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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行食い止めのためのロックダウン6週目に4,275人を調べたところ睡眠時間は多くなっていたものの目が覚めてしまうことが増え、4人に1人以上(26%)は悪夢を見ることが多くなっていました1)。コロナ禍の矢面に立って負担を強いられている医療従事者はとくにそうなりがちらしく、スペインでの別の研究によると100人中38人(38%)が悪夢を報告しており、非医療従事者のその割合約21%を有意に上回りました(p=0.02)2)。先週金曜日、そんな安眠さえままならない医療従事者の苦悩を軽減してくれるかもしれないApple Watch(アップルウォッチ)/iPhone(アイフォン)アプリが米国FDAに承認されました3)。Nightwareという商品名のそのアプリは募る負担の現れである悪夢を遮って夜間の休息が続くようにします。NightwareはApple Watchのセンサーを使って睡眠中の体の動きや心拍数を把握し、サーバーにそれらの情報を送ります。サーバーは独自のアルゴリズムを使って患者の睡眠パターンを把握し、おそらく悪夢を見ていると判断したら目を覚まさせない程度にApple Watchを震わせて気を引いて悪夢の解消を目指します。アプリは賢くて学習機能があり、もし振動で目が覚めてしまった場合、次からはそうならないようにより弱く振動させます4)。70人が参加した無作為化比較試験の結果、振動する製品は振動しない模造品に比べて睡眠の質の自己評価指標Pittsburgh Sleep Quality Indexをより改善しました。Nightwareは悪夢障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)による悪夢に苦しむ22歳以上の患者に使うことができます。ただし、PTSD患者には他の治療と一緒に使う必要があり、NightwareだけでPTSDを治療することはできません。また、悪夢の際に眠ったまま歩いたり(sleepwalking)乱暴する人は使うことはできません。参考1)Pesonen AK, et al. Front Psychol. 2020 Oct 1;11:573961. 2)Herrero San Martin A, et al. Sleep Med. 2020 Aug 17;75:388-394.3)FDA Permits Marketing of New Device Designed to Reduce Sleep Disturbance Related to Nightmares in Certain Adults/PR Newswire4)NightWare製品説明