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日本人2型糖尿病へのGLP-1薬、MACE・死亡リスクへの影響は?

提供元:CareNet Academia

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公開日:2026/08/25

 

 日本の大規模レセプトデータベースを用いたリアルワールド研究において、2型糖尿病患者に対するGLP-1受容体作動薬(GLP-1薬)の使用は、心血管イベントにおいてほかの血糖降下薬との有意差は認められなかったが、全死因死亡率はGLP-1薬群で有意に低く、これらの知見は残余交絡を反映している可能性があることを、千葉大学の越坂 理也氏らが示した。研究成果はDiabetes, Obesity and Metabolism誌オンライン版2026年8月11日号で発表された。

日本の大規模レセプトデータベースを用いたリアルワールド研究

 本研究は、約190万人規模の日本の大規模レセプトデータベースを用いたリアルワールド研究である。2型糖尿病患者のうち、2014~21年にGLP-1薬を新規処方された患者をGLP-1薬群、ほかの血糖降下薬を新規開始した患者を対照群とした。評価項目は心血管・脳血管イベント、全死因死亡などとした。解析には説明変数を用いたロジスティック回帰分析を実施し、群間で最近傍法による傾向スコアマッチングを行った。新規薬剤開始からイベント発生までの期間をCox比例ハザードモデルで解析した。

全死因死亡率はGLP-1薬群が有意に低い

 適格患者46万9,461例のうち、GLP-1薬群2,401例、対照群5万3,946例が抽出された。傾向スコアマッチング後、各群2,147例が解析対象となり、追跡期間の中央値は12ヵ月であった。複合心血管イベント(3-point MACE)の発生率はGLP-1薬群7.08%(152例)、対照群8.20%(176例)であり、有意差は認められなかった(ハザード比[HR]:0.920、95%信頼区間[CI]:0.740~1.143、p=0.450)。一方、全死因死亡率はGLP-1薬群5.36%(115例)、対照群7.36%(158例)であり、GLP-1薬群で有意に低かった(HR:0.776、95%CI:0.610~0.987、p=0.039)。

 これらの結果より、研究グループは「GLP-1薬は3-point MACEとの関連性は認められなかったが、全死因死亡率の低下を示した。これらの結果は、残余交絡の影響を反映している可能性がある」とまとめた。