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妊娠高血圧腎症のリスク層別化に基づく計画的早期分娩は、緊急帝王切開や新生児集中治療室への入室を増加させることなく、妊娠高血圧腎症の発生を減少させたことが、英国・キングス・カレッジ病院のJames Goadsby氏らによる、英国の2施設で実施されたアダプティブデザインの無作為化非盲検並行群間比較試験「PREVENT-PE試験」の結果で示された。これまで、高リスク妊娠において、正期産での妊娠高血圧腎症を減少させる確実な介入法は存在しなかった。Lancet誌オンライン版2025年12月4日号掲載の報告。妊娠35週0日~36週6日に定期超音波検査を受けた妊婦を登録 研究グループは、妊娠35週0日~36週6日に実施される定期超音波検査の受診時に参加者を募集した。適格基準は、単胎妊娠で、重大な先天異常がなく、文書による同意が得られ、妊娠高血圧腎症の既往歴または他の類似の臨床試験への参加歴のない16歳以上の女性であった。 適格者を、施設で層別化し置換ブロック法により、介入群(妊娠高血圧腎症リスク評価で高リスク、および妊娠高血圧腎症リスクが≧1/50と判定された場合はリスク層別化計画的早期分娩)または対照群(通常ケアによる正期産)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要アウトカムは、国際妊娠高血圧学会(ISSHP)2021年基準に基づく妊娠高血圧腎症を伴う分娩であった。リスク層別化による計画的早期分娩で、妊娠高血圧腎症を伴う分娩は30%減少 2023年5月9日~2024年6月7日に、妊娠35週0日~36週6日の定期超音波検査を受診した1万1,280例の女性のうち1万803例(95.8%)が適格で、このうち8,136例(75.3%)が無作為に割り付けられた。8,136例中6例(0.1%)が同意撤回、36例(0.4%)が無作為割り付けの誤りにより除外され、最終解析対象は8,094例(99.5%)であった(介入群4,037例、対照群4,057例)。 8,094例のうち2,098例(25.9%)が非白人系、5,996例(74.1%)が白人系と自己申告した。 主要アウトカムである妊娠高血圧腎症を伴う分娩は、介入群で4,037例中158例(3.9%)、対照群で4,057例中226例(5.6%)に発生した。補正後リスク比は0.70(95%信頼区間:0.58~0.86、p=0.0051、欠測値補完法によるITT解析)。 重篤な有害事象の発現割合は、介入群0.1%(5/4,031例)、対照群0.2%(10/4,048例)であり、差は認められなかった(Fisherの正確確率検定のp=0.30)。