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機械学習でアトピー性皮膚炎患者を層別化

 アトピー性皮膚炎(AD)の治療を巡って、近年の治療薬の開発に伴い、対象患者の層別化の重要性が指摘されている。そうした中、ドイツ・ボン大学病院のLaura Maintz氏らはAD重症度と関連する主要因子を明らかにするため、同病院入院・外来患者367例について機械学習ベースの表現型同定(deep phenotyping)解析を行い、アトピースティグマと重症ADとの関連性や、12~21歳と52歳以上で重症ADが多くなる可能性などを明らかにした。 ADは、ごくありふれた慢性の炎症性皮膚疾患であるが、表現型は非常に多様で起因の病態生理は複雑である。著者は、「今回の検討で判明した関連性は、疾患への理解を深め、特定の患者に注視したモニタリングを可能とし、個別予防・治療に寄与するものと思われる」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2021年11月10日号掲載の報告。 研究グループは、思春期および成人ADの重症度関連因子の表現型を深める検討として、2016年11月~2020年2月に前向き追跡試験に登録されたボン大学病院皮膚科の入院・外来患者を対象に断面データ解析を行った。 被験者を、Eczema Area and Severity Index(EASI)を用いて重症度別にグループに分け、AD重症度と関連する130の因子について、相互検証ベースの同調機能を有する機械学習勾配ブースティング法と多項ロジスティック回帰法で解析した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、367例(男性157例[42.8%]、平均年齢39歳[SD 17]、成人94%)。うち177例(48.2%)が軽症(EASI:≦7)、120例(32.7%)が中等症(EASI:>7~≦21)、70例(19.1%)が重症(EASI:>21)であった。・アトピースティグマは、重症ADと関連する可能性が高かった(口唇炎のオッズ比[OR]:8.10[95%信頼区間[CI]:3.35~10.59]、白色皮膚描画症:4.42[1.68~11.64]、ヘルトーゲ徴候:2.75[1.27~5.93]、乳頭湿疹:4.97[1.56~15.78])。・女性は、重症ADと関連する可能性が低かった(OR:0.30、95%CI:0.13~0.66)。・総血清免疫グロブリンE値1,708IU/mL超、好酸球値6.8%超は、重症ADと関連する可能性が高かった。・12~21歳または52歳以上の患者は、重症ADと関連する可能性が高く、22~51歳の患者は軽症ADと関連する可能性が高かった。・AD発症年齢が12歳超では30歳をピークに重症ADと関連する可能性が高く、AD発症年齢が33歳超では中等症~重症ADと関連する可能性が高く、小児期の発症では7歳をピークに軽症ADと関連する可能性が高かった。・重症ADと関連するライフスタイル要因は、身体活動が週に1回未満と、(元)喫煙者であった。・円形脱毛症は、中等症AD(OR:5.23、95%CI:1.53~17.88)、重症AD(4.67、1.01~21.56)と関連していた。・機械学習勾配ブースティング法と多項ロジスティック回帰法の予測能は僅差であった(それぞれの平均マルチクラスAUC値:0.71[95%CI:0.69~0.72]vs.0.68[0.66~0.70])。

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円形脱毛症リスク、地毛の色で有意差

 円形脱毛症と地毛の色には有意な関連がみられ、より暗い色(黒髪や暗褐色の髪)のほうが有意にリスクが高い。米国・ウェストバージニア大学のAhmed Yousaf氏らが、英国の白人種男女を対象とした適合ケースコントロール試験の結果を報告した。円形脱毛症は、複合的な免疫異常によって非瘢痕性脱毛を引き起こすとされている。 先行研究では、病変部における白髪を形成する毛包の色素細胞、非色素細胞を標的とした報告がされ、メラノサイトおよびケラチノサイトにおけるメラニン形成に関連したタンパク質の免疫標的化が、円形脱毛症の成長期の毛髪を標的とする炎症のメカニズムを表すものと示唆されていた。著者は、「われわれの結果はそうしたモデルを支持するものである。ただし、円形脱毛症と髪の色の免疫原性の関連性をより正確に解き明かすには、さらなる研究が必要だ」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2021年3月10日号掲載の報告。 研究グループは2020年10月に、英国居住の白人種における円形脱毛症と髪の色の関連を調べる適合ケースコントロール試験を行った。試験には、前向きに収集された大規模コホートが用いられ、UK Biobank(成人の表現型および遺伝子型の決定因子を研究するためにデザインされた大規模前向きリソース)から集めたデータを包含した。 UK Biobankの被験者計50万2,510例をレビューし、髪の色が報告されていた円形脱毛症1,673例(ケース群)を抽出し、1対4のマッチング法を用いて年齢と性別で適合した非円形脱毛症6,692例(対照群)と比較検証した。 アウトカム変数は円形脱毛症、主な予測因子を白髪になる前の地毛の色として、条件付きロジスティック回帰分析にて評価した。考慮した変数は糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、白斑などであった。 主な結果は以下のとおり。・被験者46万4,353例において、25万4,505例(54.8%)が女性であった。・円形脱毛症を呈した被験者の平均年齢(SD)は46.9(16.5)歳であった。・円形脱毛症は、薄茶色の髪の被験者と比較して、黒髪(補正後オッズ比[aOR]:2.97、95%信頼区間[CI]:2.38~3.71)、暗褐色(1.26、1.11~1.42)の被験者で有意に多く認められた。・対照的に、金髪の被験者では、薄茶色の髪の被験者と比較して、円形脱毛症が有意に少なかった(aOR:0.69、95%CI:0.56~0.85)。・赤毛の被験者と薄茶色の髪の被験者に、有意差はみられなかった。

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Long-COVID:専門医が語る新型コロナ後遺症の実態

 国立国際医療研究センターの研究チームが、COVID-19回復者を追跡調査し、後遺症に焦点を当てた論文が10月に発表された(新型コロナ後遺症、4ヵ月後も続く例や遅発性の脱毛例も/国際医療研究センター)。それによると、発症から120日超の時点でも依然続く呼吸苦や倦怠感、咳などを訴えたり、数ヵ月後になって脱毛を経験したりした人がいたことがわかった。国内においては、COVID-19感染者の増加数において3度目のピークを迎えているとみられる昨今。臨床では急性期への対応が間違いなく喫緊の課題だが、感染症専門医らが「きわめて特異的」と評するCOVID-19回復後に長く続く後遺症、いわゆる“Long-COVID”はどのようなものなのか。冒頭論文の責任筆者である森岡 慎一郎氏(国際感染症センター)に話を伺った。倦怠感、呼吸苦、脱毛…回復者外来での多種多様な訴えで新型コロナ後遺症の研究に着手 Long-COVIDという言葉は包括的な概念で、10月ごろに英国から出てきたと記憶している。世界的なトレンドとしては、7月あたりからCOVID-19の後遺症にフォーカスした研究が出始めていた。ただ、先駆けた1~2本目の研究論文では、発症から14日や21日、もしくは60日経過した時点におけるピンポイントの聞き取り調査だった。 一方、われわれの研究のきっかけは、回復者外来で罹患後かなり経過しても症状が続いているという訴えが少なくなかったこと。エボラやデング熱でも一部後遺症はあるが、COVID-19ではどうなのか、正確なデータを客観的に収集しようということになった。 インフルエンザならば、「2週間前は大変だった」という感じで、症状が出ている時期と回復後は大きく異なる。しかしCOVID-19の場合は、症状が長く後を引き、倦怠感や呼吸苦があって仕事に行けないなど日常生活に影響を及ぼす症状が多く、大きな社会的問題にもなりうるので、その点は懸念していた。その中でも、「髪が抜ける」という訴えで来院する患者さんが相当数確認されていた。患者さんの多くは、脱毛がCOVID-19罹患と関係があるとは思っていない様子だった。われわれ医療者側も、当初は脱毛とCOVID-19とがすぐには結び付かなかった。しかし、そういう人が増えてくるにつれて、COVID-19の晩期症状の1つとしてあり得るのではないかという考え方にシフトしていった。そこで、晩期症状としての脱毛を検証しようという方針になった。 新型コロナ後遺症の研究をまとめたのは8月上旬だったが、その時点ではまだCOVID-19の後遺症としての脱毛に焦点を当てた論文はなかった。ところが、査読結果が出た9月中旬時点では、すでに脱毛についてはかなり認知されていて、具体的にどういう症状なのか(円形脱毛症か、AGA型かなど)、どの程度なのかという点まで深堀りしなければ、論文として新規性がないと指摘された。7月下旬の時点ならば世界に先駆けていたのに、わずか1ヵ月半で当たり前になっている。これが世界のCOVID-19を巡る研究のスピードなのかと痛感した。 研究に着手する段階で、これまでのCOVID-19の診療経験から仮説を立ててカプランマイヤーを描き、共同研究者たちにもイメージを共有していたが、おおむね研究前に思い描いていた通りの結果が得られた。ただ、仮説と大きく異なるレベルではないが、研究対象者の24.1%、ほぼ4人に1人という割合で脱毛が見られたのは、個人的には予想以上の頻度であり、驚きであった。また、罹患後120日経っても嗅覚障害を訴える人が10%程度いたのも、長引く後遺症の1つとして注目すべき点である。 今回の新型コロナ後遺症の研究では、120日時点でひとまず調査を打ち切っている1)。そのため、インタビュー時にも継続していた症状が、その後どのくらいの期間続いたのかは不明である。もし、調査を継続していたらカプランマイヤーがどのようなカーブになったのか―。それについては、追加調査でより多くの患者さんの協力を得て、年明け(2021年)以降に開始する予定で、おおむね1年間の追跡期間で、新型コロナの後遺症がどれだけ続くかという観点でより深い調査を実施したいと考えている。「正しく知り、正しく恐れる」森岡医師が提言するLong-COVIDとの付き合い方 COVID-19を巡っては、人によってこれほど多様な症状や期間の後遺症が出てくるという意味で、非常に特異的である。私自身の実感としては、COVID-19は、まさに100年に一度現れるかどうかの社会を揺るがす感染症であり、恐らくほかの医療者たちにも共通した認識だと思う。SARSやMERSのようにほぼすべての感染者が発症する感染症であれば、封じ込めも可能であろう。だが、COVID-19は無症状であるケースも多く、水際で100%防ぎきれない。どれだけ症状を詳しく聞き、発熱に注意したとしても、ウイルス排泄は発症の2日前から始まり、0.8日前にはピークを迎えている。そういう意味で、COVID-19はきわめてたちが悪く、感染対策という点で対応しづらいウイルスであることを実感している。 開業医の先生方は今後、新型コロナの後遺症フォローという観点でいかに急性期病院と連携し、ケアを進めるかというフェーズが重要になってくると思われる。まずは患者さんの話をよく聞いていただき、そういう症状や後遺症もあるということを認めてあげるというのが大事なポイントになってくる。当初は、われわれも回復者外来で患者さんが訴える症状について、「気のせいではないか」という受け止めだった。具体的には、COVID-19回復後のうつ症状や記銘力低下、無気力などだが、さまざまな知見の蓄積により、徐々にそれらがLONG-COVID-19の概念として認知されつつある。 また、新型コロナに罹患した方は、経済的、社会的、家庭的にかなり追い込まれている。そこに加えて後遺症が重なると、最悪のケースとして自殺も懸念される。そうしたことも踏まえ、まずは「大変でしたね」と患者さんを受容することは非常に重要である。 メディアなどでは、元気だった人がCOVID-19感染や後遺症によって何もできなくなったという極端なケースが象徴的に報じられることがある。いたずらに恐怖を煽るようなニュース番組も散見されるので、実際に新型コロナに罹患したどのくらいの人が、どの程度、どんな後遺症がどのくらいの期間続くのかという客観的データを収集し、エビデンスに基づいた情報提供をすることがわれわれの使命だと思っている。医療者側も患者側も、「正しく知り、正しく恐れる」ことが非常に重要。患者さんがメディアの情報などに惑わされ過度に恐れている場合には、客観的なデータを示し、できる限り不安を取り除いていただきたい。

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アトピーのそう痒、nemolizumab+外用薬で改善/NEJM

 アトピー性皮膚炎の治療において、nemolizumabと外用薬の併用は、プラセボと外用薬の併用に比べそう痒が大幅に減少し、湿疹面積・重症度指数(EASI)スコアや皮膚科学的生活の質指数(DLQI)も良好であるが、注射部位反応の発現率はnemolizumabで高いことが、京都大学の椛島 健治氏らが実施した「Nemolizumab-JP01試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2020年7月9日号に掲載された。nemolizumabは、アトピー性皮膚炎のそう痒と炎症に関与するインターロイキン(IL)-31受容体Aのヒト化モノクローナル抗体であり、投与は皮下注射で行われる。本薬は、第II相試験でアトピー性皮膚炎の重症度を軽減すると報告されている。そう痒の低減効果を評価する日本の無作為化第III相試験 本研究は、アトピー性皮膚炎と中等度~重度のそう痒がみられ、外用薬に対する反応が不十分な日本人患者を対象とする16週間の二重盲検無作為化第III相試験で、2017年10月に開始され、2019年2月にデータ解析が行われた(マルホの助成による)。 被験者は、外用薬併用下に、nemolizumab(60mg)を4週ごとに16週まで皮下投与する群、またはプラセボを投与する群に2対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは,そう痒の視覚アナログ尺度(VAS)のスコア(0~100点、点数が高いほどそう痒が重度)のベースラインから16週目までの平均変化率とした。 副次エンドポイントは、4週目までのそう痒VASスコアの変化率の推移、EASIスコア(0~72点、点数が高いほど重症)の変化率、DLQIスコア(0~30点、点数が高いほど日常生活への影響が大きい)が4点以下の患者の割合、不眠重症度指数(ISI)スコア(0~28点、点数が高いほど重症)が7点以下の患者の割合、および安全性などであった。有害事象の頻度は同じ、多くが軽度~中等度 215例が登録され、nemolizumab群に143例(年齢中央値39.0歳[範囲:13~73]、男性65%)、プラセボ群には72例(40.5歳[13~80]、67%)が割り付けられた。ベースラインのそう痒VASスコアの中央値は75.4点、EASIスコア中央値は23.2点であった。全例が事前に外用薬の投与を受けており、88%は経口抗ヒスタミン薬を投与されていた。 16週の時点で、そう痒VASスコアのベースラインからの最小二乗平均の変化率は、nemolizumab群が-42.8%と、プラセボ群の-21.4%に比べ有意に改善された(群間差:-21.5ポイント、95%信頼区間[CI]:-30.2~-12.7、p<0.001)。また、4週までのそう痒VASスコアの平均変化率は、nemolizumab群が−34.4%であり、プラセボ群の−15.3%に比し良好であった(-19.3ポイント、-26.6~-11.9)。 16週までのEASIスコアの平均変化率(nemolizumab群:-45.9% vs.プラセボ群:-33.2%、群間差:-12.6%、95%CI:-24.0~-1.3)、16週時にDLQIスコア≦4点の患者の割合(40% vs.22%、17%、2~31)、16週までにDLQIスコアが4点以上低下した患者の割合(67% vs.50%、17%、3~31)、16週時にISIスコア≦7点の患者の割合(55% vs.21%、33%、17~48)も、nemolizumab群で優れた。 有害事象は、両群とも71%で発生した。ほとんどが軽度~中等度で、重度の有害事象はnemolizumab群で3例(メニエール病、急性膵炎、アトピー性皮膚炎)に認められた。薬剤の投与中止の原因となった治療関連有害事象は、nemolizumab群の3例で4件(アトピー性皮膚炎、メニエール病/円形脱毛症、末梢性浮腫)発現した。 最も頻度の高いとくに注目すべき有害事象はアトピー性皮膚炎の増悪で、nemolizumab群で24%、プラセボ群では21%に発現した。注射関連反応の発現率は、nemolizumab群が8%で、プラセボ群の3%よりも高かった。 著者は、「本試験では、16週以降のnemolizumabの効果の持続性と安全性は検討しておらず、これら課題を明らかにするためには、より長期で大規模な試験を行う必要がある」としている。

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予後予測に優れた円形脱毛症評価ツールを開発

 円形脱毛症は、さまざまな原因やタイプがあることで知られている。韓国・延世大学校のSolam Lee氏らは、これに対し、すでに多くの評価ツールや分類法があるが、それらによる予後予測の価値は限定的だとして、予後の層別化に重点を置いた評価ツール「TOAST(topography-based alopecia areata severity tool)」を開発した。「TOASTは、毛髪損失の局所的特徴と予後を描出するのに効果的であり、医師はより良い治療計画を立てることができるだろう」と述べている。また、開発の過程で、「より良く予後を層別化するには、側頭部の病変を個別に評価することが必要」であることも明らかになったとしている。JAMA Dermatology誌オンライン版2019年3月27日号掲載の報告。 研究グループは、円形脱毛症における遺伝子表現型を同定し、予後を層別化するための予測モデルおよび重症度分類システム確立のため、クラスター分析を行った。 2012年10月~2017年2月に特定の3次医療施設を受診し4-view photographic assessmentを受けた円形脱毛症患者321例について、後ろ向きコホート研究を実施した。Severity of Alopecia Tool(SALT)2を用いて、臨床写真の毛髪損失を評価し、Ward法により円形脱毛症を階層別に分類、クラスター間の臨床的特徴と予後の違いを比較した。また、パフォーマンス、正確性、評価者間信頼性について、従来手法と比較し評価した。 主要評価項目は、円形脱毛症の遺伝子表現型と、12ヵ月以内の主要改善率(60~89%)および完全改善率(90~100%)であった。 主な結果は以下のとおり。・計321例が5つのクラスターに分類された。・グレード1は毛髪損失が限定的(200例:主要改善93.4%、完全改善65.2%)であり、グレード2A(66例:87.8%、64.2%)、2B(20例:73.3%、45.5%)は、グレード1より毛髪損失が大きかった。・また、グレード2Aと2Bは、毛髪損失の全体的な範囲は同程度だったが、2Bでは側頭部領域でも毛髪損失が大きく認められた。一方、2Aでは認められなかった。・グレード3は、びまん性もしくは広範囲にわたる円形脱毛症が含まれ(20例:45.5%、25.5%)、グレード4は全頭型に該当した(15例:28.2%、16.7%)。・予後は、グレード1とグレード2Aでは有意差は認められなかった(主要改善率のハザード比[HR]:0.79、95%信頼区間[CI]:0.56~1.12)が、グレード2B(HR:0.41、95%CI:0.21~0.81)、グレード3(HR:0.24、95%CI:0.12~0.50)、グレード4(HR:0.16、95%CI:0.06~0.39)では、有意に不良であった。・複合モデルにおいて、そのクラスターは最大の予後パフォーマンスと正確性を示した。・階層クラスターのツリーモデルをTOASTに変換し検証した結果、4人の皮膚科医において、優れた評価者間信頼性があることが示された(2次の重み付けκ係数中央値0.89)。

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円形脱毛症とうつ病、相互にリスク因子

 円形脱毛症(AA)の罹病は、後にうつ病を発症するリスクがある一方で、大うつ病性障害(うつ病、MDD)の罹病も後のAA発症の有意なリスク因子であることが、カナダ・カルガリー大学のIsabelle A. Vallerand氏らによって明らかになった。MDDのAA発症リスクに関しては、抗うつ薬使用が交絡因子であること(予防効果を確認)も示されたという。AAは脱毛の自己免疫疾患であり、患者にMDDなどの大きな精神的負担を強いる。一方で、多くの患者はAAを発症する前にメンタルヘルス症状を訴えることから、MDDとAA双方の関連が示唆されている。JAMA Dermatology誌オンライン版2019年1月16日号掲載の報告。 研究グループは、MDDとAA双方の関連性を評価する目的で、1986年1月1日~2012年5月16日に英国のThe Health Improvement Network(THIN)に登録された10~90歳の患者について、後ろ向きコホート研究を行い解析した。統計解析の実施期間は、2017年8月17日~2018年4月23日であった。 AAのリスクを評価するために、MDDと診断された患者集団(曝露群)と対照群を、MDDのリスクを評価するために、AAと診断された患者集団(曝露群)と対照群を、それぞれコホートに割り付けた。また、Person-timeを曝露群の発症前と発症後に分けて評価した。 主要評価項目は、AA、MDDそれぞれのリスク分析において、追跡期間中におけるMDDの発症もしくはAAの発症とした。 主な結果は以下のとおり。・AA、MDDにおいて、各分析の追跡期間は26年であった。・AAのリスク分析によると、MDDを発症した患者は40万5,339例(女性:26万3,916例、男性:14万1,423例、年齢中央値:36.7歳[四分位範囲:26.6~50.5歳])、およびMDDを発症しなかった患者は573万8,596例(女性:291万2,201例、男性:282万6,395例、年齢中央値:35.8歳[四分位範囲:25.3~52.6歳])であった。・共変量の調整後、MDDは後にAAの発症リスクを90%増加させた(ハザード比[HR]:1.90、95%信頼区間[CI]:1.67~2.15、p<0.001)。・抗うつ薬は、AAリスクに対して予防効果を示した(HR:0.57、95%CI:0.53~0.62、p<0.001)。・MDDのリスク分析によると、AAを発症した患者は6,861例(女性:3,846例、男性:3,015例、年齢中央値:31.5歳[四分位範囲:18.2歳])、AAを発症しなかった患者は613万7,342例(女性:317万2,371例、男性:296万4,971例、年齢中央値:35.9歳[四分位範囲:27.0歳])であった。・共変量の調整後、AAは後にMDDの発症リスクを34%増加させた(HR:1.34、95%CI:1.23~1.46、p<0.001)。

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低用量メトトレキサートは冠動脈疾患例のMACEを抑制せず:CIRT/AHA

 LDLコレステロール(LDL-C)を低下させることなくアテローム性動脈硬化性イベントを抑制したCANTOS試験は、心血管系(CV)イベント抑制における抗炎症療法の重要性を強く示唆した。メトトレキサート(MTX)も、機序は必ずしも明らかでないが抗炎症作用が知られている。また関節リウマチ例を対象とした観察研究や非ランダム化試験では、低用量MTXによるCVイベント抑制作用が報告されている。ではMTXも、アテローム性動脈硬化性イベントを減少させるだろうか? ランダム化試験"CIRT"の結果、その可能性は否定された。米国・シカゴで開催された米国心臓協会(AHA)学術集会のLate Breaking Clinical Trialsセッションにて、11月10日、CANTOS試験の報告者でもある米国・ブリガム&ウィメンズ病院のPaul Ridker氏が報告した。対象は炎症亢進例に限定せず CIRT試験の対象は、スタチンやレニン・アンジオテンシン系阻害薬などの標準的治療下にあった、安定冠動脈疾患4,786例である。平均年齢は66歳、20%弱が女性だった。61%が心筋梗塞既往例で、残りは糖尿病/メタボリックシンドローム合併多枝病変1次予防例である。CANTOS試験とは異なり、「高感度C反応性蛋白(hs-CRP)高値」は導入条件となっていない。 これら4,786例は全例が葉酸1mg/日を服用の上、低用量(15~20mg/週)MTX群(2,391例)とプラセボ群(2,395例)にランダム化され、二重盲検法で追跡された(早期中止)。MTXの用量は、臨床検査値と症状に基づいて、詳細なアルゴリズムに従い、必要があれば2ヵ月ごとに変更された。1次エンドポイントはプラセボと有意差なし、皮膚がんは有意増加 その結果、2.3年間(中央値)の追跡期間後、当初の1次エンドポイントであるMACE(心血管系[CV]死亡・心筋梗塞・脳卒中)のリスクは両群間に有意差を認めなかった(MTX群:3.46%/年、プラセボ群:3.43%/年、p=0.91)。盲検解除前に追加されたもう1つの1次エンドポイント「MACE・緊急血行再建が必要となる不安定狭心症」でも、同様だった(MTX群:4.13%/年、プラセボ群:4.31%/年、p=0.91)。 一方、肝機能異常、白血球減少症の発現はMTX群で有意に多く、基底細胞がん以外の皮膚がんが有意に増えていた(33例 vs.12例、p=0.0026)。炎症性サイトカインも減少せず Ridker氏が強調したのは、炎症性サイトカインの変化が、CANTOS試験と異なっていた点である。すなわち、インターロイキン-1β(IL-1β)抗体を用いたCANTOSではIL-1βはもとより、IL-6、hs-CRPも減少していたが、CIRTではいずれのマーカーの低下も認めなかった。このためCVイベント抑制には、IL-1βからCRP産生に至る経路の遮断が重要と考えられた。Ridker氏は、NLRP3インフラマソームやIL-6をターゲットにした治療による、CVイベント抑制の可能性を指摘した。 本試験は米国NHLBIからの資金提供を受けて行われた。また発表と同時に、NEJM誌にオンライン掲載された。(医学レポーター/J-CLEAR会員 宇津 貴史(Takashi Utsu))「速報!AHA2018」ページへのリンクはこちら【J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)とは】J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)は、臨床研究を適正に評価するために、必要な啓発・教育活動を行い、わが国の臨床研究の健全な発展に寄与することを目指しています。■関連記事メトトレキサート、重症円形脱毛症に有効

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メトトレキサート、重症円形脱毛症に有効

 メトトレキサートは、明確なエビデンスやガイドラインが不足する中、円形脱毛症に対する副腎皮質ステロイド治療開始後の低リスク維持療法の補助として、また、いくつかの研究では単独療法として用いられてきた。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のKevin Phan氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析を行い、メトトレキサートは重症円形脱毛症の治療において、単独療法またはステロイドの補助療法として有効であることを報告した。ただし、著者は「評価した研究はさまざまな後ろ向きの観察研究であり、円形脱毛症の治療におけるメトトレキサートの用量やプロトコールは施設間で異なっていた。さらに、補助療法については1年を越えるデータが不足していたなどの限界があった」としている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年7月9日号掲載の報告。メトトレキサートは重症円形脱毛症の治療において十分有効だった 研究グループは、検討の目的を(1)円形脱毛症に対するメトトレキサートの治療の有効性とリスク、(2)副腎皮質ステロイドとの併用療法および単独療法における有効性の違い、(3)成人と小児でメトトレキサートの相対的な有効性を明らかにすることとし、PRISMAガイドラインに従ってシステマティックレビューおよびメタ解析を行った。 円形脱毛症に対するメトトレキサートの治療の有効性とリスクを検討した主な結果は以下のとおり。・メトトレキサートは、重症円形脱毛症患者において十分有効だった。・成人は小児と比較し、メトトレキサートの治療への反応が良好にみえた。・メトトレキサートは、単独療法と比較して、ステロイド併用療法のほうが奏効率(good/complete response[CR])を高く示した。・漸減療法において再発率が非常に高かった。・合併症の発現率は、成人と小児では類似しており許容範囲であった。

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円形脱毛症

【皮膚疾患】円形脱毛症◆病状境界がはっきりした脱毛部が急速に出現します。複数個所に現れることもあり、頭毛だけでなく眉毛、まつ毛、体毛が抜けることもあります。◆原因免疫の異常が主な原因と推測されています。遺伝的素因やストレスも影響すると考えられています。膠原病や感染症に伴う脱毛症との鑑別が必要な場合があります。◆治療と予防・まず内服薬や外用薬で治療します。●一言アドバイス自然治癒することもありますが、治療には時間がかかります。注射や特殊な外用療法、光線治療など(一部保険適用外)もあります。監修:浅井皮膚科クリニック 院長 浅井 俊弥氏Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.

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抗うつ薬の皮膚疾患に関連する抗炎症作用

 モノアミン作動性抗うつ薬の臨床的に関連する抗炎症作用についてのエビデンスが増加している。ノルウェー・オスロ大学のShirin Eskeland氏らは、慢性蕁麻疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、他の湿疹、円形脱毛症の5つの一般的な炎症性皮膚疾患と関連した抗うつ薬の使用および有効性について、PubMedおよびOvidデータベースをシステマティックに検索した。Acta dermato-venereologica誌オンライン版2017年5月17日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・1984年1月~2016年6月に報告された臨床試験または症例報告28件より、皮膚疾患患者1,252例が抽出された。・これらの患者において、抗うつ薬治療に関連した皮膚症状の明確な軽減が報告されていた。・新規抗うつ薬の研究は通常オープンラベルであった一方、第1世代抗うつ薬でのいくつかは無作為化比較試験であった。 著者らは「全体的にポジティブな結果は、抗うつ薬使用が、併存する精神疾患を治療するだけでなく、皮膚疾患に対する根拠を示している可能性がある。SSRIやミルタザピンおよびbupropionを含む新規抗うつ薬に関するさらなる研究が必要とされる」としている。■関連記事たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能抗炎症薬の抗うつ効果を検証皮膚がんとの関連研究で判明!アルツハイマー病に特異的な神経保護作用

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白斑、円形脱毛症とアトピー性皮膚炎は有意に関連

 米国・ノースウェスタン大学のGirish C. Mohan氏らは、観察研究のメタ解析を行い、白斑または円形脱毛症(AA)を有する患者において、アトピー性皮膚炎リスクが高いという所見に関して矛盾が認められるかを検討した。結果、同所見について一貫した有意な関連がみられ、とくに白斑は早期発症(12歳未満)の患者で、AAについては全頭型・全身性のほうが関連が強いことが明らかになったという。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年12月3日号の掲載報告。 検討は、観察研究をメタ解析し、白斑またはAAを有する患者と、これらの疾患がない患者について、アトピー性皮膚炎の有病率を比較することを目的とした。1946年~2014年4月5日の間に発表された論文について、MEDLINE、EMBASE、Cochrane Library、Google Scholarと、また12誌については手動で検索。論文の言語は問わず、上記の有病率の比較を行っている観察研究を適格とした。 2名の研究者がそれぞれデータ抽出を行い、エビデンスの質をNewcastle-Ottawa Scale and Methodological Evaluation of Observational Researchチェックリストを用いて評価した。メタ解析は固定エフェクトモデルを用いて推定プールオッズ比(OR)を算出。サブセット解析は、小児発症vs.成人発症、全頭型または全身性vs.斑状型脱毛にて行われた。 主要評価項目は、自己申告および/または医師の診断によるアトピー性皮膚炎、白斑、AAであった。 主な結果は以下のとおり。・検索により、16試験(白斑)、17試験(AA)が解析に組み込まれた。プール解析には、白斑を有さない患者(2例)、AAを有さない患者(3例)が含まれていた。・結果、白斑患者(Cochran-Mantel-HaenszelによるOR:7.82、95%信頼区間[CI]:3.06~20.00、p<0.001)、AA患者(同:2.57、2.25~2.94、p<0.001)は、それぞれの疾患を有さない患者と比べて、いずれも有意にアトピー性皮膚炎リスクが高かった。・3試験のプール解析から、白斑は早期発症(12歳未満)のほうが、リスクが高いことが示された(OR:3.54、95%CI:2.24~5.63、p<0.001)。・4試験のプール解析から、AAは全頭型または全身性のほうが、リスクが高いことが示された(同:1.22、1.01~1.48、p=0.04)。

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【医療ニュース トップ100】2014年、最も読まれた「押さえておくべき」医学論文は?

今年も、4大医学誌の論文を日本語で紹介する『ジャーナル四天王』をはじめ、1,000本以上の論文をニュース形式で紹介してきました。その中で、会員の先生方の関心の高かった論文は何だったのでしょう? ここでは、アクセス数の多いものから100本を紹介します。 1位 日本男性の勃起硬度はアレと関連していた (2014/11/13) 2位 日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 (2014/1/7) 3位 子供はよく遊ばせておいたほうがよい (2014/3/28) 4位 思春期の精神障害、多くは20代前半で消失/Lancet (2014/1/27) 5位 なぜコーヒーでがんリスクが低下? (2014/7/31) 6位 メロンでかゆくなる主要アレルゲンを確認 (2014/4/15) 7位 新たな輸液プロトコル、造影剤誘発急性腎障害の予防に有効/Lancet (2014/6/9) 8位 体幹を鍛える腹部ブレーシング、腰痛に効果 (2014/5/7) 9位 コーヒーを多く飲む人は顔のシミが少ない (2014/8/7) 10位 スタチンと糖尿病リスク増大の関連判明/Lancet (2014/10/9) 11位 スルピリドをいま一度評価する (2014/5/16) 12位 米国の高血圧ガイドライン(JNC8)のインパクト/JAMA (2014/4/16) 13位 インフルエンザワクチン接種、無針注射器の時代に?/Lancet (2014/6/16) 14位 新規経口抗凝固薬4種vs.ワルファリン-心房細動患者のメタ解析-/Lancet (2013/12/25) 15位 アルコール依存症、薬物治療の減酒効果は?/JAMA (2014/5/29) 16位 SGLT2阻害薬「トホグリフロジン」の日本人への効果 (2014/2/28) 17位 大人のリンゴ病 4つの主要パターン (2014/7/29) 18位 脳動脈瘤、コイルvs. クリッピング、10年転帰/Lancet (2014/11/12) 19位 ACE阻害薬を超える心不全治療薬/NEJM (2014/9/8) 20位 アルツハイマーに有用な生薬はコレ (2014/11/14) 21位 塩分摂取と死亡リスクの関係はJカーブ/NEJM (2014/8/25) 22位 スタチン投与対象者はガイドラインごとに大きく異なる/JAMA (2014/4/14) 23位 食後血糖によい食事パターンは?(低脂肪vs低炭水化物vs地中海式) (2014/3/27) 24位 成人ADHDをどう見極める (2014/5/21) 25位 各種ダイエット法の減量効果/JAMA (2014/9/16) 26位 牛乳1日3杯以上で全死亡リスクが2倍/BMJ (2014/11/13) 27位 腰痛持ち女性、望ましい性交体位は? (2014/11/21) 28位 ロマンチックな恋愛は幸せか (2014/3/26) 29位 無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与 (2014/5/8) 30位 下肢静脈瘤、ベストな治療法は?/NEJM (2014/10/10) 31位 せん妄管理における各抗精神病薬の違いは (2014/9/18) 32位 降圧薬投与量の自己調整の有用性/JAMA (2014/9/11) 33位 深部静脈血栓症の除外診断で注意すべきこと/BMJ (2014/3/20) 34位 StageII/III大腸がんでのD3郭清切除術「腹腔鏡下」vs「開腹」:ランダム化比較試験での短期成績(JCOG 0404) (2014/2/26) 35位 たった1つの質問で慢性腰痛患者のうつを評価できる (2014/2/21) 36位 スタチン時代にHDL上昇薬は必要か/BMJ (2014/8/7) 37位 就寝時、部屋は暗くしたほうがよいのか:奈良医大 (2014/8/29) 38位 認知症のBPSD改善に耳ツボ指圧が効果的 (2014/10/28) 39位 統合失調症患者の突然死、その主な原因は (2014/4/18) 40位 うつ病と殺虫剤、その関連が明らかに (2014/7/9) 41位 帯状疱疹のリスク増大要因が判明、若年ほど要注意/BMJ (2014/5/26) 42位 慢性のかゆみ、治療改善に有用な因子とは? (2014/7/1) 43位 女性の顔の肝斑、なぜ起きる? (2014/5/8) 44位 DES1年後のDAPT:継続か?中断か?/Lancet (2014/7/30) 45位 駆出率が保持された心不全での抗アルドステロン薬の効果は?/NEJM (2014/4/23) 46位 レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は (2014/10/30) 47位 アトピー性皮膚炎患者が避けるべきスキンケア用品 (2014/2/6) 48位 タバコの煙を吸い込む喫煙者の肺がんリスクは3.3倍:わが国の大規模症例対照研究 (2014/6/18) 49位 世界中で急拡大 「デング熱」の最新知見 (2014/10/17) 50位 円形脱毛症とビタミンDに深い関連あり (2014/4/10) 51位 不眠の薬物療法を減らすには (2014/7/23) 52位 オメプラゾールのメラニン阻害効果を確認 (2014/11/6) 53位 タバコ規制から50年で平均寿命が20年延長/JAMA (2014/1/16) 54位 ICUでの栄養療法、静脈と経腸は同等/NEJM (2014/10/15) 55位 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット (2014/3/17) 56位 COPDにマクロライド系抗菌薬の長期療法は有効か (2014/1/13) 57位 座りきりの生活は心にどのような影響を及ぼすか (2014/5/12) 58位 PSA検診は有用か:13年後の比較/Lancet (2014/8/22) 59位 気道感染症への抗菌薬治療 待機的処方 vs 即時処方/BMJ (2014/3/17) 60位 血圧と12の心血管疾患の関連が明らかに~最新の研究より/Lancet (2014/6/19) 61位 マンモグラフィ検診は乳がん死を抑制しない/BMJ (2014/2/21) 62位 機能性便秘へのプロバイオティクスの効果 (2014/8/14) 63位 超高齢の大腸がん患者に手術は有用か:国内での検討 (2014/2/14) 64位 糖尿病予防には歩くよりヨガ (2014/8/4) 65位 乳がん術後リンパ節転移への放射線療法、効果が明確に/Lancet (2014/3/31) 66位 75歳以上でのマンモグラフィ検診は有効か (2014/8/11) 67位 大腸がん術後の定期検査、全死亡率を減少させず/JAMA (2014/1/23) 68位 「歩行とバランスの乱れ」はアルツハイマーのサインかも (2014/5/13) 69位 食事由来の脂肪酸の摂取状況、国によって大きなばらつき/BMJ (2014/4/28) 70位 心房細動合併の心不全、β遮断薬で予後改善せず/Lancet (2014/9/19) 71位 薬剤溶出ステントの直接比較、1年と5年では異なる結果に/Lancet (2014/3/24) 72位 ピロリ除菌、糖尿病だと失敗リスク2倍超 (2014/8/21) 73位 認知症にスタチンは有用か (2014/7/25) 74位 RA系阻害薬服用高齢者、ST合剤併用で突然死リスク1.38倍/BMJ (2014/11/20) 75位 腰痛へのアセトアミノフェンの効果に疑問/Lancet (2014/8/6) 76位 食べる速さはメタボと関連~日本の横断的研究 (2014/9/12) 77位 うつになったら、休むべきか働き続けるべきか (2014/9/16) 78位 英プライマリケアの抗菌治療失敗が増加/BMJ (2014/10/1) 79位 総胆管結石疑い 術前精査は必要?/JAMA (2014/7/21) 80位 歩くスピードが遅くなると認知症のサイン (2014/10/8) 81位 前立腺がん、全摘vs.放射線療法/BMJ (2014/3/10) 82位 緑茶が認知機能低下リスクを減少~日本の前向き研究 (2014/6/3) 83位 高力価スタチンが糖尿病発症リスクを増大させる/BMJ (2014/6/16) 84位 乳がんの病理学的完全奏効は代替エンドポイントとして不適/Lancet (2014/2/27) 85位 Na摂取増による血圧上昇、高血圧・高齢者で大/NEJM (2014/8/28) 86位 抗グルタミン酸受容体抗体が神経疾患に重大関与か (2014/8/15) 87位 歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet (2014/1/8) 88位 肩こりは頚椎X線で“みえる”のか (2014/3/19) 89位 地中海式ダイエットと糖尿病予防 (2014/4/7) 90位 閉塞性睡眠時無呼吸、CPAP vs. 夜間酸素補給/NEJM (2014/6/26) 91位 揚げ物は肥満遺伝子を活性化する?/BMJ (2014/4/3) 92位 6.5時間未満の睡眠で糖尿病リスク上昇 (2014/9/4) 93位 セロトニン症候群の発現メカニズムが判明 (2014/3/14) 94位 日本発!牛乳・乳製品を多く摂るほど認知症リスクが低下:久山町研究 (2014/6/20) 95位 肥満→腰痛のメカニズムの一部が明らかに (2014/8/8) 96位 低炭水化物食 vs 低脂肪食 (2014/8/7) 97位 認知症患者の調子のよい日/ 悪い日、決め手となるのは (2014/3/21) 98位 統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか (2014/7/2) 99位 血糖降下強化療法の評価―ACCORD試験続報/Lancet (2014/8/20) 100位 小児BCG接種、結核感染を2割予防/BMJ (2014/8/21) #feature2014 .dl_yy dt{width: 50px;} #feature2014 dl div{width: 600px;}

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円形脱毛症とビタミンDに深い関連あり

 円形脱毛症患者は、ビタミンD値が低いことが判明した。重症度とも関連しているという。トルコ共和国・Sisli Etfal教育研究病院のA. Aksu Cerman氏らが報告した。円形脱毛症は、炎症が毛包周辺で起きるT細胞媒介の自己免疫疾患である。一方で、近年、ビタミンD不足と種々の自己免疫疾患患者との関連が報告されており、また、毛包に関するビタミンDの効果も報告されていた。今回の結果を踏まえて著者は、円形脱毛症患者についてビタミンD値を調べることは、将来的なビタミンD補給に役立つと思われるとまとめている。 研究グループは、円形脱毛症患者におけるビタミンD値と、ビタミンD値と疾患重症度との関連について断面調査にて評価を行った。対象は、円形脱毛症患者86例、白斑患者44例、健常対照者58例であった。 被験者の血清ビタミンD値を、液体クロマトグラフィ/タンデム型質量分析により測定した。 主な結果は以下のとおり。・円形脱毛症患者群の血清25(OH)D値は、白斑患者群および健常対照者群よりも有意に低値であった(それぞれp=0.001、p<0.001)。・血清25(OH)D欠乏症患者の有病率は、円形脱毛症患者群90.7%に対し、白斑患者群70.5%(p=0.003)、健常対照者群32.8%(p<0.001)で、円形脱毛症患者群が有意に高かった。・また、円形脱毛症患者群では、疾患重症度と血清25(OH)D値に有意な逆相関の関連性が認められた(r=-0.409、p<0.001)。

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円形脱毛症に多血小板血漿療法が有望

 円形脱毛症治療について、多血小板血漿(platelet-rich plasma:PRP)療法が安全で有効な治療選択肢となる可能性が示された。イタリア・国際毛髪研究財団(IHRF)のA. Trink氏らが無作為化二重盲検試験による予備的研究の結果、報告した。円形脱毛症は自己免疫疾患であり、炎症性の脱毛が引き起こされる。治療可能性は限られており、治癒的または予防的治療法はない。PRP療法は、皮膚科領域に新たに登場した治療法であり、発毛に有益な役割を果たす可能性が予備的エビデンスとして示唆されていた。British Journal of Dermatology誌2013年9月号(オンライン版2013年4月22日号)の掲載報告。 研究グループは、円形脱毛症におけるPRP療法の有効性と安全性を評価するため、頭皮の2分の1において行う、無作為化二重盲検プラセボおよび実薬対照並行群間試験を行った。 45例の被験者が、頭皮の2分の1に、PRPもしくはトリアムシノロンアセトニド(TrA、商品名:レダコートほか)またはプラセボの病変部注射を受ける群に無作為化された。残る半分の頭皮には治療が行われなかった。 エンドポイントは、毛髪再生、ダーモスコピーで認められた毛髪形質異常、灼熱感/かゆみ、Ki-67評価による細胞増殖とした。 主な結果は以下のとおり。・治療は計3回、1ヵ月間隔で各患者に対して行われ、1年間経過観察された。・TrA治療群またはプラセボ群と比較して、PRP群は毛髪の再生が有意に増大した。・また、毛髪形質異常、灼熱感/かゆみは減少し、細胞増殖は有意に増大した。・治療期間中、有害事象は示されなかった。・円形脱毛症におけるPRPの有効性を調べる初めての検討である今回の予備的研究において、PRPが安全かつ有効な円形脱毛症治療の選択肢となる可能性が示唆された。さらなる大規模対照試験が求められる。

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円形脱毛症患者は酸化ストレスや過酸化脂質が有意に増大

 円形脱毛症の人は、そうでない人と比較して、活性酸素(ROC)の増大に伴う酸化ストレスや過酸化脂質が有意に増大していることが、エジプト・ミヌーフィーヤ大学病院のOla Ahmed Bakry氏らによるケースコントロール試験の結果、明らかにされた。ROCや過酸化脂質の増大は、多くの皮膚障害(アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬・白斑症・ざ瘡・天疱瘡、扁平苔癬など)で認められる。円形脱毛症においては、ROCの産生が毛包周囲の炎症性細胞で増大することが知られていた。American Journal of Clinical Dermatology誌オンライン版2013年7月10日号の掲載報告。 研究グループは、円形脱毛症患者における酸化ストレス指数(OSI)、ならびに血清総値の酸化物質活性(TOC)および抗酸化物質活性(TAC)とマロンジアルデヒド(MDA)でみた過酸化脂質について評価することを目的とした。 円形脱毛症患者と、年齢・性を適合させた健常ボランティア対照群について、血清TOC、同TAC、同MDAの値を測定し、OSIを算出し、両群間で比較した。 主な結果は以下のとおり。・被験者は、円形脱毛症(AA)患者群35例、対照群30例であった。・TOC、MDAの各血清平均値およびOSIはいずれも、対照群よりもAA患者群で有意に高値であった(いずれもp<0.001)。・血清平均TAC値は、対照群よりもAA患者群で有意に低値であった(p<0.05)。・軽症~中等症AA患者よりも重症AA患者のほうが、MDA(p<0.001)、TOC(p<0.001)、OSI(p<0.001)が有意に高値であり、TAC(p<0.01)は有意に低値であった。・以上の結果を踏まえて著者は、「AA患者では酸化ストレスおよび過酸化脂質が認められることが確認された。これらの変化が、病因や炎症性プロセスに果たす役割については、さらなる研究が必要である」とまとめている。

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コラゲナーゼ注射はデュプイトラン病関節拘縮を有意に改善

デュプイトラン病は、手指機能が制限されQOL低下を招くばかりか、最終的には手の機能を失う可能性がある疾患である。標準治療は外科的手術とハンドセラピーとされるが、重い合併症を伴う可能性が捨てきれない。同疾患の新しい治療薬として開発されたヒストリチクム菌由来のコラゲナーゼ注射薬は、デュプイトラン病による関節拘縮を改善する、診察室で施行可能な非外科的治療選択肢としての可能性が期待されている。本論は、同剤に関するニューヨーク州立大学のLawrence C. Hurst氏らによるphase 3の臨床試験CODE1からの報告で、NEJM誌2009年9月3日号にて掲載された。拘縮0~5度の完全伸展まで改善するかを評価研究グループは、無作為化二重盲検プラセボ対照多施設前向き試験において、関節拘縮が20度以上の患者308例を登録し検討した。患者の主要な中手指節関節または近位指節間関節に、ヒストリチクム菌由来コラゲナーゼ注射薬(1回0.58mg)またはプラセボ注射薬を、収縮した膠原腱に30日間隔で最高3回まで接種するようランダムに割り付け、注射の翌日にハンドセラピーを施行した。主要エンドポイントは、最後の注射の30日後に、拘縮0~5度の完全伸展まで改善することとした。26項目に及ぶ副次エンドポイントも評価対象とされ、有害事象に関するデータが集められた。コラゲナーゼ注射はデュプイトラン病関節拘縮を有意に改善コラゲナーゼ注射を受けた群の転帰は、有意に改善された。コラゲナーゼ注射群の腱はプラセボ群の腱より、より多数例が主要エンドポイントを満たし(64.0%対6.8%、P

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