膝関節の軟骨変性や関節炎を関節表面の電位で評価する新しい技術 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/11/15 electroarthrography(EAG)は、関節負荷によって誘発される膝表面の電位を測定する新しい方法である。カナダ・モントリオール理工科大学のAnne-Marie Preville氏らは、EAGの信号は、圧縮された関節軟骨において生成された流動電位から発生していることを明らかにした。そのうえで「EAGは関節軟骨の変性や関節炎を非侵襲的に評価するための有望な新技術である」とまとめている。Osteoarthritis and Cartilage誌2013年11月号(オンライン版2013年7月9日号)の掲載報告。 研究グループは、EAGが関節軟骨の変性の評価に有用かどうかを検討する目的で臨床試験を行った。 対象は、無症状の被験者(対照群)20例、片側のみ人工膝関節置換術(TKR)を受けた両側性変形性膝関節症患者(OA群)20例であった。 片膝の内側4ヵ所(関節ラインに2ヵ所、その上に1ヵ所および下に1ヵ所)、外側4ヵ所(同上)、計8ヵ所に電極を装着し、関節に負荷がかかるよう他方の足から体重を移動してEAGを記録した。OA群では、TKRを施行した膝と、もう一方の膝の両方でEAGを測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・反復測定によりEAGの再現性が確認された。 ・内側の3ヵ所(関節ラインの2ヵ所と、その下の1ヵ所)の電位はOA群に比べ対照群で有意に高かった。 ・TKRを施行した膝の電位はゼロであった。 ・対照群において、EAG振幅と年齢、体重、身長またはBMIとの間の相関関係や、EAG平均値の男女差は認められなかった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・知っておいて損はない運動器慢性痛の知識 ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する (ケアネット) 原著論文はこちら Preville AM et al. Osteoarthritis Cartilage. 2013 Nov;21(11):1731-1737. Epub 2013 Jul 9. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] CKDへのSGLT2阻害薬、糖尿病・UACRを問わずアウトカム改善/JAMA(2025/12/09) PAH診断1年未満の中~高リスク患者へのソタテルセプト上乗せは有効である(解説:原田和昌氏)(2025/12/09) 非小細胞肺がん、アミバンタマブ・ラゼルチニブ併用における予防的抗凝固療法に関する合同ステートメント/日本臨床腫瘍学会ほか(2025/12/09) 治療抵抗性うつ病の認知機能維持に最適な薬物治療戦略は?(2025/12/09) 低用量アスピリン処方が2型糖尿病患者の初回イベントリスク低下と関連――AHA(2025/12/09) WHOが結核の症例数や死亡者数の最新データを公表(2025/12/09) 個別化プレハビリテーションで手術アウトカムが改善(2025/12/09) 朝食後の歯みがきが高血圧リスク低下と関連/鹿児島大(2025/12/09)