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一部の抗がん剤の投与患者、新型コロナ感染率が低い/JAMA Oncol

 アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)を減少させる可能性のある抗がん剤(mTOR/PI3K阻害薬や代謝拮抗薬など)を投与している患者では、他の抗がん剤の投与患者と比べて有意にSARS-CoV-2感染率が低かったことが、米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのMichael B. Foote氏らのコホート研究で示された。JAMA Oncology誌オンライン版2021年8月19日号に掲載。 本研究ではまず、Library of Integrated Network-Based Cellular Signaturesのデータベースを使用し、細胞株全体でACE2遺伝子の発現低下に関連する抗がん剤を特定した。次に、COVID-19パンデミック中にMemorial Sloan Kettering Cancer Centerでがん治療を受けていた1,701例の後ろ向きコホートについて、ACE2を減少させる抗がん剤での治療がSARS-CoV-2感染のオッズ比(OR)と関連があるかどうかを検討した。対象は、がんの積極的治療を受け、2020年3月10日~5月28日にSARS-CoV-2検査を受けた患者で、主要アウトカムはACE2を減少させる可能性のある抗がん剤による治療とSARS-CoV-2検査陽性との関連とした。 主な結果は以下のとおり。・抗がん剤治療を受けているがん患者1,701例(平均年齢±SD:63.1±13.1歳、女性:949例、男性:752例)のSARS-CoV-2感染率を調べた。・抗がん剤治療後の遺伝子発現シグネチャーのin silico解析により、細胞株全体でのACE2減少に関連する91の化合物が特定された。・全コホートのうち215例(12.6%)が、mTOR/PI3K阻害薬(エベロリムス、テムシロリムス、alpelisib)、代謝拮抗薬(デシタビン、ゲムシタビン)、有糸分裂阻害薬(カバジタキセル)、その他のキナーゼ阻害薬(ダサチニブ、クリゾチニブ)の8つの薬剤で治療されていた。・ACE2を減少させる抗がん剤を投与した患者の多変量解析(交絡因子を調整)では、215例中15例(7.0%)がSARS-CoV-2検査陽性、他の抗がん剤を投与した患者では1,486例中191例(12.9%)が陽性だった(OR:0.53、95%CI:0.29~0.88)。・この関連は、がんの種類やステロイド使用を含んだ多変量解析や、複数の特徴に基づくペア患者を分析した傾向スコアマッチング多変量回帰感度分析でも確認された。・ゲムシタビン投与はSARS-CoV-2感染の減少と関連していた(OR:0.42、95%CI:0.17~0.87)。

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東京2020オリンピック競技大会の「空手」の感想【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第5回

東京2020オリンピック競技大会(以下「2020東京五輪)と略す)が終わりました。空手はメダルラッシュとまではいきませんでしたが、「空手ってこんな競技だったのか」と認知してもらえるきっかけになったのではないでしょうか。唯一の金メダルは喜友名 諒選手でしたねー(オリンピック空手の注目選手)。圧巻でした。ちょっと目力が強過ぎな気もしましたが…。空手の「形」は、採点基準がわかりにくくて、空手経験者でなければ細かいことはわかりにくいかもしれませんが、喜友名選手は銀メダルの選手ともかなり差があったと感じました。1人だけ別次元で競技している印象でした。ただ、銀メダルだったスペインのダミアン・キンテロ選手も、間違いなく空手界のレジェンドなんですけどね~。「喜友名選手と同じ時代に生まれたのがもったいなかったな」と思っていたら、キンテロ選手は「喜友名選手のおかげでここまで強くなれた!」ってコメントしていました。こう思えるメンタリティこそ、彼が一流の証ですね。自分が恥ずかしい気持ちでいっぱいになってしまいました。実は最も注目していた選手今回の2020東京五輪でコーチやテレビで解説をしていたのが、私と一緒に国際大会に参加していたメンバー達でした。私も含め、空手から離れてしまった当時のメンバーも多いんですが…。「空手で生きる」と決めて、今は指導者として後輩を育てているメンバーも沢山います。そうやって、次の後輩世代の選手達が世界で闘って、日本の空手の伝統が連綿と続いていくのだと思います。今回の喜友名選手が大活躍した男子「形の部」で、私が最も注目していたのは実は別の選手でした。その選手は銅メダル決定戦まで辿りついたのですが、演武の中で足を滑らせてしまい、最終的には5位入賞という結果になりました。その選手とは、韓国代表の朴 喜俊(パク・ヒジュン)選手です。韓国の現在のチャンピオンです。まあ何というか…私のずっとずっと後輩のチャンピオンになるわけです。面識はないんですけどね。●朴選手の雄姿はこちらの聯合ニュースのサイトをご覧ください「あと17年早かったら、俺もオリンピックに出られたかも知れないな~」なんていつも言っていたのですが…。彼の演武をみて、もうそんなことは言えなくなりました。彼が空手に人生を賭けて稽古に励んできたことは、すぐにわかりました。彼が同世代にいたら、自分が空手で世界に出ることはなかったでしょう。最後に足を滑らせなければ、彼がメダルを獲ってもおかしくなかったと思います。会ったこともない後輩が精一杯、堂々と世界で闘っている姿に胸がいっぱいになってしまいました。これからも韓国の空手の歴史が続いていくんだな、と感じることができました。賛否両論があった2020東京五輪でしたが、私個人としてはたくさん感動できたいいイベントでした。

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「遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)ガイドライン」刊行、ポイントは?

 遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)の診療に関しては、2017年に「遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療の手引き」が刊行されている。HBOC既発症者へのリスク低減手術の保険収載や、膵がん・前立腺がんへのPARP阻害薬の承認など、遺伝子検査に基づく治療・マネジメントがいっそう求められる中、Minds「診療ガイドライン作成マニュアル2017」を遵守する形で、今回新たにガイドラインがまとめられた。2021年8月7日、webセミナー「遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン 2021年版の解説(主催:厚生労働科学研究費補助金[がん対策推進総合研究事業]「ゲノム情報を活用した遺伝性腫瘍の先制的医療提供体制の整備に関する研究」班)が開催され、各領域のポイントが解説された。遺伝子診断・遺伝カウンセリング領域のポイント 遺伝子診断・遺伝カウンセリング領域の最も重要なコンセプトは「がん未発症と既発症を区別せず、遺伝的な特性としてHBOCを捉えるという点」と平沢 晃氏(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科臨床遺伝子医療学)。BRCA遺伝情報を知ることのメリットは、(1)本人の治療法の選択、(2)本人のがん予防、(3)血縁者へのがん予防であると整理した。 現在、手術や検査の対象によって、保険収載と未収載が混在している状況がある。遺伝BQ1ではこれらの状況について整理している。遺伝BQ2では、表「NCCNガイドラインの遺伝学的検査の基準」を掲載し、どのようなクライエントにBRCA遺伝学的検査を推奨するかがまとめられている。平沢氏はこの表のうち、 乳がんの発症者で・45歳以下の発症・50歳以下の発症で条件に当てはまる場合・60歳以下のトリプルネガティブ乳がん・年齢を問わず1人以上の近親者が条件に当てはまる場合・卵巣がん発症者・男性乳がんについて、2020年よりBRCA遺伝学的検査が保険診療の対象となったことを解説。その他(既知のBRCA1/2の病的バリアントを保持する家系の個人、膵がん、高グレード前立腺がんで条件に当てはまる場合、腫瘍プロフィール検査でBRCA1/2の病的バリアントを認めた場合)は未収載となっている。 また今回のガイドラインでは、「遺伝BQ10 生殖に関する遺伝カウンセリングにはどのように対応するべきか?」を新設。BRCA病的バリアント保持女性の妊孕性温存への対応フローが掲載されている。乳がん領域のポイント 領域リーダーを務めた有賀 智之氏(都立駒込病院乳腺外科)はまず、BRCA遺伝学的検査を推奨する乳がん患者について、従来からの血縁者に乳がんまたは卵巣がん患者がいる場合のほか、膵がん患者がいる場合が追加されたことが大きな変更点とした(乳癌BQ1)。 BRCA病的バリアントを有する乳がん患者に対する乳房温存療法については、2017年版の手引きでは「推奨されない」となっていたのに対し、今回は「条件付きで行わないことを推奨する」と変更された(乳癌CQ3)。背景について同氏は、ガイドライン作成にあたり独自に実施されたメタアナリシスの結果、残存乳房内再発率が散発性乳がん患者と比較して高いこと、この傾向は観察期間が長くなるほど明確になることから、温存乳房内の新規発症リスクは長期に継続するものと推察されたと解説。一方で、生存率の悪化についてのデータは認められなかったことから、上記リスクや継続的なスクリーニングの必要性などを理解したうえで選択する場合は、否定しないという位置づけとした。 そのほか、RRMについては2020年4月に保険適応となり、乳がん既発症/未発症のいずれにおいても新規乳がんのリスク低減効果が示されている(乳癌CQ1、2)。造影乳房MRIについては、乳がん既発症/未発症のいずれも条件付きで推奨とされたが(乳癌CQ4、5)、乳がんも卵巣がんも未発症の場合BRCA病的バリアント保持者へのサーベイランスは保険未収載となっている。この点について同氏は、未発症者においてもMRIサーベイランスからのベネフィットは得られるので、早期に対応されることを期待したいと話した。卵巣がん領域のポイント 卵巣がん領域では、領域リーダーを務めた岡本 愛光氏(東京慈恵会医科大学産婦人科学講座)が登壇、解説を行った。BRCA病的バリアント保持者に対するRRSOについて、標準的な術式として低侵襲(腹腔鏡)手術が推奨され、術中播種を予防するための手術操作が箇条書きで示された(卵巣癌BQ2)。RRSOの際の卵管の病理検索については、SEE-FIMプロトコールに準じることが条件付きで推奨され、条件付きとされた理由として、「STIC検出の臨床的意義が現状不確実であること、標本作成等で病理医の負担が増加することがある」と説明した(卵巣癌CQ2)。 卵巣がんに対する初回薬物療法としては、BRCA病的バリアント保持者においてもプラチナ製剤併用レジメンによるOSの有意な延長がRCT1報、症例対象研究5報で示されており、本ガイドラインでも推奨が示された(卵巣癌CQ3)。PARP阻害薬については、プラチナ製剤を含む初回化学療法後に奏効した同患者に対し、維持療法としての使用を条件付きで推奨するとされた。条件付きとされた理由は、薬剤費が高額なこと、二次がんを含めた長期合併症に関するデータが乏しいこと、至適投薬期間については不確実性が残ることが挙げられた。前立腺がん領域のポイント 「BRCAバリアント陽性前立腺がんの大きな特徴は、診断時からのリンパ節転移・遠隔転移症例が有意に多いこと」と小坂 威雄氏(慶應義塾大学医学部泌尿器科教室)。前立腺がんの早期限局がんでの発見例の予後は非常によいことから、転移前にできるだけ早く見つけることが何よりも重要と話した。現在継続中の試験ではあるものの、大規模コホート研究であるIMPACT研究を根拠として、本ガイドラインでは未発症BRCAバリアントの男性保持者に対して、より低いPSAカットオフ値(3.0ng/mL)を用いて40歳からのサーベイランスを実施することを条件付きで推奨している(前立腺癌CQ1)。 また、前立腺がんにおいては生殖細胞系列だけでなく、体細胞系列のバリアントを有する症例が約半数いる。「家族歴が全くない転移前立腺がん患者さんの中にもBRCAバリアント保持者がいる可能性が指摘されている」と小坂氏は話し、BRCA遺伝学的検査の実施が推奨される前立腺がん患者の条件として、他のがん種で条件とされている家族歴のほか、「遠隔転移またはリンパ節転移を有する転移性前立腺がん患者」が加えられていることが大きな特徴とした(前立腺癌FQ1)。また治療については、2020年に新規内分泌療法後の転移を有する症例について、PARP阻害薬が保険収載された。同氏は、今後実臨床における有効性データが蓄積していくことが望まれると話した(前立腺癌FQ2)。膵がん領域のポイント 膵がんにおいて、BRCAバリアント陽性患者は4~7%と報告されている。BRCA遺伝学的検査の実施が推奨される膵がん患者の条件としては、家族歴のほか、「遠隔転移を有するまたは術後再発」であることが示されている(膵癌FQ1)。尾阪 将人氏(がん研有明病院肝胆膵内科)は、「膵がんの治療選択肢は非常に限られており、遺伝学検査を行うことで選択肢を広げることの意義は大きい」と話した。 BRCAバリアント保持者に対する膵がんのスクリーニングの考え方に関して、同氏は遺伝子変異+膵がん家族歴の聴取が非常に重要と指摘。第一度近親者内に膵がん患者が1人以上おりかつBRCA2陽性の場合SIR(標準化罹患比)が5倍以上、第一度近親者内に膵がん患者が2人以上おりかつBRCA2陽性の場合、SIRが30倍以上というデータを紹介した。本ガイドラインでは、「少なくとも1人の第一度近親者に膵がん家族歴のあるBRCA1、2病的バリアント保持者に対し、MRIまたは超音波内視鏡を用いたスクリーニングを考慮する」とされている(膵癌FQ2)。 治療については、POLO試験においてBRCA病的バリアントを有するプラチナ感受性切除不能膵がんに対する維持療法としてオラパリブがPFSを延長したことを根拠として、同患者に対する治療を条件付きで推奨している(膵癌CQ1)。同氏は留意点として、推奨文から下記を抜粋した:・OSの延長効果を認めていないことを患者と共有したうえで投与することが望ましい・BRCA病的バリアントを有する膵がん患者の家系に対しても、継続的な遺伝カウンセリングを実施していくことが望ましい

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コロナ感染者の献血、症状消失から4週間経過で可能に

 新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、コロナ禍が収束する見通しが依然立たない中、医療現場に不可欠な血液の確保が難しくなっている。その理由の一端は、言うまでもなく献血者の減少である。献血は「不要不急の外出ではない」と声高に訴えても、現況においてはなかなか人々に響かないのが実情だろう。厚生労働省は、7月27日の薬事・食品衛生審議会(血液事業部会安全技術調査会)で、新型コロナウイルス感染症と診断された人であっても、症状消失から4週間経過すれば、献血を可能とする方針を固めた。新たなルールは9月8日より適用される。コロナ感染者の献血を症状回復後も不可としているのは日本のみ 日本赤十字社のデータによると、新型コロナウイルス感染により献血を断ったケースは、献血後情報で判明したもの(462件)および献血受付時に判明したもの(680件)を合わせると、2021年5月末現在で1,142人に上る。このうち約3分の1は成分献血の複数回献血者であり、年間換算すると新型コロナの流行により数千回分の献血協力が失われていることになるという。 献血血液による新型コロナウイルス感染については、輸血用血液からの感染報告はこれまでにない。また、諸外国においては、新型コロナウイルス感染後に献血可能になるまでの日数に差がある(症状消失後14~180日)ものの、症状回復後も献血不可としているのは日本のみである。こうした状況を鑑み、新型コロナ既感染者については、症状消失後(無症候の場合は陽性となった検査の検体採取日から)4週間以上経過し、治療や通院を要する後遺症がなく、問診等により全身状態が良好であることを確認できれば、献血受け入れ可能とすることとした。 新型コロナに関連したその他の献血受け入れ基準としては、mRNAワクチンを含むRNAワクチン接種者(1回目および2回目も同様)は、48時間経過後からの献血が可能となっている。なお、現時点ではアストラゼネカ社のワクチン接種後の採血制限期間については検討中となっており、接種者の献血を受け入れていないので注意が必要だ。

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働き方改革、スタートは「仕事の可視化」から!【今日から始める「医師の働き方改革」】第2回

第2回 働き方改革、スタートは「仕事の可視化」から!この連載では、働き方を今日から少し変えてみよう!と思った医療者の方がすぐに使える手法、そして少し時間はかかるけれど大きな成果が得られる手法を紹介します。最初に紹介したいのは「今の仕事を可視化する」というものです。日々、医師の方はさまざまな種類の業務を行っています。あまりに多忙で業務が多岐にわたるため、自分自身の状況を把握することが難しい方もいるのではないでしょうか。2024年には多くの診療科において年間の時間外労働時間の上限が960時間となり、総労働時間と共にその内訳も厳しく見られていくことになります。現状が把握できないことには対策も立てられません。ここで一度可視化してみましょう。長崎大学病院の働き方改革でも、最初はワーキングチームのメンバーに「理想の働き方」を考えてもらい、「それを実現するために増やしたい時間・減らしたい時間は何か」という問いを立て、考えてもらうことから始めました。業務を可視化する方法は複数ありますが、今回は以下の2つの方法を紹介します。エクセルを使う付箋と紙を使うエクセルは集計しやすく、付箋と紙は一目でぱっとわかる点が特長です。まずは好きなほうでやってみてください。【エクセル】「現時点」の「1週間分の業務時間の内訳」を予想してエクセルに記入します。外来、回診、手術、カンファレンス、書類仕事…。自身の業務を洗い出すとともにその業務にどのくらいの時間を割いているのかを予想します。5分ほどやってみて、思い出せる範囲でOKです。次に、実際に業務時間を計測します。「1日ごと」に「15分以上かけた業務」を記録して予測の隣の列に記入します。業務の名称を決めておくと、後から集計しやすくなります。業務の隣には、時間通りに進められた、順序よく進められたなど「うまくいった」、予想以上に時間がかかった、やり直しがあったなど「うまくいかなかった」という情報もメモします(表1)。表1画像を拡大する【付箋と紙】A3コピー用紙と15mm×50mmサイズの付箋を用意します。付箋は複数の色を用意し、外来は青、手術は緑、会議はピンクなど、色で分けておくと後から整理しやすくなります。エクセルと同様、はじめに時間の使い方を予想します。「現時点」の「1週間分の業務時間の内訳」について、付箋に業務の名称と時間を予測して書き出し、コピー用紙に貼り付けます。5分ほどで行いましょう。続いて業務時間の計測です。エクセル同様に業務終了時に15分以上かけた業務を付箋に書き出し、コピー用紙に貼ります。コピー用紙は横長に使い、1日ごとに付箋を並べて貼ります。こちらも「うまくいった」「うまくいかなかった」という点をメモします。次に、新しいコピー用紙を用意し、業務の種類ごとにまとめます。外来、手術、回診などの種類でまとめ、それぞれの時間を合計します。付箋は枚数によって、業務時間内での比重が大きいものが一目でわかることがメリットです(表2)。表21週間分を集計したら振り返るエクセル・付箋ともに、1週間分の計測が終わったら、理想と比較します。チームで取り組む場合は、それぞれの記録を持ち寄って集まります。各自で診療に当たるチームでは、他の医師がどのような時間配分で仕事をしているのかが、新鮮に映るようです。付箋は1週間分をまとめて写真を撮って記録します(表3)。表3予想よりも時間がかかっている業務、かかっていない業務があるはずです。なぜ予想と違ったのでしょうか。予測時には見落としていた業務もあることでしょう。時間がかかった業務について、なぜそうなったのか、もっと効率的にする方法はないか、と自分や周囲に問い掛けることで発想が広がります。「うまくいった」「うまくいかなかった」業務については、その理由を検討します。「うまくいった」理由が見つかれば次回に生かすことができますし、「うまくいかなかった」ものは改善策を検討します。現時点の業務時間の内訳を計測することは、現状を知り、働き方を考えるうえでのスタート地点になります。この先の取り組みでも、業務時間の配分に与える影響を見ることで、その効果を確認することができます。業務時間の内訳の計測は1週間やって終わりではなく、数ヵ月間続けてみてください。自然と業務時間に対する感覚の精度が高まってきます。この時間予測と計測をさらに効果的にする方法があります。それは、1日単位でその日の業務予定を立て、チームにメールで共有するという方法です。そして、業務終了時には実績を報告し、予定との差異とその理由を考察して再度共有します。私の会社ではこの予定報告を「朝メール」、実績報告を「夜メール」と呼び、セットで本人と上司が振り返る取り組みを創業時から15年ほど続けています。これによってチーム全員が1日の時間の使い方とその改善を意識し、改善策の共有やアドバイスが行き交うようになるのです。

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旅行制限などの緩和に求められるコロナワクチン接種率~モデリング研究

 SARS-CoV-2拡大抑制のためにさまざまな公衆衛生的・社会的対策(PHSM)が実施されているが、PHSMの緩和に関する政策立案は非常に難しい。中国・香港大学のKathy Leung氏らは、ワクチンの集団接種により、国内および世界でのCOVID-19の蔓延を悪化させることなく、旅行制限やその他のPHSMをどの程度緩和できるかをモデリング研究で検討した。Lancet Public Health誌オンライン版2021年8月10日号に掲載。 本研究では、年齢構造化感受性感染除去モデルを用いて、ワクチン接種とPHSMの緩和が感染に及ぼす影響をシミュレーションした。年齢別の感受性と感染力、ワクチン接種、接触パターン、年齢構成について仮定を変更した。ケーススタディとして香港を使用し、ワクチン接種前には全員SARS-CoV-2感受性があると仮定した。本モデルを304の管轄区域(27ヵ国と8ヵ国の277の地方行政区域)に適用した。また、ワクチン集団接種開始前は、PHSMにより実効再生産数(Re)を1.0~9.0に抑制していたと仮定した。大規模なCOVID-19アウトブレイクの回避のためにワクチン接種展開中に維持されるべきPHSMのレベルについて、ワクチン有効率、ワクチン接種率、旅行制限におけるさまざまな条件で評価した。なお、入院の最大収容人数(1日当たり)は人口の0.005%とした。 主な結果は以下のとおり。・ワクチンの有効性を最も楽観的な数字(SARS-CoV-2感受性低下:0.80、SARS-CoV-2感染力低下:0.50、症候性COVID-19および入院の抑制:0.95)に仮定し、ワクチン集団接種前のReを2.5と仮定すると、PHSMの緩和により医療に過負荷がかかるアウトブレイクを避けるには、30歳以上のワクチン接種率が100%であることが必要とされる。・もし旅行制限が緩和され海外旅行が可能になった場合でも、ほとんどの国で、国内および海外における高いワクチン接種率が達成されるまで、国内での再アウトブレイクのリスクを最小限に抑えるには、インバウンド旅行者のウイルス検査と5日以上の検疫を継続する必要がある。 研究者らは、「すべてのPHSMを完全に緩和するには、最も効果的なワクチンを使用した場合でも、非常に高い接種率が必要となる。ワクチンの感染予防効果の不確実性、感染力増加と免疫回避の可能性のある変異株の出現、現在のワクチン供給不足を考慮すると、これをすぐに達成するのは難しいだろう」と考察している。

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糖尿病薬物治療で最初に処方される薬は/国立国際医療研究センター

 糖尿病の治療薬は、さまざまな種類が登場し、患者の態様に合わせて治療現場で処方されている。実際、2型糖尿病患者に対して最初に投与される糖尿病薬はどのような治療薬が多いのだろうか。 国立国際医療研究センターの坊内 良太郎氏らのグループは、横浜市立大学、東京大学、虎の門病院の協力のもとこの実態について全国規模の実態調査を実施した。調査の結果、最初の治療薬としてDPP-4阻害薬を選択された患者が最も多く、ビグアナイド(BG)薬、SGLT2阻害薬がそれに続いた。また、薬剤治療開始後1年間の総医療費はBG薬で治療を開始した患者で最も安いこと、DPP-4阻害薬およびBG薬の選択には一定の地域差、施設差があることが明らかとなった。2型糖尿病患者への処方薬を全国約114万例で解析 本研究の背景として、わが国の2型糖尿病の薬物療法は、すべての薬剤の中から病態などに応じて治療薬を選択することを推奨している。そのため、BG薬を2型糖尿病に対する第1選択薬と位置付けている欧米とは処方実態に違いがあることが予想されていたが、日本全体の治療実態についての詳細は不明だった。そこで、匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)を用い、わが国の2型糖尿病患者に対し最初に投与された糖尿病薬の処方実態を明らかにすることを目的に全国規模の研究を行った(本研究は厚生労働科学研究として実施)。 坊内 良太郎氏らのグループは、調査方法としてNDBの特別抽出データ(2014-17年度)から抽出した成人2型糖尿病患者のうち、インスリンを除いた糖尿病治療薬を単剤で開始された患者を対象に、研究期間全体および各年度別の各薬剤の処方数、処方割合、新規処方に関連する因子、さらに初回処方から1年間の総医療費を算出し、それに関連する因子についても検討。対象患者数は全体113万6,723例(総医療費の解析対象:64万5,493例)。糖尿病患者への処方選択で強く影響する因子は「年齢」 調査の結果、2型糖尿病患者に最初に処方された薬剤は全体でBG薬(15.9%)、DPP-4阻害薬(65.1%)、SGLT2阻害薬(7.6%)、スルホニル尿素(SU)薬(4.1%)、α−グルコシダーゼ阻害薬(4.9%)、チアゾリジン薬(1.6%)、グリニド薬(0.7%)、GLP-1受動体作動薬(0.2%)だった。 都道府県別では、BG薬が最大33.3%(沖縄県)、最小8.7%(香川県)、DPP-4阻害薬が最大71.9%(福井県)、最小47.2%(沖縄県)と大きな違いを認めた。 各薬剤の選択に最も強く影響した因子は「年齢」で、高齢者ほどBG薬、SGLT2阻害薬の処方割合は低く、DPP4阻害薬およびSU薬の処方割合が高いことが示された。 総医療費については、BG薬で治療を開始した2型糖尿病患者が最も安く、SU薬、チアゾリジン薬が続き、GLP-1受容体作動薬が最も高いことが明らかとなった。多変量解析で、BG薬はチアゾリジン薬を除くその他の薬剤より総医療費が有意に低いことが示された。 今回の調査から坊内 良太郎氏らのグループは、全国規模の調査により、(1)わが国の2型糖尿病患者に対して最初に投与される糖尿病薬は欧米と大きく異なりDPP-4阻害薬が最も多いこと、(2)BG薬で治療を開始した患者の総医療費が最も安いこと、(3)薬剤選択に一定の地域間差や施設間差があること、などが初めて明らかになったと総括する。 また、「今後、個々の患者に対するより適切な薬剤選択などの診療の質の全国的な均てん化を進めるためには、薬剤選択に際し代謝異常の程度、年齢、肥満その他の病態を考慮することについてのさらなる周知に加え、薬剤選択の一助となるフローやアルゴリズムなどの作成が有効と考えられる」と示唆し、「本研究により得られた成果を基に、どの薬剤の血糖改善効果が高いか、合併症予防効果が高いかを明らかにすることを目的とした研究が行われ、一人一人の糖尿病患者にとって最適な糖尿病の個別化医療の確立されることが望まれる」と展望を述べている。

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行動的減量プログラム後のリバウンド、その原因は?/BMJ

 体重減量後の再増加の早さは初期の減量の大きさと関連していたものの、初期の減量の大きさは行動的減量プログラム終了後少なくとも5年間、減量との関連が持続していた。英国・オックスフォード大学のJamie Hartmann-Boyceらが、行動的減量プログラムの特徴とプログラム終了後の体重変化について検証したシステマティックレビューおよびメタ解析の結果を報告した。行動的体重管理プログラムは、肥満成人の治療法として推奨されている。ほとんどの行動的減量プログラムにより短期間で減量できるが、プログラム終了後の体重変化には非常にばらつきがあり、その原因はわかっていなかった。BMJ誌2021年8月17日号掲載の報告。無作為化試験249件についてシステマティックレビューとメタ解析を実施 研究グループは、臨床試験登録、11の電子データベースおよび引用検索(2019年12月まで)を用い、過体重または肥満成人を対象とした行動的減量プログラムの無作為化試験(プログラム終了時および終了後を含む12ヵ月以上のアウトカムを報告したもの)について解析した。 2人の独立した評価者がスクリーニングし、不一致は議論により解決された。適格基準を満たした臨床試験は5%。評価者の1人がデータを抽出し、別の1人がデータをチェックした。バイアスリスクは、Cochrane's risk of bias tool(version 1)を用いて評価した。 介入群と対照群のプログラム終了後の体重変化率(kg/月、解釈のためkg/年に換算)は、ランダム切片混合モデルを用いて算出し、体重変化率と事前に定義した変数との関連を検証した。 解析対象は249試験(5万9,081例)で、平均追跡期間は2年(最長30年)であった。56%(140件)の試験はバイアスリスクが不明で、21%(52件)が低リスク、23%(57件)が高リスクであった。プログラム期間中の減量が大きいことや減量に対する報奨金は、体重再増加と関連あり 体重の再増加は、対照群と比較して介入群(0.12~0.32kg/年)のほうが早かったが、群間差は少なくとも5年間維持された。プログラム終了時点での体重が1kg減少するごとに、0.13~0.19kg/年の割合で体重が再増加することが示された。 減量に対する報奨金が、1~1.5kg/年の早さで体重が再増加することと関連していた。食品交換をしないプログラムと比較した場合、部分的な食品交換を含む介入は、体重の早期再増加と関連していたが、プログラム期間中の減量を補正後では関連は確認されなかった。 試験期間外にプログラムへ参加することは、体重再増加の遅延と関連していた。多変量解析の結果、徐々に減少するプログラムでも、相互作用の強さが体重再増加の遅延と関連していたが、点推定値ではその関連性は小さいことが示唆された。その他の特性は、体重再増加の不均一性と関連していなかった。

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先生!その縫合の目的は何ですか?~縫合の歴史と目的~【漫画でわかる創傷治療のコツ】第4回

第4回 先生!その縫合の目的は何ですか?~縫合の歴史と目的~《解説》さて、前回から切り傷の縫合処置について解説していますが、まずは準備段階として、創部確認~局所麻酔~消毒を中心にお話ししました。今回は、実際の縫合処置に入る前のアイスブレイクとして、縫合処置の歴史と目的を確認しておきましょう。そもそも、縫合は何のために行われるのでしょうか? 創面積の縮小が1つの目的ではありますが、組織の欠損が大きくなければ、縫合しなくても適切な軟膏処置などで傷自体は治ります。縫合するということは、組織の一部が血行不良となるので、誤った処置はむしろ創縁の壊死や創離開の原因となり、治癒が遅くなることさえあるのです。では、わざわざ異物である縫合糸を使って縫合する理由は何でしょうか。縫合は、大きく分けると、皮膚表面を縫う縫合と皮下(真皮も含む)を縫う縫合の2つがあります。これらの縫合によって、創傷の一次治癒を達成できるだけでなく、最小の瘢痕形成にとどめられるという利点があります。切り傷によって、本来の生体構造にはない空間(死腔)ができると、そこに浸出液や壊死組織がたまって感染源になってしまいます。感染すると傷の治りが遅れ、一次治癒が阻害されて傷痕が残ります。つまり、適切な縫合処置をすることで、傷の治りが良く(早く)なるだけでなく、傷自体も小さくすることができるのです!次回は、実際の縫合処置を行うために用意する道具(器械、糸、針)について説明します!参考1)McCarthy J.G. Introduction to plastic surgery. Plastic Surgery. Vol 1. Philadelphia: W. B. Saunders Co.;1990.p.42-53.2)小林寛伊. 縫合材料の歴史と問題点. 医科器械学雑誌. 1975;45:627−634.3)日本医療用縫合糸協会ホームページ

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在宅療養COVID-19患者の呼吸困難への対応【非専門医のための緩和ケアTips】第10回

第10回 在宅療養COVID-19患者の呼吸困難への対応まだまだ収束の兆しが見えない、COVID-19のパンデミック。流行の状況によっては開業医も外来や在宅医療で感染患者の診療が求められます。今回は緩和ケア分野の経験を通じてCOVID-19感染症の診療に活用できる知見を共有したいと思います。今日の質問私の診療エリアでもCOVID-19感染患者が増えた際には、在宅療養者の対応が求められそうです。原疾患の改善を待つ期間、呼吸困難に対してどのような介入ができますか? 自宅療養を支えるための緩和手段があれば教えてもらいたいです。感染者の急増を受け、病院以外の現場でCOVID-19診療に関わる方も増えているのではないでしょうか。地域によっては有症状であっても、在宅療養で経過を見る必要も出ています。適切かつ可能な範囲の治療を在宅で行いながら、重症化した際に基幹病院と連携することが重要であることは言うまでもありません。加えて、不安を抱えながら在宅療養をする患者さんを支えるためには呼吸困難といった身体症状を和らげることが大切です。日本緩和医療学会では今回のパンデミックを受け、「COVID-19患者の呼吸困難への対応に関する手引き(在宅版)」を公開しています。この手引きでは、COVID-19患者の呼吸困難に関して、STEP1酸素投与・その他の対応STEP2オピオイド経口投与(内服できる患者)STEP3オピオイド非経口投与(内服できない患者)STEP4苦痛緩和のための鎮静の4つのステップに分けて対応を記載しています。薬物療法の中心となるのは、モルヒネなどの医療用麻薬です。ご存じのように、医療用麻薬の多くは保険適用外使用となりますので、処方の際は患者・家族への説明が必要です。また、在宅療養という環境下で安全に使用できる体制構築が重要なのは言うまでもありません。在宅医療下では常時のモニタリングはできません。そのような環境下で急性期医療に近い医療を提供することは非常に困難ですが、この手引きは現状の多くの在宅医療環境で運用可能な内容となっています。COVID-19患者の呼吸困難への対応に関するエビデンスはまだ確立されていない状況であり、この手引きはその他の疾患領域での対応を踏まえたエキスパート・オピニオンに基づいたものです。実際にどこまでの対応を在宅で取り組む必要があるかは、地域の感染者数や基幹病院の状況にもよるので、地域の実情に合わせてご活用ください。日本緩和医療学会はCOVID-19に関連した情報発信をする特設サイトを開設しています。皆さまの診療に役立つ内容が多く掲載されているので、ぜひ御覧ください。早く日常が戻ってくることを祈りつつ、今回のコラムを終えたいと思います。今回のTips今回のTipsCOVID-19患者の療養を支えるためにも、緩和ケアの症状緩和スキルを活用しよう!

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2002~16年米国の医療費、人種・民族別で格差/JAMA

 2002~16年の米国医療費は、年齢・健康状態調整後も人種・民族で異なり、総医療費は多人種系や白人が最も高かった。また、医療サービス別医療費についても人種・民族で差があり、白人は外来医療費が、黒人は入院や救急医療費が、全体平均に比べいずれも高かった。米国・Institute for Health Metrics and EvaluationのJoseph L Dieleman氏らが、データベースを基に行った探査的研究で明らかにした。著者は、「さらなる研究で、COVID-19パンデミックに関連する支出などを含む現在の医療費を、人種・民族別に確認する必要がある」と述べている。JAMA誌2021年8月17日号掲載の報告。4種のデータベースを基に検証 研究グループは、米国内730万件の外来受診歴、入院歴、処方箋記録について「Medical Expenditure Panel Survey」(2002~16年)、「Medicare Current Beneficiary Survey」(2002~12年)を基に調べ、「National Health Interview Survey」(2002、2016年)による医療保険加入人口と推定症例数、「Disease Expenditure project」(1996~2016年)による推定医療費を統合し、米国における2002~16年の人種・民族別医療費の差を推定・検証した。 主要アウトカムは、2002~16年の人種・民族別の米国内医療費で、総額・年齢標準化額を医療サービス別に推定した。また、2016年の主要疾患の人種・民族別医療費も求めた。人種・民族別医療費の差については、利用率と価格・ケアの程度別に検証した。アジア系など、歯科以外の全タイプ医療費が平均を下回る 2016年の本調査対象とした6タイプの医療サービス費は、推定2兆4,000億ドル(95%不確定性区間[UI]:2兆4,000億~2兆4,000億)だった。同年における年齢標準化後の1人当たり推定総医療費は、アメリカ先住民とアラスカ先住民(非ヒスパニック系)が7,649ドル(6,129~8,814)、アジア系、ハワイ先住民と太平洋諸島系(非ヒスパニック系)4,692ドル(4,068~5,202)、黒人7,361ドル(6,917~7,797)、ヒスパニック系6,025ドル(5,703~6,373)、その他複数人種系(非ヒスパニック系)9,276ドル(8,066~1万601)、白人(非ヒスパニック系)8,141ドル(8,038~8,258)だった。白人が全体医療費の72%を占めた。 集団サイズおよび年齢で調整後、白人は外来医療費が、全体平均に比べ推定15%高かった(95%UI:13~17、p<0.001)。黒人(非ヒスパニック系)は、外来医療費は全体平均より推定26%低く(19~32、p<0.001)、一方で入院費は推定19%(3~32、p=0.02)、救急医療費は推定12%(4~24、p=0.04)、それぞれ高かった。ヒスパニック系は、1人当たりの外来医療費が全体平均より推定33%低く(26~37、p<0.001)、またアジア系、ハワイ先住民と太平洋諸島系(非ヒスパニック系)は歯科以外の全医療サービス分野で全体平均より医療費が低かった(すべてのp<0.001)。一方で、アメリカ先住民・アラスカ先住民(非ヒスパニック系)とその他の複数人種系(非ヒスパニック系)は、救急医療費が全体平均よりも推定でそれぞれ90%(11~165、p=0.04)、40%(19~63、p=0.006)高かった。 人種・民族別の医療費で有意差が認められた18分野については、すべて利用率の違いと一致していた。こうした格差は、潜在的疾病負荷を補正しても持続していた。

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子宮内膜症取扱い規約 第2部 診療編 第3版

子宮内膜症治療のバイブル、11年ぶり待望の大改訂!第2版が刊行された2010年以後、腹腔鏡下手術の技術向上や薬物療法の新たなエビデンス確立により子宮内膜症の治療は大きく変化した。その現状を3部構成で解説する。第1章では子宮内膜症の診断・治療について最新の考え方を、第2章ではフローチャートを用いて治療方針を示した。そして第3章の治療ガイドラインでは、癌化や産科合併症、妊孕性温存、QOL、代替療法など様々な視点から24のCQを設け、検討している。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    子宮内膜症取扱い規約 第2部 診療編 第3版定価4,950円(税込)判型B5判頁数104頁、図数:6枚・カラー図数:8枚発行2021年8月編集日本産科婦人科学会電子版でご購入の場合はこちら

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8月開始の認定薬局制度 都で事前申請した薬局は計136軒【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第74回

2021年8月1日より、改正医薬品医療機器等法の認定薬局制度が始まりました。皆さんの薬局ではこの制度について話し合いましたか? 制度開始に先立って、6月や7月から事前申請をしていた薬局もあったようです。東京都福祉保健局薬務課は7月28日の定例会見で、8月から始まる改正医薬品医療機器法の認定薬局制度について、「事前申請」の受け付けが地域連携薬局で132軒、専門医療機関連携薬局で4軒に上ったことを明らかにした。早乙女芳明課長は「正直3ケタは行かないと寂しいと思っていたので、ちょうどいい数字」などと説明。ただ、まだ「様子見」の企業もあることから、「年末にかけてバラバラときてくれたらいい」と述べ、今後の認定薬局数の伸長に期待を寄せた。(2021年7月29日付 RISFAX)東京都の薬局数は約6,000軒で、地域連携薬局に事前申請したのはそのうちの132軒ですから、約2%の薬局が申請したということになります。この報道を見ると、想定どおりの申請があったという感じで担当者もホッとしているようですね。認定を受けた薬局は、薬局機能情報を提供する都のシステム「t-薬局いんふぉ」で検索することができます。要件の概要は本年1月に発表されていましたが、事前申請ができた薬局はその時点で要件を満たしていたか、あと一歩だった薬局なのでしょう。私自身は、制度開始の8月になったら考えるくらいでいいかなと思っていましたが、実際にすでに認定された薬局があると知ると少し焦る気持ちが出てきます。立地から機能で薬局を選ぶ流れができるか?新制度の薬局である「地域連携薬局」は、入退院時に医療機関と情報共有したり、在宅医療で地域の薬局と連携したりしながら地域で一元的・継続的に対応する薬局、「専門医療機関連携薬局」はがんなどの専門的な薬学管理で他医療提供施設と連携して対応する薬局です。それぞれの機能に関する基準を満たしたうえで、都道府県知事の認定を受ける必要があります。患者さんの状況や病態に合わせて患者さん自らが薬局を選択するという点がフォーカスされていますが、立地で選ばれることが多かった薬局業界で、専門的に対応している薬局や地域と連携して頑張っている薬局を押し出していきたいという意図を感じます。当初は「申請要件が難しくて無理…」と思っていましたが、改めて要件を見ると、以前よりも難しいと感じない気がします。無菌調剤の連携や在宅対応など、地域の連携が日常業務としてなじんできているのかもしれません。要件が難しいと思ってあきらめモードになっていた方も、ぜひ改めて確認してみてください。足りないところをピックアップして重点的に取り組み、1年後に申請というスケジュールを立ててもいいのではないでしょうか。ただし、絶対に忘れてはいけないことがあります。本制度の目的は、薬局の特色を明らかにすることで患者さん自らが薬局を選び、より良いサービスを受けられるようにすることであり、薬局の自己満足や今後の診療報酬対策で終わってはいけないという点です。患者さん自身が認定薬局制度を理解して、メリットをはっきりと感じてほしいです。今後調査されると思いますが、具体的な成果や認定薬局を選んだ患者さんのエピソードやレビューを集め、本制度の価値の裏付けになることを願います。

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第67回 新規感染者のワクチン接種割合は?/ワクチン健康被害で初の救済認定

<先週の動き>1.新規感染者のうち、ワクチン接種済の割合は?/厚労省アドバイザリーボード2.コロナワクチン健康被害で初の救済認定、41例中29例/厚労省3.ブースター接種に向け、モデルナに加えファイザーワクチンも追加確保4.妊婦は重症化リスク高、時期を問わずワクチン接種を推奨/産婦人科学会5.介護保険の主治医意見書の記入の手引きなどが変更に/厚労省6.病院を顧客にした口コミビジネスが暗躍1.新規感染者のうち、ワクチン接種済の割合は?/厚労省アドバイザリーボード18日に開催された新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで、新型コロナウイルス感染患者のワクチン接種状況について報告があった。8月10~12日の期間に報告された全国の新規感染者5万7,293例のうち、ワクチン未接種は4万7,132例(82.3%)であり、1回のみ接種は2,956例(5.2%)、2回接種は1,768例(3.1%)、接種歴不明は5,437例(9.5%)であった。人口10万人当たりの新規感染者数としては、ワクチン未接種では67.6例、1回接種では22.7例、2回接種完了では4.0例と、ワクチン接種を2回完了した人は未接種者の約17分の1の割合であることが明らかとなった。(参考)全国の新規陽性者数等及び高齢者のワクチン接種率(厚労省)「ワクチン2回接種」で感染は未接種者の“約17分の1”厚労省(NHK)2.コロナワクチン健康被害で初の救済認定、41例中29例/厚労省厚生労働省の感染症・予防接種審査分科会は19日、新型コロナウイルスワクチンの接種後に健康被害を訴えた41例中29例について、接種との因果関係が否定できないとして、予防接種法に基づき医療費と医療手当の支給を認めた。新型コロナワクチンによる健康被害に対しての救済認定は初めてのこと。保留となった12例は、再度分科会で審議される。今回、自治体を通じて審査申請した10~80代の男女41例について審議が行われた。認定を受けたのは20~60代の男女29例(うち28例が女性)。内訳は、アナフィラキシー15例、アナフィラキシー様症状8例、急性アレルギー反応6例だった。(参考)接種後の健康被害、初の救済認定 コロナワクチンで29人(共同通信)コロナワクチンの健康被害で初救済 29人、因果関係否定できず(毎日新聞)<Q&A>ワクチン接種後に健康被害 医療手当支給の審査は厳しいの? 時間はかかる?(東京新聞)3.ブースター接種に向け、モデルナに加えファイザーワクチンも追加確保政府は、新型コロナウイルスワクチン接種を2回完了した人に対して、追加の3回目接種を実施するために、モデルナとはすでに来年に5,000万回分の供給を受ける契約を締結している。今回、ファイザー・ビオンテックのワクチンも、1億2,000万回分の追加契約を行い、実施への調整に入ったことを明らかにした。すでにイスラエルではブースター接種が開始されており、今後欧米でも感染対策強化として広がる見込み。一方、アフリカや南米など途上国においてはワクチン供給が遅れているため、接種を受けられない状況が続いている。世界保健機関(WHO)は、ブースター接種開始の延期や自制を求めている。(参考)政府、3回目接種へ調整本格化 ワクチン効果維持図る―WHOは自制求める(時事ドットコム)ファイザーワクチン1億2000万回分追加契約へ 3回目接種に向け(毎日新聞)4.妊婦は重症化リスク高、時期を問わずワクチン接種を推奨/産婦人科学会先日、千葉県柏市で自宅療養をしていた妊娠8ヵ月の30代女性が、早産の疑いにもかかわらず受け入れ先が見つからず、自宅出産の末に新生児が死亡する事例が報道された。日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産婦人科感染症学会は、妊婦に対して、妊娠中、とくに妊娠後期に新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいため、時期を問わずワクチンを接種することを推奨している。関係学会は、自宅療養中の妊婦が適切に医療機関に受診できるように、救急搬送が必要な呼吸状態などの具体的な目安をまとめた声明を公表する方針を固めた。(参考)千葉・柏の新生児早産・死亡問題、当日に9病院が受け入れ断る(東京新聞)コロナ感染の妊婦 搬送などの目安を関係学会が公表へ(NHK)妊産婦のみなさまへ 新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンについて(第2報)(日本産婦人科学会)5.介護保険の主治医意見書の記入の手引きなどが変更に/厚労省厚労省は、16日に介護保険の認定のために必要な主治医意見書の記入の手引きを見直し、「認定調査票記入の手引き」「主治医意見書の記入の手引き」「特定疾病にかかる診断基準」の改定内容について、各都道府県などに通知を発出した。これは今年4月1日の厚労省老健局長通知に対応するもの。施設等利用の場合は、医療機関における病床の種別(精神病床等)や障害福祉サービス(グループホーム等)など、調査対象者の状況について記入することや、「傷病に関する意見」では、症状としての安定性について、進行がんなどで、急激な悪化が見込まれる場合は「特記すべき事項」ではなく、「傷病に関する意見」に記載することなどを求めている。(参考)要介護認定の主治医意見書記入の手引きなど見直し 厚労省(CBnewsマネジメント)介護保険最新情報 Vol.1003 令和3年8月16日(厚労省老健局老人保健課)6.病院を顧客にした口コミビジネスが暗躍病院の検索結果で表示される口コミについて、低評価が投稿された医療機関に対して、「高評価の口コミに書き換える」などと営業している一部の業者が問題視された。読売新聞の報道によれば、これまでに400以上の法人(うち医療関係は7割)に対し、口コミを改善させると持ちかけて、実態のない情報の書き込みを行ったことが明らかになった。業者の中には、複数のアカウントを使い分けて口コミ対策をするところもあるという。今後、患者に正しい医療情報の提供を進めていく上で、改善が求められるだろう。なお、厚労省は、医療機関のホームページについて、「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を開催し、医療広告ガイドラインを定めるなど正しい情報提供を行うよう規制強化を行なっている。今回の事例の場合、「誘引性」を伴う可能性があり、広告規制の対象範囲となる可能性が高いだろう。(参考)病院の口コミ、改ざん業者が高評価に書き換え…「評価3.5以下なら大変」と営業攻勢(読売新聞)医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)(厚労省)

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「えっ!こんなに高く売れるの!?」、専任契約前の「見せ値」に注意【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第24回

第24回 「えっ!こんなに高く売れるの!?」、専任契約前の「見せ値」に注意漫画・イラスト:かたぎりもとこ医業承継案件を仲介する仕事は、不動産の仲介と似ている部分があります。それは、まず売り手から「専任契約」を獲得するための営業に注力する、という点においてです。専任契約は、医業承継の仲介業者を1社に絞って買い手探しを行うことです。仲介業者にとってはこの専任契約によって他社に先を越される可能性がなくなり、営業的に大きなメリットがあります。一方、売り手から見ると、この専任契約にはメリットとデメリットの双方があります。【メリット】専任契約を結んだ仲介業者が自院の案件に注力する。他社に成約される可能性がなくなって成約率が上がるため、非専任契約の案件よりも優先して取り組む。【デメリット】専任契約中は他社に依頼ができない。専任契約をした仲介業者の力量が低い場合には、承継が失敗に終わるリスクがある。そして、この専任契約を締結するために、多くの仲介業者が行っているのが「最初に設定する売却額を高くする」という手法です。売り手は「そんなに高い値段で売ってくれるのか!」と期待するあまり、仲介業者を選択する際のほかの重要な比較軸を忘れてしまうのです。こうした点も不動産の売買と似ているのではないでしょうか。こうしたいわゆる「見せ値」で専任契約を獲得した仲介業者は、その後に「もう少し売却額を下げましょう」と提案をします。もちろん、相場並みの売却額に設定していたものの相手が見つからないので売却額を下げる、という提案は仲介業者の通常業務の範囲であり、問題はありません。注意すべきは、契約前にあり得ないような高額な売却額を設定しておいて、専任契約を結んだ後から大きく下げる、という悪質なケースです。売り手の方には、ぜひとも「売却額以外」の仲介業者を選ぶ基準を知っていただきたいと思います。私たちは、医業承継の仲介において、最も重要な点は「成約率」だと考えています。適切な価格を提示し、適切な買い手を紹介するからこそ、成約率が向上するのです。専任契約を持ち掛けられた際は、ぜひこうした多角的な視点をもって、業者を比較検討してください。

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コロナ禍がもたらすストレスと解消法/アイスタット

 約2年にわたる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、日常生活が失われ、生活のさまざまな面で自粛や我慢をする場面が散見される。また、経済活動の停滞は、収入減少など将来への不安要素となり、精神面に悪影響を及ぼしている。 そうした環境の中、COVID-19が私たちにもたらした精神面への影響はどのくらいあるのだろうか。株式会社アイスタットは、8月4日にアンケートを実施した。アンケートは、セルフ型アンケートツール“Freeasy”を運営するアイブリッジ株式会社の全国の会員20~49歳の東京在住の300人が対象。調査概要形式:WEBアンケート方式期日:2021年8月4日対象:セルフ型アンケートツール“Freeasy”の登録者300人(20~49歳/東京)を対象アンケートの概要・約2年に及ぶコロナ禍での「自粛生活」「予防対策」「感染不安」に、何らかのストレスを感じている人は約7割・政府・自治体の対策では、「外出・旅行・帰省の規制・制限」がストレス有無に最も影響・約2年に及ぶコロナ禍で、疲れを感じていると回答した人ほど、ストレスあり・緊急事態宣言の内容を守っている人ほど、ストレスがある傾向・コロナ禍になる前はストレス体質ではなかったが、コロナ禍によりストレスとなった人が26.5%・ストレスがある人とそうでない人の心がけの違いは、「家族・知人・友人・恋人との頻繁な会話」・コロナストレスの要因トップ8は、「コロナ禍による疲れ」「外出・旅行・帰省の規制・制限」「外食・飲み会・宴会の規制・制限」「イライラする」「気力・元気がなくなる」「体質」「仕事面」「将来不安」回答者の7割はストレスを認識 質問1として「約2年に及ぶコロナ禍での「自粛生活」「予防対策」「感染不安」に何らかのストレスを感じているか」(単一回答)を聞いたところ、「やや感じている」が37.7%と最も多く、「非常に感じている」が30.3%、「どちらでもない」が15.3%と続いた。なかでも「非常に/やや」を足し合わせた「ストレスあり」と「どちらでもない/あまり/全く」を足し合わせた「そうでない」のストレス有無に分別すると、「ストレスあり」は68%、「そうでない」は32%で、全体の約7割がストレスを感じていた。「ストレスあり」回答者の属性では、「30代」「女性」「既婚」「有職者」で最も多かった。 質問2として「政府や自治体がお願いしている対策でストレスにつながる内容は何か」(複数回答)を聞いたところ、「外出・旅行・帰省の規制・制限」が56.3%で最も多く、「外食・飲み会・宴会の規制・制限」が43.0%、「マスク着用・検温・消毒」が39.0%と続いた。コロナストレスの有無別にみると、「政府・自治体の対策」を回答した人ほど実際にストレスがある傾向がみられ、一方、「あてはまるものはない」を回答した人は「そうでない」の方が多い結果だった。 質問3として「『自粛生活・予防対策・感染不安』に何らかの疲れを感じているか」(単一回答)を聞いたところ、「やや感じている」が35.0%で最も多く、「非常に感じている」が26.0%、「どちらでもない」が17.3%と続いた。「非常に/やや」を足し合わせた「疲れあり」と「どちらでもない/あまり/全く」を足し合わせた「そうでない」の疲れ有無に分別すると、「疲れあり」は61%、「そうでない」は39%だった。コロナ禍のストレスの一番は「イライラ」 質問4で「4回目の緊急事態宣言の内容を遵守したか」(単一回答)を聞いたところ、「どちらかといえば守っている」が54.3%で最も多く、「完全に守っている」が22.3%、「どちらかといえば守っていない」が12.7%と続いた。「完全に/どちらかといえば」を足し合わせた「守っている」と「そうでない」の遵守有無に分別すると、「守っている」は76.7%、「そうでない」は23.3%で、全体の約8割が守っている結果だった。 質問5で「コロナ禍でストレスとならないように心がけていること」(複数回答)を聞いたところ、「おいしいものを食べる」が36.7%で最も多く、「十分な睡眠をとる」が34.3%、「適度な運動・体を動かす」が33.3%と続いた。コロナストレスの有無別にみると、心がけていることを回答した人ほど実際にストレスがある傾向がみられ、一方、心がけていることは「特になし」と回答した人は、「そうでない」の方が多い結果だった。 質問6で「現在、生活面でコロナ禍により悪影響を受けていることがあるか」(複数回答)を聞いたところ、「収入・金銭の面で」が31.0%で最も多く、「仕事の面で」が28.7%、「家族・家庭・友人・知人・恋人の面で」が26.3%と続いた。コロナストレスの有無別にみると、すべての内容で回答した人ほど実際にストレスがある傾向がみられ、一方、「現在、悪影響はない」を回答した人は「そうでない」の方が多かった。 質問7で「コロナ禍になる前、ストレスを生じやすい体質だったか」(単一回答)を聞いたところ、「どちらかといえばストレスを生じやすい体質だった」が42.7%と最も多く、「どちらかといえばストレスを生じない体質だった」が27.3%、「常にストレスを生じる体質だった」が19.7%と続いた。「常に/どちらかといえば」を足し合わせた「ストレス体質」と「ストレス体質でない」の体質の有無に分別すると、「ストレス体質」は62.3%、「ストレス体質でない」は37.7%で、今回の調査対象者ではストレス体質の方が多い結果だった。 質問8で「コロナ禍が原因で、こころや身体に不調を感じた症状があるか」(複数回答)を聞いたところ、「イライラする」が35.7%で最も多く、「気力・元気がなくなる」が30.0%、「眠れない・眠りが浅い」の23.0%と続いた。コロナストレスの有無別にみると、「不調を感じた症状」に回答した人ほど実際にストレスがある傾向がみられ、一方、「現在、悪影響はない」を回答した人は「そうでない」の方が多かった。

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投資、不動産、保険…、「お金オンチ」はココに相談!【医師のためのお金の話】第47回

こんにちは。自由気ままな整形外科医です。「お金」って扱いが難しいですね。何にでも交換できるのでとても便利なのですが、使い方を誤ると大きな災難に見舞われます。お金は健康や家族と並んで人生で最も重要なものの1つであるにもかかわらず、体系立てて教えてもらう機会がありません。きっと皆さんも数学や英語はたくさん勉強してきたでしょうが、学校や塾でお金の授業を受けたことはないのではないでしょうか。お金に関して“ツルツル”の状態で社会人になってしまう人が多いですが、そのまま人生を乗り切れるほど世の中は甘くありません。今回は私の経験から、お金のことは誰に教わればよいのかをお伝えしましょう。なお、以下にご紹介する関係者について開示するべきCOIはありません(笑)。【候補その1】 ファイナンシャル・プランナー(FP)ファイナンシャル・プランナーとは、保険や税金などの幅広い知識でライフプランの設計を行うお金の専門家です。資格取得の試験範囲は下記の6つで、これだけの分野を体系立てて勉強しているのなら安心できそうです。1.ライフプランニングと資金計画2.金融資産運用3.タックスプランニング4.リスク管理5.不動産6.相続・事業承継しかし、私の経験上では、実際のファイナンシャル・プランナーは机上の知識があるだけの残念な人がほとんどでした。実践が伴っていないので、経験の裏付けのない薄っぺらな情報しか得ることができません。お金に関しては生半可な知識ほどアブナイものはありません。私としては、よほど信頼できる人が見つからない限り、ファイナンシャル・プランナーにお金の相談をするのは控えたほうがよいと考えています。【候補その2】 税理士税理士は紛うことなき税金のプロです。日々お金と向き合っているため、とても心強い存在に思えます。開業している方であれば日々お世話になっていることでしょう。しかし、世の中の税理士の90%以上は法人所得税のプロです。彼らの仕事は税法にのっとって法人の税務申告を行い、“おまけ”として節税の相談にも乗っているのです。このため、人生全般に関わるお金の相談ができる存在ではありません。「そうはいっても税理士は難関国家資格の1つではないか」と思う人は、自分の胸に手を当てて考えてみましょう。あなたは医師ですが、健康や長生きのプロでしょうか? 多くの人はおいしいものをおなかいっぱい食べて不健康な生活を送っているはずです(笑)。不動産投資界隈では税理士資格を持った投資家が存在しますが、彼らは不動産投資家として成功している、というよりは、その経験をだしにして他の不動産投資家から税理士業務を請け負っている人が多いのです。ファイナンシャル・プランナーほどではありませんが、税理士も全幅の信頼をもってお金の相談をするのは控えたほうがよいと思います。【候補その3】 不動産や生命保険の営業担当最近でこそ不動産の電話営業は下火になりましたが、医師であれば彼らの流暢なトークを聞いたことのある人は多いと思います。「あれだけ不動産のことをわかっているのであれば、お金の相談もできるのではないか?」、そう思ったアナタは鴨ネギになること間違いなしです(笑)。彼らに営業トークがあることは間違いないですが、実践的な知識はほぼ皆無といってよいでしょう。同様のことは保険の営業担当にもいえます。彼らは営業のプロであって、断じてお金のプロではありません。不動産購入や生命保険加入の直接的な相談以外は、彼らにお金関係の相談をするべきではないでしょう。「身銭を切って実践している人」に師事しよう!ここまでお金に詳しそうな職種の人を検討してきましたが、すべてだめ出ししてしまいました。それではいったい誰に相談すればよいのでしょうか。私が唯一お勧めするのは、「身銭を切って実践している人」に師事することです。確かに知識量ではファイナンシャル・プランナーや税理士も悪くないですが、リアルワールドで身銭を切って実践している人とは、アドバイスの質や有益さが比較になりません。単に教科書を読んだだけでは手術ができないのと同じことです。このような人はなかなか身近にいなさそうですが、よくよく探してみると一学年に1人ぐらいは怪物級の人物が紛れ込んでいるものです。つい先日も大学の同門で、勤務医にもかかわらず株式投資のみで若くして超富裕層に到達している人を発見して驚いたものです。不動産投資に興味がある人なら、大家をしている人たちの勉強会であれば「大家の会」に入会するのも一法です。物件を売りつけることが目的の会は論外ですが、多くは良心的で自主的に活動しています。そのような会は、実践に裏付けられた豊富な経験と知識を持つ人が多いので、メンター探しには最適です。知識をもらうばかりの「クレクレ君」はいけませんが、師事したい気持ちを前面に押し出せば、気持ちよくアドバイスをもらえることが多いです。もちろん、その後に医療関係の質問をされたときには、全力で回答する等の「お返し」は必須でしょう。身銭を切って実践している人にお金の相談をすることは基本中の基本といえます。探してみればあなたの身近にもいるかもしれません。普段と違う視点で探してみましょう。

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非入院COVID-19患者へのブデソニド、回復期間を3日短縮/Lancet

 合併症リスクの高い居宅療養の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者において、ブデソニド吸入薬は回復までの期間を短縮し、優越性は示されなかったが入院または死亡も減少することが示された。英国・オックスフォード大学のLy-Mee Yu氏らが、2,530例を対象に行った無作為化対照非盲検アダプティブプラットフォーム解析「PRINCIPLE試験」の結果で、ブデソニド吸入薬の14日間投与で、回復までの期間は2.94日短縮したという。これまでの有効性試験で、ブデソニド吸入薬のCOVID-19居宅療養者への効果は示されていたが、高リスク患者への効果については明らかになっていなかった。Lancet誌オンライン版2021年8月10日号掲載の報告。COVID-19疑いの4,700例を対象に試験、うちSARS-CoV-2感染者について解析 試験は中央試験地からは遠隔の英国のプライマリケア施設で行われた。被験者は、65歳以上または併存疾患のある50歳以上で、COVID-19が疑われ具合の悪い状態が最長14日間続いたが入院はしなかった患者。 被験者4,700例は無作為に3群に割り付けられ、通常の治療(1,988例)、通常の治療とブデソニド吸入(800μgを1日2回14日間、1,073例)、通常の治療とその他の治療(1,639例)をそれぞれ受けた。 主要エンドポイントは複数で、28日以内の自己申告による初回の回復報告と、COVID-19による入院または死亡で、ベイズモデルで解析した。 主要解析集団には、SARS-CoV-2陽性で、試験開始からブデソニド治療群が終了するまで3群に割り付けられた全適格患者を包含し評価が行われた。入院・死亡リスクも低減の可能性示す 試験は2020年4月2日に開始。ブデソニド治療群への割り付けは同年11月27日から、事前規定の回復までの期間の優越性基準が満たされた2021年3月31日まで行われた。主要解析には、2,530例が包含された(ブデソニド治療群787例、通常治療群1,069例、その他治療群974例)。 自己申告による初回回復までの期間推定値は、通常治療群14.7日(95%ベイズ信頼区間[BCI]:12.3~18.0)に対し、ブデソニド治療群11.8日(10.0~14.1)で、推定2.94日(1.19~5.12)短縮した(ハザード比[HR]:1.21[95%BCI:1.08~1.36])。優越性確率は0.999超で、事前に規定した優越性閾値0.99を満たし優越性が示された。 入院・死亡アウトカムについては、推定発生率は通常治療群8.8%(95%BCI:5.5~12.7)に対しブデソニド治療群6.8%(4.1~10.2)だった(推定絶対差:2.0%[95%BCI:-0.2~4.5]、オッズ比[OR]:0.75[95%BCI:0.55~1.03])。優越性確率は0.963で、優越性閾値0.975を満たさなかった。 ブデソニド治療群2例と通常治療群4例で、重篤な有害事象が発生したが、COVID-19とは無関係の入院だった。

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原則40歳以上が対象のコロナワクチン「バキスゼブリア筋注」【下平博士のDIノート】第80回

原則40歳以上が対象のコロナワクチン「バキスゼブリア筋注」今回は、「コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組み換えサルアデノウイルスベクター)(商品名:バキスゼブリア筋注、製造販売元:アストラゼネカ)」を紹介します。本剤は5月の特例承認後、国内使用について検討されていましたが、7月末に原則40歳以上の人への接種が承認されました。<効能・効果>本剤は、SARS-CoV-2による感染症の予防の適応で、2021年5月21日に特例承認され、7月30日に開催された厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、予防接種法に基づく臨時接種として、原則40歳以上の人に使用することが承認されました。なお、(1)他の新型コロナウイルスワクチンに含まれる成分にアレルギーを有するなど医学的見地からとくに本剤を希望する場合、(2)他国で本剤の1回目を接種してから入国した場合、(3)他ワクチンの流通停止など緊急の必要がある場合、などであれば18~39歳でも接種が認められています。<用法・用量>1回0.5mLを4~12週間の間隔を置いて、2回筋肉内に接種します。本剤は2回接種により効果が確認されていることから、同一の効能・効果を持つ他ワクチンと混同することなく2回接種します。最大の効果を得るためには8週以上の間隔を置いて接種することが望ましいとされています。<安全性>臨床試験で報告された主な副反応は、注射部位圧痛(62.9%)、注射部位疼痛(54.7%)、疲労(51.6%)、頭痛(51.1%)、倦怠感(43.8%)、筋肉痛(43.5%)、発熱感(33.5%)、悪寒(31.0%)、関節痛(26.6%)、悪心(20.5%)、注射部位熱感(17.9%)、注射部位挫傷(17.9%)、注射部位そう痒感(13.1%)でした。重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー、血栓症・血栓塞栓症(脳静脈血栓症・脳静脈洞血栓症、内臓静脈血栓症など)(いずれも頻度不明)が現れる可能性があります。<患者さんへの指導例>1.ワクチンを接種することで新型コロナウイルスに対する免疫ができ、新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。2.医師による問診や検温、診察の結果から、接種できるかどうかが判断されます。発熱している人などは本剤の接種を受けることができません。1回目に副反応が現れた場合は、2回目の接種前に医師などに伝えてください。3.本剤の接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ってください。接種後は健康状態に留意し、接種部位の異常や体調の変化、高熱、痙攣など普段と違う症状がある場合には、速やかに医師の診察を受けてください。4.副反応として、注射した場所の痛み・腫れ・発赤などの局所症状、発熱、頭痛、疲労、筋肉痛などが現れることがあります。接種後の注射部位の痛みや筋肉痛、発熱などの副反応に対して、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなど)の使用が可能です。5.1回目接種時の副反応の多くは接種翌日に見られ、発症から1~3日以内に治まります。症状が回復せず、痛みや高熱などが持続する場合は、医師の診察を受けてください。6.心因性反応を含む血管迷走神経反射として、失神が現れることがあります。接種後一定時間は接種施設で待機し、帰宅後もすぐに医師と連絡を取れるようにしておいてください。7.ごくまれに血小板減少症を伴う血栓症が起こることがあります。接種後4~28日は激しい頭痛や持続する頭痛、あざ、注射部位以外の小さな点状の内出血などの症状にとくに注意してください。これらの症状が認められた場合には、ただちに医師の診察を受けてください。<Shimo's eyes>本剤は、わが国で初めて承認されたウイルスベクターワクチンで、サル(チンパンジー)由来の非増殖性で弱毒化されたアデノウイルスに、SARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質の遺伝子を組み込んだ新しい製造方法のワクチンです。これまでに承認されているファイザー製ワクチン、モデルナ製ワクチンは、保管温度がそれぞれ-75℃、-20℃という超低温でしたが、本剤は2~8℃の冷蔵温度で6ヵ月間保管できるため流通・管理が容易で、当然ながら解凍の必要もありません。また、希釈の必要もありません。接種間隔は、8週以上の間隔を置くことが推奨されており、他ワクチンよりも長く設定されています。これは、初回接種から2回目接種までの接種間隔が、8週未満の場合よりも8週以上の場合のほうが有効性が高いためです。さらに、12週以上のほうが、6週未満の場合よりも有効率が高いということが報告されています。副反応は国内第I/II相試験と海外臨床試験の結果で大きな違いはありませんが、すでに承認されている2種のmRNAワクチンと異なり、2回目よりも初回接種後の副反応の頻度が高いことが特徴です。重大な副反応としては、血小板減少症を伴う血栓症に注意が必要です。本剤接種後に非常にまれ(10万人当たり1人未満)ですが、重篤な血小板減少症を伴う血栓症が認められ、致死的転帰の症例も報告されています。この血栓症が海外で問題視されたことから、わが国では使用が見合わせられていましたが、7月30日に公的接種の対象として厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で承認されました。なお、本剤は7月27日に添付文書の改訂指示が発出され、「毛細血管漏出症候群」が追記され、本症の既往歴のある人は接種不適当者とされました。本剤との関連性は確立されていないものの、海外において非常にまれながら手足の浮腫、低血圧、血液濃縮、低アルブミン血症などが報告されているため、そのような症状が認められた場合はただちに医師などに相談するようにあらかじめ伝えましょう。参考1)PMDA 添付文書 バキスゼブリア筋注

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