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寛解後、抗てんかん薬はすぐに中止すべきか

 てんかんは慢性的な神経障害であり、全世界に数百万の患者が存在する。主な治療法は抗てんかん薬(AED)であり、これにより発作を抑制し、てんかんをコントロールする。AEDは大半の症例で有効であるが、認知機能や行動の変化といった長期有害事象との関連が指摘されている。そのため、寛解を認めたらAEDを中止することが患者にとって最善だと考えられるが、その最適な中止時期については明らかとなっていなかった。英国・リバプール大学のIsabella Strozzi氏らは、AEDの最適な中止時期を明らかにするため、以前に行ったコクランレビュー(2001年第3号に発表)のアップデートを行った。その結果、小児てんかん患者において、発作寛解期間が2年未満の早期にAEDを中止した場合は再発率が高いことを報告し、抗てんかん薬は、最低2年の寛解期間を経た後に中止すべきことを示唆した。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2015年2月11日号の掲載報告。 研究グループは本レビューで、(1)成人および小児てんかん患者におけるAED早期中止または後期中止後の発作再発リスク、てんかん重積状態および死亡率を定量化し比較する、(2)発作再発リスクに影響を及ぼす因子を評価する、(3)安全にAEDを早期中止できる集団を明らかにする、ことを目的とした。Cochrane Epilepsy Group Specialised Register(2014年6月)、CENTRAL (Cochrane Library第5号、2014年5月)、MEDLINE(1946年~2014年6月)、CINAHL(2014年6月23日)、Scopus(1823年~2014年6月)、ClinicalTrials.gov(2014年6月23日)、WHO International Clinical Trials Registry Platform(2014年6月23日)を検索した。また、電子検索で検出された研究の参考文献一覧についても調査した。 成人および小児てんかん患者において、発作寛解期間別にAED中止による影響を評価した無作為化対照試験、早期(発作寛解期間2年未満)のAED中止と後期(発作寛解期間2年以上)のAED中止を比較した研究を検索対象とした。評価者2人が個別にデータを抽出し、試験の質を評価した。各試験におけるリスク比(RR)を95%信頼区間(CI)とともに、また二分法データの要約RRと95%CIは固定効果モデルを用いて算出した。統合RR算出それぞれについて、統計学的不均一性を検査した。また、各対象試験は、Cochrane Handbookの推奨に基づき「バイアスリスク」を評価。GRADE systemによって情報の全体的な質を評価し、2つのSummary of Findingsという表を提示した。 主な結果は以下のとおり。・5件の試験、無作為化された小児てんかん患者924例をレビューの対象とした。・無作為化時の年齢はすべて16歳以下、追跡期間中央値は5.6年であった。・成人を対象とした試験、死亡率あるいはてんかん重積状態をアウトカムとした試験のなかで適格なものはなかった。・AED中止後の発作再発の統合RRは1.34(95%CI:1.13~1.59、p=0.0007)であった。この推定値に基づくと、有害必要数(早期AED中止により1例の発作再発リスクが増加するのに必要な人数)は8例であった(95%CI:5~20)。・統合RR 1.51(95%CI:0.97~2.35、p=0.07)という結果から、AEDの早期中止は部分発作患者における高い再発率と関連することが示された。・欠神発作タイプは、低い再発リスクと関連していた。・EEG所見異常(統合RR:1.44、95%CI:1.13~1.83、p=0.003)、その中でもてんかん様活動(同2.58、2.03~3.28、p<0.0001)、2歳未満あるいは10歳以降での発作発症、てんかん重積状態の既往、知的能力障害(IQ 70未満)、治療前および治療中の発作多発は、高い再発リスクと関連していた。・性別および家族歴と発作再発との間に有意な関連は認められなかった。・全体的にみると、対象とした試験は方法論的な情報に関する報告がなく、オリジナルの試験報告者による情報提供もなかったため、バイアスリスクは低いあるいは不明確と判断された。 ・小児、とくにEEG異常および部分発作の両方(あるいは一方)を有する小児患者は、少なくとも2年の無発作期間を経過した後にAEDを中止すべき、ということを支持するエビデンスが示されていた。・全般発作を有する小児患者については、AEDの中止時期を明確にするエビデンスは不十分であった。・発作を認めない状態にある成人患者のAED中止時期を示すエビデンスはなかった。・最適なAED中止時期と再発を予測するリスク因子を特定するために、より質の高い無作為化対照試験、とくに成人や全般発作の患者を対象とした試験が必要と思われた。関連医療ニュース 小児てんかん、複雑な経過をたどる 抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのか 統合失調症に対し抗精神病薬を中止することは可能か  担当者へのご意見箱はこちら

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乳児血管腫 プロプラノロールへの期待が高まる

 乳児血管腫治療において、経口β受容体遮断薬プロプラノロール(3mg/kg/日)を6ヵ月間投与するレジメンが有効であったことが、フランス・ボルドー大学病院Christine Leaute-Labreze氏らによる無作為化比較の結果、報告された。これまで、プロプラノロールによる乳児血管腫治療は行われているものの、その使用について無作為化比較試験による報告は限定的であった。NEJM誌2015年2月19日号の掲載報告。 試験は、多施設無作為化二重盲検適応デザイン第II/III相試験で、小児用経口プロプラノロール溶液の有効性と安全性の評価を目的とした。対象は1~5ヵ月の、全身療法を必要とする増殖性乳児血管腫の患児であった。 被験者は、プラセボ群またはプロプラノロール群の4レジメンに無作為に割り付けられた(1mg/kg/日または3mg/kg/日を、各々3ヵ月間または6ヵ月間投与)。 事前に予定されていた中間解析により用量・期間の選択と評価を行い、最終有効性解析で用いるレジメンが決定された。主要評価項目は、24週目時点の治療の成功(標的病変の完全/ほぼ完全な消失)または失敗であった。評価は標準化された画像によって、独立した中央登録で盲検的に行われた。 主な結果は以下のとおり。・無作為化された460例の患児のうち、456例が実際に治療を受けた。・24週の治療期間を終えた初期の188例による中間解析により、最終有効性解析に用いられるレジメンは、「3mg/kg/日を6ヵ月間」に決定した。・24週時点のプロプラノロール群の治療成功率は、プラセボ群よりも有意に高かった(60% vs. 4%、p<0.001)。・ベースラインから5週時点までに改善を示した割合は、プロプラノロール群がプラセボ群よりも有意に高かった(88% vs. 5%、p<0.001)。・プロプラノロール群の治療を完遂した患児のうち、10%の患児が追跡期間(72週)中に全身療法を必要とした。・プロプラノロールに関連する既知の有害事象として、低血糖、低血圧、徐脈、気管支痙攣がまれに発生したが、プラセボ群との間に有意差はみられなかった。

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アナフィラキシーにおける皮膚症状と診断

はじめに アナフィラキシーは、狭義にはIgEを介する、複数の臓器における即時型アレルギー反応で、広義には、造影剤や非ステロイド系抗炎症剤(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs; NSAIDs)などによる、さらには明らかな誘因なく症状が出現する特発性のものを含む1-3)。皮膚症状に関する限り、誘因による表現型の違いは知られていない。 その症状は、マスト細胞が多く分布する皮膚、粘膜、気道、消化管に多く現れ、末梢血の血漿成分の漏出による循環動態の悪化と神経症状を伴うことが多い。なかでも皮膚症状はアナフィラキシーの80~90%で出現2,4)し(表1)、呼吸困難感、血圧低下など、他の生命に関わる症状に伴って出現した場合の診断的価値は高い。 表1を拡大する アナフィラキシーにおける皮膚症状アナフィラキシーによる皮膚症状は、臨床的にI型アレルギーにより生じる皮膚症状と同様である。すなわち、皮膚、粘膜に分布するマスト細胞の急速な脱顆粒により、ヒスタミンをはじめとするメディエーターが組織内に放出され、血管に作用して微小血管の拡張(紅斑)、血漿成分の漏出(膨疹)、知覚神経の刺激による瘙痒を生じる。この反応は、蕁麻疹と大きく重複するが、蕁麻疹のスペクトラムは広く、アナフィラキシーですべての蕁麻疹の臨床像が起こるわけではない。一方、もともと慢性に反復する患者がアナフィラキシーを生じた場合は、両者の皮疹を区別することは困難であり、臨床像により両者を区別することはできない。しかし、傾向として両者の違いはあり、その特性を認識しておくことは有用である。1)皮疹の範囲皮膚症状をアナフィラキシーの診断の根拠とするには、体表の広い範囲に皮疹が出現していることが大切である。果物や野菜を摂取して起こる口腔アレルギー症候群では、軽症例では口腔ならびに顔面皮膚、粘膜の発赤、腫脹などにとどまり、接触蕁麻疹でも軽度であれば皮疹は接触部位に限局した発赤ないし膨疹となる。WAO(World Allergy Organization) 3)および日本アレルギー学会のアナフィラキシーガイドライン2)では、アナフィラキシーの3項目を挙げ、そのうちのいずれかに該当する場合をアナフィラキシーと診断する。皮膚症状は、その3項目のうちの2項目に含まれ、具体的には「全身の発疹、瘙痒または紅潮」と定義されている。なお、アナフィラキシーでも皮疹がない、あるいは限局性の蕁麻疹が出現する可能性はあるが、日本アレルギー学会のガイドライン2)では、部分的な紅斑、蕁麻疹、膨疹はグレード1(軽症)に位置付けられている。2)膨疹と紅斑蕁麻疹では、初期は膨疹の周囲に広範囲の紅斑を伴うことが多く、浮腫の強い膨疹は白色になることもある。しかし、症状を繰り返すうちに紅斑の範囲は狭まり、慢性蕁麻疹の紅斑は膨疹の範囲に限局することが多い(図1)。私見ではあるが、アナフィラキシーにおける皮膚症状は紅斑が主体で、膨疹はないか、あっても散在する程度のことが多い(図2)。バンコマイシンを急速に点滴または静注することで生じるバンコマイシン症候群(またはレッドマン症候群)は、血中バンコマイシン濃度が上昇するために好塩基球からヒスタミンが遊離され、顔面、頸部に紅斑を生じる現象であるが、この場合も顔面、頸部のびまん性紅斑が主体で膨疹はその主役ではない。 図1を拡大する 図2を拡大する 図2(続き)を拡大する 一方、特発性の蕁麻疹でも体表の広い範囲に膨疹が出現することはあるが、その場合は比較的境界が明瞭で、多くの無疹部を確認できることが多い(図3)。浮腫が眼瞼、口唇に生じると、病変が深部に及び、血管性浮腫となることもある。 図3を拡大する 3)除外すべき皮膚症状アナフィラキシーに伴う皮膚症状の特徴は、個々の皮疹の形よりもむしろその経過にある。また、病態の中心は血管の拡張と浮腫にあって器質的変化を伴わないため、圧迫により消退しないことも診断の根拠にできる(図4)。なお、表在性の膨疹、紅斑を伴わない血管性浮腫は、遺伝性血管性浮腫またはアンジオテンシン変換酵素阻害薬内服中に生じる発作の可能性を考える必要がある。その場合は抗ヒスタミン薬、アドレナリンは無効で、前者には速やかなC1インヒビター(C1-INH)製剤の静注が必要である5)。 図4を拡大する おわりにアナフィラキシー様症状には、パニック発作、迷走神経発作など、アナフィラキシーとは取るべき対応がまったく異なる疾患を鑑別する必要がある。そのために、皮膚症状は重要な診断の助けになり、正確な観察を心がけたい。 1) The Centre for Clinical Practice at NICE. Anaphylaxis. NICE clinical guideline 134. NICE.(Accessed on February 9, 2015.) 2) 日本アレルギー学会監修.Anaphylaxis対策特別委員会編.アナフィラキシーガイドライン.日本アレルギー学会;2014. 3) アナフィラキシーの評価および管理に関する世界アレルギー機構ガイドライン. Estelle F, et al. 海老澤元宏ほか翻訳. アレルギー.2013; 62: 1464-1500. 4) Joint Task Force on Practice Parameters; American Academy of Allergy, Asthma and Immunology; American College of Allergy, Asthma and Immunology; Joint Council of Allergy, Asthma and Immunology. J Allergy Clin Immunol 115: S483-S523, 2005. 5) 秀 道広ほか.日皮会誌.2011; 121: 1339-1388.

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溺水児の蘇生術、30分が目処か/BMJ

 心停止・低体温の溺水児の蘇生について、30分以内に自己心拍再開がみられなかった場合、予後はきわめて不良であることを、オランダ・フローニンゲン大学のJ K Kieboom氏らが後ろ向きコホート研究の結果、報告した。30分以内に自己心拍再開した場合は神経学的転帰は良好となる可能性は高まり、とくに溺水事故が冬に起きた場合にその傾向が認められたという。著者は、「所見は、心停止・低体温となった溺水児について30分超の蘇生治療の価値に疑問符を付けるものであった」とまとめている。BMJ誌2015年2月10日号掲載の報告より。30分超施術児のうち89%死亡、生存児も全例が重度の神経学的障害 検討は、オランダの8つの大学病院の救急部門と小児ICUで行われ、同院に搬送または入室した、心停止および低体温が認められた16歳以下の溺水児を対象とした。 主要評価項目は、溺水後1年の生存および神経学的アウトカムとした。死亡、植物状態での生存、重度の神経学的障害(paediatric cerebral performance category[PCPC]4以上)を不良アウトカムと定義し評価した。 1993~2012年の間に、心停止・低体温の溺水児160例が出現した。そのうち98例(61%)について蘇生術が30分超行われた(施術時間中央値60分)が、うち87例(89%、95%信頼区間[CI]:83~95%)が死亡に至った。 30分超の蘇生術が施された98例のうち、生存児は11例(11%、95%CI:5~17%)であったが全例PCPCスコアは4以上であった。30分を要さなかった小児では、神経学的アウトカム良好が27% 一方、30分超の蘇生術を必要としなかった小児62例(39%)については、17例(27%、95%CI:16~38%)が1年時点でPCPCスコアが3以下であった。内訳は10例(6%)が神経学的アウトカム良好(スコア1)、5例(3%)が神経学的障害が軽度(スコア2)、2例(1%)が同中程度(スコア3)であった。 160例の溺水児のうち、アウトカムを問わず1年時点で生存していたのは44例のみであった。 また、事故発生について季節別に評価した分析では、季節とアウトカムの強い相関が認められ、冬場の事故例が他の季節と比べて有意にアウトカムが良好であった(オッズ比:4.6、95%CI:1.4~15.1、p=0.013)。また、この季節性の影響も、30分以内で自己心拍再開となった子供において顕著にみられた(同:4.8、2.9~7.9、p=0.01)。

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食物アレルギーの子を持つ「親」のQOLは?

 食物アレルギー児において、アドレナリンの処方やアナフィラキシー既往があるほど親のQOLは低くなることが、Claire E Ward氏らの調査により報告された。これまでアドレナリンの処方とQOLの関連性については明らかになっていなかった。Annals of allergy, asthma & immunology誌オンライン版2015年2月5日の掲載報告。 本調査は、ウェブサイト、e-mail、2つの全米食物アレルギー支援団体のソーシャルメディアネットワークを介して、アメリカ全土の食物アレルギーの子を持つ親を対象に実施された。全50問で、回答は匿名化された。QOLはthe Food Allergy Quality of Life-Parental Burden questionnaireによって評価された。アドレナリンの投与がQOLに及ぼす影響は、線形回帰分析で評価された。 主な結果は以下のとおり。・調査には3,541人の親が回答し、そのうち35.6%がアドレナリンを処方されていると報告した。・QOLアンケートの結果から、アドレナリンを処方されている子の親は、アドレナリンを処方されていない子の親よりもスコアが高い(=QOLが低い)ことが示された(3.07 vs. 2.84、p<0.001)。・アナフィラキシーの既往あり(3.01 vs.2.75、p<0.001)、複数品目の食物アレルギー(3.16 vs.2.67、p<0.001)、複数品目のアレルギーかつアドレナリン使用(3.24 vs.2.57、p<0.001)についても同様であった。・線形回帰分析の結果、アドレナリン使用、アナフィラキシーの既往、複数品目の食物アレルギーのある子の親は、QOLが有意に低いことが示された。複数品目の食物アレルギーについては、卵や牛乳、小麦、大豆、魚介類のアレルギーを持つ子の親のほうが、ピーナッツやナッツアレルギーを持つ子の親よりもQOLが有意に低かった。・親の大学教育とアレルギーの子の年齢が高いほど、QOLが高かった。・アドレナリン使用およびアナフィラキシーの既往と、QOLスコアには関連が見られた。 著者らは、アレルギー反応が親のQOLへ及ぼす影響を理解するためには、さらなる研究が必要であるとまとめた。

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抗てんかん薬Banzel、1~3歳小児への適応追加をFDAが承認

 エーザイ株式会社は16日、同社の米国子会社であるエーザイ・インクが、抗てんかん薬「Banzel」(一般名:ルフィナミド)に関する小児適応の追加申請について、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したことを発表した。今回の承認により、これまでの適応症である「4歳以上の小児および成人における、レノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome: LGS)に伴うてんかん発作の併用療法」に、1~3歳までの小児患者への適応が追加された。 今回の追加適応症の承認は、1~3歳のLGS患者を対象にしたBanzelと既存の抗てんかん薬を比較対照とした上乗せ治療の臨床第III相試験(303試験)の中間解析に基づくもの。本試験におけるBanzelの薬物動態と安全性のプロファイルが、4歳以上の患者を対象にしたこれまでの臨床試験結果と整合性があることが確認されたとのこと。また、Banzel投与群で確認された主な副作用は、嘔吐および眠気であったという。 また、本臨床データは、FDAからの小児臨床試験実施要請書(Written Request)の要件を満たしていることが認められ、本剤の米国における特許期間は 6 カ月間延長され、最長で2023年5月まで存続するとのこと。詳細はプレスリリース(PDF)へ

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早産児介入試験、慢性肺疾患の報告は3割のみ/BMJ

 選択的なアウトカムの報告は、臨床試験およびシステマティックレビューの結果の妥当性に対する重大な脅威とされる。これまでに試験プロトコルと発表論文を比較した実証研究から、多くのアウトカムが選択的に報告されていることが示唆されている。そこで米国・スタンフォード大学のJohn P A Ioannidis氏らは、早産児介入のシステマティックレビュー論文および組み込まれた無作為化試験において、同集団で最も重大な臨床アウトカムの慢性肺疾患に関する情報が、どのように散見されるかを検討した。その結果、レビュー論文で慢性肺疾患について報告していたのは半数弱(45%)であり、同データを報告していた試験は31%のみであったことを明らかにした。BMJ誌オンライン版2015年1月26日号掲載の報告より。早産児介入評価を全Cochraneシステマティックレビュー 検討は2013年11月時点で、Cochrane Database of Systematic Reviewsをデータソースとし、早産児への介入を評価した論文を検索する全Cochraneシステマティックレビューにて行われた。検索されたレビュー論文のうち、慢性肺疾患に関する「情報がみられた」および「報告をしていた」論文数、および慢性肺疾患について報告していたシステマティックレビュー包含中の無作為化試験数を特定し評価した。 また、慢性肺疾患の報告がなかったシステマティックレビュー10本と、あらゆるアウトカムを報告していた同10本を無作為に選択し、慢性肺疾患に関する情報が、それらに組み込まれた無作為化試験の主要報告にはみられるが、システマティックレビューにはみられないかどうかについて特定した。 主要評価項目は、入手できた慢性肺疾患アウトカムが、集団や介入のタイプで異なるかどうか、また、未報告のデータが試験報告から入手可能であるかどうかとした。同集団で重大視される慢性肺疾患アウトカムを報告した包含試験は31% 全Cochraneシステマティックレビューにより、早産児に関連したシステマティックレビュー論文(以下、レビュー論文)174本、試験数1,041件が検索された。 このうち、慢性肺疾患に関する「情報がみられた」レビュー論文は105本(60%)、「報告をしていた」レビュー論文は79本(45%)であった。 また試験1,041件のうち、生後28日時点の慢性肺疾患データを報告していたのは202件、生後36日時点の同データを報告していたのは200件で、あらゆる定義の慢性肺疾患を報告していた試験は320件(31%)であった。 集団別分析からは、「情報がみられた」「報告をしていた」レビュー論文は、単に早産児を対象としたものよりも、呼吸障害児(distressまたはsupport)を対象としたもののほうが、有意に多いことが判明した(p<0.001)。 対象児への介入(薬物療法、栄養療法、呼吸器装着など)は有意に異なっていた(p<0.001)。呼吸器装着介入児を対象とした試験は86件あったが、そのうち慢性肺疾患について報告していたのはわずか48件(56%)であった。 レビュー論文を無作為に選択した検討からは、包含されていた試験84件のうち、慢性肺疾患アウトカムの報告がないものは45件(54%)あり、またそうした情報を主要報告で述べていたのは、わずか9件(20%)であった。 著者は、「慢性肺疾患のアウトカムデータがシステマティックレビューで報告されていない場合は、主要試験報告でもそれらは報告されていなかった」と、重大アウトカムに関する情報が包含試験の大半で欠落していることを指摘した。そのうえで、「全試験の初期設定で収集・報告された標準化臨床アウトカムの使用が検討されるべきであろう」と提言している。

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小児アトピー性皮膚炎へのアザチオプリンの安全性

 アザチオプリンは重度の小児アトピー性皮膚炎の治療に有効であることが知られているが、安全性に関するデータは不足していた。英国・Great Ormond Street Hospital for Children NHS Foundation Trust/St George's HospitalのNicholas R. Fuggle氏らは、臨床所見を後ろ向きに調査し、アザチオプリン経口投与を小児アトピー性皮膚炎の治療として用いた場合、重大な有害事象は少ないことを明らかにした。著者らは適切な血液モニタリングと用量調整を推奨している。Journal of the American Academy of Dermatology誌2015年1月号(オンライン版11月4日号)の掲載報告。 研究グループは、小児アトピー性皮膚炎患者におけるアザチオプリン投与中の血液モニタリングに関する提言をまとめるため、2010~2012年にアトピー性皮膚炎の治療でアザチオプリンが処方され前向きに血液が採取された小児82例について、有害事象などを後ろ向きに評価した。 主な結果は以下のとおり。・アザチオプリン治療の開始年齢は、平均8.3歳(標準誤差[SEM]0.4歳)であった。・アザチオプリンの最大投与量は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ(TPMT)活性正常例で平均2.4mg/kg(SEM 0.1mg)、低活性例で1.5mg/kg(SEM 0.1mg)であった。・治療開始から中央値0.4年後において、血液検査値異常を含む有害事象が82例中34例(41%)にみられた。18例(22%)は重大な血液検査値異常(肝トランスアミナーゼ上昇、リンパ球減少および好中球減少)で、うち2例が投与中止となった。・臨床的な有害事象は82例中16例(20%)にみられ、2例が投与中止となった。・多変量解析の結果、有害事象の発現は年齢、性別、TPMT活性および投与量と関連していなかった。

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睡眠指導でADHDの症状が改善/BMJ

 注意欠如・多動症(ADHD)の小児に対する簡易な睡眠衛生指導と行動療法的治療により、ADHDの症状が改善され、QOLや日常機能にも良好な効果がもたらされることが、オーストラリア・メルボルン大学のHarriet Hiscock氏らの検討で示された。ADHDの子供には睡眠行動障害がみられることが多く、その家族への影響が指摘されている。ADHD患児の睡眠への介入が、ADHDの症状や家族に及ぼす影響を無作為化試験で評価した研究はこれまでなかったという。BMJ誌オンライン版2015年1月20日号掲載の報告。症状や睡眠、親の精神的健康に及ぼす影響を評価 研究グループは、子供の睡眠障害に対する行動療法的治療による、ADHD患児の症状、行動、日常機能、作業記憶および保護者の精神的健康などの改善効果を検証する無作為化対照比較試験を実施した(Australian National Health and Medical Research Council[NHMRC]の助成による)。 被験者は、介入群または対照群(通常の治療を行う群)に無作為に割り付けられた。介入群は2週に1回の診察時(計2回)に、臨床心理士あるいは小児科医による睡眠衛生指導と標準化された行動療法的治療が行われた後、電話によるフォローアップが行われた。2010年8月~2012年6月に、ビクトリア州の21の一般小児病院の小児科医50人から、5~12歳の244例のADHD患児が登録された。 割り付け後3ヵ月と6ヵ月時に、ADHDの重症度(主要評価項目、保護者および教師によるADHD評価スケールIV)、睡眠障害、行動、QOL、日常機能、作業記憶および保護者の精神的健康(うつ・不安・ストレス評価スケール[DASS])、就業状況などの評価を行った。プライマリケアでの施行に適するアプローチ 介入群に122例(平均年齢:10.3歳、男児:84%、メチルフェニデート投与:76%)、対照群にも122例(9.9歳、86%、74%)が割り付けられた。3ヵ月時のフォローアップはそれぞれ86例、89例で行われ、6ヵ月時は106例、98例が完遂した。 3ヵ月、6ヵ月の両時点で、介入群は対照群に比べADHDの症状が有意に抑制された。症状の重症度変化の補正後平均差が、3ヵ月時は-2.9(95%信頼区間[CI]:-5.5~-0.3、p=0.03)、6ヵ月時は-3.7(95%CI:-6.1~-1.2、p=0.004)であった。 また、介入群では、不注意も3ヵ月時(p=0.01)、6ヵ月時(p=0.001)共に有意に改善し、多動/衝動的行動は3ヵ月時(p=0.13)には差はなかったものの、6ヵ月時(p=0.04)は有意な改善効果が認められた。 一方、介入群は対照群に比べ、中等度~高度の睡眠障害の頻度が3ヵ月の時点で有意に低く(30 vs. 56%、補正オッズ比[OR]:0.30、95%CI:0.16~0.59、p<0.001)、6ヵ月時も少ない傾向が認められた(34 vs. 46%、補正OR:0.58、95%CI:0.32~1.0、p=0.07)。3ヵ月時の介入群の絶対リスクの減少率は25.7%であり、治療必要数(NNT)は3.9であった。また、6ヵ月時の絶対リスク減少率は12.8%、NNTは7.8だった。 ADHD患児の症状に対する介入のベネフィットのうち、3ヵ月時の約2分の1、6ヵ月時の約3分の1は睡眠障害の改善によってもたらされた。また、介入群では、他のすべての患児のアウトカム、および精神的健康を除く保護者のアウトカムが改善される傾向がみられた。教師による評価では、患児の多動が3ヵ月および6ヵ月共に改善され、3ヵ月時には有意な改善効果が認められた(p=0.02)。 6ヵ月時の作業記憶は、対照群に比べ介入群の患児で良好であった。また、アクチグラフィによる睡眠時間の評価では、3ヵ月(平均差:10.9分、95%CI:-19.0〜40.8)および6ヵ月(平均差:9.9分、-16.3〜36.1)共に介入群で長い傾向がみられたものの有意な差はなく、いずれもサンプル数(3ヵ月時:54例、6ヵ月時:37例)が少なかったため補正解析は行われなかった。 著者は、「睡眠への簡易な行動療法的介入により、その多くが中枢神経刺激薬を処方されているADHD患児の症状が一定程度改善され、睡眠や行動、QOL、日常機能の改善効果も得られた。これらのベネフィットのほとんどは6ヵ月後も保持された」とまとめ、「このような介入法はプライマリケアでの使用に好適な可能性がある」と指摘している。

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アナフィラキシー総論 シンプル解説

1.疾患または病態の定義、概念 アナフィラキシーは、食物、薬物、蜂毒、ラテックスなどの原因物質により誘発される即時型アレルギー反応の一型であり、その症状は複数の臓器症状が短時間のうちに全身性に現れ、生命に危機を与えるものを指す。またアナフィラキシーのうち、血圧低下やそれに伴う意識レベルの変容を伴う場合を、アナフィラキシーショックという。 2.病態生理 アナフィラキシーは、典型的には原因物質が感作マスト細胞や好塩基球上のIgEを架橋することにより、系統的なメディエーターの放出および分泌により引き起こされる。メディエーターはヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサン、プロスタグランジン、PAFなどであり、これらは平滑筋攣縮、粘液分泌、血管拡張、血管透過性亢進などの作用を示す。 3.診断基準国際的には複数の診断基準があるが、わが国で採用されている診断基準を以下に示す。3つのクライテリアがあり、そのうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと診断する。 1)患者が数分から数時間の経過において、「皮膚・粘膜のどちらか、または両症状」と「呼吸器症状か血圧低下または末梢循環不全」の合併がある。 2)患者が抗原に曝露されて数分から数時間に以下の症状が2つもしくはそれ以上出現した場合。(1)皮膚・粘膜のどちらか、または両症状、(2)呼吸器症状、(3)血圧低下または末梢循環不全、(4)消化器症状。 3)患者が既知の抗原に曝露されて数分から数時間の間の血圧低下。4.臨床症状アナフィラキシー症状は、その定義にもあるように全身的に現れる。このため、あらゆる症状が発現しうるといっても過言ではない。しかし症状出現頻度には大きな違いがある。1)皮膚症状最も現れやすい症状である(図)。皮膚症状は掻痒を伴う蕁麻疹が典型的であるが、掻痒は軽度もしくは伴わずに紅斑のみが広がっていくこともよく経験する。 図を拡大する 2)粘膜症状皮膚症状に次いで頻度が多い。主に口唇腫脹や、眼瞼腫脹、眼球粘膜症状、また口腔咽頭粘膜症状(イガイガ感、違和感など)がよく認められる。皮膚・粘膜症状は程度が強いと、外観的な重篤感をうかがわせるが、生命維持には関与しないので、重症度は高く捉える必要はない。3)喉頭症状(上気道)喉頭は容易には視認できないので、初期は患者の主観症状に依存する。しかし、進行すると窒息から致死の転帰をたどる可能性がある。患者は胸部圧迫感や胸部・喉頭絞扼感、喉頭違和感、嚥下困難感などの主観的症状、嗄声、無声など客観的症状、さまざま訴える。しかし、小児にはこれら主観症状の表出が不得手であり、検者は常に患児の喉頭症状に注意を払うべきである。4)呼吸器症状(下気道)喉頭症状も上気道、つまり呼吸器症状に本来は包含されるが、注意点が異なるので、便宜的に分けて表記した。下気道症状として散発的な咳嗽が、じきに連続性となり咳き込む。喘鳴などraleを伴うようになると呼吸困難症状も現れてくる。5)消化器症状腹痛、嘔吐が多く、時に下痢を認める。腹痛は主観的な症状であるので、重篤度を推し量るには難しい。まれであるが、腹痛の中に膵炎を発症している症例もあり、注意を要する。6)循環器症状血圧低下を代償するために、頻脈、顔面蒼白、四肢冷感、活動性の低下が初期に認められる(プレショック)。さらに低血圧に陥ると、意識レベルの悪化が進行し、持続すると多臓器不全に至る(ショック)。循環器症状は生命維持に直結するので、迅速で適切な対応が求められる。症状は抗原に曝露されてから速やかに出現する。食物・薬物で5分以内が25.8%、30分以内が56.1%、蜂毒では5分以内が41.4%にも及ぶ。ただし、なかには抗原曝露から1~2時間後に症状が誘発される場合もある。その進行はきわめて急速である。蜂毒によるアナフィラキシーの場合は秒単位、食物アレルギーや薬物では分単位で症状悪化を認めるため、急激な変化に即応できるような意識と体制が求められる。また初期症状がいったん収まった後、しばらくして再燃する二相性反応も知られる。その頻度は報告によりさまざまであるが、アナフィラキシー反応の6%で、初期反応の後1.3~28.4時間後に再燃したとする報告がある。初期症状におけるアドレナリン投与の遅れが二相性反応を誘発する指摘もある。5.治療1)アドレナリンアドレナリンがアナフィラキシー治療の第1選択薬であることはきわめて重要な知識である。アドレナリンは、アナフィラキシーによって生じている病態を改善させる最も効果的な薬剤である。アドレナリンの効果発現は早いが、代謝も早く(10~15分)、必要に応じて反復投与する。投与量は0.01mg/kg、投与経路は筋肉注射であり、添付文書には記載されているものの皮下注射は推奨されない。吸入による循環器系に対する効果は否定的であり、挿管時の経気道的投与とは一線を画して理解するべきである。アドレナリン投与の遅れが、致死と関連があるとする報告は枚挙にいとまがない。しかし日常診療においてアドレナリンは使い慣れない薬剤であり、治療指数(治療効果を示す量と致死量との比較)が狭く、また劇薬指定であることが影響して、その投与時期が遅れることがきわめて多い。致死の可能性がある症状、すなわちショックおよびプレショック、そして呼吸器(上下気道)症状に対して、迅速積極的に投与されるべきである。わが国では、アドレナリン自己注射薬(エピペン)が平成18年に小児にも適応となり、平成20年には学校・幼稚園、平成23年には保育所における注射が認められるようになった。医師は指導的な立場で、病院外でのアドレナリンの適正使用に貢献することが求められている。アドレナリンを米国だけはエピネフリンと公称するが、その歴史の事実は、高峰 譲吉氏が1900年に発見し、結晶化に成功した物質であり、そのときの命名がアドレナリンである。2)抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)アドレナリン以外の薬剤のアナフィラキシー治療における位置づけは実は低い。それにもかかわらず漫然と使用されている臨床現場があるのも事実である。抗ヒスタミン薬の蕁麻疹や掻痒に対する効果は明らかであるが、紅斑にすらその効果は限定的である。ましてショックはもちろん、呼吸器、消化器症状に対する効果は期待できない。さらに注射薬はその鎮静効果から、かえって患者の意識レベルの評価を困難にする。このため、安易な投与はむしろ避け、投与対象を慎重に考え、使用後は継続的なモニタリングを行い急変に備える。3)ステロイド薬抗ヒスタミン薬と同様、アナフィラキシーの急性期の治療に対するステロイド薬の効果に関するエビデンスはきわめて乏しい。それにもかかわらず、経験的に多用されている特殊な薬剤である。二相性反応に対する効果を期待されて投与されることが多いが、そのエビデンスも乏しい。漫然と投与して、モニタリングもせずに経過を追うことがあってはならない。4)その他呼吸器症状にはβ2刺激薬吸入が効果的なことが多い。また十分な酸素投与および輸液管理は基本であり。ショック体位を早期から取らせ、不用意な体位変換も避けるべきである。6.臨床検査 アナフィラキシーにおける臨床検査所見の価値はきわめて限定的である。なぜなら検査結果が出た時点では、アナフィラキシー症状の趨勢は決しているからである。 事後的にアナフィラキシー症状を確認する目的としては、マスト細胞や好塩基球由来のメディエーター(血漿ヒスタミンや血清トリプターゼ、PAFなど)の上昇はアナフィラキシーの存在を支持する。特異的IgE値や皮膚テスト(プリックテスト)の結果は、アナフィラキシーのリスクと一定の相関性があるが、強くはない。 7.小児期のアナフィラキシー 小児期のアナフィラキシーの主な原因は食物である。一般的にソバや落花生のアナフィラキシーリスクが高いと考えられるが、鶏卵、牛乳、小麦のリスクが低いわけではなく、同様の管理が必要である。 症状は、小児に限って発症しやすいものはない。しかし、成人と異なり、症状の表出が十分にできないため、気道症状やショック症状の初期症状、たとえば喉頭違和感や閉塞感、立ちくらみ、元気がなくなるなどの症状を、見落とさないよう気を付ける必要がある。疫学調査で、小児期のショック発生率が成人に比べて少ないのは、こうした症状が見落とされているためと考えられる。小児のアナフィラキシーが、成人に比べて軽症であると安易に考えないほうが良い。 アナフィラキシーの治療は成人と変わらない。アドレナリンが第1選択薬であり、投与量は0.01mg/kgで0.5mgを上限とする。 自己判断ができない小児期のアナフィラキシー管理は、保護者や日々の管理者が代行することになる。このためリスクの認識と発症時の対応方法を、彼らに十分に習熟させることが求められる。

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小児救急での鎮静プロトコルは有効か/JAMA

 急性呼吸不全で人工呼吸器を装着した小児に対し看護師による目標指向型の鎮静プロトコルを行っても、通常ケアと比較して呼吸器装着期間は短縮しなかったことが示された。検討は米国・ペンシルベニア大学のMartha A. Q. Curley氏らが、31ヵ所の小児ICU(PICU)で2,449例を対象に行った集団無作為化試験の結果、報告した。探索的副次アウトカムの評価からは、挿管中の覚醒患者の割合は介入群で有意に高率であった一方、疼痛や興奮のエピソードも介入群で有意に高率であるなど、説明が困難な介入との関連が示されたという。これまでに、鎮静プロトコルは成人の救急疾患ではアウトカムを改善するが、小児への有効性については不明であった。JAMA誌2015年1月27日号掲載の報告より。31ヵ所のPICUで急性呼吸不全、人工呼吸器装着の小児2,449例集団無作為化試験 試験は2009~2013年に全米31ヵ所のPICUで行われ、急性呼吸不全で人工呼吸器装着の小児(生後2週間~17歳)2,449例が登録され、オピオイド中止後72時間まで、または28日時点もしくは退院時まで行われた。 介入PICU群(17ヵ所、1,225例)には、目標指向型の鎮静、覚醒評価、抜管準備テスト、8時間ごとの鎮静調整、鎮静離脱などを含む鎮静プロトコルが行われた。一方、対照PICU群(14ヵ所1,224例)には通常ケアに基づく鎮静が行われた。 主要アウトカムは、人工呼吸器装着期間とした。副次アウトカムは、急性呼吸不全からの回復までの期間、人工呼吸器離脱までの期間、神経学的検査、PICU入室および入院の期間、院内死亡率、鎮静関連の有害事象、鎮静薬曝露の評価(覚醒、疼痛、興奮)、離脱症状の発生率などだった。人工呼吸器装着期間に有意差なし、有害事象の発生は因果関係が混迷 結果、人工呼吸器装着期間は、両群で有意差は示されなかった。介入群の中央値6.5日(IQR:4.1~11.2)、対照群の同6.5日(同:3.7~12.1)であった。 鎮静関連の有害事象(疼痛および鎮静管理不十分、臨床的に明らかな離脱症状、不意の気管内チューブ等の抜去など)も両群間で有意な差はみられなかった。 介入群では、抜管後喘鳴を経験した患者がより多かった(7%vs. 4%、p=0.03)が、ステージ2以上の褥瘡は少なかった(<1%vs. 2%、p=0.001)。 探索的分析の結果、介入群患者のほうが対照群患者よりも、オピオイド投与日数が短く(中央値9日[IQR:5~15] vs. 10日[同:4~21]、p=0.01)、使用された鎮静薬の種類が少なく(中央値2種[IQR:2~3] vs. 3種[2~4]、p<0.001)、また挿管中の覚醒の頻度が高かった(報告があった試験日割合中央値86%[IQR:67~100] vs. 75%[50~100]、p=0.004)。 一方で介入群患者のほうが対照群患者よりも、スコア4以上の疼痛を報告した日の割合が高く(同中央値50%[IQR:27~67]vs. 23%[0~46]、p<0.001)、興奮を報告した日の割合も高かった(同中央値60%[IQR:33~80]vs. 40%[13~67]、p=0.003)。

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