コーヒー1日1杯vs.非摂取、心房細動再発が減るのは?/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2025/11/20

 

 コーヒー摂取習慣のある心房細動(AF)または心房粗動患者を対象とした臨床試験において、電気的除細動後にカフェイン入りコーヒーを1日1杯飲む群に割り付けられた被験者のほうが、コーヒーやカフェイン含有製品の摂取を禁止された群に割り付けられた被験者よりも、AFまたは心房粗動の再発率が低いことが示された。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のChristopher X. Wong氏らが無作為化試験「Does Eliminating Coffee Avoid Fibrillation?:DECAF試験」の結果を報告した。世間一般には「カフェイン入りコーヒーは不整脈を誘発する」とされているが、これまでAF患者を対象にカフェイン入りコーヒーの摂取を評価する無作為化試験は行われていなかった。JAMA誌オンライン版2025年11月9日号掲載の報告。

コーヒー摂取習慣のある患者を対象に電気的除細動後に無作為化し6ヵ月間追跡

 DECAF試験は、研究者主導の前向き非盲検国際多施設共同無作為化試験であり、米国、オーストラリア、カナダの5つの3次医療機関で被験者を募り行われた。対象は、21歳以上、持続性のAF(またはAFの既往歴がある心房粗動)を有し電気的除細動が予定されていた患者で、過去5年間に1日1杯以上のコーヒー摂取、コーヒー摂取をやめる/継続する意思と能力がある、少なくとも6ヵ月の余命を適格条件とした。

 電気的除細動に成功した被験者を、定期的にカフェイン入りコーヒーを飲む(コーヒー摂取)群またはコーヒーおよびカフェイン含有製品の摂取を禁止とする(コーヒー禁止)群に、1対1の割合で無作為に割り付け6ヵ月間追跡した。コーヒー摂取群は、カフェイン入りコーヒーを少なくとも1日1杯飲むことが推奨され、コーヒー禁止群は、カフェイン入りおよびカフェインレスのコーヒーいずれもとその他のカフェイン含有製品を完全にやめることが推奨された。

 主要エンドポイントは、6ヵ月間に臨床的に検出されたAFまたは心房粗動の再発(time-to-event解析で評価した30秒以上継続例)であった。事前規定の副次エンドポイントは、AFと心房粗動の各再発、有害事象(心筋梗塞、脳卒中、心不全の増悪、救急部門受診、入院、死亡)であった。

再発はコーヒー摂取群(47%)がコーヒー禁止群(64%)より少ない

 2021年11月~2024年12月に200例が登録された。最終追跡評価日は2025年6月5日。

 200例は平均年齢69歳(SD 11)、男性が71%で、ベースラインのコーヒー摂取量は両群とも週に7杯(四分位範囲[IQR]:7~18)であった。

 追跡期間中、コーヒー摂取量はコーヒー摂取群が週に7杯(IQR:6~11)、コーヒー禁止群は週に0杯(0~2)で、両群間の差は週に7杯(95%信頼区間[CI]:7~7)であった。

 主要解析で、AFまたは心房粗動の再発は、コーヒー摂取群(47%)がコーヒー禁止群(64%)よりも少なく、再発リスクは39%低かった(ハザード比[HR]:0.61、95%CI:0.42~0.89、p=0.01)。コーヒー摂取の有益性は、副次エンドポイントであるAF再発のみにおいても観察された(HR:0.62、95%CI:0.43~0.91、p=0.01)。

 有害事象の有意差はみられなかった。

(ケアネット)

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コメンテーター : 名郷 直樹( なごう なおき ) 氏

武蔵国分寺公園クリニック 名誉院長

J-CLEAR理事