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全国の麻疹患者は累積で100例超に

 国立感染症研究所(NIID)の「IDWR感染症発生動向調査速報(2018年第17週:4月23日~4月29日)」(5月9日付)によると、第17週までの全国での麻疹の累積報告数は102例となり、引き続き増加傾向であることが明らかになった。NIIDはまた、5月11日の「IDWR感染症発生動向調査週報(2018年第16週:4月16日~4月22日)」にて、「帰国後の海外渡航者に対しては、2週間程度は麻疹発症の可能性も考慮して健康状態に注意することが重要である」と注意喚起している。 第17週の全国の麻疹発生状況は次のとおりである。・麻疹12例〔麻疹(検査診断例9例、臨床診断例0例)、修飾麻疹3例〕・感染地域:沖縄県4例、愛知県6例、東京都1例、埼玉県1例・累積報告数:102例〔麻疹(検査診断例58例、臨床診断例14例)、修飾麻疹30例〕■参考NIID国立感染症研究所:IDWR 感染症発生動向調査週報NIID国立感染症研究所:IDWR 感染症発生動向調査速報厚生労働省:感染症情報(麻しんについて)■関連記事全国の麻疹患者は累積で67例麻疹の流行、どう対応する

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適切なワクチン接種は母子手帳の確認から

 ファイザー株式会社は、2017年12月13~18日、ワクチン接種に対する実態調査アンケートを行い、その結果を示した。 調査の結果、保護者が母子健康手帳(母子手帳)をいつも携帯し、医師との適切なコミュニケーション(母子手帳を見せるなど)をとることで、小児のワクチン接種に適切な状況がもたらされる可能性が示唆された。母子手帳の活用により、小児の感染症予防につながることが期待される。 主な結果は以下のとおり。・Q1.小児の診察時に母子手帳を見せていますか? 対象:1~5歳の小児を持つ母親1万726人 いつも見せている:44.1%(4,733人) 予防接種の時のみ見せている:47.7%(5,118人)「いつも見せている」の回答者は、小児が1歳では60.2%(1,248/2,074人)だが、成長するにつれて減る傾向があり、5歳では37.0%(815/2,202人)まで下がった。・Q2.なぜ診察時に母子手帳を毎回見せていないのですか?(複数回答) 対象:Q1.で「いつも見せている」と回答した以外の母親5,993人 見せてほしいと言われないから:91.9%(5,509人) その他の各回答:10%以下・Q3.肺炎球菌ワクチンの追加接種を実施しましたか?(Yes回答を集計) 対象:ワクチン接種スケジュールを順守できた2~5歳の小児の母親8,467人 母子健康手帳を病院で提示している群(8,119人)のYes回答:94.0% 母子健康手帳を病院で提示していない群(348人)のYes回答:86.0%医療機関で母子健康手帳を見せていないと、ワクチンの追加接種実施率が低い傾向にある。■参考ファイザー株式会社 プレスリリース

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無過失補償制度は医療萎縮を止めるか

 2018年3月25日、第8回 医療法学シンポジウム(第2回 稲門医師会・稲門法曹会合同シンポジウム)が、都内において開催された。シンポジウムでは「無過失救済補償制度はどうあるべきか~産科医療だけでなく~」をテーマに、前半では現状における無過失補償制度の問題点や課題、今後の制度設計について、後半では医療者、法曹関係者が全体討論として議論を交わした。金銭補償だけでは語れない医療事故後のフォロー はじめに杉原 正子氏(東京医療センター精神科)が、今回のテーマを選定した理由を説明。産科医療補償制度を例に挙げ、現状では経済的な補償がなされた後、患者や家族が置き去りにされていると指摘。支給に関しては、「疑わしきは支給する」というスタンスで穏やかな支給が望まれると同時に、患者や家族に必要とされるものは、経済的な補償に加え、診療やケアができる医療施設の情報や最新の医療情報だと語った。そして、日本の医療事故への提言も含め、実現すべき救済とは何かを学際的に対話していきたいと期待を寄せた。 次にサリドマイド薬害事件の当事者(サリドマイド児)として、患者の視点から増山 ゆかり氏が「患者にとって救済とは何か?」をテーマに、事件後の患者が置かれている立場やその思いを語った。1958年に発生したサリドマイド薬害事件から60年が経過し、当時障害を持って生まれた胎児も平均で55歳を超え、当時は予見できなかった影響に悩まされている。具体的には、身体的欠損からくるさまざまな社会的制限や差別のほか、健康な人と比較すると、解剖的にも循環器系や腎臓系に問題を抱え、加齢も10年程度早いという。今でも治療を断られることもあり、患者は金銭補償だけでは、自立的生活を成り立たせることは困難だと訴えた。そして、日本の医療の長所を認めつつも、「患者の意見を医療者が聞き、こうした薬害の被害に向き合うことが大切ではないか」と提言を行った。 次に大磯 義一郎氏(浜松医科大学医療法学 教授)が「無過失補償制度の意義と目的」をテーマに、現在の医療事故発生とその後の医療裁判の問題点を挙げ、医療事故の加害者の処分だけでは、事故の真相究明、再発防止、被害者(患者とその家族)の救済にならないことを指摘。再び医療萎縮が起きないように、裁判のような紛争手続きではない制度設計の必要性を述べた。とくに金銭賠償では解決できない被害者の癒しや加害医療者の救済、科学的な事故の再発防止などは個別に考えていく問題であり、その中で個々の無過失補償制度の有無も決めていくことが重要だと語った。諸外国の補償制度と医療事故への対応 次に坂根 みち子氏(坂根Mクリニック 院長)が「日本とスウェーデンの医療事故調査制度と無過失補償」について説明。スウェーデンでは医療事故が発生した場合、患者やその家族は、医療裁判ではなく「地方の苦情委員会」「医療福祉監査局」など7つルートで、医療事故への対応や補償を訴えることができると説明した。基本的に事故の再発防止を目的に、加害医療者の責任追及ではなく双方が対話できる場を整え、そのような場の内容が臨床現場にフィードバックされ、さらなる事故防止に役立てられているという。翻ってわが国の制度では、臨床現場に医療事故情報をフィードバックする機会も機能も十分ではないため、現状では医療安全に寄与していないと指摘し、「医療事故調査制度の制度1本化」「現場へのフィードバック機能」「早急な無過失補償制度の構築」など7つの提言を行った。 次に岩田 太氏(上智大学法学部 教授)が「医療事故と制裁をめぐる国際比較」をテーマに、ニュージーランド、スウェーデン、フランス、英国とわが国の医療事故後の対応を解説した。ヒューマンエラーは必ず起こることを前提に、医療過誤処罰は、刑事ではなく別の形で行うべきという立場で、諸外国の事例を説明した。ニュージーランドでは、広範な医療事故補償制度があり、訴権放棄や刑事訴追がほぼないため医師の協力は得やすいが、金銭賠償で解決できない課題もあるという。フランスでは、補償認定には一定の労働能力の喪失という認定基準があり、その幅も狭いために私訴も多い。英国では、民事裁判で賠償の有無などが判断されており、医療安全はNational Health Service (NHS)が集中管理しているが、近年裁判数は急増していると、各国の状況が紹介された。同氏は、今後のわが国での問題事例への対処として、行政処分の拡充や医療事故調査制度の充実を例に提案を行った。 次に大滝 恭弘氏(帝京大学医療共通教育研究センター 准教授)が、「無過失補償制度へ向けて」をテーマに制度設計に向けた論点整理を行った。わが国の無過失補償制度を概観し、補償範囲、費用負担、過失認定、事故調査制度との関連などが、複雑に絡んでいることを指摘。たとえば、予防接種健康被害救済制度は、有過失関係なく救済されるほか、費用は国が負担している。しかし、こうした全面補償の制度は悪用もされやすく、制度の設計の難しさを示唆した。今後、無過失補償制度を作るに当たっては、前述の設計要件だけでなく、(かなり難しいが)患者の訴訟対応をどう盛り込むかが超えるべき壁と説明した。今も不足している医療者からの情報提供 後半の全体討論では、はじめにわが国の医療の問題点として、医療者側からの情報提供が不足していることが挙げられ、これらが医療不信の一因になっていると指摘された。たとえば、医師からの医療事故レポートなどは、日本医療機能評価機構へ上がっていかず、ほとんどが医師以外の医療者であること、また、問題の薬剤に関しても医薬品医療機器総合機構の資料からわかるはずだが、活用されていないのが現状で、事故の減少につながらないなど情報流通の問題も論じられた。補償制度を作るのであれば、患者の安全とリンクした制度が必要と提案が行われたほか、行政の問題として、わが国は医療の安全対策や予防に対して予算がつかないという点があり、問題のある薬剤が判明した場合、その回収が遅いという指摘もあった。そのほか、サリドマイドを例にすると、わが国では障害者が自立的生活を送ることが難しく、金銭補償とは別にフォローする制度を海外のように構築してほしいとの声もあった。日本の医療について、小手先だけの対応ではなく全体のシステムを変えないと、医療事故防止や医師不足の解決にはならないなど、深い議論が交わされた。

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思春期の少年少女における自殺念慮の予測

 近年、思春期や若者の自殺率が高まっており、これらの年齢層は、リスクの高い集団であると認識されている。スペイン・ロビラ・イ・ビルジリ大学のFabia Morales-Vives氏らは、自殺念慮が将来の自殺行動の可能性を示す最初の兆候であることを考慮し、思春期の自殺念慮を予測するうえで、精神的な成熟、人格、うつ病、生活満足度の相対的な重要性について検討を行った。The Spanish journal of psychology誌2018年4月10日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・うつ症状は、自殺念慮を最も予測する因子であり、精神的な成熟、生活満足度、感情的安定性も予測因子であった(R2=0.51、p<0.001)。・しかし、Multigroup Structural Equation Models分析では、感情的安定性は、うつ症状、生活満足度、自己同一性との関係を通じて、自殺念慮と間接的な関連があることが示唆された。・2つの多群構造方程式モデルにより、男女におけるこれらの因子の関連性がより理解された。・自立の変数を含むモデルは、少女よりも少年でより適していた(カイ二乗、少女:8.175、少年:1.978)。これは、他のモデルとは異なっていた(カイ二乗、少女:0.288、少年:1.650)。 著者らは「これらの結果は、精神的な成熟のサブスケールである自立が、少年の自殺念慮に影響を及ぼすが、少女においては影響しないことを示唆している。自殺の予測因子としての精神的な成熟の影響については、これまであまり研究されていなかったが、思春期の自殺念慮の予測において考慮すべき特徴であると考えられる」としている。■関連記事自殺念慮と自殺の関連が高い精神疾患は何か自殺予防の介入効果はどの程度あるのかうつ病および自殺に関連する遺伝学的治療標的

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全国の麻疹患者は累積で67例

 厚生労働省は、沖縄県で多数の麻疹患者の発生を受け、他の都道府県においても麻疹が発生する可能性を危惧し、また、ゴールデンウィークに旅行者が増えることを考慮し、4月26日に各自治体、医療機関などに対して早期発見や院内感染防止などの注意喚起の事務連絡を発出した。 医療従事者には、疑わしい症状の患者を診察する際に、予防接種歴、渡航歴などを確認し、麻疹を念頭においた診療と、感染への注意喚起を行っている。 また、4月27日の「IDWR 感染症発生動向調査週報(2018年第15週:4月9日〜4月15日)」によれば、全国の麻疹発生状況は次のとおりである。・麻疹18例〔麻疹(検査診断例8例、臨床診断例2例)、修飾麻疹8例〕・感染地域:沖縄県14例、東京都2例、茨城県1例、国内(都道府県不明)1例・年齢群:0歳(1例)、10~14歳(2例)、20~24歳(4例)、25~29歳(2例)、30~34歳(4例)、35~39歳(2例)、40代(3例)・累積報告数:67例〔麻疹(検査診断例37例、臨床診断例14例)、 修飾麻疹16例〕■参考厚生労働省:麻しん患者報告数の増加に伴う海外渡航者への注意喚起について(PDF)厚生労働省:感染症情報(麻しんについて)NIID国立感染症研究所:IDWR 感染症発生動向調査週報NIID国立感染症研究所:IASR 病原微生物検出情報月報

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15)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)の吸入手順を解説します。手順としては、片手で本体を持ち、もう片手の親指をグリップに当て、「カチッ」と音がするまでスライドさせ、カバーを開ける→レバーをグリップの方向に「カチッ」と音がするまで押し下げる→残り回数のカウンターが1つ減り、吸入準備完了→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる(口角に隙間がないように)→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く→吸入口を清浄する(2回目を吸う場合はあとでよい)→「カチッ」と音がするまでカバーを閉める(2回目の指示あれば再度カバーを開けて、同様に吸入を繰り返す)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイント吸った時に少し甘みを感じても、問題はありません吸い込みの練習はトレーナーを使用し、主治医に確認してもらいましょう小窓に残りの回数が表示され、1回吸入するごとに減りますカウンターが0になってもレバーは動きますが、使用しないようにしましょう●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)

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循環器内科 米国臨床留学記 第28回

第28回 米国でのトレーニング後の進路米国で臨床留学をした人たちにとって悩ましいのはその後の進路です。ほとんどの日本人医師は米国臨床留学をJ1 clinical visa(臨床用のJ1 clinical visa)で行っています。J visaはいわゆるトレーニング用のビザでレジデンシーやフェローの間、延長することができ、基本7年間まで延長して使用することができます。私の専門の循環器・不整脈は内科の中でも最もトレーニングが長く、3年の内科、3年の循環器に加えて2年の不整脈(EP)で合計8年となりますが、ECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates:外国医学部卒業生のための教育委員会)という団体に申請をすれば8年目まで延長が可能となりました。レジデンシーやフェローシップトレーニングを終えた日本人の選択肢は日本への帰国かattending doctor(指導医)として米国に残るかの二択となります。2 years rule外国人医師がJ visaでトレーニングを終えた後は基本的に2年間の本国への帰国が義務付けられています。これを終えない限り、グリーンカード(永住権)の申請もできません。これはJ visaの保持者は米国にトレーニング目的で来ているため、米国で学んだことを出身国へ還元する必要があるという解釈に基づいています。多くのインド人やパキスタン人は、端から移住目的で来ており、自国へ帰るつもりなどはありませんので、最初から帰国する必要がないH visaというものを使うか、J waiver(後述)を用いて米国に残っています。本国に2年帰った後、再渡米することも可能ですが、物理的に本国へ帰れない医師もたくさんいます。シリアやイラク出身の友人たちは治安が問題で帰国が困難です。また、米国で結婚してしまい、宗教、治安上の理由などで配偶者を自国に連れて帰ることができないこともあります。治安には問題のない日本人ですが、一度米国を出ると就職活動が難しく、再度ビザの取得が必要となり、就職で大変不利となります。ですから、日本人でもトレーニング後、そのまま米国に残る医師が結構います。その場合、J waiverを行う必要があります。J waiverとはwaiverとは権利を放棄するという意味ですが、この場合2年間の帰国義務を免除してもらうという意味になります。その代わりにunderserved area と言われる米国でも医師が少ない地域やVA(退役軍人病院)などで働くことが義務付けられます。Conrad 30 Waiver Programという法律があり、各州のState Medical Board(医療を管轄する公的部門、厚労省に値する)にwaiverが必要な外国人30人ずつをスポンサーする権利が与えられています。医師が足りない地域で主に必要なのは、プライマリケアやホスピタリスト、小児科医などですので、30のポジションは優先的にこれらの分野の医師に割り当てられます。たとえば、人気の高いカリフォルニアやニューヨークでは循環器などの専門医にConrad 30の余りが回ってくる可能性は非常に低いため、専門性の高い分野の医師がカリフォルニアでwaiverを行うことはほぼ不可能です。J waiverで3年過ごした後はグリーンカードの申請が可能となります。waiver以外の手段O visaというものを用いて、一時的にwaiverを免れることは可能です。O visaは、大学などの機関では、科学、芸術、教育、ビジネス、またはスポーツの分野で「卓越した能力を有する者」に発給されるビザで、医師の場合は、論文などを発表していることが必要となります。実際のところは、研究や論文の実績がそれほどなくても、その分野で有名な 医師からの推薦状などがあれば残れるようです。O visaは1年ごとに何度も更新できますが、waiverを免れることはできないので、グリーンカードの取得前には結局O visaからJ waiverに戻る必要があります。トレーニング後の日本人医師日本以外の諸外国から来ている医師のほとんどはアメリカに残ります。その大きな理由が収入だと思われます。正確なデータがないので詳細はわかりませんが、日本人医師の1/3から1/2ほどはトレーニング後、すぐに帰国していると思われます。元々、日本の教育に還元しようという思いで来ている先生方は、指導医とならずに研修終了後にすぐに帰っているようです。一方で、研究のやりやすさ、生活と仕事のバランスの良さ、そして給料の高さ(どの分野でも米国の医師の給料は日本の医師より高いと思われます)などが理由で米国に残る先生もたくさんいます。また、米国でのトレーニングの経験が必ずしも日本で評価されないという点も帰国をためらう理由として挙げられます。医局に所属せずに留学している先生がほとんどであり、その場合、新たに医局に入るか、市中病院に戻るしかありません。臨床留学経験者を好んで採用する病院は少数であり、留学経験を評価してくれる受け入れ先を見つけるのは容易ではありません。とは言っても、米国臨床留学後、日本より高い割合で自分の国に戻るという国はないと思います。これは、医療の面に限らず、日本が素晴らしい国であることの証明だと思います。日本に帰るたびに、公私を問わず、日本の優れたサービスに感銘を受けます。私も8年米国に住みましたが、生活全般における米国のいい加減なシステムや医療費の高さなど不満は尽きません。高過ぎる医療費が主な原因ですが、アメリカで臨床を行っている医師ですら、アメリカでは病院に行きたくないと異口同音に言います。また、家庭の事情(家族が帰国を希望、子供を日本で育てたいなど)も大きいと思われます。文化の違いですからやむを得ませんが、ガムを噛みながらラウンドをするレジデントなどを見るたびに、米国で自分の子供を育て続けることに不安を覚えます。家族の希望、収入面、日本での就職先など、さまざまなことを考慮しなければならず、 トレーニング修了後、いつ帰国するかというのはどの家庭にとっても非常に難しい問題です。

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2020までに万全な髄膜炎菌感染症対策を

 2018年4月18日、サノフィ株式会社は、4月25日の「世界髄膜炎デー」に先立って、髄膜炎菌感染症診療に関するメディアセミナーを都内で開催した。本セミナーでは、「日本に潜む10代の髄膜炎菌感染症 アウトブレイクのリスク~海外・国内の感染事例と関連学会による対策変更~」をテーマに、髄膜炎菌感染症のオーストラリアでの疫学的状況と公衆衛生当局による対応、日本の置かれた現状と今後求められる備えなどが語られた。IMD発症後、20時間以内の診断が予後の分かれ目 髄膜炎は、細菌性と無菌性(ウイルス性が主)に大別される。なかでも細菌性髄膜炎は、症状が重篤なことで知られている。今回クローズアップした髄膜炎菌は、2018年現在、わが国での発症率は低いが、ワクチンの定期接種が行われているインフルエンザ菌b型(Hib)、肺炎球菌などと比較して感染力が強く、また症状が急激に悪化するので、対応の遅れが致命的な結果を招く恐れがある。 髄膜炎菌は、飛沫感染により鼻や喉、気管の粘膜などに感染し、感染者は無症状の「保菌」状態となる。日本人の保菌率は0.4%ほどだが、世界では3%とも言われており、19歳前後の青年期がピークとなる1)。保菌者の免疫低下など、さまざまな要因で髄膜炎菌が血液や髄液中に侵入して起こるのが、侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)である。 IMDは、感染して2~10日(平均4日)後、突発的に発症する。初期症状は風邪症状と類似し、発症後13~20時間ごろに皮下出血、傾眠、呼吸困難など(プライマリ診療では、これらの症状が高度医療機関へ転送の目安となる)が見られ、それ以降、意識障害、痙攣発作など急速に進行する。IMDでは、発症から24~48時間以内に患者の5~10%が死亡するという報告があり2)、回復した場合でも約10~20%の割合で難聴、神経障害、四肢切断など重篤な後遺症が残るという報告もある3)。海外での事例を参考に、先取りしたIMD対策を 本セミナーでは、はじめにロドニー・ピアース氏(MEDICAL HQ Family Clinic)が、オーストラリアにおけるIMDの状況などについて説明した。オーストラリアでは過去に壊滅的なIMDの流行があり、2003年にワクチンが導入され、2013年までは減少傾向が続いていた。しかし、近年、致命率の高い血清型に変化した可能性があり、2014年から再び発症報告が増加している。新しい型(W型)の集団感染は、イギリスを経由してオーストラリアにやってきたと考えられている。イギリスでは2015年8月に、青少年を対象に4価ワクチンの単回接種が導入され、1年目の結果、接種率が36.6%と低かったにもかかわらず、W型の感染例が69%減少したとの報告がある4)。 「IMD予防のためには、適切なワクチンを正しい時期に接種する必要がある」とピアース氏は語る。オーストラリアでは、州ごとに集団感染予防の対応を行っていたが、昨年から国での対応が開始され、2018年7月からは、全国プログラムが導入される予定である。同氏は、「IMDは命を脅かす疾患だが、ワクチンで防ぐことができる。日本でも、関連学会の推奨に基づき、10代はワクチン接種を行う必要がある」と締めくくった。オリンピック前に、IMDの流行対策が必要 次に、川上 一恵氏(かずえキッズクリニック 院長、東京都医師会 理事)が、IMDへの備えを語った。わが国では、IMDは感染症法により5類感染症に指定されているが、学生寮などで集団生活を送る10代の感染リスクについては、注意喚起に留まっている。現在の発症状況は年間30人前後と落ち着いているが、戦後1945年頃は年間患者数が4,000人を超えていた時期もあり、2014年に国内で流行したデング熱のように、再来する可能性も否めないと川上氏は指摘する。 IMDの迅速検査は現在未開発で、インフルエンザ検査後、血液検査でCRPの上昇を見て鑑別される方法が行われている。早期に気付き治療を施せば、抗菌薬は効果があると同氏は語る。しかし、特効薬はなく、耐性菌の出現により抗菌薬は使いづらいのが現状だ。このため、世界的にワクチン頼りの対策となっている。 医療従事者を含めて、IMDの重篤性、ワクチン接種に対する認知度が低く、発症リスク(年齢、密集した集団生活、海外の流行地域など)は十分に知られていない。また、適切に対応できる医師が少ない問題点が指摘された。同氏は、「2020年に迎える東京オリンピックを機にIMDが流行する恐れがある」と警告し、「疾患の啓発を進め、感染リスクが高い環境にある者はワクチンを接種すべき」と締めくくった。同氏のクリニックでは、髄膜炎菌に暴露する危険性を考慮し、スタッフ全員がワクチン接種を済ませているという。 4価髄膜炎菌ワクチン(商品名:メナクトラ筋注)は、日本では2015年に発売され、任意接種が可能である。在庫確保の都合上、希望者は、事前に医療機関にその旨を伝えるよう併せて説明が必要となる。■参考1)Christensen H, et al. Lancet Infect Dis. 2010;12:853-861.2)World Health Organization. Meningococcal meningitis Fact sheet No.141. 2012.3)Nancy E. Rosenstein, et al. N Engl J Med. 2001;344:1378-1388.4)Campbell H, et al. Emerg Infect Dis. 2017;23:1184-1187.

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蜂蜜は小児の急性咳嗽に効くのか?

 小児の咳症状は、外来受診の理由となることが多い。蜂蜜は、小児の咳症状を和らげるために、家庭で一般的に用いられている。University of Calabar Teaching HospitalのOlabisi Oduwole氏らは、小児の急性咳嗽に対する蜂蜜の有効性を評価するためにシステマティックレビューを実施し、2018年4月10日、Cochrane Database of Systematic Reviewsに公開した。本レビューは、2010、2012、2014年に続く更新。本レビューの結果、蜂蜜は、無治療、ジフェンヒドラミン、プラセボと比較して、咳症状を多くの面で軽減するが、デキストロメトルファンとはほとんど差がない可能性が示唆された。また、咳の持続時間についてはサルブタモール、プラセボより短縮する可能性はあるが、蜂蜜使用の優劣を証明する強固なエビデンスは認められなかったと結論している。 著者らは、MEDLINE、Embase、CENTRAL(Cochrane Acute Respiratory Infections Group's Specialised Registerを含む)などをソースとして、2014~18年2月のデータを検索した。また、2018年2月にはClinicalTrials.govとWHOのInternational Clinical Trial Registry Platformも同様に検索した。対象とした試験は、急性の咳症状で外来受診した12ヵ月~18歳の小児に対する治療(蜂蜜単独、蜂蜜と抗菌薬の併用、無治療、プラセボ、蜂蜜ベースの咳止めシロップ、その他の咳止め薬)における無作為化比較試験で、899例の小児を含む6試験。今回の更新で、3試験331例の小児が追加された。これらの試験では、蜂蜜をデキストロメトルファン、ジフェンヒドラミン、サルブタモール、ブロメライン(パイナップル科の酵素)、無治療、プラセボと比較していた。 主な結果は以下のとおり。・蜂蜜は、無治療、プラセボより咳の頻度を減らす可能性がある。無治療との平均差(MD)は-1.05(95%CI:-1.48~-0.62、I2=0%、2試験・154例、エビデンスの確実性は中)、プラセボとのMDは-1.62(95%CI:-3.02~-0.22、I2=0%、2試験・402例、エビデンスの確実性は中)であった。・蜂蜜は、デキストロメトルファンと同じ程度、咳の頻度を減らす可能性がある(MD:-0.07、95%CI:-1.07~0.94、I2=87%、2試験・149例、エビデンスの確実性は低)。・蜂蜜は、ジフェンヒドラミンより咳の頻度を減らす可能性がある(MD:-0.57、95%CI:-0.90~-0.24、1試験・80例、エビデンスの確実性は低)。・咳症状の緩和を目的とした蜂蜜の投与は、3日以内は効果的である可能性があるが、3日を超える投与は、咳の重症度、わずらわしい咳、親子の睡眠への咳の影響を減少させることにおいて、プラセボやサルブタモールを上回る優位性がない(エビデンスの確実性は中)。・咳尺度を用いた5試験では、蜂蜜と、蜂蜜を混ぜたブロメラインを比較して、咳の頻度と重症度を下げる効果にほとんど差がなかった。・有害事象については、蜂蜜群と対照群に差はなかった。

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自閉スペクトラム症とADHDを有する小児における不安障害と気分障害

 自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如多動症(ADHD)は、頻繁に併発する。ASDとADHDを併発する小児のエンドフェノタイプを理解することは、臨床的な管理に影響を及ぼす可能性がある。米国・ジョンズ・ホプキンズ大学のEliza Gordon-Lipkin氏らは、ASD児の不安障害や気分障害の併発について、ADHDの有無別に比較を行った。Pediatrics誌4月号の報告。 インタラクティブ自閉症ネットワーク(インターネット経由による親からの報告、自閉症研究レジストリ)に登録されたASD児の横断的研究を行った。対象は、親からの報告、専門家、アンケートにより確認された6~17歳のASD診断児。親から報告されたADHD、不安障害、気分障害の診断や治療に関するデータを抽出した。ASDの重症度は、対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale)総スコアを用いて測定した。主な結果は以下のとおり。・基準を満たした小児は、3,319例であった。・このうち、1,503例(45.3%)がADHDを併発していた。・ADHDの併発は年齢とともに増加し(p<0.001)、ASD重症化と関連が認められた(p<0.001)。・一般化線形モデルでは、ASDとADHDが併発した小児は、ASDのみの小児と比較し、不安障害(調整相対リスク:2.20、95%CI:1.97~2.46)や気分障害(調整相対リスク:2.72、95%CI:2.28~3.24)のリスクが高いことが明らかとなった。・不安障害や気分障害の罹患に対する最も重要な要因は、加齢であった。 著者らは「ASD児において、ADHDの併発は一般的であった。ASDとADHDが併発した小児では、不安障害や気分障害のリスクが高くなる。ASD児をケアする医師は、治療可能な状態が併発していることを認識する必要がある」としている。■関連記事自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較母親の体格がADHD、自閉症リスクと関連か自閉スペクトラム症小児のうつ病や発達障害併発と兄弟姉妹の関連

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小児期の過体重、何歳まで続くと2型糖尿病リスクが高まるか/NEJM

 7歳時に過体重の男児は、思春期以降まで過体重が持続した場合に限り、成人2型糖尿病のリスクが増大することが、デンマーク・Bispebjerg and Frederiksberg HospitalのLise G. Bjerregaard氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2018年4月5日号に掲載された。小児期の過体重により、成人期の2型糖尿病リスクが増加する。世界の小児の23%以上が過体重または肥満であることから、小児期の過体重が2型糖尿病のリスクに及ぼす有害な影響は、成人期に至る前に正常体重に回復した場合は減少に転じるか、またインスリン感受性が著明に低下する思春期の体重増加が、後年の2型糖尿病の発症に主要な役割を担うかを検証することが重要とされる。7、13、17~26歳の過体重と、30歳以降の罹患リスクの関連を評価 研究グループは、過体重の男児は、成人早期までに過体重を解消することで、2型糖尿病のリスクが低下するかを検討した(欧州連合[EU]の助成による)。 1930~89年の期間に出生し、コペンハーゲン市の公立または私立の学校に入学したほぼすべての小児の情報を蓄積したデータベース(Copenhagen School Health Record Register[CSHRR])を用いて、7歳、13歳、成人早期(17~26歳)に体重と身長が測定され、過体重または肥満と判定されたデンマーク人男性6万2,565例が解析の対象となった。 過体重と肥満の定義は、米国疾病管理予防センター(CDC)の年齢別、性別の基準に則った(過体重は、BMIが7歳時は≧17.38、13歳時は≧21.82、成人早期は≧25、肥満は、それぞれ≧19.12、≧25.14、≧28.31)。国の保健登録(National Patient Register)から、2型糖尿病の状態に関するデータを取得し、30歳以降に2型糖尿病の診断を受けた6,710例(10.7%、フォローアップ期間:196万9,165人年)を同定した。思春期を含む期間の過体重が、リスクを高める可能性 過体重児の割合は、7歳時の5.4%(3,373/6万2,565例)から、13歳時は5.5%(3,418/6万2,565例)へ、成人早期は8.2%(5,108/6万2,565例)へと増加し、どの年齢の過体重も2型糖尿病リスクと正の関連が認められた。過体重と2型糖尿病リスクの関連は、過体重の年齢が高いほど、また2型糖尿病の診断時年齢が低いほど強かった。 7歳時に過体重であったが13歳になる前に過体重が解消した男性が、30~60歳時に2型糖尿病と診断されるリスクは、過体重を経験していない男性とほぼ同様であった(ハザード比[HR]:0.96、95%信頼区間[CI]:0.75~1.21)。 7歳時、13歳時に過体重だったが成人早期には過体重でなかった男性は、過体重を経験していない男性に比べ、2型糖尿病リスクが高かった(HR:1.47、95%CI:1.10~1.98)が、過体重が持続した男性に比べると低かった(過体重を経験していない男性と比較した過体重が持続した男性のHR:4.14、95%CI:3.57~4.79)。 7歳から成人早期の期間におけるBMIの上昇は、7歳時に標準体重であった男性でも、2型糖尿病リスクの増加と関連した。成人早期の肥満は、7歳時のBMIにかかわらず、2型糖尿病のリスクが著明に高かった。 著者は、「7歳時に過体重の小児が、成人2型糖尿病に罹患するリスクは、思春期に至る前に過体重を解消して成人早期まで正常体重を維持することで低下した。思春期にわたる、13歳から成人早期までの過体重は、7歳時のみ、13歳時のみ、7歳時と13歳時のみ、成人早期のみ、および7歳時と成人早期にのみ過体重であった場合に比べ、2型糖尿病のリスクが高かった」とまとめている。

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14)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)の吸入手順を確認します。手順としては、「カチッ」と音がするまでカバーをスライドさせて、開ける→レバーをグリップの方向に、「カチッ」と音がするまで押し付ける→小窓の数字を確認し、吸入口が開いていることを確認→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→顔を上げて、勢いよく、深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あれば同様に吸入を繰り返す)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)。

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乳幼児突然死症候群に変異遺伝子が関与か?/Lancet

 英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのRoope Mannikko氏らは、機能破壊的なSCN4A変異が、乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡した乳幼児に多く認められるとの仮説を検証した症例対照研究の結果を報告した。SIDSは、高所得国における生後4週以降の乳幼児死亡の主な原因で、呼吸中枢の障害が一因と思われる。呼吸筋の収縮を引き起こす刺激は、SCN4A遺伝子にコードされているナトリウム(Na)チャネルNaV1.4によってコントロールされており、骨格筋の興奮性を直接変えるNaV1.4の変異は、筋強直、周期性四肢麻痺、先天性ミオパチー、筋無力症候群を引き起こす可能性が示唆されていた。SCN4A変異は、致死性無呼吸や喉頭痙攣の乳幼児でも確認されていた。Lancet誌オンライン版2018年3月28日号掲載の報告。SIDS症例約300例と対照約700例でSCN4A遺伝子変異の頻度を比較 研究グループは、2つの連続コホートを含む欧州系のSIDS症例278例、ならびに民族をマッチさせた心血管・呼吸器・神経疾患の既往がない対照成人729例について、両群におけるSCN4Aのまれな変異(Exome Aggregation Consortiumのマイナー対立遺伝子頻度<0.00005)の頻度を比較するとともに、異種発現系を用いて変異チャネルの生物物理学的な特徴を評価した。SIDS症例の1.4%にSCN4A遺伝子変異を認めた SIDSコホートの乳幼児278例中4例(1.4%)が機能破壊的なSCN4A遺伝子変異を有していたが、民族をマッチさせた対照729例では認められなかった(p=0.0057)。 この結果を受けて著者は、「NaチャネルNaV1.4の機能異常をもたらすまれなSCN4A遺伝子変異が、SIDSで死亡した乳幼児で認められた」としたうえで、「SCN4A遺伝子変異は、筋膜興奮性を有意に変化させ、呼吸および喉頭機能を障害する可能性がある。乳幼児突然死のサブセット集団において、筋肉Naチャネルの機能障害は修正可能な危険因子であることが示唆された」と述べている。 なお著者は研究の限界として、欧州の白人のみに限定してSCN4A変異が評価されたこと、利用可能なデータが少なく、他の家族メンバーは検証できていないことなどを挙げ、今後の課題として、「類似する集団や他の民族集団で再検証すべきである」とも述べている。

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早産児の動脈管開存症には高用量経口イブプロフェンが有効/JAMA

 動脈管開存症(PDA)の早産児への薬物療法による動脈管閉鎖の効果では、高用量の経口イブプロフェンが、標準用量の静脈内イブプロフェンや静脈内インドメタシンに比べて良好であることが、カナダ・ダルハウジー大学のSouvik Mitra氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2018年3月27日号に掲載された。早産児のPDAでは保存的管理が重視されるようになっているが、血行動態的に重要なPDAを発症した患児への薬物療法による介入では、さまざまな治療法が行われているという。一般的な薬剤の効果をネットワークメタ解析で評価 研究グループは、血行動態的に重要なPDAを発症した早産児において、一般的に使用されている薬剤を用いた介入による、動脈管閉鎖の相対的な可能性を評価し、有害事象の発現率を比較するために、文献を系統的にレビューし、メタ解析を行った。 2015年8月15日までに3つの医学データベースに登録された文献を検索し、2017年12月31日にアップデートを行うとともに、2017年12月までに発行された学会プロシーディングを調べた。心エコー検査で臨床的に、血行動態的に重要なPDAと診断された在胎期間37週未満の早産児を対象に、静脈内または経口インドメタシン、イブプロフェン、アセトアミノフェン投与と、他の薬剤、プラセボ、無治療を比較した無作為化臨床試験を対象とした。 6人のレビュワーが2人1組で、それぞれデータの抽出を行った。ランダム効果を用いたベイジアン・ネットワークメタ解析によりデータを統合した。主要アウトカムは血行動態的に重要なPDAの閉鎖であり、副次アウトカムには外科的閉鎖、死亡、壊死性腸炎、脳室内出血などが含まれた。死亡、壊死性腸炎、脳室内出血は、プラセボや無治療と差がない 68件の無作為化試験に参加した4,802例の患児が、解析の対象となった。これらの論文は1980~2017年に発表され、インドメタシン、イブプロフェン、アセトアミノフェンは、投与経路、用量、期間、投与法の違いによる14種類の方法で使用されていた。67.4%(2,867/4,256例)で、治療によりPDAが閉鎖し、そのうち38%はプラセボ群または無治療群だった。 PDA閉鎖のオッズは、高用量経口イブプロフェンが、標準用量静脈内イブプロフェン(オッズ比[OR]:3.59、95%確信区間[CrI]:1.64~8.17、絶対リスク差:199/1,000例以上、95%CrI:95~258)および標準用量静脈内インドメタシン(2.35、1.08~5.31、124/1,000例以上、14~188)に比べ有意に高かった。 順位統計値に基づくと、高用量経口イブプロフェンはPDA閉鎖に関する最も優れた薬物療法の選択肢であり(SUCRA曲線:0.89[SD 0.12])、外科的PDA結紮(SUCRA曲線:0.98[SD 0.08])の低減にも有用と考えられた。 死亡、壊死性腸炎、脳室内出血のオッズは、プラセボおよび無治療が、これ以外の治療法と比較して有意な差を認めなかった。 著者は、「高用量および標準用量の経口イブプロフェンと、経口アセトアミノフェンは、全体としてアウトカム全般が高順位であることから、現在使用されている静脈内イブプロフェンや静脈内インドメタシンの標準的なレジメンに代わる有効な治療法となる可能性がある」とし、「このネットワークメタ解析の結果の妥当性を確証または反証するには、これらの薬剤の有効性と安全性に関して、臨床的に重要な差の検出に十分なサンプルサイズを有し、適切にデザインされた無作為化臨床試験が求められる」と指摘している。

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抗菌薬が効かなくなる -AMR(薬剤耐性)との闘いに人類は勝てるのか?

感染症のエキスパートとAMR対策行政官が、その「危機」を伝えますフレミングが「ペニシリン」を発見して90年。人類は感染症を克服するかにみえましたが、すぐさま病原菌は抗菌薬に対し耐性を獲得、再び人類を脅かす存在となりました。薬剤耐性(AMR)の問題です。2050年には耐性菌による死者は1,000万人と推定され、2015年世界保健機関(WHO)は「薬剤耐性に関する国際行動計画」を採択し、厚生労働省もただちに動きだしました。この運動のきっかけとなったのが本書("The Drugs Don’t Work")です。原著者のサリー・デービスは英国保健省のトップであり、監訳に感染症専門医の忽那賢志医師を迎え、井上肇WHO事務局長補、長谷川学内閣官房国際感染症対策調整室企画官が編集を務め、ここに「感染症エキスパート」と「AMR対策行政官」がタッグを組んだ書籍が出来上がりました。日本語版には,オリジナルコンテンツ(わが国の薬剤耐性菌対策)も加わり、まさに感染症に関わる臨床医、専門家、行政官が訴える危機と対策が各視点で述べられています。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。    抗菌薬が効かなくなる-AMR(薬剤耐性)との闘いに人類は勝てるのか?定価1,900円 + 税判型A5判 ソフトカバー頁数124頁発行2018年4月原著者Sally C. Davies監訳忽那 賢志編集井上 肇・長谷川 学訳・著者高山 義浩Amazonでご購入の場合はこちら

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学校の試験成績と双極性障害発症との関連

 これまでの研究で、ハイスクールとロースクール両方での成績が双極性障害(BD)の発症と関連していることが示唆されているが、これらの研究では、交絡因子と考えられる親の精神症状の既往歴による調整は行われていない。また、学校の成績と双極性I型障害(BD-I)との関連も研究されていない。デンマーク・オーフス大学病院のSteffie Damgaard Pedersen氏らは、親の精神症状の既往歴を調整しながら、学校の試験成績とBD、BD-Iとの関連について検討を行った。Acta neuropsychiatrica誌オンライン版2018年3月13日号の報告。 1987~95年にデンマークで生まれた50万5,688例をフォローした、レジストリベースの全国コホート研究を実施した。学校の試験成績とBDまたはBD-I発症との関連について、精神症状の家族歴および他の潜在的な交絡因子を調整したCoxモデルを用いて調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間中にBDと診断された患者は900例、BD-Iと診断された患者は277例であった。・BD(調整ハザード比[aHR]:1.71、95%CI:1.43~2.04)およびBD-I(aHR:1.57、95%CI:1.13~2.19)リスクは、期限内に試験を完了しなかった学生で有意に増加した。・数学の試験成績の低さが、BD(aHR:2.41、95%CI:1.27~4.59)およびBD-I(aHR:2.71、95%CI:1.41~5.21)リスクの増加と関連していた。・デンマーク語の試験成績が非常に高い(百分位数97.7超)女生徒は、BD-Iリスクが有意に高かった(aHR:2.49、95%CI:1.19~5.23)。 著者らは「BD発症の可能性は、BD診断前であっても学校の成績結果に否定的に影響すると考えられる」としている。■関連記事小児・思春期の双極性障害に対する非定型抗精神病薬vs気分安定薬小児双極I型障害に対するアリピプラゾールの効果は小児の双極性障害I型または統合失調症に対するアセナピン治療のレビュー

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全国の抗菌薬の使用状況が一目瞭然

 薬剤耐性(AMR)対策のために国立国際医療研究センターに設置された「AMR臨床リファレンスセンター」(センター長:大曲 貴夫氏)は、国内初の取り組みとして「国内都道府県別抗菌薬使用量(販売量)統計データ」の公開ならびに「薬剤耐性(AMR)ワンヘルス動向調査」のWEBサイト開設を4月3日に発表した。これら抗菌薬使用量や薬剤耐性菌のサーベイランス(調査・監視システム)は、今後のAMR対策の重要な基礎データとなる。2016年の抗菌薬使用量が一番多いのは石川県 「都道府県別抗菌薬使用量(販売量)集計データ」は、AMRアクションプラン実行のため、都道府県別抗菌薬使用量や使用増減率を発表することで、医療従事者をはじめ行政団体への抗菌薬処方量の意識改革につなげる。また、サーベイランス事業を通じ、情報の収集・分析・発信を積極的に行うことでAMRの認知、啓発を行うことを目的に公開される。 今回公開された2016年の「都道府県別抗菌薬使用量」では、石川県、徳島県、大分県、東京都、広島県の順で多く、とくに石川県では、「ペニシリン以外のβラクタム」の使用が目立った。また、「都道府県別抗菌薬使用量増減2013~2016」では、石川県、沖縄県、大分県の順で増加していることが示された。 主な公開データとして「抗菌薬使用量変化2013-2016(抗菌薬種類別)」「同(投与経路別)」「都道府県別抗菌薬使用量2013-2016」「同(薬効割合)」「都道府県別抗菌薬使用増減 2013-2016」などを照会することができる。・都道府県別抗菌薬使用量サーベイランス薬剤耐性をワンヘルスの視点からみる 「薬剤耐性ワンヘルス動向調査」は、ヒト・動物・食品および環境から分離される薬剤耐性菌に関する統合的なワンへルス動向調査データである。これらのデータは、AMRの現状把握、問題点抽出、適切な施策の遂行に役立てられ、データは視覚的なグラフと表形式を用意し、直感的でわかりやすく提供されている。 今後、多分野間の連携・協力が進むことで、AMR対策のさらなる前進が期待され、これら先進的な調査が、世界のAMR対策をリードするうえでも重要になると考えられている。 主な統計データとして「耐性菌・感染症の推移」「抗菌薬の推移」「一般国民の意識」「医療関係者の意識」の4つを照会することができる。・薬剤耐性ワンヘルス動向調査

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13)ツイストヘラー(アズマネックス)【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ツイストヘラー(アズマネックス)の吸入手順を解説します。手順としては、吸入器を垂直に立てて持ち、フタを時計周りと反対の方向にひねり、開ける→残量カウンターの表示が1つ減ったのを確認→空気口を塞がないように、下の回転グリップを持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あればフタを一度閉じて同じ動作を繰り返す)→吸入が終わったら、吸入口を清浄して、フタを閉める(「カチッ」と音がするまで確実に閉める)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイントカウンターの残量がゼロになるとキャップはロックされ、開かなくなりますフタを開けると1回分の薬剤用意されるので、余計な開け閉めはしないようにしましょうフタを開けるときは、かならず垂直に立てて開けましょう吸入に自信がない場合は、トレーナーを使用して、医師に確認をしてもらいましょう1度開封した吸入器の使用期限は3ヵ月です(3ヵ月経過したら新しい吸入器を使用しましょう)●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ツイストヘラー(アズマネックス)。

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細気管支炎乳児には高流量酸素療法が有用/NEJM

 集中治療室(ICU)以外で治療された細気管支炎乳児において、鼻カニューレを用いた高流量酸素療法(ネーザルハイフロー:NHF)は、標準酸素療法と比較すると、治療失敗による治療の段階的な増強を要する割合が有意に低下した。オーストラリア・Lady Cilento Children’s HospitalのDonna Franklin氏らが、細気管支炎乳児を対象とした多施設共同無作為化比較試験の結果を報告した。NHFは、有効性に関する質の高いエビデンスが限られているものの、細気管支炎乳児での使用が増加しているという。ICU以外におけるNHFの有効性は不明であった。NEJM誌2018年3月22日号掲載の報告。細気管支炎乳児約1,600例で、NHFと標準酸素療法を比較 研究グループは、オーストラリアおよびニュージーランドの、3次救急および地域病院17施設における救急診療部および小児入院病棟にて無作為化比較試験を実施した。対象は、酸素療法を必要とする細気管支炎の月齢12ヵ月未満乳児で、1,638例をNHF群と標準療法群に無作為に割り付けた。 NHF群では、流量2L/kg/分、酸素飽和度92~98%(施設によっては94~98%)を維持、標準療法群では、最大流量2L/分、酸素飽和度92~98%(施設によっては94~98%)を維持するよう、酸素を補給した。また、標準療法群では、治療失敗の基準を満たした場合はレスキューNHFを受けられることとした。 主要評価項目は、治療失敗(持続的頻脈、頻呼吸、低酸素血症および早期警告ツールで発せられた医学的所見、の4つのうち3つ以上を満たすことと定義)による治療の段階的な増強(呼吸補助の増加、またはICU入室)、副次評価項目はICU入室率(参加病院のICU入室、3次救急病院へ転院しICU入室を含む)、入院期間、ICU入室期間、酸素療法期間、挿管率、有害事象の発現率などであった。NHF群で治療失敗による治療の段階的な増強を要する患児が減少 解析対象は1,472例で、治療の段階的な増強を要した患児の割合は、NHF群12%(87/739例)、標準療法群23%(167/733例)で、NHF群が有意に少なかった(リスク差:-11ポイント、95%信頼区間[CI]:-15~-7、p<0.001)。両群で入院期間や酸素療法期間に有意差はなかった。 各群、気胸が1例(1%未満)発生した。標準療法群の治療失敗患児167例中102例(61%)はレスキューNHFが有効であったが、65例(39%)は無効のためICU入室となった。 なお、著者は研究の限界として、酸素補給の方法を盲検化できなかったこと、標準療法群ではレスキューNHFが医師の選択肢として認められていたことなどを挙げている。

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