芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍にtagraxofuspが効果/NEJM

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 未治療または再発の芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)成人患者において、tagraxofusp(SL-401)の投与が臨床的奏効をもたらしたことが示された。発現頻度が高かった有害事象は肝機能異常および血小板減少症であり、重篤な有害事象は毛細血管漏出症候群であった。tagraxofuspは、短縮ジフテリア毒素と遺伝子組み換えヒトインターロイキン-3(IL-3)が融合したCD123標的細胞毒素である。米国・テキサス州立大学M.D.アンダーソンがんセンターのNaveen Pemmaraju氏らが、BPDCN患者11例を対象としたパイロット試験の良好な結果を受けて、tagraxofusp単独療法の安全性および有効性を検証する多施設共同非盲検第II相臨床試験を実施し、結果を報告した。BPDCNは、IL-3受容体サブユニットα(IL3RAまたはCD123)を過剰発現する形質細胞様樹状細胞の形質転換によって引き起こされる予後不良の進行性血液がん(造血器腫瘍)であり、白血病やリンパ腫に対する従来の治療法では効果がない。NEJM誌2019年4月25日号掲載の報告。

tagraxofusp 7μg/kgまたは12μg/kg投与の有効性と安全性を評価
 研究グループは、2014~17年に、未治療/再発BPDCNの患者47例をtagraxofusp 7μg/kg投与群および12μg/kg投与群(いずれも、1サイクル21日として1日目~5日目に静脈内投与)に割り付け、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで投与を継続した。

 主要評価項目は、未治療患者における完全奏効および臨床的完全奏効を合わせた割合、副次評価項目は奏効持続期間であった。

 47例中、未治療群(初回治療としてtagraxofuspの投与を受けた)は32例、既治療群は15例、患者の年齢は中央値(範囲)で70歳(22~84)であった。

奏効率は、未治療患者の高用量群で90%、既治療患者でも全体で67%
 未治療群の12μg/kg投与を受けた29例において、完全奏効および臨床的完全奏効は21例(72%)で確認され、部分奏効も合わせた全奏効率は90%であった。29例中13例(45%)は、tagraxofusp治療後の寛解期に幹細胞移植を受けた。18ヵ月生存率は59%、24ヵ月生存率は52%であった。また、既治療群の15例において、全奏効率は67%、全生存期間中央値は8.5ヵ月であった。

 とくに発現頻度の高かった有害事象はALT値上昇(64%)、およびAST値上昇(60%)で、次いで低アルブミン血症(55%)、末梢性浮腫(51%)、血小板減少症(49%)であった。毛細血管漏出症候群は19%の患者で報告され、各投与量群1例の死亡と関連した。

 なお、本試験の結果に基づき、tagraxofuspは成人および2歳以上の小児のBPDCNに対する治療薬として2018年12月に米国で承認された。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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