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小児のアトピーにも低用量メトトレキサート治療は有効

 ニュージーランド・ワイカトホスピタルのManeka Deo氏らは、同国内で行われた小児および若者のアトピー性皮膚炎に対するメトトレキサート治療について、後ろ向きレビューを行った。31例(平均年齢10歳)を対象とした分析の結果、著者は、「低用量投与では安全性/忍容性は良好であり、有効であると思われた」と発表し、今後の公式の比較試験の必要性を提言した。International Journal of Dermatology誌オンライン版2014年3月6日号の掲載報告。 低用量メトトレキサート治療は、成人のアトピー性皮膚炎ではセカンドラインの治療として確立されるようになっている。 一方でその投与について、小児への導入も支持する一部のデータがあることから、著者らは、ニュージーランドの病院の皮膚科部門をベースに、18歳未満の患者で、メトトレキサート治療を受けた患者について後ろ向きにレビューを行った。対象期間は2005年1月~2010年4月の間であった。 主な結果は以下のとおり。・レビュー対象となったのは、31例(女子17例、平均年齢10歳、範囲3~18歳)であった。・メトトレキサートが有効であった(effective)または非常に有効であった(very effective)は、75%で認められた。25%は、無効例(ineffective)であった。・最も頻度の高い有害事象は、軽度の悪心で報告は4例(14%)であった。肝酵素の増加は4例報告があったが有意ではなかった。・重篤な副作用は報告がなかった。

2702.

子供はよく遊ばせておいたほうがよい

 小児および思春期の身体活動パターンと将来のうつ病との関連はほとんど知られていない。オーストラリア・Menzies Research Institute TasmaniaのCharlotte McKercher氏らは、小児期から成人期における余暇の身体活動パターンと青年期うつ病リスクとの関連についてナショナルサーベイ被験者を対象に検討した。その結果、小児期に不活発であった群に比べ、活動的であった群では青年期にうつ病を発症するリスクが少ないことを報告した。Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology誌オンライン版2014年3月14日号の掲載報告。 ナショナルサーベイの9~15歳被験者(男性759 例、女性871例)を対象に、約20年後に再び聞き取り調査を行った。余暇の身体活動について、1985年のベースライン時と2004~2006年の追跡調査時に自己申告してもらい、また両時点の間隔をつなぐため、15歳から成人までの余暇の身体活動を、追跡調査時に後ろ向きに自己申告してもらった。 身体活動を公衆衛生の観点から群別し、最も不利(持続的に不活発)なパターンを、より有利(活動性が増減および持続)なパターンと比較した。うつ病(大うつ病性障害または気分変調性障害)の評価は、統合国際診断面接(Composite International Diagnostic Interview ; CIDI)により行った。 主な結果は以下のとおり・結果は、小児期のうつ病発症例を除外し、社会人口統計学的因子および健康因子で補正を行った。・その結果、活動性が増加傾向または持続していた男性は、持続的に不活発であった群と比べ、成人期にうつ病を発症するリスクがそれぞれ69%、65%少なかった(いずれもp<0.05)。・後ろ向き解析において、活動性が持続していた女性は成人期にうつ病を発症するリスクが51%少なかった(p=0.01)。・有意差はなかったものの、女性における余暇の身体活動と男性における過去の余暇活動に同様の傾向がみられた。・前向きおよび後ろ向きの両検討結果から、小児期から日常的に自由に活動させておくことが、青年期にうつ病を発症するリスクを減少させることが示唆された。関連医療ニュース 少し歩くだけでもうつ病は予防できる 若年男性のうつ病予防、抗酸化物質が豊富な食事を取るべき 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか?  担当者へのご意見箱はこちら

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車の排気ガスは学童の喘息発症と関連~日本人学童1万人を調査~

 交通関連の大気汚染は、学童の喘息発症と関係していることが、京都大学大学院医学研究科の山崎 新氏らにより報告された。Journal of exposure science & environmental epidemiology誌オンライン版2014年3月12日の掲載報告。 大気汚染が喘息の増悪を引き起こしうることは広く理解されている。 そこで、交通関連の大気汚染が学童の喘息発症と、どう関係しているのかを調べた。本コホート研究は、環境省そらプロジェクトの一環である。 対象は小学1~3年生(6~9歳)までの学童1万69人。主要アウトカムは、質問票調査から得た喘息の発症率だった。研究終了後の4年間は、毎年フォローアップ調査を行った。交通関連の大気汚染の個別レベルの曝露量を評価するため、家と学校の両方で曝露量を計算するシュミレーションモデルを用いた。交通関連の大気汚染のサロゲート評価指標として、自動車排出ガスの窒素酸化物(NOx)と元素状炭素(EC)の年間個人平均曝露量を推定した。交絡因子は、離散時間ロジスティック回帰分析モデルで調整を行った。 その結果、ECの曝露量と喘息の発症率に関連がみられた。喘息発症のオッズ比は、EC 濃度0.1 μg/m3 増加あたり 1.07(95% CI:1.01~1.14)、NOx濃度1 p.p.b.増加あたり、 1.01(95% CI:0.99~1.03)であった。

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EV71ワクチン、乳幼児の手足口病に効果、中国発/NEJM

 中国で開発されたエンテロウイルス71(EV71)ワクチンの、乳幼児における手足口病またはヘルパンギーナに対する有効性、安全性および免疫原性について、中国疾病予防管理センター(CDC)のFengcai Zhu氏らが、第III相多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果を発表した。プラセボ群との比較で、ワクチンの有効率は94.8%と有意に高く、一方で重篤な有害事象の発生は同程度であり、接種後56日時点で2回接種により98.8%に免疫応答が認められたことを報告した。またEV71関連疾患の入院、および神経合併症を伴う手足口病については100%の予防効果が認められたという。著者は、「乳幼児におけるEV71関連の手足口病またはヘルパンギーナは、EV71ワクチン接種によって予防された」と結論づけている。NEJM誌2014年2月27日号掲載の報告より。健康な6~35ヵ月齢1万7例対象に第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験 試験は2012年1月に、江蘇省の3県・35地点で、健康な乳幼児(6~35ヵ月齢)1万7例を登録して行われた。研究グループは対象児を無作為に2群に分け、一方の群にはEV71ワクチンを、もう一方の群にはプラセボを、28日間隔で2回接種(筋注)し、12ヵ月間にわたりサーベイランスを行った。 主要エンドポイントは、EV71関連の手足口病またはヘルパンギーナの発生だった。ワクチン有効率94.8%、入院・神経合併症は100%予防 intention-to-treat分析の結果、サーベイランス期間12ヵ月間のEV71関連疾患の発生率は、ワクチン接種群0.3%(13/5,041例)、プラセボ群2.1%(106/5,028例)だった。 EV71関連の手足口病またはヘルパンギーナに対するワクチンの有効率は94.8%(95%信頼区間[CI]:87.2~97.9%、p<0.001)、EV71関連入院(0例対24例)、神経合併症を伴う手足口病(0例対8例)に対しては、同100%(95%CI:83.7~100%、42.6~100%)であった。 重大有害事象は、ワクチン接種群2.2%(111/5,044例)、プラセボ群2.6%(131/5,033例)の発生であった。 免疫原性について検討したサブグループ(1,291例)において、2回接種により56日時点で参加者の98.8%で抗EV71免疫応答が誘発された。抗EV71中和抗体力価1:16が、EV71関連の手足口病またはヘルパンギーナの予防と関連していた。

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メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる

 注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、ドパミンおよびノルアドレナリン作動性神経伝達を介する前頭前皮質の変化に伴う神経発達障害である。神経ステロイド(アロプレグナノロン、デヒドロエピアンドロステロンなど) は、さまざまな神経伝達物質の分泌を調節する。スペイン・Complejo Hospitalario GranadaのAntonio Molina-Carballo氏らは、小児ADHD患者を対象とし、神経ステロイドの濃度ならびにメチルフェニデート服薬による臨床症状への効果および神経ステロイド濃度への影響を検討した。その結果、ADHDのタイプにより神経ステロイドはそれぞれ異なったベースライン濃度を示し、メチルフェニデートに対して異なる反応を呈することを報告した。Psychopharmacology誌オンライン版2014年3月6日号の掲載報告。 本研究は、小児ADHDにおけるアロプレグナノロンおよびデヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度と日内変動を明らかにするとともに、メチルフェニデート継続服薬による臨床症状への効果およびこれら2種類の神経ステロイドの濃度への影響を明らかにすることを目的とした。対象は、5~14歳の小児148例で、DSM-IV-TR分類でADHDと診断され、“attention deficit and hyperactivity scale”によるサブタイプと“Children's Depression Inventory”によるサブグループが明らかになっているADHD群(107例)と対照群(41例)であった。両群とも20時と9時に血液サンプルを採取し、ADHD群では治療開始4.61±2.29ヵ月後にも血液を採取しアロプレグナノロンおよびデヒドロエピアンドロステロン濃度を測定した。Stata 12.0を用いて年齢と性別で調整した因子分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・メチルフェニデートの投与により、うつ症状を伴わないinattentiveサブタイプのADHD患者においてアロプレグナノロン濃度が2倍に増加した(27.26 ± 12.90 vs. 12.67 ±6.22ng/mL、朝の測定値)。・うつ症状を伴うADHDサブタイプではデヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度が高く、メチルフェニデート投与後はわずかな増加を認めたが統計学的有意差はなかった (7.74 ± 11.46 vs. 6.18 ±5.99 ng/mL、朝の測定値)。・うつ症状を伴うinattentiveサブタイプのADHD患者において、デヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度は低かったが、メチルフェニデート投与後にはさらに減少した。・ADHDサブタイプおよびサブグループによって、神経ステロイドはその種類によりベースライン濃度が異なり、メチルフェニデートに対して異なる反応を示す。これらの異なる反応性は、ADHDサブタイプや併存症の臨床マーカーになる可能性がある。関連医療ニュース ADHDに対するメチルフェニデートの評価は 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学 自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か

2706.

アジア発、ロタウイルスワクチン定期接種化へのエビデンス

 台湾・国家衛生研究院のWan-Chi Chang氏らは、新生児への2種のロタウイルスワクチン(ロタリックス、ロタテック)接種の有効性について、定期接種導入検討のための情報提供を目的とした症例対照研究を行った。その結果、両ワクチンとも重症急性ロタウイルス胃腸炎に対してすぐれた予防効果を示し、3歳未満時の急性胃腸炎による入院コストを大幅に減らす可能性があることなどを報告した。著者は、「今回の報告は、台湾およびその他アジア諸国の政策立案者に知らせるべきものであり、ロタウイルスワクチン定期接種化に向けた意思決定に役立つものである」とまとめている。Pediatric Infectious Disease Journal誌2014年3月号の掲載報告。 台湾では現在、ロタウイルスワクチンは、ロタリックスとロタテックの2種類が上市されているが定期接種の推奨はされていない。研究グループは、定期接種導入の有益性について政策立案者に情報提供をすることを目的に、台湾新生児における同ワクチンの重症急性ロタウイルス胃腸炎に対する有効性を調べた。 2009年5月~2011年4月に、台湾国内3地点(北・中・南部)の病院サーベイランスに基づく症例対照研究を行った。ロタウイルス胃腸炎であることが検査確認された生後8~35ヵ月齢の入院患児を症例とし、年齢を一致させた対照と、ワクチン接種歴について予防接種カードまたは入院記録により確認し、ワクチンの有効性を算出((1-ワクチン接種オッズ比)×100%)した。 おもな結果は以下のとおり。・2年の間に急性胃腸炎で入院した8~35ヵ月齢児は1,280例であった。そのうち、ロタウイルス陽性であった児(症例群)は184例(14%)であった。残る1,096例のロタウイル陰性児群と、さらに1,183例の非急性胃腸炎患児群から、症例群と年齢を一致させた対照群(904例、909例)を特定し評価を行った。・ロタウイルス陽性群184例のうち、ロタウイルスワクチン接種児は3例(1.6%)で、いずれもロタリックス2回接種例であった。・また、ロタリックス2回接種例は、ロタウイルス陰性児群では14.9%、非急性胃腸炎患児群では18.9%であった。ロタウイルス胃腸炎による入院に対する両群におけるロタリックス2回接種の推定有効率は90.4%(95%CI:70.3~98.1%)、92.5%(同:77.1~98.5%)であった。・ロタテック3回接種例は、ロタウイルス陰性児群では10.6%、非急性胃腸炎患児群では12.0%であった。ロタウイルス胃腸炎による入院に対する両群におけるロタテック3回接種の推定有効率は96.8%(同:82.3~100.0%)、97.1%(同:84.0~100.0%)であった。

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日本の小学6年生、2人に1人がスギ花粉に感作

 日本の小学1年生220例を6年間追跡し、スギ花粉感作の既往および新規発症について調べた結果、1年生時点で31.4%がスギ花粉への感作を有しており、卒業までに14.5%が発症、未感作であった児童は54.1%であったことが、大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室の金沢 敦子氏らにより報告された。スギ花粉症有病率は15.8%で、スギ花粉感作はハウスダスト感作と強く関連していることなども明らかになったという。Allergology International誌2014年3月号の掲載報告。 日本では1980年代からスギ花粉症が増加している。これまで、小学生においてスギ花粉症IgEの陽性率が増えていること、1992~1994年において中学生の有病率が17.1%であったとの報告はあるが、小学生の有病率および発現率については明らかにされていなかった。 研究グループは、スギ花粉感作およびスギ花粉症発症の予防可能な因子を明らかにすることを目的に、小学生を対象とした6年間の追跡観察研究を行った。1994年~2007年にかけて、毎年5~6月に、血清スギ花粉IgEとハウスダストIgEを測定し、また鼻炎症状の有無について調べた。 主な結果は以下のとおり。・小学生220例(男児49.1%)が、1年生時から6年生時まで毎年、調査を受けた(途中脱落なし)。・1年生時に、69例(31.4%)がスギ花粉IgE陽性(0.70 IU/mL以上)であった。・6年間で、32例(14.5%)にスギ花粉感作が新たに認められ、未感作であったのは119例(54.1%)であった。・スギ花粉IgE値は、高学年になるほど増加したが、ハウスダストIgE値は学年と相関していなかった。・スギ花粉症状の有病率は、6年間で増加するとの傾向は認められなかった(1年生時30%、6年生時40%)。なお、本研究におけるスギ花粉症(症状と感作を有する)児は15.8%であった。・1年生時に、ハウスダストIgE陽性でスギ花粉IgE陰性であった児童(16例)は、6年生までに56%(9例)がスギ花粉感作を発症した。対照的に、1年生時にハウスダストIgE陰性であった児童(135例)では、発症は15%(23例)のみであった。ハウスダストIgE陽性は、2年生以降でのスギ花粉感作の発症に有意な影響を有していた(p=0.001)。・以上を踏まえて著者は、「ハウスダスト特異的感作は、スギ花粉IgE上昇に寄与する、スギ花粉症の主要なリスク因子である。ただし、ハウスダスト感作の発症時期は就学前で、この発症時期により、ハウスダスト感作とスギ花粉感作は見分けられた」とまとめている。

2709.

気道感染症への抗菌薬治療 待機的処方 vs 即時処方/BMJ

 気道感染症に対する抗菌薬治療では、即時的処方に比べ待機的処方で抗菌薬服用率が顕著に低いが、症状の重症度や持続期間に差はないことが、英国・サウサンプトン大学のPaul Little氏らの検討で示された。同国のプライマリ・ケアでは、気道感染症の治療の際、抗菌薬の不必要な使用を抑制するために非処方または待機的処方という戦略が一般に行われている。一方、文献の系統的レビューでは、待機的処方は即時的処方に比べ症状の管理が不良であり、非処方よりも抗菌薬の服用率が増加する可能性が示唆されている。待機的処方には、服用に関する指示書を付して処方薬を渡したり、再受診時に渡すなどいくつかの方法があるが、これらの戦略を直接に比較した試験は、これまでなかったという。BMJ誌オンライン版2014年3月5日号掲載の報告。個々の待機的処方戦略の有効性を無作為化試験で評価 研究グループは、急性気道感染症に対する待機的抗菌薬処方の個々の戦略の有効性を比較する無作為化対照比較試験を実施した。2010年3月3日~2012年3月28日までに、イギリスの25のプライマリ・ケア施設(医師53人)に3歳以上の急性気道感染症患者889例が登録された。 即時的抗菌薬処方が不要と判定された患者が、次の4つの待機的処方群に無作為に割り付けられた。1)処方薬を再受診時に渡す群、2)処方薬を後日に受け取る先日付処方群、3)処方薬は出さないが患者が自分で入手してもよいとする群、4)すぐには服用しないなどの指示書と共に処方薬を渡す群(患者主導群)。2011年1月に、さらに抗菌薬非処方群を加え、5群の比較を行った。 主要評価項目は2~4日目の症状の重症度(0~6点、点数が高いほど重症)とし、抗菌薬の服用状況、患者の抗菌薬の効果への信頼、即時的抗菌薬処方との比較なども行った。個々の待機的処方戦略には大きな差はない 333例(37%)が即時的抗菌薬処方の適応とされ、残りの556例(63%)が無作為化の対象となった(非処方群:123例、再受診群:108例、先日付群:114例、入手群:105例、患者主導群:106例)。即時的処方群でベースラインの症状の重症度がわずかに高く、下気道感染症が多く上気道感染症が少ない傾向がみられたが、非処方群と個々の待機的抗菌薬療法群の患者背景に差は認めなかった。 非処方群と個々の待機的処方群で症状の重症度に大きな差は認めなかった。重症度スコアの粗平均値は、非処方群が1.62、再受診群は1.60、先日付群は1.82、入手群は1.68、患者主導群は1.75であった(尤度比χ2検定:2.61、p=0.625)。 やや悪い(moderately bad)またはより悪い(worse)症状の持続期間にも、非処方群(中央値3日)と待機的処方群(中央値4日)で差はみられなかった(尤度比χ2検定:4.29、p=0.368)。 診察に「たいへん満足」と答えた患者は非処方群が79%、再受診群は74%、先日付群は80%、入手群は88%、患者主導群は89%(尤度比χ2検定:2.38、p=0.667)、「抗菌薬の効果を信用する」と答えた患者はそれぞれ71%、74%、73%、72%、66%(同:1.62、p=0.805)であり、抗菌薬服用率は26%、37%、37%、33%、39%(同:4.96、p=0.292)であった。 これに対し、即時的処方群の大部分(97%)が抗菌薬を服用しており、効果を信用する患者の割合も高かった(93%)が、症状の重症度(粗平均値1.76)や持続期間(中央値4日)は、待機的処方群に比べて高いベネフィットはみられなかった。 著者は、「非処方や待機的処方では抗菌薬服用率が40%以下であり、即時的処方に比べ抗菌薬の効果を信頼する患者は少なかったが、症状の転帰は同等であった」とまとめ、「患者に明確なアドバイスをする場合、待機的処方戦略のうちいずれの方法を選択しても差はほとんどないとしてよいだろう」としている。

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母乳育児はとくに男子で7~8歳時の肥満を防ぐ~日本全国4万人の前向き研究

 国立成育医療研究センター 成育社会医学研究部では、日本の全国的な前向きコホート研究における4万人以上のデータから、母乳栄養が小児期後期での過体重や肥満に及ぼす効果を調査した。その結果、母乳栄養は部分的もしくは短期間であっても、とくに男児において、小児期後期における過体重や肥満の潜在的予防効果があることが示唆された。Obesity誌オンライン版2014年3月4日号に掲載。 わが国の全国的な集団ベースの前向きコホート研究から、毎年、授乳状況および身体測定データを収集した(男児:2万1,425人、女児:2万147人)。母乳育児の状況は、生後6ヵ月時点での状況(完全母乳/混合/人工乳、期間)を調査した。1.5歳から8歳までのBMIの経過について、過体重および肥満状況の経過とともに、混合効果モデルを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・「混合栄養」および「ほぼ母乳栄養」の男児は「ほぼ人工乳栄養」の男児より、主効果である低BMIを示し、また年齢によるBMIの変化における傾きの増加が緩やかだった。・「母乳栄養」の男児は、「ほぼ人工乳栄養」の男児と比較して、7歳時と8歳時でBMIが低かった(それぞれ、p=0.002、p<0.001)。・女児では、授乳タイプによる主効果は統計的に有意ではなかったが、同様の関連性が認められた。

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川崎病、インフリキシマブ併用も治療抵抗性は減少せず/Lancet

 急性川崎病の一次治療においてインフリキシマブ(商品名:レミケード)を併用しても、治療抵抗性は減少しなかったことが、米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のAdriana H Tremoulet氏らによる第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、示された。ただしインフリキシマブ投与の安全性および忍容性は高く、また発熱期間、C反応蛋白などいくつかの炎症マーカー、左冠動脈前下行枝(LAD)Zスコア、静脈免疫グロブリン反応速度については有意な減少がみられた。Lancet誌オンライン版2014年2月24日号掲載の報告より。米国小児病院2施設で、治療抵抗性への抑制効果をプラセボ対照無作為化試験 急性川崎病の標準治療(免疫グロブリン静注とアスピリン)へのインフリキシマブ追加投与(1mg/mL静注時に5mg/kg)による、治療抵抗性の抑制効果に関する検討は、米国の小児病院2施設で行われた。生後4週~17歳、発熱(38.0℃)期間3~10日、川崎病の米国心臓協会(AHA)基準を満たした患児を適格とし、無作為に2つの治療群に割り付けた。無作為化がブロックデザインに基づき行われ、年齢、性別、施設で層別化した。患者、治療担当医とスタッフ、試験チームメンバーと心エコー撮影者はすべての治療割付についてマスキングをされた。 主要アウトカムは、治療群間の治療抵抗性についての差で、治療後36時間~7日の38℃以上の発熱で評価した。治療抵抗性の発生、治療群間の有意差みられず 試験には196例の患児が登録され、無作為化された(インフリキシマブ群98例、プラセボ群98例)。このうちプラセボ群の1例が、試験薬投与の前に低血圧症により試験から除外された。 結果、治療抵抗性の発生率は、治療群間で有意差はみられなかった(インフリキシマブ群11例[11.2%]vs. プラセボ群11例[11.3%]、p=0.81)。 一方でプラセボ群と比べて、インフリキシマブ群は発熱期間が短かった(中央値1日vs. 2日、p<0.0001)。 また2週時点では、インフリキシマブ治療群がプラセボ治療群よりも、血沈(ESR)の有意な低下と(p=0.009)、LADのZスコアの有意な半数超の減少がみられたが(p=0.045)、5週時点では群間差は有意ではなくなっていた。 そのほか、インフリキシマブ群は、治療後24時間時点のC反応蛋白値の減少(p=0.0003)、好中球数の減少(p=0.024)が有意に大きかった。しかしこれらの有意差も2週時点では有意ではなくなっていた。 さらに5週時点では、ベースライン時と比較して有意差がみられた検査値は1つもなかった。なお、いずれの評価時点においても、右冠動脈近位部のZスコア、年齢補正後ヘモグロビン値、入院期間、その他あらゆる炎症マーカー値について、治療群間の有意差はみられなかった。 免疫グロブリン静注に対する反応は、プラセボ群では13例(13.4%)発生したが、インフリキシマブ群ではみられなかった(p<0.0001)。インフリキシマブ投与に関連した重大有害イベントもみられなかった。

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MMR生ワクチンは不活化混合ワクチンより全感染症入院を減少/JAMA

 麻疹・流行性耳下腺炎・風疹(MMR)生ワクチン接種は、最新のワクチンである不活化混合ワクチン(DTaP-IPV-Hib)接種と比べて、全感染症入院の減少と関連することが示された。デンマーク・Statens Serum Institute社のSigne Sphirup氏らがデンマークの小児コホートを対象とした分析の結果、報告した。これまで、低所得国において、生ワクチンMMR接種が麻疹以外の感染症死亡率を低下したことが報告されている。研究グループは、「そのような非特異的なワクチン効果が、高所得国における小児の健康についても重要な意味をもたらす可能性がある」として検討を行った。JAMA誌2014年2月26日号掲載の報告より。デンマーク小児集団についてDTaP-IPV-Hib接種との感染症入院発生率比を検討 生ワクチンMMR接種と感染症入院率減少との関連を調べる検討は、1997~2006年に生まれたデンマーク小児集団を対象とする住民ベースコホート研究にて、11ヵ月齢~2歳時までフォローアップ(最終2008年8月31日)して行われた。デンマーク全国レジスターに記録されているワクチン接種日、入院データを入手し分析に用いた。 主要評価項目は、MMRと最新のワクチンであるDTaP-IPV-Hibとの比較による、あらゆる感染症の入院発生率比(IRR)だった。また、MMR接種後のリスク、リスク差、感染症入院1例予防に必要なMMR接種例数(NNV)を算出した。 対象小児は計49万5,987人だった。MMR接種群、非接種群との発生率比は0.86~0.87 あらゆる感染症タイプで入院した小児は、50万9,427人年中5万6,889人だった(100人年当たり11.2例)。 推奨スケジュール(DTaP-IPV-Hibは3、5、12ヵ月齢時に3回、MMRは15ヵ月齢時に1回)どおりにワクチン接種を受けた小児は45万6,043人で、このうちDTaP-IPV-Hib 3回接種後にMMRを接種した群のほうが、DTaP-IPV-Hib 3回接種のみ群よりも、全感染症入院の発生率が低かった。発生率は100人年当たり8.9例vs. 12.4例、補正後IRRは0.86(95%信頼区間[CI]:0.84~0.88)だった。 接種スケジュールが前後していた小児(DTaP-IPV-Hib 2回後にMMR、MMR後にDTaP-IPV-Hib 3回)は1万9,219人いた。このうち、DTaP-IPV-Hib 2回接種後にMMRを接種した群は、MMR非接種(DTaP-IPV-Hib 2回のみ)群と比較して、全感染症入院の発生率は低かった(発生率9.9 vs. 15.1、補正後IRR:0.87、95%CI:0.80~0.95)。しかし、MMR後にDTaP-IPV-Hib 3回接種を受けた小児(1,981人)は、全感染症入院が有意に増大した(DTaP-IPV-Hib 2回後にMMR接種群と比較した補正後IRR:1.62、95%CI:1.28~2.05)。 16~24ヵ月齢での感染症入院のリスクは、MMR接種群は4.6%、同非接種群は5.1%だった。リスク差は、0.5ポイント(95%CI:0.4~0.6)、16ヵ月齢前におけるNNVは201例(95%CI:159~272)であった。 結果を踏まえて著者は、「デンマーク小児集団において、生ワクチンMMR接種は最新のワクチンDTaP-IPV-Hib接種と比べて、全感染症入院の減少と関連していた。他の高所得国集団でも同様の所見が認められるかを検討する必要がある」とまとめている。

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鼠径ヘルニアの手術中に心肺停止を来して死亡したケース

小児科最終判決判例時報 1656号117-129頁概要両側鼠径ヘルニアと診断された1歳11ヵ月の男児。きちんとした術前検査が行われないまま、GOF全身麻酔下の両側ヘルニア手術が行われた。ところが、手術開始から48分後に呼吸停止・心拍停止状態となり、ただちに手術を中止して救急蘇生が行われたが、結局心肺は再開せずに死亡確認となった。裁判では、術前検査を行わずに手術に踏み切った無謀さと、記録の改竄が争点となった。詳細な経過患者情報1歳11ヵ月の男児経過1985年7月15日両側鼠径部の硬結を主訴に外科開業医を受診し、鼠径ヘルニアと診断された1歳11ヵ月の男児。その後硬結の増大がみられたため、根治手術を勧められた。1986年4月12日09:20母親に付き添われて入院。術前検査(心電図、一般採血など)は患者が泣いて嫌がったため省略した。13:00前投薬として硫酸アトロピンを筋注。13:30マスクによるGOF麻酔(笑気、酸素、フローセン)開始。この時看護師はみぞおちあたりが呼吸するたびに陥没するような状態になるのを認めた。麻酔担当医は心電図モニターで脈拍数を確認し、左前胸部に絆創膏で固定した聴診器で心音を聞き、マスクを保持している手で頸動脈の脈拍をはかることにより麻酔管理を行った。14:00まず右側の鼠径ヘルニア手術を開始、この時の脈拍104。ヘルニア嚢の壁は肥厚が著しく、周囲と強固に癒着していた。メス操作と同時に患者の体動がみられたため、フローセン濃度を2%→2.5%に変更(その後血圧がやや低下気味となったため、フローセン濃度を2%に下げた)。14:14脈拍180まで上昇。14:20脈拍120まで低下。14:41脈拍80まで低下。14:0014:0214:0314:14脈拍10412516018014:2014:3014:4114:48脈拍1209680014:48右側の鼠径ヘルニア手術完了後、左側の手術を開始してまもなく、麻酔医は無呼吸・心停止が生じたことに気付き、手術が中止された。ただちに気管内挿管、酸素増量(4L)心臓マッサージ、アドレナリン(商品名:ボスミン)、炭酸水素ナトリウム(同:メイロン)、塩化カルシウム、ヒドロコルチゾン(同:ソル・コーテフ)などを投与したところ、一時的に心室細動がみられた(当時この病院には除細動器は配備されていなかった)が、結局蘇生することはできず、死亡確認となった。当事者の主張患者側(原告)の主張1.心停止の原因舌根沈下を原因とする気道狭窄による換気不全から酸欠状態が生じ、さらに麻酔薬の過剰投与が加わって呼吸抑制を助長させ、心筋機能の抑制が相まって心停止となった2.問診および術前検査義務全身麻酔を施行するに当たっては、患者の問診、バイタルサイン、心電図検査、電解質などの血液検査を行うべきであるのに、体温と体重を計ったのみで問診や術前検査を一切行わなかった3.救命措置心停止の危険がある麻酔手術を実施する医療施設でありながら除細動器を備えていないのは、明らかな過失である4.記録の改竄麻酔記録、看護記録、手術記録などは、手術の際に作成されたものではなく、それとはまったく別のものに書き換えられたものである病院側(被告)の主張1.心停止の原因何らかの心機能異常があった可能性はあるが、解剖していないため解明不可能である。担当医師は何度も解剖を勧めたが家族に拒否されたため、突発的変化の原因の解明ができなかった2.問診および術前検査義務外来で問診を含めた診察をして、理学的所見や全身状態から全身麻酔による手術について問題のないことを確認していた。念のため術前から心電図検査をしようとしたが、患者が泣いて興奮し協力が得られなかったため実施できなかった。電解質検査は当日では間に合わないので行わなかったが、それまでの診察の間に検査を実施しなければならないと思わせる所見や経過はなかった3.救命措置除細動器が配備されていなかったためにカウンターショックの蘇生術を行えなかったが、当院程度の診療所に除細動器の配備を求めるのは無理である4.記録の改竄麻酔記録、看護記録、手術記録などが改竄された事実はない。看護記録、麻酔記録とでは脈拍や血圧の数値に食い違いが多々あるが、そのような食い違いがそのままになっているということは記録に作為が加えられていないことを示すものであり、責任を逃れる目的で改竄が行われたというのであればそのような食い違いが一致するように改竄されるはずである裁判所の判断1. 心停止の原因心停止の原因は、麻酔薬の過剰投与による低酸素症、ないし換気不全による不整脈による可能性が高い。そして、術中の脈拍が80にまで低下した14:41頃までには、循環系の異常を疑いそのまま放置すれば心停止に至ることもあり得ることを予見するべきであった。2. 問診および術前検査義務本件のような幼児に、手術を行う際に通常行われるべき一般検査、心臓、肺そのほかの検査も行わないで手術を施すというのは、無謀な感を否めない。採血は泣いて嫌がる状態にあって危険だとするが、手術日前にこれらの諸検査を試みた形跡はない。3. 救命措置全身麻酔下の手術を行う診療所に除細動器を配備することのぜひについては、裁判所の判断を提示せず。4. 記録の改竄当時勤務していた元看護師の証言などから判断して、看護記録は担当医師の主導により手術の際に作成されていた看護記録とは別に作成されたものである。麻酔記録もまた、手術の際に作成されたものとは別に作成されたものと疑われる。原告側合計6,038万円の請求に対し、5,907万円の判決考察本件の最大の問題点は、鼠径ヘルニアというどちらかというと軽症の病気を治療する際に、採血やバイタルサイン測定といった基本的な術前診察を怠ったことと、事態の重大さに後から気付いて看護記録や麻酔記録を改竄したという、医療従事者としては恥ずべき行為をしたことにあると思います。経過をご覧になってほとんどの先生方がお気づきになったかと思いますが、いくら術前の診察で元気そうにみえた幼児であっても、全身麻酔下の手術を行う以上きちんとした診察をしなければならないのはいうまでもありません。担当医師は、患者が泣き騒いだため心電図検査を施行することができなかったとか、自院では血液検査ができず結果がすぐにわからないことを理由としてあえて術前の血液検査をしなかったと主張しましたが、そのような言い訳が通用しないのは明白であると思います。しかも、乳幼児のヘルニア手術でマスク麻酔とするのは、経験のある麻酔科医が担当し、かつ術者が一人前で手術が短時間で終了するケースが望ましいとされています。また、年齢が低い場合や両側手術の場合には気管内挿管の適応となります(小児外科.1999;31:13-16.)。したがって、両側のヘルニア手術でしかも麻酔科専門医が担当していない本件でマスク麻酔を用いたのは、杜撰な術前・術中管理といわれても抗弁の余地はないと思います。おそらく、「なあんだ、ヘルニアのケースか」という安易な気持ちで手術に臨んだのではないでしょうか。そのような認識の甘さがあったために「本件のような幼児に、手術を行う際に通常行われるべき一般検査、心臓、肺そのほかの検査も行わないで手術を施すというのは、無謀な感を否めない」とまで判決文に記載されました。しかも、医療過誤として問われることを危惧したためか、事後処理としてカルテを改竄したのは裁判官の心証を著しく悪くし、ほぼ患者側の要求通りの判決額へと至りました。裁判の中では、担当医師が改竄を指示した様子が次のように記載されています。「本件手術日の後日、担当医師らは手術時の経過、処置について確認、整理をする目的で婦長らを院長室に呼び、担当医師がすでに看護記録用紙に記載していた部分を除く空白部分の処置、経過について尋ね、空白部分を埋める形で看護記録のメモを作成した。そして、そのメモをもとに実際に手術時に作成されていた看護記録とは別の看護記録が作成された」という事実認定を行っています。そのなかでも、事件後当該病院を辞職した担当看護師が改竄目的の看護記録の空欄部分を埋めるように婦長から指示された時に、「偽証するんですね」と述べたことを裁判で証言したため、もはや記録の改竄は動かし難い事実として認定されました。同様にカルテの改竄が問題となったケースとして、「喘息様気管支炎と診断した乳児が自宅で急死したケース」がありますが、今回のように公的文書と同じ扱いを受けるカルテを改竄したりすると、それだけでも医療機関の信用を大きく失い、訴訟の場では著しく不利な立場に立たされることを肝に銘じておかなければなりません。なお本件では裁判所の判断の通り、おそらく麻酔中の管理が悪かったために低酸素状態となり、ついには心停止を来した可能性が高いと思われます。ただし、もし病理解剖が行われたとしたら病院側の主張のように先天性心疾患などの別の原因がみつかったかもしれません。病理解剖を行わなかった理由として、「何度も勧めたが家族が拒否した」としていますが、本件のように死因が不詳のケースで家族から解剖の同意が得られないような場合には、「異状死体」として警察官による行政検視、さらには行政解剖を行うという道もあります。われわれ医師の感覚として、警察署に届け出るという行為自体が医療過誤を認めることにつながるのではないかという懸念があるとは思いますが、数々の紛争事案をみる限り、担当医師の立場で医療過誤ではないことを証明するには病理解剖が最大の根拠となります。したがって、「自分の医療行為は間違っていないのに、その結果が悪かった」というケースでは、紛争に巻き込まれることも考えてぜひとも病理解剖をするべきであると思います。小児科

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第5回

第5回:頻度の多い中耳炎...いま一度おさらいを 急性中耳炎は、急性に発症した中耳の感染症で、耳痛・発熱・耳漏を伴うことがあります。小児に多い疾患ですが、時折、成人でも認めます。日本では、小児急性中耳炎診療ガイドライン2013年版1)が発表されています。このガイドラインは、臨床症状と鼓膜所見をスコア化し、重症度によって治療を選択します。臨床現場では、軽症や中等症の症例に対し、当初より広域の抗菌薬を使用されているケースが散見されます。耐性菌の増加、多剤耐性菌の出現を考えると、適切な抗菌薬治療が望ましいと思います。 以下、American Family Physician 2013年10月1日号2)より中耳炎1.概要急性中耳炎は、急性発症、中耳浸出液の存在、中耳の炎症所見、痛み、イライラ、発熱などの徴候によって診断され、通常、ウイルス性上気道感染に伴うエウスタキオ管機能不全の合併症である。2.症状・徴候中耳浸出液の存在、耳痛、イライラ、発熱 など3.診断アメリカ小児科学会によると、急性中耳炎の診断は、耳鏡所見に伴うクライテリアに基づいて行う。鼓膜の中等症~重症の腫脹と外耳道由来ではない急性発症の耳漏、48時間以内の発症の耳痛を伴う鼓膜のマイルドな腫脹や紅斑が、診断に必要である(Evidence rating C)。また、小児の場合、中耳の浸出液を認めない場合は、診断されるべきではない。4.急性中耳炎の治療方針1)初期症状に対して:診察所見や徴候に基づいて診断を行う。・痛み止め(アセトアミノフェン)を処方。・耳漏や重症なサインや徴候のある6ヵ月以上の小児は、抗菌薬治療10日間施行。・重症なサインや徴候のない、両側性の急性中耳炎ある6~23ヵ月の小児は、抗菌薬治療10日間施行。・重症なサインや徴候のない、片側性の急性中耳炎ある6~23ヵ月の小児は、経過観察もしくは、抗菌薬治療10日間施行。・重症なサインや徴候のない2歳以上の小児は、経過観察もしくは、抗菌薬治療5~7日間施行。2)持続的な症状がある場合 :・中耳炎のサインを繰り返し診察。・中耳炎が、まだあれば、抗菌薬治療を始めるか、抗菌薬を変更。・適切な抗菌薬治療を行っても、症状が持続する場合、セフトリアキソンの筋肉注射やクリンダマイシン、鼓膜切開を考慮。 3)抗菌薬の選択 : 初期治療として、アモキシシリン(80-90mg/kg/日)分2もしくは、アモキシシリン・クラブラン酸(90mg/kg/日のアモキシシリン、6.4mg/kg/日のクラブラン酸)分2を内服。※本内容は、プライマリ・ケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) 日本耳科学会、日本小児耳鼻咽喉科学会、日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会編.小児急性中耳炎診療ガイドライン 2013年版.金原出版;2013. 2) Harmes KM, et al. Am Fam Physician. 2013;88:435-440.

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アトピー性皮膚炎、ブドウ球菌がバイオフィルム形成に関与

 アトピー性皮膚炎(AD)において、ブドウ球菌がバイオフィルム形成に関与しており、汗腺の閉塞に重要な役割を果たすことで炎症およびそう痒につながることが、米国・ドレクセル大学医学校のHerbert B. Allen氏らにより明らかにされた。ADにおける黄色ブドウ球菌の存在は20年以上前に報告されていたが、ADとの関連についてはなかなか確認されなかった。著者は、「これまでADは未知の環境要因とのダブルヒット現象であり、フィラグリン遺伝子に遺伝的異常が集約していると考えられてきた。今回の知見は、ADの環境的要因にはブドウ球菌と、そのバイオフィルムが関連しており、これが汗腺を閉塞していると確信する」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年1月22日号の掲載報告。 研究グループは本検討において、AD病変部でバイオフィルムを形成するバクテリア、およびそれらバイオフィルムの免疫システムが汗腺閉塞を引き起こす反応を、とくにToll様受容体2を評価して調べることを目的とした。 大学病院の皮膚科部門で、ADの特徴、ブドウ球菌との相関性および影響、バイオフィルムと関連している影響要因を検討した。AD患者の病変部と非病変部でルーチンの皮膚スワブを行い擦過標本作成と生検を行った。また、対照検体も入手し評価した。グラム染色、明視野顕微鏡、ヘマトキシリン・エオジン染色、過ヨウ素酸シッフ反応、コンゴレッド染色、光学顕微鏡検査などを行った。 主要評価項目は、ブドウ球菌性バイオフィルムとAD病因との関連であった。 主な内容は以下のとおり。・検討したAD患者は40例、対照検体は20例(炎症皮膚標本10例、健常皮膚標本10例)であった。・すべてのAD検体は、多剤耐性ブドウ球菌を有していた。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)42.0%、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)20.0%が優勢種属であった。・すべての分離株は、細胞外多糖とバイオフィルムに対して陽性反応を示した。85.0%が強力なバイオフィルム形成者であり、陽性反応がわずかであったものは15.0%であった。・PCR法によりバイオフィルム媒介遺伝子としてicaD遺伝子(93.0%)と、aap遺伝子(12.5%)が明らかになった。・検討では、皮膚組織における微生物同定、細胞外バイオマス生成、バイオフィルム形成、ブドウ球菌性バイオフィルムの存在についても調べた。過ヨウ素酸シッフ反応陽性、コンゴレッド染色陽性であった汗腺閉塞は、顕微鏡的組織検査で観察された。・Toll様受容体2は、AD病変皮膚(汗腺に最も近い)において活性化が認められた。同部位は、プロテアーゼ活性化受容体2を介したそう痒と、MyD88を介した海綿状態の発生に関与している可能性が示唆された。

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ムコ多糖症II型〔MPS II : Mucopolysaccharidosis II〕

ムコ多糖症II型のダイジェスト版はこちら1 疾患概要■ 概念・定義ムコ多糖症(Mucopolysaccharidosis: MPS)は、細胞内小器官のリソゾーム内でムコ多糖の一種であるグリコサミノグリカン(GAG)を加水分解する酵素の異常により、リソゾーム内にGAGが蓄積し、種々の臨床症状を引き起こす先天代謝異常症である。ムコ多糖症II型(MPSII型)は、1917年にCharles A. Hunterにより報告されハンター症候群と呼ばれていたが、1973年Bachらにより欠損酵素がイズロン酸-2-スルファターゼ(Iduronate-2-sulfatase)であることが明らかとなり、さらに1990年にはWilsonらにより本酵素がクローニングされ、遺伝子配列が明らかとなった。MPSII型は、リソゾーム酵素の1つであるイズロン酸-2-スルファターゼの異常によりリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸とヘパラン硫酸が異常に蓄積するため、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。MPSII型は他のムコ多糖症と異なりX染色体潜性(劣性)遺伝形式をとる。■ 疫学MPSの頻度は人種により異なり、欧米では2万4,000人に1人と多いが、わが国では5~6万人に1人とされる。しかし日本、韓国などの東アジアでは、II型が多く、その頻度はMPSの過半数を占める。■ 病因リソゾーム酵素の1つである、イズロン酸-2-スルファターゼをコードする遺伝子の変異に基づく遺伝性の疾患で、この酵素の欠損はリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸とヘパラン硫酸が異常に蓄積するため、MPSII型でもI型と同様、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。デルマタン硫酸の蓄積は骨の変形に関与し、ヘパラン硫酸の蓄積は精神運動発達遅滞の原因となることはI型と同様である。■ 症状画像を拡大するリソゾームはほとんどすべての細胞に存在するため、障害も多臓器に及び、I型のハーラー症候群に類似した症状であるが、角膜混濁はなく皮膚に特徴的丘疹を認めることが多い。新生児期からヘルニアや蒙古斑の多発が認められる。その後、ガルゴイ様と呼ばれる粗な顔貌、関節拘縮、骨変形、肝脾腫、心弁膜症、精神運動発達遅滞、網膜変性、滲出性中耳炎、難聴、閉塞性呼吸障害、低身長などが出現する。重症型では、6ヵ月頃から胸腰椎移行部の突出が出現するが、関節拘縮は明らかではなく、3歳頃までは過成長(+2SD)が続く。それ以後、身長は横ばいとなり、関節拘縮が始まり、軽症型でも学童期までに気づかれるようになる。眼窩が浅く遠視となり、眼圧が上昇する症例では網膜変性が認められることもあるが、角膜混濁は来さない。■ 予後無治療の場合、重症型では小児期に死亡することが多いが、治療法の進歩により、生命予後はかなり改善している。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 臨床診断1)胸部X線正面画像:肋骨のオール状変形が認められる。2)腰部X線側面画像:上部腰椎の卵形化、下部腰椎の椎体の下部が前方に突出する所見が認められる。3)手のX線画像:指の骨の弾丸状変形が認められる。4)頭部CT:水頭症5)眼科受診:角膜混濁は認めないが、眼圧の上昇による緑内障や網膜変性を引き起こすことがある。6)耳鼻科受診:滲出性中耳炎■ 生化学診断:尿中ムコ多糖分析1)尿中GAG定量値が高値である。2)GAG分画:デルマタン硫酸とヘパラン硫酸の増加が認められる。■ 酵素診断:イズロン酸-2-スルファターゼ活性の測定白血球のイズロン酸-2-スルファターゼ活性の低下を認める。■ 遺伝子診断確定診断に必須の検査ではないが、保因者診断や出生前診断には有用である。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 対症療法1)中耳炎・難聴:鼓膜チューブ挿入や補聴器など耳鼻科的処置を行う。2)緑内障・網膜変性:眼圧を下げる眼科的処置を行う。3)骨変形:整形外科的手術を行う。4)睡眠時無呼吸:耳鼻咽喉科的手術や経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行う。5)心弁膜症:弁置換術など心臓外科的手術を行う。6)水頭症:シャント術など脳外科的手術を行う。■ 造血幹細胞移植(hematopoietic stem cell transplantation:HSCT)1)移植によるリスクがかなり軽減しているため、最も勧められる治療法である。2)肝脾腫の縮小、関節拘縮の軽度改善、心弁膜症の進行抑制、粘膜の肥厚の改善などが認められるが、骨変形や精神発達の退行を防ぐことは難しい。3)酵素補充療法の治療効果が減弱するような重症型症例では、早期の造血幹細胞移植を積極的に考慮すべきである。■ 酵素補充療法(Enzyme replacement therapy:ERT)1)遺伝子組み換えにより人工的に合成されたイズロン酸-2-スルファターゼ酵素を静脈内、あるいは脳室内に注射により補充する治療法で、以下の3製剤が薬価収載されている。(1)イデュルスルファーゼ(商品名:エラプレース)毎週点滴静注により酵素補充を行うが、血液脳関門(BBB)により酵素が中枢神経系に到達できないため中枢神経障害に対する効果は望めない。(2)イデュルスルファーゼベータ(同:ヒュンタラーゼ)4週に1回脳室内投与により髄液中に直接酵素補充を行うことで中枢神経症状の進行を抑制する効果が期待できる。この治療にはOmmayaリザーバーを頭皮下に設置し、脳室内にカテーテルを留置する外科的処置が必要である。また、脳以外の組織については(1)のイデュルスルファーゼの毎週点滴静注を併用する必要がある。造血幹細胞移植と併用することで中枢神経症状の治療効果を補強することが推奨されている。(3)パビナフスプアルファ(同:イズカーゴ)毎週点滴静注により酵素補充を行うBBB通過型酵素製剤である。トランスフェリンが脳内に取り込まれる経路を利用し、トランスフェリン受容体抗体と薬剤を融合させることでBBBを通過し脳内に酵素が届くため全身症状に加え中枢神経系に対する効果が望める。2)診断後すぐに治療が開始できるため、HSCTを施行するまでの繋ぎの治療として有効であるとされてきたが、HSCTよりも中枢神経系に対する効果が期待できる製剤が開発されたことによりERTが継続されるようになっている。3)血流が豊富な組織:粘膜の肥厚の改善による呼吸状態の改善、肝臓や脾臓の縮小、皮膚・関節拘縮の軽減などの効果が認められる。4)血流が豊富でない組織:骨の改善は困難である。5)酵素製剤の効果を減弱させるような高い抗体産生を認める症例では、早期の造血幹細胞移植を積極的に考慮すべきである。4 今後の展望リソゾーム酵素は、作られた細胞からいったん分泌され、血流により全身の臓器に運ばれた後、各臓器組織に取り込まれリソゾームに移行し、作用する性質がある。このため、移植された細胞から分泌された正常な酵素、あるいは人工的に作られた酵素を点滴で血液中に注入すると、各臓器組織に取り込まれて症状の改善が認められる。しかし、この治療法は各臓器組織における血流に依存するため、血流の豊富でない骨などの重要な臓器での症状の改善が認められない問題点がある。今後、これらの臓器組織への移行を改善した酵素製剤の開発が期待される。5 主たる診療科先天代謝異常症であるため、主たる診療科は小児科であるが、全身の臓器に異常が生じるため、該当するいくつかの診療科と並行して受診と治療が必要である。また、20歳を超えた成人症例には、小児科の入院は難しいため、必要となる診療科に入院し、小児科が共同で観察することが重要である。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報小児慢性特定疾病情報センター 76 ムコ多糖症II型(医療従事者向けのまとまった情報)ムコ多糖症Pro(医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報日本ムコ多糖症患者家族の会(患者とその家族の会)LysoLife ムコ多糖症(患者とその家族向けの情報)1)先天代謝異常学会編集. ムコ多糖症(MPS)II型 診療ガイドライン2019. 診断と治療社;2019.2)日本造血細胞移植学会編集. 造血細胞移植ガイドライン 先天代謝異常症(第2版). 日本造血細胞移植学会発行;2019.3)厚生労働省難治性疾患頭政策研究事業編集. 診断の手引きに準拠したムコ多糖症診療マニュアル. 診断と治療社;2016.4)折居忠夫総監修. ムコ多糖症UPDATE. イーエヌメディックス;2011.公開履歴初回2014年2月20日更新2024年6月19日

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心血管疾患リスク、妊娠第1期の発育が重要/BMJ

 妊娠第1期の胎児頭殿長が大きいほど、小児期の心血管リスクは低いことが、約1万2,000例の妊婦の胎児を対象にした前向きコホート試験の結果、明らかになった。オランダ・エラスムス大学医療センターのVincent W V Jaddoe氏らが報告した。出生時体重が小さいと、成人してからの心血管疾患リスクが増大することは知られていたが、胎児または乳児のどの時期が重要なのかは不明だった。今回の結果を踏まえて著者は、「胎児期早期が後年の心血管系の健康に関して重要な時期のようだ」と述べている。BMJ誌オンライン版2014年1月23日号掲載の報告。年齢中央値6歳時点で心血管リスクを測定 研究グループは、オランダ在住で妊娠直前の月経初日が明らかだった妊婦1,184例の胎児について、前向き追跡調査を行った。妊娠第1期の胎児頭殿長と小児期の心血管リスクについて、その関連を分析した。 具体的には、被験児の年齢中央値が6歳の時点で、BMI、体脂肪分布、腹部脂肪分布、血圧、血中コレステロール値、トリグリセリド値、インスリン値、Cペプチド値などを測定した。妊娠第1期の胎児頭殿長が大きいほど、総・LDLコレステロール値が低値 結果、妊娠第1期の胎児頭殿長が大きいほど、心血管リスク因子の集積が少なかった(1標準偏差増大による相対リスク:0.81、95%信頼区間:0.66~1.00)。 胎児頭殿長が1標準偏差大きいと、小児期の体脂肪量(-0.30%、同:-0.57~-0.03)、アンドロイド脂肪量(-0.07%、同:-0.12~-0.02)、アンドロイド/ガイノイド脂肪量比(-0.53、同:-0.89~-0.17)、拡張期血圧(-0.43mmHg、同:-0.84~-0.01)、総コレステロール値(-0.05mmol/L、同:-0.10~0)、LDLコレステロール値(-0.04mmol/L、同:-0.09~0)がいずれも低値だった。これらの関連は、在胎齢、出生時体重で補正してもわずかに変化しただけだった。 小児期のBMIは、妊娠第1期の胎児頭殿長と小児期総体脂肪量との関連を示すものだった。妊娠第1期の胎児発達は、他の心血管アウトカムとは関連していなかった。 縦断的成長分析の結果では、心血管リスク因子の集積がない学齢期小児と比較して、同リスクの集積がある学齢期小児は、妊娠第1期の胎児頭殿長が小さく、妊娠第2~3期の胎児体重が低かったが、月齢6ヵ月以降は体重増が大きかった。

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小児・思春期の双極性障害に対する非定型抗精神病薬vs気分安定薬

 米国・ヒューストン薬科大学のHua Chen氏らは、小児および思春期の双極性障害患者に対する非定型抗精神病薬と気分安定薬の有効性と安全性を比較検討する、後ろ向きコホート研究を実施した。その結果、非定型抗精神病薬は気分安定薬に比べ、治療中止や治療増強が少なく、より効果的で安全な治療選択肢となりうることが判明したと報告した。Pharmacoepidemiology and Drug Safety誌オンライン版2014年1月24日号の掲載報告。 小児および思春期の双極性障害患者における非定型抗精神病薬(SGA)と従来薬である気分安定薬(MS)の、有効性と安全性の検討は、2003~2007年の5年間の、地域特性の異なる4州の医療請求書を基に後ろ向きコホート研究にて実施された。双極性障害に対してSGAまたはMSによる新たな治療を開始した6~18歳の小児および思春期患者を対象とし、12ヵ月間追跡して小児双極性障害(PBD)における2つの治療群の有効性と安全性を比較した。主要評価項目は、精神科病院への入院、あらゆる原因による治療中止および治療増強とした。未観察の交絡に起因する選択バイアスの可能性を、医師の処方傾向およびコホート登録時の年齢などの変数を用いて操作変数法で検討した。また、感度分析にて、PBD診断の不確実性に対する頑健性を検討した。 主な結果は以下のとおり。・小児および思春期の双極性障害は、7,423例が特定された。そのうち66.60%がSGA、33.40%がMSにより治療を開始していた。・MS群とSGA群で、精神科病院への入院リスクは同程度であった(HR:1.172、95%信頼区間[CI]:0.827~1.660)。・SGA群はMS群に比べ、治療中止(HR:0.634、95%CI:0.419~0.961)および治療増強(同:0.223、0.103~0.484)が少ない傾向にあった。・以上より、PBDにおいては、MS単独療法に比べてSGA単独療法のほうがより効果的で安全な治療選択肢になりうると考えられた。関連医療ニュース 小児双極I型障害に対するアリピプラゾールの効果は? うつ病から双極性障害へ転換するリスク因子は 双極性障害の診断、DSM-IV-TRでは不十分

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水痘予防にはMMRV 2回接種を支持/Lancet

 チェコ共和国・フラデツ・クラーロヴェー大学病院のRoman Prymula氏らは、水痘の発症予防について、麻疹・ムンプス・風疹・水痘ワクチン(MMRV)2回接種と、単価水痘ワクチン1回接種の有効性を比較する無作為化対照試験を欧州10ヵ国の協力を得て行った。その結果、あらゆる型の水痘予防を確実なものとするためにもMMRVの2回接種を支持する結果が得られたことを報告した。今日、水痘発症率は、水痘ワクチンを“ルーチン”で行っている国では激減している。予防は単価ワクチンもしくはMMRVの接種にて可能であり、今回、研究グループは、どちらが有用かを比較検証した。Lancet誌オンライン版2014年1月29日号掲載の報告より。欧州10ヵ国でMMRV 2回、MMR+V、MMR 2回の有効性を比較 試験は、多施設共同無作為化かつ観察者盲検にて、水痘の風土病がみられるヨーロッパの10ヵ国(チェコ共和国、ギリシャ、イタリア、リトアニア、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スロバキア、スウェーデン)にて行われた。 生後12~22ヵ月の健常児を無作為に3対3対1の割合で、42日間で(1)MMRV 2回接種(MMRV群)、(2)1回目にMMR接種、2回目に単価水痘ワクチン接種(MMR+V群)、(3)MMR 2回接種(MMR群:対照群)に割り付けて検討した。 被験児と保護者はすべてのアウトカムについて個別に評価を受け、またデータの評価や解析に関係するスポンサースタッフは治療割付について知らされなかった。 主要有効性エンドポイントは、2回接種後の42日目から第1フェーズの試験終了時点までに確認された水痘の発症(水痘帯状疱疹ウイルスDNAの検出または疫学的関連性で判定)であった。症例は重症度により分類し、有効性の解析はパープロトコル解析によって行われた。安全性の解析には1回以上接種を受けたすべての被験児を含めた。 2005年9月1日~2006年5月10日に、5,803例(平均年齢14.2ヵ月、SD 2.5)が、ワクチン接種を受けた。2回接種MMRVの有効性94.9%、中等度~重症例には99.5% 有効性解析コホートには5,285例が組み込まれた。平均追跡期間はMMRV群36ヵ月(SD 8.8)、MMR+V群36ヵ月(8.5)、MMR群は35ヵ月(8.9)であった。 水痘発症例は、MMRV群37例、MMR+V群243例、MMR群201例が確認された。2回発症例は、3例(全例MMR+V群)でみられた。 中等度~重症の水痘発症例は、MMRV群で2例であったが、MMR+V群では37例が報告された(1例は初回軽症例の2回発症例)。MMR群は117例であった。 すべての水痘に対する2回接種MMRVの有効性は、94.9%(97.5%信頼区間[CI]:92.4~96.6%)であり、中等度~重症の水痘に対しては99.5%(同:97.5~99.9%)であった。 一方、すべての水痘に対する1回接種単価水痘ワクチンの有効性は、65.4%(同:57.2~72.1%)で、事後解析にて評価した中等度~重症の水痘に対する有効性は90.7%(同:85.9~93.9%)であった。 全接種群で最も頻度が高かった有害イベントは、注射部位の発赤であった(被験者のうち最高25%で報告)。 また、1回接種後15日以内に38℃以上の発熱を報告したのは、MMRV群57.4%(95%CI:53.9~60.9%)、MMR+V群44.5%(同:41.0~48.1%)、MMR群39.8%(同:33.8~46.1%)だった。 ワクチン接種に関連していると思われる重大有害イベントは、8件報告された(MMRV群3例、MMR+V群4例、MMR群1例)。全例、試験期間内に治癒した。 以上から著者は、「試験の結果は、あらゆる水痘疾患からの保護を確実なものとするために、短期間の2回接種水痘ワクチンによる予防接種を支持するものである」と結論している。

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ピーナッツアレルギーに経口免疫療法(OIT)は有効/Lancet

 ピーナッツアレルギーを有する小児の脱感作に経口免疫療法(OIT)が有効であることが、英国・ケンブリッジ大学病院NHS財団トラストのKatherine Anagnostou氏らによる第II相無作為化比較対照試験「STOP II」の結果、示された。QOL改善、良好な安全性プロファイルが示され、免疫学的臨床検査値にも有意な変化が認められたという。結果を踏まえて著者は、「OITを非専門医の下では行ってはならないが、7~16歳児でのピーナッツOITは有効で忍容性も良好である」と結論している。ピーナッツOITの有効性に関する検討は先行して行われた第I相の小規模試験において示唆されていた。Lancet誌オンライン版2014年1月30日号掲載の報告。7~16歳を対象に2~800mg/日摂取させ、6ヵ月時点で除去療法群と脱感作を評価 STOP IIは、ピーナッツアレルギーを有する小児の脱感作に対するOITの有効性を確定することを目的に、対照(現在標準治療のピーナッツ除去療法)とOIT(ピーナッツプロテイン2、5、12.5、25、50、100、200、400、800mg/日を摂取)の有効性を比較した無作為化対照クロスオーバー試験で、NIHR/Wellcome Trust Cambridge Clinical Research Facilityで被験者を募り行われた。各群への割り付けは盲検化しなかった。 適格とされたのは、ピーナッツ摂取直後に過敏反応を有し、プリックテストでピーナッツが陽性、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験(DBPCFC)で陽性である7~16歳の若年者だった。主要慢性疾患(湿疹、鼻炎、喘息など)を有する者、保護者がピーナッツアレルギー疑い/診断の場合、また試験手技に消極的/実行不能の場合は除外した。 主要アウトカムは脱感作で、6ヵ月時点のピーナッツプロテイン1,400mgによるDBPCFCが陰性である場合と定義した。なお対照群に割り付けられた被験者は、第2フェーズにおいてOITを受け、その後にDBPCFCを受けた。また検討では、免疫学的パラメータおよび疾患特異的QOLスコアについても測定し、intention to treatにて分析した。6ヵ月の脱感作率、OIT群62%、除去療法群は0 第1フェーズ試験後に主要アウトカムの脱感作が記録されたのは、OIT群62%(24/39例、95%信頼区間[CI]:45~78%)に対し、対照群は0(0/46例、同:0~9)であった(p<0.001)。 OIT群のうち84%(95%CI:70~93%)が、26週間、800mg(ピーナッツ5個分に相当)/日の連日摂取に忍容性を示した。OIT後のピーナッツ摂取閾値増大の中央値は1,345mg(範囲:45~1400、p<0.001)、25.5倍(範囲1.82~280、p<0.001)であった。 第2フェーズ試験後に、DBPCFCで1,400mg(ピーナッツ10個分に相当)に忍容性を示したのは54%、800mg/日の連日摂取に忍容性を示したのは91%(95%CI:79~98%)であった。 また、QOLスコアはOIT後有意な改善を示した(変化の中央値:-1.61、p<0.001)。副作用は大半の患者で軽度であった。最もよくみられたのは胃腸症状で(悪心31例、嘔吐31例、下痢1例)、次いで摂取後の口のかゆみが6.3%(76例)、摂取後の喘鳴が0.41%(21例)であった。摂取後のアドレナリン注射例は0.01%(1例)だった。

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