テストステロン療法によるVTE、6ヵ月以内が高リスク/BMJ
テストステロン療法は静脈血栓塞栓症(VTE)のリスク増加と関連しており、投与開始6ヵ月以内が高く(ピークは3ヵ月)、その後は漸減することが、ドイツ・Statistics and Informatics GmbHのCarlos Martinez氏らによる症例対照研究の結果、明らかとなった。この関連は、既知のVTEリスク因子を有していない症例で最も高かった。男性へのテストステロン療法は、主に性機能障害や活力減退に対する治療として2010年以降に増えている。テストステロン療法とVTEリスクとの関連性は、これまで一貫した結果が得られていなかったが、VTEリスクへのテストステロン療法の時間的影響は調査されていなかった。著者は、「先行研究では、テストステロン療法のタイミングと継続期間を見落としていたため、テストステロン療法と心血管イベントとの関連が見いだされなかった」とまとめている。BMJ誌2016年11月30日号掲載の報告。