大動脈弁置換術、午後のほうが成績よい?/Lancet

大動脈弁置換術を受ける患者について調べたところ、手術を午後に行った患者のほうが午前に行った患者に比べ、心血管死や心筋梗塞などの主要有害心血管イベントの発生リスクが低かった。この現象には時計遺伝子発現の日内変動が関与しており、核内受容体Rev-Erbαアンタゴニストが、心保護の薬理学的戦略となりえることが示唆されたという。フランス・リール大学のDavid Montaigne氏らが、観察試験と無作為化比較試験、および生体外心筋モデルなどを用いた前臨床試験の結果、明らかにした。on-pump心臓手術が、周術期心筋虚血-再灌流傷害を引き起こすことはあらかじめわかっているが、臨床的アウトカムとの関連性についてはほとんどわかっていない。研究グループは、大動脈弁置換術を受ける患者の周術期心筋障害の発生について日内変動があるのか、またその分子機構を明らかにする検討を行った。Lancet誌オンライン版2017年10月26日号掲載の報告。