腎細胞がんの術後補助療法、ベルズチファン併用でDFS改善/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/17

 

 腎摘除術後の再発リスクが高い淡明細胞型腎細胞がん患者において、術後補助療法としてのペムブロリズマブ+低酸素誘導因子2α阻害薬ベルズチファンの併用療法は、ペムブロリズマブ単独療法と比較して無病生存期間(DFS)が有意に改善したが、Grade3以上の有害事象の発現割合も高かった。米国・Harvard Medical SchoolのToni K. Choueiri氏らLITESPARK-022 Investigatorsが、無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「LITESPARK-022試験」の結果を報告した。ペムブロリズマブは腎摘除術後の再発高リスク淡明細胞型腎細胞がんに対する術後補助療法において、DFSおよび全生存期間(OS)の改善を示し、ベルズチファンは進行期疾患に対する有効性が認められている。そのため、再発高リスク淡明細胞型腎細胞がんに対し、ペムブロリズマブ+ベルズチファン併用による術後補助療法を行うことで、治療成績がさらに向上する可能性がある。NEJM誌2026年7月2日号掲載の報告。

ペムブロリズマブへのベルズチファン上乗せについて評価

 研究グループは、年齢が18歳以上、淡明細胞型腎細胞がんと診断され、無作為化前12週以内に腎摘除術を受け、再発リスクが中~高度(intermediate-to-high)、高度(high)またはM1 NED(原発巣の完全切除と同時または術後2年以内に転移巣完全切除後、病変なし)の患者を、ペムブロリズマブ+ベルズチファン群(ベルズチファン併用群)またはペムブロリズマブ+プラセボ群(プラセボ併用群)に1対1の割合で無作為に割り付けた。

 ペムブロリズマブは1回400mgを6週間ごとに最大9回静脈内投与し、ベルズチファンまたはプラセボは1日1回120mgを最長1年間経口投与した。

 主要評価項目は治験担当医師判定によるDFS、重要な副次評価項目はOSとし、全体の第1種の過誤確率が両側5.0%となるよう厳格にコントロールした。また、安全性は副次評価項目であった。

 2022年3月~2024年5月に2,433例がスクリーニングを受け、1,841例が無作為化された(ベルズチファン併用群921例、プラセボ併用群920例)。データカットオフ日(2025年8月23日)における追跡期間中央値は28.4ヵ月(範囲:15.0~40.1)であった。

ベルズチファン併用群でDFSが有意に改善

 データカットオフ日時点において、DFSイベントはベルズチファン併用群で186例、プラセボ併用群で246例に認められた。

 推定DFS率(ベルズチファン併用群vs.プラセボ併用群)は、12ヵ月時点で91.9%(95%信頼区間[CI]:89.9~93.5)vs.85.2%(82.8~87.4)、24ヵ月時点で80.7%(95%CI:77.7~83.2)vs.73.7%(70.6~76.6)、30ヵ月時点で75.8%(95%CI:72.3~79.0)vs.68.6%(64.9~72.1)であり、プラセボ併用群と比較してベルズチファン併用群でDFSの有意な改善が認められた(疾患再発または死亡のハザード比[HR]:0.72、95%CI:0.59~0.87、両側検定のp<0.001)。

 データカットオフ日時点において、死亡はベルズチファン併用群で38例、プラセボ併用群で49例に認められた(最終解析に必要なイベント数の29%)。

 推定OS率(ベルズチファン併用群vs.プラセボ併用群)は、12ヵ月時点で98.3%(95%CI:97.2~98.9)vs.98.6%(97.6~99.2)、24ヵ月時点で96.2%(95%CI:94.7~97.3)vs.95.7%(94.1~96.8)、30ヵ月時点で95.6%(95%CI:93.9~96.9)vs.93.8%(91.8~95.4)であり、OSの群間差は認められなかった(死亡のHR:0.78、95%CI:0.51~1.19、両側検定のp=0.24)。

 Grade3以上の有害事象は、ベルズチファン併用群で52.1%、プラセボ併用群で30.2%に認められた。

(医学ライター 吉尾 幸恵)