遠隔医療統合型妊産婦ケア、妊娠アウトカムを損なわず/Lancet

遠隔医療を統合した妊産婦ケアは、妊娠アウトカムを損なわずに対面診療を50%以上削減することが、オーストラリア・Monash HealthのKirsten R. Palmer氏らの調査で示された。この診療モデルは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行期にも、対面での対話の最小化に資する可能性があり、流行終息後の保健医療モデルにおいても考慮すべきだという。Lancet誌2021年7月3日号掲載の報告。 研究グループは、妊産婦ケアにおける遠隔医療導入の有効性と安全性を評価する目的で、Monash Health(オーストラリア、ビクトリア州の大規模医療施設で、年間の出産件数は約1万件、妊産婦診療件数は約10万件)で出産する全女性の健康データを定期的に収集し、分割時系列分析を行った(特定の研究助成は受けていない)。 この試験では、2020年3月23日以降に、低リスクおよび高リスク診療モデルを用いて、妊産婦ケアに遠隔医療を統合した場合の影響を評価した。2020年3月23日から1ヵ月間の導入期間を設定し、その後2020年4月20日~7月26日までに実施された遠隔医療統合型ケアと、2018年1月1日~2020年3月22日までに実施された従来型ケアを比較した。