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カリウム摂取は血圧を下げ、脳卒中を減らす。(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(95)より-

米国、日本などではカリウム摂取量が減少傾向にあることが指摘されている。一方、カリウムを摂取するとナトリウム排泄が促進され、血圧を下げる作用があることは、実験レベルではよく知られており、またそのことを証明した臨床研究も少なくない。本メタ解析では1,606人の参加者を含む22のランダム化比較試験と、約12万人を含む11のコホート研究のメタ解析である。解析対象が多いことで、成人と子ども、高血圧の有無など、さまざまなサブ解析も可能にしている。 結果として、食品であれ、サプリメントであれ、カリウム摂取は血圧を有意に下げるとともに、脳卒中を有意に抑制する効果が示されている。 血圧の下降度は、成人では収縮期血圧で平均3.49mmHgの有意な降圧をもたらし、子どもにおいても、有意ではないが減少傾向を示している。とくにカリウム摂取効果は高血圧患者で明らかであった。カリウム摂取量も1日90~120mmolでは収縮期血圧の下降度は平均7.16mmHgにも及んだという。カリウム摂取量と脳卒中発症との間には逆相関もみられ、改めてその重要性を示した点で本メタ解析の意義は大きい。 ただし、腎機能障害や心不全のある症例は除外されている点は注意を要する。

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北欧の夏の日光浴40分/週、高用量ビタミンD3サプリ1ヵ月間摂取と同程度の効果

 夏季の太陽光紫外線およびビタミンDサプリメントは、いずれも北欧の住民にとって重要なビタミンDの補給源であるが、それらの相対的な効果についてはほとんど明らかとなっていなかった。ノルウェー・オスロ大学病院のZ. Lagunova氏らは、無作為化クロスオーバー臨床試験を行い、同地の夏季の太陽光を全身に累積で週に40分間浴びることと、高用量ビタミンD3サプリメントを1ヵ月間摂取することが、同程度の血清25ヒドロキシビタミン(OH)D濃度の達成・維持をもたらすことを報告した。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年4月1日号の掲載報告。 本研究は、経口高用量ビタミンD3サプリメント摂取(2,000 IU/日×30日)と、シミュレーションによる夏季の太陽光紫外線(UV)曝露(週1回のサンベッド・セッションを10回行い総計23.8 SED曝露)の、ビタミンD状態の改善効果について比較することを主な目的とした。 健康なボランティア被験者を無作為に、ビタミンDサプリメントを摂取した後に全身への10回サンベッド・セッションを受ける群(グループ1)、または全身への10回サンベッド・セッションを受けた後にビタミンDサプリメントを摂取する群(グループ2)に割り付け検討した。 主な結果は以下のとおり。・経口高用量ビタミンD3サプリメント摂取により、血清25(OH)D濃度は平均25.3nmol/L(SE ±5.4 nmol/L)上昇した。・シミュレーション夏季UV曝露後も、同程度の上昇が認められた(19.8nmol/L、SE ±5.4 nmol/L)。・試験終了時の、血清25(OH)D濃度は両群で同程度であった。・血清25(OH)D濃度を75nmol/L超達成・維持(症例の55%)するには、2週にわたる全身へのサンベッド・セッションによる総計4.8 SEDの曝露が必要であり、これは経口高用量ビタミンD3サプリメント2,000 IU/日×30日と等しかった。・この値は、オスロの緯度において夏季の正午、累積で週に全身に3.4 SEDの太陽光を浴びること(~40分)と一致することが、著者らの試算により示された。

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てんかんと寄生虫感染との関連説を確認

 システマティックレビューとメタ解析の結果、線虫オンコセルカ(回旋糸状虫)の寄生虫感染によるオンコセルカ症と、てんかんとの関連説を支持する知見が得られたことを、ウガンダ・Basic Health Services Kabarole & Bundibugyo DistrictsのChristoph Kaiser氏らが発表した。未治療者における小結節の触診とミクロフィラリア数で定義する感染の強度が、てんかんの病因に関与していることが確認されたという。PLoS neglected tropical diseases誌3月号(オンライン版3月28日号)の掲載報告。 研究グループは、オンコセルカ症とてんかんとの関連について入手可能なすべてのケースコントロール試験を対象にシステマティックレビューとメタ解析を行うことを目的とした。感染に関して年齢および居住地域の感染レベルが重要な規定因子となることを踏まえて、追加解析を行い、これら交絡因子の調整を満たした試験に限定した。文献の検索は2012年5月までにアップされたものについて、African Neurology Database、Institute of Neuroepidemiology and Tropical Neurology、Limogesの医学データベース、および参考文献リスト、商用検索エンジンにて行った。てんかんを有する患者(PWE)と有さない患者(PWOE)におけるオンコセルカ症の感染状態を調べており、ランダムエフェクトモデルを用いたプールオッズ比(ORp)、標準化平均差(SMD)が算出可能なデータを提示している試験報告を適格とした。 主な結果は以下のとおり。・解析には、オンコセルカ症の診断について定量的皮膚生検データを提示していた11試験を特定し組み込んだ。・総サンプル(PWE患者876例、PWOE患者4,712例)の複合解析の結果、ORpは2.49(95%CI:1.61~3.86、p<0.001)であった。・年齢、居住者、性について調整していた試験に限定した解析(PWE患者367例、PWOE患者624例)においては、ORpは1.29(95%CI:0.93~1.79、p=0.139)であった。・オンコセルカ症の診断で小結節を評価していたのは4試験で(PWE患者225例、PWOE患者189例)、ORpは1.74(95%CI:0.94~3.20、p<0.076)であった。限定解析に組み込まれたのは2試験で(PWE患者106例、PWOE患者106例)、ORpは2.81(95%CI:1.57~5.00、p<0.001)であった。・ミクロフィラリア未治療の患者についてミクロフィラリア数を調べていたのは1試験であり、PWOE患者よりもPWE患者のほうが有意に数量が高値であった。関連医療ニュース ・てんかん患者、脳内ネットワークの一端が明らかに ・抗てんかん薬の長期服用者、80%が骨ミネラル障害 ・検証!抗てんかん薬の免疫グロブリン濃度に及ぼす影響

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抗てんかん薬の長期服用者、80%が骨ミネラル障害

 難治性てんかんで抗てんかん薬を長期服用する患者における、骨粗鬆症など骨ミネラル障害の有病率が報告された。オランダ・マーストリヒト大学医療センターのK. Beerhorst氏らが同患者を対象に行った断面調査の結果、80%が低骨塩量(BMD)症状を有していたという。またそのうち半数超が50歳未満であった。著者は「本研究は、慢性てんかん患者における骨ミネラル障害の問題が大きいことを実証している」と結論している。Acta Neurologica Scandinavica誌オンライン版2013年3月6日号の掲載報告。 抗てんかん薬の長期服用と、低BMD、骨折、骨代謝異常との関連は知られているが、研究グループは、同薬を服用する難治性てんかん患者における骨ミネラル障害の有病率を明らかにすることを目的に断面調査を行った。被験者は、重度てんかん医療センターの1病棟から集めた成人患者205例であった。骨ミネラル障害は、脊椎と大腿骨部の二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)スキャンによるスクリーニング(骨塩量と脊椎骨折の評価など)とラボ検査により解析した。被験者の人口統計学的情報やてんかん症状および医療情報などを記録し、DXA-Tスコアに基づき、骨ミネラル障害(骨減少症、骨粗鬆症)の割合を算出した。DXA-Tスコアと、てんかん尺度との相関性についても調べた。 主な結果は以下のとおり。・被験者205例のうち10例が途中脱落し、195例について解析した。・被験者のうち80%(156/195例)に低BMDが認められた。骨減少症を有していたのは48.2%、骨粗鬆症は31.8%に認められた。・低BMD患者のうち、51.9%(81/195例)は18~50歳であった。・大腿骨頚部のTスコアは、てんかん発作の総期間、薬物負荷の累積、骨折の病歴と有意な関連性がみられた。・線形回帰分析の結果、薬物負荷の累積だけが大腿骨頸部Tスコアの低値を有意に予測した(p=0.001)。関連医療ニュース ・てんかん患者の50%以上が不眠症を合併! ・統合失調症患者は“骨折”しやすいって本当? ・「頻発する腰痛」と「頭痛」の関係

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(64)〕 女性のカルシウムサプリメント・カルシウム錠の投与は諸刃の剣(投与は慎重に!)

カルシウムはヒトを含む生物の体内に存在する最も豊富なミネラルの一つであり、かつ最も重要な体内の高精度な情報伝達のメッセンジャーとしても利用されている。血清カルシウムのレベルは厳格に調節されており、カルシウム摂取量が不足している場合は、腸管からより効果的に吸収され、腎臓でのカルシウムの保持力の亢進により、この不足が補われる。不足が続けば骨格プールからカルシウムがさらに動員され、骨が脆弱となり、骨折が起こりやすくなる。このため、とくに高齢者や閉経後の女性では、骨折予防のためカルシウム摂取と活性ビタミンD服用が伝統的に勧められてきた1)。ところが、カルシウム摂取不足、カルシウムサプリメントの使用を含むカルシウムの過剰摂取について、総死亡、心血管死亡、虚血性心疾患死亡を増加させる可能性や2), 3)、一部のがんの発生を抑制する可能性4), 5)まで指摘されるに至り、議論は複雑さを増している。 2013年度BMJ誌に掲載されたスエーデン・ウプサラ大学のKarl Michaelsson氏の女性を対象とした前向きコホート試験は、この異論の多い問題に一石を投じている。食事由来のカルシウム摂取に関しては、多変量解析モデルにおいてカルシウム摂取600mg未満の低摂取群では総死亡、心血管疾患死亡、虚血性心疾患死亡、脳卒中死亡のすべてでハザード比が増加し、死亡リスクの有意な増加を示した。一方、食事由来カルシウム摂取が1,400mg/日以上の高摂取群では総死亡、心血管疾患死亡、虚血性心疾患死亡でハザード比が増加し、死亡リスクの有意な増加を示したが、脳卒中死亡に関しては有意差を認めなかった。食事由来カルシウム摂取600mg/日未満群では年齢調整、調整ハザード比はそれぞれ総死亡に関して1.53、1.43と有意に高かったが、カルシウム錠併用群ではそれぞれ0.59、0.49で有意差を認めなかった。カルシウム含有サプリメント群ではそれぞれ1.45、1.17で有意差を認めなかった。また、食事由来カルシウム摂取1,400mg/日以上群では年齢調整、調整ハザード比はそれぞれ総死亡に関して1.30、1.17で年齢調整ハザード比のみ有意に高かった。カルシウム錠併用群ではそれぞれ2.65、 2.57といずれもハザード比は大きくなり、有意に高かった。カルシウム含有サプリメント使用群ではそれぞれ1.85、1.51で調整ハザード比のみ有意に高かった。 以上からカルシウム低摂取、カルシウム高摂取が総死亡、心血管死亡、虚血性心疾患死亡を、カルシウム低摂取が脳卒中死亡を含んだ死亡リスクを高めることは疑う予知がないと考える。しかし、低カルシウム摂取群にカルシウム錠を追加投与した場合に総死亡のハザード比が低下し、有意差が消失したことから、カルシウム錠の有用性が脳卒中予防を含め期待できるかもしれない。逆にカルシウム高摂取群でのカルシウム錠の追加投与はハザード比を大きくし、死亡リスクを増大させる。少なくともカルシウム摂取は600mg~1,400mgの範囲を守り、摂取過剰、不足に注意を払うことが重要になる。カルシウム低摂取ケースは例外としてカルシウム錠の投与を行うことが好ましいが、それ以外のケースでは安易なカルシウムサプリメント・カルシウム錠の投与を慎むことが治療の上で考慮すべきポイントと考える。しかしながら、周辺構造モデルによる感度分析の結果によれば600mg未満のカルシウム低摂取群においての死亡リスク上昇は時間依存性交絡因子によるバイアスの影響による可能性が疑われた。 しかし、この論文で疑問のすべてが解決したわけでない。今後さらなる研究が病態解明のため必要である。

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膝OA患者へのビタミンD3 vs.プラセボ、2年間投与の効果は?/JAMA

 米国・タフツメディカルセンターのTimothy McAlindon氏らは、症候性変形性膝関節症(膝OA)患者に対して2年間にわたり、十分量のビタミンD3サプリメントとプラセボとを投与し比較検討した無作為化試験の結果、サプリメント群はプラセボ群と比較して、膝の痛みの程度や軟骨減少について、低下はみられなかったことを報告した。膝OAには効果的な内科的治療法はないが、一部の試験でビタミンDが、軟骨や関節周辺骨の障害の、進行を防ぐ可能性があることが示唆されていた。JAMA誌2013年1月9日号掲載より。症候性膝OA患者146例を対象に無作為化プラセボ対照二重盲検試験 2年間にわたった無作為化プラセボ対照二重盲検試験は、症候性膝OA患者146例を対象に行われた。被験者は、タフツメディカルセンターで2006年3月~2009年1月の間に試験登録され、プラセボを投与される群か、血清レベルが36ng/mL超となるようビタミンD3サプリメント(2,000 IU/d)の漸増投与を受ける群(投与群)に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、WOMAC疼痛スコア(0~20、0:疼痛なし、20:疼痛最大)で評価した膝の疼痛度、およびMRI測定による軟骨減少とした。副次エンドポイントには、身体的機能、膝機能(WOMAC機能スケール0~68で評価、0:障害なし、68:障害最大)、軟骨の厚さ、骨髄病変、X線でみた関節裂隙幅などが含まれた。膝の痛み、軟骨減少への投与群の有意な効果はみられず 被験者146例は、平均年齢62.4歳(SD 8.5)、61%(57例)が女性、79%(115例)が白人だった。ベースラインにおいて、膝の疼痛度は、投与群(平均6.9、95%CI:6.0~7.7)のほうが、プラセボ群(同:5.8、5.0~6.6)よりもわずかだが高かった(p=0.08)。また、膝機能は、投与群(同:22.7、19.8~25.6)のほうが、プラセボ群(同:18.5、15.8~21.2)よりも有意に低かった(p=0.04)。 被験者のうち、試験を完了したのは85%だった。 血清25ヒドロキシビタミンD値の上昇は有意差がみられ、投与群は平均16.1ng/mL[95%信頼区間(CI):13.7~18.6]に対し、プラセボ群は平均2.1 ng/mL(同:0.5~3.7)だった(p<0.001)。 しかし、膝の疼痛度は両群ともに低下し、投与群は-2.31(95%CI:-3.24~-1.38)、プラセボ群は-1.46(同:-2.33~-0.60)だったが、追跡期間中いずれの時点でも両群間の有意差は認められなかった。 軟骨量の割合は、両群ともに同程度減少し、投与群は平均-4.30(95%CI:-5.48~-3.12)、プラセボ群は平均-4.25(同:-6.12~-2.39)だった(p=0.96)。 副次エンドポイントについてはいずれも両群間の有意差は認められなかった。

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小児アトピー性皮膚炎予防にLGG菌やGLA含有サプリメントが有効

 Negar Foolad氏らは、栄養サプリメントによる小児のアトピー性皮膚炎への効果について、システマティックレビューの結果、特定の乳酸菌や脂肪酸を含む栄養サプリメントに、発症予防や重症度軽減のベネフィットがあることを報告した。解析結果を踏まえて著者は、「さらなる研究で、アトピー性皮膚炎への栄養サプリメントの基礎的な作用について、そのメカニズムを明らかにすることが求められる」と述べている。Archives of Dermatology誌オンライン版2012年12月17日号の掲載報告。 本研究の目的は、プロバイオティクスやプレバイオティクス、フォーミュラ(人工乳)や脂肪酸などを含有した栄養サプリメントが、3歳未満児におけるアトピー性皮膚炎発症を阻止または重症度を軽減するかどうかを、システマティックレビューにて明らかにすることであった。 MEDLINE、Cochrane Central Register of Controlled Trials、LILACS(Latin American and Caribbean Health Science Literature)にて、1946年1月1日~2012年8月27日の間の発表論文を検索し、さらに手動での検索も行った。 適格とした試験は、3歳未満児におけるアトピー性皮膚炎の栄養サプリメントの予防や改善の効果について検討した無作為化試験とコホート研究とした。 主な結果は以下のとおり。・検索にて論文92本が選ばれ、適格基準に達した21本を解析に組み込んだ。・21の研究におけるサプリメント摂取者は合計6,859人(乳児または妊娠中か授乳中の母親)であった。対照群は、乳児または母親合計4,134人であった。・解析の結果、栄養サプリメントは、アトピー性皮膚炎の発症を阻止すること(11/17研究)、重症度の軽減(5/6研究)に有効な手段であることが示された。・エビデンスが最も良好であったのは、母親と乳児にプロバイオティクス含有サプリメントを与えた場合であった。・とくに、LGG菌(Lactobacillus rhamnosus GG、ラクトバチルス・ラムノーサス GG)は、アトピー性皮膚炎発症の長期予防に有効であった。・GLA(γ-Linolenic acid、ガンマ・リノレン酸)は、アトピー性皮膚炎の重症度を軽減した。・プレバイオティクスとクロスグリのシードオイル(GLAとω-3を含有)のサプリメントは、アトピー性皮膚炎発症の抑制に有効であった。・一方、アミノ酸ベースのフォーミュラ含有サプリメントについては、異なる研究グループから相反する所見が報告されていた。

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ニンニク摂取は大腸がん発症リスクを下げるのか?

 実験的研究では、大腸がん発症に対してニンニクの摂取が有益であることが示唆されていたが、今回、米国ハーバード公衆衛生大学院のShasha Meng氏らは、前向きコホート研究で大腸がん発症率とニンニク摂取の関連を評価した。その結果、大腸がん発症に対するニンニク摂取やニンニクサプリメントの使用による影響は認められなかった。Cancer Epidemiology誌オンライン版2012年12月19日号に掲載。 著者らは、看護師健康調査における7万6,208人の女性と医療従事者追跡調査における4万5,592人の男性を24年間追跡調査し、ニンニク摂取やニンニクサプリメントの使用と大腸がんリスクの関連を検討した。ニンニク摂取とサプリメントの使用に関する情報は食物摂取頻度アンケートを用いて評価し、多変量ハザード比(MV-HR)および95%信頼区間(95%CI)の推定にはCox比例ハザード回帰モデルを使用した。 主な結果は以下のとおり。・2,368人(女性1,339人、男性1,029人)が大腸がんを発症した。・ニンニク(1食あたり1片または4振り)の1日1単位以上の摂取は、月1単位未満の摂取に比べて、MV-HR(95%CI)は女性で1.21(0.94~1.57、傾向p=0.14)、男性で1.00(0.71~1.42、傾向p=0.89 )で、ニンニクの摂取と大腸がんリスクとの間に関連は認められなかった。・ニンニクサプリメントの使用(各研究の参加者のうち6%が使用)における大腸がんのMV-HR(95%CI)は、女性で0.72(0.48~1.07)、男性で1.22(0.83~1.78)であった。

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EPA/DHAはADHD様行動を改善する可能性あり?

 ノルウェー・オスロ大学のKine S Dervola氏らが行ったラット試験の結果、ADHDに対し、ω3(n-3系)多価不飽和脂肪酸(PUFA)のサプリメントを投与することにより、挙動や神経伝達物質代謝について、性特異的な変化をもたらすことが示された。先行研究において、n-3系PUFAサプリメントがADHD様行動を減じる可能性が示唆されていた。Behavioral and Brain Functions誌オンライン版2012年12月10日号の掲載報告。 本研究の目的は、ADHD動物モデルにおけるn-3系PUFA投与の影響を調べることであった。高血圧自然発症ラット(SHR)を用いて、n-3系PUFA(EPAとDHA)強化飼料(n-6系 対 n-3系の割合1:2.7)を妊娠期間中、およびその産児に死亡するまで投与し続けた。SHRコントロール群とWistar Kyoto(WKY)ラットのコントロール群には、対照飼料(n-6系 対 n-3系の割合7:1)が与えられた。産児は生後25~50日の間、強化-依存的な注意力、衝動性、多動性および自発運動について検査を受けた。その後、55~60日時点で処分し、モノアミン、アミノ酸神経伝達物質に関して、高速液体クロマトグラフィーにて解析した。 主な結果は以下のとおり。・n-3系PUFA給餌により、オスのSHRでは強化-依存的な注意力の改善が認められたが、メスではみられなかった。・同一ラットでの新線条体の解析において、オスのSHRでは、ドパミンとセロトニン代謝率の有意な上昇が示されたが、メスのSHRでは、セロトニン分解代謝が上昇したことを除き、変化はみられなかった。・対照的に、オスとメスの両方のSHRで示されたのが、非強化の自発運動の低下と、グリシン値およびグルタミン代謝の性非依存的変化であった。・n-3系PUFAはADHDラットモデルにおいて、強化刺激行動において性特異的な変化をもたらし、非強化関連行動において性非依存的な変化をもたらすことが示された。それらは、シナプス前部線条体モノアミンとアミノ酸伝達シグナルとそれぞれ関連があった。・以上のことから、n-3系PUFAの摂取は、ADHD様行動(男性では強化誘発メカニズム、男女ともでは強化無反応メカニズム)をある程度改善する可能性が示された。関連医療ニュース ・うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効? ・統合失調症患者の脳組織喪失に関わる脂肪酸、薬剤間でも違いが ・抗てんかん薬の処方、小児神経科医はどう使っている?

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骨折後早期の造影CTが骨折治癒の過程を明らかとする可能性

骨折後早期の造影CT(contrast enhanced CT、CECT)は、骨折治癒の総合的な研究に有用であるというマウスを用いたex vivo試験からの知見が、米国・ボストン大学のLauren N.M. Hayward氏らにより報告された。骨折治癒初期のX線やCTによる評価は、軟骨組織は不鮮明な所見しか得られず限定的である。研究グループは、CECTにより骨折治癒過程の軟骨組織を非侵襲的に認識できるかを確認した。Journal of Orthopaedic Research誌オンライン版2012年11月19日号の掲載報告。 試験は、術後9.5日の非開放性安定骨折のC57BL/6マウスを用いて行われ、陽イオン性造影剤培養前後にμCTにより観察した。 培養細胞には高濃度の硫酸化グリコサミノグリカンにより、軟骨組織への陽イオン蓄積が示されるようになっており、培養前後の画像を重ね合わせ、経時サブトラクション画像、二次元または三次元のミネラル組織描出画像、軟カルス、軟骨を検討した。 主な結果は以下のとおり。・CECTによって同定された軟骨とカルスの部位と、ゴールドスタンダードの方法である組織形態計測による部位同定とを比較した。・両手法による、軟骨の部位範囲に差異はみられなかった(p=0.999)。・CECTによって測定されたカルスの範囲は、組織形態計測法で同定した範囲よりも小さかったが、的中率は高かった(R2=0.80、p<0.001)。・また、CECTは軟骨のミネラル化の識別も可能にした。・CECTは、ほとんどミネラル組織が存在しないほど修復早期であっても正確、定量的、非侵襲的に、骨折部位のカルスの形状と組成を描出することが示された。この方法の非侵襲的性質は、その後のカルス上で行われる機械的検査のような解析を可能とすると思われ、効果的な高等処理能力を有しており、骨治癒の総合的な研究を可能にすると思われる。

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毎日のマルチビタミン剤服用、がんリスク抑制効果はわずか/JAMA

 毎日のマルチビタミン剤服用の効果は、総合的にみたがんリスク抑制については、わずかであるが有意であることが示された。しかし個別にみると有意差はなく、またがん死亡の抑制も有意差は示されなかった。ブリガム&ウィメンズ病院・ハーバードメディカルスクールのJ. Michael Gaziano氏らが、米国男性(医師コホート)を10年間追跡した無作為化試験「Physicians' Health Study II」の結果、報告した。マルチビタミン剤は最も一般的な栄養補助食品で米国では成人の3人に1人が服用しているという。しかしこれまで、マルチビタミン剤摂取と、総合的あるいは特異的がんの発生率および死亡率との関連を検討した観察研究は行われていなかった。JAMA誌2012年11月14日号掲載報告より。50歳以上男性医師1万4,641例を追跡し、前立腺がん、大腸がんなどとの関連を調査 試験は、マルチビタミンサプリメントの長期服用が男性における総合的あるいは特異的ながんイベントリスクを減少するのかを比較検討した無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、1997年に開始され、2011年7月1日まで追跡した。 登録被験者は米国医師1万4,641例(無作為化時点でがん既往歴のあった1,312例含む)で、試験開始時50歳以上(平均年齢64.3歳、SD 9.2)であった。 主要アウトカムは、すべてのがん(非黒色腫皮膚がんは除く)で、副次アウトカムには前立腺がん、大腸がん、他の部位特異的ながんなどが含まれた。ベースラインでのがん病歴有無でも検討、病歴ありの人では有意に抑制 追跡期間中央値11.2年(範囲:10.7~13.3)の間に、2,669例のがん発生が確認された(前立腺がん1,373例、大腸がん210例含む)。 総合的がんリスクは、毎日のマルチビタミン服用群のほうがプラセボ群と比較して統計的に有意に抑制された[1,000人・年当たりマルチビタミン群17.0 vs. プラセボ群18.3、ハザード比(HR):0.92(95%信頼区間:0.86~0.998)、p=0.04]。  しかし、特異的がんリスク抑制については、いずれも有意な差はみられなかった。前立腺がん(同9.1 vs. 9.2、0.98、0.88~1.09、p=0.76)、大腸がん(同:1.2 vs. 1.4、0.89、0.68~1.17、p=0.39)、その他、肺がん(p=0.26)、血液がん(p=0.10)、膵臓がん(p=0.45)、リンパ腫(p=0.40)、白血病(p=0.33)、黒色腫(p=0.42)であった。 また、がん死亡リスクについても有意な差はみられなかった(同:4.9 vs. 5.6、0.88、0.77~1.01、p=0.07)。 ベースラインでがん病歴のあった1,312例の検討では、マルチビタミン服用群のほうが総合的がんリスクは有意に抑制されたが(HR:0.73、0.56~0.96、p=0.02)、がん病歴のなかった1万3,329例の検討では有意ではなかった(同:0.94、0.87~1.02、p=0.15、相互作用p=0.07)。

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マルチビタミン剤を毎日10年間服用しても心血管疾患予防には効果なし/JAMA

 毎日のマルチビタミン剤服用が、心血管疾患予防には結びつかないことが、ブリガム&ウィメンズ病院・ハーバードメディカルスクールのSesso HD氏らが、米国男性(医師コホート)を10年間追跡した無作為化試験「Physicians' Health Study II」の結果、報告された。マルチビタミン剤はビタミンとミネラル不足を防ぐために用いるもので、心血管疾患予防の可能性が知られていた。ただしこれまでの観察研究でもマルチビタミン剤の定期服用と心血管疾患との関連は一貫しておらず、また長期服用の臨床試験は行われていなかった。JAMA誌2012年11月7日号掲載報告より。50歳以上男性医師1万4,641例を追跡 試験は、マルチビタミンサプリメントの長期服用が男性における重大心血管イベントリスクを減少するのかをプラセボ服用と目的とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、1997年に開始され、2011年7月1日まで追跡した。 登録被験者は米国医師1万4,641例(無作為化時点で心血管疾患歴のあった754例含む)で、試験開始時50歳以上(平均年齢64.3歳、SD 9.2)であった。 主要アウトカムは、重大心血管疾患(非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中・心血管疾患による死亡の複合)であり、副次アウトカムには、心筋梗塞、脳卒中などが含まれた。ベースラインでの心血管疾患有無で検討した場合も有意差みられず 追跡期間中央値11.2年(範囲:10.7~13.3)の間に、1,732例の重大心血管イベントの発生が確認された。 重大心血管イベント発生に関する毎日のマルチビタミン服用の効果は、プラセボ群と比較して有意ではなかった[1,000人・年当たりマルチビタミン群11.0 vs. プラセボ群10.8、ハザード比(HR):1.01(95%信頼区間:0.91~1.10)、p=0.91]。 また、疾患を個別にみた場合も効果はみられなかった。全心筋梗塞(同3.9 vs. 4.2、0.93(0.80~1.09)、p=0.39)、全脳卒中(同:4.1 vs. 3.9、1.06(0.91~1.23)、p=0.48)、心血管疾患死亡(同:5.0 vs. 5.1、0.95(0.83~1.09)、p=0.47)。 さらに、全死亡との関連についても有意差はみられなかった(HR:0.94、0.88~1.02、p=0.13)。 ベースラインでの心血管疾患有無で検討した場合も有意な効果は認められなかった(相互作用のp=0.62)。

393.

HAARTを受けているHIV患者、マルチビタミン高用量服用にメリットみられず

 多剤併用抗レトロウイルス療法(HAART)を受けているHIV患者で、マルチビタミンサプリメントを併用する場合の高用量と標準量とを比較した結果、高用量服用により疾患進行および死亡が抑制されることはなく、むしろアラニントランスアミナーゼ(ALT)が増加してしまう可能性が示された。米国・ハーバード公衆衛生大学院のSheila Isanaka氏らが、タンザニアで行った約3,400例を対象とする無作為化二重盲検対照試験の結果、報告した。先行研究ではHAARTを受けていないHIV患者で、微量栄養素がCD4細胞数を増加し、疾患進行と死亡を抑制したことが報告されていたが、HAARTを受けている場合のサプリメント服用の安全性および有効性については検証されていなかった。JAMA誌2012年10月17日号掲載より。高用量群でALT上昇がみられ、試験は早期に終了 研究グループは、マルチビタミンサプリメントの高用量服用は、標準量服用と比べてHIV進行や死亡のリスクを低下し、免疫学的、ウイルス学的、栄養学的な指標を改善すると仮定して検証試験を行った。 試験は、タンザニアの7つのクリニックで2006年11月~2008年11月の24ヵ月間にわたって、HAARTを開始した3,418例を対象として行われた。 マルチビタミンサプリメントは、ビタミンB6、B12、C、Eなどを含む経口剤で、毎日服用した。 主要評価項目は、HIVのあらゆる要因での疾患進行または死亡とした。 試験は2009年3月に、高用量群でALT値増大のエビデンスにより早期に終了となった。高用量群と標準量群のリスク比、HIV進行および死亡については1.00 試験中止時点で3,418例が試験に登録(追跡期間中央値15ヵ月)しており、疾患死高イベントが認められたのは2,374例、死亡は453例観察された(複合イベント合計2,460件)。 標準用量群と比べて高用量群のHIV進行および死亡の抑制は認められなかった。 高用量群のHIV進行および死亡の絶対リスクは72%、標準群も72%だった[リスク比(RR):1.00、95%信頼区間(CI):0.96~1.04]。 高用量服用によるCD4細胞数や血漿中ウイルス量、BMI、ヘモグロビン濃度への効果はみられなかった。一方で、高用量群では標準量群に比べてALTの有意な上昇がみられた(>40 IU/L上昇のRR:1.44、95%CI:1.11~1.87、p=0.006)。

394.

ビタミンD服用、上気道感染症の発症・重症度を抑制しない

 健常者が半年間、月1回10万IUのビタミンDを服用し続けても、上気道感染症の発症および重症度を抑制しなかったことが、ニュージーランド・オタゴ大学病理学部門のDavid R. Murdoch氏らによる無作為化比較試験の結果、示された。これまで観察研究で、血中25-ヒドロキシビタミンD(25-OHD)値と上気道感染症発生率との逆相関の関連が報告されていたが、ビタミンDサプリメントによる臨床試験の結果は確定的なものはなかった。JAMA誌2012年10月3日号掲載報告より。健康な成人322例を対象に無作為二重盲検プラセボ対照試験研究グループは、ニュージーランドのクライストチャーチで2010年2月~2011年11月の間、健康な成人322例を対象に無作為二重盲検プラセボ対照試験を行った。被験者は無作為に、月1回10万IUの経口ビタミンD3薬を服用する群(初回量20万IU、その1ヵ月後20万IU、その後は月1回10万IU:161例)と、プラセボで同一レジメンの治療を受ける群(161例)に割り付けられた。治療は合計18ヵ月間行われた。主要エンドポイントは、上気道感染症エピソード数とし、副次エンドポイントは、上気道感染症エピソードの持続期間、同重症度、発症により仕事ができなかった日数だった。血中25-OHDは増大するが、上気道感染症エピソード被験者のベースラインでの平均25-OHD値は29(SD 9)ng/mLであった。ビタミンDサプリメントの服用は血清25-OHD値を増大し、本試験の間48ng/mL超を維持した。上気道感染症エピソードは、ビタミンD群593例、プラセボ群611で、統計的有意差(エピソード数/被験者数)は認められなかった(平均値はビタミンD群3.7/人、プラセボ群3.8/人、リスク比:0.97、95%信頼区間:0.85~1.11)。その他の、上気道感染症発症により仕事ができなかった日数(平均値は両群とも0.76日、リスク比:1.03、95%信頼区間:0.81~1.30)、エピソードごとの症状を呈した期間(平均値は両群とも12日、0.96、0.73~1.25)、上気道感染症エピソードの重症度も統計的有意差はみられなかった。これらの所見は、季節ごとに分析をしても、またベースラインの25-OHD値で分析をしても変化はみられなかった。

395.

n-3脂肪酸、2型糖尿病患者の心血管イベント予防効果認められず

 心筋梗塞や心不全患者において心血管イベント予防効果が示唆されている魚油に豊富なn-3脂肪酸について、2型糖尿病患者またはそのリスクを有する患者について検討した結果、心血管イベントの有意な減少はみられなかったことが報告された。糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡する「ORIGIN」試験グループが報告した。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。糖尿病治療中の1万2,536例をn-3脂肪酸群とプラセボ群に無作為化し中央値6.2年追跡 ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。 被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。 n-3脂肪酸服用に関する解析対象となった被験者は1万2,536例(平均年齢64歳、女性35%)で、服用群6,281例、プラセボ6,255例。主要アウトカムは、心血管系が原因の死亡だった。中性脂肪の値は有意に低下、しかし主要アウトカムの心血管死は有意差認められず 結果、追跡期間中の主要アウトカム(心血管死)の発生は、n-3脂肪酸群574例(9.1%)、プラセボ群581例(9.3%)で有意な差は認められなかった(ハザード比:0.98、95%信頼区間:0.87~1.10、p=0.72)。 n-3脂肪酸群はプラセボと比較して、重大血管性イベントの発生[1,034例(16.5%)対1,017例(16.3%)、ハザード比:1.01、0.93~1.10、p=0.81]、全死因死亡[951例(15.1%)対964例(15.4%)、同:0.98、0.89~1.07、p=0.63)、不整脈死[288例(4.6%)対259例(4.1%)、同:1.10、0.93~1.30、p=0.26)に対し有意な効果は認められなかった。 中性脂肪の低下については、n-3脂肪酸群がプラセボ群よりも14.5mg/dL(0.16mmol/L)有意に大きな低下が認められた。しかしその他の脂質には有意な影響は認められなかった。 有害事象の発生は両群で同程度だった。

396.

早期糖尿病患者に対するインスリン グラルギン

糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡した「ORIGIN」試験グループは、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)による6年超にわたる空腹時血糖正常化の心血管およびその他のアウトカムへの影響について発表した。心血管アウトカムとがんへの影響は中立的であったこと、低血糖エピソード増とわずかな体重増は認められたが糖尿病の新規発症は減少したという。結果を踏まえて研究グループは、さらに血糖正常化の微細血管などへの影響について検討する必要があるが、現段階ではインスリン グラルギンの標準療法としての位置づけ変更を支持しないとする見解を示している。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。中央値6.2年追跡、インスリン グラルギン治療と標準治療を比較ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。空腹時血糖正常化の心血管イベントへの影響についての解析は、被験者1万2,537例(平均63.5歳)で、インスリン グラルギン群6,264例、標準治療群6,273例。共通主要アウトカムは、第1は非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中または心血管死とし、第2は第1のイベントに加えて血行再建または心不全による入院とした。このほか、微小血管アウトカム、糖尿病の発症、低血糖の発生、体重、がんについても両群間で比較した。心血管アウトカム、がんの発生に有意差認められず、2型糖尿病の新規発症は有意に減少結果、両群の心血管アウトカムの発生率は同程度であった。第1共通主要アウトカムの発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群2.94、標準治療群2.85で(ハザード比:1.02、95%信頼区間:0.94、~1.11、p=0.63)、第2共通主要アウトカムは5.52、5.28(同:1.04、0.97~1.11、p=0.27)だった。2型糖尿病の新規発症については、治療中止後3ヵ月時点での発生が、インスリン グラルギン群30%に対し、標準治療群は35%だった(オッズ比:0.80、95%信頼区間:0.64~1.00、p=0.05)。重症低血糖の発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群1.00、標準治療群0.31。平均体重の変化は、インスリン グラルギン群が1.6kg増加、標準治療群は0.5kg減少だった。がんの発生については、両群間に有意差は認められなかった。発生率は100人・年当たり両群ともに1.32だった(オッズ比:1.00、95%信頼区間:0.88~1.13、p=0.97)。

397.

高用量ビタミンD摂取、65歳以上の骨折リスクを低減

メタ解析の結果、65歳以上高齢者の高用量ビタミンD摂取(毎日≧800 IU)は、大腿骨頸部骨折およびあらゆる非椎体骨折の予防に多少ではあるが有望であることが示された。スイス・チューリッヒ大学のHeike A. Bischoff-Ferrari氏らによる解析結果で、「居住場所、年齢、性別とは独立して骨折リスクを低減する可能性があることが示された」と報告している。ビタミンD摂取と骨折の減少についてこれまでのメタ解析の結果は一貫していない。Bischoff-Ferrari氏らは、11の二重盲検無作為化比較試験の被験者を対象に解析を行った。NEJM誌2012年7月5日号掲載報告より。11試験の65歳以上被験者3万1,022例のデータをメタ解析解析には、カルシウムを併用または非併用のビタミンD経口摂取群(毎日、毎週、4ヵ月ごと)について、プラセボ群と比較またはカルシウム単独群との比較が行われた11の二重盲検無作為化比較試験の65歳以上被験者3万1,022例(平均年齢76歳、女性91%)が含まれた。主要エンドポイントは、年齢、性別、居住場所、試験で補正後のCox回帰分析による大腿骨頸部骨折とあらゆる非椎体骨折の発生だった。主要目的は、全試験の介入群におけるビタミンDの実際摂取量(各被験者の治療アドヒアランス分と試験プロトコール以外のサプリメント摂取分を含む)の四分位範囲からのデータを、対照群と比較することだった。骨折リスク低下は実際摂取の最高用量群でのみ解析の結果、大腿骨頸部骨折発生は1,111件、非椎体骨折発生は3,770件だった。ビタミンD摂取群に無作為化された被験者は、対照群と比較して、有意ではなかったが、大腿骨頸部骨折リスクが10%低く(ハザード比:0.90、95%信頼区間:0.80~1.01)、非椎体骨折リスクは7%低かった(同:0.93、0.87~0.99)。実際摂取量の四分位範囲での解析の結果、骨折リスクの低下は、最高用量摂取群(毎日の摂取量範囲:792~2,000 IU、平均800 IU)でのみ示され、大腿骨頸部骨折リスクは30%低下(ハザード比:0.70、95%信頼区間:0.58~0.86)、非椎体骨折リスクは14%低下(同:0.86、0.76~0.96)した。高用量のビタミンD摂取のベネフィットは、年齢層、居住場所、ベースラインの25-ヒドロキシビタミンD値、カルシウム摂取によって定義されるサブグループ群別にみた場合も一貫していた。(武藤まき:医療ライター)

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ひざの痛みの原因と治療に対する3つの誤解とは?

科研製薬株式会社と生化学工業株式会社が共同で運営している変形性ひざ関節症の疾患啓発サイト「ひざ科学研究所」(http://www.hizaken.com)は、「ひざの痛みと対処法に関するアンケート調査」の結果を発表した。アンケートの結果から、ひざの痛みの原因や治療に関してさまざまな誤解があることが明らかになった。調査は、2012年4月27日~5月1日の期間に、全国の40歳から79歳の男女10,000 名を対象にスクリーニング調査を行い、ひざの痛みの経験者800名、ひざの痛みの未経験者200名を抽出し、実施されたもの。その結果、「ひざの病気は高齢者だけのもの」「自己流の対処で痛みがとれれば大丈夫」「病院に行くほどのことではない」という3つの誤解があることが明らかになった。全体の60%を超える人がひざの痛みの原因は「年齢的なもの(ひざの痛みのある人60.1%、ない人64.9%)」であると考えていた。また、50代以上の約半数となる46%の人が、現在または過去にひざの痛みを経験していることがわかり、ひざの痛みのある人の25%が40代で痛みを感じ始めていることが浮き彫りになった。さらに、痛みの原因を「年齢的なもの」「運動不足」「肥満」と考える人に比べて、「ひざの病気」と認識する人はひざの痛みのある人(6.6%)・ひざの痛みのない人(19.5%)ともに少ないとの結果も得られた。ひざが痛いときの対処法とその選択理由を聞いたところ、ひざの痛みのある人では「サポーターをする(36.3%)」「病院に行く(29.8%)」「運動する(29.2%)」「市販の薬を使う(28.14%)」「サプリメントを飲む(24.2%)」と続き、ひざの痛みのない人には(痛くなったとき自分が選ぶと思われる対処法を選択してもらった結果、「病院に行く(27.5%)」「思いつかない(24.3%)」「整骨院やマッサージに行く(22.6%)」「減量する(19.9%)」「サポーターをする(19.8%)」と続いた。しかし、その選択理由については両方の人々ともに「なんとなく(ひざの痛みのある人47.4%、ない人70.3%)」と答えた人が最多となった。ひざの痛みの対処法として「病院に行く」を選ばなかった人に、なぜ病院に行かなかったのかを聞いたところ、一番多くの人が選んだ理由は「病院に行くほどではないと思ったから(56.7%)」であった。また、どのようになったら病院に行くかを聞いた設問では、「痛みがひどくなったら(45.3%)」「歩くのがつらくなったら(58.5%)」という回答が多く、症状が悪化するまで受診を見送る人が多い現状が認められた。その一方で、病院に行った人は、ひざの痛みの対処法として「病院に行く(67.1%)」ことを勧める割合が一番多いことがわかった。詳細はプレスリリースへ(PDF)※4ページからhttp://www.kaken.co.jp/nr/release/nr20120710.pdf

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「今後の透析医療を考える」プレスセミナーレポート

2012年5月31日、「今後の透析医療を考える」と題したプレスセミナー(バイエル薬品株式会社主催)が開催された。第1部として、秋澤忠男氏(昭和大学医学部 腎臓内科教授)が、「慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドラインによって変わる透析医療」を、第2部として、宮本高宏氏(全国腎臓病協議会 会長)が、「透析患者の治療における実態とガイドライン改訂への期待」を講演した。その内容をレポートする。「慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドラインによって変わる透析医療」 わが国の透析患者に対する治療は、世界でトップレベルにあり、日本の透析患者の死亡リスクは、米国の1/4、欧州の1/2.5である。しかし、一般人と比較すると透析患者の余命は半分で、とくに心不全などの脳・心血管系疾患による死亡リスクが高くなっている。この原因として、血中リン(P)濃度による血管の石灰化が考えられる。 日本透析医学会は、この度、慢性腎臓病に伴う『骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン(CKD-MBD)』を発表した。CKD-MBDは、2006年に発表されたガイドラインの改訂版で、主な変更点は、以下の通りである。○対象を透析患者だけでなく、保存期や移植期のCKDや小児CKDに拡大する○血管石灰化や透析アミロイドーシスなどの病態を加える○新規治療薬の評価・使用法を加える○エビデンスレベル評価とガイドライン推奨度を明示する また、CKD-MBDでは、P、カルシウム(Ca)、副甲状腺ホルモン(PTH)の管理目標値も示されるとともに(P:3.5-6.0 mg/dL、Ca:8.4-10.0 mg/dL、PTH:60-240 pg/mL)、P、Caの管理を優先することが推奨されている。そして、管理方法としては、炭酸Ca、Ca非含有P吸着薬、活性型ビタミンD、副甲状腺作動薬を組み合わせて管理目標を達成する『9分割図』といわれる方法が提唱されている。 演者の秋澤氏は、「CKD-MBDを活用したPの適切な管理が、透析患者の予後向上につながることを期待したい」として、講演を終えた。「透析患者の治療における実態とガイドライン改訂への期待」 透析患者を対象とした治療に関する調査結果が発表された。調査は、2012年4月に、インターネットで実施され、人工透析を受けている患者200名から回答を得た。主な調査結果は以下の通りである。○透析患者の不安項目としては、合併症への不安(73%)が最も多く、とくに、循環器疾患への不安を覚えている人が多かった。○透析の治療に関するガイドラインは、約40%の人が認知していた。○ガイドラインに沿った治療を希望する人は、60%であった(わからない:34%)。○自分の服用している薬に対する意識調査では、薬について十分理解している人が91%おり、自分で調べたり勉強している人の割合も73%であった。 演者の宮本氏は、自らも30年来の透析患者であることを明かしたうえで、透析患者の医療費負担に触れた。「透析にかかる医療費は年間約1兆5千万円で、国の医療財政を圧迫しているが、患者の自己負担額はほぼゼロに近い。この事実を鑑み、患者は、自分達が提供してもらっている医療に感謝し、自ら食事療法などの自己管理をしっかりと行うことが必要である」と強調した。

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バングラデシュ貧困地域の妊婦、妊娠早期からの微量栄養素補給で乳児死亡率などが大幅減少

バングラデシュの貧困地域に住む妊婦に対し、妊娠9週目からの複合微量栄養素補給(multiple micronutrient supplementation;MMS)をすることで、妊娠20週目からの栄養素補給に比べ、乳児死亡率や5歳未満死亡率が大幅に減少することが明らかにされた。スウェーデン・ウプサラ大学病院の、Lars Ake Persson氏らが、バングラデシュの貧困地域に住む約4,400人の妊婦を対象に行った試験の結果で、JAMA誌2012年5月16日号で発表した。妊娠30週目のヘモグロビン値や乳児死亡率を比較研究グループは、2001年11月11日~2003年10月30日にかけて、バングラデシュの妊婦4,436人について試験を開始し、2009年6月23日まで追跡した。研究グループは被験者を無作為に6群に分け、(1)鉄30mgと葉酸400μg、(2)鉄60mgと葉酸400μg(通常投与群)、(3)鉄30mgと葉酸400μgを含む微量栄養素15種から成るMMS(早期投与MMS群)の3種類のサプリメントについて、妊娠9週目(早期投与群)と妊娠20週目(通常投与群)から、二重盲検でそれぞれ投与を行った。主要アウトカムは、妊娠30週目のヘモグロビン値、出生体重、乳児死亡率だった。また5歳までの死亡率についても調査した。早期投与MMS群、通常投与群に比べ乳児死亡率は0.38倍、5歳未満死亡率は0.34倍結果、妊娠30週目の補正後ヘモグロビン平均値は約115.0g/Lと、群間で有意差はなかった。妊産婦ヘモグロビン平均値は、通常投与群が115.4g/Lに対し早期投与群が114.5 g/Lと、有意に低かった(p=0.04)。乳児死亡率については、通常投与の鉄60mgと葉酸400μg群44.1/1,000児に対し、早期投与MMS群は16.8/1,000児と、大幅に低率だった(ハザード比:0.38、95%信頼区間:0.18~0.78)。また5歳未満死亡率についても、通常投与群の鉄60mgと葉酸400μg群が54/1,000児に対し、早期MMS群は18/1,000児と、およそ3分の1だった(ハザード比:0.34、同:0.18~0.65)。そのほか通常投与MMS群は、自然流産率と乳児死亡率が最も高率だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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