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3041.

MMP-9と統合失調症患者の認知機能との関連

 マトリックスメタロプロテアーゼ-9(MMP-9)は、シナプス可塑性を調節することが示唆されており、統合失調症の病態生理に影響を及ぼす可能性がある。国立精神・神経医療研究センターの工藤 紀子氏らは、統合失調症患者におけるMMP-9の末梢血中レベルおよびその認知機能との関連、統合失調症の病態生理、とくに認知機能低下におけるMMP-9の関与について調査を行った。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2020年2月5日号の報告。MMP-9レベルの増加と認知機能障害との関連が示された 統合失調症患者(抗精神病薬が投与されていない患者を含む)249例および健常対照者257例を対象に、血漿MMP-9レベルを測定した。統合失調症患者と健常対照者における血漿MMP-9レベルと認知機能との関連を調査するため、ウェクスラー成人知能検査第3版(WAIS-III)、ウェクスラー記憶検査(WMS-R)、レイ聴覚性言語学習テスト(AVLT)を用いた。 MMP-9と認知機能との関連を調査した主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者(抗精神病薬が投与されていない患者を含む)の血漿MMP-9レベルは、健常対照者と比較し有意に高かった。・健常対照者および統合失調症患者における血漿MMP-9レベルと認知機能との間に、有意な負の関連が認められた。 著者らは「これらのデータは統合失調症で起こりうる生物学的メカニズムを示唆しており、MMP-9レベルの増加と認知機能障害との関連が示された」としている。

3042.

急性増悪期統合失調症患者における抗精神病薬への反応

 早期発症統合失調症は、成人期発症とつながっているが、青年を対象とした抗精神病薬の投与と臨床反応との定量的な関係についての研究は、成人を対象とした調査と比較し、あまり行われていない。米国・メリーランド大学のShamir N. Kalaria氏らは、成人および青年の統合失調症患者における抗精神病薬への治療反応について調査を行った。Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2020年1月28日号の報告。 1993~2017年に米国FDAへ提出された利用可能な新薬申請書より、第2世代抗精神病薬開発プログラムの臨床効果データを収集した(成人:5,951例、12~17歳の青年:1,035例)。成人と青年の陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)合計スコアの長期的な傾向を予測するため、ワイブルプラセボ反応、時間遅延薬物効果、ワイブル構造化ドロップアウトモデルを用いて調査した。 主な結果は以下のとおり。・最大薬物治療効果は、両群間で類似しており、成人では5~11%、青年では5~7%の範囲であると推定された。・50%効果濃度(EC50)の推定値では、4種類の抗精神病薬のすべてにおいて、成人と青年における治療反応関係はが同様であった。・青年のデータと、成人のデータから推定した青年期のデータは一致していた。 著者らは「青年における抗精神病薬への治療反応は、成人と類似していることが確認された。今後、青年向けの第2世代抗精神病薬の開発を促進することができるであろう」としている。

3043.

認知症に対する園芸療法の有効性~メタ解析

 認知症の患者数は、急速に増加しており、園芸療法などの非薬理学的介入が、これらの患者に対する第1選択治療として推奨されている。園芸療法には、参加型と観賞型があり、過去20年間の多くの研究において、その有効性が検討されている。しかし、これらの研究では、介入方法、アウトカム、測定法が異なっていた。中国・北京大学のYajie Zhao氏らは、認知症患者の認知機能、興奮、ポジティブな感情、エンゲージメントに対する園芸療法の有効性について検討を行うため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Journal of Clinical Nursing誌オンライン版2020年2月4日号の報告。 本システマティックレビューは、PRISMAガイドラインに基づいて実施した。2019年7月1日までに、認知症患者に対する園芸療法を評価したランダム化比較試験(RCT)および疑似実験を各種データベースより検索した。バイアスリスクは、CochraneおよびJoanna Briggs Instituteを用いて評価した。リファレンスリストと関連文献の検索を行った。メタ解析には、RevMan 5.3を用いた。 主な結果は以下のとおり。・認知症患者411例を対象とした14研究(RCT:4件、疑似実験:10件)が抽出された。・メタ解析の結果、認知機能、興奮、ポジティブな感情、エンゲージメントの合計スコアに対する参加型園芸療法の有効性に有意な差が認められた。・興奮、ポジティブな感情に対する観賞型園芸療法の有効性は認められなかった。 著者らは「これまでの研究では、認知症患者の認知機能、興奮、ポジティブな感情、エンゲージメントに対する参加型園芸療法の有効性が示唆された。この結果をより明らかにするためには、質の高いオリジナルな研究が必要とされる」としている。

3044.

統合失調症患者のミスマッチ陰性電位とドパミンとの関連

 ミスマッチ陰性電位(MMN)欠損は、統合失調症の最も確実で再現可能な所見の1つであり、主にN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体システムの機能不全を反映している。ドパミン受容体は、短期的にMMNを調整しないことが知られているが、長期的な影響についてはよくわかっていない。福島県立医科大学の志賀 哲也氏らは、統合失調症患者のMMNとドパミンとの関連について、調査を行った。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌オンライン版2020年1月28日号の報告。 陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)で精神医学的に評価された統合失調症患者18例におけるMMNと血漿ドパミンおよびセロトニン代謝産物レベルとの相関について調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・MMNの振幅と血漿ドパミン代謝産物レベルとの間に、有意な負の相関が認められた。・血漿セロトニン代謝産物レベルとMMNとの相関は認められなかった。・PANSS合計スコアおよび陰性症状スコアは、MMNの振幅と負の相関が認められた。 著者らは「統合失調症患者では、治療下における強力なドパミン受容体の遮断が、長期にわたるMMNの低下を引き起こす可能性がある」としている。

3045.

初回エピソード統合失調症患者に対する抗うつ薬や気分安定薬の使用の現状

 統合失調症の第1選択薬は、抗精神病薬であるが、しばしば抗うつ薬や気分安定薬などによる補助療法が行われている。しかし、初回エピソード統合失調症患者に対する情報は限られている。フィンランド・東フィンランド大学のArto Puranen氏らは、初回エピソード統合失調症患者に対する抗うつ薬および気分安定薬の使用や関連する要因について調査を行った。European Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2020年1月15日号の報告。 1996~2014年にフィンランドで統合失調症の入院治療を行い、初回入院治療時に抗うつ薬または気分安定薬を使用しなかった患者を特定するため、レセプトデータベースを用いた。対象患者は7,667例、平均年齢は40.2±18.2歳であった。1995~2017年の処方データは、National Prescription registerより取得し、PRE2DUP法でモデル化した。抗うつ薬および気分安定薬の使用開始は、初回統合失調症診断より3年間のフォローアップを行った。抗うつ薬または気分安定薬の使用に関連する要因は、Cox比例ハザードモデルを用いて調査した。 主な結果は以下のとおり。・初回エピソード統合失調症患者において、診断後3年以内に抗うつ薬を開始した患者は35.4%、気分安定薬の使用を開始した患者は14.1%であった。・抗うつ薬および気分安定薬の使用開始の高リスクと関連していた要因は、女性、若年、ベンゾジアゼピン使用であった。・過去の精神疾患数は、抗うつ薬の使用リスクの減少および気分安定薬の使用リスクの増加との関連が認められた。 著者らは「臨床ガイドラインでは、統合失調症の補助療法として、抗うつ薬や気分安定薬の使用を推奨することはほとんどないが、実際にはしばしば使用されている。これら薬剤の補助療法としてのリスクを評価するためには、さらなる研究が必要とされる」としている。

3046.

喫煙者の高い認知症リスク、禁煙3年で軽減~大崎コホート研究

 禁煙と認知症リスクの変化について米国のARIC研究の結果が報告されているが、今回、東北大学のYukai Lu氏らが、日本の前向き研究である大崎コホートにおける縦断的分析の結果を報告した。本研究では、3年以上禁煙した場合、認知症発症リスクは非喫煙者と同じレベルまで低下することが示唆された。European Journal of Epidemiology誌オンライン版2020年2月15日号に掲載。 本研究の対象は65歳以上の日本人1万2,489人で、5.7年間追跡調査を実施した。2006年に喫煙状況およびその他の生活習慣の情報を質問票にて収集した。認知症発症に関するデータは、公的介護保険のデータベースから取得した。Cox比例ハザードモデルを使用し、認知症の多変量調整ハザード比(HR)および95%信頼区間(95%CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・6万1,613人年の追跡調査の間に、認知症が1,110例(8.9%)に発症した。・現在喫煙者は非喫煙者に比べて認知症リスクが高かった(HR:1.46、95%CI:1.17~1.80)。・元喫煙者の認知症リスクは、禁煙2年以下では依然高かった(HR:1.39、95%CI:0.96~2.01)が、禁煙3年以上では喫煙による認知症リスクの増加が軽減された。禁煙年数ごとの多変量HR(95%CI)は、禁煙3~5年で1.03(0.70~1.53)、6~10年で1.04(0.74~1.45)、11~15年で1.19(0.84~1.69)、15年以上で0.92(0.73~1.15)だった。

3047.

抗うつ薬治療後のうつ病患者における皮質厚の変化

 従来の抗うつ薬が遅効性であることを考慮すると、早期治療反応のバイオマーカーを特定することは、重要な課題である。うつ病の神経画像の研究では、皮質厚の減少が報告されているが、抗うつ薬がこの異常を改善させるかはよくわかっていない。米国・イェール大学のSamaneh Nemati氏らは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)治療後の初期の皮質厚変化について、プラセボとの比較を行い調査した。Chronic Stress誌2020年1月~12月号の報告。 うつ病患者215例を対象とし、SSRI(セルトラリン)群またはプラセボ群に、ランダムに割り付けた。ベースライン時および治療1週間後に、構造的画像(structural MRI)スキャンを行った。治療反応は、8週間後のハミルトンうつ病評価尺度スコア50%以上の改善と定義した。治療効果、治療反応、治療×反応について調査するため、vertex-wise approachを用いた。 主な結果は以下のとおり。・多重比較の修正後、SSRI群は、プラセボ群と比較し、皮質厚が広範に増大しており、有意な治療効果が認められた。・皮質厚増加は、左内側前頭前野、右内側および外側前頭前野、右頭頂側頭葉内で認められた。・SSRI誘発性の皮質薄化は認められず、治療反応または治療×反応の相互作用も認められなかった。 著者らは「うつ病患者でみられる皮質厚の異常が、抗うつ薬で改善する可能性が示唆された。しかし、初期の皮質変化とその後の治療反応との関連は実証されていない。このような初期効果が8週間維持され、治療反応の向上と関連しているかを調査するためには、さらなる研究が求められる」としている。

3048.

統合失調症の世界的な現状~GBD 2017

 統合失調症は、世界で深刻な健康問題の1つである。中国・西安交通大学のHairong He氏らは、統合失調症の世界的負担について、国や地域レベルで定量化するため、Global Burden of Disease Study 2017(GBD 2017)を用いて検討を行った。Epidemiology and Psychiatric Sciences誌2020年1月13日号の報告。 1990~2017年のGBD 2017データを用いて、統合失調症の有病数、障害調整生存年数(DALYs)、年齢調整罹患率(ASIR)、DALYsの年齢調整率(ASDR)に関する詳細情報を収集した。統合失調症のASIRおよびASDRの時間的傾向を定量化するため、ASIRおよびASDRの推定年間変化率(EAPC)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・2017年の世界的な統合失調症有病数は113万件(95%不確定性区間[UI]:100万~128万)、1,266万DALYs(95%UI:948万~1,556万)であった。・1990~2017年の期間に、世界的なASIRはわずかに減少し(EAPC:-0.124、95%UI:-0.114~-0.135)、ASDRは変化が認められなかった。・有病数、DALYs、ASIR、ASDRは、女性よりも男性で高かった。・年齢別にみると、有病数は20~29歳で、DALYsの割合は30~54歳で最も高かった。・地域別にみると、2017年のASIR(19.66、95%UI:17.72~22.00)とASDR(205.23、95%UI:153.13~253.34)は、東アジアで最も高かった。・社会人口統計指標(SDI)別にみると、ASIRは高~中程度SDIの国で最も高く、ASDRは高度SDIの国で最も高かった。・ASDRのEAPCは、1990年のASDRと負の相関が認められた(p=0.001、ρ=-0.23)。 著者らは「統合失調症の世界的な負担は、依然として大きく、増加し続けており、医療システムの負担増大につながっている。本調査結果は、高齢社会における統合失調症患者の増加を考慮した、リソース配分と医療サービスの計画に役立つであろう」としている。

3049.

multimorbidity評価に利用可能な指標は?/BMJ

 慢性疾患が2つ以上併存する多疾患罹患(multimorbidity)の患者が一般的にみられるようになっているが、この多疾患罹患を評価する指標は、研究者と臨床医でさまざまに異なっている。英国・エディンバラ大学のLucy E. Stirland氏らは、システマティックレビューにて多疾患罹患を評価する指標の特定などを行った結果、異なる項目とアウトカムから構成される35の指標が利用可能であることを明らかにした。結果を踏まえて著者は、「研究者と臨床医は、新たな指標を作成する前に、既存の指標の適合性を検証する必要があるだろう」と述べている。BMJ誌2020年2月18日号掲載の報告。システマティックレビューで指標を特定および評価 研究グループは、併存疾患数にかかわらず多疾患罹患を評価する既存の指標を特定およびサマライズすること、メンタルヘルスの併存またはアウトカムを包含した指標であるかを確認すること、さらに適用性、実行性、活用性をベースにした勧告を作成することを目的とするシステマティックレビューを行った。 データソースは、2018年10月までの7つのメディカルリサーチデータベース(Medline、Web of Science Core Collection、Cochrane Library、Embase、PsycINFO、Scopus、CINAHL Plus)、および関連論文の参考・引用文献。検索の対象は英語の出版物のみとした。疾患数よりも多くの情報を含み、1つの特異的疾患に関連する併存疾患へのフォーカスではない、新たな多疾患罹患の指標について描出していたオリジナル論文を適格とした。また、コミュニティおよび集団レベルの成人を試験対象のベースとしているものとした。使用が推奨されるのは12指標 7,128報が検索され、重複を除いた5,560のタイトルが特定された。適格基準についてスクリーニング後、最終的に35の指標を示した論文がレビューに包含された。 指標項目としては、状態(他のパラメーターに重きを置いたものまたは統合したもの)を用いたものが25指標、診断カテゴリーを用いたものが5指標、薬物使用を用いたものが4指標、生理学的評価を用いたものが1指標であった。 予測アウトカムは、死亡(18指標)、医療の利用またはコスト(13指標)、入院(13指標)、健康関連QOL(7指標)であった。 メンタルヘルスは29指標で併存疾患に含まれており、多くの指標で考慮されていることが示唆された。 使用が推奨されるのは12指標であった。

3050.

学生の認知機能に対する朝食の影響~ADHDとの関連

 米国・アメリカン大学のElizabeth T. Brandley氏らは、大学生の認知機能に対する栄養バランスの取れた朝食の効果について、注意欠如多動症(ADHD)の有無の影響を考慮し検討を行った。American Journal of Health Promotion誌オンライン版2020年2月4日号の報告。 18~25歳の大学生でADHD(19例)および非ADHD(27例)を対象に、食事介入前後の認知機能の変化を測定した。対象者は、一晩の絶食後および栄養バランスの取れた朝食シェイクの摂取1時間後に、コンピューターによる認知機能評価(CNS Vital Signs)を受けた。カテゴリ変数の比較にはカイ二乗検定を、群間および群内の連続データの比較にはウィルコクソンの順位和検定と符号順位検定をそれぞれ用いた。多変量ロジスティック回帰を用いて、年齢、性別、成績評価値(GPA)、学年で調整した後、朝食摂取による認知機能改善に対するADHDの影響を推定した。 主な結果は以下のとおり。・ADHDの有無にかかわらず、多くの学生がベースライン時に朝食を摂取していなかった(ADHD群:47%、非ADHD群:33%)。・バランスの取れた朝食シェイクの摂取1時間後、両群ともに4つの認知機能ドメインの改善が認められた。・ADHD群は、非ADHD群と比較し、反応時間がより改善する可能性が高かった(オッズ比:1.07、95%CI:1.00~1.15、p=0.04)。 著者らは「学生がバランスの取れた朝食を摂取することで、ADHDの有無にかかわらず、認知機能に好影響を与える可能性が示唆された。この結果を確認するためには、さらなる調査が求められる」としている。

3051.

初回エピソード統合失調症に対する抗精神病薬の有効性比較

 抗精神病薬の有効性プロファイルの違いは、初回エピソード統合失調症患者に最適な治療選択肢を与え、長期的なアウトカムに影響を及ぼす重要なポイントとなる。スペイン・カンタブリア大学のMarcos Gomez-Revuelta氏らは、3年間のフォローアップにおける初回エピソード統合失調症患者に対する、オランザピン、リスペリドン、ハロペリドール、アリピプラゾール、ziprasidone、クエチアピンの有効性について比較検討を行った。The International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2020年1月24日号の報告。 2001年2月~2011年1月まで、プロスペクティブランダム化オープンラベルのフェーズII試験を実施した。薬物治療未実施の初回エピソード統合失調症患者376例を、オランザピン群(55例)、リスペリドン群(63例)、ハロペリドール群(56例)、アリピプラゾール群(78例)、ziprasidone群(62例)、クエチアピン群(62例)にランダムに割り付け、3年間フォローアップを行った。主要評価項目は、すべての原因による治療中止とした。また、臨床的な有効性の分析にはITT解析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・3年間の脱落率は、全体で20.75%であった。・治療中止率は、薬剤間で有意な差が認められた(χ2=79.86、p=0.000)。 ●オランザピン群:69.09% ●リスペリドン群:71.43% ●アリピプラゾール群:73.08% ●ziprasidone群:79.03% ●ハロペリドール群:89.28% ●クエチアピン群:95.53%・有効性、アドヒアランス、忍容性の欠如に関する有意な差によって、すべての原因による治療中止までの時間が決定することが、3年のフォローアップ期間中に薬剤間で観察された(Log Rank=92.240、p=0.000)。・薬剤間の有意な差は、眠気/鎮静、睡眠時間の延長、アキネジア、体重増加、射精機能障害、錐体外路症状、無月経で認められた。 著者らは「有効性の観点から、初回エピソード統合失調症患者に対する第1選択薬として、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾールの利点が示唆された。異なる中断パターンを特定することで、初回エピソード統合失調症患者に対する治療選択の最適化につながる可能性がある」としている。

3053.

SSRI治療抵抗性うつ病患者に対する第2選択治療

 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)単独療法の2週間後に治療反応が不十分であったうつ病患者に対するノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)併用または切り替え療法の有効性について、中国・首都医科大学のLe Xiao氏らが、検討を行った。Psychological Medicine誌オンライン版2020年1月14日号の報告。 中国の5つの病院より18~60歳の中等度以上のうつ病患者を募集し、二重盲検ランダム化プラセボ対照3アーム試験を実施した。対象患者には、2週間の非盲検期間にパロキセチンを投与し、改善が認められなかった患者をSSRI群(パロキセチン+プラセボ)、NaSSA群(ミルタザピン+プラセボ)、併用群(パロキセチン+ミルタザピン)にランダムに割り付けた。主要アウトカムは、ランダム化6週間後のハミルトンうつ病評価尺度(HAMD-17)スコアの改善とした。 主な結果は以下のとおり。・SSRI単独療法の2週間後に治療反応が不十分であったうつ病患者204例は、3群にランダムに割り付けられた。アウトカム評価対象患者は、164例であった。・8週間後のHAMD-17スコアの最小二乗平均変化は、NaSSA群12.98点、SSRI群12.50点、併用群13.27点であり、3群間に有意な差は認められなかった。・SSRI群は、副作用発現の患者が最も少なかった。 著者らは「2週間の抗うつ薬治療後に治療反応を示さないうつ病患者に対する併用療法または抗うつ薬切り替え療法は、ルーチンな治療法として推奨されるものではない」としている。

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マザーゲーム(前編)【ママ友付き合い、なんで息苦しいの?(「女心」の二面性)】Part 1

今回のキーワードママカーストマウンティング同調性比較癖排他性文化資本「大変自慢」主流秩序皆さんの中で、女性同士の人間関係は息苦しそうと感じたことはありませんか? とくに女性の皆さんは、実際にその人間関係に疲れ果てたことはありませんか? その最たるものは、ママ友付き合いでしょう。ママ友付き合いはなぜ難しいのでしょうか? そして、どうすれば良いでしょうか?これらの答えを探るために、今回は、ドラマ「マザーゲーム」を取り上げます。このドラマを通して、女性特有の心理を進化心理学的に掘り下げます。そして、より良い女性同士の人間関係のスキルをご提案します。さらに、女性同士だけではなく、すべての人間関係に通じる心のあり方を一緒に探っていきましょう。ママ友付き合いはなぜ難しいの?舞台は名門幼稚園。ここに子どもを通わせるのは、セレブな専業ママたちばかり。一方、主人公の希子は、バツイチの一人親。そこで唯一の庶民的なワーキングママでもあります。ひょんなことから、彼女は子どもをこの幼稚園に通わせることになりますが、そこで繰り広げられる専業ママたちとの葛藤にくじけそうになります。ここから、女性同士の人間関係の特徴を大きく3つに整理して、ママ友付き合いの難しさを考えてみましょう。(1)群れる-同調性幼稚園のママたちは、いつも清楚な服装で控えめです。園での係やお手伝いのために、送り迎え以外の時間で、週3日は園に出入りします。また、定期的に、全員強制参加の「ランチ会」を催します。園の年間の各イベントには、熱心に取り組みます。もはや、園での人間関係自体が、自分たちの仕事であり、居場所になっています。1つの目の特徴は、群れることです。この根っこには、同調の心理があります。同調とは、相手の気持ちや周りの雰囲気に合わせることです。同じ場所で同じ格好で同じことを長くすればするほど、この心理が高まり、相手や周りから好感を持たれるようになります。これは、合唱やダンスにも通じる連帯感です。そのため、ママたちは、一緒にいる時間を長くして、目立たない似たような服装で、表面的には決して相手を否定せず、当たり障りのないことだけを言うのです。もちろん、出遅れないために、習い事やお受験の情報収集は欠かせません。こうして、足並みを揃えるのです。一方で、自分の好きな服を着たり、おもしろいことを言うのは、目立ってしまうので、控えます。その中でとくにタブーなのは、学歴の話題です。学歴は、自分たちの「違い」を浮き彫りにしてしまい、私たちは「同じ」という前提を覆し、気まずくなるからです。ママ友たちは、なるべく自分を出さないようにして、あくまで抜きん出ない、害がない「良い人」に徹します。逆に言えば、違う場所にいる、違う格好をする、違うことをすればするほど、反感を買うことになります。それが、希子なのでした。彼女は、幼稚園に送り迎えする時、いつもラフな格好です。園のママたちに、思い付いたことをすぐに言ってしまい、目立っています。そのわりに、自営のお店の仕事があるため、時間によっては、園に来ることができません。(2)格付けする-比較癖ママ友たちは、誰かのバッグなどの持ち物がブランドものであれば即座に話題にします。ランチ会では、「先週の『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(楽劇)、良かったわ」「私、『ターンホイザー』(オペラ)も好きだわ」「ワーグナー(作曲家)は私には重厚すぎるわ」などとの会話が飛び交います。みな、さも分かっているようにうなずいています。また、ほかのママ友の話によく聞き耳を立てています。遠足の時には、それぞれのお弁当の中身を気にしています。毬絵(ボスママ)に気に入られた希子は、ほかのママから「毬絵さんとあんまり仲良くしない方が良いよ」「目をかけられて、いい気になってるって勘違いされるから」と忠告されます。一方で、みどり(もともとキャリアのあった別のママ)は、園の遠足のしおりを旅行パンフレット並の完璧なものに仕上げたことで、能力をひけらかしたと周りから目を付けられます。そして、聡子(準ボスママ)に「(そんなことに時間を使って) 子育てに関して労を惜しむのはどうかしら。これでは、母親の愛情が伝わらないと思うわ。考えれば分かることだと思わない?」と嫌味を言われてしまいます。2つ目の特徴は、格付けすることです。この根っこには、比較癖の心理があります。比較癖とは、つい自分と周りを比べてしまうことです。この心理には、主に2つの原因があります。1つは、先ほどの同調の心理によって「同じ」を意識することは、かえってお互いの小さな「違い」が気になってしまい、逆説的にも、「違い」を意識することになるからです。もう1つは、そもそも群れを維持するためには、上下関係が必要になるからです(ママカースト)。しかし、本人同士は「同じ」であることが前提です。そのため、自分そのものではない「違い」で、上下関係を築こうとします。一番は、子育てへの努力です。また、夫の社会的地位や経済力も同じくらい重要です。また、文化資本の高さも重要です。文化資本とは、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」と「ターンホイザー」を作曲したのがワーグナーであることを知っているなどの知識や教養、楽器演奏をする技術、語学力などの無形の個人的な資本です。経済的にも文化的にも、これらの資本は、子育てという投資をする彼女たちに大きく価値付けされます。そのほかに、ボスママから気に入られることです。これらが、ママカーストの価値観(主流秩序)になります。このママカーストの格付けが上がるように、ママたちは、主に3つの活動をしています。1つ目は、夫や子育てのさりげない自慢です。たとえば、控えめな振る舞いをしながらも、夫の経済力の証であるブランド品で身を固めます。また、「夫は家事や育児をやってくれなくて困る。だって、大企業の重役でいつも家にいないから」と言います。「うちの子は飲み込みが悪い。だから同じ本を5回も読まされた(私は5回も本を読んであげている)」「習い事を週6やらせてる(それだけ付き添いに時間をかけている)」と言います。名付けて「大変自慢」です。これをあからさまにやってしまうと、「マウンティング」と呼ばれます。2つ目は、その場にいないママへの陰口です。これは、とくに仲良しの小集団になる時です。逆に、カースト上位でなければ、全体集団で本人に直接悪口を言うことはなかなかできないからです。そもそも、彼女たちはいつも顔を合わせるため、話題に飢えています。陰口によって誰かをおとしめることは、相対的に自分の格付けを持ち上げます。よって、ママ友同士で、誰と誰が近づき、誰と誰が遠ざかったかについても目を光らせます。これは、お互いの仲の良さを格付けしていると言えます。3つ目は、あまり仲の良くないママへのお世辞です。これは、相手の否定の度合いによって、勘違い度や傲慢さをチェックしようとする格付けです。その罠に引っかからないように、時として相手は何もコメントせずにお世辞を言い返すことで「褒め合い合戦」に発展します。相手がお世辞にうっかり喜んでしまえば、後々に「否定しなかった。偉そうだ」と陰口のネタにすることができるからです。(3)仲間外れにする-排他性園のママたちは、途中から入園した希子親子の存在について「受験を控えた大事な時期だから、少し不安だわ」「私も、いろんな方がいて当然だと思うの。でも、子どものことを考えると」「うち(のクラス)は、お受験組も多いのに、係決めの時のあの(希子のはっきり言う)態度、配慮がなさすぎて悲しくなっちゃった」「子どもたちのペースが乱れて、入試に差し支えるようなことがあったら取り返しがつかないわ」と口々に陰口を言います。その後、希子の息子の絵が園での優秀作品に選ばれたことで、聡子(準ボスママ)は、息子の絵の優秀賞の連覇を阻まれてしまいます。おもしろくないと思った彼女は、「品格が低い」「常識を逸脱し、ひんしゅくを買っている」「学習水準が下がることが予測される」との理由で、ほかのママたちの署名の入った嘆願書を園長に提出して、希子を退園させようと動きます。そして、聡子は、2人のママ友を取り巻きに従えて、希子に横柄な態度をとり続けます。3つ目の特徴は、仲間外れにすることです。この根っこには、排他性の心理があります。排他性とは、集団の価値観(主流秩序)に合わない異質な人を追い出すことです。これは、とくに希子だからというわけではないです。希子がいなければ、みどり(元キャリア)がターゲットになっていたでしょう。多数派の一体化を強める同調の心理は、裏を返せば、少数派への排他性を強めてしまうからです。逆に言えば、共通の敵をつくって一致団結するとも言えます。希子が異質な点は、主に3つあります。1つ目は、働いていることです。これは、彼らの価値観からしてみると、その時間やエネルギーを子育てや園のママ活動に注いでいない、つまり、子育てへの努力を怠っているということになります。それを端的に表す彼女たちの決めゼリフが「子どもがかわいそう」です。2つ目は、新入りであることです。にもかかわらず、希子はのびのびと振る舞い、決して大人しくありません。これは、ママ集団の力を認めていないことになります。ママ集団の力とは、数が増えると「怖いものなし」「わがもの顔」になっていく群れの心理です。希子の言動は、それを逆なでしています。3つ目は、子どもが優秀であることです。そして、希子は子どもと楽しそうです。一方、ほかのママたちは、子どものお受験のために多くの我慢や苦労を自ら強いています。これは、希子の存在自体が自分たちの努力を否定していることになります。次のページへ >>

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マザーゲーム(前編)【ママ友付き合い、なんで息苦しいの?(「女心」の二面性)】Part 2

「女心」とは?-女性性の心理ママ友付き合いの難しさの原因は、群れる(同調性)、格付けする(比較癖)、仲間外れにする(排他性)という3つの特徴があることが分かりました。その根っこにあるのは、女性ならではの普遍的な心理、ずばり「女心」(女性性)です。ここから、さらに「女心」をそれぞれ3つの心理に整理して、「女心」とは何かを解き明かしてみましょう。(1)つながりやすさ-共感性希子が幼稚園に入った当初、聡子(準ボスママ)は、「最初のランチ会に不参加だと、希子さんだけじゃなくて、はるとくん(希子の息子)もクラスに溶け込めなくなると思うの」と親切に助言しています。本来、子ども同士というものは勝手に仲良くなっていくものですが、聡子は母親同士が仲良くなければ、子どもも仲良くならない、もっと言えば、仲良くさせない・させてもらえないと考えています。このように、聡子をはじめ多くのママは、母親である自分の延長上に子どもがいると考え、子どもの主体性を認めません。由紀(もともと希子の親友だったママ)は、希子に対して「サマースクール(受験対策)は辞退するべき。あんたみたいに遊び半分できてるんじゃないの」「私がどんな思いで…」と迫っていきます。由紀は、親友であった希子が自分の気持ちを察するのは当たり前だと思っています。本来、子どもの受験をするかしないかは、親の自由であるはずなのに、由紀はその自由に干渉してきています。1つ目の「女心」は、つながりやすさです。このつながり(関係性)が強ければ強いほど、自分と相手の境界(バウンダリー)がはっきりしなくなります。このプラス面は、相手の気持ちになりやすい、つまり共感性です。一方、その裏返しであるマイナス面は、相手の気持ちに流されやすい、つまり同調性です。これは、先ほどの群れる心理につながります。さらには、逆に相手が自分の気持ちになるよう強いる心理に発展します。「共感の押し付け」です。そして、相手の主体性や自由を尊重しにくくなっていきます。言い換えれば、境界がはっきりしないことによって、自分の縄張りだけではなく、相手の縄張りも曖昧にしてしまいます。「人は人、自分は自分」という発想がしにくくなるわけです。この心理によって、子どもの日記を勝手に見てしまいます。また、ママ友の話に気軽に割り込んで一方的に自分の話をし続けてしまいます。共感性が高いからと言って、人格者、聞き上手とは限りません。(2)気付きやすさ―感受性幼稚園の新年度の式典で、先生が子どもたちと保護者たちに「誕生日会などのパーティは禁止。新年会、クリスマス会などのすべてでプレゼント交換をすることは、お控えいただきたく存じます」と念押しします。希子が「子どもが自発的に友達にプレゼントしたいという時もあると思うんです。どうしてだめなんでしょうか?」と質問したところ、先生は「子どもというのは大変に傷つきやすい存在です。お友達が誕生日会に呼ばれたのに、自分が呼ばれなかった。そしたら、その子はどう思うでしょうか?」「過保護だと思われるかもしれませんが、これはすべて、お子さまたちの心を守るためのものです。なにとぞルールを厳守していただきたく存じます」と説明します。これは、子どもたちというより、敏感な保護者たちに向けられたメッセージです。2つ目の「女心」は敏感さ、つまり気付きやすさです。この気付きが強ければ強いほど、相手の気持ちをいち早く察知できます。このプラス面は、相手の言動に鋭くなる、つまり感受性です。たとえば、よく気が利くことです。また、アンテナを張るために、噂好きでもあります。一方、その裏返しであるマイナス面は、違いに敏感になる、つまり比較癖です。これは、先ほどの格付けする心理につながります。さらには、逆に格付けされる、つまりおとしめられたり仲間外れにされることにも敏感になります。気付きやすさは、傷付きやすさにもなる諸刃の剣なのです。この心理によって、習い事で自分の子どもがほかの子どもと同じように褒められないと腹を立てたり、ママ友から「仕事をしている」と聞いただけで「偉そうだ。マウンティングされた」とひがみっぽくなってしまいます。さらには、「幸せそうにしないで。幸せじゃない人への気遣いがない」と相手を巻き込んでしまいます。(3)受け身になりやすさ-安全性由紀(もともと希子の親友だったママ)は、「バックは女の値札。女の価値。これがあるから、私はあの幼稚園で自信を持って歩いていられる」と希子に言い切ります。また、「桜子(由紀の子ども)のお受験を成功させるしか、周りからすごいね、がんばったねと言われることがないから」とも言います。彼女は、自分がどうしたいかではなく、どう見られるかにばかりにとらわれています。また、あるママは、仲良しだったママに「うそつき!メイシン女子は受験しないって言ったくせに。あなたの子が受験したから、うちの子が落ちたじゃない!」と怒り出します。抜け駆けされたと思ったのでした。そして、子どもの前でママ同士が、バッグで叩き合うのです。このママは、受験がうまくいかなかったのは、自分や自分の子どもの力不足ではなく、相手のママの裏切り行為が原因であると決め付けています。3つ目の「女心」は、受け身になりやすさです。受け身になればなるほど、何かをすることに伴うリスクがなくなります。このプラス面は、危険を避ける、つまり安全性です。一方、その裏返しであるマイナス面は、ほかの危険も排除しようとする、つまり排他性です。これは、先ほどの仲間外れにする心理につながります。さらには、危険を探す、つまりあら探しに発展します。なぜなら、受け身であればあるほど、暇を持て余すからです。また、同調性から、出遅れるだけではなく、出し抜かれることにも敏感です。また、味方か敵をはっきりさせようとします。なぜなら、先ほど触れた、つながり(関係性)が強ければ強いほど自分と相手の境界(バウンダリー)をはっきりさせなくなるということは、裏を返せば、つながりが弱ければ弱いほど、自分と相手の境界(バウンダリー)をはっきりさせることでもあるからです。そして、敵と認定した相手には集団で徹底的に無視します。これは、積極的に働きかけないという意味で受け身の攻撃です(受働攻撃性)。同時に、受け身であるため、自分の行動に責任感がなくなります。この心理によって、「私の気持ちを察してよ」と周りに不平不満を言い続けたり、うまくいかなかった時には、「止めてくれなかったあなたが悪い」と人のせいにしてしまいます。また、「私はだめだ」と自己否定しておきながら、「そんなことないよ」とフォローされないと、不機嫌になってしまいます(試し行為)。「女心」はなぜ「ある」の?-女性性の進化心理「女心」(女性性)とは、つながりやすさ(共感性)、気付きやすさ(感受性)、受け身になりやすさ(安全性)という3つの心理があることが分かりました。それでは、そもそも「女心」はなぜ「ある」のでしょうか? 「女心」の3つの心理に重ねながら、その起源を進化の歴史から探ってみましょう。私たちの体が原始の時代から進化してきたのと同じように、実は私たちの脳、つまり心も進化してきました。ここから、「女心」の進化を、3つの段階に分けてみましょう。<< 前のページへ

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降圧薬使用と認知機能との関連~メタ解析

 高血圧は、修正可能な認知症のリスク因子の1つである。しかし、認知機能を最適化するために、降圧薬のクラスエフェクトが存在するかは、よくわかっていない。オーストラリア・Neuroscience ResearchのRuth Peters氏らは、これまでの参加者データを含む包括的なメタ解析を用いて、特定の降圧薬クラスが認知機能低下や認知症リスクの低下と関連するかについて検討を行った。Neurology誌2020年1月21日号の報告。 適切な研究を特定するため、MEDLINE、Embase、PsycINFO、preexisting study consortiaより、2017年12月までの研究を検索した。プロスペクティブ縦断的ヒト対象研究または降圧薬試験の著者に対し、データ共有および協力の連絡を行った。アウトカム測定は、認知症発症または認知機能低下の発現とした。データは、中年期および65歳超の高齢期に分類し、各降圧薬クラスは、未治療および他の降圧薬治療との比較を行った。メタ解析を用いて、データの合成を行った。 主な結果は以下のとおり。・27研究より5万例超が抽出された。・利尿薬を除き、各降圧薬クラスにおける65歳超の高齢者の認知機能低下や認知症との関連は、認められなかった。・一部の分析において、利尿薬の有用性が示唆されたが、その結果は、フォローアップ期間、比較群、アウトカムにおいて一貫していなかった。・65歳以下のデータは限られていたため、分析できなかった。 著者らは「認知症や認知機能低下の観点から、降圧目標達成を目指す治療レジメンの選択は、降圧薬クラスによらず、自由に選択可能である」としている。

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ドパミン過感受性精神病における血漿モノアミンの変化

 初回エピソード統合失調症患者は、最初の抗精神病薬に良好な治療反応を示すことが多いが、再発患者の場合、治療反応率は約30%に低下する。この相違のメカニズムは明らかにされていないが、シナプス後のドパミンD2受容体のアップレギュレーションによるドパミン過感受性精神病の発症が、治療反応率の低下と関連している可能性がある。初回エピソード統合失調症患者とは対照的に、ドパミン過感受性精神病患者においてドパミン合成および放出の上昇が起こるのかはわかっていない。千葉大学の高瀬 正幸氏らは、ドパミン過感受性精神病における血漿モノアミンの変化について検討を行った。Journal of Psychopharmacology誌オンライン版2020年1月21日号の報告。 初回エピソード統合失調症患者6例、ドパミン過感受性精神病による再発(18例)を含む再発患者23例を対象に調査を行った。治療開始後、ベースライン測定の2週間後と4週間後に、ホモバニリン酸(HVA)および3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルグリコール(MHPG)の血中濃度を測定した。 主な結果は以下のとおり。・初回エピソード統合失調症患者では、症状改善を伴ってHVAの減少傾向が認められた。・再発患者では、治療期間中にHVAまたはMHPGの変化が認められなかった。・これらの結果は、ドパミン過感受性精神病患者のみにおいて同様であった。 著者らは「初回エピソード統合失調症患者とは異なり、ドパミン過感受性精神病の再発患者では、シナプス前のドパミン放出の増加は認められなかった。これは、シナプス後のドパミンD2受容体の過感受性が、ドパミン過感受性精神病患者の再発と関連していることを間接的に示唆している」としている。

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統合失調症患者の再入院減少のための長時間作用型持効性注射剤の実際の効果

 抗精神病薬の長時間作用型持効性注射剤(LAI)と経口剤の有効性に関する比較は、さまざまな方法論的な問題により明確になっていない。韓国・健康保険審査評価院のHye Ok Kim氏らは、統合失調症患者の再入院に対するLAIと経口抗精神病薬との比較を実施した。Annals of General Psychiatry誌2020年1月14日号の報告。 2008~17年の統合失調症入院患者7万5,274例を対象に、LAIと経口抗精神病薬の再入院に対する予防効果を比較するため、被験者内分析を実施した。再入院率は、非薬物療法、経口剤単独療法、LAI療法で比較を行った。各入院エピソードについて、入院前の治療の状態に従って比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・13万2,028件の入院エピソードについて分析を行った。・総観測期間25万5,664患者年の間に発生したアウトカムイベントは、10万1,589件であった。・LAI療法と経口剤単独療法の比較において、LAI療法の再入院の発生率比(IRR)は0.71(0.64~0.78、p<0.001)であった。・LAI療法の初回入院のIRRは、0.74(0.65~0.86)であり、入院回数が2回目(IRR:0.65[0.53~0.79])、3回目(IRR:0.56[0.43~0.76])、4回目(IRR:0.42[0.31~0.56])と増えるにつれ、IRRの減少が認められた。 著者らは「実臨床におけるLAI療法は、経口剤単独療法と比較し、統合失調症患者の再入院率を29%低下させることが示唆された。さらに、入院を繰り返す患者において、再入院率を58%低下させた。LAIは経口抗精神病薬と比較し、再入院回数が多い統合失調症患者において、再入院リスクの低減により寄与する」としている。

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治療抵抗性うつ病のリスク因子~コホート研究

 治療抵抗性うつ病のリスク因子を明らかにすることは、メカニズムやリスクを有する患者を特定するために、役立つであろう。しかし、さまざまなリスク因子が治療抵抗性うつ病とどのように関連しているかは、よくわかっていない。デンマーク・Bispebjerg and Frederiksberg HospitalのFrederikke Hordam Gronemann氏らは、治療抵抗性うつ病と社会人口統計学的および臨床的なリスク因子との独立した関連性について、検討を行った。Journal of Affective Disorders誌2020年1月15日号の報告。 1996~2014年にデンマークの全国患者登録システム(DNPR)より抽出したうつ病患者19万4,074例を対象に、診断後12ヵ月間治療抵抗性うつ病のフォローアップを行った。社会人口統計学的および臨床的なリスク因子は、全国レジストリより抽出した。競合死亡リスクの分析には、Cox比例ハザード回帰モデルおよびFine-Grayモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・治療抵抗性うつ病の強いリスク因子は、以下のとおりであった。 ●再発性うつ病(調整ハザード比[aHR]:1.17、95%CI:1.14~1.20) ●うつ病重症度(aHR:2.01、95%CI:1.95~2.08) ●精神科病棟への入院(aHR:2.03、95%CI:1.96~2.10)・治療抵抗性うつ病の発生率との関連が認められたのは、以下のとおりであった。 ●65~84歳(aHR:1.96、95%CI:1.83~2.10) ●失業(aHR:1.12、95%CI:1.08~1.16) ●同居(aHR:1.27、95%CI:1.23~1.30) ●不安症合併(aHR:1.18、95%CI:1.10~1.27) ●不眠症合併(aHR:1.27、95%CI:1.06~1.51) ●片頭痛合併(aHR:1.42、95%CI:1.16~1.73) ●向精神薬の使用・本研究の限界として、入院中の薬物治療に関する情報が得られなかった点、症状の重症度や治療反応をより正確に評価するための評価尺度に関する情報が不足していた点があげられる。

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オランザピン研究の最新レビュー

 多くのエビデンスによってオランザピンは、米国で発売されている抗精神病薬の中で、クロザピンを除き最も効果的な薬剤の1つであるといわれている。しかしオランザピンは、代謝関連の副作用(とくに体重増加)の問題が報告されている。誘発される体重増加をコントロールするための戦略を明らかにすることで、オランザピンの臨床的有用性を再評価できると考えられる。米国・コロンビア大学のAmir M. Meftah氏らは、2008年と2009年に行ったレビュー以降のオランザピンに関する最近のエビデンスをレビューし、統合失調症およびその他の疾患への使用、オランザピン20mg/日超の安全性について検討を行った。Postgraduate Medicine誌オンライン版2020年1月3日号の報告。 2008年~2019年7月までのオランザピンに関する英語文献をPubMedより検索した。最初の検索で見落とした可能性のある他のレポートについて、レビュー文献を調査した。研究の有効性、安全性のデータに基づき評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・オランザピンの使用は減少している可能性があるが、全体的には一般的に用いられている。・オランザピンは、有効性および体重増加や代謝関連の副作用の両方が報告され続けている。・最近の研究では、神経性食欲不振や化学療法誘発性悪心に対する治療にオランザピンが支持されている。・オランザピン20mg/日超の高用量に関するエビデンスは限られている。・食事のカウンセリングや運動などの非薬理学的介入は、抗精神病薬による体重増加への効果的な介入であると考えられる。・トピラマート、メトホルミン、オランザピンとsamidorphanの組み合わせも有用であると考えられる。 著者らは「オランザピンは、有用な抗精神病薬ではあるが、注意深くモニタリングする必要がある。オランザピンによる体重増加を緩和するための利用可能なさまざまなオプションを比較し、薬理学的治療と非薬理学的治療の相乗効果を評価するために、さらなる研究が必要とされる」としている。

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