過去20年で健康寿命が4年前後増加/Lancet

英国・ニューカッスル大学のCarol Jagger氏らは、イングランドにおける1991~2011年の高齢者の健康寿命(主観的健康感、認知機能、日常生活動作[ADL]障害で評価)の変化を調べた。10年ごと2回にわたったCognitive Function and Ageing Study IおよびIIの結果を分析した結果、認知機能障害のない期間と主観的健康感は増大、ADL障害についてはあまり変化していないことが明らかになったという。こうした結果の背景要因として著者は、「明らかではないが、先の10年に肥満者が増大したことが考えられる」と分析したうえで、「われわれの所見は、政府、雇用者そして個人に重要な示唆を与える。とくに勤続年齢の引き上げに関して、また地域医療サービスや軽症~中等度の障害者を支える家族介護者に対して重要な示唆を与える」と述べている。Lancet誌オンライン版2015年12月8日号掲載の報告。