心臓手術後の心房細動、心拍数調節か?洞調律維持か?/NEJM

心臓手術後の心房細動の治療において、心拍数調節(heart-rate control)と洞調律維持(rhythm control)の効果に差はないことが、米国・クリーブランド・クリニックのA. Marc Gillinov氏らCardiothoracic Surgical Trials Network(CTSN)の検討で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2016年4月4日号に掲載された。心房細動は、心臓手術後にみられる最も頻度の高い合併症で(20~50%)、死亡や他の合併症、入院の発生を増加させることが知られている。術後心房細動の予防を目指した種々の研究が進められているが、有効な方法は確立されておらず、病態が安定した患者の初回治療では、心拍数調節と洞調律維持のどちらが優れるかの議論が続いている。