精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:297

ADHD発症や重症度にビタミン摂取が関連

 ビタミンを含む微量栄養素は、ADHDの症状レベルを低下させることが報告されているが、ADHDのビタミンレベルに関するデータは希薄である。ノルウェー・ベルゲン大学のElisabeth Toverud Landaas氏らは、若年成人ADHD患者および対照群におけるビタミン濃度、ADHD診断および精神医学的症状との関連を調査した。BJPsych open誌2016年11月号(オンライン版2016年12月13日号)の報告。

リスペリドンの功績は、プラセボ比較試験を解析

 リスペリドンは、ジェネリック医薬品が発売された初めての新世代抗精神病薬である。オーストラリア・ローガン病院のRanganath D Rattehalli氏らは、統合失調症治療におけるリスペリドンの臨床効果、安全性、コスト効果についてプラセボとの比較を行った。The Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2016年12月15日号の報告。

牛乳摂取と認知障害は関連するのか~メタ解析

 牛乳摂取と認知障害との関連性を調査したいくつかの疫学研究における結果は一致していない。今回、中国人民解放軍総合病院のLei Wu氏らが牛乳摂取量と認知障害の関連についてメタ解析を行ったところ、これらに有意な逆相関を認めたが、研究のさまざまなリミテーションにより関連性を立証することはできなかった。Nutrients誌2016年12月号に掲載。

せん妄に対するリスペリドン vs. ハロペリドール vs.プラセボ

 せん妄症状に苦慮している患者に対し抗精神病薬が使用されているが、緩和ケアにおけるプラセボ対象試験では、その有効性は確立されていない。オーストラリア・フリンダーズ大学のMeera R Agar氏らは、緩和ケア患者のせん妄症状緩和に対するプラセボまたはリスペリドン、ハロペリドールの有効性を検討した。JAMA internal medicine誌2017年1月号の報告。

米国の認知症有病率が低下、その要因は

 高齢化は、認知症者数の増加につながる。しかし、米国や他の高所得国における近年の研究では、認知症の年齢別リスクが過去25年間で減少している可能性があることが示唆されている。認知症の有病率やリスクの現在および今後の人口動向を明らかにすることは、患者、家族、国家プログラムにおいて重要な意味を持つ。米国・ミシガン大学のKenneth M Langa氏らは、2000年と2012年の米国における認知症有病率の比較を行った。JAMA internal medicine誌2017年1月号の報告。

てんかん重積状態への低体温療法は有益か/NEJM

 痙攣性てんかん重積状態の患者に対し、標準治療に加えて低体温療法を行うことで神経保護効果が得られるのか。フランス・ベルサイユ総合病院のStephane Legriel氏らが多施設共同非盲険無作為化試験を行った結果は、90日アウトカムについて有意な差は認められないというものであった。低体温療法の抗てんかん作用および神経保護効果は、動物モデル試験で認められ、ヒトにおいても超難治性てんかん重積患者にアジュバント療法として用いられている。さらに、これまで脳梗塞や脳出血、脳外傷といったてんかん重積状態の基礎的疾患において、神経保護治療としての検証が行われているが、結果は概して否定的なものであった。NEJM誌2016年12月22日号掲載の報告。

統合失調症はがんになりにくいといわれていたが

 ほぼ一世紀の間、統合失調症患者におけるがんの罹患率は、一般人より低いといわれてきた。しかし、ここ10年間で、がんと統合失調症との関係は明確ではなくなってきている。台湾・台北市病院のL Y Chen氏らは、若者や中年の統合失調症患者におけるがんリスクを調査した。Epidemiology and psychiatric sciences誌オンライン版2016年11月21日号の報告。

双極性障害、再入院リスクの低い治療はどれか

 気分安定薬(MS)による抗精神病薬補助療法が再発予防につながるとされる概念は、双極性障害(BD)患者における少数の自然主義的研究により支持されている。イスラエル・テルアビブ大学のEldar Hochman氏らは、MS(リチウムまたはバルプロ酸)単独療法または非定型、定型抗精神病薬補助療法により退院した双極性障害I型の躁病患者における1年間の再入院率を比較した。Bipolar disorders誌2016年12月号の報告。