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抗精神病薬の用量決定時、精神科医が望むことは

 抗精神病薬処方時の用量決定には、主として臨床医としての直観(intuition)や経験、そして患者の意向が影響していることが、英国・ロンドン大学のLauren Best-Shaw氏らが行った精神科医へのアンケート調査の結果、明らかになった。また、処方のエビデンスに関して懸念を示す臨床医もいたが、大半が治療薬物モニタリング(TDM)を用いることに前向きで、活用可能であればそれを利用するだろうと回答したという。これまで精神科医が、統合失調症の個々の患者について、どのように抗精神病薬の処方用量を選択しているのか、明らかになっていなかった。Therapeutic Drug Monitoring誌オンライン版2013年12月31日号の掲載報告。 本検討は、精神科医における抗精神病薬の処方用量設定と、TDMに対する考え方を調べることを目的とし、ロンドンを拠点とする精神科医を対象に断面定量アンケートを行った。質問票は新たに開発したもので、一部はフォーカスグループからの所見に基づくものであり、用量選択、漸増、他剤への切り替え、そしてTDM利用の是非をテーマに含んでいた。 主な結果は以下のとおり。・回答した精神科医105人は、抗精神病薬の選択において最も影響するとしたのは、副作用/ 耐性であった(63.8%)。・至適用量の選択は、過去の同様の患者への処方に関する臨床経験に基づくことが最も多かった(80.0%)。次いで、2種の抗精神病薬の等価換算で検討(69.5%)、個々の患者の服用量の意向(61.9%)であった。・低用量を基本とすべき(たとえば初回エピソード精神病)と考えており、これは先行研究と合致していた。また59.0%が、年に4回以上抗精神病薬を切り替えることを受け入れられると確信していた。・大多数の臨床医は現在、クロザピンについてルーチンでTDMを利用していた(82.9%)。また、クロザピンでのTDM利用が、将来的な抗精神病薬でのTDM利用と関連していることがみられた(χ=5.51、p=0.019)。・さらに、臨床医は、TDMは用量関連副作用リスクの最小化に寄与できると考えていた(77.1%)。一方で、32.4%の臨床医が、TDMは臨床アウトカムを改善しないと考えていた。・全体的には、抗精神病薬についてTDMを利用することには前向きな態度であった。また大半の臨床医が、可能ならば利用するだろうと回答した(84.8%、95%CI:77.9~91.7)。関連医療ニュース 月1回の持効性抗精神病薬、安全に使用できるのか 統合失調症患者への抗精神病薬追加投与、うまくいくポイントは 抗精神病薬の等価換算は正しく行われているのか

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認知症患者のニーズを引き出すアプリ:神奈川県立保健福祉大学

 認知症患者は進行に伴い、意思疎通が難しくなる。このような問題を解決するため、神奈川県立保健福祉大学の友利 幸之介氏らは、作業療法に当たっての作業選択意思決定支援ソフト「ADOC(Aid for Decision-making in Occupation Choice;エードック)」の活用基準を確定するため検討を行った。検討の結果、ADOCは中等度認知症患者における大切な作業を把握するのに役立つ可能性があることが示された。Disability and Rehabilitation : Assistive Technology誌オンライン版2013年12月24日号の掲載報告。 ADOCは、友利氏らが開発したiPadアプリケーションで、画面上でカードゲームをするように、日常生活上の作業が描かれた95枚のイラストを使って、患者自身が思う大切な作業とそうでない作業に振り分けてもらうことで意思を示してもらうというものである。 検討は、日本国内5つの医療施設から116例の患者を登録して行われた。作業療法士が認知症患者に、ADOCを用いてインタビューを行い、患者が思う大切な作業を確定した。主要介護者により、最も大切な作業を確定してもらい、Mini-Mental State Examination(MMSE)を用いてカットオフ値を算出した。 主な結果は以下のとおり。・受信者動作特性曲線(ROC)分析の結果、ADOCを用いて大切な作業を選択可能なカットオフ値は、MMSEスコア8であることが示された。・感度は91.0%、特異度は74.1%であり、曲線下面積(AUC)値は0.89であった。・ADOCは、中等度認知症患者の大切な作業を引き出すのに役立つ可能がある。・また、ADOCのリハビリテーション的意義として次のような点を列挙した。■認知症が進行するにつれて、活動に関するニーズや要求を表明することは困難になっていく可能性がある。■iPadアプリ「ADOC」は、体系的な目標設定プロセスを通じて意思決定の共有促進に有用であり、MMSEスコア8以上の人において最も大切な作業を選択することが可能である。■ADOCは、中等度認知症患者の最も大切な作業を引き出すのに役立つ可能がある。関連医療ニュース 新たなアルツハイマー病薬へ、天然アルカロイドに脚光 認知症患者へタブレットPC導入、その影響は? てんかん治療で新たな展開、患者評価にクラウド活用

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双極性障害に対するリチウム療法の効果を予測する遺伝子変異/NEJM

 双極性I型障害患者に対するリチウム維持療法では、GADL1遺伝子変異の状態によって効果に差があることが、台湾中央研究院のC-H Chen氏ら台湾バイポーラ・コンソーシアムの検討で示された。リチウム維持療法は双極性障害患者における躁状態およびうつ状態の予防の第一選択の治療法とされ、再発や自殺のリスクを低減することが示されている。その一方で、効果がみられない患者も多いという。これまでに、リチウム治療の奏効と関連し、臨床での使用に十分な感度を有する一塩基多型(SNPs)はみつかっていない。NEJM誌オンライン版2013年12月25日号掲載の報告。リチウム治療反応性に関与するSNPsをGWASで評価 同コンソーシアムは、漢民族系の双極性I型障害患者に対するリチウム維持療法の奏効に関連する遺伝子学的決定因子の同定を目的とするゲノムワイド関連研究(GWAS)を実施した。 リチウム治療への反応性はAldaスケールで評価し、リチウム治療を受けた294例から採取したサンプルを用いてゲノムワイド関連研究を行った。次いで、10年以上のリチウム治療歴のある100例のサンプルを用いてリチウム治療反応性と最も強い関連性を示すSNPsについて検討し、さらにリチウム単独治療を2年以上受けている24例のサンプルで遺伝子型解析を行った。 ゲノムワイド関連研究でリチウム治療が奏効した94例と奏効しなかった94例において、GADL1をコードする遺伝子のエクソン領域、エクソン-イントロン境界部、プロモータ部のシーケンス解析を実施した。2つのSNPsのリチウム治療反応性の予測の感度は93% GADL1遺伝子のイントロン領域に局在し、高度の連鎖不平衡を示す2つのSNPs(rs17026688およびrs17026651)が、リチウム治療反応性と最も強い関連性を示した(それぞれ、p=5.50×10-37、p=2.52×10-37)。リチウム治療反応性の予測におけるこれら2つのSNPsの感度は93%であり、good responseとpoor responseの判別が可能であった。 また、GADL1遺伝子の再シーケンス解析を行ったところ、イントロン8領域に新たな変異(IVS8+48delG)がみつかった。この変異はrs17026688と完全連鎖不平衡を示し、スプライシングへの影響が予測された。 著者は、「漢民族系の双極性I型障害患者では、GADL1遺伝子変異の状態によってリチウム維持療法の効果に差がある」とまとめ、「rs17026688の対立遺伝子の発現状況の解析により、リチウム維持療法は約半数の患者にベネフィットをもたらす可能性が示唆されたため、より多くの患者でこれを検証する必要がある」としている。

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月1回の持効性抗精神病薬、安全に使用できるのか

 新規の持効性抗精神病薬であるパリペリドンパルミチン酸エステルは、4週間に1回投与を行う持効性注射製剤である。臨床応用にあたっては、安全に使用できるかがポイントとなる。米国のDong-Jing Fu氏らは、有害事象に対し感受性の高い発症初期の統合失調症患者におけるパリペリドンパルミチン酸エステルの有効性・忍容性を評価した。International clinical psychopharmacology誌2014年1月号の報告。 本研究は、13週間の多施設共同、二重盲検・ダブルダミーによる試験のサブ解析である。対象は5年以内に統合失調症の診断を受けた患者。パリペリドンパルミチン酸エステル群(PP群)161例、経口リスペリドン+リスペリドン持効性注射剤群(RLAI群)173例に割り付けた。評価はベースラインおよび4、15、22、36、64、92日目に行った。 PP群:1日目にパリペリドンとして150mg当量、8日目に100mg当量を投与し、適宜投与量を調整した。 RLAI群:8日目より隔週でリスペリドン持効性注射剤を投与し、適宜投与量を調整した。経口リスペリドンは1~28日目まで併用した。 主な結果は以下のとおり。・投与初期(22日目)までの評価では、PP群とRLAI群の有害事象および有効性は同様であった(RLAI群ではリスペリドン持効性注射剤の薬理学的特性上、経口リスペリドン併用により対応)。・13週時点でのすべての有害事象発生率はPP群 54.7%、RLAI群 50.3%であった。錐体外路症状の発現率はPP群 11.2%、RLAI群 8.1%、プロラクチン関連の有害事象発生率はPP群 2.5%、RLAI群 2.3%であった。・試験終了時における平均体重変化、ほとんどの代謝パラメーター、有効性の平均値に有意な差は認められなかった。・パリペリドンパルミチン酸エステルの13週にわたる有効性および忍容性は、リスペリドン持効性注射剤と同様であった。関連医療ニュース どのタイミングで使用するのが効果的?統合失調症患者への持効性注射剤投与 統合失調症患者における持効性注射剤:80文献レビュー 持効性注射剤のメリットは?アドヒアランスだけではなかった

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抗うつ薬の効果をいつ判断していますか?

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)は、効果がすぐにあらわれる薬剤ではありません。そこで、投与開始後どのくらいの時期に効果の有無を判断しているのか、ケアネット会員の内科・精神科の先生方に尋ねました。対象ケアネット会員の医師(内科・精神科)400名方法インターネット調査実施日2013年 11月26日Q1現在、先生が診療しているうつ病患者さんの人数をお教えください。Q2下記の抗うつ薬の種類のなかで、この1年以内に処方したことのあるものをお教えください。(複数選択可)Q3SSRI、SNRIを処方したとき、投与開始後どのくらいの期間で効果の有無を判断していますか?2013年11月ケアネット調べ

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統合失調症患者への抗精神病薬追加投与、うまくいくポイントは

 統合失調症に対する抗精神病薬の治療効果を妨げる要因として脂質代謝と酸化還元レギュレーションが関係する可能性が示唆されている。ノルウェー・Diakonhjemmet病院のH Bentsen氏らは、急性エピソード統合失調症患者に、抗精神病薬を追加投与する場合、ω-3脂肪酸とビタミンE+Cの両剤を追加することが安全であるという研究結果を報告した。どちらか単剤の追加からはベネフィットは得られず、血中多価不飽和脂肪酸(PUFA)値が低い患者では精神病性症状が誘発されることが示された。Translational Psychiatry誌オンライン版2013年12月17日号の掲載報告。 研究グループは、抗精神病薬にω-3脂肪酸おまたはビタミンE+C(あるいはその両方)を追加投与した場合の臨床効果について調べた。検討に当たっては、ベースライン時のPUFA値が低値の患者では、追加投与でより多くのベネフィットが得られると仮定した。 試験は、多施設共同の無作為化二重盲検プラセボ対照2×2要因配置にて、ノルウェーの精神医療施設に入院した統合失調症または関連する精神疾患を有する18~39歳の連続患者を対象に行われた。被験者には、抗精神病薬とは別に1日2回2剤ずつ、実薬またはプラセボの、EPAカプセル(2g/日)とビタミンE(364mg/日)+ビタミンC(1,000mg/日)が16週間にわたって与えられた。追加投与する薬剤により被験者は、EPAとビタミン剤いずれもプラセボ(グループ1)、EPAは実薬(グループ2)、ビタミン剤は実薬(グループ3)、両剤とも実薬(グループ4)に分類された。主要評価項目は、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の総スコアとサブスケールスコアで、線形混合モデルにより分析した。 主な結果は以下のとおり。・被験者数は99例であった。そのうち97例が、ベースライン時の血中PUFA値が測定されていた。・EPAとビタミン剤が単剤追加投与されたグループ2とグループ3は、脱落者の割合が高かった。一方、両剤を追加投与したグループ4の脱落率は、両剤プラセボのグループ1と変わらなかった。・ベースライン時PUFAが低値の患者では、EPAのみ追加した場合に、PANSS総スコア(Cohen's d=0.29、p=0.03)、精神病性症状(d=0.40、p=0.003)、とくに被害妄想(d=0.48、p=0.0004)が悪化した。・また同じくPUFA低値の患者においてビタミン剤のみ追加した場合では、精神病性症状(d=0.37、p=0.005)、とくに被害妄想(d=0.47、p=0.0005)の悪化がみられた。・一方、ビタミン剤とEPAの両剤を追加した場合は、精神疾患への有害な影響の中和がみられた(相互作用のd=0.31、p=0.02)。・ベースライン時PUFAが高値の患者では、試験薬の有意な影響がPANSS尺度ではみられなかった。関連医療ニュース 日本の統合失調症入院患者は低栄養状態:新潟大学 うつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」 統合失調症患者の脳組織喪失に関わる脂肪酸、薬剤間でも違いが

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グルタミン酸作動薬は難治性の強迫性障害の切り札になるか

 強迫性障害(OCD)の治療では、科学的根拠に基づいた薬理学的介入として、主にセロトニン作動性経路とドパミン作動性経路をターゲットとしているが、常に効果的であるわけではない。近年の動物実験や臨床研究(たとえば、脳イメージングや遺伝学)より、OCDとグルタミン酸作動系の役割が注目されている。オーストラリア・マルーン病院のCatherine Kariuki-Nyuthe氏らは、OCDとグルタミン酸系に関するレビューを行った。Current opinion in psychiatry誌2014年1月号の報告。 主な知見は以下のとおり。・動物モデルおよび臨床研究の両面から、OCDにおける薬物療法の潜在的なターゲットとして、グルタミン酸作動系との関連が示唆されている(脳イメージング、神経遺伝学を含む)。・これまで、比較的少数のランダム化比較試験ではあるものの、小児または成人OCD患者における各種グルタミン酸作動薬(リルゾール、メマンチン、ケタミン、トピラマート、ラモトリギン、N-アセチルシステイン、D-サイクロセリン)の研究が行われている。・OCDのより効果的な治療の必要性やOCDにおけるグルタミン作動系の役割に関する新たな知見を考えると、OCDに対するグルタミン酸作動薬に関してさらなる臨床研究が必要であることが示唆される。・また、そのような試験に適した研究デザインとして、単独療法のアプローチ、薬物増強療法、精神療法による増強が含まれる場合がある。関連医療ニュース SSRIで著効しない強迫性障害、次の一手は 難治性の強迫性障害治療「アリピプラゾール併用療法」 精神疾患のグルタミン酸仮説は支持されるか

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日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学

 わが国の政府やメディアは、若年性認知症(EOD)を問題視している。しかし、EODのための政策は確立されておらず、支援システムも不十分である。筑波大学の池嶋 千秋氏らは、EODに関する実用的なデータを収集するため2段階の郵便調査を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2013年12月29日号の報告。 EOD事例に関するアンケートは、日本国内5地域の診療圏の対象機関に発送された。機関からの回答により、国勢調査のデータを使用してEODの有病率を推定し、EODの原因疾患を特定した。対象症例は、四半期すべての診療記録および精神医学的記録や神経画像データより、診断を検討した。本研究は、2006年から2007年にかけて行われた。 主な結果は以下のとおり。・1万2,747機関から集積した2,469例の患者情報から、2,059例がEODと同定された。・日本におけるEODの推定有病率は10万人当たり47.6人であった(95%CI:47.1~48.1)。・EODの原因疾患は、脳血管性認知症(VaD)が最も多く(39.8%)、次にアルツハイマー病が多かった。・日本でのEOD有病率は欧米諸国と同様であると考えられる。しかし以前に行われた国際研究と異なり、日本ではEODの原因疾患としてVaDが最も多いことが示された。関連医療ニュース 新たなアルツハイマー病薬へ、天然アルカロイドに脚光 軽度認知障害に有効な介入法はあるのか たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能  担当者へのご意見箱はこちら

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統合失調症の寛解に認知機能はどの程度影響するか:大阪大学

 寛解期の統合失調症患者は、そうでない患者と比較し、神経認知機能レベルが有意に高いことが知られている。しかし、これまでの研究では、寛解の時間的要素を考慮することなく、横断研究にて検討されていた。大阪大学の福本 素由己氏らは、時間的要素を考慮に入れたうえで、寛解と3つの認知機能(知力、記憶、注意)との関係について、縦断的な研究により検討を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2013年12月8日号の報告。 対象は、登録した337例の統合失調症患者のうち、追跡および評価可能であった63例。寛解状態は、同じ対象患者に対して登録時と6ヵ月後の2回、PANSSを用いて評価した。認知機能テストは、登録後3ヵ月以内に実施した。 主な結果は以下のとおり。・寛解基準を満たした患者は33例、満たさなかった患者は30例であった。・寛解患者はそうでない患者と比較し、Continuous Performance Testで2ケタレベル、3ケタレベルともに有意に高かった(各々 p=0.020、p=0.015)。また、ウェクスラー記憶検査改訂版の注意/集中(p=0.034)、ウェクスラー成人知能検査(WAIS)-IIIの処理速度(p=0.047)も有意に高かった。・さらに、これらの認知スコアは互いに正の相関を示した(p<0.05)。関連医療ニュース 統合失調症の寛解予測因子は初発時の認知機能/a> 青年期統合失調症の早期寛解にアリピプラゾールは有用か うつ病の寛解、5つの症状で予測可能:慶應義塾大学

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外傷後の痛みは不安が持続させている

 外傷後は疼痛、うつおよび不安がよくみられることが以前から報告されている。今回、下肢外傷患者における2年間の縦断的研究の結果、受傷後1年間は疼痛が不安やうつの予測因子となるものの、その関連は弱く、2年間を通してうつは疼痛の予測因子とはならず、不安と疼痛の関連が唯一有意であることが示された。米国・ジョンズ・ホプキンス大学のRenan C. Castillo氏らによる検討の結果で、「今回の結果は、不安が急性疼痛の持続に重要な役割を果たしていることのエビデンスになる」とまとめている。Pain誌2013年12月号(オンライン版2013年8月30日)の掲載報告。 研究グループは、重度下肢外傷患者545例を対象として、受傷後3、6、12および24ヵ月に視覚的アナログスケールを用い“現在の疼痛強度”を、簡易症状評価尺度(Brief Symptom Inventory:BSI)を用い、うつおよび不安を評価した。 構造モデリングによる分析を行い、結果は標準化回帰加重値(SRW)で提示した。 主な結果は以下のとおり。・疼痛は、受傷後最初の1年間はうつ(3~6ヵ月:SRW=0.07、p=0.05/6~12ヵ月:SRW=0.06、p=0.10)、および不安(3~6ヵ月:SRW= 0.05、p=0.21/6~12ヵ月:SRW=0.08、p=0.03)の弱い予測因子であったが、2年目は予測因子とはならなかった。・うつは、すべての時点で疼痛の予測因子ではなかった。・不安は、すべての時点で疼痛の予測因子であった(3~6ヵ月:SRW=0.11、p=0.012/6~12ヵ月:SRW=0.14、p=0.0065/12~24ヵ月:SRW=0.18、p<0.0001)。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・知っておいて損はない運動器慢性痛の知識・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する

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新たなアルツハイマー病薬へ、天然アルカロイドに脚光

 現在、アルツハイマー病(AD)に適用される主な薬理学的ストラテジーは、アセチルコリンの主要な分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼ(AChE)の阻害である。このような観点から、フィゾスチグミンのような天然アルカロイドが多数分離され、AChEおよびブチリルコリンエステラーゼ(BChE)阻害薬として従来から知られてきた。そして、AD患者の治療薬としてガランタミンが認可されて以降、抗コリンエステラーゼ作用をもつ新たなアルカロイドの探索が進み、huperzine Aなどの有望な候補物質の発見につながっている。ブラジルのリオ・グランデ・ド・スール連邦大学のEduardo Luis Konrath氏らは、ADの治療薬として抗コリンエステラーゼ作用を有する新たなアルカロイドの探索状況を報告した。構造活性相関ならびに物理化学的特性の面から、天然アルカロイドが良い候補物質へつながる可能性があることを示唆している。Journal of Pharmacy and Pharmacology誌2013年12月号の掲載報告。  本レビューは、AChE阻害薬およびBChE阻害薬としてのアルカロイドについて、構造活性相関(SAR)とコンピュータ上で仮想的に行われるドッキングスタディに着目した最近の進歩を概観している。 主な知見は以下のとおり。・ステロイド/トリテルペノイド、キノリジジン、イソキノリンおよびインドール類に属する天然アルカロイドは、主にツゲ科、ヒガンバナ科、ヒカゲノカズラ科に分布しており、酵素阻害作用を有する重要なアルカロイド源だと考えられた。・分子モデルを用いて数種の活性化合物について構造活性相関の可能性を検討したところ、酵素の活性化部位におけるアミノ酸残基と分子との相互作用を予測できた。・新しいコリンエステラーゼ阻害薬の開発において、アルカロイドに化学的に優れた性質を与え、強力で効果的な誘導体を得ることに関心が高まっている。・アルカロイドの抗コリンエステラーゼ活性は、その構造の多様性ならびに物理化学的特性とともに、AD治療薬の良い候補物質へとつながる可能性が示唆された。関連医療ニュース これからのアルツハイマー病治療薬はこう変わる アルツハイマー病、アミロイドβ蛋白による“炎症反応”が関与 統合失調症、双極性障害で新たに注目される「アデノシン作用」  担当者へのご意見箱はこちら

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うつ病診断は、DSM-5+リスク因子で精度向上

 DSM-5分類の大うつ病性障害(MDD)の診断に用いる9つの症状は、背景にある障害の指標と置き換えることが可能であり、すべて同様のリスク因子をもっていると推測されている。ドイツ・ベルリン自由大学のE. I. Fried氏らは、低~高レベルのうつ病を有する母集団コホートを用いて、MDDの診断に用いる9つの症状と、うつに関する7つのリスク因子との関連を評価した。その結果、うつのリスク因子が症状に多彩な影響を及ぼすことが明らかとなり、MDDの診断に際して“うつ”のリスク因子も加味することの重要性を示唆した。Psychological Medicine誌オンライン版2013年12月号の掲載報告。 医学生1,289例を対象とし、DSM-5分類のMDDの診断に用いる9つの症状を、Patient Health Questionnaire(PHQ-9)を用いて評価するとともに、うつに関する7つのリスク因子(MDDの既往、家族歴、性行為、小児時代のストレス、神経症傾向、就労時間、ストレスの多い生活)を、インターンシップ前からインターンシップ期間を通した長期研究で評価した。そして、症状によってリスク因子が異なるかどうか、また症状間の不均一性と潜在的なうつ要素との関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・MDDのすべての症状は、レジデント研修中に有意に悪化した。・「うつの既往」「小児時代のストレス」「性行為」および「ストレスの多い生活」の4つのリスク因子は、PHQ-9の特定の下位項目悪化の予測因子であった。・一方、「神経症傾向」と「就労時間」は、程度はさまざまであるが、すべての症状において悪化の予測因子であった。・MDDの家族歴は、いずれの症状に関しても悪化の予測因子ではなかった。・潜在的なうつ要素で調整した後も、症状間の強い不均一性がみられた。・リスク因子は、DSMによるうつ病の症状にさまざまな影響を及ぼすことが示された。著者は、「病因学的に症状は不均一であることから、うつの診断に加えて個々の状況を考慮することは、症状総スコアの後ろに隠されている重要な知見提供に結びつく可能性がある」と述べている。関連医療ニュース 2つの質問でがん患者のうつ病を診断 うつ病の寛解、5つの症状で予測可能:慶應義塾大学 たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能

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てんかん治療で新たな展開、患者評価にクラウド活用

 多様な電気生理学的シグナルのデータが急速に増えており、てんかんや睡眠障害など多岐にわたる疾患の患者ケアおよび臨床研究に重要な役割を果たしている。これらデータの2次利用を促進するため、多施設共同研究のontology(概念体系)と同様、新しいアルゴリズムの開発ならびにクラウドコンピューティング技術を用いた新たな情報科学的なアプローチが急務とされている。米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学のSatya S Sahoo氏らは、クラウドコンピューティング技術を用いた新たな情報科学的アプローチの有用性を明らかにするため、てんかん患者のデータに基づく心臓パラメータの算出を、従来デスクトップ上で行っていたアプローチと「Cloudwave」を活用したアプローチを比較した。その結果、後者は、大規模な電気生理学的データを活用しうる新しいアプローチであることを報告した。Journal of the American Informatics Association誌オンライン版2013年12月10日号の掲載報告。 「Cloudwave」は現在、てんかん患者における突然死のリスク因子を特定するための「National Institute of Neurological Diseases and Stroke(NINDS)-funded Prevention and Risk Identification of SUDEP(sudden unexplained death in epilepsy)Mortality(PRISM)」プロジェクトにおいて使用されている。本稿では、(a)MapReduce parallel programming frameworkによる心臓パラメータ算出のための並列化されたアルゴリズムの明確化、(b)大量の電気生理学的シグナルとの相互作用のリアルタイムでのサポート、(c)シグナルの視覚化、およびontology下のWebベースのインターフェースを用いた処理要求を文字列として表す機能などを実現したCloudwave platformを紹介している。研究グループは、てんかん患者のデータに基づく心臓パラメータ(QRS波、RR間隔、瞬時心拍数など)の算出にあたり、Cloudwaveと従来デスクトップで行っていたアプローチを比較評価した。 主な結果は以下のとおり。・評価の結果、Cloudwaveは従来のデスクトップで行っていたアプローチに比べ、1チャネルECGデータについては一桁の改善(向上)、4チャネルECGデータについては20倍の改善(向上)が認められた。・これにより、Cloudwaveはユーザーのシグナルデータとの相互作用(てんかんと発作の新しいontology)について、リアルタイムでサポートが可能となることが示唆された。・一方で著者は「Amazon Web Services などのcloud infrastructureおよびcloud platformsの使用にあたり、データのプライバシーは重要な課題である」と指摘し、「Health Insurance Portability and Accountability Act(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)の標準を認識しておくべきである」と提言している。そのうえで「Cloudwave platformは、多施設臨床研究の推進にあたり大規模な電気生理学的データを活用しうる新しいアプローチである」とまとめている。関連医療ニュース これからのうつ病治療はWebベース介入で変わるのか 世界初!「WEB版」気分変動アンケート、その後の臨床に有益 重度精神障害の機能評価ツール、その信頼性は

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うつ病と糖尿病の合併患者、臨床像は発症時期により異なる

 うつ病と2型糖尿病併存の臨床像は、うつ病が糖尿病より先行しているか、糖尿病発症後にうつ病を発症したかによって、大きく異なることが明らかにされた。オーストラリア・西オーストラリア大学のDavid G. Bruce氏らが、Fremantle Diabetes Study Phase IIの被験者について、分析を行い報告した。結果を踏まえて著者は、「時間的パターンに留意することで、2型糖尿病患者におけるうつ病の、病因、診断や治療の研究を前進させることに結びつくだろう」と結論している。PLoS One誌2013年12月号の掲載報告。 研究グループは、住民ベースの観察研究Fremantle Diabetes Study Phase IIの2型糖尿病患者を対象とした。被験者は、うつ病(lifetime depression)の評価をBrief Lifetime Depression Scale(本研究のために開発・検証したスケール)を用いて受けており、最近のうつ症状(Patient Health Questionnaire-9;PHQ-9)と抗うつ薬の使用に関する情報も補足して分析した。 主な結果は以下のとおり。・評価は、患者1,391例(平均年齢65.7±11.6歳、男性51.9%)を4群に層別化して行った。第1群「非うつ病群」58.7%、第2群「糖尿病診断前にうつ病を診断されていた群」20.8%、第3群「うつ病と糖尿病を2年以内に診断されていた群」6.0%、第4群「糖尿病診断後にうつ病を診断された群」14.5%であった。・第2群「糖尿病診断前うつ病診断群」のうつ病診断時期は、中央値15.6年前で発症時の年齢は37.2±14.7歳であった。・この第2群の患者の臨床的特徴は、セルフケア行動の減退、症候性末梢動脈疾患が多くみられることを除いて、非うつ病患者と類似していた。・第4群「糖尿病診断後うつ病診断群」のうつ病診断時期は、中央値9.9年後で発症時の年齢は59.8±13.0歳であった。・この第4群の患者の糖尿病罹患期間は長く、血糖コントロールが不良で、より強化された治療を受けており、糖尿病性合併症を多く有していた。・また第4群は第2群患者よりも現在うつ病を有している患者が多く、しかし抗うつ薬を投与されている患者は少ない傾向がみられた。・以上のように、うつ病と2型糖尿病の臨床像は、それらの時間的関係性によってさまざまであることが示された。これらの知見は、糖尿病患者におけるうつ病の発症には複数のパターンがあり、それが診断と治療において重要な意味を持つことが示唆された。関連医療ニュース SSRI、インスリン抵抗性から糖尿病への移行を加速! 「糖尿病+うつ病」に対する抗うつ薬の有効性は“中程度” 抗精神病薬性の糖尿病、その機序とは

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