2型糖尿病でメトホルミン服用患者、ビタミンB12値の管理が強く勧められる

提供元:ケアネット

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公開日:2010/06/11

 



2型糖尿病患者へのメトホルミン長期投与は、ビタミンB12欠乏症のリスクを増大すると、オランダ・Academic Medical Center眼科部門のJolien de Jager氏らが、無作為化プラセボ対照試験を行い明らかにした。「ビタミン12欠乏症は予防可能で、試験の結果は、ビタミンB12値の定期的な測定が強く考慮されなければならないことを示唆するもの」と結論している。BMJ誌2010年5月29日号(オンライン版2010年5月10日号)掲載より。

無作為化プラセボ対照試験で、メトホルミン長期投与の提供を検証




Jager氏らは、2型糖尿病でインスリン治療を受けている患者で、メトホルミン(商品名:メトグルコ、メルビンほか)長期投与によるビタミンB12欠乏症(150pmol/L未満)、ビタミンB12不足(150~220pmol/L)の発症率の影響と、血中葉酸濃度、血中ホモシステイン濃度について検討を行った。

被験者は、オランダの3つの非大学病院外来クリニックから、390例が集められ、メトホルミン850mgを1日3回服用群と、プラセボ服用群に無作為化され、4.3年治療を受けた。

主要評価項目は、基線から4、17、30、43、52ヵ月時点の、ビタミンB12、葉酸、ホモシステインの各変化%値とした。

4.3年でビタミンB12は19%低下




プラセボ群と比べてメトホルミン治療群は、ビタミンB12、葉酸の低下との関連が認められた。平均低下%値は、ビタミンB12が-19%(95%信頼区間:-24~-14、P<0.001)、葉酸は-5%(同:-10~-0.4、P=0.033)だった。なお葉酸値は、BMI、喫煙、補正後は有意な影響は認められなかった。一方、ホモシステインは増加していて、上昇%値は5%(同:-1~11、P=0.091)だった。

試験終了時点で、ビタミンB12欠乏症の絶対リスクは、プラセボ群よりメトホルミン群で7.2ポイント高かった(同:2.3~12.1、P=0.004)。有害必要数(NNH)は、4.3年で13.8例(同:43.5~8.3)だった。

またビタミンB12不足については、絶対リスクは11.2ポイント高く(同:4.6~17.9、P=0.001)、NNHは4.3年で8.9例(同:21.7~5.6)だった。

試験終了時点のビタミンB12欠乏症患者の平均ホモシステイン値は23.7μmol/L(同:18.8~30.0)で、ビタミンB12不足患者は18.1μmol/L(16.7~19.6、P=0.003)、ビタミンB12標準値(>220pmol/L)の患者は14.9μmol/L(14.3~15.5、欠乏症患者との比較P<0.001、不足患者との比較P=0.005)だった。