心肺バイパス術前のレボシメンダン投与、術後アウトカム変わらず/NEJM

左室駆出分画率(LVEF)が35%以下で、心肺バイパス術を実施予定の患者に対し、術前から変力作用薬levosimendanを予防的に投与しても、術後30日以内の死亡や腎代替療法の実施、周術期(5日以内)の心筋梗塞といった複合イベントリスクの低下にはつながらず、非投与の場合と術後アウトカムは同等であることが示された。米国・デューク臨床研究所のRajendra H Mehta氏らLEVO-CTS研究グループが、882例を対象に行った第III相の多施設共同無作為化比較試験の結果で、NEJM誌オンライン版2017年3月19日号で発表された。これまでにlevosimendanは小規模試験だが、心臓手術後の低心拍出量症候群に対する予防的もしくは治療的効果が示されていた。