大人のリンゴ病 4つの主要パターン

フランス・パリ第5大学のValentia Mage氏らは、成人のパルボウイルスB19感染症について、皮膚症状の特徴を明らかにするため多施設共同の記述的後ろ向き研究を行った。
大人のリンゴ病 4つの主要パターン
フランス・パリ第5大学のValentia Mage氏らは、成人のパルボウイルスB19感染症について、皮膚症状の特徴を明らかにするため多施設共同の記述的後ろ向き研究を行った。
ADHDには地域サポートが重要
注意欠如・多動症(ADHD)に地域特性はどのような影響を及ぼすのか。米国・カリフォルニア大学のNooshin Razani氏らは、個人的および家族的要素を加味したうえで、ADHDと地域の社会的・物理的特性との関連について調査した。Journal of attention disorders誌オンライン版2014年7月15日号の報告。
日本における大腸がんの新薬開発状況
切除不能大腸がんに対する化学療法においては、既に発売されている薬剤のHead to Headの比較試験が実施されている一方で、新たな治療薬の開発治験も進んでいる。7月17~19日に開催された第12回日本臨床腫瘍学会学術集会では、「切除不能大腸がん治療戦略の展望」をテーマとしたインターナショナルセッションが企画され、そのなかで、日本における切除不能大腸がんに対する新規薬剤の開発状況について、吉野 孝之氏(国立がん研究センター東病院消化管内科)が講演した。その内容を紹介する。
乾癬を長く患っている人は骨密度に注意
乾癬患者と骨密度の関連を調査した結果、骨減少症/骨粗鬆症の被験者では、乾癬の罹患期間が有意に長いことが、ローマ・ラ・サピエンツァ大学のSofia D'Epiro氏らによって報告された。本調査の結果を踏まえて筆者らは、「乾癬患者、とくに長期罹患者では、より早期から骨代謝の評価が必要である」とまとめた。The Journal of Dermatology誌オンライン版2014年7月3日掲載報告。
認知症にスタチンは有用か
アルツハイマー病(AD)や血管性認知症(VaD)へのスタチン治療は、比較的未開拓の領域である。先行文献において、ADではβ-アミロイド(Aβ)が細胞外プラークとして沈着し、Aβ生成はコレステロールに依存することが確認されている。また、VaDの病因に高コレステロール血症が関与していることも知られている。そこで、英国・Belfast Health and Social Care TrustのBernadette McGuinness氏らは、認知症に対するスタチン治療の有益性について、システマティックレビューとメタ解析により検討を行った。Cochrane Database Systematic Review誌オンライン版2014年7月8日号の掲載報告。
ピルと筋骨格系外傷や摂食障害との関連
米国・ウィスコンシン大学のJill M. Thein-Nissenbaum氏らは、女子高校生アスリートを対象に調査を行い、経口避妊薬(OCP)の使用者および非使用者ともに月経不順、筋骨格系の外傷の有病率は同程度であるが、摂食障害はOCP使用者に多いことを明らかにした。
肺がんに分子標的薬の同時併用? 臨床腫瘍学会2014
非小細胞肺がんの化学療法未治療例に対し、EGFR-TKIと抗VEGF抗体の併用がPFSを延長する可能性が、第二相試験の結果から示された。2014年7月17日~19日まで福岡市で開催された第12回日本臨床腫瘍学会において、国立がん研究センター東病院 後藤功一氏が、再発非小細胞肺がんの一次治療におけるエルロチニブとベバシズマブの併用療法の試験結果を発表した。
うつ寛解のポイントは疲労感
大うつ病性障害(MMD)患者に対する、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)治療のアウトカムに、疲労感はどのような影響を及ぼすのだろうか。この疑問を明らかにすべく、M. Ferguson氏らはSTAR*Dの二次解析により検討を行った。その結果、ベースライン時の疲労感が軽度であること、および治療中の疲労回復は、うつ症状の寛解、および良好な機能やQOLと関連していることが示された。Current Medical Research and Opinion誌オンライン版2014年7月4日号掲載の報告。
いぼの治療にMMRワクチンが有効
いぼ治療は、冷凍療法、レーザー治療、電気外科治療、角質溶解薬の局所塗布などがあるが、痛みを伴うことが多く治療部位が瘢痕となる可能性がある。一方で近年、皮膚反応検査の抗原やワクチンを用いた病巣内免疫療法が疣贅治療に有効であることが示されていた。
高齢者のがん診療、その実態は…
がん患者は多くが高齢であるが、がん治療のエビデンスは、ほとんどが非高齢者を対象としたデータであり、高齢者のがん診療については大いに検討の余地がある。
不眠の薬物療法を減らすには
睡眠の質はプライマリ・ケアにおける教育的介入により改善し、ベンゾジアゼピン系睡眠薬の投薬の必要性を減らせることが示された。スペイン・Centro de Salud El LlanoのAna Gancedo-Garcia氏らが単盲検非無作為化臨床試験の結果、報告した。Atencion Primaria誌オンライン版2014年6月27日号の掲載報告。
新規アトピー性皮膚炎治療薬dupilumab、第IIb相試験で肯定的な結果
サノフィ株式会社とRegeneron社は2014年7月22日、中等度から重度のアトピー性皮膚炎患者を対象とした dupilumabの第IIb相試験のプレスリリースを発表した。その結果、dupilumab群はいずれの用量においても、用量依存的に主要評価項目を改善したことが示された。今回の結果を踏まえて、Regeneron社のジョージ・D・ヤンコポロス氏は、「本研究は IL-4/IL-13経路がアレルギー疾患の根本的役割を担っている可能性を示した。IL-4/IL-13のシグナル伝達を阻害することにより、アトピー性疾患に対する重要な新しい治療法が生まれる可能性がある」と述べている。
骨粗鬆症性椎体骨折への侵襲手術を比較
近年、骨粗鬆症性椎体骨折に対しバルーン椎体形成術などの低侵襲手術が用いられているが、明らかな神経症状を来している症例には侵襲の大きな手術も必要である。
がん医療、進む国際化と残る課題―臨床腫瘍学会2014
2014年7月17日〜19日、第12回 日本臨床腫瘍学会学術集会が福岡市で開催された。今回学術集会の有料参加者は4600名となり、昨年から1割増加した。終会にあたり、当学術集会会長である福岡大学医学部 腫瘍・血液感染症内科 田村和夫氏に学会を振り返っていただいた。
湿疹がある男子は恋愛に奥手?
18~19歳の若者4,744例を対象に、湿疹の有病率と自殺念慮、精神衛生問題および社会的機能との関連を調べた結果、有病率は約10%であり、湿疹を有する若者は自殺念慮がとくに男子で高いこと、また男子では恋愛経験がない割合が高いことなどが明らかにされた。
COPDの死亡率 冠動脈石灰化と相関
冠動脈石灰化の重症度と肺気腫の重症度は関連しており、さらに冠動脈石灰化の重症度は中等症から重症の肺気腫を有する患者の予後とも、独立した強い相関が認められたことがオーストラリア・クイーンズランド大学のPhoebe E O'Hare氏らにより明らかにされた。Journal of Computer Assisted Tomography誌オンライン版2014年7月8日の掲載報告。
睡眠時持続性棘徐波への対処は
現在のところ睡眠時持続性棘徐波(CSWS)の治療に関して、エビデンスに基づくアプローチは文献で明らかにされていない。米国ハーバード・メディカル・スクールのIvan Sanchez Fernandez氏らは、CSWSの治療選択について、アメリカてんかん学会(AES)の会員を対象にアンケート調査を実施した。その結果、約8割が「顕著な睡眠-増強てんかん様活動に対して治療を行うべき」と回答し、第1選択薬として最も多く挙げられたのは高用量ベンゾジアゼピン(47%)で、次いでバルプロ酸(26%)、コルチコステロイド(15%)であったという。Epilepsia誌オンライン版2014年6月10日号の掲載報告。
孤独はSSRIの効果を下げる
米国・ノースカロライナ大学のElyse C Dankosk氏らは、マウスにストレスを与えた場合の選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)の効果への影響を検討した。その結果、社会的孤立というストレスを受けているシングルマウスは、ペアで飼育されているマウスよりもSSRIの効果が弱いことなどを報告した。結果を踏まえて著者は、「うつおよび脅迫性障害の治療において、SSRIの効果は現状のストレッサーに依存することが示唆された」とまとめている。Neuropsychopharmacology誌オンライン版2014年7月1日号の掲載報告。
恋人への想いは痛みを和らげる?
恋愛初期の情熱的な時期には、恋人の写真を見つめることで痛みが大きく軽減されることがいくつかの研究で示されている。しかし、その効果にはかなりの個人差がある。
スチリペントールの薬物動態 再評価
スチリペントールは、2007年1月に欧州で承認され、日本国内ではディアコミット ドライシロップ/カプセルとして2012年11月より販売開始となっているドラベ症候群治療薬である。ドラベ症候群は、原因不明のてんかん症候群であり、発生頻度は2~4万人に1人とされ、発達などへの影響を伴う小児てんかんの中でもきわめて治療が困難な疾患である。