かかりつけ医に、うつ病重症度判定の報酬インセンティブを導入したが……:イギリス

イギリスでは2006年4月以降、NHS(国民健康保険制度)のQOF(quality and outcomes framework)契約を結ぶかかりつけ医に対し、初診時全患者について、公認された3つの評価表(PHQ-9、HADS、BDI-II)のいずれかを用いて、うつ病重症度評価を行う報酬インセンティブを導入している。目的は、中等度~重度うつ病患者の過少治療(特に抗うつ薬投与)を改善することにある。サウサンプトン大学プライマリ・ケア部門のTony Kendrick氏らは、制度導入後のかかりつけ医の抗うつ薬の処方率と精神科専門医等への紹介率をカルテデータから調べ、狙い通り改善が図られているのか調査を行った。BMJ誌2009年3月28日号(オンライン版2009年3月19日号)掲載より。