高齢者の心不全入院期間2日以上短縮、院内・30日死亡率は低下

提供元:ケアネット

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公開日:2010/06/15

 

 1993~2006年にかけて米国では、高齢者の心不全による入院期間は2日以上短縮し、院内死亡率や30日死亡率も低下していたことが、調査により明らかにされた。一方で、30日再入院率は1割程度増加していた。スペインGregorio Maranon大学病院循環器部門のHector Bueno氏らが、心不全による入院700万件弱について調べたもので、JAMA誌2010年6月2日号で発表した。これまで、心不全による最近の入院日数短縮傾向についての報告はあったが、それに伴う患者のアウトカムについては不明だった。

心不全の平均入院期間は8.81日から6.33日へ、院内死亡率は8.5%から4.3%へ
 同氏らは、米国高齢者向け公的医療保険メディケアの出来高払いプランに加入する人の、1993~2006年の心不全による入院695万5,461件について、入院日数や院内・30日死亡率、30日再入院率などについて調べた。

 その結果、心不全による平均入院期間は1993年の8.81(95%信頼区間:8.79~8.83)日から2006年の6.33(同:6.32~6.34)日へと減少していた。同期間の院内死亡率もまた、8.5(同:8.4~8.6)%から4.3(同:4.2~4.4)%へと減少した。

 30日死亡率は、12.8(同:12.8~12.9)%から10.7(同:10.7~10.8)%へと、同じく減少していた。

高齢者の心不全入院患者の自宅復帰・在宅ケア移行は減少、30日再入院リスクは1.11倍に
 一方、高齢者の心不全入院患者が退院後に自宅復帰や在宅ケアへ移行した割合は、74.0%から66.9%に減少し、逆にスキルド・ナーシング施設への退院は、13.0%から19.9%へと増加がみられた。

 また、30日再入院率は、17.2(同:17.1~17.3)%から20.1(同:20.0~20.2)%へと増加していた。

 2005~2006年の1993~1994年に対する補正後30日死亡率リスク比は、0.92(同:0.91~0.93)、補正後30日再入院リスク比は、1.11(同:1.10~1.11)だった。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)