呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:252

医師300人に聞いた!今季のインフルエンザ診療

 ここ数年、過去最大規模の流行を繰り返すインフルエンザだが、今年は早くも流行が始まっている。現場での診療方針はどのような傾向にあるのだろうか。ケアネットでは先月、会員医師を対象に「今シーズンのインフルエンザ診療について」のアンケートを行い、325人から回答を得た。  アンケートでは、早期流行の実感、迅速診断キットの使用頻度、抗インフルエンザウイルス薬の処方頻度、外来での抗インフルエンザ薬の選択について答えていただいた。

市中肺炎に新規経口抗菌薬lefamulinが有効/JAMA

 市中細菌性肺炎(CABP)患者において、lefamulinの5日間経口投与はモキシフロキサシン7日間経口投与に対して、初回投与後96時間での早期臨床効果が非劣性であることが示された。米国・Nabriva TherapeuticsのElizabeth Alexander氏らが、CABPに対するlefamulinの有効性および安全性を評価した無作為化二重盲検ダブルダミー並行群間第III相試験「LEAP 2試験」の結果を報告した。標準治療による抗菌薬耐性の拡大と安全性の懸念から、CABP治療の新しい抗菌薬が必要とされている中、lefamulinは、先に行われた第III相試験「LEAP 1試験」において、初回静脈内投与後経口投与への切り替えでモキシフロキサシンに対する非劣性が示されていた。JAMA誌オンライン版2019年9月27日号掲載の報告。

2017年の世界のがん患者2,450万例、がん死960万例/JAMA Oncol

 世界におけるがん罹患、がん死の詳細な現状と格差をもたらす要因が明らかにされた。世界のがん疾病負荷(Global Burden of Disease Cancer:がんGBD)共同研究グループが、1990~2017年における29種のがんについて調べ、世界・地域・国別のがん罹患率や死亡率などを発表。がんGBDは国によって大きくばらつきがあり、背景にはリスク因子曝露、経済、生活習慣、治療アクセスやスクリーニングの差があることが示されたという。JAMA Oncology誌オンライン版2019年9月27日号掲載の報告。

大腸がん以外のMSI-Hがんに対するペムブロリズマブの横断的成績(KEYNOTE-158)/JCO

 ペムブロリズマブはMSI-High(MSI-H)進行がんに対して抗腫瘍活性を示し、わが国でも2018年12月に承認されている。大腸がん以外の既治療のMSI-H進行がんに対するペムブロリズマブの第II相KEYNOTE-158試験の結果が発表された。Journal of Clinical Oncology誌2019年11月4日号掲載の報告。 対象:大腸がん以外の既治療のMSI-H進行がん 介入:ペムブロリズマブ200㎎/日3週ごと、病勢進行あるいは忍容できない有害事象などで投与中止となるまで投与(最長2年間) 評価項目:独立中央放射線画像判定委員会評価による全奏効率(ORR)

がん悪液質のステージと診断基準「知っている」~医師の3割/日本癌治療学会

 がん悪液質は食欲不振・体重減少・筋肉減少・疲労などを主な症状とし、進行がん患者の50~80%に発症する重大な合併症であり、がん患者のQOL低下、全生存期間や治療効果にも影響する原因として問題視されている。しかしながら、がん悪液質は治療対象として十分に認識されていない可能性があり、医療従事者(医師・メディカルスタッフ)のがん悪液質に対する疾患理解度や、食欲不振・体重減少に対する問題意識の程度、がん患者自身が食欲不振や体重減少でどのくらい困っているのか、といった実態は明らかとなっていない。

肺結核の家庭内接触、多剤耐性菌の感染リスクは?/BMJ

 肺結核患者の家庭内接触者では、多剤耐性菌は薬剤感受性菌に比べ結核感染リスクが高いが、結核症の発病リスクは両群に差はないことが、米国・ハーバード大学医学大学院のMercedes C. Becerra氏らの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2019年10月24日号に掲載された。既報の分子疫学研究では、薬剤耐性結核菌株は感染可能であり、耐性株のクラスターは長期に存続可能であることが示されている。また、いくつかの研究では、家庭内接触による結核の感染リスクは薬剤耐性菌と感受性菌で差はないとされるが、最近の研究では、多剤耐性菌に曝露した家庭内接触者は薬剤感受性菌への曝露に比べ、結核症の発現の可能性が半減すると報告されている。

TNM分類と取扱い規約は統合可能か?/日本癌治療学会

 本邦では、臓器別に各学会が作成する取扱い規約が使われてきたが、世界中の日本以外の国で主に使用されるのは国際対がん連合(UICC)/米国がん合同委員会(AJCC)によるTNM分類である。国際的な臨床試験への参加時や、論文投稿時に生じる齟齬への対応策はあるのか。第57回日本癌治療学会学術集会(10月24~26日)で、がん研究会有明病院消化器外科の佐野 武氏が、「日本の取扱い規約とUICC/AJCC TNM分類は統合可能か? 」と題した講演を行った。

新たな結核ワクチン、投与36ヵ月後の有効性は?/NEJM

 結核菌(M. tuberculosis)に感染した成人において、M72/AS01Eワクチン接種は免疫応答を誘導し、少なくとも3年間は肺結核の発症を予防することが認められた。米国・国際エイズワクチン推進構想のDereck R. Tait氏らが、結核菌に対するM72/AS01Eワクチンの有効性、安全性および免疫原性を検討したプラセボ対照第IIb相臨床試験の3年間の最終解析結果を報告した。初期解析の結果では、M72/AS01Eワクチンは結核菌に感染した成人において安全性に懸念はなく、活動性肺結核の発症を54%防ぐことが示されていた。NEJM誌オンライン版2019年10月29日号掲載の報告。

喫煙と認知症リスクの関連、禁煙後何年で消失?

 喫煙は認知症の危険因子として知られているが、禁煙によってリスクは減少するのだろうか。米国・ジョンズホプキンス大学School of Public HealthのJennifer A. Deal氏らが、Atherosclerosis Risk in Communities(ARIC)研究で調べたところ、禁煙は認知症リスク減少に有益ではあるものの、禁煙期間に依存することがわかった。本研究では、禁煙後9年以上経過した場合に認知症発症との関連が消失し、認知症リスクを減らすためには中年早期に禁煙する重要性が示唆された。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2019年11月1日号に掲載。

長期再発リスクが高い早期肺がんの病理学的所見は?

 早期肺がんで再発リスクが高い病理学的所見が明らかにされた。広島大学の津谷 康大氏らが、「胸部薄切CT所見に基づく肺野型早期肺癌の診断とその妥当性に関する研究」(JCOG0201)の10年追跡結果を報告。浸潤成分径>2cm、臓側胸膜浸潤陽性または血管侵襲陽性の再発リスクが高いことが示されたという。Annals of Thoracic Surgery誌2019年11月号掲載の報告。  JCOG0201は前向き多施設共同研究で、再発リスクが高い病理学的Stage I肺腺がん患者を特定する目的で行われた。被験者は、肺葉切除を受け登録された病理学的Stage I肺腺がん患者536例。lepidic成分を除く浸潤成分の大きさを腫瘍径としデータを解析した。