コーヒーはなぜ脂肪肝を抑制するのか

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/13

 

 コーヒーは脂肪肝などの代謝性疾患リスクを減らすことがメタ解析で示唆されている。遊離脂肪酸や炭水化物を豊富に含む門脈血は脂肪肝の一因となるが、コーヒー摂取により上腸間膜動脈(SMA)とそれに続く門脈の血流が減少することが脂肪肝リスク抑制の一因となっている可能性がある。しかしながら、これまでコーヒー摂取でこれらの血流が減少するかどうか成人で検討した研究は見当たらない。今回、杏林大学の研究グループが若年男性の腹部血流を超音波検査で調べた結果、コーヒー摂取でSMAおよび門脈の血流が減少したことがわかった。Pharmacology research & perspectives誌2026年8月号に掲載。

 本研究では、健康な若年男性32人(平均年齢:21±1歳)を対象に、コーヒーまたは水の摂取後の空腹状態におけるSMAおよび門脈の血行動態を調べた。

 主な結果は以下のとおり。

・コーヒー摂取後30分時点の超音波検査では、SMAの血流量の減少(中央値:-13.4%、四分位範囲[IQR]:-18.6~-9.6、p<0.001)とともに、拍動指数の増加(中央値:9.0%、IQR:-1.1~14.5、p<0.001)および門脈血流量の減少(中央値:-11.3%、IQR:-14.5~-5.3、p<0.001)が認められた。
・これらの現象はコーヒー摂取90分後も観察され、とくに普段カフェイン摂取量が少ない被験者で顕著であったが、水を飲んだ後にはほとんど認められなかった。

 著者らは「コーヒーを摂取することで、食後に門脈を介して肝臓へ血液が急速に流入するのを抑制できる可能性がある。今回の結果は、コーヒーの効果の根底にあるメカニズムの1つを反映している」と考察している。

(ケアネット 金沢 浩子)