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アトピー患者へのオンラインケア、対面治療と効果同等

 アトピー性皮膚炎患者への新たな皮膚科診療モデルとして、インターネット、パソコン、デジタルカメラを用いたダイレクトアクセス・オンラインケアの臨床アウトカムは、対面治療と同程度の改善を示したことが、米国・コロラド大学のApril W. Armstrong氏らによる無作為化試験の結果、示された。著者は、「ダイレクトアクセス・オンラインケアは、慢性皮膚病患者への皮膚科診療サービス提供の核心的なモデルとなりうることを示した」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年10月22日号の掲載報告。 皮膚科診療の新たな提供モデルは、アクセスを増加させるとともに患者中心アウトカムを改善する可能性がある。研究グループは、小児および成人のアトピー性皮膚炎患者を対象に、ダイレクトアクセスの効果に関して、治療フォローアップをオンラインで行うモデルと、診療所で対面にて行うモデルで比較した。 試験は1年間にわたり、無医地区、一般的コミュニティそして外来部門で行った。被験者は、インターネット、パソコン、デジタルカメラにアクセスできる小児と成人で、初回対面診療後、1対1の割合で、ダイレクトアクセス・オンラインケア、または通常対面治療に無作為に割り付け、アトピー性皮膚炎治療のフォローアップを行った。 ダイレクトアクセス・オンラインケアの患者は、臨床像を撮影し、既往歴とともにオンラインを介して皮膚科医に伝達。皮膚科医はオンラインにより非同期方式で臨床情報を評価し、患者に勧告や教育を行い、また処方を行った。一方、対面治療群の患者は、皮膚科医の診療所を訪れフォローアップを受けた。 主要評価項目は、patient-oriented eczema measure(POEM)、investigator global assessment(IGA)で評価したアトピー性皮膚炎の重症度であった。 主な結果は以下のとおり。・無作為化を受けたのは、小児および成人患者計156例であった。・ベースラインと12ヵ月時点で、POEMスコアのグループ内平均差(SD)は、オンラインケア群は-5.1(5.48)(95%信頼区間[CI]:-6.32~-3.88)、対面治療群は-4.86(4.87)(95%CI:-6.27-3.46)であった。・両群間のPOEMスコア変化の差は、0.24(6.59)(90%CI:-1.70~1.23)であり、事前規定の同等マージン2.5の範囲内であった。・疾患クリアランスまたはほぼクリアランスを達成した(IGAスコア0または1)患者の割合は、オンラインケア群38.4%(95%CI:27.7~49.3%)、対面治療群43.6%(同:32.6~54.6%)であった。・両群間の達成患者割合の差は、5.1%(90%CI:1.7~8.6%)で、事前規定の同等マージン10%以内であった。

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16歳までの自傷経験者、18歳でうつが2~4倍/BMJ

 16歳の時点で自傷行為を行ったことのある人は、その後にメンタルヘルス面の問題やアルコールなどの物質の有害使用、および自傷行為のリスク増大と関連していることが明らかにされた。こうした関連は、とくに自殺念慮がある自傷行為経験者で強かったという。英国・ブリストル大学のBecky Mars氏らが、4,799例を対象とした追跡試験の結果、報告したもので、これまで青少年期の自傷行為と長期の臨床的・社会的アウトカムとの関連については明らかにされていなかった。BMJ誌オンライン版2014年10月21日号掲載の報告より。1991~1992年出生コホートのうち16歳時アンケート回答者4,799例を追跡 Mars氏らは、英国住民ベース出生コホート試験「The Avon Longitudinal Study of Parents and Children」(ALSPAC)を基に、約1万4,000人の1991~1992年出生コホートを対象とした試験を行った。同コホートのうち、16歳時点で自傷行為に関する詳細な質問票に回答した4,799例について追跡試験を行った。 主要評価項目は、18歳時に行われたコンピュータによるClinical Interview Schedule Revised(CIS-R)を用いた、うつ病性障害や不安障害などのメンタルヘルス面での問題の有無。合わせて、アルコールや大麻、喫煙などの使用に関する自己申告による調査結果だった。さらに学業成績(16歳と19歳時)、仕事上の成果(19歳時)、自傷行為(21歳時)に関する評価も行った。自殺念慮があり自傷行為をした16歳、18歳でうつ状態が約4倍に 結果、16歳の時点で、自殺念慮の有無にかかわらず自傷行為を行った人は、将来的なメンタルヘルス面での問題、自傷行為、薬物乱用のリスクが増大した。 その中でも、自殺念慮があり自傷行為を行った人では、そうした関連がより強く認められた。具体的には、16歳の時点で自殺念慮がなく自傷行為を行った人の自傷行為のない人に対する、18歳時点でのうつ状態オッズ比は、2.21(95%信頼区間:1.55~3.15)だったのに対し、自殺念慮があり自傷行為を行った人は、3.94(同:2.67~5.83)だった。 また、自殺念慮あり自傷行為は、学業や仕事の成果の低さとも関連していることが認められた。 著者は、「所見は、青少年期の自傷行為者を早期に見いだし、治療を行うことの必要性を強調するものだった」とまとめている。

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てんかん患者の診療格差を埋めるには?

2014年10月9日、東京都千代田区でグラクソ・スミスクライン株式会社により、「てんかん医療が抱える課題を解決するために」をテーマに、第3回てんかんメディアセミナーが開催された。本セミナーでは、中里 信和氏(東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野 教授/東北大学病院てんかん科科長)より、「てんかん医療の課題解決へ」と題した講演が行われた。てんかん診療における課題と解決策グラクソ・スミスクラインによりてんかん患者(300人)ならびに、神経内科・精神科・一般内科・脳神経外科・小児科に所属し、1ヵ月に平均1人以上のてんかん患者を診察している医師(278人)を対象に「てんかんに関する患者・医師意識調査」が実施された。本調査の結果から浮き彫りとなった、てんかん診療におけるさまざまな課題とその解決策について、中里氏が解説した。(1)患者・医師のコミュニケーションが不足しているコミュニケーション不足のため、「話しづらい雰囲気」や、「十分な信頼関係が築けていない」といった理由により、医師との話し合いに満足していない患者が3割強いることが、調査により明らかとなった。患者は、できればもっと話し合いたいと感じており、生活全般の悩みを相談しにくい現状が明らかとなった。これに対し中里氏は、話しやすい雰囲気づくりやさらなる信頼関係の構築が求められるが、専門医では診察時間の制約もあることから、医師以外の職種を活用するという方法を考えるべきであり、看護師・薬剤師・検査技師・臨床心理士などとチームとして連携することで、医師には言えない話をすくい上げるメリットも生まれる、と述べた。今後は、てんかん診療連携のため、チーム医療の体制(一人で診ずにチームで診る)を整えることが必要であろう。(2)長時間ビデオ脳波モニタリングが普及していないてんかん患者が診断のために受けた検査は、脳波検査が93%、神経画像検査が79%であった。一方で、「長時間ビデオ脳波モニタリング」を受けた患者はわずか7%にとどまっている。ビデオ脳波モニタリングを実施すると、てんかんではない症例(立ちくらみ、心因性、心疾患など)がおよそ2~3割発見されるなど、てんかんをより正確に診断することができる。中里氏は、とくに若年ないし壮年期の患者では、早期にビデオ脳波モニタリングを行って診断を確定させることで正しい治療に結びつき、その後の患者の人生を大きく変えることができる、と述べた。(3)てんかんの診療連携に対する認識が不足しているてんかん患者の約30%が、経過にかかわらず常に専門医の受診を希望している一方で、約25%は、かかりつけ医の受診だけでよいと答えていることが、調査結果から明らかとなった。このことから、患者が重症度に応じた適切な治療を受けられていない可能性がある。さらに、約4割の非専門医は専門医との連携が不十分と認識しており、他病院や専門医への紹介状況も約半数という現状がある。こうしたことから、難治性のてんかん患者が専門的な医療を受ける機会を失っている可能性がうかがえる。今後は、連携により患者を紹介し合うフローの構築や、さらには、ビデオ脳波モニタリングシステムを備えた入院施設へのインセンティブ導入など診療報酬体制の見直しが必要とされる、と中里氏は述べた。今回浮き彫りとなったこれらの課題に対して、てんかん診療を再度見直し、きちんと診断・治療を行うべく「コミュニケーション」「正確な診断法の普及」「地域診療との連携」を充実させるためのシステムを構築すべき時期が来ているのではないだろうか。

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小児てんかんの予後予測、診断初期で可能

 小児期てんかん発作の最終的なアウトカムは、治療を要することなくすべての発作が完全寛解することである。一方で、てんかんの臨床経過において、どのくらいの頻度で発作が起きるのか、またいかに早期に発作を予測するかは、家族が小児てんかんの特徴を理解すること、ならびに何を予期すべきかを把握する助けとして価値がある。米国・シカゴにあるアン&ロバート H. ルリー小児病院のBerg AT氏らは、小児期てんかんの最終的なアウトカムとしての完全寛解を予測しうるかどうかを検討する前向きコホート研究を行った。その結果、最初の診断から5年以内の情報(発症年齢や子供の学校での状況、てんかんのタイプなどを含む)により、完全寛解が得られるか否かを予測しうることを報告した。Brain誌オンライン版2014年10月22日号の掲載報告。 てんかんに対するConnecticut studyとして、新規にてんかんと診断された小児613例(0~15歳で発症)を対象とし、5年以上にわたり、発作なし、治療なしを発作の完全な回復として完全寛解を検討した。2年以内および診断2~5年後の発作アウトカムに関する情報は、順次比例ハザードモデルに加えた。モデルの予測値はロジスティック回帰により決定した。 主な結果は以下のとおり。・516例について10年以上追跡した。・328例(63%)が完全寛解を達成した。・完全寛解後23例が再発した。再発率は8.2/1,000人年で、経過とともに減少した。再発率は、完全寛解後最初の5年間10.7、次の5年間6.7、10年超では0となった(傾向のp=0.06)。・そのうち6例において、再び完全寛解が得られた。最終評価時点で完全寛解は、311例(60%)で認められた。・最終評価時に「完全寛解が得られない」ことの、ベースライン時の予測因子は、発症年齢10歳以上(ハザード比[HR]:0.55、p=0.0009)、低学年または発達上の問題がある(同:0.74、p=0.01)であった。・最終評価時に「完全寛解が得られる」ことの予測因子は、合併症のないてんかん(ハザード比:2.23、p<0.0001)、焦点性自己終息性てんかん症候群(HR:2.13、p<0.0001)、および特徴づけられないてんかん(HR:1.61、p=0.04)であった。・2年以内の寛解は良好な予後を予測し(HR:1.95、p<0.0001)、2年以内の薬剤抵抗性は完全寛解が得られないことを予測した(HR:0.33、p<0.0001)。・診断2~5年間、再発(HR:0.21、p<0.0001)および遅延して生じた薬剤抵抗性(同:0.21、p=0.008)は完全寛解の機会を減少させ、後期の寛解(同:2.40、p<0.0001) は完全寛解の機会を増加させた。・モデルの全体的な確度は、ベースラインの情報のみでは72%であったが、2年間のアウトカムに関する情報追加により77%、5年間のアウトカムに関する情報追加により85%へと高まった。・完全寛解後の再発はまれであり、てんかんの完全消失の代用として許容できるものであった。・最初の診断から5年以内の情報により、約20年後の完全寛解を良好に予測できると考えられた。関連医療ニュース 低用量EPA+DHA、てんかん発作を抑制 小児期早期のてんかん転倒発作、特徴が判明:東京女子医大 抗精神病薬投与前に予後予測は可能か  担当者へのご意見箱はこちら

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若年者への抗精神病薬使用、93%は適応外処方

 スペイン・バルセロナ大学病院のInmaculada Baeza氏らは、4~17歳の小児・青少年における抗精神病薬使用および変化について、精神科専門外来受診者259例を対象に1年間追跡調査した。結果、第二世代抗精神病薬が最も多く処方され、約93%は未承認の適応での使用であった。Journal of Clinical Psychopharmacology誌2014年10月号の掲載報告。 追跡調査は、小児・青少年専門精神科部門4施設を受診した、抗精神病薬未治療または準未治療(抗精神病薬治療を始めてから30日未満)の、4~17歳の連続患者265例を対象に行われた。抗精神病薬の種類、用量、併用薬について、ベースライン時、治療開始後1、3、6、12ヵ月時点で記録した。 主な結果は以下のとおり。 ・ベースライン時の患者の平均年齢は14.4(2.9)歳、男性が145例(54.7%)であった。・抗精神病薬の処方頻度は多い順に、統合失調症スペクトラム障害(30.2%)、破壊的行動障害(DBD、18.9%)、双極性障害(14.3%)、抑うつ性障害(12.8%)、摂食障害(11.7%)であった。・全体で93.2%の患者が、未承認適応で抗精神病薬を使用していた。・リスペリドンは、全評価において最も頻度の高い処方薬であったが、診断によって抗精神病薬の種類に違いがみられた。・すなわち、リスペリドンはDBD患者で最も有意に処方頻度が高く、オランザピンは、摂食障害患者で最も処方頻度が高かった。・オランザピンとクエチアピンは、リスペリドン後に最も多く処方された第二世代抗精神病薬であり、ハロペリドールは最も処方数が多かった第一世代抗精神病薬であった。・追跡期間中、抗精神病薬多剤療法を受けていたのは最高8.3%の患者であった。・追跡期間中の抗精神病薬について変更があったのは約16%の患者であり、主として第二世代抗精神病薬1剤をほかのものに切り替えるケースであった。関連医療ニュース 非定型抗精神病薬、小児への適応外使用の現状 日本では認知症への抗精神病薬使用が増加 自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か  担当者へのご意見箱はこちら

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髄膜炎ワクチン、費用対効果は?/BMJ

 英国・ブリストル大学のHannah Christensen氏らは、髄膜炎菌血清群Bワクチン「Bexsero」接種導入の費用対効果について、英国民0~99歳を接種対象としたモデル研究の再評価を行った。結果、乳児への定期接種が最も効果がある短期的戦略であり低費用で費用対効果があるとしたうえで、長期的戦略の可能性として、乳児と青年への接種プログラムが大幅な症例削減につながることを報告した。同ワクチンは欧州で2013年1月に承認され、英国では同年7月にJoint Committee on Vaccination and Immunisationが、先行研究から費用対効果があるとして導入を助言。それに対し、導入を呼びかけてきた慈善団体や臨床医、研究者や政治家から費用対効果について十分な再検証を求める声が上がり本検討が行われたという。BMJ誌オンライン版2014年10月9日号掲載の報告。モデル研究で、ワクチン導入の費用対効果を検証 研究グループは、Bexsero接種導入の疫学的および経済的影響の予測と、英国ワクチンポリシーに情報を提供するため、数学・経済モデルを用いた検討を行った。 0~99歳の英国民集団を対象に、伝播力モデルを使ったシミュレーションによりワクチン戦略の影響を調べた。モデルには最新エビデンスのワクチン特性、疾病負荷、治療コスト、訴訟コスト、疾患により損失したQOLをパラメータとして含み、また家族やネットワークメンバーへの影響なども含んだ。ワクチン接種の健康への影響は、回避症例および獲得QALYにより評価した。 主要評価項目は、ワクチン接種導入による、回避症例と獲得QALY当たりのコスト。QALY獲得に要する接種プログラムの費用が2万ポンド未満の場合に費用対効果があるとした。乳児定期接種は5年で26.3%減、乳児・青年接種は30年後に51.8%減の可能性も 結果、短期的には、乳児への定期接種が最も症例の減少が大きかった(最初の5年間で回避症例は26.3%)。この戦略は費用対効果も認められ、接種にかかる費用は1回3ポンドで、良好な仮定(接種率88%の場合、保菌に対する効果は30%、疾患に対する効果は95%など)およびQOL調整因子がもたらされる可能性があった。 長期的には、乳児および青年への組み合わせ接種プログラムが、接種により髄膜菌伝播を阻害できれば、より多くの症例を予防できることが示された(30年後に51.8%)。接種にかかる費用は1回4ポンドで費用対効果も認められた。 なお、保菌率を30%まで減らした場合、青年期の予防接種のみで良好な戦略的経済効果が得られるが、十分な症例減少には20年以上を要することも示されたという。 これらの結果を踏まえて著者は、「乳児の定期接種が最も有効な短期的戦略であり、費用も低く費用対効果がある」としたうえで、「もしワクチン接種が思春期の保菌を減少すれば、乳児と青年へのワクチン接種の組み合わせが長期的には大幅な症例の減少をもたらすものとなり、費用対効果も他と負けない可能性がある」と述べている。

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境界性パーソナリティ障害、予防のポイントは

 児童期の虐待と境界性パーソナリティ障害(BPD)との結び付きは明らかであるが、最近の研究において、いくつかの児童虐待フォームがBPDおよびBPD特性と特異的に関連している可能性が示唆されている。また、感情制御の困難さが、児童期に受けた虐待、BPDおよびBPD特性と関係していることも報告されていた。カナダ・ライアソン大学のJanice R. Kuo氏らは、児童期の精神的虐待とBPD特性との関連を調べた。結果、さまざまな児童虐待フォームの中でもとくに精神的虐待が、BPDの発症に関与する可能性があると報告。「BPDの予防および治療は、感情制御の治療戦略から得るべきベネフィットがあるかもしれない」とまとめている。Child Abuse & Neglect誌オンライン版2014年9月2日号の掲載報告。 本検討では、(1)児童期に受けた精神的虐待の頻度が、その他の児童虐待フォームで調節した場合、BPD特性重症度と特異的な関連性を示すかどうか、(2)感情制御の困難さが、児童期の精神的虐待とBPD特性重症度との関連性によるものかどうか、の2点について調べた。大学生サンプル243例に、質問票(Childhood Trauma Questionnaire - Short Form, Difficulties in Emotion Regulation Scale, and Borderline Symptom List-23)に回答を記入してもらい、重回帰分析と構造方程式モデリングにて評価した。 主な結果は以下のとおり。・児童精神的虐待(性的・身体的虐待ではない)の頻度が、BPD特性重症度と特異的に関連していることが示された。・児童期における、精神的虐待、身体的虐待、性的虐待と、BPD特性との間に直接的な関連は認められなかったが、児童期の精神的虐待とBPD特性との間には、感情制御の困難さを介した間接的な関連が認められた。・以上、さまざまな児童虐待フォームのうち、とくに精神的虐待がBPDの発症に寄与する可能性が示された。関連医療ニュース 境界性パーソナリティ障害、精神症状の特徴は 境界性パーソナリティ障害でみられる幻覚の正体は 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには  担当者へのご意見箱はこちら

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思春期の脳性麻痺患者のQOLは低くない/Lancet

 思春期の脳性麻痺患者は、一般集団の青少年と比べ、「友人・知人による社会的支援」の1分野の生活の質(QOL)においてのみスコアが低かった。また、子供時代や思春期の痛みが、多くの分野の思春期QOL低下と関連していた。英国・ニューカッスル大学のAllan Colver氏らが、欧州の脳性麻痺患者登録名簿を基に行った縦断的分析と横断的分析の結果、報告した。これまでの研究結果から、QOLの自己申告ができる脳性麻痺の子供は障害のない子供と比べ、QOLの程度は同等であることが示されていた。Colver氏らは、思春期患者の傾向については報告されていなかったことから、本検討を行ったという。Lancet誌オンライン版2014年10月7日号掲載の報告より。思春期脳性麻痺患者のQOLと、障害の程度や子供時代QOLなどの関連を分析 研究グループは2004年、欧州9地域の8~12歳の人口ベース脳性麻痺患者登録名簿の中から、818例の患児を無作為に抽出した。そのうち500例について、子供のためのQOL調査票「KIDSCREEN」によりQOL(10領域)を、また痛みの頻度や、「Strengths and Difficulties Questionnaire」で精神的問題を、「Parenting Stress Index」で保護者の育児ストレスの測定を行った。 2009年には、そのうち追跡が可能だった13~17歳の355例(71%)と、さらに加わった思春期の76例、合わせて431例について、自己申告によるQOL調査を行った。 調査で得られたQOLについて、一般集団のマッチング・コントロール群と比較した。 多変量分析を行い、思春期脳性麻痺患者のQOLとその障害の程度、また子供時代のQOLや精神的問題、親の育児ストレスとの関連を分析した。子供時代や思春期の痛み、思春期QOL8分野の低下と関連 その結果、障害の重症度と思春期のQOL低下との有意な関連が認められたのは、「気分と感情」「自律性」「友人・知人による社会的支援」の3分野のみで、最も軽症の群と最も重症の群の較差は、おおむね標準偏差(SD)0.5未満だった。 また、脳性麻痺患者の思春期QOLは、一般集団に比べ、「友人・知人による社会的支援」の1分野においてのみ有意に低かった(同分野の平均差:-2.7、95%信頼区間:-4.3~-1.4)。  子供時代や思春期の痛みは、8分野における思春期QOL低下と強い関連が認められた。子供時代のQOLは、思春期QOLの一貫した予測因子だった。子供時代の精神的問題や保護者のストレス、およびそれらが子供時代から思春期に悪化することは、思春期QOLがわずかだが低下する予測因子だった。

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未来を担う医療系学生(05)

高柳 佑衣子さん東京女子医科大学医学部 医学科 3年希望進路:内科先輩方のように勉強と家庭を両立し、輝ける女性医師になりたいです。コメント医師になろうと思ったのは、両親の影響が大きいかもしれません。二人で開業しているので、いつも病院の現場は身近にありました。まだ専門は決め切れていないので、産婦人科、小児科、内科など勉強するなかでいろんなことを吸収して決めていきたいなって思っています撮影:田里弐裸衣

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未来を担う医療系学生(15)

宏洲 あさひさん東京女子医科大学医学部 医学科 2年希望進路:外科一人ひとりと向き合う温かい医師になりたいです。コメント父親が整形外科医です。そんな父の影響か、幼稚園のころから医師になりたいと思っていました。将来進みたい専門はまだいくつかの選択肢で迷っていますが、今は外科を目指したいです。でも、小児科とか、産婦人科医、形成外科、皮膚科にも興味があります。私がなりたいのは、まさに父のような医師。患者さん一人一人と向き合う姿は、そのまま目指すべき理想像。そんな姿を追いかけられるようになりたいです。撮影:田里弐裸衣

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未来を担う医療系学生(21)

中村 恵子さん東京大学教養学部 理科3類 2年希望進路:小児科医療格差の解消に貢献したいです。コメント父親が医師をしているので、自然とこの道を目指すようになりました。でも、ちゃんと決断したのは高校生の時。いまは医療だけじゃなく、途上国の経済開発なんかも興味があります。医師として将来進むなら小児科。まだ教養課程なのですが、高い専門性を身に付けた医師になりたい。医学は奥深いなと日々感じながら学んでいます。撮影:田里弐裸衣

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未来を担う医療系学生(24)

梅本 美月さん日本医科大学医学部 医学科 3年希望進路:皮膚科仕事と家庭を両立できる女性医師になりたいです。コメントすごく正義感が強いので、それを生かせる仕事につきたいと思っていました。私は幼少期から病気がちで、よく通院していました。その時、小児科にいた医師が、患者目線にたって、専門用語を使わずにわかりやすく説明してくれたことに感動したことが医師を目指す大きなきっかけです。いま関心を持っているのがワークライフバランス。勉強会で出会う女性医師に皮膚科の方が多いので、仕事と家庭をバランスよく両立できるのは皮膚科なのかなと思っています。撮影:江上嘉郁

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未来を担う医療系学生(28)

木村 映里さん日本赤十字看護大学看護学部 看護学科 4年希望進路:小児科どんな状況の患者さんとも正面から向き合い、ケアできる看護師になりたい!コメント母親が管理栄養士だったので、医療職は少し身近に感じながら育ちました。幼いころに入院したことも影響したのかもしれませんが、困っているひとの役に立ちたいっていう思いは人一倍強いかもしれません。昨年はIONという看護学生団体の代表をさせてもらって、他職種の学生さんたちで交流を深めるなかでたくさんのことを学びました。将来は医師を始め医療に携わる人たちと尊敬し合える看護師になりたいと思っています。撮影:江上嘉郁

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MPHがADHD症状やメラトニンに及ぼす影響を検証

 注意欠如・多動症(ADHD)患者の大半は、うつ症状に代表される、その他の関連症状を有している。ADHDに関与している可能性のあるメディエーターの1つメラトニンは、サーカディアンリズム、神経機能およびストレス反応を調節していると考えられている。スペイン・Clinico San Cecilio Hospital のIsabel Cubero-Millan氏らは、ADHDのサブタイプにおける血清中メラトニン濃度の状況、およびメチルフェニデート(MPH)が及ぼす血清中メラトニン濃度やADHDに併存する症状への影響を検討した。International Journal of Molecular Sciences誌2014年9月号の掲載報告。  本研究では、(1)ADHDサブタイプにおける血清中ベースラインメラトニン濃度の日内変動および夜間分泌、(2)MPHの慢性的な服用が血清メラトニン濃度ならびに症状に及ぼす影響、について検討した。ADHD(DSM-IV-TR診断基準による)小児136例を、Children's Depression Inventory(CDI)を用いてサブグループに分類。登録時および治療開始4.61±2.29ヵ月後に血液サンプルの採取(20:00と9:00)と、尿の採取(21:00から09:00までの間に)を行った。メラトニンとその尿代謝物を、ラジオイムノアッセイRIA法により測定した。STATA 12.0を用いてファクトリアル解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・ADHDのサブタイプである多動性衝動性優勢状態/行為障害(PHI/CD)小児において、併存するうつ症状に影響することなく、血清中メラトニン濃度は高値を示していた。・MPH服用は、血清中メラトニンプロファイルに影響を及ぼさずに併存する症状を改善した。ただし、ADHDの両サブタイプで6-s-メラトニンの排泄が減少した。・以上から、未治療のPHI/CD小児における、血清メラトニン濃度増加の主因は、崩壊した神経内分泌の均衡の部分的な恒常性の回復によるものと思われた。・MPH服用による脳メラトニン代謝の差が、臨床的ベネフィットに関与している可能性が示唆された。関連医療ニュース メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる ADHD女性に対する薬物治療、その課題は 成人ADHDをどう見極める  担当者へのご意見箱はこちら

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てんかん発作をじっくり見られるビデオとは?

2014年9月3日、都内にて開催された、大塚製薬株式会社・ユーシービージャパン株式会社主催のてんかんプレスセミナーにおいて、東北大学大学院 医学系研究科てんかん学分野教授 中里 信和氏が「てんかん『発作』を『見て』学ぶ」と題して講演を行った。100人に1人が罹患するといわれている「てんかん」。しかしその多様性については、医療従事者の認識が浅い現状がある。この現状を改善するために中里氏は「てんかん発作ビデオ集」の制作に携わった。この「てんかん発作ビデオ集」はどのように利用され、どう役立つのだろうか。てんかん発作を見ることで学ぶ、てんかんの多様性について紹介していく。てんかんの発作というと、意識喪失、全身硬直、激しいけいれんといったイメージが強いのではないだろうか。しかし中里氏は「そのイメージは間違いであり、大きな偏見のスタートだ」と語る。なかには、意識を失わない発作、匂い、味を感じるだけの発作、何かが見える、音が聞こえる、皮膚がしびれるといった発作など、実に多くの種類が存在している。つまり5感のすべて、脳で起こるすべての感覚がてんかん発作になりうるのだ。さらに第6感ともいうべき精神症状のてんかん発作も存在する。その代表的なものが「恐怖感の発作」であり、この場合しばしば誤診され精神科の強い薬を処方されてしまうこともある。また、てんかんとわかっていても、種類に応じた正しい薬の選び方、手術の有無、生活指導を選択できていない場合もある。このような現状から、精神科患者の中に多くのてんかん患者が埋もれているのではないかと、てんかん専門医は考えている。てんかん発作はその多様性から、「誤診されても仕方がない病気」(中里氏)であるといえる。そこで用いられるのが「長時間ビデオ脳波モニタリング」という診断方法である。この方法は、患者を脳波測定とビデオモニタリングによって長時間観察し、てんかんの診断の精度を上げるものである。この方法であれば脳波測定で異常があった瞬間の症状を見ることができる。このような自然の発作を「見る」ことがてんかんの確実な診断につながるのだ。現在、日本のてんかん患者を100万人と想定すると、ビデオ脳波モニタリングの受診が推奨される患者は少なくとも30万人いると考えられている。しかし診療報酬点数が低いといった医療経済的理由からその1/100程度しか受けられていないのが実際の状況だ。つまり、回復する可能性のある約30万人が、検査の必要性を十分に理解していない世の中のシステムの影に埋もれているのである。「このように埋もれている患者さんをどうにかして引っ張り込み、もっとビデオ脳波モニタリングをしなければと多くの方に思ってもらいたい」(中里氏)との思いで制作されたのが、この「てんかん発作ビデオ集」である。動画で紹介されている症例は代表的な強直間代発作(大発作)をはじめ、小児欠神発作(小発作)、焦点性運動発作、ミオクロニー発作など種類は多彩で、てんかん発作の9割の症例を網羅するのだという。動画は、短いドラマ仕立てのようになっている。動画が開始すると、画面下側には時間のバーが表示され、時間がバーの赤色部に達すると発作がスタートとなる。バーの上にはテロップが表示され、発作の自覚が始まったことや、どの部位に何が起こっているのかがわかりやすく解説されている。動画イメージ画像(クリックできません) 実際の患者の発作ビデオでは、顔(表情)が見せられない、映像が暗い、また視聴者の精神的負担が大きいといった問題があり、てんかん発作の教育ビデオとしては質が悪かった。しかし今回は役者を起用し医師監修の下、撮影を行うことで、それらの問題を克服した。現在、中里氏は講演会などを通し「てんかん発作ビデオ集」の上映を行い、大きな反響を集めている。今後は、てんかんに対する誤解や偏見が生じさせないため、ビデオ利用については、まずてんかんに対してある程度知識を持つ人が教育の目的で使用することから始めていく予定だ。てんかん発作を「見る」ことができるこのビデオは、てんかんの正しい理解に大きく貢献するだろう。

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英プライマリケアの抗菌治療失敗が増加/BMJ

 英国では、1990年代後半にプライマリケアでの抗菌薬の処方が減少しプラトーに達した後、2000年以降再び増加し、耐性菌増加の懸念が出てきている。 英・カーディフ大学のCraig J Currie氏らは、1991~2012年における英国のプライマリケアでの主な4つの感染症における抗菌薬の治療失敗率について検討した。その結果、各感染症に対して初期治療で用いられる抗菌薬の上位10剤のうち、1剤以上が治療失敗と関連していた。また、この期間中に全体的な治療失敗率が12%増加し、その増加のほとんどは、プライマリケアでの抗菌薬処方が再び増加してきた2000年以降であることが報告された。BMJ誌2014年9月23日号に掲載。 著者らは、UK Clinical Practice Research Datalink(CPRD)のデータを用いて、上気道感染症、下気道感染症、皮膚・軟部組織感染症、急性中耳炎に対する抗菌薬単剤での初期治療の失敗率を縦断的に分析した。主な評価項目は、標準化した基準で定義された調整治療失敗率(1991年を100とした指数)とした。 主な結果は以下のとおり。・CPRDの抗菌薬処方箋約5,800万枚から、4つの適応症に対する単剤治療の1,096万7,607エピソードを分析した。それぞれのエピソードは、上気道感染症が423万6,574(38.6%)、下気道感染症が314万8,947(28.7%)、皮膚・軟部組織感染症が256万8,230(23.4%)、急性中耳炎が101万3,856(9.2%)であった。・1991年における全体的な治療失敗率は13.9%であり、上気道感染症12.0%、下気道感染症16.9%、皮膚・軟部組織感染症12.8%、急性中耳炎13.9%であった。・2012年における全体的な治療失敗率は15.4%で、1991年と比較し12%増加していた(1991年を100とした調整値:112、95%CI:112~113)。最も高かったのは下気道感染症であった(同調整値:135、95%CI:134~136)。・最もよく処方される抗菌薬(アモキシシリン、フェノキシメチルペニシリン、フルクロキサシリン)の治療失敗率は20%以下であった。一方、上気道感染症治療におけるトリメトプリム(1991~1995年:29.2% → 2008~2012年:70.1%)、下気道感染症治療におけるシプロフロキサシン(同22.3% → 30.8%)とセファレキシン(同22.0% → 30.8%)は顕著な増加が認められた。・広域スペクトルのペニシリン、マクロライド、フルクロキサシリンの治療失敗率は、ほぼ変化がなかった。

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生後すぐからのスキンケア、アトピーを予防

 ノルウェー・Oestfold Hospital TrustのB.K. Kvenshagen氏らは、乳児を対象とした検討において、早期のスキンケアが皮膚を正常化して乾燥化を防ぎ、アトピー性皮膚炎の予防につながるかを検討した。結果、定期的なオイル浴を行うことが皮膚の硬化を防ぎ、アトピー性皮膚炎の防止につながる可能性が示唆されたことを報告した。Allergologia et Immunopathologia誌オンライン版2014年9月5日号の掲載報告。 北方諸国では、小児の約20%でアトピー性皮膚炎が認められ、多くは乳児の初期に発症し、皮膚バリアに障害が生じており、乾燥肌、皮膚の脂質層の破壊などが特徴的にみられるという。 アトピー性皮膚炎治療において、軟膏薬塗布および/またはオイル浴による皮膚バリアの改善は重要な位置を占めるが、それらが皮膚の乾燥やアトピー性皮膚炎の予防に有用なのかは明らかではなかった。研究グループは、それらの早期介入により生後6ヵ月時点までに、皮膚の乾燥やアトピー性皮膚炎発症の低減が可能かどうかを検討するパイロット研究を行った。 被験者は、生後6週の乳児で、アトピー性皮膚炎は認められなかったが皮膚の乾燥がみられた56例を対象とした。 皮膚の質尺度0(正常肌)~4(アトピー性皮膚炎の可能性)を用いて、試験開始時、3、6ヵ月時点で評価を行った。主要アウトカムは、6ヵ月時点の評価とした。 ベビークリニック1施設においてスキンケアを頻繁に行う介入(オイル浴[0.5dL]とフェイシャル・ファット・クリーム塗布)を行い、5施設では経過観察のみを行った。 主な結果は以下のとおり。・介入群(24例)は観察群より、6ヵ月時点で皮膚が正常化した乳児が有意に多く(75%vs.37.5%、p<0.001)、アトピー性皮膚炎の可能性が示唆された割合が低かった(4.0%vs. 19.0%、ns)。・オイル浴は、介入群では定期的に2~4回/週、最大5~7回/週まで行われた。観察群ではオイルは少量で回数も少なかった。・有害事象は報告されなかった。

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小児BCG接種、結核菌への感染を2割予防-(解説:吉田 敦 氏)-249

これまで小児へのBCG接種が、重症結核なかでも髄膜炎に対して60~80%の予防効果を有することが判明していたが、肺結核に対する効果は不定で、さらに既感染患者での発症予防にも効果がないと考えられていた。 今回英国・イングランド公衆衛生局(PHE)のA. Roy氏らは、インターフェロン-γ遊離試験(IGRA)を用いた検討のメタアナリシスを行い、これらの課題について新たな結論を導いた。BMJ誌2014年8月5日号掲載の報告より。IGRAで結核菌感染の有無をスクリーニング 研究グループは、Medlineなどの文献データベースをもとに、1950~2013年11月に発表された、肺結核患者からの曝露を受けた16歳未満の小児に関する検討を抽出し、BCG接種と結核菌感染予防の効果について、システマティックレビューとメタアナリシスを試みた。なおIGRAはBCG接種の影響を受けないため、BCG接種とIGRAによって判断した結核菌感染の有無を解析した試験に絞った。接種群は、感染後の発症も58%予防 結果として3,855例を含む14試験が該当した。BCG接種群の結核菌感染に関する推定リスク比は、非接種群に対し0.81(95%信頼区間[CI]:0.71~0.92)であった。つまり小児へのBCG接種は、非接種の場合に比べ、肺結核患者からの曝露による感染を19%低下させることが判明した。こうした予防効果は、IGRAの2法(エリスポット法、クォンティフェロン法)において同程度であった。 また、1,745例の6試験を対象に、結核菌感染が確認された被験者が活動性結核を発症するかどうかについて、接種の効果を調べた。感染の予防効果は27%(リスク比は0.73)、活動性結核発症の予防効果は71%(リスク比0.29)であり、BCG接種が感染から発症に至るのを予防する効果は、58%(リスク比:0.42、95%CI:0.23~0.77)であった。より好ましい成績が得られたのか? IGRAはツベルクリン反応よりも結核の感染状態をよく反映するため、より精確な検討や比較が可能になった。このため今回のように、BCG接種による発症予防効果のみならず、感染予防効果の検討も容易になっている。一方、今回の検討は、地域、母集団、基礎疾患、流行状況に違いのある先行研究を、著者に元々のデータの提出を依頼しながら解析したものであり、含まれるデータの質には十分な配慮がされているといってよい。 これまで不確実な結論に終わっていた、BCGによる曝露後予防と発症予防に関し、より精確で定量的な解釈を与えた点で、本検討の価値は大きいと考える。

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神経線維腫症1型の日本人臨床像

 東京慈恵会医科大学 皮膚科助教の谷戸 克己氏らは、日本人58例のモザイク神経線維腫症1型(NF1)の臨床像について調査した。NF1は同腫瘍抑制遺伝子変異が原因の常染色体優性の遺伝性疾患であり、時にモザイク形で現れることがある。体節に認められるNF1(Segmental NF1)は、一般にNF1突然変異の身体的モザイクとみなされており、モザイクNF1を有する患者は体節に限られるというNF1の典型的特性があることは知られていた。Journal of Dermatology誌2014年8月号(オンライン版2014年7月16日号)の掲載報告。 研究グループは、慈恵医大病院(2004~2007年)および同第3病院(2007~2011年)で認められたモザイクNF1患者58例の臨床上をレトロスペクティブに調べた。これまで身体的または生殖的モザイク型については検討されていなかった。  主な結果は以下のとおり。・患者58例は、女性42例、男性16例で、年齢は1~69歳、平均年齢は23.4歳であった。・患者は次の4群に分類された。(1)色素変化(カフェオレ斑、しみ)のみ(32例)、(2)神経線維種のみ(5例)、(3)神経線維種および色素変化(13例)、(4)弧発性の叢状神経線維腫(8例)。・病変部は多岐にわたった。・疼痛や圧痛を伴う叢状神経線維腫を呈した患者を除けば、大部分の患者で症状はみられなかった。・リッシュ結節はほとんどみられなかった。・特異的なNF1合併症(言語発達遅滞1例、骨異形成3例)がみられたのは、58例のうち4例(6.9%)であった。・2例の患者は、全身性NF1を有する小児を介して確認された。 以上を踏まえて著者は、「叢状神経線維腫患者を除けばモザイクNF1を有する患者は、疾患関連の合併症リスクは低かった。しかし、彼らの子供が全身性NF1を有するリスクがあることに注意を促す必要がある」とまとめている。

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痂皮性膿痂疹にST合剤が有用/Lancet

 小児の痂皮性(非水疱性)膿痂疹に対する、経口ST合剤(トリメトプリム+スルファメトキサゾール、商品名:バクトラミンほか)の3~5日投与は、従来のベンジルペニシリンベンザチン筋注(同:バイシリンG)による治療と比べて非劣性であることが示された。オーストラリアのチャールズ・ダーウィン大学Asha C. Bowen氏らが、504例の小児患者について行った無作為化非劣性試験の結果、報告した。Lancet誌オンライン版2014年8月27日号掲載の報告より。ST合剤を3~5日投与、7日後の治療成功率を評価 研究グループは2009年11月26日~2012年11月20日にかけて、痂皮性(非水疱性)膿痂疹の認められる、オーストラリア先住民の生後3ヵ月~13歳までの子供508例について、ST合剤のベンジルペニシリンベンザチンに対する非劣性試験を行った。 被験者を無作為に3群に分け、1群にはベンジルペニシリンベンザチン筋注を(165例)、2群目にはST合剤1日2回を3日間投与(1回当たり4mg/kg+20mg/kg、175例)、3群目にはST合剤1日1回を5日間投与(1回当たり8mg/kg+40mg/kg、168例)を行った。 評価者は、患部画像を基に治療0~7日の症状の評価を行った。主要アウトカムは、治療開始後7日時点の治療成功率だった。治療成功率は同程度、有害事象の9割はベンザチン群 分析は、ベンザチン群156例、ST合剤3日投与群173例、同5日投与群161例について行われた。 治療の成功が認められたのは、ベンザチン群85%(133例)、ST合剤両プール群85%(283例)であり、ST合剤の非劣性が示された(非劣性マージン10%、絶対差:0.5%、95%信頼区間[CI]:-6.2~7.3)。 ST合剤群については、3日投与群、5日投与群ともに治療効果は同等だった。また、有害事象の発生は被験者の54例で認められたが、そのうち49例(90%)がベンザチン群だった。

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