抗うつ薬使用の有無により、アルツハイマー病に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾールの有効性および安全性に違いはあるのかを明らかにするため、米国・Connecticut Clinical ResearchのC. Brendan Montano氏らは、ブレクスピプラゾールの2つの第III相臨床試験のデータを統合し、事後解析を実施した。The American Journal of Geriatric Psychiatry誌オンライン版2026年6月30日号の報告。
ブレクスピプラゾールに関する2つの第III相試験(12週間、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照)のデータを統合した。事後解析として、抗うつ薬使用の有無により患者を層別化した。有効性はCohen-Mansfield Agitation Inventory(CMAI)、安全性は治療中に発現した有害事象(TEAE)を用いて評価した。
主な結果は以下のとおり。
・抗うつ薬を使用していた患者は97例、使用していなかった患者は513例。
・抗うつ薬使用の有無にかかわらず、ブレクスピプラゾール(2または3mg/日)は、プラセボと比較し、CMAI合計スコアの有意な改善が認められた。
【抗うつ薬使用群】12週時点の最小二乗平均差(LSMean):-12.1(95%信頼区間[CI]:-19.1~-5.05)、t(77)=-3.4、p=0.001、Cohen's d=0.72。
【抗うつ薬非使用群】12週時点のLSMean:-2.93(95%CI:-5.49~-0.37)、t(487)=-2.2、p=0.025、Cohen's d=0.20。
・抗うつ薬使用群において、発現率が5%以上であったTEAEは、転倒のみであった(ブレクスピプラゾール群:6.5%、プラセボ群:5.7%)。
著者らは「本探索的事後解析において、ブレクスピプラゾールは、抗うつ薬使用の有無にかかわらず、アルツハイマー病に伴うアジテーションを改善し、忍容性も良好であった」としている。
(鷹野 敦夫)