オシメルチニブのEGFR陽性肺がん術後アジュバント、欧州で承認勧告/アストラゼネカ

提供元:ケアネット

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公開日:2021/05/17

 

 アストラゼネカは、欧州連合(EU)において、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が、腫瘍完全切除後の早期(IB期、II期およびIIIA期)EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法の治療薬として、製造販売承認が勧告されたと発表。

 今回の欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)の肯定的見解は、第III相ADAURA試験の結果に基づくものである。同試験において、オシメルチニブは主要評価項目であるII期およびIIIA期のEGFR変異陽性NSCLC患者における無病生存期間(DFS)、ならびに全対象症例におけるDFSにおいても、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示した。

 NSCLC患者のおよそ30%は、治癒切除可能な早期ステージに診断されるが、早期ステージと診断された患者においても術後再発率は依然として高いままである。これまでに、IB期と診断された患者の半数近く、IIIA期では4分の3以上もの患者が5年以内に再発を経験している。

(ケアネット 細田 雅之)

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