うつ病の定義は、患者健康質問票(PHQ)スコアが10以上とした。テレビおよびコンピュータのスクリーンタイムについて、個別の分析も行った。スクリーンタイムとうつ病との関連性を評価するため、多変量ロジスティック回帰モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・性別とスクリーンタイムとの間に、有意な相関が確認された。・最もスクリーンタイムが長い群(4時間以上/日)とうつ病との関連は、女性で観察された(オッズ比:3.09、95%信頼区間:1.68~5.70)。・スクリーンタイムの種類は、この関連に影響しており、テレビはコンピュータよりも強い関連性を示した。・男性では、すべての群において、有意な関連は認められなかった。 著者らは「とくにテレビの視聴時間の増加が、女性のうつ病と関連していることが示唆された。これが女性のうつ病のリスクマーカーとなりうるかを明らかにするためには、さらなる研究が求められる」としている。

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初発統合失調症のミエリン形成不全と認知機能低下との関係

 統合失調症患者の皮質領域におけるミエリン形成不全は、これまでの死後脳研究により明らかとなっており、異常な脳の成熟過程を反映している可能性がある。しかし、この異常なミエリン形成が統合失調症の初期段階からすでに存在しているのか、疾患の経過中に進行するのか、両方であるのかは現時点でよくわかっていない。富山大学の小林 春子氏らは、初発統合失調症患者の皮質内ミエリン形成の潜在的マーカーとして灰白質/白質コントラスト(GWC)を調査し、GWCの所見と臨床および認知機能との関連について検討を行った。Cerebral Cortex誌2024年1月31日号の報告。 初発統合失調症患者63例および健康対照者77例を対象に、GWCの調査を目的としたMRI研究を実施した。初発統合失調症患者におけるGWCの所見と臨床/認知的変数との関連も調査した。 主な結果は以下のとおり。・初発統合失調症患者の両側側頭、頭頂、後頭、島部のGWCは、対照群と比較し有意に高かった。・これらは、罹病期間、投薬期間、発症年齢、実行機能低下、言語学習機能低下と部分的に関連が認められた。 著者は、「高GWCは皮質のより深い層でのミエリン低下と関連している。統合失調症患者では初回精神病エピソードの時点で皮質のミエリンが低値であり、これが疾患初期段階の認知機能低下のベースとなっている可能性がある」とまとめている。

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日本人片頭痛患者における日常生活への影響~OVERCOME研究

 日本人の片頭痛患者を対象に、日常生活活動や基本的な健康指標(睡眠、メンタルヘルス)など、日常生活に及ぼす影響を詳細に調査した研究は、これまであまりなかった。鳥取県済生会境港総合病院の粟木 悦子氏らは、日本人片頭痛患者における日常生活への影響を明らかにするため、横断的観察研調査を実施した。Neurology and Therapy誌2024年2月号の報告。 日本における片頭痛に関する横断的疫学調査(OVERCOME研究)は、2020年7~9月に実施した。片頭痛による家事、家族/社交/レジャー活動、運転、睡眠への影響は、片頭痛評価尺度(MIDAS)、Migraine-Specific Quality of Life(MSQ)、Impact of Migraine on Partners and Adolescent Children(IMPAC)scales、OVERCOME研究のために作成したアンケートを用いて評価を行った。片頭痛のない日の負担を評価するため、Migraine Interictal Burden Scale(MIBS-4)を用いた。抑うつ症状および不安症状の評価には、8項目の患者健康質問票うつ病尺度(PHQ-8)、7項目の一般化不安障害質問票(GAD-7)をそれぞれ用いた。日常生活への影響は、MIDAS/MIBS-4カテゴリで評価した。 主な結果は以下のとおり。・片頭痛を有する1万7,071例のうち、定期的に家事援助を必要とした人の割合は24.8%であった。・片頭痛により人間関係、余暇活動、社会活動に支障を来した人は、それぞれ31.8%、41.6%、18.0%であった。・頭痛が起こる日の間に、社交/レジャー活動の予定を立てることを少なくとも時々心配する人の割合は、26.8%であった。・家族と同居している人(1万3,548例)では、片頭痛により家族活動への参加や家族との楽しみにも影響がみられた。・運転経験のある人(1万921例)のうち、症状により運転が妨げられると報告した人の割合は、43.9%であった。・片頭痛により睡眠が妨げられた人は52.7%、気分が低下した人は70.7%であった。・PHQ-8の閾値を満たした臨床的うつ病の割合は28.6%、GAD-7の閾値を満たした臨床的不安症の割合は22.0%であった。・日常生活に対する片頭痛の影響は、MIDAS/MIBS-4カテゴリの重症度が増加するほど強力であった。 著者らは「日本人片頭痛患者にとって、日常生活、睡眠、メンタルヘルスへの負担は大きいため、臨床現場では、頭痛症状だけでなく、日常生活に及ぼす影響を評価することが重要である」としている。

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超加工食品摂取の健康への有害性、アンブレラレビューでも/BMJ

 超加工食品の摂取の多さは、有害な健康アウトカム、とくに心代謝系、一般的な精神障害および死亡のリスク増大と関連していることが、オーストラリア・ディーキン大学のMelissa M. Lane氏らの検討で示された。超加工食品と有害な健康アウトカムとの関連性についてはメタ解析が行われているが、研究グループは幅広い視点を提供し、先行研究のメタ解析によるエビデンスを評価するため、包括的なアンブレラレビューを行った。結果を踏まえて著者は、「今回得られた知見は、健康改善のために超加工食品への曝露を減らす公衆衛生対策の策定、およびその効果の評価に論理的根拠を与えるものである」と述べている。BMJ誌2024年2月28日号掲載の報告。超加工食品の摂取と健康アウトカムとの関連についての疫学的メタ解析のアンブレラレビュー 研究グループは、Nova食品分類システムで定義されている超加工食品の摂取と、健康への悪影響との関連を評価する目的で、既存のメタ解析のアンブレラレビューを行った。 MEDLINE、PsycINFO、Embase、Cochrane Database of Systematic Reviewsおよび参考文献リストをデータソースに、2009年から2023年6月までの研究を検索し、適格基準はコホート研究、症例対照研究、および/または横断研究デザインのシステマティックレビューとメタ解析とした。 アンブレラレビューによる各再メタ解析結果は、エビデンスの信頼性についてはエビデンス分類基準および既存のアンブレラレビューに従い、「クラスI(信ぴょう性が高い)」「クラスII(強く示唆的)」「クラスIII(示唆的)」「クラスIV(弱い)」「クラスV(エビデンスなし)」に分類。また、エビデンスの質についてはGRADEシステムを用いて評価し、「高」「中」「低」「非常に低」に分類した。超加工食品の摂取は、32の健康アウトカムと関連 検索の結果、430本の論文が同定され、適格基準を満たした14件のメタ解析研究、計45件の異なるプール解析が対象となった。 プール解析に含まれた参加者の総数は988万8,373例で、13件は用量反応モデリングが検討されたものであった。32件(71%)の異なるプール解析において、ランダム効果モデルに基づき、超加工食品の摂取の多さと死亡、がん、精神、呼吸器、心血管、胃腸、代謝等に関する健康アウトカムとの間に直接的な関連が示された。 事前に規定したエビデンスの分類に基づくと、クラスIで関連が示されたのは、心血管疾患関連死(リスク比:1.50、95%信頼区間[CI]:1.37~1.63、質:非常に低)および2型糖尿病(用量反応性のリスク比:1.12、95%CI:1.11~1.13、質:中)の発生、ならびに不安アウトカム(オッズ比[OR]:1.48、95%CI:1.37~1.59、質:低)および一般的な精神障害の複合アウトカム(OR:1.53、95%CI:1.43~1.63、質:低)の有病リスクであった。 クラスIIは、全死亡(リスク比:1.21、95%CI:1.15~1.27、質:低)、心疾患関連死(ハザード比[HR]:1.66、95%CI:1.51~1.84、質:低)、2型糖尿病(OR:1.40、95%CI:1.23~1.59、質:非常に低)および抑うつアウトカム(HR:1.22、95%CI:1.16~1.28、質:低)の発生、ならびに有害な睡眠関連アウトカム(OR:1.41、95%CI:1.24~1.61、質:低)、喘鳴(リスク比:1.40、95%CI:1.27~1.55、質:低)および肥満(OR:1.55、95%CI:1.36~1.77、質:低)の有病リスクであった。 残りの34のプール解析のうち、21件はクラスIII~IV、13件はエビデンスなし(クラスV)に分類された。 全体でGRADEシステムによるエビデンスの質は、22件のプール解析が「低」、19件が「非常に低」であり、「中」は4件であった。

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ADHDと6つの精神疾患リスクとの関連

 注意欠如・多動症(ADHD)とさまざまな精神疾患との合併率の高さは、観察研究や診断基準などから示唆されている。中国・重慶医科大学のYanwei Guo氏らは、ADHDと6つの精神疾患との潜在的な遺伝的関連性を調査するため、メンデルランダム化(MR)研究を実施した。BMC Psychiatry誌2024年2月5日号の報告。 2サンプルのMRデザインを用いて、ADHDと6つの精神疾患のゲノムワイド関連研究(GWAS)に基づき、遺伝的操作変数(IV)をシステマティックにスクリーニングした。主なアプローチとして、逆分散重み付け(IVW)法を用いた。 主な結果は以下のとおり。・IVW MR分析では、ADHDと自閉スペクトラム症リスクとの間に正の相関が認められた(オッズ比[OR]:2.328、95%信頼区間[CI]:1.241~4.368)。・ADHDは、統合失調症のリスク増加に対する正の関連も認められた(OR:1.867、95%CI:1.260~2.767)。・ADHDとチック症、知的障害、気分障害、不安症との関連は認められなかった。 著者らは「ADHDは、自閉スペクトラム症および統合失調症のリスク増加と関連していることが示唆されたことから、ADHD患者では、両疾患との合併をさらに注意し、タイムリーな介入や治療が必要であることが明らかとなった」としている。

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うつ病に有効な運動は?/BMJ

 運動はうつ病にとって有効な治療法であり、とくに運動強度が強いウォーキングやジョギング、ヨガ、筋力トレーニングが他の運動よりも有効であり、またヨガと筋力トレーニングは他の治療法と比べて忍容性が良好であることが示された。運動は、併存疾患の有無やうつ病の重症度を問わず、有効性は同等とみられることも示唆されたという。オーストラリア・クイーンズランド大学のMichael Noetel氏らが、無作為化試験のシステマティックレビューとネットワークメタ解析の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「今後の研究では、参加者やスタッフを盲検化することを目指せば、期待される効果を軽減することができるだろう」と指摘したうえで、「これらの運動は、うつ病治療の中心的な治療法として、心理療法や抗うつ薬と並んで検討されるものとなるだろう」とまとめている。BMJ誌2024年2月14日号掲載の報告。ネットワークメタ解析で、最適な運動量および方法を特定 研究グループは、心理療法、抗うつ薬およびコントロール条件との比較により、大うつ病性障害の治療に対する最適な運動量および方法を特定することを目的として、無作為化試験のシステマティックレビューとネットワークメタ解析を行った。 Cochrane Library、Medline、Embase、SPORTDiscus、PsycINFOデータベースを検索。大うつ病の臨床カットオフ値を満たす参加者を対象として、運動療法の効果について検討したあらゆる無作為化試験を適格とした。 スクリーニング、データ抽出、コードおよびバイアスリスクの評価は、2人の独立した著者により実行。主要解析では、アームベースのベイジアンマルチレベルネットワークメタ解析を行い、各群のエビデンスの質は、オンラインツールのCINeMA(confidence in network meta-analysis)を用いて等級付けした。筋力トレーニングとヨガが最も受容性が高い 検索により、218の特異的な研究(495群、被験者1万4,170例)が対象に含まれた。 アクティブコントロール群(例:通常ケア、プラセボ錠剤)と比較して、ウォーキングまたはジョギング(1,210例、κ=51、Hedges' g:-0.62[95%信用区間[CrI]:-0.80~-0.45])、ヨガ(1,047例、33、-0.55[-0.73~-0.36])、筋力トレーニング(643、22、-0.49[-0.69~-0.29])、混合有酸素運動(1,286、51、-0.43[-0.61~-0.24])、太極拳または気功(343、12、-0.42[-0.65~-0.21])は、うつ病を中程度に軽減したことが認められた。 運動の効果は、運動の強度に比例しており、筋力トレーニングとヨガが最も受容性の高い運動であることが示唆された。 結果は、出版バイアスに対して頑健であるとみなされたが、バイアスリスクが低いとのCochrane基準を満たした研究は1件のみであった。そのため、CINeMAによる信頼度はウォーキングまたはジョギングでは低く、その他の治療については非常に低いとの結果だった。

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日本人の睡眠時間やその変化が認知症リスクに及ぼす影響

 睡眠時間およびその変化が長期的な認知症リスクに及ぼす影響について、これまでの研究結果は一貫していない。長崎大学の宮田 潤氏らは、日本人の中年期における睡眠時間およびその変化と認知症リスクとの関連を調査するため、本研究を実施した。その結果、長時間睡眠および睡眠時間の増加が認知症リスクと関連することが示唆された。Preventive Medicine誌2024年3月号の報告。 研究チームは、40~71歳の日本人4万1,731人を募集し、ベースライン時(1990~94年)の習慣的な睡眠時間および5年間のフォローアップ調査について記録した。睡眠時間の変化はベースライン時と5年間の測定結果の差として算出し、認知症の発症は介護保険制度の利用(2007~16年)で特定した。認知症発症のハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)の算出には、エリア層別Coxモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・36万389人年の間に、認知症を発症した人は4,621人であった。・7時間睡眠と比較した各睡眠時間の認知症発症の多変量HRは、J-shaped fashionで次のとおりであった(p for linear<0.001、p for quadratic<0.001)。【3~5時間】HR:1.13(95%CI:0.98~1.30)【6時間】HR:0.93(95%CI:0.85~1.02)【8時間】HR:1.06(95%CI:0.99~1.14)【9時間】HR:1.13(95%CI:1.01~1.27)【10~12時間】HR:1.40(95%CI:1.21~1.63)・睡眠時間の変化については、睡眠時間の変化がなかった人と比較した認知症発症のHRは次のとおりであった。【2時間以上の減少】HR:1.02(95%CI:0.90~1.16)【1時間の減少】HR:0.95(95%CI:0.88~1.03)【1時間の増加】HR:1.00(95%CI:0.91~1.09)【2時間以上の増加】HR:1.37(95%CI:1.20~1.58)・睡眠時間の減少との正の相関は、ベースライン時の睡眠時間が7時間以下の人で観察され、8時間以上の人では観察されなかった(p for interaction=0.007)。

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ブレクスピプラゾールvs.アリピプラゾール、日本人のうつ病に対する有効性・安全性に差は?

 抗うつ薬治療に対し効果不十分な日本人のうつ病患者における、ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールの有効性、受容性、忍容性、安全性プロファイルの違いを検討するため、藤田医科大学の岸 太郎氏らは、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。その結果、全体としてブレクスピプラゾールとアリピプラゾールは、同程度の有効性が認められ、良好なリスクベネフィットバランスを有していることが確認された。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2024年1月14日号の報告。ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールとの間に有意な差は認められない ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールの有効性などの違いを検討するために、変量効果モデルを用いたシステマティックレビュー、および頻度主義ネットワークメタ解析を行った。主要アウトカムは、Montgomery Asbergうつ病評価尺度(MADRS)スコアとした。その他のアウトカムには、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スコア、社会機能評価尺度(SFS)、非治療反応率、非寛解率、すべての原因による治療中止、有害事象による治療中止、1つ以上の有害事象発現、重篤な有害事象、アカシジア、振戦、体重増加を含めた。 ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールの有効性などの違いを検討した主な結果は以下のとおり。・検索の結果、3件の二重盲検ランダム化プラセボ対照試験が特定された。・内訳は、ブレクスピプラゾールの研究(ブレクスピプラゾール1mg/日および2mg/日)1件、アリピプラゾールの研究(3mg/日および日本承認用量内のフレキシブルドーズ)2件であった(1,736例)。・ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールは、プラセボと比較し、両剤ともに有効性が認められた。・ブレクスピプラゾールは、プラセボと比較し、有害事象による治療中止が多かったが、アリピプラゾールでは認められなかった。・アリピプラゾールは、プラセボと比較し、1つ以上の有害事象発現が多かったが、ブレクスピプラゾールでは認められなかった。・ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールは、プラセボと比較し、アカシジアと体重増加リスクが高かった。・いずれのアウトカムにおいても、ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールとの間に、有意な差は認められなかった。・ブレクスピプラゾール1mg/日は、有効性が良好であったが、体重増加リスクが認められた。・ブレクスピプラゾール2mg/日は、有効性は良好であったが、有害事象による治療中止、アカシジア、体重増加リスクが認められた。・ブレクスピプラゾール2mg/日におけるアカシジアのリスクは、初回用量0.5mg/日で減少が認められた。

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映画「かがみの孤城」(その4)【学校がなかなか変わらない訳は?だから私たちにできることは?(反応性自我障害)】Part 1

今回のキーワード自立支援独裁国家型民主国家型社会的な自我(アイデンティティ)封建社会の価値観回避性パーソナリティ文化結合症候群文化進化前回(その3)では、不登校を解決するために必要な学校の機能を明らかにして、抜本的な学校改革「かがみの孤城プロジェクト」と、そのスムーズな第一歩をご提案しました。それでは、このプロジェクトを踏まえて、これからの学校のあり方とは何でしょうか? 一方で、学校がなかなか変わらない訳は何なんでしょうか? そして、私たちにできることは何でしょうか?今回(その4)も、不登校をテーマに、アニメ映画「かがみの孤城」を取り上げます。この映画を通して、文化進化の視点から、不登校だけでなく、日本ならではのさまざまな社会問題を文化結合症候群として捉え直し、これらの根っこの病理を解き明かします。そして、主人公のこころと同じように、私たちが取ることができる第一歩を探ります。これからの学校のあり方とは?その3から、これからの学校に必要な機能とは、自我、自信、自尊心を育むために、学校に行く目的を意識させる、評価によって今後を左右させる、教え合うという役割を与えることであることがわかりました。このことから、学校の真の機能とは、生徒たちをただ教室に来させて静かに座らせられるかどうか(自分の行動を自分で選ばせない)という管理そのものではなく、生徒たちが教室で積極的に相互作用し合いたいと思わせられるかどうか(自分の行動を自分で選ぶよう促す)という自立支援であることに気付かされます。以上を踏まえて、これからの学校のあり方とはどういうものが望ましいでしょうか? ここから、その2で家族を国家のタイプに例えたのと同じように、学校を国家のタイプに例え、大きく4つに分けて、その答えを導いてみましょう。なお、家族の国家タイプの詳細については、関連記事1をご覧ください。(1)独裁国家型1つ目は、独裁国家型です。これは、実は現在の学校が当てはまります。さすがに体罰などの懲戒権は鳴りを潜めていますが、「ブラック校則」「ブラック部活」はしっかり残っています。また、「この勉強をやりなさい」という学習指導要領は、相変わらず細かく、実は教師も絶対服従を誓わされています。これにより、厳密な同年齢教育が維持され、飛び級も留年もないです。もっと学びたい生徒も、学ぶのがいっぱいいっぱいの生徒も年齢が同じだというただこの1点だけで同じ教室に静かに座らされます。もっといろいろ教えたい教師も、制限がかけられています。つまり、生徒には学びの自由(選択権)がなく、教師には教える自由(裁量権)がありません。教室にただ座っているだけでは留年になるというペナルティ(責任)もありません。もはや学校は、封建社会の名残りである「工場型一斉授業」という飼育方法によって、飼い馴らされた子供を量産しようとする「畜産工場」のようにも見えてきます。学校は、生徒が言いなりになっていれば評価する点で、自信はある程度つきますが、自由と責任がない点で、自尊心と自我は育まれません。このタイプは、不登校という「難民」をますます増やしていることから、明らかに現代の価値観では時代遅れとなっており、学校のあり方としてはもちろん危ういです。(2)ユートピア型2つ目は、ユートピア型です。これは、フリースクールが当てはまります。居場所であることを一番に掲げ、とりあえず生徒たちが来てくれることを優先します。そのため、「勉強をやらなくていいよ」というスタンスになりがちです。フリースクールによっては、テレビゲームを生徒たちみんなにやらせています。もちろん、家で何もしないよりはましなのですが、ゲームを一緒にするだけでは、グループワークのように自分から発言するような自我を育む状況が少ないため、さすがに大人になるための相互作用は見いだせません。そもそも、家でオンラインゲームをして友達とつながっているのと大差ないです。フリースクールは、生徒たちに自由がある点で、自尊心は育まれますが、評価されることはなく、大人になるためにどうすればいいかなどの責任も教えてくれるわけではないため、自信と自我は育まれません。このタイプは、不登校だけでなく、ゲーム依存症やひきこもりなど嗜癖の問題を招くリスクが最もある点で、やはり学校のあり方として危ういでしょう。(3)民主国家型3つ目は、民主国家型です。これが「かがみの孤城プロジェクト」に当てはまります。「勉強をどうやったらやる?」という話し合いのもと、教育の選択肢を提供し、生徒に選ぶ自由を与えています。どのオンライン授業が選ばれるか、どのグループワークの授業が選ばれるかという点では、生徒だけでなく教師や学校も評価されます。お互いに、選び選ばれるという双方向の関係はまさに民主主義の基本です。「かがみの孤城プロジェクト」は、生徒たちに自由と責任を自覚させ、どうなりたいかを後押しする点で、自尊心、自信、自我を必然的に育みます。このタイプこそが、不登校を防ぐ点でも、これからの学校のあり方として、望ましいわけです。(4)無法地帯型4つ目は、無法地帯型です。これは、学級崩壊している教育困難校が当てはまります。ほったらかしであるため、言うまでもなく、自尊心も自信も自我も育まれません。このタイプは、もはや学校のていをなしていない点でも、学校のあり方として、決して望ましくないでしょう。家庭にしても学校にしても、一番望ましいのは、子供を言いなりにさせるかかわり(独裁国家型)ではなく、子供の言いなりになるかかわり(ユートピア型)でもなく、子供が自分なりになるかかわり(民主国家型)であることがわかります。次のページへ >>

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映画「かがみの孤城」(その4)【学校がなかなか変わらない訳は?だから私たちにできることは?(反応性自我障害)】Part 2

それでもなんで学校を変えられないの?これからの学校のあり方とは、社会と同じように、やはり民主国家型であることがわかりました。そして、これは、実際に海外の多くの国ですでに実践されています。また、日本の学校が独裁国家型のままである問題点は、海外の教育研究者から散々指摘されてきました。にもかかわらず、なぜ日本の学校はなかなか変わることができないのでしょうか?それは、やはり社会を自ら変えていくこと、そして選び選ばれるという社会的な自我(アイデンティティ)が求められること自体に抵抗を感じる、自我の弱い人が日本には多いからでしょう。たとえば、何が「普通」か、何が「変」かを気にして、周りと違うことをすることに不安を感じる人です。そして、世間(主流秩序)が望ましいとされることに重きを置き、体裁を気にする人です。また、文科省のような権威に対して表立って意見するのを嫌がる人です。その割に、陰では不平不満を言い続ける人です。その1と2で説明したとおり、このメンタリティは、社会的な自我が弱いままなのに、社会構造の変化によって個人的な自我だけが強まってしまっている状態です。このギャップこそが、不登校だけでなく、新型うつ(職場不適応)、ひきこもり、少子化(非婚)、そして日本的バッシングなども含めた、さまざまな日本の社会問題に共通する根っこの病理であると考えられます。これらをまとめて、「反応性自我障害」と名付けることができます。ちょうど、反応性愛着障害が虐待などの養育環境によって反応的に愛着が育まれないのと同じように、反応性自我障害は「工場型一斉授業」という学校環境によって反応的に自我が育まれない状態です。パーソナリティ(性格)の特性として捉えると、回避性パーソナリティが最も近いでしょう。実際の研究では、不登校がその後の人生に与える影響として、学歴が低くなることを差し引いても、仕事、生活レベル、結婚の状況が思わしくなくなっているという結果が出ています1)。これは、たとえ不登校のあとに本来の学歴を達成したとしても、大人になって社会的な自我(アイデンティティ)が十分に育まれていないことを示唆します。この自我は、不安や受け身の気質からもともと弱い日本人が多いのに加え、「工場型一斉授業」によってさらに押し殺され、不登校になることで育むチャンスを完全に失うというわけです。現在、この「反応性自我障害」によって、学校に行かない人、働かない人、結婚しない人、子供をつくらない人が増え続けており、持続可能な社会であり続けることが難しくなってきています。もちろん、自分なりの考え(自我)があって、あえてそうしている人はもともと一定数います。それは、生き方の自由であり、多様性です。問題なのは、そうではない「反応性自我障害」に陥っている人が増えてきていることです。「反応性自我障害」は、日本文化と深く結び付いている点では、もはや日本の国民病(文化結合症候群)とも言えます。実際に、”futoko”(不登校)、”hikikomori”(ひきこもり)という英単語がすでにあるくらいです。この流れで、いずれ“hikon”(非婚)という英単語も生まれるでしょう。なお、文化結合症候群の詳細については、関連記事2をご覧ください。文化進化の視点に立てばもともと日本では、独裁国家型である封建社会の価値観(文化)と「反応性自我障害」を生じさせる不安や受け身の気質(遺伝子)は、お互いに結びつきを強めてきました(共進化)。しかし、その1でも説明したとおり、時代は変わりました。文化進化の視点に立てば、遺伝子と同じように、文化も淘汰されます。遺伝子進化が何万世代も繰り返してちょっとずつ変化するのに対して、文化進化は技術革新などによって数世代の間でも大きく変化します。それに遺伝子進化が追いつかないから、その国は繁栄するだけでなく衰退する(淘汰される)こともあるわけです。これは、過去の歴史が証明しています。たとえば、かつての帝国主義や資源依存の国などです。そして、封建社会の価値観が残る国(文化)も当てはまるでしょう。ただし、遺伝子進化と違って文化進化は、改革によって国自体の淘汰を免れることができます。この点で、日本が静かに衰退していくか盛り返すかは、「反応性自我障害」ではない、つまり社会的な自我のある残りの私たちが何を選択していくかにかかっています。なお、文化進化の詳細については、関連記事3をご覧ください。「かがみの孤城」とは?映画の後半で、城に通い続けて自我が芽生えたこころは、家の前で見かけた萌ちゃんに駆け寄ることができます。これまでの彼女にできなかった、さりげなくも大きな第一歩です。こころは、萌ちゃんから「ああいう子たち(いじめ女子グループ)ってどこにでもいるし、今度の学校(次の転校先)でもいるかもしれないけど。私今度こそ嫌なものは嫌って言う。だからこころちゃんも」「何かされてる子がいたら、今度こそ助けたいと思う」と言われ、「うん」と力強く頷きます。城だけでなく、現実の世界でも、こころが友達とお互いに影響し合い、自我が大きく成長していく感動のシーンです。タイトルの「孤城」とは、孤立無援のこころたちの城であると同時に、孤高にも自分らしく生きていくこころたち自身であるという意味が見いだせそうです。このことからも、この映画のテーマは、まさに誰かとかかわり合うことで自我を育むことでしょう。同じように、不登校への学校改革の第一歩を知った私たちの「孤城」とは、一人ひとりが社会的な自我を持って意見を発信し合い、学校を、そして社会を変えていくムーブメントを巻き起こすことではないでしょうか?1)「不登校がその後の生活に与える影響」:井出草平、大阪大学<< 前のページへ■関連記事映画「かがみの孤城」(その2)【実は好きなことをさせるだけじゃだめだったの!?(不登校へのペアレントトレーニング)】Part 3NHK「やさしい日本語」【英語が話せないのは日本語が難しいから???実は「語学障害」だったの!?(文化結合症候群)】Part 3ドラマ「ドラゴン桜」(後編)【そんなんで結婚相手も決めちゃうの? 教育政策としてどうする?(学歴への選り好み)】Part 2

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アルツハイマー病バイオマーカー、異常検出は診断の何年前から?/NEJM

 アルツハイマー病患者では、診断のかなり前から脳脊髄液(CSF)中のバイオマーカーに変化を認めることが知られている。中国・首都医科大学宣武医院のJianping Jia氏らは、孤発性アルツハイマー病の臨床診断を受けた集団の、診断に至る前の20年間におけるバイオマーカーの経時的変化を明らかにするとともに、認知機能が正常な集団と比較してどの時点でバイオマーカーに乖離が生じ、異常値となるかを検討した。研究の成果は、NEJM誌2024年2月22日号で報告された。中国のコホート内症例対照研究 研究グループは、認知機能が正常な状態から孤発性アルツハイマー病と診断されるまでのバイオマーカーの変化の調査を目的に、多施設共同コホート内症例対照研究を行った(中国国家自然科学基金委員会[NSFC]のKey Projectなどの助成を受けた)。 2000年1月~2020年12月に中国認知機能・加齢研究(China Cognition and Aging Study[COAST])に登録した認知機能が正常な参加者を対象とし、2~3年の間隔でCSF検査、認知機能評価、脳画像検査を実施した。 アルツハイマー病を発症した648例(平均[±SD]年齢61.2±4.1歳、男性50.5%)と、傾向スコアマッチング法で年齢、性別、教育水準をマッチさせた認知機能が正常であった対照群648例(61.3±4.1歳、50.6%)について、CSF中の生化学マーカー濃度、認知機能評価、画像検査の経時的な軌跡を解析し、比較した。診断の6~18年前に、各種バイオマーカー値が乖離 APOEの対立遺伝子ε4の保因者はアルツハイマー病群で多かった(37.2% vs.20.4%)。追跡期間中央値は19.9年(四分位範囲[IQR]:19.5~20.2)だった。 アルツハイマー病群のCSF中のバイオマーカーの値が、認知機能が正常な対照群と乖離した時期は、アミロイドβ(Aβ)42が診断の18年前と最も古く、次いでAβ42/Aβ40比が14年前、181位リン酸化タウが11年前、総タウが10年前、ニューロフィラメント軽鎖が9年前の順であり、両側海馬体積(脳構造MRIで評価)は8年前、認知機能低下(CDR-SBで評価)は6年前であった。変化は当初加速度的、その後は緩やかに アルツハイマー病群における認知障害の進行に伴うCSF中のAβ42、Aβ42/Aβ40比、181位リン酸化タウ、総タウの値の変化は、当初は加速度的に進行したが、その後は、認知機能がさらに低下したにもかかわらず緩やかとなった。 著者は、「孤発性アルツハイマー病と常染色体優性遺伝性アルツハイマー病とでは、バイオマーカーの変化が現れる時期が異なる可能性が示唆された」「バイオマーカーの変化と認知機能の関連を検討したところ、ミニメンタルステート検査(MMSE)のスコアが25~27点の範囲で最も急速に変化することがわかった」とし、「参加者は漢民族であったため、これらの結果は他の集団に一般化できない可能性がある」と指摘している。

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高齢統合失調症患者の死亡率、その原因と他の精神疾患との比較

 統合失調症でみられる超過死亡は、その後の生活においても影響を及ぼす可能性がある。高齢統合失調症患者でみられる死亡率増加の具体的な原因、および向精神薬の潜在的な影響については、これまで十分にわかっていない。フランス・Corentin-Celton HospitalのNicolas Hoertel氏らは、高齢統合失調症患者の5年死亡率とその原因を調査し、双極性障害やうつ病との比較を行った。European Archives of Psychiatry and Clinical Neuroscience誌オンライン版2024年1月31日号の報告。 高齢者の統合失調症、双極性障害、うつ病の入院および外来患者564例(平均年齢:67.9±7.2歳)を対象に、5年間のプロスペクティブコホート研究を実施した。1次分析では、社会人口学的要因、罹病期間と重症度、精神疾患と非精神疾患の併存などの交絡因子の影響を軽減するため、逆確率重み付け(IPW)多変量ロジスティックモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・死亡原因は、心血管疾患(CVD)、感染症などのCVD以外の疾患関連死、自殺、不慮の事故であった。・5年死亡率は、高齢統合失調症患者で29.4%(89例)、双極性障害またはうつ病の高齢者で18.4%(45例)であった。・調整後、統合失調症患者は、双極性障害またはうつ病患者と比較し、すべての原因による死亡率およびCVDによる死亡率の増加と有意な関連が認められた。【すべての原因による死亡】調整オッズ比(aOR):1.35(95%信頼区間[CI]:1.04~1.76)、p=0.024【CVDによる死亡】aOR:1.50(95%CI:1.13~1.99)、p=0.005・これらの関連性は、抗うつ薬を服用している患者において有意な減少が認められた。【抗うつ薬服用患者のすべての原因による死亡】相互作用オッズ比(IOR):0.42(95%CI:0.22~0.79)、p=0.008【抗うつ薬服用患者のCVDによる死亡】IOR:0.39(95%CI:0.16~0.94)、p=0.035 著者らは「高齢統合失調症患者は双極性障害またはうつ病患者と比較し、死亡率が高く、超過死亡の多くはCVDに関連していることが示唆された」とし、本分析において「抗うつ薬の使用は、すべての原因による死亡やCVDによる死亡の有意な減少と関連していたが、他の向精神薬では超過死亡に対し影響を及ぼさない」ことを報告した。

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「スーパーマリオ オデッセイ」でうつ病が劇的に改善【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第252回

「スーパーマリオ オデッセイ」でうつ病が劇的に改善Unsplashより使用大うつ病性障害に対する6週間のビデオゲーム介入が、抑うつ気分、訓練意欲、視覚空間(ワーキング)記憶機能の改善につながるかどうかを検討することを目的とした研究を紹介しましょう。選ばれたゲームは、任天堂の「スーパーマリオ オデッセイ」です。いやー、名作ですよね。あのゲームは本当に、色褪せない。RTA(リアルタイムアタック)の動画をよく見ています。まあそんな個人的な話はどうでもよくてですね、このマリオ オデッセイが、うつ病に有効というエビデンスが示されました。Bergmann M, et al. Effects of a video game intervention on symptoms, training motivation, and visuo-spatial memory in depression. Front Psychiatry. 2023 Aug 24;14:1173652.ドイツのボン大学の精神科において、大うつ病性障害(MDD)と診断された18~65歳の入院・通院患者46人を対象に行われた研究です。MDD患者さんを、マリオ オデッセイをプレイする「ビデオゲーム」群(n=14)、コンピュータプログラム「CogPack」を用いて訓練を行う能動的対照群(n=16)、心理療法や薬物療法を含む標準的な臨床治療を受ける通常治療群(n=16)の3群のいずれかにランダムに割り付けました。ちなみに、事前にマリオ オデッセイをプレイしたことがある患者さんは除外されています。いずれのグループも、トレーニングセッションの頻度は週3回、期間は6週間の合計18回で、各セッションは1回45分間でした。45分プレイして、マリオ オデッセイを途中で切られると、それはそれでイラっとしそうですが…。BDI-IIベック抑うつ質問票(BDI-II)で評価すると、マリオ オデッセイをプレイしたMDD患者さんの症状が劇的に改善することが示されました。BDI-IIスコアが「軽度」に該当する患者の割合をみたグラフですが、マリオ オデッセイをプレイした群では、3群の中で唯一統計学的に有意差がついています(図)。図. 各群の抑うつ改善効果(文献より引用)ただし、視空間記憶をテストするBVMT-Rなど、いくつかの試験ではCogPackのほうがよかったりして、一貫してマリオ オデッセイがよいという結論ではありませんでした。どれか1つがよいというよりも、おそらく組み合わせたほうがよいのではないかと考えられます。ゲームって結構バカにされがちですが、これだけの有効性が示されるとなると、そのうちガイドラインにも記載されるんじゃないでしょうか。「ゼルダの伝説」をやっている医師は多いですが、ああいうRPGモノもたぶん有効なんじゃないかと思います。

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第200回 危機に瀕する国内製薬企業の創薬力

10~12%。この数字が何を意味するのかご存じだろうか? 第I相試験に辿り着いた低分子化合物が医薬品として承認取得に至る確率である。ただ、これはあくまで第I相試験にまで至った低分子化合物。製薬企業の研究所では、これ以前に合成された低分子化合物の多くが動物実験を経て脱落し、臨床試験まで辿り着けない。合成段階から第I相試験までの脱落を含めると、製品化の成功確率は0.1%に満たないのが現実である。「製薬の研究開発は博打」と称されるのはこのためだ。このことは頭ではわかっていても深刻に感じ取れる機会は少ない。というのも製薬企業の多くが結果的には継続的に新薬を世に送り出せているからだ。その背後には、各社の飽くなき開発パイプライン獲得の努力がある。この件に関して私が思い出すことがある。2019年、当時の武田薬品工業(以下、武田薬品)の取締役でジャパン ファーマ ビジネス ユニットのプレジデントだった岩崎 真人氏(崎はたつさきが正式表記)にインタビューした時のことだ。コテコテの浪花商人から発した武田薬品は今やグローバル企業化し、当時の日本人取締役は岩崎氏ただ1人(2023年6月に退任し、現在同社取締役に日本人は皆無)。業界関係者からは「武田薬品はもはや外資になった」と揶揄気味に評されることも多かった。ちなみに私個人は、そうした評価は頑迷固陋(がんめいころう)とも言うべき日本人の悪い癖と思っている。当時の武田薬品は、アイルランドのシャイアーを6兆8,000億円もの巨額で買収する乾坤一擲の勝負を行った直後である。この買収で多数の製品と開発品を獲得し、世界トップ10のメガファーマの地位も得たが、買収で獲得した開発品は多くが第II相試験以下の前期開発品で、前述の上市確率から言えば、それほど安泰とは言い難かった。この点に私が言及すると、岩崎氏は次のように語った。「そもそも製薬企業にとって安泰な開発パイプラインは存在しませんよ。『これで大丈夫だろうか?』という不安にさいなまれているのが常。胃が痛くなるような緊張感で、自社の開発パイプラインを眺めています」確かに言われればその通りなのだが、この時は改めてその難しさを認識させられた。とはいえ、やや繰り返しになるが、製薬企業の多くが主力品の特許失効による大幅な売上減、通称「パテントクリフ(特許の壁)」を、タイミングよく次なる製品投入で乗り切っている実態を見ると、外部がその困難さを肌身で感じ取ることは難しい。しかし、先日ある発表を見てやや寒気がした。具体名を出して恐縮だが、住友ファーマ(旧大日本住友製薬)の第3四半期決算である。同社の第3四半期決算の売上高は、前年同期比48.9%減の2,350億2,800万円、コア営業利益は963億8,700万円の赤字、純利益も1,176億9,900万円の赤字。大幅な売上減の最大の要因は、同社の主力品中の主力品とも言うべき抗精神病薬ルラシドン(商品名・ラツーダ)が昨年2月、アメリカで特許失効となり、ジェネリックが参入してきたためである。前期の2022年第3四半期のアメリカでのルラシドンの売上高は1,793億円だったが、2023年第3四半期はなんと51億円。特許失効からわずか10ヵ月で97.2%の売上が消失してしまったのだ。製薬企業にとって、特許失効そのものはある意味で予測可能なリスクである。このため各社とも特許失効に備え、後継主力品候補の臨床試験推進や外部からの獲得に心血を注ぐ。住友ファーマの場合も、もちろんその手は打っていた。実際、昨今の製薬企業の新薬開発のトレンドともなっているがん領域に進出するため、今からさかのぼること12年前の2012年、アメリカのボストン・バイオメディカル社を買収。これにより世界で初めてがん幹細胞を標的とするがん治療薬候補「ナパブカシン」を獲得した。しかし、2021年までにナパブカシンは臨床試験に入ったすべてのがん種で有効性が示せず、開発中止となった。ナパブカシンの開発は2010年代後半にすでに暗雲が漂う状態だったこともあり、同社は2019年にイギリスとスイスに本社を置くバイオベンチャーであるロイバント・サイエンシズと戦略提携締結で合意し、約3,200億円も投じてロイバントの5つの子会社を買収して、複数の第III相試験以降の後期開発品を獲得した。この買収は一定の成果を結び、2020年末からアメリカで過活動膀胱薬のビベグロン(商品名・ジェムテサ)、前立腺がん治療薬のレルゴリクス(商品名・オルゴビクス)、子宮筋腫治療薬のレルゴリクス・エストラジオール・酢酸ノルエチンドロン配合剤(商品名・マイフェンブリー)を次々に上市した。製薬企業の買収としては成功と言って差し支えないだろう。実際、住友ファーマはこの3つを「基幹3製品」と呼び、ルラシドン特許失効後のアメリカでの主力品と位置付けている。そして同社は2023年度の決算予想で、アメリカでの基幹3製品の合計売上高を1,200億円以上と発表したが、第3四半期までの売上実績は500億円に届かない。残り3ヵ月でこの計画を達成するのはかなり困難である。しかも、現在の同社後期開発品は、第III相試験中のものがアメリカと中国で各1件、第II/III相試験中が日本で2件、アメリカで3件、中国で1件の合計8件。このうち6件は大塚製薬と共同で開発する抗精神病薬のulotarontだが、同薬のメイン適応症となるはずだった統合失調症に関して、昨年7月、2つの第III相試験で主要評価項目未達という結果が明らかになった。このように、現在の製薬企業を取り巻く環境は、現実的に各社が選択できる経営努力を尽くしたとしても予想もしない悩ましい結果をもたらすところまで来ているのだ。しかし、メディア界に身を置いて企業を眺めるようになった30年間で得た経験的感は、「一定規模の企業は周囲が思う以上に強く、しぶとい」である。その意味で今回の住友ファーマの件では、「これからどう浮上するのか」に私の目は注がれている。臨床現場では今、製薬企業に関する話題はジェネリック医薬品企業の不祥事に伴う医薬品供給不足のほうが注目されているだろう。しかし、日本人の多くが漠然と思っているであろう「日本の製薬企業は一定の創薬力がある」とのイメージが、もはや蜃気楼になりつつある現実は頭の片隅に留め置いてよいと思うのだ。

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うつ病発症リスクと犬の散歩のタイミング~女性看護師調査

 朝の散歩を行うことは、体内時計を調節するうえで重要であり、夜型のクロノタイプにとって有益であると考えられる。オーストリア・ウィーン医科大学のMagdalena Zebrowska氏らは、犬の飼育や犬との朝の散歩は、うつ病リスクを低下させる可能性があるとの仮説を立て、女性看護師を対象に犬の飼育、朝の散歩とそのタイミングや期間とうつ病リスクとの関連を調査し、クロノタイプによる効果の違いを検討した。PLOS ONE誌2024年1月31日号の報告。 Nurses' Health Study 2(NHS2)に参加した53~72歳のうつ病でない米国女性2万6,169人を対象に、2017~19年にプロスペクティブフォローアップ調査を実施した。年齢および多変量で調整したロジスティック回帰分析を用いて、犬の飼育、犬との朝の散歩、時間、タイミングに応じて、うつ病のオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・全体として、犬の飼育、犬との朝の散歩、持続時間、タイミングとうつ病リスクとの関連は認められなかった。【犬の飼育】vs.犬を飼っていない、OR:1.12(95%CI:0.91~1.37)【犬との朝の散歩】vs.行っていない、OR:0.87(95%CI:0.64~1.18)【散歩の持続時間】30分超vs.15分以下、OR:0.68(95%CI:0.35~1.29)【散歩のタイミング】午前9時以降vs.午前7時前、OR:1.06(95%CI:0.54~2.05)・犬の飼い主のクロノタイプが、これらの関連性を修正することが示唆された。・ペットを飼っていない同じクロノタイプの女性と比較すると、夜型クロノタイプの犬の飼い主では、うつ病リスクの有意な増加が認められたが、朝型クロノタイプの場合では認められなかった。【夜型クロノタイプの犬の飼い主】OR:1.60(95%CI:1.12~2.29)【朝型クロノタイプの犬の飼い主】OR:0.94(95%CI:0.71~1.23)・さらに、夜型クロノタイプは、朝型クロノタイプよりも、朝自分で犬の散歩をすることで、より多くのベネフィットが得られる可能性が示唆された(OR:0.75、95%CI:0.46~1.23、Pintx=0.064)。 著者らは「犬の飼育とうつ病リスクは、全体として関連が認められなかったものの、夜型クロノタイプの人では、うつ病リスクの増加がみられた。これには、朝の犬の散歩が、夜型クロノタイプの人のうつ病リスクを低下させるのに寄与する可能性を示唆しており、今後のさらなる研究により、この関連がより明らかになることが望まれる」としている。

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双極性障害の気分エピソード再発に対するアリピプラゾール月1回製剤の予防効果

 双極性障害患者におけるアリピプラゾール月1回製剤(AOM)の臨床的有効性および安全性を調査するため、韓国・カトリック大学のYoung Sup Woo氏らは、1年間のレトロスペクティブミラーイメージ研究を実施した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2024年1月30日号の報告。 対象は、韓国の医療機関12施設より募集された双極性障害患者75例。対象患者は、2019年9月~2022年9月に3回以上のAOM治療を行い、ベースライン前後1年間の電子医療記録を有していた。治療開始前とAOM治療12ヵ月後のアウトカムを比較した。 主な結果は以下のとおり。・気分エピソードの総数は、AOM開始前の平均1.5±1.2回からAOM開始後の平均0.5±1.2回へと、有意な減少が認められた(p<0.001)。・躁病エピソードは、AOM開始前の0.8±0.8回からAOM開始後の0.2±0.5回へ有意に減少した(p<0.001)。・うつ病エピソードは、AOM開始前の0.5±0.8回からAOM開始後の0.2±0.6回へ有意に減少した(p=0.017)。・さらに、精神科治療薬の数、錠剤数、複雑な多剤併用で治療された患者の割合についても、AOM開始に有意な減少が認められた。 【精神科治療薬の数】AOM開始前3.9±1.7→AOM開始後2.3±2.1(p<0.001) 【錠剤数】AOM開始前6.5±3.5→AOM開始後3.6±3.5(p<0.001) 【複雑な多剤併用で治療された患者の割合】AOM開始前78.7%(59例)→AOM開始後37.3%(28例)(p<0.001)・本研究の限界として、サンプルサイズの小ささから、双極性障害患者全体を完全に表すには不十分であり、AOM治療を3回以上実施した患者のみに限定しているため、潜在的な選択バイアスを有する可能性があった。 著者らは「双極性障害患者に対するAOM治療は、気分エピソードの再発リスクを軽減するだけでなく、多剤併用の問題も軽減する可能性があり、臨床的に有益であることが示唆された」としている。

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小児および青年における抗精神病薬関連体重増加パターン

 小児および青年に対する第2世代抗精神病薬(SGA)の使用では、抗精神病薬に関する体重増加が問題となる。米国・ヒューストン大学のNing Lyu氏らは、小児および青年における抗精神病薬関連体重増加の潜在的な軌跡および関連するリスク因子を特定するため、本研究を実施した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2024年1月23日号の報告。 2016~21年のIQVIA Ambulatory EMR-USデータベースをレトロスペクティブに分析した。対象は、SGA未治療後、90日以上継続してSGA処方を行った6~19歳の患者。SGA開始から24ヵ月間の抗精神病薬関連体重増加の潜在的な軌跡を特定するため、グループベースの軌跡モデリングを用いた。特定された抗精神病薬関連体重増加の軌跡に関連するリスク因子の調査には、多項ロジスティック回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・対象患者数は、1万6,262例。・グループベースの軌跡モデリングにより、次の4つの特徴的な抗精神病薬関連体重増加の軌跡が特定された。●持続的な重度の体重増加(4.2%)●持続的な中等度の体重増加(20.1%)●軽度の体重増加(69.6%)●緩やかな体重減少(6.1%)・重度の体重増加が認められた患者は、軽度の体重増加が認められた患者と比較し、より若年で、ベースライン時のBMIのzスコアが低値、最初のSGA治療薬がオランザピンを投与されている可能性が高かった。【より若年】12~17歳vs.5~11歳、オッズ比(OR):0.634、95%信頼区間(CI):0.521~0.771【ベースライン時のBMIのzスコアが低値】OR:0.216、95%CI:0.198~0.236【最初のSGA治療薬がオランザピン】オランザピンvs.アリピプラゾール、OR:1.686、95%CI:1.673~1.699・多項回帰モデルでは、重度の体重増加と軽度の体重増加を比較したROC曲線下面積は0.91、中程度の体重増加と軽度の体重増加を比較したROC曲線下面積は0.8であった。 著者らは「SGA治療を行った小児患者の4例に1例は、SGA治療中の持続的な体重増加を経験しており、この持続的な抗精神病薬関連体重増加リスクは、SGA開始前の患者の特徴および最初に開始するSGAにより予測可能である」と報告した。

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第203回 1ヵ月以上続くコロナ感染は結構多い

1ヵ月以上続くコロナ感染は結構多い英国を代表する9万人強の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)配列を解析した結果によると、少なくとも100人に1人ほどの感染は1ヵ月以上長引くようです1,2)。試験では被験者からおよそ1ヵ月ごとに採取した検体のSARS-CoV-2配列が解析され、3,603人は2回以上の検体の配列解析が可能でした。得られたウイルス配列を照らし合わせたところ、それら3,603人のうち381人に1ヵ月以上の同一ウイルス感染が認められました。381人のうち54人にいたっては2ヵ月以上同じウイルスに感染していました。その結果に基づくと、感染者100人に1~4人弱(0.7~3.5%)のその感染は1ヵ月以上、感染者1,000人に1~5人(0.1~0.5%)の感染は2ヵ月以上続くと推定されました。SARS-CoV-2持続感染者381人のうち3回以上のRT-PCR検査がなされた65人のデータによると、感染し続けているSARS-CoV-2の多くは複製できる力を失っていないようです。それら65人のほとんどのウイルスはいったん減り、その後再び増加するというリバウンドの推移を示しました。研究者によると、そのようなリバウンドは複製できるウイルスが居続けていることを示唆しています。また、SARS-CoV-2の感染持続はやはりただでは済まないようで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後症状(long COVID)をより招くようです。SARS-CoV-2感染が1ヵ月以上持続した人の感染後12週時点以降でのlong COVID有病率は非持続感染者を55%上回りました。SARS-CoV-2感染持続とlong COVIDの関連を示した先立つ報告や今回の研究によるとSARS-CoV-2感染持続はlong COVIDの発生にどうやら寄与しうるようです。とはいえSARS-CoV-2感染持続で必ずlong COVIDが生じるというわけではありませんし、long COVIDのすべてが感染持続のせいというわけではなさそうです。実際、long COVIDに寄与するとみられる仕組みがこれまでにいくつも示唆されており、引き続き盛んに調べられています。たとえば先月にScience誌に掲載された最近の報告では、免疫機能の一翼である補体系の活性化亢進がlong COVIDで生じる細胞/組織損傷の原因となりうることが示唆されています3,4)。参考1)Ghafari M, et al. Nature. 2024 Feb 21. [Epub ahead of print]2)Study finds high number of persistent COVID-19 infections in the general population / Eurekalert3)Cervia-Hasler C, et al. Science. 2024;383:eadg7942.4)Complement system causes cell damage in Long Covid / Eurekalert

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睡眠が認知症発症に及ぼす影響

 睡眠障害と認知症との関係は、依然としてよくわかっていない。スウェーデン・カロリンスカ研究所のYing Xiong氏らは、高齢者(65歳以上)における睡眠対策と認知症との関係を調査し、これらの因果関係を明らかにするため、本研究を実施した。その結果、若年高齢者の短時間睡眠者、高齢者および頻繁にアルコールを摂取する長時間睡眠者において、認知症リスクとの関連が示唆された。Psychiatry Research誌2024年3月号の報告。 高齢者における睡眠対策と認知症との関係を調査するため、English Longitudinal Study of Ageing(ELSA)のデータを用いた。さらに、Cox回帰モデルおよびメンデルランダム化(MR)分析を用いて、因果関係を調査した。 主な結果は以下のとおり。・対象高齢者7,223人のうち、5.7%が平均8±2.9年以内に認知症を発症した(アルツハイマー病は1.7%)。・8時間超の長時間睡眠は、理想的な睡眠時間(7~8時間)の場合と比較し、認知症発症リスクが64%増加し、アルツハイマー病のリスクが2倍高かった。・この関連は、とくに70歳以上およびアルコールを摂取する高齢者において、顕著であった。・7時間未満の短時間睡眠は、高齢になるほど認知症リスクが低く、比較的若年の高齢者では認知症発症リスクが高かった。・睡眠障害および自覚している睡眠の質は、認知症またはアルツハイマー病と関連していなかった。・MR分析では、睡眠時間と認知症との因果関係が確認されなかった。 著者らは「これらの睡眠パターンを早期に検出することは、認知症リスクの高い人の特定に役立つであろう」としている。

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卵がうつ病リスクと関連~日本人労働者568人を調査

 山形県立米沢栄養大学の北林 蒔子氏らは、日本人労働者における食品群別の摂取量とうつ病との関連を調査するため、アンケート調査を実施した。その結果、男性では卵、女性では卵と野菜(緑黄色野菜以外)の摂取がうつ病と関連している可能性が示唆された。BMC Nutrition誌2024年1月30日号の報告。卵の摂取量が少ない男性はうつ病のORが有意に高い 2020年、日本人労働者568人を対象にアンケート調査を実施した。回答した503人中423人を研究対象に含めた。性別、年齢、BMI、残業時間、睡眠時間、婚姻状況、職位、運動習慣、喫煙状況、うつ病の発症および、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、アルコール、食品群別の摂取に関する情報を収集した。うつ病の有無および重症度の評価には、うつ病自己評価尺度(CES-D)を用いた。食品群別の摂取量は、残差法を用いてエネルギー摂取量を調整し、性別ごとに、低、中、高に分類した。うつ病の有無を従属変数、食品群別の摂取量を独立変数とし、ロジスティック回帰分析により性別に応じたオッズ比(OR)と傾向を分析した。 卵や野菜など食品群別の摂取量とうつ病との関連を調査した主な結果は以下のとおり。・うつ病の調整ORが有意に高かったのは、以下のとおりであった。●卵の摂取量が少ない男性●他の野菜(緑黄色野菜以外)の摂取量が低~中程度の女性●卵の摂取量が中程度の女性・用量反応関係が確認され、男性では卵の摂取量が少ない場合(p for trend=0.024)にうつ病のORが有意に高く、女性では他の野菜(緑黄色野菜以外)の摂取量が少ない場合(p for trend=0.011)、卵の摂取量が少ない場合(p for trend=0.032)にうつ病のORが有意に高かった。

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